JPH08512076A - ゴム弾性のある接着性発泡体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ゴム弾性のあるホットメルト接着性発泡体が開示されている。この接着性発泡体は、以下の成分から得られるホットメルト接着性材料からなるのが好ましい。（ａ）Ａブロックがスチレンから誘導されたものであり、Ｂブロックがブタジエンもしくはイソプレンから誘導されたものであるＡ−Ｂ−Ａブロックコポリマーを、接着物質の約１５重量％〜約６０重量％、（ｂ）Ａ−Ｂ−ＡブロックコポリマーのＡブロックとＢブロックの両方と会合する芳香族変性炭化水素樹脂を、接着物質の約３０重量％〜約７０重量％、及び（ｃ）プロセスオイルを、接着物質の０〜約３０重量％。成分（ａ）、（ｂ）及び（ｃ）の割合は、ゴム弾性のあるホットメルト接着物質が、３２５°Ｆで２００，０００センチポイズ未満の粘度、及び少なくとも７５％のゴム弾性保持率を有するように選択する。接着物質からなる固化した発泡体を、表面結合剤を必要とせずに吸収用品の構成材料と積層可能とするために、接着物質は感圧性を有するのが好ましい。また、ゴム弾性のある接着性発泡体の製造方法、並びにその発泡体を使用した構造物及び吸収用品に弾性を付与する方法も開示されている。接着性発泡体、及びそれを含む構造物は、おむつ、しつけ用パンツ、失禁用考案物等のような使い捨ての吸収用品に、特に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 ゴム弾性のある接着性発泡体 発明の分野 本発明はゴム弾性のある組成物、より詳しくはゴム弾性のある接着性発泡体組 成物、に関するものである。このような発泡体は、おむつ、失禁用品、しつけ用 パンツ等のような使い捨ての吸収用品に用いる、弾性のある構成材料として特に 有用である。 発明の背景 月経血、尿、大便等の体液や***物を吸収させるために用いる吸収用品には、 さまざまなものがある。このような吸収用品には、それらが体にぴったり合うよ うにするために、弾性のある構成材料が用いられている。例えば、１９９０年１ ２月１８日発行の米国特許第４，９７８，５７０号（Ｈｅｙｎ等）は、ウエスト 領域にある弾性ウエストバンドの張力を緩和するために、発泡体のストリップを 取り付けた、弾性のあるウエスト部を有する使い捨てのおむつに関するものであ る。この複合ウエストバンドは、ゴム弾性のあるストリップと、発泡体ストリッ プとからなっている。発泡体を使用することにより、製品に、例えば圧縮性、レ ジリエンス、及び／又は厚みに関して、好ましい特性が付与される傾向がある。 しかしながら、このような製品は、製品を組み立てるために、発泡体の表面に接 着剤を使用する必要があり、そのために製品のコストが上がるといった欠点があ る。それに加え、このような発泡体は、通常、製品にぴったり合うように切断し なければならないので無駄が出、そのために発泡体を含む製品のコストが更に高 くなる。最後に、この特許明細書に開示されているポリウレタン発泡体のような 発泡体は、製品に後から組み入れるために、別のラインで製造される。このため に、発泡体を予め加工する必要があり、それによっても、製品のコストが上がる 。 例えば天然ゴム発泡体のような、予め加工したその他の発泡体が、当該技術分 野で使用されている。発泡体を予め加工し、ぴったり合うように切断し、また表 面に接着剤を使用しなければならないといった欠点の他に、天然ゴム発泡体は、 比較的高価でもある。 当該技術分野においては、弾性のある層状構造物に使用されるような、ゴム弾 性のある接着剤組成物も開示されている。例えば、１９９１年７月１６日発行の 米国特許第５，０３２，１２０号（Freeland等）には、改良した足ぐり部、及び １９８−３３８（Findley Adhesives Inc．米国WI州Wauwatosa）と呼ばれるホッ トメルト型ゴム弾性組成物が、おむつの中央の積層体の組み立てに特に適当であ るとして、開示されている。その他のゴム弾性接着剤組成物、及びそれを用いた 構造物が、米国特許第４，４１８，１２３号（１９８３年１１月２９日）、第４ ，２５９，２２０号（１９８１年３月３１日）、及び第４，５４３，０９９号（ １９８５年９月２４日）（いずれもBunnelle等に対して発行）各明細書に開示さ れている。 上記の接着剤組成物には、特に使い捨ての吸収用品におけるそれらの有用性を 減じる、多くの欠点がある。例えば、接着剤組成物１９８−３３８は、薄層保持 力、すなわち伸ばした時のゴム弾性保留性が、時間が経つにつれて急激に低下す るので、使い捨ての吸収用衣料におけるこの接着剤組成物の有用性が低下する。 それに加えて、この接着剤組成物は、回復時間、すなわち伸ばした後に元の長さ に縮む迄の時間、が著しく長い。Bunnelle等の特許明細書に開示されているゴム 弾性のある接着剤の粘度は、３２５°Ｆで１，０００，０００センチポイズを越 えている。そのため、これらの接着剤組成物は、押出機等のような非常に高価な 製造機械によってのみ塗布可能である。また、粘度がこのように高いので、通常 の製造機械を用いた製造ラインの速度が落ち、そのために、これらの組成物を用 い た使い捨て衣料の製造コストが上がる。その上、Bunnelle等の接着剤組成物の接 着性は、使い捨て吸収用衣料の組み立てに必要とされるレベルに達していないよ うに思われる。更にまた、これらの組成物には、それらのゴム弾性特性に影響を 与えずに接着性を調節することのできる、便利、且つ迅速な手段がないように思 われる。 １９８８年３月１５日発行の米国特許第４，７３１，０６６号(Korpman)には 、初めに溶融押出した弾性フィルムから作られた、液体を浸透させないバッキン グを有する、ゴム弾性のある積層体状の使い捨ておむつが開示されている。フィ ルム形成材料は、発泡体や連続フィルムとして押出すことができ、また感圧接着 性材料を包含する。しかしながら、Korpmanにより開示されている感圧接着剤は 、高温においても非常に高い粘度を有すると考えられる。そのため、これらの組 成物には、上記のBunnelle等の特許の組成物と同じように、非常に高価な製造機 械（例えば押出機）が必要とされるであろうし、また通常の機械を使用すると、 製造速度が遅くなるであろう。その上、Korpmanの構造物は、バッキング及び／ 又は表面の布の伸長性により制限を受ける。 従って、これ迄に知られている発泡体からなる弾性のある構成材料が有する欠 点をもたらさずに、そのような弾性構成材料の利点をもたらすような方法で、吸 収用品に弾性を付与することが、必要とされ続けている。従って、本発明の目的 は、安価な原材料を用いて、発泡した弾性のある構成材料を提供することである 。本発明の別の目的は、オンラインで作ることができ、また表面に接着剤を必要 としないか、又は接着剤、及び／又はより経済的な接着剤をわずかしか必要とし ない、吸収用品用のゴム弾性のある発泡体を提供することである。本発明のまた 別の目的は、使い捨て衣料のパネル全体、もしくはその個々の部分に弾性を付与 するために使用できる発泡体を提供することである。本発明の別の目的は、無駄 を出さずに、直接的な方法により、吸収用品に弾性を付与する方法を提供するこ と である。つまり、本発明の目的は、オンラインで、パターン、もしくは形を形成 することのできる発泡体を提供することである。本発明の他の目的は、比較的安 価な製造技術もしくは装置を用いて、また比較的短い製造時間で、シート、もし くはその他の形とすることのできる、弾性のある発泡体を提供することである。 本発明の更に別の目的は、吸収用品に使用するのに望ましい特性、例えば比較的 高いゴム弾性保留率、比較的短い回復時間、及びそのような製品に一般的に使用 される構成材料に対する良好な接着性を有する発泡体を提供することである。 本発明のまた別の目的は、坪量が小さく、且つ吸収用品に用いるのに適当な物 理的特性、例えば特定の厚さ（すなわち、ロフトもしくは厚み）、圧縮性、レジ リエンス、及び伸びの力を有する弾性構造物を提供することである。本発明の更 に別の目的は、着用者が動いてもウエストに常にぴったり合い、しかも使用中の 漏れにくさの改善された、吸収用品を提供することである。 本発明のこれらの目的、及びその他の目的は、以下の記述と、添付した図面を 参照して考えることにより、より容易に明らかになるであろう。 発明の要旨 本発明は、ゴム弾性のあるホットメルト接着性材料（elastomeric adhesive m aterial）からなる、ゴム弾性のあるホットメルト接着性発泡体（本明細書にお いては、「ゴム弾性のある接着性発泡体」もしくは「接着性発泡体」ともいう） に関する。この接着性材料は、好ましくは、下記の（ａ）（ｂ）および（ｃ）を 含んでなる。 （ａ）Ａ−Ｂ−ＡブロックコポリマーであってＡブロック（すなわち末端ブロ ック）がスチレンから誘導され、Ｂブロック（すなわち中央ブロック）がブタジ エンもしくはイソプレンから誘導されたものであるものをこの接着性材料の約１ ５〜約６０重量％、 （ｂ）該Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマーの中央ブロックと末端ブロックの両方 と会合する(associate)芳香族変性炭化水素樹脂をこの接着性材料の約３０〜約 ７０重量％、及び （ｃ）プロセスオイルをこの接着性材料の０〜約３０重量％。 ブロックコポリマー、芳香族変性炭化水素樹脂、及びプロセスオイルの割合は 、３２５゜Ｆにおける粘度が約２００，０００センチポイズ未満であり、またゴ ム弾性保留率が少なくとも約７５％である、ゴム弾性のあるホットメルト接着性 材料が得られるように選択するのが好ましい。 本発明はまた、ゴム弾性のある接着性発泡体の製造方法にも関する。本発明の 発泡体の製造方法には、上記の接着性材料を溶融し、加圧下で気体とこの接着性 材料とを混合して接着性材料中に気体が溶解した溶液を形成し、圧を下げて気体 を発生及び／又は発泡させて発泡体を形成し、接着性材料を固化することにより この発泡体を安定化する工程が含まれる。発泡体を形成するのに用いられるこの 接着性材料は、溶融粘度が比較的低いので、加工時間が望ましいものとなり、ま た望ましい物理的特性、例えば厚み、及び気泡構造を有する発泡体を形成するこ とができる。 本発明の接着性発泡体は、望ましい弾性保留値をもたらす傾向がある。従って 、本発明の接着性発泡体のゴム弾性保留値は、一般的に、少なくとも約６５％で ある。また、発泡体の接着性材料中の二元ブロックコポリマー（すなわちＡ−Ｂ ブロックコポリマー）の量を減らすことにより、発泡体のゴム弾性保留率、及び 引張強さを増すことができると考えられる。従って、実質的に完全にカップリン グしたブロックコポリマー、すなわち実質的に１００％Ａ−Ｂ−Ａのブロックコ ポリマー（つまり三元ブロック）を使用するのが好ましい。好ましい態様におい ては、このブロックコポリマー中のスチレンの全濃度を、コポリマーの全重量の 約１５〜約５０％、より好ましくは約２５〜約５０％といった、広い範囲で変え ることができる。スチレンの濃度を後者の範囲にすることにより、特に望ましい 粘度を有する接着性材料が得られる。 本発明の発泡体は、感圧性を有するのが好ましい。好ましい態様においては、 感圧性のある発泡体は、圧縮力を繰り返しかけても圧縮性が失われないような気 泡構造を有している（すなわち、発泡体はレジリエンスを有している）。従って 、このような発泡体は、閉鎖気泡で特徴づけられたものが好ましい。 本発明はまた、ゴム弾性のある接着性発泡体を用いた弾性構造物及び吸収用品 、並びにそれらの製造方法に関する。発泡していないエラストマーに比べ、本発 明の発泡体は、構造的な剛さを改良する傾向にあり、そのために、発泡体を含む 吸収用品が折り重なったり、及び／又はしわになる傾向が減少する。その上、発 泡体によりレジリエンス、及び圧縮性が増すので、接着性発泡体を用いた吸収用 衣料は、より体にぴったり合う。また、接着性発泡体は、より広い範囲に力が分 散する傾向がある（すなわち、モジュラスが低い）ので、このような吸収用品を 着用する者に赤い跡が付くのが減り、心地よさが増す。好ましい態様においては 、本発明の発泡体はオンラインで製造され、吸収用品と一体化されて、この製品 のパネル全体、もしくは一部分（例えばサイドパネル）に弾性を付与する。 図面の簡単な説明 明細書は、本発明を詳細に示し、明確にクレイムする特許請求の範囲をもって 完結するが、本発明は、明細書と以下の図面とから、よりよく理解されるものと 思われる。 図１は、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体からなる積層体の、断片的な縦 断面図である。 図２は、図１に示されている積層体を製造するのに用いることのできる一装置 の、側面概略図である。 図３は、本発明の使い捨ておむつの実施態様を示す、下層の構造を示すために 切り欠き部があり、おむつの外側の面が見る者に面している平面図である。 図４は、図３に示されている使い捨ておむつの、図３中の４−４線に沿っての 断片的な断面図である。 図５は、図３に示されている使い捨ておむつの、図３中の５−５線に沿っての 断片的な断面図である。 好ましい態様の説明 本発明のゴム弾性のある接着性発泡体は、ゴム弾性のあるホットメルト接着性 材料（本明細書においては、「ゴム弾性のある接着性材料」もしくは「接着性材 料」ともいう）から形成される。この接着性材料は、感圧性を有するのが好まし い。 「ゴム弾性のある」(elastomeric)、「エラストマー」、「弾性のある」(elas tic)等の語は、元の長さの少なくとも２倍の長さに引っ張ることができ、また放 すと、殆ど元の長さに極めて急速に収縮する物質をいうのに用いる。 本明細書中で用いられる「接着剤」という語は、表面付着（接着性）により、 物質を一つに保持することのできる物質を意味する。接着性は一般的に、（ａ） 機械的結合、及び／又は（ｂ）一次共有結合、もしくは接着剤と表面（被着体） との間の極性二次力を含む化学的力から得られる。通常、接着の特定のメカニズ ムは、多孔度を含む、被着体の表面の特徴に依存する。 「ホットメルト接着剤」とは、通常、中程度の圧下で、溶融して流動し、被着 体と接触した後に冷却すると固化するものをいう。ホットメルトは、熱い液体と して塗布した後に冷却すると、物理的プロセスを経て固化するのが特徴であると いえる。 本明細書中で用いられる「溶融する」、「溶融した」等の語には、物質の結晶 が、所与の温度及び圧下で液相と平衡となっている熱力学的な溶融状態が含まれ るが、これに限定されるものではない。これらの語はまた、見た目に均質な液状 の状態も意味する。本明細書中で用いられる「固化した」という語には、固体、 半固体、及び粘着性のある状態が含まれる。 本明細書中で用いられる「感圧接着剤」という語は、室温（約２０℃〜約２５ ℃）で粘性のあるポリマー溶融物であり、圧をかけると流動して、被着体の表面 と接触するポリマー接着剤を指す。圧を解除した時の粘度は、被着体により生じ る応力にもちこたえられるほど高い。このように、感圧接着剤は、永久に液状で あるが、圧が少しかかると流動して、表面と強く結合する物質であると特徴付け ることができる。 感圧接着物質の重要な特性は「タック」である。これは、表面と良好に接触さ せるには充分低いが、応力下での剥離に対して充分耐えられるほど高い、室温に おける粘度と定義され、通常１０⁴〜１０⁶センチポイズのオーダーである。感圧 接着剤のタックは、ＡＳＴＭ試験法のＤ２９７９（「逆プローブ機を用いた接着 剤の感圧性タック」）、及びＤ３１２１（「回転球による感圧接着剤のタック」 ）により測定できる。これらの試験法は、本明細書中に参考として記載するもの である。 「発泡体」という語は、溶融したゴム弾性のある接着性材料、もしくは固化し た接着性材料中に気体が分散していることを意味する（後者の場合は、本明細書 中では「永久発泡体」ともいう）。このような分散により、気泡を形成するため に連結される接着性材料の膜もしくは壁体といわれる構造部材がもたらされる。 「閉鎖気泡」という語は、気泡が、ゴム弾性のある接着性材料の膜により、完全 に閉じられていることを意味する。閉鎖気泡からなる発泡体には、通常、気泡を 通過することによる透過がない。これに対して、「開放気泡」は、少なくともも う一つの他の気泡と連結している。通常、開放気泡からなる発泡体には、気泡構 造により、透過性がある。 ゴム弾性のあるホットメルト接着性材料には、比較的分子量の高いホットメル トエラストマーが含まれる。このホットメルトエラストマーは、比較的ゴム弾性 のない末端ブロック、及びゴム弾性のある中央ブロックを有するＡ−Ｂ−Ａブロ ックコポリマーと呼ばれる、ゴム弾性のあるブロックコポリマーであるのが好ま しい。Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマーは、当該技術分野において一般的に知られ ている。例えば、このようなコポリマーは「接着剤ハンドブック」(Handbook of Adhesives)（第２版、Irving Skeist，Van Nostrand Reinhold Co.,(1977)，pp ．304-330）に記載されている。このハンドブックは、本明細書中に参考として 記載するものである。Ａブロックは、通常、スチレンのようなモノマーから誘導 されるアルケニルアレンポリマーである。Ｂブロックは、通常、炭素数４〜６の 共役脂肪族ジエン、もしくは炭素数２〜６の直鎖アルケンモノマーのポリマーで ある。適当なジエンは、ブタジエン、イソプレン等である。適当なアルケンは、 エチレン、ブチレン、プロピレン等である。Ａブロックがスチレンをベースとし たものであり、またＢブロックがブタジエンもしくはイソプレンをベースとした ものである場合、このブロックコポリマーは、それぞれＳ−Ｂ−Ｓコポリマー、 もしくはＳ−Ｉ−Ｓコポリマーと呼ばれる。 ブロックコポリマーは直鎖状、枝分かれ状、もしくは放射状のいずれであって もよい。直鎖状のコポリマーにおいては、これぞれのモノマー部分が、コポリマ ーが一般的な配列Ａ−Ｂ−Ａを有するように交互に並んでいる。枝分かれ状のコ ポリマーは、ゴムコポリマー鎖中のいずれかの部分に枝分かれがランダムにおき ている、実質的には直鎖状のポリマーである。放射状のコポリマーは、枝分かれ 状のコポリマーとは異なり、中央の核から放射状にブロックが延びているのが特 徴である。放射状ブロックコポリマーは（Ａ−Ｂ）_nＸで表せるであろう。ここ で、Ｘは多官能性原子もしくは分子であり、それぞれの（Ａ−Ｂ）が、Ａが末端 ブロックとなるようにＸから放射状に伸びている（ｎは、このように放射状に伸 びている（Ａ−Ｂ）部の数を示す）。 本発明の発泡体のゴム弾性のある接着性材料は、Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマ ーを、この接着性材料の約１５〜約６０重量％含有するのが好ましい。Ａブロッ クはスチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエン、もしくはそれらの 混合物から誘導されたものであるのが好ましい。Ａブロックは、ポリスチレンも しくはスチレンをベースとしたポリマーであるのがより好ましく、ポリスチレン であるのが最も好ましい。Ｂブロックは、ブタジエンもしくはイソプレンから誘 導されたものであるのが好ましい。すなわち、このようなコポリマーは、Ｓ−Ｉ −ＳもしくはＳ−Ｂ−Ｓコポリマーであるのが好ましい。 好ましい態様においては、ブロックコポリマー中のスチレンの全濃度は、コポ リマーの全重量の約１５〜約５０％といった広い範囲で変えることができる。よ り好ましくは、ブロックコポリマーのスチレン濃度は、コポリマーの全重量の約 ２５〜約５０％である。このような濃度により、驚くべきことに、スチレンの濃 度がコポリマーの２５％未満であるＡ−Ｂ−Ａコポリマーから得られる化合物に 比べて、特に望ましい粘度を有する接着性材料が得られる。 