【発明の詳細な説明】
アセチルコリンエステラーゼの阻害剤としての
1−置換イサチンおよびオキシンドール誘導体
発明の分野
本発明は治療活性を有する新規な化合物、その製造中間体、その製造法、前記
化合物を含有する医薬製剤、並びに前記化合物の医薬的使用に関する。
発明の背景
アルツハイマー病(老年性痴呆症、SDAT)の主な特徴は著しい中枢コリン性機
能障害である。このコリン欠乏症は認識力の低下と互いに関連することが報告さ
れている(P.T.FrancisらのNew Engl.J.Med.,313,7(1985年))。これまで
、中枢コリン作動性活性を増大させ、認識力の低下を改善するための試みは限ら
れた成功で終っている。
アルカロイドのフィゾスチグミンの使用はある場合において限界に近い利点を
有するが、この化合物の臨床上の使用は低い治療率、短い半減期および不良な生
物的有効性(bioavailability)により弱められるという証拠が幾つかある。コリ
ンエステラーゼ阻害剤の9−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロアクリジン(THA)
はSDAT患者の小グループの治療において有効であることが報告されている(W.K.S
ummersらのNew Engl.J.Med.,315,1241(1986年))。また、THAの臨床実験は
幾分有望な結果をもたらしたが、この薬剤の特定の毒性副作用との関連により制
限された。
フィゾスチグミンまたはTHAと構造的に関連がある他の化合物は報告されてお
り、また継続している研究の対象である。
アルツハイマー病および関連症状の対症療法のための安全で療法上有効な薬剤
が緊急に必要とされている。
本発明の詳細な説明
本発明の主要な目的は、その薬理的性質によりコリン作動性機能を向上し、そ
して老化またはアルツハイマー病、老化性および関連の痴呆症、パーキンソン病
、ダウン症候群、およびハンチントン舞踏病のような症状と関連した認識機能障
害の治療において有用である構造的に新規な化合物を提供することである。この
有用性は例えば、これらの化合物のアセチルコリンエステラーゼ酵素を阻害する
能力により示される。さらに、本発明の化合物は一般に、非常に強力で選択的で
あり、改善された作用期間を有し、そして一般にこれまでの公知化合物より毒性
が低い。
本発明は一般式(1)
〔式中、nは3、4、5、6または7であり;
Xは独立して水素、低級アルキル、アリール、低級アルコキシ、ハロゲン、ト
リフルオロメチル、ニトロ、-NHCOR(ここで、Rは低級アルキルまたはアリール
である)、-NR1R2(ここで、R1およびR2は独立して水素または低級アルキルであ
るか、または一緒になって環を形成する)、または場合によっては、さらに低級
アルキルにより置換されたシクロアルキル、シクロアルケニルもしくはビシクロ
アルキルから選択される1個以上の置換基であり;
級アルキル、低級アルコキシであるか、または一緒になって環状アセタールを形
成する)であり;
Zは低級アルキルであり;そして
Wは独立して水素、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンから選択さ
れる1個以上の置換基である〕を有する化合物に関する。
異性体が存在するならば、その立体異性体、光学異性体およびラセミ体、並び
にその医薬上許容しうる酸付加塩およびその溶媒和物も本発明の一部分をなす。
本発明の好ましい態様は一般式(2)
(式中、n、X、WおよびZは上記で定義された通りである)を有する化合物、
または一般式(3)
(式中、n、X、WおよびZは上記で定義された通りである)を有する化合物に
関する。
本明細書全体を通して、化学式または化学名は異性体が存在する
ならばその立体異性体、光学異性体およびラセミ体並びにその医薬上許容しうる
酸付加塩、および水和物のようなその溶媒和物のすべてを包含する。
次の定義は本明細書全体を通して適用される。
特に断りがなければ、「低級アルキル」なる用語は1〜6個の炭素原子を有す
る直鎖または分枝鎖状のアルキル基を示す。このような低級アルキルの例として
はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、t−ブチル、並びに直鎖または分枝鎖状のペンチルおよびヘキシル
が挙げられる。
特に断りがなければ、「シクロアルキル」なる用語は場合によってはさらに低
級アルキルにより置換されたC3〜C7の環を有する環状アルキル基を示す。このよ
うなシクロアルキルの例としてはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシルおよびシクロヘプチルが挙げられる
。
特に断りがなければ、「シクロアルケニル」なる用語は場合によってはさらに
低級アルキルにより置換されたC3〜C7の環を有する環状アルケニル基を示す。こ
のようなシクロアルケニルの例としてはシクロプロペニル、シクロブテニル、シ
クロペンテニル、シクロヘキセニル、メチルシクロヘキセニルおよびシクロヘプ
テニルが挙げられる。