更に、実質的に完全にカップリングしたブロックコポリマー、すなわちコポリ マーが１００％、もしくは実質的に１００％三元ブロックである（つまり、二元 ブロックのレベルが低いか、それが全くない）ブロックコポリマーを用いるのが 有利であることが分かった。コポリマーが三元ブロックを９０％より多く含むの が好ましく、また三元ブロックを少なくとも約９５％含むのがより好ましい。三 元ブロックが少なくとも約９９％であるのが更に好ましく、三元ブロックが約１ ００％であるのが最も好ましい。本発明に用いられる接着性材料のゴム弾性保留 性として表される力と、接着性材料のＡ−Ｂ−Ａブロックコポリマーのカップリ ング率との間には、関係があると考えられる。一般的に、二元ブロックの量が減 ると、ゴム弾性保留率（一定の時間間隔における）、及び接着性材料の、従って 接着性発泡体の、引張強さが増す。 Ｓ−Ｉ−Ｓ及びＳ−Ｂ−Ｓコポリマーは、「Ｓ」がスチレンから誘導された非 ゴム弾性ポリマーブロックであり、「Ｉ」もしくは「Ｂ」が、それぞれイソプレ ンもしくはブタジエンから誘導されたゴム弾性ポリマーブロックである、直鎖状 のコポリマーである。好ましい態様においては、このようなコポリマー中のスチ レンモノマーの全濃度は、コポリマーの全重量の約１５〜約５０％、より好まし くは約２５〜約５０％である。このコポリマーは、実質的に完全にカップリング しているのが好ましい。この種のＳ−Ｉ−Ｓブロックコポリマーとして適当なも のは、Dexco Chemical Companyにより市販されているVector 4211、Vector 4411 、及びVector 4111である。その他の適当なＳ−Ｉ−Ｓブロックコポリマーは、S hell Chemical Companyにより市販されているRP6407である。Vector 4211とVect or 4411のスチレン含有量は、それぞれ、コポリマーの全重量の約２９％および ４４％である。Vector 4111とRP6407のスチレン含有量は、どちらも、コポリマ ーの全重量の約１７％である。 Ｓ−Ｉ−Ｓ及びＳ−Ｂ−Ｓコポリマーは、テレブロックコポリマーであっても よい。テレブロックコポリマーには、中央のハブから放射状に枝分かれした少な くとも三つの枝を有する分子を特徴とする放射状コポリマーが含まれる。これら の枝のそれぞれには、ポリスチレン末端ブロックがあり、中央にはポリイソプレ ンもしくはポリブタジエンのセグメントがある。テレブロックコポリマーには、 枝分かれした高分子化したイソプレンもしくはブタジエンの中央ブロックと、そ れぞれの枝の末端にポリスチレンの末端ブロックを有する、枝分かれしたコポリ マーも含まれる。好ましい態様においては、このようなテレブロックコポリマー 中のスチレンモノマーの全濃度は、コポリマーの全重量の約１５〜約５０％であ り、より好ましくは約２５〜約５０％である。このテレブロックコポリマーは、 実質的に完全にカップリングしているのが好ましい。 上記のブロックコポリマーの混合物を使用することもできる。また、本明細書 中では「Stereon」という商品名で市販されているポリマー（Firestone Chemica l Co.製）を使用することができる。ゴム弾性のある接着性材料は、二元ブロッ ク（例えばＡ−Ｂコポリマー）を多少含むこともできるが、これは前に述べた理 由により、一般的には望ましくない。このように、接着性材料は、当該技術分野 で知られている二元ブロック、及び／又は三元ブロックコポリマーを含有するこ とができる。 発泡体を製造するのに用いられるゴム弾性のある接着性材料はまた、芳香族変 性炭化水素樹脂をも含んでなり、その量は接着性材料の約３０〜約７０重量％で あることが好ましくい。この芳香族変性炭化水素樹脂は、三元ブロックコポリマ ーの中央ブロックと末端ブロックの両方と会合する(associate)。従って、この 樹脂は、中央ブロックと末端ブロックの両方に対して化学的に相溶性があるので 、ポリマーや樹脂の物理的な相分離が、かなりの程度防止できる。 ブロックコポリマーに対する添加量が少なくとも或るレベルに達する迄は、芳 香族変性炭化水素樹脂により、接着性材料の、従って接着性発泡体の、感圧性（ 及びタック）が高められる傾向がある。樹脂のレベルを約５０％〜６０％迄とす ると、樹脂が増加するにつれて、接着性材料の感圧性が高くなる傾向がある。樹 脂の量が約６０％以上になると、接着剤の感圧性が低下する傾向があり、比較的 固く、またガラス状になることもある。また、感圧性が増すにつれて、接着性材 料のゴム弾性保留性が、接着性材料がガラス相になる迄低下する傾向がある。同 様に、接着性材料、及び接着性発泡体の引張強さは、コポリマーに対する樹脂の レベルが増すにつれて、接着性材料が少なくともガラス状となる迄低下する。芳 香族変性炭化水素樹脂は、接着性材料の粘度を下げる傾向もある。 芳香族変性炭化水素樹脂は、芳香族石油炭化水素樹脂、及びそれらの水素化物 からなる群から選ぶことができる。この種の樹脂のうちで特に適当なものは、Ex xon Chemical Companyにより市販されている「ＥＣＲ１６５Ａ」、及び「ＥＣＲ １６５Ｃ」である。その他の芳香族石油炭化水素樹脂は、「Zonatac 105 Lite」 （Arizona Chemical Company製）という商品名で市販されているような、スチレ ン化テルペンである。 ゴム弾性のある接着性材料はまた、プロセスオイルを含んでなるのが好ましい 。このオイルは、接着性材料の約３０重量％迄の量であるのが好ましい。オイル は粘度を或る程度コントロールし、また希釈剤としても作用する。接着性材料の 粘度は、プロセスオイルの量が増すにつれて下がる傾向がある。また、プロセス オイルは、接着性材料、及び接着性発泡体の感圧性（及びタック）に寄与する。 しかしながら、オイルのレベルが高くなると、接着性材料、及び接着性発泡体の ゴム弾性保留率、及び引張強さが低下するという傾向もある。 オイルは、接着性材料の他の成分と相溶性があり、それらと均質な混合物を形 成するのが好ましい。すなわち、この混合物は、相分離を殆ど起こさない。好ま しい態様においては、当該技術分野で知られているような、パラフィン系もしく はナフテン系の白色プロセスオイルを使用する。ここで使用するのに適当な市販 の白色プロセスオイルは、Witco Chemical Companyの「Witco Plastics Oil 380 」である。その他の適当なオイルは、やはりWitco Chemical Companyから入手可 能な「Kaydol」である。 好ましい態様においては、ブロックコポリマー、芳香族変性炭化水素樹脂、及 びプロセスオイルの割合は、接着性発泡体中に含まれる接着性材料の粘度が３２ ５°Ｆで約２００，０００未満となり、またゴム弾性保留率が少なくとも約７５ ％となるように決める。他の態様においては、接着性材料の引張強さが２５℃、 伸び４０％において、少なくとも約５ｐｓｉであるのも好ましい。上記の成分に ついてこれ迄に述べてきたことに従って、各成分の割合を決めることができる。 コポリマーのレベルが増すにつれて、ゴム弾性保留率と引張強さが増すというこ とにも、注目される。 ブロックコポリマー、芳香族変性炭化水素樹脂、及びプロセスオイルの割合を 、接着性材料が感圧性を有する（従って、接着性材料がタックを有する）という 、 上の記述に従って決定するのも好ましい。感圧性は、ある特定の構造物の接着性 のレベルによるが、表面に結合剤を使用することなく、吸収用品に弾性を付与す るのに有利である。 レジリエンスのある発泡体を得るためには、接着性材料の感圧性と、気泡構造 とのバランスをとるのが望ましい。タックが大きいほど発泡体が圧縮性を失い、 その結果、厚みが減り、またその他の物理的特性が変化すると考えられる。タッ クがあると、発泡体を圧縮した時に気泡の壁が開いて凝着し、その結果気泡構造 が変化して圧縮率が失われ、またその他の物理的特性が変化すると考えられる。 更にこの傾向は、ゴム弾性のある接着性発泡体の開放／閉鎖気泡比（開放気泡の パーセント：閉鎖気泡のパーセント、以下「気泡比」という）を変えることによ って、相殺されると考えられる。通常、ある特定のゴム弾性のある接着性発泡体 については、気泡比が小さいほど（すなわち、開放気泡に対して閉鎖気泡の数が 多いほど）、発泡体が圧縮性を失う傾向が小さい。タックが大きいほど、実質的 に閉鎖気泡構造を有さなければならないので、望ましい。気泡比の調節について 、更に述べる。 接着性発泡体に含まれるゴム弾性のある接着性材料はまた、酸化防止剤、及び ／又は熱安定化剤（以下、安定化剤という）としての機能を有する化合物を含有 するのが好ましい。このような安定化剤により、ブロックポリマーが、従ってそ れを含む接着性材料及び接着性発泡体が、熱、及び／又は酸化による有害な効果 から保護される。このような有害な効果は、他の同様なコポリマーを製造してい る間や、それを利用した接着組成物を塗布する時、また最終製品を普通に使用す る時にしばしば生じるものである。このような劣化は、普通、接着性材料の外観 、物理的特性、及び性能の低下により判る。 ここで用いるのに特に有用な安定化剤は、硫黄やリンを含有するフェノールの ような、高分子量のヒンダードフェノール類、及び多官能性フェノール類である 。 ヒンダードフェノール類は、当業者に良く知られているものである。この種の安 定化剤の例としては、「Irganox 1010」という商品名で、Ciba-Geigy Companyに より市販されているものが挙げられる。その他の有用な安定化剤としては、Amer ican Cyanamid社製の「Cyanox LTDP」、及びWitco Chemical Company製の「Mark 273」が挙げられる。これらの安定化剤の性能は、それらと共に（１）相乗剤、 例えばチオジプロピオネートエステルやホスファイト、及び／又は（２）キレー ト化剤や金属奪活剤、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸（ＥＤＴＡ）、ＥＤＴ Ａの塩、及びジ−サリチルプロピレン−ジ−イミンを用いることにより高められ る。安定化剤は、通常、コポリマーの約５重量％未満、好ましくはコポリマーの 約２重量％未満、より好ましくはコポリマーの約１重量％未満の量で用いる。 好ましい態様においては、核剤を、ゴム弾性のある接着性材料中に配合する。 このような核剤は、気泡成長速度を増す傾向があり、また得られる気泡のサイズ 分布に影響する。使い捨ての吸収用品の製造において使用されるような、通常の 加工装置を用いて加工できるようにするためには、一般的に、気泡成長時間は最 短にする（すなわち、気泡成長速度を増す）のが望ましい。気泡成長速度とは（ 例えば、本明細書中に記載のある気体／接着性材料溶液からの、もしくはその中 における気体の発生及び／又は発泡による）発泡体の体積変化速度を指す。気泡 成長時間とは、溶液を一旦分出した後、それが最終の厚さの約９９％になる迄に かかる時間をいう。ある一定の拡散条件においては、気泡成長時間は、粘度が低 くにつれて短くなる傾向にある。従って、成長時間は、温度の上昇、及び／又は 本明細書に記載されているような組成の変化により短くなる傾向にある（温度の 上昇は、接着性材料の分解温度により制限を受ける）。気泡成長時間は、加工温 度にもよるが、通常、約２秒未満である。或る系においては、気泡成長時間は約 ０．５秒であった。 核剤が存在しない場合には、発泡体を得るのに充分な程度に気体を発生させる ために、通常、気体／接着性材料溶液を過飽和させる必要がある。その後、例え ば、発泡体を形成するのに用いた機器の表面の欠陥によるといった公知の原理に より、気体の気泡の核が形成される。しかしながら、このような核形成によって は、ランダムに気泡が形成されることとなる。このようにして形成された気泡は 、核剤を用いた場合よりも、大きさが大きく、数も少ない。また気泡成長時間は 、核剤を用いた場合よりも幾分遅いという傾向がある。 核剤は、間接的に気泡成長速度を早める傾向がある。一般的に、核剤を用いる と気泡が迅速に形成され、系の圧を、本明細書中に定義されている臨界溶解圧に 迄下げると、成長し始める。このような成長には、溶解した気体分子の気泡中の 気相への拡散、及び気体の気泡の膨張の両方が含まれるものと考えられる。また 、核剤の量が充分であれば、気体の気泡間の平均拡散路が短くなるものと考えら れる。これは、核剤により、溶液中の気泡の濃度が高くなり、それにより、圧を 充分に下げた時に、溶液から気体が拡散（発生）する速度が増すからである。そ の結果、気泡成長速度が増す。 拡散速度、従って気泡成長速度は、気体／接着剤溶液の粘度の低下によっても 早くなる。粘度の低下により、気体の気泡を取り囲む接着剤溶融物が流動しやす くなり、それにより気体の気泡の膨張が促進されるので、気泡成長速度が増す傾 向にある。気泡は、気泡の内部圧が、溶液中の気泡の表面張力とバランスがとれ る迄膨張するものと考えられる。粘度の低下、及びその結果としての気泡の成長 速度の増加は、気体／接着剤溶液の温度を高めることにより、また前述のように 組成を変えることによりなされる。 核剤は、接着性発泡体のモジュラスを高める傾向もある。核剤により比較的単 分散の気泡分布が得られる傾向があり、その結果モジュラスのより高い発泡体が 得られる。核剤を使用することにより、核剤を使用していない接着性材料からな る発泡体に比べ、通常、気泡の数が大きく、また気泡のサイズも小さい発泡体が 得られる。ある一定量の核剤と気体においては、核剤の粒度が小さいほど（すな わち、核剤粒子の数が多いほど）、得られる気体の気泡の数が多くなり、気泡構 造がより均一となり、また欠陥（例えば、比較的薄くて弱い気泡壁を有する、不 揃いな大きな気泡）の数が少なくなる。 当該技術分野で知られているような核剤、例えば、ＣａＣＯ₃及びＴｉＯ₂を使 用することができる。このような核剤は、通常、接着性材料の約０．５〜約１重 量％の量で使用する。核剤を特定のレベルとすると、一般的に、接着性材料の粘 度に対する核剤の効果と釣り合う。接着性材料の粘度は、核剤のレベルが増すと 高くなる傾向がある。 本発明の発泡体を得るためのゴム弾性のある接着性材料は、従来のゴム弾性の ある接着剤についての公知の技術のいずれかを用いて、製造することができる。 例えば、オイル成分、及びもし使用するのであれば安定化剤成分を、ジャケット 付きの混合がま、好ましくは、ローターを取り付けたベーカー−パーキンス型も しくはデイ型のジャケット付きの強力な混合機に入れる。その後、混合機の温度 を、さまざまな接着剤成分を溶融するのに充分な温度に迄、通常、約２５０°Ｆ 〜約３５０°Ｆに上げる。この工程における正確な温度は、用いた成分の溶融点 により異なることが分かるであろう。この初期混合物を所望の温度に加熱した後 、混合物を、非反応性の気体、例えばＣＯ₂を低流速で流してガスシールし、芳 香族変性炭化水素樹脂をゆっくり添加する。この樹脂が溶融した時点で、混合物 にブロックコポリマーを添加する。その後、得られた接着組成物を、ブロックコ ポリマーが完全に溶融するまで攪拌する。温度を上げて、コポリマーを溶融させ てもよい。通常、約２５０°Ｆ〜約３５０°Ｆの範囲の温度で充分である。閉じ 込められた空気を除去するために、真空にしてもよい。後で本発明の発泡体の製 造に使用するために、ゴム弾性のある接着性材料を回収する。あるいは、連続的 プロセス を可能とするために、接着性材料を作るのに使用した混合がまを、発泡体を作る ための装置に接続する。 本発明の発泡体は、通常、まずゴム弾性のある接着性材料を溶融することによ り形成される。接着剤を、典型的には、約２５０°Ｆ〜約４００°Ｆ、好ましく は約３２５°Ｆ〜約３７５°Ｆ、の温度に加熱して溶融する。一般に、温度は、 接着性材料の流速を増すために最高にする。しかしながら、温度、及びその温度 を保つ時間は、ポリマーが分解しないように選択しなければならない。溶融した ゴム弾性のある接着性材料を、その後、充分な圧のもとで適当な気体と混合して 、ゴム弾性のある接着性材料中に気体が溶解した溶液を形成する（発泡可能な組 成物を形成する）。圧を充分下げると、この気体が気泡の形で溶液から発生し、 及び／又は溶液中で膨張して、ゴム弾性のある接着性材料と気泡からなる構造物 が形成される（発泡体が形成される）。この構造物を、例えば接着性材料を冷却 することにより安定化して、室温において比較的永久的な発泡体構造物を形成さ せる。 気体は非反応性、すなわち非酸化性、もしくは酸化を促進しないものであるの が好ましい。従って、本発明においては、窒素、二酸化炭素、アルゴンやヘリウ ムのような不活性ガス、及びこれらの気体の混合物のような、さまざまな気体を 使用することができる。空気のような酸化性の気体を使用することもできるが、 これは好ましくなく、またゴム弾性のある接着性材料の酸化を防止するか、それ を最小にくい止めるために、通常、安定化剤の使用及び／又は空気を乾燥させる 工程が必要となる。使用した温度、及び圧において、接着性材料に対して実質的 に溶解性を有する非反応性の気体を選択するのが好ましい。窒素を使用するのが 好ましい。 経済的な理由や、その他の理由、例えば厚みを最大にするために、発泡体の比 重を最小とするのが、従って、溶液中の気体の量を最大とするのが、望ましいこ とがしばしばある。従って、溶融したゴム弾性のある接着性材料中に配合する気 体の量は、所望の比重もしくは厚みを有する発泡体が得られるように選択するこ とになろう。しかしながら、発泡体のモジュラスは、発泡体の比重が下がるにつ れて（従って、気体の配合量が増加するにつれて）低下する傾向があるので、所 望の比重と、所望のモジュラスとのバランスを取らなければならない。通常、気 体を少なくとも約２５体積％、より好ましくは少なくとも約５０体積％、ゴム弾 性のある接着性材料に配合する。気体を約６５体積％〜約７５体積％配合するこ とにより、発泡体の比重、厚み、及びモジュラスのバランスが適当なものとなる 。得られる発泡体の気孔率は、通常、それぞれ少なくとも約２０〜約２５％、少 なくとも約４０〜約５０％、約５０〜約６５％、及び約６０〜約７５％である。 本明細書においては、「溶液」という語を、大気圧以上の圧下で供給した気体 を含有しており、発泡体を形成するために圧を大気圧に迄下げた時に、気体を急 速に発生、及び／又は膨張させるに充分な、溶融したゴム弾性のある接着剤を記 述するために使用する。この溶液は、気体と溶融した接着性材料との比較的均質 な混合物であり、気体分子は、この接着物質中に溶解、及び／又は分散している 。 接着性材料と気体との溶液を形成させる際の圧は、ある一定の温度における、 弾性接着剤組成物中の気体の、少なくとも臨界溶解圧であるのが好ましい。ここ で用いられる「臨界溶解圧」とは、溶液中の気体が、溶液の外に出始める圧を意 味する。臨界溶解圧は、通常、熱力学的平衡溶解圧と同じか、もしくはそれに近 い。 また、臨界溶解圧は、ヘンリーの法則に従う傾向がある。すなわち、ある一定 の量の接着性材料に溶解した気体の重量（もしくは体積）は、気体が溶液と平衡 である場合、気体により生ずる圧に正比例する。従って、臨界溶解圧は、ある一 定の気体の配合量と接着性材料に対して、以下の方法により決まる。臨界溶解圧 （Ｐ_cs）は、標準温度及び圧においては、係数（Ａ）にＸ／（１−Ｘ）（Ｘは、 接着性材料中に添加された気体の気体体積分率）を掛けたものに等しいことが分 かっている。（Ａ）は、Ｘ／（１−Ｘ）に対してＰ_csをプロットすることにより 得られる。（Ａ）は、得られる直線の傾きである。Ｐ_csは、体積パーセントの分 かっている標準温度及び圧の気体を、充分な時間、充分に混合した後で気体の気 泡が見えないような圧下で、量の分かっている接着性材料に注入することにより 、少なくとも二種の気体の体積パーセンテージについて得られる。圧をこの後、 気泡が表れる迄下げ、また、これらの気泡の大きさが大きくなる迄、更に下げる 。裸眼で気泡の初期増大が見える圧が、臨界溶解圧Ｐ_csである。気体の所望の配 合量についての臨界溶解圧を、係数（Ａ）にＸ／（１−Ｘ）（Ｘは、気体の所望 の体積分率）を掛けて求める。 商業的な発泡装置の一般的な混合法で、滞留時間内に溶液を形成させかつそれ を運ぶためには、このような臨界溶解圧より高い圧が、通常必要となる。全圧力 を、ここでは「溶解圧」という。窒素ガスの場合、溶解圧は通常、臨界溶解圧の 約２倍である。例えば、気体の体積分率が８５％である場合、臨界溶解圧が７５ ０ｐｓｉである気体／接着性材料溶液の溶解圧は１６００ｐｓｉである。 圧を充分に下げると、溶融接着性材料中で気泡の形で気体が溶液から発生する か、及び／又は溶液中で膨張して、ゴム弾性のある接着性材料と気泡からなる構 造物が形成される（発泡体が形成される）。この溶液は、通常、圧を臨界溶解圧 以下に下げると発泡する。溶液の所望の排出時点迄は圧を下げないのが、一般的 には望ましい。この時点以前に臨界溶解圧に達すると気体のロスが生じ、その結 果、厚みが小さくなる。排出前に臨界溶解圧に達すると、一般的な流体輸送系に より生じる壁の応力により、分出装置の壁に近い気泡の流れが細長くなり、また 弱くなる。その結果、気泡が装置を出る時にはじけて気体が失われるので厚みが 減り、また比重（及び坪量）が増す。閉鎖気泡に対する開放気泡の数が増えると いうことにもなる。 接着性材料に気体を配合するのに特に適当な方法は、米国オハイオ州のウエス トレイクにあるNordson Corporationから入手可能なFoam Mix（登録商標）シス テムを用いる方法である。このシステムについては、１９８８年１０月１８日発 行の米国特許第４，７７８，６３１号（Cobbs，Jr.等）、及び１９９１年１０月 ８日発行の米国特許第５，０５６，０３４号（Rucki等）に詳細に記載されてい る。このシステムを用いて、接着性材料と気体とを混合して接着剤／気体溶液を 得ることができる。この混合は、接着剤／気体溶液をその後大気圧に排出した時 に気体が溶液から放出され、接着性材料中に閉じ込められて、比較的均質な発泡 体が形成されるような圧のもとでおこなわれる。Foam Mix（登録商標）システム においては、接着性材料の早期発泡を抑えるか、もしくはそれを最小限にとどめ るために、気体と接着性材料とを、圧降下の小さい低エネルギーディスクミキサ ー中に強制的に供給することにより混合がなされる。ディスクミキサーには、チ ューブラハウジング、ハウジングの長さに沿って伸びている１本以上のドライブ シャフト、及びシャフトに沿って一定の間隔で並んでいる一連のディスクが含ま れる。気体は、回転しているディスク間の区画中にあるコポリマー混合物を含む 溶液中に入っていく。溶液中に気体が保たれ、システム全体、及び分出装置、例 えば逆止めノズルにおいて排出前に物質の発泡がおこらないよう、システムの全 圧降下を、物質の温度の上昇に対して充分低く保つ。排出前においては溶液中に 気体が保たれるが、大気圧に排出した後にはそれが発泡するように、分出装置に 充分に圧の差をつける。 発泡可能な組成物を形成させ、分出するのに適当な他のシステムは、Nordson Corp．から入手可能なFoam Melt（登録商標）システムである。このシステムに ついては、１９８７年７月１４日発行の米国特許第４，６７９，７１０号（Jame son等）に記載されている。この特許明細書は、本明細書中に参考として記載す るものである。 発泡体は、溶融接着性材料を冷却することにより安定化される。実験室の条件 下では、通常、周囲温度で充分である。あるいは、気泡構造物を外的手段、例え ば冷却ロールにより冷却してもよい。通常、気体のロスを防ぎ、及び／又はそれ を最小限にとどめるために、外側の表面を冷却して発泡体表面上に皮膜を迅速に 形成するのが望ましい。通常、表面を冷やせば、その上に皮膜が形成される。し かしながら、標準温度及び圧において、気体の気泡の大きさが実質的に最大とな る（すなわち、標準温度及び圧において、気体が平衡圧、もしくはその近くに達 する）よう充分時間をとるべきである。このような成長の前に接着性材料が硬化 すると、閉鎖気泡中に閉じ込められた気体の圧により生じる気体のロスが、後に なって明らかとなるであろう。このような圧は、発泡構造物から気体を拡散させ るのに充分なので、発泡体の気泡構造及び物理的特性が経時的に変化すると考え られる。通常、冷却、及び圧縮をおこなう前には、少なくとも約０．５秒、好ま しくは約２秒といった充分な時間をとる。 また、圧縮力（例えば、圧縮もしくは張力）が実質的にない状態で発泡構造物 を形成させ、安定化するのが望ましい。このような力により気体の気泡の成長が 制限されるので、厚みが小さくなり、またその他の物理的特性が変わる。例えば 、商業的な積層装置に一般的に使用されるような引張りロール、及びコーミング ロールは、圧縮力を生じる。従って、積層は、発泡構造物が固化した後に（例え ば、本明細書中に記載するように、発泡体の接着性材料の感圧性、及び／又は表 面結合剤を用いて）おこなうのが好ましい。積層は、固化中に圧縮がおきないよ うに注意深くおこなうのであれば、冷却前におこなってもよい（すなわち、接着 性材料のホットメルト性を利用する）。例えば、コーミングロールのクリアラン スを、層がコーミングロールの間を通過する時に存在する、未固化の発泡体のロ フトにセットする。 気体／接着性材料溶液を、典型的には、その上で発泡させたいとおもう基材上 に塗布する。適当な基材には、永久基材（すなわち、ゴム弾性のある接着性発泡 体を基材の不可欠な部分として使用するので、基材は、本明細書中で更に述べる ように、キャリアーである）、及び一時基材（例えば、剥離紙、転写ウェブ、及 びモールド）がある。一時基材上に形成された発泡体は、後で、キャリアーに適 切に貼り付ける。溶液を基材に、適当なフィルム形成方法、例えばキャスティン グ、及びスロットコーティングにより塗布する。溶液を基材に塗布して、所望の 形、及び／又は非連続的もしくは連続的なパターンの発泡製品を得ることができ る。 発泡体は、典型的には、発泡体の形成中、及び／又は形成後に付形する。付形 は、ある一定の形や大きさを有する発泡体を形成させるための、当該技術分野で 知られている従来からの付形技術によりおこなうことができる。発泡体の付形方 法として好ましいのは、キャスティング、成形(molding)、もしくは二次成形(fo rming)である。キャスティングや成形法には、通常、溶液を成形用キャビティー に入れるか、もしくは基材上に流し、成形用キャビティー、もしくは基材の形に 発泡するように、圧を下げる工程が含まれる。ここで用いられる具体的な成形法 の例としては、射出成形、回転成形、及び真空成形が挙げられる。二次成形法に は、気体／接着性材料溶液、もしくは発泡体をさまざまに加工して、その形、及 び／又は大きさを変えることが含まれる。ここで用いられる具体的な二次成形法 の例としては、塗布、押出し、及び積層が挙げられる。例えば、溶液をオリフィ スから分出して、オリフィスの形に対応した形の発泡体を得ることができる。ま た、発泡体の形は断続バルブ、もしくはさまざまな形（例えば、スロットもしく はビーズ）に並べられた断続バルブを用いてコントロールすることができる。選 んだノズルを基材上で開閉することにより、多くの二次元のパターン、もしくは 形を作ることができる。更に、溶液を表面上にキャストすることにより、所望の 形、もしくは表面形態を有する発泡体を形成させることができる。これらの技術 のいずれか、もしくは全てを組み合わせて、付形された発泡体を得ることがで きる。このような操作には、当該技術分野で知られている、どのような適当な装 置も使用できる。 得られる、圧縮されていない状態のゴム弾性のある接着性材料発泡体は、ゴム 弾性のある接着性材料中に気体が比較的均質に分散しているものであるといえる 。この気体が分散して、既に定義した閉鎖及び／又は開放気泡を形成する。従っ て、発泡体は気泡比、すなわち、開放気泡のパーセント／閉鎖気泡のパーセント により、特徴付けをおこなうことができる。気泡比、及びその他の特色は、厚み 、伸びの力、圧縮性、及びレジリエンスを含む、発泡体のさまざまな特性に影響 を与える。 気泡比は、ゴム弾性のある接着性材料中に配合する気体のパーセントを変化さ せることにより、変えることができよう。気泡比はまた、気体／接着性材料溶液 の粘度、また従って、その温度によっても変わる。ある特定の粘度、及び温度に おいては、気泡比は、気体の配合量（体積％、もしくは体積分率）が増すにつれ て高くなる傾向がある。ある特定の気体配合量においては、粘度が高いほど、も しくは温度が低いほど、閉鎖気泡が多くなる傾向があり、そのために気泡比が小 さくなる。理論に拘泥するわけではないが、気体の配合量が約５０体積％である と、通常の加工温度、例えば３２５°Ｆでは、少なくとも約９０％が閉鎖気泡（ 気泡比１：９）となると考えられる。気体の配合量が７５〜８０体積％であると 、加工温度にもよるが、閉鎖気泡が約７５％（気泡比４：３）となる。 気泡比は、臨界溶解圧に達してから、溶液を、例えば分出ノズルから排出する 迄の時間（すなわち「トランジット時間」）の長さによっても影響を受けよう。 トランジット時間が長いほど開放気泡形成の可能性が増し、その結果、気体のロ スが生じ、また厚みが減ると考えられる（運搬中の壁の剪断力により、開放気泡 が形成されると考えられる）。例えば、あるシステムでは、トランジット時間が 約１０ミリ秒の場合、気体のロスは約５０％であった。このように、トランジッ ト時間が短いほど、気泡比が小さくなる傾向がある。 トランジット時間は、運搬システムにおいて、溶液の流速が増えると短くなる 傾向がある。従って、溶液の流速を増やすファクターはいずれも、トランジット 時間を短くし、また気泡比を小さくする傾向がある。例えば、トランジット時間 は、例えば溶液の温度を上げて溶液の粘度を低下させることにより、短くできる 。トランジット時間は、運搬システム、例えば分出装置（例えばノズル）の長さ を短くすることによっても、短くできる。 吸収用品に用いるためには、発泡体の厚みは約２５〜約６０ミル、好ましくは 約３５〜約４５ミルであるのが一般的に好ましい。このような厚みを有する発泡 体により、この発泡体を含む構造物の曲がり及び／又はしわを防ぐか、もしくは それらを最小限にとどめるのに充分な腰が与えられると考えられる。また、この ような厚みにより、このような発泡体を有する製品において、望ましい美的効果 が得られる。 厚みに影響を与える要素には、気体の配合量、温度、ラインのスピード、坪量 、タック、及び気泡比がある。その他の特性を一定にした場合、厚みは、気体の 配合量を多くすると増し、またラインのスピードを増すと減少するという傾向が ある。また、接着剤のタックが増すにつれて、発泡体を圧縮した後の発泡体の厚 みが減少する傾向にある。この効果は、気泡比が大きくなるほど生じる可能性が 高い。従って、適当な発泡体を得るには、加工温度を低くし、及び／又はトラン ジット時間を短くして、発泡体に、例えば加工中、もしくは使用中に圧縮力をか けた後、発泡体が初期の厚み（及び圧縮性）を維持できるだけの閉鎖気泡のパー センテージを確保する必要がある。厚みはまた、気泡の成長作用によっても影響 を受ける。通常、気泡が固化前に成長していないと、理論的な厚み（気体の配合 量、及びラインのスピードに基づく）より薄くなる。既に述べたように、気泡の 成長は、気体の膨張のために適切な時間を確保することにより、また固化前の圧 縮力 を最小限にとどめることにより、最大となる傾向がある。 本発明の発泡体は、吸収用品の弾性の付与されたサイドパネルに関連して本明 細書中で定義しているように、５０％の伸びにおける伸びの力によっても特徴付 けられよう。伸びの力は、先ず第一に、発泡体を作っているゴム弾性のある接着 性材料により決まる。伸びの力はまた、発泡体の比重によっても影響を受ける。 ある一定の気泡比と気泡サイズにおいては、伸びの力は発泡体の比重が増すにつ れて（すなわち、気体分率が減るにつれて）、増加する傾向にある。発泡体の伸 びの力は、気泡比によっても影響される。気泡比が小さくなるにつれて、伸びの 力が増す傾向がある。従って、伸びの力は、気泡比を小さくするいずれの方法、 例えば温度を下げるか、もしくは気体の配合量を減らすことにより、増加させる ことができる。 本発明の発泡体は、圧縮性も有する。圧縮性とは、発泡体をかなり小さな力、 例えば１ｐｓｉの力で押しつけることができることを意味する。発泡体には、レ ジリエンスもある。すなわち、発泡体は、圧縮力を除去すると、実質的に圧縮前 の状態に戻る。圧縮性、及びレジリエンスは、主に発泡体の気泡構造、及びゴム 弾性のある接着性材料のゴム弾性の結果である。従って、気泡構造、及びゴム弾 性に影響を与えるファクターは、いずれも圧縮性、及びレジリエンスに影響を与 える。一般的に、圧縮性は気泡比が大きくなる（開放気泡が増える）につれて増 し、一方、レジリエンスは気泡比が小さくなる（閉鎖気泡が増える）につれて増 す傾向がある。ある一定の気泡比においては、圧縮性とレジリエンスは、両方と も、接着剤のタックが増すと低下する傾向がある。 接着性発泡体のパーセント圧縮率、及びパーセントレジリエンスは、標準的な 方法により測定することができる。予め決められた厚みをもつ発泡体の小片を、 測定した厚みの方向に、１ｐｓｉの力で１分間圧縮する。その後、この力を除去 して、発泡体を２分間、力をかけない状態にする。１分間圧縮した時の厚み、及 び力を解除した後の厚みを測定する。パーセント圧縮率は、以下のように計算さ れる。〔（初めの厚み−圧縮時の厚み）／（初めの厚み）ｘ１００〕。パーセン トレジリエンスは、以下のように計算される。〔（力を解除した後の厚み）／（ 初めの厚み）ｘ１００〕。本発明の発泡体のパーセント圧縮率は少なくとも約５ ％、より好ましくは少なくとも約２０％である。この発泡体は、少なくとも約９ ０％、より好ましくは少なくとも約１００％のパーセントレジリエンスを有する のが好ましい。 本発明の発泡体はキャリアーと接合したときに有用であって、キャリアーにゴ ム弾性特性を付与するのに特に有用である。キャリアーは、不織ウエブ、開口ポ リマー状ウエブ、及びポリマーフィルムのような当該技術分野で知られているキ ャリアーのいずれであってもよい。適当なキャリアーとしては、吸収用品に使用 するための、本明細書中に記載されているトップシート用、バックシート用、も しくは吸収性コア用の材料が挙げられる。キャリアーはどのような形であっても よく、発泡体と接合する前、接合している中、もしくは接合した後に付形するこ とができる。 発泡体は、発泡体を作っているゴム弾性のある接着性材料の接着性により、キ ャリアーと接合するのが好ましい。比較的タックの少ない発泡体には、バックシ ートの接合に関して本明細書中に記載されている接着剤のような、表面結合剤を 使用するのが望ましい。発泡体とキャリアーとは連続的なプロセス、すなわちオ ンラインで接合するか、あるいは中間工程で発泡体を形成させた後に、すなわち オフラインで、接合することができる。発泡体は、一枚または二枚以上のキャリ アーと接合して、例えば、二層の、あるいは発泡体が中央層をなし、二枚のキャ リアーが外側の層を示す、三層の積層体を形成させることができ。 連続的なプロセスにおいては、接着性発泡体のホットメルト性、及び／又は感 圧性により、発泡体を少なくとも一つのキャリアーと接合することができる。表 面結合剤も、接合するために、もしくは接合力を高めるために使用してよい。好 ましい態様においては、発泡体に含まれているゴム弾性のある接着性材料のホッ トメルト性、及び／又は感圧性により、接合を行う。 接着性材料のホットメルト性による少なくとも一枚のキャリアーとの接合は、 発泡体が永久基材、例えば吸収用品に使用されるバックシートの上に直接的に形 成されている場合になされる。接着性材料のホットメルト性による積層体の形成 においては、接合を確実にするために、気泡の成長を制限するような圧縮力を積 層体にかけずに、ホットメルトとキャリアーとを充分に接触させるのが望ましい 。キャリアーの変形もしくは溶融をおこさないようにするか、もしくは最小限に とどめるために、ホットメルトの温度を調節する必要がある。三層からなる積層 体も、第一のキャリアー上の発泡体を固化し（得られる二層からなる積層物は、 ホットメルト性によるものである）、その後、第二のキャリアーを、接着性材料 の感圧性、及び／又は表面結合剤により接合することにより形成することができ る。ここで接着性発泡体の第二のキャリアーに対する接着性は、比較的低い。好 ましい態様おいては、発泡体は、感圧性により第二のキャリアーと接合させるの に充分なタックを有している。 他の連続的なプロセスにおいては、二次成形ロール、もしくは二次成形ベルト （例えば、転写ベルト）のような一時基材上に発泡体を形成させて固化した後、 発泡体の感圧性、及び／又は表面結合剤により、一枚または二枚以上のキャリア ーと貼り合わせる。発泡体が、結合剤を用いずに接合できるほど充分な感圧性を 有しているのが好ましい。二次成形ロールは、発泡体の連続シートを得るために 滑らかであるか、あるいは所望の形の発泡体を得るために模様が付けられている （例えば、「ポケット」もしくは「パターン」ロールのような、好ましくは断続 的な分出装置を少なくとも一つ有する、回転式モールド）。このような二次成形 ロールは、選択的に冷却可能であるのが、例えば、ロールにより溶液、及び／又 は発泡体を非冷却部と冷却部との間で回転できるのが、好ましい。好ましい態様 においては、気体／接着性材料溶液を非冷却部に分出して発泡させ、その後、回 転させて発泡構造物を固化する。発泡体の形は、少なくとも一つの断続的な分出 装置と、滑らかな二次成形ロール、もしくは二次成形ベルトを用いて形成するこ ともできる。その後、この付形した発泡体をキャリアーと、例えば、ロールから 直接的に、もしくは転写ウエブに一旦転写した後に貼り合わせる。 オフラインのプロセスにおいては、発泡体を、剥離紙のような一時基材上に直 接的に形成させる。発泡構造物を固化した後、発泡体の感圧接着性、及び／又は 表面結合剤により、発泡体を一つ以上のキャリアーと接合することができる。 一枚または二枚以上のキャリアーと接合する前に発泡体を固化する場合には、 発泡体を、予め引っ張った（すなわち収縮可能な）状態、もしくは引っ張ってい ない状態で第一のキャリアーと接合してもよい。引っ張った状態で接合した場合 、得られた二層積層体は、三層積層体を得ようとする場合には、通常、第二のキ ャリアーと接合する間中、引っ張ったままにする。 図１に示されるように、ゴム弾性のある接着性発泡体は、二つのキャリアーと 接合して、少なくとも三つの層を有する、一体化した、弾性的に伸ばすことので きる積層体３０にすることができる。中央の層３０ｂは本発明の接着性発泡体か らなっており、少なくとも二つの外側の層３０ａ及び３０ｃと、面と面が向かい 合う状態で接合されている。外側の層は、キャリアーに関して本明細書中に記載 されている材料のいずれであってもよく、一般的には、比較的伸ばすことのでき ない材料からなる。 図２において、本発明の積層体３０は図示の装置３１０上に形成させることが できる。装置３１０は三つの別々のライン、すなわち中央層３０ｂ用のライン３ １２ｂ、並びに外側の層３０ａ及び３０ｃ用の補助ライン３１２ａ及び３１２ｃ からなっている。中央層３０ｂに用いられる第一のライン３１２ｂは、発泡可 能な気体／接着性材料溶液の供給源（図示せず）、分出装置３１６、及び中央層 ３０ｂのウエブを形成するための冷却ロール３１８からなる。外側の層３０ａ及 び３０ｃは、ライン３１２ａ及び３１２ｃ上に形成される。外側の層３０ａ及び ３０ｃに用いられる材料は、巻出ロール３２６ａ及び３２６ｃから、Ｓ字巻きテ ンションロール３２８ａ及び３２８ｃを経て、また所望ならば、トラッキングシ ステム３１４ａ及び３１４ｃを経て送り出される。合流した層３０ａ、３０ｂ及 び３０ｃがコーミングロール３２４により接合されて、一体化した積層体３０と なる。 