特に断りがなければ、「低級アルコキシ」なる用語は1〜6個の炭素原子を有
する直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基を示す。このような低級アルコキシの例
としてはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ
、イソブトキシ、sec−ブトキシ、t−ブトキシ、並びに直鎖または分枝鎖状の
ペントキシお
よびヘキソキシが挙げられる。
特に断りがなければ、「ハロゲン」なる用語はフッ素、塩素、臭素または沃素
を意味する。
特に断りがなければ、「アリール」なる用語はその環が場合によってはさらに
低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲンにより置換されたフェニル、フリ
ルまたはチエニル基を示す。
特に断りがなければ、「ビシクロアルキル」なる用語は場合によってはさらに
低級アルキルにより置換されたC6〜C9の環を有する二環式アルキル基を示す。こ
のようなビシクロアルキルの例としてはビシクロ〔2.2.1〕ヘプチル、ビシクロ
〔2.2.2〕オクチルおよびビシクロ〔2.2.3〕ノニルが挙げられる。
特に断りがなければ、「環状アセタール」なる用語はC5〜C7の環を有する環状
アセタール基を示す。このような環状アセタールの例としては1,3−ジオキソラ
ニルおよび1,3−ジオキサニルが挙げられる。
本発明の好ましい化合物は一般式(2)または一般式(3)〔各式中、nは4、5
または6であり;Wは水素またはF、特に4-Fであり;Xは低級アルキル、特に
メチルまたはエチル、低級アルコキシ、特にメトキシまたはエトキシ、シクロア
ルキル、特にC5〜C7シクロアルキル、F、アリール、特にフェニル、またはNR1R2
、特に1−ピロリジニルまたは1−ピペリジニルである〕の化合物である。本
発明のより好ましい化合物は一般式(2)または一般式(3)〔各式中、X置換基は
5−位にある〕の化合物である。
本発明の最も好ましい式(1)の化合物には、
1,3−ジヒドロ−1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルア
ミノ)ブチル)−2H−インドール−2−オン;
5−シクロヘキシル−1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニ
ルメチルアミノ)ペンチル)−2H−インドール−2−オン;
5−シクロヘキシル−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)
ペンチル)−1H−インドール−2,3−ジオン;
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−(4−フルオロフェニル)メ
チルアミノ)ペンチル−2H−インドール−2−オン;
5−シクロヘキシル−1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)
ブチル)−1H−インドール−2,3−ジオン;
1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブチル)−5−フェニ
ル−1H−インドール−2,3−ジオン;
1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5−(1
−ピペリジニル)−1H−インドール−2,3−ジオン;
5−シクロヘキシル−1,3−ジヒドロ−1−(4−(N−エチル−N−フェニ
ルメチルアミノ)ブチル)−2H−インドール−2−オン;
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペン
チル)−5−フェニル−2H−インドール−2−オン;
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペン
チル)−5−メトキシ−2H−インドール−2−オン;
およびその医薬上許容しうるその酸付加塩または溶媒和物がある。
本発明はまた、式(1)を有する化合物の製造法に関する。これらの化合物は一
般式(4)
(式中、XおよびYは上記で定義された通りである)の化合物を1,n−ジハロ
アルカンで処理して一般式(5)
(式中、X、Yおよびnは上記で定義された通りであり、そしてHalはハロゲン
である)の化合物を得、その後式(5)の化合物を一般式(6)
(式中、WおよびZは上記で定義された通りである)の化合物と反応させること
により製造することができる。
この方法は例えば、構造式(4)の化合物を1,n−ジハロアルカンとトルエン、
3−メチル−2−ブタノン、アセトニトリル、アセトン、ジメチルスルホキシド
またはジメチルホルムアミドのような適当な溶媒中、トリエチルアミンまたは無
水炭酸カリウムのような塩基の存在下で反応させることにより達成することがで
きる。このような反応は適当な温度、通常0℃〜100℃において、場合によって
は不活性雰囲気下で行うべきである。構造式(5)のような化合物は幾つかの文献