図２を更に詳しく見ると、装置３１０には、少なくとも三つの層を面と面とが 向かった状態で接合する手段が含まれいてる。中央層３０ｂは、発泡可能な気体 ／接着性材料溶液（図示せず）の供給により形成される。発泡可能な液体の供給 源としては、上で引用したCobbs，Jr.等、及びRucki等の特許明細書に見られる 混合機、Foam Mix（登録商標）システムが適当である。発泡可能な気体／接着性 材料溶液は、一般に、約３２５°Ｆ〜３７５°Ｆの温度、及び約５００〜２，０ ００ｐｓｉｇの圧に保つ。 この混合機により、発泡可能な溶液が分出装置３１６に、加圧下で供給される 。分出装置３１６は、例えば、上で引用した米国特許第４，７７８，６３１号（ Cobbs，Jr.）明細書の図１に示されているノズル、もしくは上で引用した米国特 許第５，０５６，０３４号（Rucki等）明細書の図１に示されているガン２６で あってよい。分出装置３１６はスロットを有している。そのスロットを通して中 央層３０ａ形成用の発泡可能な溶液を分出して、薄い（通常、発泡前の厚さ約５ 〜１５ミル、発泡後の厚さ２０〜６０ミル）、また所望の幅を有する発泡体のフ ィルムを冷却ロール３１８上に形成させる。中央層３０ｂは、平方センチメート ルにつき約０．０５〜０．２グラムであるのが適当である。中央層３０ｂの厚み が増すと、層３０ｂの、従って積層体３０の極限弾性強さが、それに比例して 増すということは、当業者にとっては明らかであろう。 この溶液を大気圧に排出する際に、前述のように発泡体が形成される。冷却ロ ール３１８は、層３０ｂを冷却して、気泡の成長を妨げることなくキャリアーの 損傷を防ぐのが好ましい。ドクターブレード３２０により、中央層３０ｂのウエ ブを冷却ロールから引き離す。積層体を固化するために更に冷却するために、ま たウエブを圧縮するためのニップを得るために、第二のロール（図示せず）を冷 却ロール３１８と共に用いることができる。 その後、中央層３０ｂを、テンションロール３２２の間に形成されたニップの 間から引き出す。テンションロール３２２により、冷却ロール３１８から中央層 ３０ｂが適当な速度で引き取られ、また中央層３０ｂがうまくコーミングロール ３２４に入り込む。感圧性の発泡体においては、発泡体がロールに付着するのを 防ぐため、もしくはそれを最小限にとどめるために、当該技術分野で知られてい るような、剥離性のあるテンションロールを使用するのが望ましい。 外側の層３０ａ及び３０ｃは、巻出ロール３２６ａ及び３２６ｃから取り出し 、好ましくは、外側の層３０ａ及び３０ｃにしわが寄ったり、ひだが付いたりす るのを防ぐために適当に引っ張るために、Ｓ字巻きテンションロール３２８ａ及 び３２８ｃを通す。必要ならば、外側の層３０ａ及び３０ｃのウエブを最適に進 ませ、正しく合わせるために、一般的に用いられ、また当該技術分野で知られて いるトラッキングシステム３１４ａ及び３１４ｃを用いることもできる。米国オ クラホマ州、オクラホマシティーにあるFife Corporationにより製造され、Fife Guide Model No．OP6LRAとして販売されているトラッキングシステムが適当で ある。 層３０ａ及び３０ｃは、通常、コーミングロール３２４間のニップを通る積層 体３０の動きと平行にコーミングロール３２４に入る。コーミングロール３２４ 間のニップにより層３０ａ及び３０ｃが圧縮されて、中央層３０ｂの相対する面 と接触し、それにより中央層３０ｂと外側の層３０ａ及び３０ｃとが接着され、 ３０ａ、３０ｂ及び３０ｃの三層が接合される。 所望ならば、積層体３０に、二つの外側の層３０ａ及び３０ｃを入れる必要は ない。所望ならば、外側の層３０ａ及び３０ｃの両方、もしくは一方を積層体３ ０から除いてもよい。このような構造物は、除きたい外側の層３０ａもしくは３ ０ｃ用のライン３１２ａもしくは３１２ｃを、選択的に運転しないことにより製 造することができる。得られる積層体３０は、３０ｂの一層、もしくは、例えば ３０ａ及び３０ｂの二層からなる。ここで、３０ｂはゴム弾性のある接着性発泡 体であり、また３０ａは比較的伸びない基材材料である。層３０ｂの発泡体を作 っている接着剤の感圧性により、層３０ｂと他の材料とが接着しないように、二 層からなる積層体３０がコーミングロール３２４間のニップから離れた後、層３ ０ｂの露出した面を、当該技術分野において一般的に知られているような粘着防 止剤を用いて奪活することができる。粘着防止は、層３０ｂの露出面に樹脂の粉 を塗布する接着性奪活システム３３０によりなされる。樹脂粉として適当なもの には、滑石粉、ポリオレフィン系パウダーがあり、また第二層３０ａに用いた樹 脂と同じ樹脂の粉が好ましい。所望ならば、接着性奪活システム３３０を、層３ ０ａがコーミングロール３２４間のニップに入る前に、層３０ａの露出面に適用 することができる（図１の装置３１０を用いて、二つの外側の層３０ａ及び３０ ｃを有する積層体３０を構成する場合、接着性奪活システム３３０をコーミング ロール３２４の前に用いるべきではないということは、当業者には明らかであろ う。）。 装置３１０は、層３０のある区画を選択的に局所加熱してその区画を非弾性と するために、加熱したローラー３３２のような二次発熱体を有することもできる 。 所望ならば、外側の層３０ａ及び３０ｃの一方、もしくは両方が、弾性的に延 伸可能であってよい。外側の層３０ａ及び３０ｃは、所望の同一の、もしくは異 なった材料からなっていてよい。あるいは、厚みの不均一なフィルムを、外側の 層３０ａ及び３０ｃとして用いることもできる。フィルムの厚みが増すにつれて 、同じ量だけ伸ばすためには、より大きな力が必要となる。積層体３０は、所望 により、ヒートシールされる。 得られる積層体３０は、「伸びがゼロ」（zero strain）の積層体といえる。 すなわち、ゴム弾性のある接着性発泡体が、実質的に伸ばされていない状態（す なわち「伸びがゼロ」）でキャリアーと接合されている。 好ましい態様においては、ゴム弾性のある発泡体を含む「伸びがゼロ」の積層 体３０の少なくとも一部を、積層体３０の比較的伸びない構成材料を恒久的に伸 ばすのに充分な、機械的引っ張りに付す。その後、この複合体、もしくはゴム弾 性のある積層体を、実質的に伸ばされていない状態に戻して、「伸びがゼロ」の 延伸積層体を得る。ここで用いる「伸びがゼロ」の延伸積層体という語は、少な くとも二層の材料からなっていて、それらが、それらの同延面の少なくとも一部 に沿って実質的に引っ張られていない（「伸びがゼロ」）状態で、互いに固定さ れている積層体を指す。これらの層のうちの一つは、引っ張り可能なゴム弾性の ある材料（すなわち、かけた引張力を解除した後に、実質的に元の引っ張られて いない状態に戻る）からなり、また第二の層は、引っ張ると（ゴム弾性的である 必要はない）少なくともある程度恒久的に延伸され、かけた引張力を緩和した後 でも、元の変形のない形態に完全に戻らない。「伸びがゼロ」の延伸積層体は、 １９３７年３月３０日発行の米国特許第２，０７５，１８９号（Galligan等）、 １９６２年３月１３日発行の米国特許第３，０２５，１９９号（Harwood）、 １９７８年８月１５日発行の米国特許第４，１０７，３６４号（Sisson）、 １９８０年６月２４日発行の米国特許第４，２９０，５６３号（Sisson）、及び １９８９年５月３０日発行の米国特許第４，８３４，７４１号（Sabee）各明細 書に開示されている。これらの特許明細書は、いずれも参考として本明細書中に 記 載するものである。 トップシート、バックシート、及びそれらの間に位置するゴム弾性のある部材 から「伸びがゼロ」の延伸積層体を作るための、特に好ましい方法、及び装置に は、これらの構成材料を機械的に引っ張るための噛合段ロールが用いられる。お むつの一部分を機械的に引っ張るのに適当な装置、及び方法については、前に引 用した１９７８年８月１５日発行の米国特許第４，１０７，３６４号（Sisson） 、及び１９８９年５月３０日発行の米国特許第４，８３４，７４１号（Sabee） 各明細書の中で検討されている。特に好ましい装置、及び方法は、「伸びがゼロ の延伸積層体ウエブに弾性を付与するために増大引っ張りをおこなうための、改 良された方法、及び装置」と題された１９９２年１２月１日発行の米国特許第５ ，１６７，８９７号（Gerald M．Weber等）、「伸びがゼロの延伸積層体ウエブ に、不均一な方法でさまざまな度合いの弾性を付与するために増大引っ張りをお こなうための、改良された方法、及び装置」と題された１９９２年１０月２０日 発行の米国特許第５，１５６，７９３号（Kenneth B．Buell等）、及び「伸びが ゼロの延伸積層体ウエブに、ウエブを破壊することなく弾性を付与するために逐 次的な引っ張りをおこなうための、改良された方法、及び装置」と題された１９ ９２年９月１日発行の米国特許第５，１４３，６７９号（Gerald M．Weber）等 各明細書に開示されている。上記米国出願の明細書、及び図面は、いずれも参考 として本明細書中に記載するものである。「伸びがゼロ」の延伸積層体を作る際 に用いることのできる特に好ましい増大引っ張りシステムの詳細が、１９９２年 ９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）明細書に記載さ れている。この特許明細書は、参考として本明細書中に記載するものである。 別の態様においては、層３０ｂを引っ張った状態（予め引っ張られた）で、層 ３０ａ、及び／又は３０ｃと機械的に接合することができる。層３０ｂを予め引 っ張った後、これを第二の層３０ａ、及び／又は３０ｃと接合する。層３０ｂを 引っ張っている力を解除すると、得られた積層体３０は、引っ張られていた方向 にギャザーが寄るか、もしくは収縮する。外側の層３０ａ、及び／又は３０ｃが 比較的伸びない場合、得られる積層体３０は、層３０ａもしくは３０ｃの伸長性 の限界迄、弾性的に伸ばすことができる。積層体３０を、層３０ｂを予め引っ張 った量を越えて伸ばすと、比較的伸びない外側の層３０ａ及び３０ｃの自由長さ が度を越す。もしこのようなことが起きると、層が著しく伸びることなく層３０ ａ及び３０ｃに応力／歪みが急激に増し、層の破壊が生じる。従って、層３０ｂ は、外側の層上に高い応力と歪みが生じるのを防ぎ、また積層体の破壊を防ぐた めに、少なくとも所望の伸びの量迄、予め引っ張っておくべきである。破壊後は 、外側の層３０ａ及び／又は３０ｃの弾性により、更なる伸びがコントロールさ れる。 中央の層３０ｂは、一方向、もしくは二方向以上の方向に予め引っ張ることが できる。中央層３０ｂを二つの主な方向（縦と横、すなわち、それぞれ機械の方 向、及び機械を横断する方向）に予め引っ張ると、得られる積層体３０は、それ ぞれの主な方向に予め引っ張った度合いに比例して、これらの両方向に収縮する 。ここで用いられる「機械の方向」という語は、通常、コーミングロール３２４ のニップを通って積層体３０が移動する方向と平行な方向をいう。一方、「横断 方向」とは、通常、コーミングロール３２４のニップを通って積層体３０が移動 する方向と垂直な方向をいう。 中央層３０ｂは、当該技術分野で知られているいかなる手段によっても、予め 引っ張ることができる。例えば、コーミングロール３２４の表面速度を、テンシ ョンロール３２２の表面速度より大きくすることができる。これにより、中央層 ３０ｂが機械の方向に予め引っ張られる。この引っ張りは、コーミングロール３ ２４とテンションロール３２２との間の表面速度の差、及びそれらの間の距離に 比例する。横断方向の引っ張りは、当該技術分野において知られているような 方法、例えば、Mt．Hopeロール、溝付きロール、もしくは拡張コンベアとカムを 用いた層の幅出しによりおこなうことができる。 また別の態様においては、ゴム弾性のある接着性発泡体を伸ばした状態で（予 め引っ張って）外側の層３０ａ及び３０ｃと機械的に接合し、その後、積層体３ ０を機械的に引っ張って、機械的に引っ張り、予め伸ばした延伸積層体を形成さ せることができる。 本発明の他の態様においては、「伸びがゼロ」の延伸積層体を得るために、ま た伸長性のない層部分を予め伸ばすために、比較的伸びない層３０ａ及び／又は ３０ｃの少なくとも一部分を、中央層３０ｂと積層する前に、機械的に引っ張る 。外側の層は、中央層３０ｂに関して述べたのと同じ方法で予め引っ張ることが できる。 層３０ｂは、連続シートであってよい。好ましい態様においては、本明細書中 に記載のあるように、層３０ｂを、バックシート材上に連続シートとして形成さ せる。従って、層３０ａは、本明細書中に記載のあるように、トップシート材を 含んでなるのが好ましい。あるいは、層３０ｂを、前述のように、例えば回転式 モールドを用いた成形により付形することができる。その後、使い捨ての吸収用 品の特定の部分に、その製品の他の構成材料と接合した後に弾性が付与されるよ うに、付形した層３０ｂをバックシート材（層３０ｂ）と貼り合わせる。 別の態様においては、ゴム弾性のある接着性発泡体を、本明細書中に記載のあ るように、永久基材と接合するための中間プロセスにより形成させる。発泡体は 、例えば図示し、また説明した装置３１０のような装置を用いて、剥離紙の上に 形成させることができる。ここで、材料巻出ロールの少なくとも一つは剥離紙で ある（発泡体は、当該技術分野で知られているような転写ウエブ上に形成させる こともできる。）。この発泡体は、後でおこなわれるキャリアーとの接合のため に、それ自体を巻き上げてよい。発泡体を、引っ張りのない状態で永久基材と接 合し て、既に述べた「伸びがゼロ」の積層体を形成することができる。あるいは、ゴ ム弾性のある接着性発泡体を、弾性的に収縮可能な（予め引っ張った）状態で、 キャリアーと接合することもできる。この場合、発泡体を予め引っ張っるために かけた力を解除すると、ゴム弾性のある接着性発泡体によりキャリアーにギャザ ーが寄るか、もしくは収縮する。ゴム弾性のある材料を、弾性的に収縮可能な状 態で吸収用品に取り付ける方法は、１９７５年１月１４日発行の米国特許第３， ８６０，０３３号（Buell）、及び１９７８年３月２８日発行の米国特許第４， ０８１，３０１号（Buell）各明細書に、より詳しく記載されている。これらの 特許明細書は、本明細書に参考として記載するものである。例えば、ゴム弾性の ある接着性発泡体部材を横方向に引っ張ってキャリアーに取り付け、接着性発泡 体に力がかかっていない状態、もしくはそれが収縮しない状態にすることにより 、キャリアーに収縮可能に取り付けることができる（前述の付形した層３０ｂは 、連続プロセスにおいて、このような方法によりキャリアーに収縮可能に取り付 けることもできる。）。得られる「伸びがゼロ」の積層体、もしくは予め引っ張 った積層体を、前述のように機械的に引っ張って、それぞれ「伸びがゼロ」の延 伸積層体、もしくは予め伸ばした延伸積層体を形成させてもよい。 ゴム弾性のある接着性発泡体及び積層体は、吸収用品に圧縮性、レジリエンス 、及び／又は弾性を付与するのに特に有用である。従って、このような製品のパ ネル全体、もしくはその一部分が圧縮可能となり、レジリエンス、及び／又は弾 性を有するようになる。ここで用いられる「吸収用品」という語は、身体からの 滲出液を吸収し、封じ込める用具を指し、より詳しくは、着用者の身体上に、も しくは身体の近くに置いて、身体から放出されるさまざまな滲出液を吸収し、封 じ込める用具を指す。ここで用いられる「使い捨て」という語は、洗濯、もしく はその他の手段により元に戻したり、吸収用品として再使用したりすることのな い吸収用品に対して用いる（すなわち、一回使用した後、好ましくは、環境と相 い 容れる方法でリサイクルしたり、堆肥としたり、その他の方法で処分することを 企図したものである）。「単一」の吸収用品とは、別のホルダーやライナーのよ うな別の取扱用部品が必要とならないように、別々の部品を一つに合わせて整合 性のある実在物を形成させた吸収用品を指す。本発明の吸収用品の好ましい態様 は、図３に示されている、単一使い捨て吸収用品であるおむつ２０である。ここ で用いられる「おむつ」という語は、通常、幼児、及び失禁する人達に、概ね胴 の下の方に着用させる吸収用品を指す。しかしながら、本発明は、失禁用ブリー フ、失禁用下着、おむつ用ホルダー及びライナー、しつけ用パンツ、女性用生理 用下着等の他の吸収用品にも適応可能である。 図３は、本発明のおむつ２０を平らに広げた、収縮していない状態（すなわち 、力をかけない状態でも弾性が残っているサイドパネル以外は、弾性による収縮 が引き伸ばされている状態）の平面図である。この平面図では、おむつ２０の構 成をより明確に示すために、構造物の一部分を切り欠いてあり、またおむつ２０ の着用者に面さない部分である外側の面５２が、見る者に面している。図３に示 されているように、おむつ２０には、好ましくは液体透過性のトップシート２４ 、液体透過性トップシート２４と接合された液体不透過性のバックシート２６、 及びトップシート２４とバックシート２６との間に位置する吸収性コアからなる 封じ込め用集成体（containment assembly）２２、弾性の付与されたサイドパネ ル３０、弾性の付与された足ぐり部３２、弾性のあるウエスト部３４、並びに３ ６で示されるように通常数を多くした複式伸張締結系からなるクロージャーから なる。 図３において、おむつ２０は、外側の面５２（図３において、見る者に面して いる）、外側の面５２と反対側の内側の面５４、第一ウエスト領域５６、第一ウ エスト領域５６とは反対側の第二ウエスト領域５８、及び、縦方向の端が６２で 示され、末端の端が６４で示される、おむつ２０の外側の端として定義される外 周６０を有するものとして示されている（当業者は、おむつは普通、一対のウエ スト領域と、ウエスト領域の間の股の領域を有するものと認識しているであろう が、この出願においては、用語を簡単にするために、おむつ２０はウエスト領域 のみを有するものと記述する。これらのウエスト領域のそれぞれには、一般的に 股の領域とされるおむつの部分が含まれている。）。おむつ２０の内側の面５４ は、使用中に着用者の身体の近くに位置するおむつ２０の部分からなる（すなわ ち、内側の面５４は、通常、少なくともトップシート２４と、トップシート２４ に接合されたその他の構成部材とにより形成されている）。外側の面５２は、着 用者の身体に接しないおむつ２０の部分からなる（すなわち、外側の面５２は、 通常、少なくともバックシート２６と、バックシート２６に接合されたその他の 構成部材とにより形成されている）（本明細書中で用いる「身体表面」とは着用 者の身体に面する表面を指し、「衣料表面」（garment surface）とは着用者の 身体に面さない表面を指す。）。第一ウエスト領域５６、及び第二ウエスト領域 ５８は、外周６０の末端の端６４から、おむつ２０の横方向のセンターライン６ ６に向かってそれぞれ伸びている。それぞれのウエスト領域は、中央領域６８と 、通常、ウエスト領域の外側の横の部分からなる一対のサイドパネルからなって いる。第一ウエスト領域５６中に位置するサイドパネルを７０で示し、一方、第 二ウエスト領域５８中に位置するサイドパネルを７２で示す（以下においては、 特に断りのない限り、おむつ２０には、それぞれのウエスト領域に一対のサイド パネルを含んでなる。この一対のサイドパネル、もしくはそれぞれのサイドパネ ルは同じである必要はないが、それらが互いに鏡像の関係であるのが好ましい。 ）。本発明の好ましい態様においては、第二ウエスト領域５８中に位置するサイ ドパネル７２は、横方向に弾性的に伸ばすことができる（すなわち、弾性の付与 されたサイドパネル３０）（横方向（ｘ方向もしくは幅）は、おむつ２０の横方 向の中央線６６に平行な方向と定義される。縦方向（ｙ方向もしくは厚さ）は、 縦 方向の中央線６７に平行な方向と定義される。また軸方向（ｚ方向もしくは厚さ ）は、おむつ２０の厚みの方向と定義される。）。 図３は、トップシート２４、及びバックシート２６の長さと幅が、吸収性コア ２８の長さと幅より一般的に大きい、おむつ２０の好ましい態様を示す。トップ シート２４とバックシート２６は吸収性コア２８の端を越えて伸びており、それ によりおむつ２０の外周６０が形成されている。トップシート２４、バックシー ト２６、及び吸収性コアを、さまざまな公知の形態に組み立てることができるが 、好ましいおむつの形態は、１９７５年１月１４日発行の「使い捨ておむつ用の 収縮可能なサイドパネル」と題された米国特許第３，８６０，００３号（Kennet h B．Buell）、及び１９９２年９月２９日発行の「予め配置したレジリエンスの ある曲げヒンジを有する、動的弾性ウエスト領域のある吸収用品」と題された米 国特許第５，１５１，０９２号（Kenneth B．Buell等）各明細書に、一般的に記 載されている。これらの特許明細書は、いずれも参考として本明細書中に記載す るものである。使い捨ておむつのその他の好ましい形態は、１９８９年２月２８ 日発行の米国特許第４，８０８，１７８号（Aziz等）、１９８７年９月２７日発 行の米国特許第４，６９５，２７８号（Lawson）、及び１９８９年３月２８日発 行の米国特許第４，８１６，０２５号（Foreman）各明細書にも開示されている 。これらの特許明細書は、参考として本明細書中に記載するものである。 図４は、第一ウエスト領域５６の図３の４−４線に沿っての、おむつ２０の断 面図である。図４は、弾性のあるウエスト部３４の、弾性を付与されたウエスト バンド３５の構造を示す。弾性を付与されたウエストバンド３５は、図４中に、 収縮した、もしくは力のかかっていない状態で示されている。弾性を付与された ウエストバンド３５は、トップシート部２４、好ましくは機械的に延伸されたバ ックシート部２６、及びトップシート部２４とバックシート部２６との間に位置 したゴム弾性部材７６とからなるのが好ましい。ゴム弾性部材７６は、本発明の ゴム弾性のある接着性発泡体からなるのが好ましい。本発明を実施するのには必 要ではないが、弾性を付与されたウエストバンドは、レジリエンスのある部材７ ７を含むこともできる。この部材は、図４に示すように、バックシート２６とゴ ム弾性部材７６との間に位置するのが好ましい。レジリエンスのある部材として 適当なものは、１９９２年９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（ Buell等）明細書に記載されている。この特許明細書は、参考として本明細書に 記載するものである。このように、本発明の接着性発泡体はそれ自体にレジリエ ンスがあるが、弾性を付与されたウエストバンドは、米国特許第５，１５１，０ ９２号明細書に記載されているような、レジリエンスのある部材を更に含むこと ができる。 図５は、図３の５−５線に沿ってのおむつ２０の断片的な断面図であり、第一 ウエスト領域５６中の弾性のあるウエスト部を描いたものである。吸収性コア２ ８が図５に一般的に示されており、また吸収性コア２８のウエスト端８３と衣料 表面１００とが示されている。トップシート２４とバックシート２６とが吸収性 コア２８を包み込んでおり、またそれらが吸収性コア２８のウエスト端８３を越 えて縦方向に、外側に伸びて、ウエストフラップ８９（図３にも示されている） 、及び末端の端６４を形成している。弾性のあるウエスト部３４は、少なくとも 中央領域６８にある吸収性コア２８のウエスト端８３から、縦方向に外側に伸び て、末端の端６４の少なくとも一部を形成する。弾性のあるウエスト部３４は、 連結パネルゾーン１３０、連結パネルゾーン１３０と封じ込め集成体２２とを繋 ぐ、吸収性コア２８のウエスト端８３に隣接した第一曲げヒンジゾーン１３２、 及び弾性を付与されたウエストバンド３５と連結パネルゾーン１３０とを接合し ている第二曲げヒンジゾーン１３４からなる。図５に示されるように、弾性を付 与されたウエストバンド３５は、付形（shaping）パネルゾーン１３６、ウエス トラインパネルゾーン１３８、及び付形パネルゾーン１３６とウエストラインパ ネ ルゾーン１３８とを繋ぐ、予め配置された、レジリエンスを有するウエストバン ド曲げヒンジゾーン１４０とからなる。連結パネルゾーン１３０は、トップシー ト２４の一部分とバックシート２６とからなり、一方、弾性を付与されたウエス トバンド３５は、トップシート２４の一部分とバックシート２６とゴム弾性部材 ７６とからなる。図５に示すように、弾性を付与されたウエストバンドは、本明 細書において既に述べたように、レジリエンスのある部材７７を含んでなること ができる。 おむつ２０の封じ込め集成体２２は、おむつ２０のメインボディ（シャーシ） からなるものとして、図３に示されている。封じ込め集成体２２は、少なくとも 吸収性コア２８、及び、好ましくは、トップシート２４とバックシート２６とか らなる外側の被覆層からなる。吸収用品が別のホルダー及びライナーを含む場合 には、通常、封じ込め集成体２２にホルダー及びライナーが含まれる（すなわち 、封じ込め集成体２２にホルダーと定義される一つ、もしくはそれ以上の材料の 層が含まれ、一方、ライナーにトップシート、バックシート、及び吸収性コアの ような吸収性複合体が含まれる）。単一の吸収用品においては、封じ込め集成体 ２２がおむつの主たる構造をなしていて、それに他の部材を取つけておむつの構 造を形づくる。このように、おむつ２０の封じ込め集成体２２は、一般に、トッ プシート２４、バックシート２６、及び吸収性コア２８を具えてなる。 吸収性コア２８は、一般的に圧縮可能で、体の形に合い、着用者の皮膚を刺激 せず、尿や、その他の身体からの滲出液のような液体を吸収し、保持できるもの であればどのような吸収手段であってもよい。図３に示すように、吸収性コア２ ８は、外装表面１００、身体表面１０２、側端８２、及びウエスト端８３を有す る。吸収性コア２８は、木材パルプ粉末のような通常エアーフェルトといわれる 、一般的に使い捨ておむつやその他の吸収用品に使用されるさまざまな液体吸収 物質から、さまざまな大きさや、形（例えば、長方形、砂時計状、Ｔ字型、非 対象形等）に作ることができる。その他の適当な吸収材の例としては、クレープ セルロース詰綿、コフォームを含む溶融発泡ポリマー、化学的に補剛、変性、も しくは架橋したセルロースファイバー、ティッシュラップ及びティッシュ積層体 を含むティッシュ、吸収性のある発泡体、吸収性のあるスポンジ、超吸収性ポリ マー、吸収性のあるゲル状物質、もしくはそれらに相当する物質、又はそれらを 組み合わせた物が挙げられる。吸収性コアの形態、及び構造も変えることができ る（例えば、吸収性コアは、さまざまな厚みのゾーン、親水勾配、超吸収勾配、 もしくは平均比重が低くて平均坪量が低い吸収ゾーンを有してもよく、また、一 つもしくはそれ以上の層もしくは構造物を有してもよい）。しかしながら、吸収 性コア２８の全吸収力は、おむつ２０の設計容量、及び用途に合っているべきで ある。更に、吸収性コア２８の大きさ、及び吸収力は、幼児から成人に至る着用 者に合うように変えることができる。吸収性コア２８として使用するための吸収 性構造物の例が、「高比重吸収性構造物」と題された１９８６年９月９日発行の 米国特許第４，６１０，６７８号（Weisman等）、「二層コアを有する吸収用品 」と題された１９８７年６月１６日発行の米国特許第４，６７３，４０２号（We isman等）、「除塵層を有する吸収性コア」と題された１９８９年１２月１９日 発行の米国特許第４，８８８，２３１号（Angstadt）、及び「低比重、低坪量の 吸収ゾーンを有する高比重吸収部材」と題された１９８９年５月３０日発行の米 国特許第４，８３４，７３５号（Alemany等）各明細書に記載されている。これ らの特許明細書は、いずれも参考として本明細書中に記載するものである。 吸収性コア２８は、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体を含んでもよい。例 えば、この発泡体は、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体の少なくとも一つの 層と接合された、上記の液体吸収物質のいずれかの少なくとも一つの層からなる 積層体の形で含まれてもよい。このような積層体は、本明細書中に記載されてい るいずれの方法によっても作ることができる。通常、「伸びがゼロ」の積層体が 、 吸収性コア領域に使用される。 バックシート２６は、吸収性コア２８の外装表面１００に隣接する。好ましい 態様においては、バックシート２６は、ゴム弾性のある接着性発泡体により吸収 性コアに接合される（ここで用いられる「接合される」という語には、ある部材 を他の部材に直接的に取り付けることにより、該部材が他の部材に固定されてい る形態、及び該部材を中間部材に取り付け、それを今度は他の部材に取り付ける ことにより、部材が他の部材に間接的に固定されている形態、が包含される。） 。例えば、三層からなる積層体は、一つの材料巻出ロールによりバックシート用 の材料を供給し、もう一つの材料巻出ロールによりトップシート用の材料を供給 するといった、前述の方法で形成させることができる。吸収性コアの材料を、例 えば真空二次形成ポケットロールと転写ウエブを用いるような、当該技術分野で 知られているような手段で供給し、発泡体層の或る部分、好ましくはコアの外周 の周囲の部分を露出させたまま、発泡体層に貼り付ける。その後、トップシート の材料を、露出した発泡体層に貼り付けてバックシートと接合する。吸収性コア の材料をバックシート２６と積層する前に、トップシート２４と接合してもよい 。 好ましい態様においては、ゴム弾性のある接着性発泡体が、実質的にバックシ ート層の全体を覆っている。その後、生成二層積層体と、吸収性コア２８とを、 接着性発泡体の一部分、好ましくは吸収性コアの全外周の周囲を露出させたまま 接合させることができる。その後、トップシート２４を、発泡体の接着性により バックシートに貼り付けて、おむつ２０を形成する。 別の態様においては、本明細書中に記載のある手段により、接着性発泡体を、 バックシート上である型をもって取付ける。レジリエンス、圧縮性、弾性、及び ／又は接着性を付与するのが望ましい、バックシート上の領域に合わせて、表面 結合剤を使用せずに発泡体を型付けるのが好ましい。例えば、弾性を付与された サイドパネル３０、弾性のあるウエスト部３４、及び／又は弾性を付与された足 ぐり部３２に対応するバックシートの領域に合わせて、発泡体を型付けることが できる。発泡体の接着性により吸収性コア２８、及び／又はトップシート２４と の接合がなされる領域に合わせて、発泡体を型付けることもできる。吸収性コア とバックシートとの間の領域に対応する発泡体の型は、この領域全体を覆うもの である必要はない。例えば、発泡体の型により、おむつ２０を使用中に特に圧の かかる領域に圧縮性を付与することができる。 バックシート２６、吸収性コア材２８、及びゴム弾性のある接着性発泡体は、 予め伸ばした積層体、「伸びがゼロ」の積層体、「伸びがゼロ」の延伸積層体、 及び機械的に引っ張った延伸積層体を含む、既述のいずれの方法によっても積層 することができる。好ましい態様においては、バックシート２６、吸収性コア２ ８、及びトップシート２４からなる「伸びがゼロ」の積層体を形成させる。その 後、得られた「伸びがゼロ」の積層体の一部分を機械的に引っ張って、「伸びが ゼロ」の延伸積層体を形成させる。弾性を付与されたサイドパネル３０、弾性の あるウエスト領域３４、及び／又は弾性を付与された足ぐり部３２に対応する領 域を機械的に引っ張るのが好ましい。 別の態様においては、バックシートと吸収性コアを、当該技術分野で良く知ら れているような取り付け手段（図示せず）により接合する。例えば、バックシー ト２６を、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様層、又は接着剤を断続的に直線 状、渦巻き曲線状、もしくはスポット状に配列したものにより、吸収性コア２８ に固定することができる。満足のいく接着剤は、米国ミネソタ州、セントポール にあるH．B．Fuller Companyにより製造され、ＨＬ−１２５８として販売されて いるものである。取り付け手段には、「使い捨てくず綿入り衣料」と題された、 １９８６年３月４日発行の米国特許第４，５７３，９８６号（Minetola等）明細 書に開示されているような繊状接着剤の開放パターンネットワーク、より好まし くは、１９７５年１０月７日発行の米国特許第３，９１１，１７３号（Sprague ， Jr.）、１９７８年１１月２２日発行の米国特許第４，７８５，９９６号（Zieck er等）、及び１９８９年６月２７日発行の米国特許第４，８４２，６６６号（We renicz）各明細書に示されている装置、及び方法により得られる渦巻き模様状に 渦を巻いた幾本かの繊状接着剤が含まれる。これらの特許明細書は、いずれも参 考のために本明細書中に記載するものである。あるいは、この取り付け手段には 、加熱接着、加圧接着、超音波接着、動的機械的接着、もしくはその他の適当な 取り付け手段、又は当該技術分野において知られているこれらの取り付け手段の 組み合わせが含まれる。 バックシート２６は、液体（例えば尿）に対して不透過性を有しており、また 、他の柔軟性があり液体に対して不透過性のある物質を使用することもできるが 、薄いプラスチックフィルムから作るのが好ましい。ここで用いる「柔軟性のあ る」という語は、しなやかで、一般的な形や人体の輪郭に容易に合う材料を指す 。バックシート２６は、吸収性コア２８に吸収され包み込まれたしん出液により 、ベッドシートや下着のような、おむつ２０が接触する物が濡れるのを防ぐ。従 って、バックシート２６には、織物材料、不織材料、ポリエチレンやポリプロピ レンの熱可塑性フィルムのようなポリマーフィルム、もしくはフィルムをコート した不織材料のような複合材料が含まれる。バックシートは、厚みが約０．０１ ２ｍｍ（０．５ミル）〜約０．０５１ｍｍ（２．０ミル）の熱可塑性フィルムか らなるのが好ましい。バックシート用の材料として最も好ましいものには、米国 インディアナ州、テレホートのTredegar Industries，Inc．により製造されてい るＲＲ８２２０発泡フィルム、及びＲＲ５４７５キャストフィルムがある。バッ クシート２６は、より布に似た外観を得るために、エンボス加工、及び／又は艶 消し仕上げしてあるのが好ましい。更に、バックシート２６は、滲出液がバック シート２６を通過するのを防ぎつつも、吸収性コア２８から蒸気を逃がす（すな わち、呼吸可能）ものであってもよい。 本発明の好ましい態様においては、弾性の付与されたサイドパネル３０を形成 する「伸びがゼロ」の延伸積層体を得るため、また弾性のあるウエスト領域３４ と合致するバックシート部を予め伸ばすために、バックシート２６の少なくとも 一部分を、本明細書に記載のあるような機械的な引っ張りに付す。従って、バッ クシート２６は好ましくは、ゴム弾性を有する必要はないが伸ばすことができ、 最も好ましくは延伸可能なものであり、バックシート２６を機械的に引っ張ると 、少なくともある程度恒久的な伸びが生じて、元の歪められていない形態に完全 には戻らない。好ましい態様においては、バックシートを、不適切な破壊、もし くは破れのない機械的引っ張りに付すことができる。従って、バックシート２６ の破壊の生じる、機械を横断する方向の極限伸びが、ＡＳＴＭＤ−６３８と同じ 方法で測定した場合、少なくとも約４００％〜約７００％であるのが望ましい。 上記のＲＲ８２２０とＲＲ５４７５とをブレンドしたものは、バックシートの材 料として適当である。 また別の態様においては、バックシートは、バックシート用の上記のいずれか の材料の少なくとも一層、及び本発明のゴム弾性のある接着性発泡体の少なくと も一層からなる積層体である。例えば、バックシート積層体は、バックシート用 の上記の材料、例えば不織材料、のうちのいずれかの二層の間の中央層として、 ゴム弾性のある接着性発泡体を含むことができる。このような積層体は、本明細 書中に記載のあるいずれの方法によっても形成させることができる。典型的には 、「伸びがゼロ」の積層体を形成させる。好ましくは、弾性を付与されたサイド パネル３０を形成する「伸びがゼロ」の延伸積層体を得るため、また弾性のある ウエスト領域３４と合致するバックシート２６部を予め伸ばすために、前に述べ たように、「伸びがゼロ」の積層体の少なくとも一部分を、機械的な引張りに付 す。別の態様においては、積層体のバックシート層を、本明細書中に記載のある ように予め引っ張る。その後、この積層体を、既述のように組み立てておむつ２ ０に 組み入れる。 トップシート２４は、吸収性コア２８の身体表面に隣接し、また、バックシー ト２６と吸収性コア２８との接合に関して述べた方法に従って、ゴム弾性のある 接着性発泡体により、吸収性コア２８とバックシート２６に接合されているのが 好ましい。あるいは、トップシートとこれらの構成部材とを、当該技術分野にお いて良く知られているような取り付け手段（図示せず）により接合することもで きる。適当な取り付け手段は、バックシート２６と吸収性コア２８との接合に関 して述べたものである。本発明の好ましい態様においては、トップシート２４と バックシート２６とを、おむつの外周６０部で接着性発泡体により互いに直接的 に接合する。またそれらを、ゴム弾性のある接着性発泡体、及び／又はその他の 取り付け手段（図示せず）で吸収性コア２８と直接接合して、間接的に接合する 。 トップシート２４はしなやかで、感触が柔らかく、着用者の皮膚を刺激しない 。更に、トップシート２４は液体透過性を有しており、その厚み方向に容易に液 体（例えば尿）を通す。適当なトップシートは、多孔性の発泡体、網状の発泡体 、開口のあるプラスチックフィルム、又は天然繊維（例えば、木材もしくは木綿 の繊維）、合成繊維（例えば、ポリエステルもしくはポリプロピレンの繊維）も しくは天然繊維と合成繊維とを組み合わせて織られた、もしくは織られていない ウエブのような、さまざまな材料から作ることができる。トップシート２４を作 るためには、数多くの技術がある。例えば、トップシート２４は、不織処理、カ ード処理、湿式堆積、溶融発泡、水による絡み合わせ、それらを組み合わせて処 理した不織ウエブ等である。好ましいトップシートは、織物業者に良く知られて いる手段によりカード処理し、繊維を熱的に結合させたものである。好ましいト ップシートには、米国マサチューセッツ州、ウオルポールの国際的な紙の会社で あるVeratec社により製造されているＰ−８ような、ステープルの長さのポリプ ロピレンファイバーのウエブが含まれる。 本発明の好ましい態様においては、弾性が付与されたサイドパネル３０を形成 する「伸びがゼロ」の延伸積層体を得るために、トップシート２４の少なくとも 一部分を、本明細書中に記載のあるように、機械的な引っ張りに付す。従って、 トップシート２４は好ましくは、ゴム弾性を有する必要はないが伸ばすことがで き、最も好ましくは延伸可能であるものであり、その結果トップシート２４を機 械的に引っ張ると、少なくともある程度恒久的な伸びが生じて、元の歪められて いない形態に完全には戻らない。好ましい態様においては、トップシート２４を 、不適切な破壊、もしくは破れのない機械的引っ張りに付すことができる。従っ て、トップシート２４は、機械を横断する方向（横方向）の降伏強さが低いのが 好ましい。Ｐ−８のトップシート（Veratec Inc.）が、トップシートの材料とし て適当である。 また別の態様においては、トップシート２４は、トップシート用の上記のいず れかの材料の少なくとも一層、及び本発明のゴム弾性のある接着性発泡体の少な くとも一層からなる積層体である。このトップシート２４積層体は、バックシー ト２６積層体について述べた方法に従って形成させることができる。好ましくは 、トップシート２４積層体の少なくとも一部分を、弾性が付与されたサイドパネ ル３０を形成する「伸びがゼロ」の延伸積層体を得るために、機械的な引っ張り に付す。