で知られている。中間体(5)は標準的な方法を用いて単離、精製、そして特性決
定することができ、または粗製形態で構造式(6)の化合物と反応させることがで
きる。このような反応は好ましくはジクロロメタンまたはジメチルホルムアミド
のような適当の溶媒中、トリエチルアミンまたは無水炭酸カリウムのような塩基
もしくは過剰の化合物(6)の存在下、場合によっては溶媒量の沃化カリウムを添
加して行われる。反応は適当な温度、通常0℃〜100℃において、場合によって
は不活性雰囲気下で行われる。所望の生成物(1)は標準的な方法を用いて単離、
精製そして特性安定されうる。
Yがアセタールまたは環状アセタール基である生成物の場合、Y
に理解される方法で酸接触加水分解によりその後に製造することができる。
名1H−インドール−2,3−ジオン)として知られている。構造式(4)のイサチン
は置換基Xの種類に応じて文献記載の化合物であるか、または公知の方法をその
まま用いて製造されうる化合物である。アニリン、抱水クロラールおよびヒドロ
キシルアミンを互いに反応させてイソニトロソアセトアニリド中間体を生成し、
次いでこれを強酸での処理により環化してイサチンとするSandmeyer法(Organic
Syntheses,Coll.第1巻,第327頁)は特に有用な方法である。
(系統名1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン)として知られている。構
造式(4)のオキシンドールは置換基Xの種類に応じて公知化合物であるか、また
は公知の方法を用いて製造されうる化合物である。Gassman反応(P.G.Gassman
らのJ.Amer.Chem.Soc.,96,5508および5512(1974年)はオキシンドールの
よく知られた一般的な合成法である。
構造式(4)(式中、Yはアセタールまたは環状アセタールである)
業者に容易に理解されるような公知の方法をそのまま用いて製造されうる。
従って、本発明はまた式(5)の幾つかの新規な中間体、すなわち
(式中、nは5、6または7であり、そしてX、YおよびHalは上
ある場合、XはHではない)の化合物に関する。
特定の場合において、その相当するイサチンからオキシンドールを製造するこ
とが有利である。この変換は
a) 接触水素添加/水添分解;
b) その相当する3−ヒドラゾンの生成、引き続いて塩基性条件下での還元
的除去(Wolff-Kischner法);または
c) その相当する3−ジチオアセタールの生成、引き続いてラネーニッケル
またはホウ化ニッケルを使用する還元
のような公知の方法を用いて達成されうる。
の好ましい方法である。
本発明はまた、請求項1記載の化合物を含有する医薬製剤に関す
る。
本発明の別の目的は治療に使用される請求項1記載の化合物である。
本発明のさらに別の目的は、緑内障および重症性筋無力症のような症状の治療
、さらに詳しくは老化またはアルツハイマー病、老年性および関連の痴呆症、パ
ーキンソン病、ダウン症候群、およびハンチントン舞踏病のような症状と関連し
た認識機能障害の予防または治療のための薬剤の製造における一般式(1)
〔式中、nは3、4、5、6または7であり;
Xは独立して水素、低級アルキル、アリール、低級アルコキシ、ハロゲン、ト
リフルオロメチル、ニトロ、-NHCOR(ここで、Rは低級アルキルまたはアリール
である)、-NR1R2(ここで、R1およびR2は独立して水素または低級アルキルであ
るか、一緒になって環を形成する)、または場合によってはさらに低級アルキル
により置換されたシクロアルキル、シクロアルケニルもしくはビシクロアルキル
から選択される1個以上の置換基であり;
アルキル、低級アルコキシであるか、または一緒になって環状アセタールを形成
する)であり;
Zは低級アルキルであり;そして
Wは独立して水素、低級アルキル、低級アルコキシまたはハロゲ
ンから選択される1個以上の置換基である〕を有する化合物、異性体が存在する
ならばその立体異性体、光学異性体およびラセミ体、並びにその医薬上許容しう
る酸付加塩およびその溶媒和物の使用である。
さらに、本発明はそのような治療を必要としている患者に薬理学的に有効な量
の請求項1記載の化合物が投与される中枢コリン性機能障害の治療法に関する。
薬理学
本発明の一般式(1)の化合物はアルツハイマー病で起こるもののような種々の
認識機能障害の治療において有用である。この有用性はこれらの化合物のアセチ
ルコリンエステラーゼ酵素を阻害する能力により示される。
アセチルコリンエステラーゼ阻害試験
本化合物の、ラットの脳ホモジュネートのアセチルコリンエステラーゼ活性を
阻害する一般的な能力は、EllmanらのBiochem.Pharmacol.,7,88(1961年)に記
載の分光光度法を使用して測定した。結果はIC50ナノモル(すなわち酵素活性を
50%まで阻害するのに必要な供試化合物のナノモル濃度)として表わされる。
さらに、本発明の化合物は脳中のコリン作動性機能を増強し、例えばこれらの
化合物はげっ歯動物に投与されると、ふるえのようなコリン作動性作用を著しく
ひき起こす。これらの有用性はさらに、これらの化合物の遅延された不調和サン
プリング仕事(adelayednon-matched to sample task)におけるコリン作動的に
欠陥のある記憶力を回復させる能力により証明される。
遅延された不調和サンプリング試験
ラットをMurrayらのPsychopharmacology,105,134〜136(1991年)に記載のも
のと同様の遅延された不調和サンプリング仕事について訓練した。記憶力の低下
をひき起こすことが知られている抗コリン作用剤のスコポラミンは、この仕事の
能率を下げる。この低下は本発明の化合物により改善される。
医薬製剤
本発明の新規な治療法において、投与は好都合には例えば約0.0001〜10mg/kg
、好ましくは約0.001〜1.0mg/kg、特に約0.01〜0.2mg/kgの投与量で、経口的
、経腸的または非経口的に行なわれ、そして1日あたり1〜4回の投与または処
置からなる養生法で投与されうる。投与量は投与経路に応じて変わり、好ましい
経路は経口投与である。病気の程度、患者の年令および主治医が通常考慮に入れ
る他の要因が特定の患者にとって最も適当な個人の養生法および投与量に影響を
及ぼすことは理解されよう。
本発明の化合物を含有する医薬製剤は好都合には経口投与用として錠剤、丸剤
、カプセル剤、シロップ、散剤または顆粒であり;非経口投与用として滅菌の非
経口的溶液または懸濁液;経腸投与用として坐剤;あるいは適当な局所用製剤で
ある。適当な医薬製剤の選択および製造のための慣用的な手順は、例えば“Phar
maceuticals-The Sciemce of Dosage Form Desigon”M.E.Aulton,Churchill L
ivingstone(1988)に記述されている。
経口投与用単位投与形態の本発明の化合物を含有する医薬製剤を製造するため
に、活性物質を補助剤/担体、例えばラクトース、スクロース、ソルビトール、
マンニトール;ポテトスターチ、コーンスターチまたはアミロペクチンのような
スターチ;セルロース誘導
体;ゼラチンまたはポリビニルピロリドンのような結合剤;およびステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ろう、パラ
フィンのような潤滑剤などと混合し、次いで圧縮して錠剤とすることができる。
糖衣錠が必要な場合、上記のようにして製造された核を例えばアラビアゴム、ゼ
ラチン、タルカム、二酸化チタンなどを含有しうる濃縮糖溶液で被覆することが
できる。別法として、錠剤を揮発しやすい有機溶媒または有機溶媒混合物中に溶
解された当業者に知られているポリマーで被覆することができる。種々の活性物
質または様々な量の活性化合物を含有する錠剤を容易に区別するために、染料を
これらの被覆物に加えることができる。
軟質ゼラチンカプセル剤を製造するために、活性物質を例えば植物油またはポ
リエチレングリコールと混合することができる。硬質ゼラチンカプセル剤は錠剤
用の上記の賦形剤、例えばラクトース、スクロース、ソルビトール、マンニトー
ル、スターチ(例えばポテトスターチ、コーンスターチまたはアミロペクチン)
、セルロース誘導体またはゼラチンを使用して活性物質の顆粒を含有することが
できる。また、液状または半固体状の薬剤を硬質ゼラチンカプセル剤中に充填す
ることができる。
経腸的に投与するための投与単位は溶液または懸濁液であってよく、あるいは
中性脂肪性基剤と混合して活性物質を含有する坐剤、または植物油もしくはパラ
フィン油と混合して活性物質を含有する経腸的ゼラチンカプセル剤の形態で製造
することができる。
経口的に投与するための液状製剤はシロップまたは懸濁液の形態であってよく
、例えば約0.02〜約20重量%の上記活性物質を含有し、
残りは糖とエタノール、水、グリセロールおよびプロピレングリコールの混合物
である溶液である。場合によっては、このような液状製剤は着色剤、芳香剤、サ
ッカリンおよび増粘剤としてのカルボキシメチルセルロースまたは当業者に知ら
れている他の賦形剤を含有してもよい。
注入により非経口的に投与するための溶液は、好ましくは約0.5〜約10重量%
の濃度の活性物質の医薬上許容しうる水溶性塩の水溶液として製造することがで
きる。これらの溶液はまた、安定化剤および/または緩衝剤を含有してもよく、
そして好都合には種々のアンプル投与単位で提供されうる。
実施例 1
5−シクロヘキシル−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
メタノール(100ml)中の5−シクロヘキシル−1H−インドール−2,3−ジオン(
3.4g)を1,2−エタンジオール(1.5g)および三フッ化ホウ素ジエチルエテラ
ート(2ml)で処理した。混合物を室温で一晩撹拌し、次いで減圧下蒸発乾固し
た。残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製してその相当するジチオ
アセタールを得た。エタノール(100ml)中におけるこの物質をラネーニッケル