好ましい態様おいては、トップシート２４積層体は、１９９１年８月６ 日発行の米国特許第５，０３７，４１６号（Allen等）明細書に記載されている 形態を有する。このトップシート積層体は、この特許明細書に記載されているよ うに、液体を透過するゾーンを有するのが好ましい。 おむつ２０は、液体、及びその他の身体からの滲出液の封じ込みを改良するた めに、弾性の付与された足ぐり部３２を更に含むのが好ましい。弾性の付与され たそれぞれの足ぐり部３２は、足ぐりの領域における身体からの滲出液の漏れを 減らすために、幾つかの異なった態様を含んでもよい（足ぐり部は、足バンド、 サイドフラップ、バリアーカフス、もしくは弾性カフスでもあり、またそのよう にいうこともある。）１９７５年１月１４日発行の米国特許第３，８６０，００ ３号（Buell）明細書（再審査証第Ｂ１ ３，８６０，００３号、１９８９年４ 月１８日発行）には、サイドフラップ、及び弾性を付与された足ぐり部（ガスケ ットカフス）を得るための一つ、もしくはそれ以上の弾性部材を有する、収縮可 能な足用の開口部のある使い捨てのおむつが記載されている。「弾性を付与され たフラップを有する使い捨て吸収用品」と題された、１９９０年３月２０日発行 の米国特許第４，９０９，８０３号（Aziz等）明細書には、足の領域での封じ込 みを改善するために、「立ち上がった」、弾性を付与されたフラップ（バリアー カフス）を有する使い捨ておむつが記載されている。「二重カフスを有する吸収 用品」と題された、１９８７年９月２２日発行の米国特許第４，６９５，２７８ 号（Lawson）には、ガスケットカフス、及びバリアーカフスを含む二重カフスを 有する使い捨ておむつが記載されている。弾性の付与されたそれぞれの足ぐり部 ３２は、上記の足バンド、サイドフラップ、バリアーカフス、もしくは弾性のあ るカフスのいずれとも同じ形態とすることができるが、それらが、少なくともバ リアーフラップ、及び上記の米国特許第４，９０９，８０３号明細書に記載され ているようなスペーサー弾性部材からなる内部バリアーカフスを含むのが好まし い。好ましい態様においては、弾性の付与された足ぐり部は、上で引用した米国 特許第４，６９５，２７８号明細書に記載されているような、バリアーカフスの 外側に位置した、一つ、もしくはそれ以上の弾性ストランドを有する、弾性のあ るガスケットカフスを更に含む。 足ぐり部の弾性部材には、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体を含んでなっ てもよい。好ましい態様においては、この弾性部材は、少なくとも足ぐり領域に 既に形成された「伸びがゼロ」の積層体を機械的に引っ張ることにより形成され る。 あるいは、弾性部材に用いるのに適当な形を有する回転式モールド中で発泡体 を形成させることにより、ゴム弾性のある接着性発泡体を足ぐり部に組み入れて もよい。この付形したゴム弾性のある接着性発泡体を予め引っ張っり、収縮可能 な状態で貼り付ける。あるいは、付形した発泡体を、伸ばしていない状態で足ぐ り部中に積層した後、積層部分を機械的に引っ張って、足ぐり部領域に「伸びが ゼロ」の延伸積層体を形成させてもよい。また別の態様においては、発泡体を予 め引っ張り、その後機械的に引っ張って、機械的に引っ張り、予め張力をかけた 延伸積層体を形成させる。 おむつ２０は、体によりぴったりとし、封じ込みを良くする弾性のあるウエス ト部３４を更に含むのが好ましい。この弾性のあるウエスト部３４は弾性的に伸 び、また着用者に動的にぴったり合うように収縮するような、おむつ２０の部分 もしくはゾーンである。弾性ウエスト部３４は、吸収性コア２８の少なくとも一 つのウエスト端から、少なくとも縦方向に外に向かって伸びており、また通常、 おむつ２０の末端の端６４の少なくとも一部分を形成する。使い捨てのおむつは 、弾性ウエスト部が一つであってもよいが、通常、一つは第一ウエスト領域に、 もう一つは第二ウエスト領域に位置するように、弾性ウエスト部を二つ有するよ うに構成される。また、弾性ウエスト部、もしくはその構成部材のいずれも、お むつ２０に貼り付けられた別の部材からなっていてもよいが、弾性ウエスト部３ ４は、バックシート２６もしくはトップシート２４、好ましくはバックシート２ ６とトップシート２４の両方のような、おむつの他の部材の延長部分として構成 されるのが好ましい。 弾性ウエスト部３４の弾性を付与されたウエストバンド３５は、１９８５年５ 月７日発行の米国特許第４，５１５，５９５号（Kievit等）明細書（この特許明 細書は、参考として本明細書中に記載するものである）、及び上で引用した１９ ９２年９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）明細 書に記載されている形態を含む、さまざまな形態に組み立てることができる。弾 性ウエスト部の弾性を付与されたウエストバンドには、本発明のゴム弾性のある 接着性発泡体を含んでなるのが好ましい。 特に好ましい態様においては、弾性ウエスト部を、上で引用した１９９２年９ 月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）明細書に記載され ているような、さまざまなウエスト部の形態のいずれかに従って構成することが できる。ここでは、弾性を付与されたウエスト部３５のゴム弾性部材７６は、本 発明のゴム弾性のある接着性発泡体を含んでなる。図４に示すように、弾性を付 与されたウエストバンド３５は、少なくとも三つの材料を一つに積層したものか らなるのが好ましい。弾性を付与されたウエストバンド３５は、トップシート２ ４の部分、バックシート２６の部分（バックシートのこの部分は「機械的に予め 伸ばされている」のが好ましい）、及び、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体 からなるゴム弾性部材７６を含んでなるのが好ましい。弾性を付与されたウエス トバンドは、レジリエンスのある部材７７を含んでなっても良い。レジリエンス のある部材７７とゴム弾性部材７６とを、レジリエンスのある部材７７がバック シート２６に向かって、またゴム弾性部材７６がトップシート２４に向かって配 置されるように接合するのが好ましい。ゴム弾性部材７６、及びレジリエンスの ある部材は、図３にも示されている。 好ましい弾性ウエスト部３４は、弾性を付与されたウエストバンド、及び、弾 性を付与されたウエストバンドと封じ込め集成体とを接合する曲げヒンジゾーン を具備することのみが必要とされるが、図５に示されているように、弾性ウエス ト部３４が、参考として本明細書に記載した、上で引用した１９９２年９月２９ 日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）明細書に記載されている ような、幾つかの付加的なゾーンを有するのがより好ましい。特に、弾性ウエス ト部３４は、連結パネルゾーン１３０、連結パネルゾーン１３０を、吸収性コア ２８のウエスト端８３に隣接する封じ込め集成体２２に繋ぐ第一曲げヒンジゾー ン１３２、弾性を付与されたウエストバンド３５、及び、弾性を付与されたウエ ストバンド３５を連結パネルゾーンに繋ぐ第二曲げヒンジゾーン１３４を含んで なる。連結パネルゾーン１３０により、弾性を付与されたウエストバンド３５と 封じ込め集成体２２とが、柔軟に連結されるのが好ましい。弾性を付与されたウ エストバンド３５は、一定の面積をカバーし、着用者のウエストと接触し、また 着用者のウエストに動的にぴったり合うように、少なくとも横方向に弾性的に伸 ばすことができる。図５に示すように、弾性を付与されたウエストバンド３５は 、付形パネルゾーン１３６、ウエストラインパネルゾーン１３８、及び、付形パ ネルゾーン１３６とウエストラインパネルゾーン１３８とを繋ぐ、予め配置され た、レジリエンスのあるウエストバンド曲げヒンジゾーンを１４０含んでなる。 ここで用いる「ゾーン」という語は、弾性ウエスト部３４の一領域、もしくは部 材を表すのに用いられる。弾性ウエスト部３４の一ゾーンは、他と全く異なる領 域、もしくは部材であってもよいが、通常、弾性ウエスト部の一ゾーンは、隣接 するゾーンと幾らかオーバーラップする、（説明のために、図５においては、こ れらのゾーンをカッコで描出してある。）。 ゴム弾性部材７６が、弾性を付与されたウエストバンド３５に、好ましくはト ップシート２４とバックシート２６との間に、作動自在に組み付けているので、 弾性を付与されたウエストバンド３５は横方向に伸び（すなわち、横方向に弾性 的に引伸ばし可能）、また実質的に力のかかっていない形態に収縮して戻ること ができる。 ゴム弾性部材７６は、弾性を付与されたウエストバンド３５に、さまざまな方 法で、作動自在に組み付けることができる。好ましい態様においては、ゴム弾性 部材７６を「伸びがゼロ」の積層体の形で、弾性を付与されたウエストバンド３ ５に接合する。好ましい態様においては、弾性を付与されたウエストバンド ３５に対応する、少なくとも「伸びがゼロ」の積層体の領域を機械的に引っ張っ て、「伸びがゼロ」の延伸積層体を形成する。 別の態様においては、弾性を付与されたウエストバンドがゴム弾性部材により ギャザーが寄り、もしくは収縮するように、本明細書に記載のあるように、弾性 的に収縮可能な状態で、ゴム弾性部材を作動自在に組み付ける。例えば、ゴム弾 性部材は、付形した発泡体（例えば、回転式モールド中で作ったような）であっ てよい。付形したゴム弾性部材７６を横に伸ばして、それをトップシート２４と バックシート２６のどちらか一方、もしくは両方に貼り付けることにより、ゴム 弾性部材７６を弾性の付与されたウエストバンド３５に、収縮可能なように貼り 付け、ゴム弾性部材７６を力のかかっていない状態、もしくは収縮した状態とす ることができる。 あるいは、付形したゴム弾性部材７６をトップシート２４、バックシート２６ 、もしくはその両方に固定することにより、ゴム弾性部材７６を弾性の付与され たウエストバンド３５に、作動自在に組み付けることもできる。ここで、ゴム弾 性部材７６は、実質的に伸ばされていない状態（すなわち「伸びがゼロ」）にあ り、その後、ゴム弾性部材７６を含む積層体の少なくとも一部分を、積層体中の トップシート２４とバックシート２６とを恒久的に伸ばすために機械的な引っ張 りに付し、次に複合体、もしくは弾性のある積層体を実質的に伸ばされていない 状態に戻して、「伸びがゼロ」の延伸積層体を形成する。「伸びがゼロ」の延伸 積層体を形成するための既述のいずれの方法も、用いることができる。あるいは 、ゴム弾性部材７６を伸ばした状態（予め引っ張った、もしくは予め張力をかけ た）で作動自在に組み付け、その後、機械的に引っ張って、本明細書に記載のあ るような、機械的に引っ張り、予め張力をかけた延伸積層体を形成することもで きる。 本発明において有用なゴム弾性部材７６は、さまざまな大きさ、形、形態、及 び材料のものであってよい。例えば、弾性を付与されたウエストバンド３５は、 一つ、もしくは複数のゴム弾性部材を、トップシートとバックシートの間に作動 自在に組み付けて形成させることができる。ゴム弾性部材は、さまざまな幅、及 び長さを有することができる。あるいは、ゴム弾性部材７６は、ゴム弾性材料の 比較的幅の狭いストランド、もしくはゴム弾性材料の面積の大きいパッチからな っていてもよい。本発明のゴム弾性のある接着性発泡体に加えて、ゴム弾性部材 は公知の材料、例えば、日本の横浜のブリジストン社から入手可能なブリジスト ンＳＧポリウレタンフォームと呼ばれるポリウレタンフォームのような、ゴム弾 性発泡体を含んでもよい。ゴム弾性部材７６に使用するのに適当なその他のゴム 弾性材料には、「活性のある」合成もしくは天然ゴム、エラストマー状フィルム （熱収縮可能なゴム弾性フィルムを包含する）、二次成形したエラストマー状ス クリム等がある。このような従来からのエラストマーを使用する場合、ゴム弾性 部材７６と他のおむつの構成材料とを作動自在に組み付けるために、当該技術分 野で知られている表面結合剤を使用する必要があるか、もしくは使用するのが望 ましい。 本発明の好ましい態様においては、弾性を付与されたウエストバンド３５を形 成するバックシート２６の部分は「予め伸ばされている」か、もしくは「機械的 に予め伸ばされている」（すなわち、局所的にパターン状に機械的にある程度引 っ張って、弾性の付与されたウエストバンド３５を形成するバックシートのパタ ーン部を恒久的に伸ばす）。予めバックシートを伸ばすことにより、ゴム弾性部 材７６の伸びと収縮性が改良される。本発明のバックシート２６は、上で引用し た１９９２年９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）明 細書に記載されているように、例えば該特許明細書中に記載されているような増 大的な機械的引っ張りシステムにより、予め伸ばすことができる。あるいは、当 該技術分野で知られているようなディープエンボス技法によっても、バックシー トを予め伸ばすことができる。 本発明のおむつを作るための好ましい方法においては、バックシートウエブを 予め伸ばした後に、またバックシートウエブを段付きコーミングロールから取り 外した後に、予め伸ばしたバックシートの層と、トップシートの層との間に位置 する、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体の中央層を含む積層体を既述のよう に形成させて、弾性を付与されたウエストバンド３５を形成させる。 別の態様においては、第二ウエスト領域５８（もしくは、弾性の付与されたサ イドパネルが配置されているのであれば、第一ウエスト領域５６）中の弾性を付 与されたウエストバンド、及び弾性を付与されたサイドパネルは、連続的なゴム 弾性部材、例えば、ゴム弾性のある接着性発泡体の連続的なピースを、第二ウエ スト領域５８中のサイドパネル７２と中央領域６８とに含むことができる。従っ て、弾性を付与されたウエストバンド３５、及び弾性を付与されたサイドパネル ３０を、ゴム弾性のある接着性発泡体の同一ピースから形成して、単一の構造物 を形成させることができる。このような弾性を付与されたウエストバンド／サイ ドパネルの形態の例は、前に引用した１９８９年８月１５日発行の米国特許第４ ，８８７，０６７号（Wood等）明細書に開示されている。この特許明細書は、参 考のために本明細書中に記載するものである。 本発明のまた別の態様においては、弾性を付与されたウエストバンド３５は、 横方向に引っ張った時に、縦軸に沿って差のある伸長性を示す。弾性を付与され たウエストバンド３５の差のある伸長性により、或る部分が、縦軸に沿った他の 部分よりも横方向に大きく伸びる。この差のある伸長性により、弾性を付与され たウエストバンド、すなわち「伸びるお腹のパネル」が腹部に合うようになる。 そのために、着用者が動いたり、座ったり、立ったりする時に、着用者の腹部と 共に、弾性を付与されたウエストバンドの形が変わったり、伸びたり、動いたり する。弾性を付与されたウエストバンドを横方向に引っ張った時の、縦軸に沿っ た差のある伸長性は、弾性を付与されたウエストパネル３０について述べたよう な数々の方法により得られる。差のある伸長性を有する、弾性を付与された好ま しいウエストバンドの形は五角形である。 好ましい態様においては、おむつはまた、第二ウエスト領域５８中に配置され た弾性を付与されたサイドパネル３０を含んでなる。（ここで用いられる「配置 された」という語は、おむつの部材が、特定の場所、もしくは位置に、おむつの 他の部材との単一構造物として、もしくはおむつの他の部材と接合された別の部 材として、形成（接合、もしくは位置する）されていることを意味する。）弾性 を付与されたサイドパネル３０により、おむつがより快適に、且つより身体の線 に合うので、始めから着用者におむつがぴったり合い、また弾性を付与されたサ イドパネルによりおむつの両サイドが伸びたり縮んだりするので、滲出液がおむ つにたまっても、このぴったりした感じは着用中ずっと維持される。また、おむ つを使用する者が弾性を付与されたサイドパネル３０の一つを他の部分よりも大 きく（非対照的に）引っ張ったとしても、おむつ２０は着用中に「自然に調節」 されるので、おむつ２０をより効果的に使用できる。本発明のおむつ２０は、第 二ウエスト領域５８中に配置された弾性を付与されたサイドパネル３０を有する のが好ましいが、おむつ２０が、第一ウエスト領域５６、もしくは第一ウエスト 領域５６と第二ウエスト領域５８の両方に配置された弾性を付与されたサイドパ ネル３０を有していてもよい。弾性のあるサイドパネル部材９０は、本発明のゴ ム弾性のある接着性発泡体からなるのが好ましい。 弾性を付与されたサイドパネル３０は数々の形態に構成することができるが、 弾性を付与されたサイドパネルがおむつの耳（耳フラップ）中に配置されている おむつが、「ひだ付きの耳を有する使い捨ておむつ」と題された１９８９年８月 １５日発行の米国特許第４，８５７，０６７号（Wood等）、１９８３年５月３日 発行の米国特許第４，３８１，７８１号（Sciaraffa等）、１９９０年７月３日 発行の米国特許第４，９３８，７５３号（Van Gompel等）、及び上で引用した １９９２年９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）各明 細書に開示されている。これらの特許明細書は、いずれも参考のために本明細書 中に記載するものである。このように、本発明の弾性を付与されたサイドパネル ３０は、おむつに接合された別の、弾性的に伸ばすことのできる材料もしくは積 層体を含むことができる。図３に示すように、弾性を付与されたそれぞれのサイ ドパネル３０が、上で引用した１９９２年９月２９日発行の米国特許第５，１５ １，０９２号（Buell等）明細書に記載されているように、耳フラップ８８、及 びそれと作動自在に組み付けられた弾性のあるサイドパネル部材９０とを含んで なるのが好ましい。 図３に示されているように、それぞれの耳フラップ８８は、吸収性コア２８の 側端８２から横かつ外側へ、かつそれに沿って、おむつ２０の縦方向の端６２に 向かって伸びているサイドパネル７２部を含んでなる。一般に、この耳フラップ ８８は、おむつ２０の末端の端６４から、足用の開口を形成する（縦方向の端６ ２のこのセグメントを、足の端１０６と呼ぶ）おむつ２０の縦方向の端６２部に 向かって縦方向に伸びている。本発明の好ましい態様においては、第二ウエスト ５８領域中のそれぞれの耳フラップ８８を、吸収性コア２８の側端８２を越えて 伸びたトップシート２４部とバックシート２６部により形成させる。 本発明の好ましい態様においては、弾性のあるサイドパネル部材９０とおむつ ２０とを、耳フラップ８８中で、好ましくはトップシート２４とバックシート２ ６の間で作動自在に組み付けて、弾性サイドパネル部材により弾性を付与された サイドパネル３０が、横方向に弾性的に引き伸ばし可能（横方向に弾性的に伸ば せる）となるようにする。ここで用いる「弾性的に引伸ばし可能」という語は、 引っ張る力（通常、サイドパネル、及びウエストバンドに対して横方向に引っ張 る力）を加えた時に、少なくとも一方向（好ましくは、サイドパネル、及びウエ ストバンドに対して横方向）に伸び、また引っ張る力を除去した時に、以前の大 きさ、及び形態にほぼ戻る、おむつのセグメントもしくは部分を意味する。通常 、本発明に有用なゴム弾性材料は、引っ張った後、すぐにそれを放した時に、約 １５秒以内、好ましくは約５秒以内に、元の形態の少なくとも約７５％に収縮し て戻る（すなわち、「ぱちんと」した弾性）。 弾性のあるサイドパネル部材９０は、数多くの異なった方法により、好ましく は上で引用した１９９２年９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（ Buell等）明細書に記載されているいずれかの方法により、作動自在に耳フラッ プ８８中に組み付けすることができる。