(水中50%スラリー、40g)で処理し、そして混合物を一晩還流加熱した。混合
物をセライトを通して濾過し、そして残留物をエタノールで完全に洗浄した。合
一した濾液を蒸発させて標記化合物を白色の固体(2.9g、88%)として得た(
融点153〜155℃)。
1H Nmr(d6-DMSO) 1.2-1.5(5H,m),1.7-2.0(5H,m),2.5(1H,m),3.5(2H,s)
,6.8(1H,d),7.08(1H,dd)および7.15(1H,d)ppm
実施例 2
1−(5−ブロモペンチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
アセトニトリル(200ml)中の1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン(13.
3g)、1,5−ジブロモペンタン(46g)および無水炭酸カリウム(17g)を24時
間還流加熱した。混合物を濾過した。濾液を蒸発乾固し、そして得られた残留物
をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を油状物として得た
。
1H Nmr(CDCl3) 1.51,1.7および1.9(各々2H,m),3.37(2H,t),3.5(2H,s),
3.7(2H,t),6.82(1H,d),7.03(1H,t)および7.25(2H,m)ppm
13C Nmr(CDCl3) 25.3,26.7,32.1,33.0,35.5,39.4,108.0,122.0,124.3
,124.5,127.6,144.3および174.7ppm
適当な出発物質を使用し、実施例2の一般的方法に従って、実施例3〜5の化
合物を製造した。
実施例 3
1−(4−ブロモブチル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
1H Nmr(CDCl3) 1.9(4H,m),3.42(2H,t),3.5(2H,s),3.74(2H,t),6.83(1
H,d),7.02(1H,t)および7.25(2H,m)ppm
実施例 4
1−(6−ブロモヘキシル)−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン
13C Nmr(CDCl3) 25.6,26.8,27.3,32.1,33.2,35.2,39.3,107.8,121.6
,124.0,124.2,127.3,144.0および174.4ppm
実施例 5
1−(5−ブロモペンチル)−1,3−ジヒドロ−5−シクロヘキシル−2H−イン
ドール−2−オン
13C Nmr(CDCl3) 25.5,26.1,26.7,26.9,32.3,33.3,34.8,35.9,39.7,4
4.3,107.9,123.2,124.7,125.9,142.4および175.0ppm
実施例 6
5′'−シクロヘキシル−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドー
ル〕−2'(1'H)−オン
乾燥トルエン中の5−シクロヘキシル−1H−インドール−2,3−ジオン(1当量
)、エタン−1,2−ジオール(5当量)およびp−トルエンスルホン酸(0.02当量)を
水を共沸除去しながら一晩還流加熱した。反応混合物を冷却し、飽和重炭酸ナト
リウム溶液で洗浄し、そして通常のように後処理して標記化合物を得た。融点17
8〜180℃
13C Nmr(CDCl3) 175.8,143.4,139.6,129.9,124.1,123.4,110.5,102.6
,65.7,44.1,34.5,26.8および26.0ppm
実施例 7
1'−(6−ブロモヘキシル)−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−イ
ンドール〕−2'(1'H)オン
アセトン(200ml)中のスピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドー
ル〕−2'(1'H)−オン(5.12g)、1,6−ジブロモヘキサン(12.2g)および無水炭
酸カリウム(6.9g)を24時間還流加熱した。混合物を濾過した。濾液を蒸発乾
固し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合
物を油状物として得た。
13C Nmr(CDCl3) 25.7,26.8,27.5,32.3,33.4,39.2,65.6,
101.9,108.6,122.8,124.0,124.7,131.4,143.8および173.0ppm
適当な出発物質を使用し、実施例7の一般的方法に従って、実施例8〜10の化
合物を製造した。
実施例 8
1'−(4−ブロモブチル)−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−イン
ドール〕−2'(1'H)−オン
13C Nmr(CDCl3) 25.4,29.3,32.7,38.2,65.5,101.7,108.5,122.8,123.
9,124.6,131.3,143.5および173.0ppm
実施例 9
1'−(5−ブロモペンチル)−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−イ
ンドール〕−2'(1'H)−オン
13C Nmr(CDCl3) 25.1,26.2,32.0,33.1,39.1,65.6,101.8,108.6,122.9
,123.9,124.7,131.4,143.7および173.0ppm
実施例 10
1'−(5−ブロモペンチル)−5'−シクロヘキシル−スピロ〔1,3−ジオキソラ
ン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
13C Nmr(CDCl3) 25.2,25.9,26.3,26.7,32.1,33.0,34.4,39.2,44.0,6
5.6,102.2,108.4,123.3,123.8,129.6,141.7,143.2および173.2ppm
実施例 11
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチ
ル)−2H−インドール−2−オン
ジクロロメタン(150ml)中の1−(5−ブロモペンチル)−1,3−ジヒドロ−
2H−インドール−2−オン(8g)およびN−エチル
−N−フェニルメチルアミン(12.15g) を24時間還流加熱した。混合物を蒸発乾
固し、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物
を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.6,26.6,27.2,35.6,39.8,47.2,52.8,58.0,1
08.1,121.9,124.2,124.5,126.5,127.6,127.9,128.6,140.0,144.5およ
び174.7ppm
m/z 337(M+H+)
対応するフマル酸塩を、メタノール中でフマル酸を使用して製造した。
13C Nmr(CDCl3) 9.0,23.4,24.1,26.9,35.7,39.4,45.9,50.8,55.7,10
8.4,122.2,124.4,124.5,127.9,128.9,130.5,131.4,135.3,144.3,170.
4および175.1ppm
適当な出発物質を使用し、実施例11の一般的方法に従って、実施例12〜14の化
合物を製造した。
実施例 12
1,3−ジヒドロ−1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブチル
)−2H−インドール−2−オン
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.4,25.0,35.5,39.6,47.1,52.5,57.9,108.1,
121.8,124.2,124.4,126.5,127.5,127.9,128.6,139.8,144.4および174.6
ppm
m/z 323(M+H+)
フマル酸塩、13C Nmr(CDCl3) 9.6,22.1,25.0,35.7,39.3,46.2,51.2,56
.4,108.4,122.3,124.4,124.5,127.9,128.4,128.7,130.1,133.3,135.3
,144.2,170.4および175.1ppm
実施例 13
1,3−ジヒドロ−1−(6−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ヘキシ
ル)−2H−インドール−2−オン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,26.8,26.9,27.0,27.4,35.7,39.9,47.2,53.0,5
8.0,108.2,121.9,124.3,124.6,126.5,127.7,128.0,128.7,140.1,144.