特に好ましい態様においては、弾性のあ るサイドパネル部材９０を、既述のような「伸びがゼロ」の延伸積層体の形で作 動自在に耳フラップ８８中に組み付けする。従って、弾性のあるサイドパネル部 材９０を実質的に伸ばしていない状態で、トップシート２４、バックシート２６ 、もしくはその両方に組み付けされる。接着性発泡体、バックシート、及びトッ プシートからなる「伸びがゼロ」の積層体を既述したように形成させることによ り、ゴム弾性のある接着性発泡体からなる弾性のあるサイドパネル部材９０を、 作動自在に耳フラップ８８中に接合するのが好ましい。弾性サイドパネル部材９ ０を含んでなる生成積層体の少なくとも一部分を、その後、積層体のバックシー ト材及びトップシート材（典型的には、非弾性体）を恒久的に伸ばすのに充分な 、機械的な引っ張りに付す。その後、この複合ゴム弾性積層体を実質的に力のか かっていない状態に戻して、「伸びがゼロ」の延伸積層体を形成させる。（ある いは、弾性サイドパネル部材９０を、力をかけた状態で作動自在に組み付け、そ の後、機械的な引っ張りに付すこともできるが、これは「伸びがゼロ」の延伸積 層体ほど好ましくはない。） また別の態様においては、弾性サイドパネル部材９０により耳フラップ８８に ギャザーが寄るか、もしくは収縮するように、弾性サイドパネル部材９０を、本 明細書中に記載のあるように、弾性的に収縮可能な状態で作動自在に組み付けて もよい。例えば、弾性サイドパネル部材９０を横方向に伸ばし、それをトップシ ート２４とバックシート２６のいずれか一方、もしくは両方と接合し、弾性サイ ドパネル部材９０に力がかかっていないか、もしくはそれが収縮した状態にする ことにより、弾性サイドパネル部材９０を耳フラップ８８中に、収縮可能なよう に固定することができる。このような予め張力をかけた積層体においては、弾性 サイドパネル部材９０は、例えば回転式モールドにより形成されたような、本発 明のゴム弾性のある接着性発泡体を付形したものであるのが好ましい。 弾性サイドパネル部材９０は、さまざまな大きさ、形、形態、及び材料のもの であってよい。例えば、弾性を付与されたサイドパネル３０は、それぞれの耳フ ラップ８８中に作動自在に組み付けた一つ、もしくは複数の弾性サイドパネル部 材９０から形成させることができる。弾性サイドパネル部材９０は、さまざまな 幅、及び長さを有していてよい。あるいは、弾性サイドパネル部材９０は、ゴム 弾性材料の比較的幅の狭いストランド、もしくはゴム弾性材料の面積の大きいパ ッチからなっていてもよい。弾性サイドパネル部材９０（特に「伸びがゼロ」の 延伸層体）として使用するのに特に適当なゴム弾性材料は、破断する迄の伸びが 少なくとも約４００％であり、伸ばしていない長さの約５０％におけるサンプル の平方インチ当たりの伸びの力は約３００グラムである。本発明のゴム弾性のあ る接着性発泡体の他に、弾性サイドパネル部材９０として使用するのに適当なそ の他のゴム弾性材料には、架橋した天然ゴム発泡体、ポリウレタンフォーム、「 活性のある」合成もしくは天然ゴム、その他の合成もしくは天然ゴム発泡体、エ ラストマー状フィルム（熱収縮可能なエラストマー状フィルムを含む）、エラス トマー状スクリム、ゴム弾性の織られた、もしくは織られていないウエブ、ゴム 弾性のある不織積層体のようなエラストマー状複合体等がある。このような材料 は、本発明のゴム弾性のある接着性発泡体と組み合わせて、例えば積層体の形で 、サイドパネル部材９０として使用することができる。サイドパネル中のこの ような材料を作動自在に組み付けるためには、本明細書中に記載のあるような表 面結合剤が必要となるかもしれない。 図３に示されているように、弾性サイドパネル部材９０は、好ましくは、第二 ウエスト領域５８中の耳フラップ８８の範囲の大部分に広がった、ゴム弾性材料 のパッチ（ゴム弾性のあるパッチ、好ましくは本発明のゴム弾性のある接着性発 泡体）を見えている。おむつを製造する場合、このゴム弾性のあるパッチを、一 つのおむつの弾性サイドパネル部材９０だけではなく、隣接するおむつの第一ウ エスト領域５６中の位置決めパッチ５０も形成するように位置させるのが好まし く、従って、弾性サイドパネル部材９０は、おむつ２０の末端の端６４から耳フ ラップ８８の足の端１０６に向かって、内側に伸びているのが好ましい。弾性サ イドパネル部材９０の長さ、及び幅は、おむつの機能的なデザインにより支配さ れる。 弾性サイドパネル部材９０は、耳フラップ８８の長さ全体にわたって縦方向に 伸びていてもよいが、延長パネル１１０を形成させるために、弾性サイドパネル 部材９０が耳フラップ８８の長さの一部のみを通って伸びているのが好ましい。 図３に示されるように、弾性サイドパネル部材９０のベース端１０８から縦方向 に、耳フラップ８８の足の端１０６に向かって伸びている弾性を付与されたサイ ドパネル部である延長パネル１１０も、少なくとも伸長性を有する程度に、機械 的に引っ張ってある（すなわち、延長パネル１１０を作っている材料は、予め伸 ばしてあるか、もしくは恒久的に伸ばされている）。弾性を付与されたサイドパ ネル３０の延長パネル１１０を予め伸ばすには、数多くの方法があるが、「伸び がゼロ」の延伸積層体部分の機械的な引っ張りと同様の方法により、延長パネル １１０を予め伸ばすのが好ましい。弾性を付与されたサイドパネル３０の延長パ ネル１１０は、数多くの材料から形成させることができるが、図３に示されてい る好ましい態様においては、延長パネル１１０を、耳フラップ８８を形成してい るトップシート２４部とバックシート２６部から形成させる。 伸長力（すなわち伸びの力）、伸びのモジュラス、及び得られるストレッチ（ 伸び）を含む伸びの特徴；収縮力；弾性クリープ；弾性ヒステリシス；及び弾性 を付与されたサイドパネル３０の収縮率は、弾性の付与されたサイドパネル３０ とおむつ２０の両方の性能を考える上で重要である。このような伸びの特徴によ り、おむつ使用者、及び着用者に、使用中に全体的に「伸びる」感じを与える。 それらはまた、おむつ使用者が適当な度合い伸ばして使用するのに有効である（ すなわち、使おうとする時には「標準的」な張力が感じられるが、得られる伸び の合計量は、うまく体に合い、またそれを維持するのに望ましい程度である）。 弾性を付与されたサイドパネルの伸びのモジュラスが比較的高い場合は、着用者 の皮膚に赤い跡が付き、一方、伸びのモジュラスが比較的低い場合には、ゆるみ ／ずれが生じる。弾性を付与されたサイドパネルに殆ど伸びがない場合には、身 体と適切に合わず、おむつの着用感が悪くなり、またおむつを着用させるのが困 難となる。収縮力が非常に低いか、又は弾性クリープもしくは弾性ヒステリシス の乏しい弾性を付与されたサイドパネルを用いたおむつは、着用者にうまく止ま らず、ゆんだり、ずれたりする傾向にあり、その結果、体にぴったりせず、封じ 込み性が乏しい。 本発明の弾性を付与されたサイドパネル３０については、伸びの特徴である伸 長力、及び伸びモジュラスが、定義される範囲にあるのが好ましいことが分かっ ている。伸長力は、約２５０グラム_f以上であるのが好ましい。このような伸長 力により、約０．２５インチ（６．２５ｍｍ）〜約１．２５インチ（３１．２５ ｍｍ）の伸びが生じる。最も好ましい態様においては、弾性を付与されたサイド パネルは、約０．２５インチ（６．２５ｍｍ）〜約０．７５インチ（１８．７５ ｍｍ）の伸びにおいて、約２５０グラム_f〜約５００グラム_fの伸長力を有する。 ここで使用するのに適当な伸長力をテストする方法は、上で引用した１９９２年 ９月２９日発行の米国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）明細書に記載さ れている。 得られる伸びの程度によって、可逆的に伸びて着用者の身体に着用中に合う弾 性を付与されたサイドパネルに用いられている材料の、最大量が決まる。従って 、得られる伸びの量は、おむつ使用者が、おむつを着用者にぴったり合わせるた めに伸ばせる最大量に関係する。また、それは、着用者の体におむつが合うよう な、回復可能な伸びの最大量に関係する。得られる伸びは、式（（伸ばした時の 長さ−元の長さ）−元の長さ）ｘ１００から計算される。弾性を付与されたサイ ドパネルを用いたおむつに必要とされる有効な伸びの最小量は、中程度の大きさ のおむつであれば少なくとも約３５％、また大きなおむつであれば少なくとも約 ５０％、であるのが好ましい。 弾性を付与されたサイドパネル３０により着用者に加えられる持続性のある収 縮力（張力）の量は、弾性を付与されたサイドパネルの重要な特性である。不充 分な収縮力を有する弾性を付与されたサイドパネルでは、着用後におむつがずり 落ちてしまう。収縮力が過剰であると、着用者にとって心地悪く、また着用者の 皮膚に赤い跡を付けるような圧が生じる。収縮力は、ゴム弾性複合体を特定の伸 びにした時に生じる、単位幅当たりの力として測定する。本発明の好ましい態様 においては、弾性を付与されたサイドパネルの収縮力は、伸びが５０％（５０％ の伸びを得るには、サンプルを元の長さの１．５倍に引っ張る必要がある）の時 、少なくとも約９０グラム／インチであるのが好ましい。 典型的なゴム弾性材料は、応力／歪み特性において、力のヒステリシスループ を示す。すなわち、ある一定の伸びにおいては、ゴム弾性材料を一軸方向に伸ば すのに必要とされる力（伸長力）は、予め伸ばした状態から収縮させた時にゴム 弾性材料が生ずる力（収縮力）より大きい。前者の曲線を「荷重曲線」、後者の 曲線を「非荷重曲線」ということができる。「荷重」伸長力（伸長力）は、おむ つを着用者にはかせるために弾性の付与されたサイドパネルを引っ張ったときに 感じられる。一旦おむつを着用すると、着用者は「非荷重」収縮力（収縮力）を より密接に「感じる」。従って、収縮力が小さいために、着用者にはかせたおむ つがゆるんだり、ずれたりするほどヒステリシスのロスが大きくてはならない。 応力／歪みを持続的に受けているあらゆるゴム弾性材料は、経時的に小さくな っていく力（すなわち、弾性クリープ）を有する。そのために、着用力のこの経 時的な減少が、安定に着用できる最低の力以下に落ちないようにするのが望まし い。従って、弾性クリープは、最小に保たれるべきである。本発明の好ましい態 様においては、３０分間引っ張った場合のゴム弾性材料の最終の長さは、元の長 さの約１．２倍を越えない。 弾性を付与されたウエストバンド３５の伸長力、及び得られる伸びは、弾性を 付与されたウエストバンド３５、及び弾性を付与されたサイドパネル３０の性能 を考える上で重要である。弾性を付与されたウエストバンド３５の伸長力は、弾 性を付与されたサイドパネル３０の伸長力よりも大きいであろうが、本発明の好 ましい態様においては、設計された伸びにおける、弾性を付与されたウエストバ ンド３５の伸長力は、設計された伸びにおける、弾性を付与されたサイドパネル ３０の伸長力と同じか、それ以下である。弾性を付与されたサイドパネル３０の 伸長力よりも小さい伸長力を有する弾性を付与されたウエストバンド３５を用い ると、子供にはかせたおむつの位置を変えなくとも、簡単におむつがお腹のとこ ろで動いてしまう。弾性を付与されたサイドパネルの伸長力の方が大きいと、腰 や下腹部の大きさの小さな変化に対応でき、製品を着用者にはかせた場合、心地 良く伸びる。このようなデザインにより、使用中のたるみ、隙間、おむつの正面 におけるよれや巻き込み、及び、おむつ全体もしくはおむつの吸収性コアのたる み／ずれが少なくなり、より体にぴったり合い、漏れがより少なく、着用者によ り心地良いものとなる。 弾性を付与されたサイドパネル３０には、横方向に引っ張った時の、縦軸に沿 っての差のある伸長性を付与することができる。ここで使用される「差のある伸 長性」という語は、引っ張りの方向に対して実質的に垂直な軸に沿ったさまざま の点において、引っ張りの方向に測定した場合、弾性的な伸びの特性の度合いが 均一でない材料を意味する。これには、例えば、ゴム弾性材料の弾性モジュラス もしくは得られる伸び、またはその両方が異なるということも含まれる。差のあ る伸長性を弾性の付与されたサイドパネル３０に付与するのが好ましい。このよ うにすると、おむつ２０の末端の端６４から、耳フラップ８８の足の端１０６で 測定した場合、弾性を付与されたサイドパネルの少なくとも一部分において、横 方向の伸長性が縦方向で異なる。別の態様においては、おむつ２０の末端の端６ ４に隣接する弾性を付与されたサイドパネル部の横方向の伸長性の度合が少ない 場合には、弾性を付与されたウエストバンド３５による全体の伸びがより必要と され、それにより、弾性を付与されたウエストバンド３５のより局所的な引っ張 りが生じ、また腹部においてよりぴったり合うようになる。 差のある伸長性は、数多くの方法により得ることができる。弾性を付与された サイドパネル３０が、多数のゴム弾性材料の組み合わせ、ゴム弾性材料の多数の 形態を有していてよく、あるいはゴム弾性材料の、もしくはその他の材料の、も しくは弾性を付与されたサイドパネルを形成する材料の伸びの特性が不均一であ ってよい。例えば、差のある伸長性は、弾性を付与されたサイドパネルの近傍の 部分を、弾性を付与されたサイドパネル部にその近傍部よりも多少なりとも横方 向の伸長性が付与されるように、さまざまな伸長力もしくは圧縮力、モジュラス 、またはその他の固有の特性を有するゴム弾性のある材料を選択して形成させる ことにより得ることができる。ゴム弾性材料はまた、差のある伸長性を得ること のできるさまざまな長さ、大きさ、及び形を有することができる。弾性を付与さ れたサイドパネルを形成する材料の特性を変えるための、当該技術分野で知られ て いる他の方法も用いることができる。 「伸びがゼロ」の延伸積層体にさまざまな程度の伸長性を付与するための、特 に好ましい方法、及び装置は、「伸びがゼロ」の延伸積層体を、少なくとも一つ のロールが、「伸びがゼロ」の延伸積層体ウエブと接触する点に沿った断面が不 均一である段を有する、少なくとも一組の噛合波溝ロールの間を通すことである 。その結果、この一組のロールの間を通過した積層体ウエブが、不均一に引っ張 られる。これにより、逆に、不均一な断面を有する波溝に対して実質的に垂直な 方向に、不均一に弾性を付与された「伸びがゼロ」の延伸積層体が得られる。 おむつ２０はまた、横方向の張力をおむつの外周の周囲に保って、おむつを着 用者に保持させるために、第一ウエスト領域５６と第二ウエスト領域５８とを重 なり合った状態に保たせる横の閉じを形成する締結系３６も見えている。締結系 の例は、「改良された締結系を有する使い捨ておむつ」と題された１９８９年７ 月１１日発行の米国特許第４，８４６，８１５号（Scripps）、「改良されたフ ックファスナー部を用いた使い捨ておむつ」と題された１９９０年１月１６日発 行の米国特許第４，８９４，０６０号（Nestegard）、「感圧接着ファスナー、 及びそれを製造する方法」と題された１９９０年８月７日発行の米国特許第４， ９４６，５２７号（Battrell）、「使い捨ておむつ用のテープ状の締結系」と題 された１９７４年１１月１９日発行の米国特許第３，８４８，５９４号（Buell ）、「吸収用品」と題された１９８７年５月５日発行の米国特許第Ｂ１４，６６ ２，８７５号（Hirotsu等）、及び上で引用した１９９２年９月２９日発行の米 国特許第５，１５１，０９２号（Buell等）各明細書に開示されている。これら の特許明細書は、いずれも参考のために本明細書中に記載するものである。好ま しい態様においては、締結系には、米国特許第５，１５１，０９２号明細書に記 載されているような、二重の張力締結系が含まれる。 おむつ２０は、ウエスト領域の一つ、好ましくは第二ウエスト領域を着用者の 背中に当て、おむつの残りの部分を着用者の足の間から引き出して、もう一方の ウエスト領域、好ましくは第一ウエスト領域５６が、着用者の正面にくるように するのが好ましい。この後、締結系のテープ状のタブを、剥離部から剥離する。 タブ部分をつかんだまま、着用者の周囲を弾性の付与されたサイドパネルで包む 。弾性を付与されたサイドパネルは、通常、この操作の間に、着用者の大きさ、 及び形に合うように伸び、また張力がかかる。おむつを横で閉じるために、締結 系をおむつの外側の面に固定する。 実施例 Ａ）ゴム弾性のあるホットメルト感圧接着性組成物の調製 表１に示されている組成を有する組成物は、以下の方法により調製することが できる。 ローターを取り付けたベーカー−パーキンス型のジャケット付きの強力な混合 機の中にオイルと安定化剤を入れ、これらの成分を溶融するために、混合物の温 度を約２５０〜３５０°Ｆに上げる。その後、この混合物を、低流量のＣＯ₂で ガスシールする。芳香族変性炭化水素樹脂をゆっくり添加し、約２５０〜約３５ ０°Ｆの温度で溶融させる。その後、ブロックコポリマーを混合物に添加する。 コポリマーが完全に溶融する迄、混合物を攪拌する。その後、閉じ込められた空 気を除去するために真空とする。 この接着剤組成物の特性は、以下の方法によりテストすることができる。 粘度：組成物の粘度は、ＡＳＴＭのＤ３２３６−７３に従って、ブルックフィ ールドサーモセルを用い、３５０°Ｆの温度で測定する。 ゴム弾性保留率：組成物のサンプルを一定の時間伸ばした後の回復力を測定す る。組成物のサンプルを、両面剥離紙にAcumeter LH1塗布機を用いて塗布する。 組成物を塗布する厚さは５ミル、幅は約１．５インチ（３８．１ｍｍ）である。 このテスト用サンプルを巻き上げる。２４時間貯蔵した後、テスト用サンプルを 幅約１インチ（２５．４ｍｍ）に機械の方向に切断して、サンプルの端に沿って 存在する可能性のあるサンプル中のキズを除く。その後、サンプルを適当な長さ に切断し、インストロンシリーズＩＸテンサイルテスター中に置く。それぞれの サンプルを、力のかかっていない時の長さの４０％、テストの第二番目のシリー ズでは８０％に等しい伸びを示す間隔に、１分間に２０インチ（５０．８ｃｍ／ 分）の速度で伸ばすか、もしくは引っ張る。サンプルをこの間隔で、３０秒間保 つ。サンプルを、それぞれの伸びで、二つの保持期間に付す。第一保持期間の後 、伸びの力を解除し、それによりサンプルを元の長さに戻すか、収縮させる。サ ンプルをそのまま１分間放置する。この後、伸びの力を第二保持期間にわたって 再度かけて、サンプルを前と同じ速度（５０．８ｃｍ／分）で同じ間隔に伸ばす 。サンプルの弾性回復力の測定は、テストの開始時、第一保持期間の始め、第二 保持期間の終わり、及び第二のサイクルの終了時におこなう。パーセントゴム弾 性保持率は、以下の式から計算される。 〔（第二保持期間の終わりにおいてサンプルにより生ずる力）／（第一保持期 間の始めにおいて生ずる力）〕ｘ１００＝％ゴム弾性保持率 回復率：回復率は、レオメーターＲＤＡ７００（Rheometrics．Inc.）を用い 、応力緩和方式により測定する。テスト用サンプルを、レオメーターの向き合っ たプレートの間に置き、プレートの一つを、もう一つの静止しているプレートに 対して１８０°回転させる。この回転により、サンプルが５０％回転変形する。 この後、回転力を解除し、元に戻りつつあるサンプルの残留エネルギーを、１秒 毎に、６０秒間にわたって測定する。このテストにおいては、完全に回復したサ ンプルの回復速度は、１秒につき０．０１ｘ１０³ダイン／ｃｍ²以下である。変 形後に、サンプルから完全に力が解除されるのに必要とされる時間を測定する。 別のテストにおいては、それぞれのサンプルに初期力をかけ、それによりサンプ ルを５０％回転変形させる。計算をおこなうために、力を解除した後の６０秒間 に、ベースライン応力を取る。この６０秒間の回復期間の後にサンプル中に残っ ている応力は、無視してよいと考えられる。この変形後に、個々のサンプル中に 残っている力、もしくは残留エネルギーを、１秒毎に６０秒間にわたり測定して 、その和を求める。その後、それぞれのサンプルの蓄積エネルギーの合計を、以 下の式から計算する。 完全弾性サンプルであれれば、変形力を解除した後にサンプル中に残っている 残留エネルギーの量はゼロとなるであろう。従って、それぞれのサンプルの残留 エネルギー値がゼロに近いほど、サンプルの弾性回復特性が良くなると解される 。 得られた組成物は、表Ｉに示した特性を有する。比較実施例１（Findley 198- 338）及び２（上で引用したBunnelleに対して発行された特許明細書の教示する ことろに基づく）の特性も、表Ｉに示す。表Ｉに示すように、組成物の粘度は、 コポリマーのスチレン含有量が増すにつれて低下する。表Ｉはまた、スチレン含 有量が高いほど弾性率の回復が早く、また残留エネルギーが低いことを示す。 成分の説明： Vector 4111：S-I-S ブロックコポリマー、Dexco Chemical Co.，スチレン１７ ％ Vector 4211：S-I-S ブロックコポリマー、Dexco Chemical Co.，スチレン２９ ％ Vector 4411：S-I-S ブロックコポリマー、Dexco Chemical Co.，スチレン４４ ％ ＥＣＲ１６５Ａ：芳香族変性炭化水素樹脂、Exxon Chemical Co. ＥＣＲ１６５Ｃ：芳香族変性炭化水素樹脂、Exxon Chemical Co. Zonatac 105 Lite：芳香族変性炭化水素樹脂、Arizona Chemical Co. Kaydol：パラフィン系／ナフテン系白色プロセスオイルWitco Chemical Co. Witco Plastics Oil 380：パラフィン系／ナフテン系プロセスオイル、 Witco Chemical Co. Mark 273：安定化酸化防止剤、Witco Chemical Co. Irganox 1010：ヒンダードフェノール系酸化防止剤、Ciba-Geigy Corp. Cyanox LTDP：ＤＬＴＤＰ酸化防止剤相乗剤、American Cyanamid 引張り強さ：引張強さと伸ばした後の回復に対するカップリングの効果を明ら かにするために、以下のテストをおこなった。表ＩＩに示す、さまざまな％カッ プリング率を有するコポリマーを含む組成物の五つのサンプルを、幅１インチ（ ２５．４ｍｍ）、厚さ５ミルの試験片とした。カップリングの程度が実質的に１ ００％のコポリマーをベースとする組成物と、従来からの二元ブロックコポリマ ーとを混合して、カップリングの程度が１００％未満のサンプルを調製した。こ れらのそれぞれの試験片を、前記のインストロン機に置き、力のかかっていない 時の長さの４０％（後のテストでは８０％）に等しい伸びを示す距離に３０秒間 伸ばすか、もしくは引っ張り、その後６０秒間力を解除した後、同じ応力を３０ 秒間かけた。それぞれの引っ張り始め、及びそれぞれの３０秒間の保持サイクル 終了時に、個々のサンプルの回復力に関するデータを集めた。その後、第一のサ イクルの始めに最大引張強さを測定し、％回復率を以下のように計算した。 （３０秒間の保持サイクル後の引張強さ／最大引張力）ｘ１００＝％回復率 実施例１〜５では、２５℃で伸びが４０％の時の引張り強さは、少なくとも５ ｐｓｉである。 上記のテストの結果から、ブロックコポリマーの全濃度に対する二元ブロック の量が多くなるにつれて、回復の量、及び引張強さが減少することが分かる。従 って、カップリング率の低下は、本発明の発泡体の回復性能、及び引張強さに、 発泡体を作っている接着性材料中に存在する二元ブロックの量にほぼ正比例して 影響する。 Ｂ）ゴム弾性のある接着性発泡体の調製実施例１ 上記の組成物から、ゴム弾性のある接着性発泡体を、以下の方法により作るこ とができる。 発泡体を、上で引用した米国特許第４，７７８，６３１号（Cobbs，Jr.等）明 細書の図５に示され、記載されているFoam Mix（登録商標）ディスクミキサーを 用いて作る。このシステムには、６０００型グルーメルター、Nordson 9400 Ser ies Foam Mix（登録商標）ユニット、厚さ０．０１６”、幅１．５”の間隙調整 板の付いたＨ２００ガン、及び既述のような積層システムが含まれる。材料巻出 ロールには、剥離紙が保持されている。 ゴム弾性のある接着性材料を、圧８００ｐｓｉ、混合機への平均流量毎時１７ ．８ポンドで混合機に供給する。温度７０°Ｆ、圧２０００ｐｓｉの窒素ガスを 、ディスクミキサーの接着性材料導入口の近くから、ゴム弾性接着性材料に添加 する。ガスの量は５６体積％（標準温度及び圧に基づく）であり、添加は、ガス 計量バルブと差圧バルブとによりコントロールする。混合機を、シャフトの回転 数約２７５ｒｐｍで運転して、接着性材料中に気体の溶解した溶液を形成させる 。溶液を、混合機、出口、及び連結ラインを通過させ、分出ノズルから分出する 。ノズルにおける圧は５１５ｐｓｉである。混合機を出る時の気体／接着性材 料溶液の温度は３２５°Ｆ（全ての温度コントロールを３２５°Ｆにセットする ）である。混合機からの溶液の全流量は、ガスの量が少ないので、接着性材料の 流量とほぼ同じである。 ラインスピードを５０ｆｔ／分、従って溶液の含浸量を０．１５ｇ／ｉｎ²と する。冷却ロールを離れる時のウエブの温度は、１３０°Ｆである。 得られる製品は、均質な接着性発泡体である。この発泡体の厚みは１８ミルで あり、幅は１．５インチである。発泡体中の窒素ガスの含有量は約４６％である 。実施例２ 上記の組成物から、ゴム弾性のある接着性発泡体を、以下の方法により作るこ とができる。 発泡体を、上で引用した米国特許第４，７７８，６３１号（Cobbs，Jr.等）明 細書の図５に示され、記載されているFoam Mix（登録商標）ディスクミキサーを 用いて作る。このシステムには、６０００型グルーメルター、Nordson 9400 Ser ies Foam Mix（登録商標）ユニット、厚さ０．００６”、幅０．０１５”の間隙 調整板の付いたＨ−２０ＬＢＳガン、及び既述のような積層システムが含まれる 。材料巻出ロールには、剥離紙が保持されている。 ゴム弾性のある接着性材料を、圧１９４０ｐｓｉ、混合機への平均流量毎時２ ５．６ポンドで混合機に供給する。温度７０°Ｆ、圧２２００ｐｓｉの窒素ガス を、ディスクミキサーの接着物質導入口の近くから、ゴム弾性接着性材料に添加 する。ガスの量は７２体積％（標準温度及び圧に基づく）であり、添加は、ガス 計量バルブと差圧バルブとによりコントロールする。混合機を、シャフトの回転 数約２７５ｒｐｍで運転して、接着性材料中に気体の溶解した溶液を形成させる 。溶液を、混合機、出口、及び連結ラインを通過させ、分出ノズルから分出させ る。ノズルにおける圧は１８３０ｐｓｉである。混合機から出る時の気体／接着 性材料溶液の温度は３７５°Ｆ（全ての温度コントロールを３７５°Ｆにセット する）で ある。混合機からの溶液の全流量は、ガスの量が少ないので、接着性材料の流量 とほぼ同じである。 ラインスピードを１１２ｆｔ／分、従って溶液の含浸量を０．０８５ｇ／ｉｎ² とする。 得られる製品は、均質な接着性発泡体である。この発泡体の厚みは１９ミルで あり、幅は１．５インチである。発泡体中の窒素ガスの含有量は、約７１％であ る。 本発明の具体的な実施態様を説明し、また記載してきたが、本発明の精神及び 範囲から離れない範囲で、さまざまな変更や修正が可能であることは、当業者に とっては明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲には、本発明の範囲内 でのこのような変更や修正が全て含まれるものとする。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｃ０９Ｊ 7/00 ＪＨＬ 6904−4Ｊ Ｃ０９Ｊ 7/02 ＪＫＪ 7/02 ＪＫＪ 9167−4Ｊ 157/00 ＪＤＧ 157/00 ＪＤＧ 9167−4Ｊ 157/02 ＪＥＡ 157/02 ＪＥＡ 2119−3Ｂ Ａ４１Ｂ 13/02 Ｋ // Ｃ０８Ｌ 9:06 2119−3Ｂ Ｓ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ， ＣＮ，ＣＺ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，Ｋ Ｐ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＩ，ＳＫ， ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 気泡を有するゴム弾性のあるホットメルト接着性材料からなることを特 徴とする発泡体であり、該接着性材料が、 （ａ）Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、好ましくはＡブロックがスチレンを含 んでなり、Ｂブロックがブタジエンもしくはイソプレンを含んでなるＡ−Ｂ−Ａ ブロックコポリマー、より好ましくはスチレン−イソプレン−スチレンブロック コポリマー、更により好ましくはスチレン含有量がコポリマーの全重量の１５〜 ５０％であるスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、最も好まし くは実質的に完全にカップリングしたもの、 （ｂ）該コポリマーのＡブロックとＢブロックの両方と会合する芳香族変性炭 化水素樹脂、好ましくは、芳香族石油炭化水素樹脂、及びそれらの水素化物から なる群から選ばれる単一樹脂ビヒクル、及び任意の成分として （ｃ）プロセスオイル、 （ｄ）安定化剤、及び／又は （ｅ）核剤 を含んでなり、 該接着性材料が、好ましくは該コポリマーを１５重量％〜６０重量％、より好 ましくは４５重量％、該芳香族変性炭化水素樹脂を３０重量％〜７０重量％、よ り好ましくは４０重量％、該プロセスオイルを３０重量％迄、より好ましくは１ ４重量％、及び該安定化剤を１重量％迄、より好ましくは１重量％含んでなり、 該接着性材料が、好ましくは３２５°Ｆで２００，０００センチポイズ未満の 粘度、及び少なくとも７５％のゴム弾性保持値を有しており、好ましくは２５℃ で伸びが４０％の時に少なくとも５ｐｓｉの引張強さも有しており、 該発泡体が、好ましくは感圧性を有し、より好ましくは１ｐｓｉで少なくとも ５％の圧縮率を有し、また１ｐｓｉでの圧縮の後に少なくとも９０％のレジリエ ンスを有する、 発泡体。 ２． （ａ）液体透過性のトップシート、 （ｂ）該トップシートに接合された液体不透過性のバックシート、 （ｃ）該トップシートと該バックシートとの間に位置する吸収性コア、及び （ｄ）該トップシートと該バックシートとの間に位置し、請求項１の発泡体か らなる弾性部、好ましくは弾性を付与されたウエストバンドであるゴム弾性部材 、弾性のあるサイドパネル部材、もしくは足部弾性体 からなる使い捨て衣料。 ３． （ａ）身体に面する側と衣料に面する側を有する不織カバー材、 （ｂ）該不織カバー材の身体に面する側に接合された、液体不透過性のバック シート、好ましくは、液体不透過性不織カバー材もしくはポリマーフィルム、 （ｃ）該バックシートと該カバー材との間に位置し、請求項１の発泡体からな る弾性部、 （ｄ）該バックシートと接合された液体透過性のトップシート、及び （ｅ）該トップシートと該バックシートとの間に位置する吸収性コア からなる使い捨て衣料。 ４． （ａ）身体に面する側、衣料に面する側、及び液体透過ゾーンを有する 不織カバー材、 （ｂ）身体に面する側と衣料に面する側とを有し、該カバー材の身体に面する 側に接合された、液体透過性のトップシート、 （ｃ）請求項１の発泡体からなり、該カバー材と該トップシートとの間に位置 する液体透過ゾーンを有する弾性部、 （ｄ）該カバー材の衣料に面する側に接合された、液体不透過性のバックシー ト、及び （ｅ）該カバー材と該バックシートとの間に位置する吸収性コア からなり、 該カバー材の該液体透過ゾーン、及び該弾性部が、該トップシートの身体に面 する側から該吸収性コアに液体が通過できるように位置しており、 好ましくは更に （ｆ）該トップシートの身体に面する側に接合された、液体透過ゾーンを有す る第二の不織カバー材を含んでなり、該液体透過ゾーンが、該トップシートの身 体に面する側から該吸収性コアに液体が通過できるように位置している、 使い捨て衣料。 ５． 下記の工程（ａ）〜（ｅ）を含んでなることを特徴とする、発泡体の製 造法。 （ａ）（ｉ）（１）Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、好ましくはＡブロックが スチレンを含んでなり、Ｂブロックがブタジエンもしくはイソプレンを含んでな るＡ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、より好ましくはスチレン−イソプレン−スチ レンブロックコポリマー、更により好ましくはスチレン含有量が該コポリマーの 全重量の１５〜５０％であるスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマ ー、最も好ましくは実質的に完全にカップリングしたもの、 （２）該コポリマーのＡブロックとＢブロックの両方に会合する 芳香族変性炭化水素樹脂、及び任意の成分として （３）プロセスオイル、 （４）安定化剤、及び／又は （５）核剤 からなるゴム弾性のあるホットメルト接着性材料であって 、 該接着性材料が、好ましくは該Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマーを１５重量％〜６ ０重量％、より好ましくは４５重量％、該芳香族変性炭化水素樹脂を３０重量％ 〜７０重量％、より好ましくは４０重量％、該プロセスオイルを０〜３０重量％ 、より好ましくは１４重量％、及び該安定化剤を１重量％迄、より好ましくは１ 重量％含んでなるものであるもの、 及び （ｉｉ）気体、好ましくは該接着性材料に実質的に不溶であり、またそ れと反応しない気体 を含んでなる、ゴム弾性を有するホットメルト接着材料、 を用意し、 （ｂ）該接着性材料を、好ましくは該接着性材料を２５０°Ｆ〜４００°Ｆの 温度に加熱することにより溶融し、 （ｃ）該接着性材料中に該気体の溶解した溶液を、好ましくは少なくとも臨界 溶解圧下で該気体と該接着性材料とを混合することにより形成させ、 （ｄ）該溶液を、好ましくは圧を臨界溶解圧未満に低下させることによって発 泡させて発泡体を形成させ、また （ｅ）該発泡体を、好ましくは該接着性材料を冷却することにより、より好ま しくは標準温度及び圧で該気体を実質的にその平衡圧に膨張させた後、該接着性 材料を冷却することにより、安定化する工程。 ６． 下記の工程（ａ）〜（ｅ）を含んでなることを特徴とする、トップシー ト、バックシート、及び少なくとも一つの吸収層を具備してなる使い捨て吸収用 品の少なくとも一部分を弾性化する方法。 （ａ）該トップシート用、該バックシート用、もしくは該吸収層用の材料から 選ばれる永久基材を用意し（該永久基材は予め引っ張っておいてもよい）、 （ｂ）（ｉ）（１）Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、好ましくはＡブロックが スチレンを含んでなり、Ｂブロックがブタジエンもしくはイソプレンを含んでな るＡ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、より好ましくはスチレン−イソプレン−スチ レンブロックコポリマー、更により好ましくはスチレン含有量が該コポリマーの 全重量の１５〜５０％であるスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマ ー、最も好ましくは実質的に完全にカップリングしたもの、 （２）該コポリマーのＡブロックとＢブロックの両方と会合する 芳香族変性炭化水素樹脂、及び任意の成分として （３）プロセスオイル、 （４）安定化剤、及び／又は （５）核剤 を含んでなるゴム弾性のあるホットメルト接着性材料であって、 該接着性材料が、好ましくは該Ａ−Ｂ−Ａコポリマーを１５重量％〜 ６０重量％、より好ましくは４５重量％、該芳香族変性炭化水素樹脂を３０重量 ％〜７０重量％、より好ましくは４０重量％、該プロセスオイルを０〜３０重量 ％、より好ましくは１４重量％、及び該安定化剤を１重量％迄、より好ましくは １重量％含んでなるものであるもの、及び （ｉｉ）気体、好ましくは該接着性材料に実質的に不溶であり、またそ れと反応しない気体 を含んでなる発泡性がありゴム弾性のあるホットメルト接着性組成物（ ここで、該発泡性組成物は、該接着性材料を溶融させ、好ましくは該接着性材料 を２５０°Ｆ〜４００°Ｆの温度に加熱することにより溶融させ、該気体と該溶 融接着性材料とを、好ましくは少なくとも臨界溶解圧下で混合することにより調 製したもの）、 を用意し、 （ｃ）該発泡性組成物を該永久基材に塗布し、 （ｄ）該永久基材上の該組成物を発泡させ、好ましくは圧を臨界溶解圧未満に 低下させて発泡させて、永久基材上に発泡体を形成させ、 （ｅ）該発泡体を、好ましくは該接着物質を冷却することにより安定化して、 該永久基材と該発泡体とを具備してなる弾性積層体を形成させる工程。 ７． 該組成物を発泡させる該工程（ｄ）の前もしくは後、又は該発泡体を安 定化する該工程（ｅ）の前もしくは後に、第二の永久基材を該発泡体に取り付け る工程を更に含み、該永久基材が予め引っ張られていてもよい、請求項６に記載 の方法。 ８． 下記の工程（ａ）〜（ｇ）を含んでなることを特徴とする、トップシー ト、バックシート、及び少なくとも一つの吸収層を具備してなる使い捨て吸収用 品の少なくとも一部分を弾性化する方法。 （ａ）一時基材を用意し、 （ｂ）（ｉ）（１）Ａ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、好ましくはＡブロックが スチレンを含んでなり、Ｂブロックがブタジエンもしくはイソプレンを含んでな るＡ−Ｂ−Ａブロックコポリマー、より好ましくはスチレン−イソプレン−スチ レンブロックコポリマー、更により好ましくはスチレン含有量が該コポリマーの 全重量の１５〜５０％であるスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマ ー、最も好ましくは実質的に完全にカップリングしたもの、 （２）該コポリマーのＡブロックとＢブロックの両方と会合する 芳香族変性炭化水素樹脂、及び任意の成分として （３）プロセスオイル、 （４）安定化剤、及び／又は （５）核剤 を含んでなるゴム弾性のあるホットメルト接着性材料であって、 該接着性材料が、好ましくは該Ａ−Ｂ−Ａコポリマーを１５重 量％〜６０重量％、より好ましくは４５重量％、該芳香族変性炭化水素樹脂を３ ０重量％〜７０重量％、より好ましくは４０重量％、該プロセスオイルを０〜３ ０重量％、より好ましくは１４重量％、及び該安定化剤を１重量％迄、より好ま しくは１重量％含んでなるものであるもの、及び （ｉｉ）気体、好ましくは該接着物質に実質的に不溶であり、またそれ と反応しない気体 を含んでなる、発泡性がありゴム弾性のあるホットメルト接着性組成物 （ここで、該組成物は、好ましくは、該接着性材料を溶融させ、好ましくは該接 着性材料を２５０°Ｆ〜４００°Ｆの温度に加熱することにより溶融させ、該気 体と該溶融接着性材料とを、好ましくは少なくとも臨界溶解圧下で混合すること により調製したものである） を用意し、 （ｃ）該発泡性組成物を該一時基材に塗布し、 （ｄ）該一時基材上の該組成物を発泡させ、好ましくは圧を臨界溶解圧未満に 低下させて発泡させて、永久基材上に発泡体を形成させ、 （ｅ）該発泡体を、好ましくは該接着物質を冷却することにより安定化し、ま た （ｆ）該発泡体を、該トップシート用、該バックシート用、もしくは該吸収層 用の材料から選ばれる一つの永久基材に取り付けて、該永久基材と該発泡体とか らなる弾性積層体を形成させる（該永久基材及び／又は該発泡体は、該発泡体を 該永久基材に取り付ける前に予め引っ張ってあってもよい）工程。 （ｇ）該弾性積層体を機械的に引っ張る工程を更に含む、請求項６、７もしく は８に記載の方法。