6および174.8ppm
m/z 351(M+H+)
フマル酸塩、13C Nmr(CDCl3) 8.7,23.1,26.3,27.1,29.5,35.7,39.6,45
.7,50.3,55.4,108.3,122.1,124.3,124.5,127.8,128.9,129.1,130.5,
130.6,135.2,144.4,170.3および175.1ppm
実施例 14
5−シクロヘキシル−1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニル
メチルアミノ)ペンチル)−2H−インドール−2−オン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.7,26.0,26.7,26.8,27.3,34.7,35.8,39.9,4
4.2,47.2,52.9,58.0,108.0,123.0,124.6,125.8,126.5,128.0,128.7,
140.0,142.1,142.5および174.8ppm
m/z 419(M+H+)
フマル酸塩、13C Nmr(d6-DMSO) 10.6,23.8,25.1,25.5,26.3,26.7,34.2
,35.1,43.4,46.5,51.8,56.8,107.9,122.6,124.6,125.4,127.1,128.1
,128.9,134.2,137.4,141.1,142.2,166.5および174.1ppm
実施例 15
1'−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブチル)−スピロ〔1,3
−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)
−オン
アセトニトリル(150ml)中の1'−(4−ブロモブチル)−スピロ〔1,3−ジオキ
ソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
(6g)、N−エチル−N−フェニルメチルアミン(5.13g)および無水炭酸カ
リウム(10.5g)を24時間還流加熱した。混合物を濾過した。濾液を蒸発乾固し
、そして残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を得
た。
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.3,24.9,39.5,47.2,52.4,58.0,65.7,102.1,
108.9,122.9,124.1,124.8,126.6,128.0,128.7,131.5,140.0,144.1およ
び173.2ppm
適当な出発物質を使用し、実施例15の一般的方法に従って、実施例16〜18の化
合物を製造した。
実施例 16
1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−スピロ〔1,
3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.6,26.6,27.1,39.6,47.2,52.9,58.1,65.7,1
02.1,108.8,122.9,124.1,124.8,126.6,128.0,128.7,131.5,140.0,144
.1および173.2ppm
実施例 17
1'−(6−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ヘキシル)−スピロ〔1,
3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
13C Nmr(CDCl3) 11.6,26.6,26.7,26.9,27.0,39.5,47.1,52.9,57.9,6
5.6,102.0,108.7,122.8,124.0,124.7,126.4,
127.9,128.6,131.4,140.0,144.0および173.0ppm
実施例 18
5'−シクロヘキシル−1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペ
ンチル)−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)
−オン
実施例 19
1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブチル)−1H−インドー
ル−2,3−ジオン
濃塩酸(4ml)および水(16ml)を含むテトラヒドロフラン(150ml)中にお
ける1'−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブチル)−スピロ〔
1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン(5.8g)を
一晩還流加熱した。有機溶媒を除去した。残留物に炭酸ナトリウム溶液を添加し
て塩基性にし、次いでジクロロメタンで抽出した。抽出液を乾燥し、蒸発させ、
そして残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を得た
。
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.4,24.8,39.9,47.3,52.3,58.0,110.0,117.4
,123.4,125.1,126.6,128.0,128.6,138.2,139.7,150.9,158.0および183
.4ppm
m/z 337(M+H+)
フマル酸塩、13C Nmr(CDCl3) 9.3,22.1,24.8,39.6,46.3,51.1,56.2,11
0.4,117.5,123.8,125.3,128.9,130.3,135.3,138.6,150.6,158.3,170.
4および183.4ppm
適当な出発物質を使用し、実施例19の一般的方法に従って、実施例20〜22の化
合物を製造した。
実施例 20
1−(5−N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−1H−インドー
ル−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.6,26.7,27.1,40.1,47.3,52.8,58.1,110.1,
117.5,123.5,125.3,126.6,128.0,128.7,138.2,140.0,151.0,158.1およ
び183.5ppm
m/z 351(M+H+)
フマル酸塩、13C Nmr(CDCl3) 9.6,24.2,24.4,26.7,39.8,46.1,51.3,56
.3,110.2,117.4,123.6,125.3,128.2,128.6,130.0,133.9,135.5,138.4
,150.8,158.1,170.9および183.5ppm
実施例 21
1−(6−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ヘキシル)−1H−インド
ール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.6,26.6,26.7,26.8,27.1,40.0,47.1,52.8,57.9,1
10.0,117.4,123.4,125.1,126.5,127.9,128.6,138.2,140.0,150.9,157
.9および183.4ppm
フマル酸塩、13C Nmr(d6-DMSO) 11.0,25.6,26.2,26.5,26.9,46.8,52.1
,55.0,57.1,110.9,117.6,123.3,124.6,127.4,128.4,129.2,134.6,13
7.8,138.4,151.0,158.2,167.0および183.7ppm
実施例 22
5−シクロヘキシル−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペ
ンチル)−1H−インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.7,25.9,26.6,26.7,27.2,34.3,
40.2,43.7,47.4,52.9,58.1,109.9,117.7,123.6,126.7,128.1,128.7,
136.8,140.0,143.8,149.1,158.3および183.9ppm
m/z 433(M+H+)
実施例 23
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−メチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチ
ル)−2H−インドール−2−オン
標記化合物を実施例11の一般的方法により、但しN−メチル−N−フェニルメ
チルアミンを使用して製造した。
13C Nmr(CDCl3) 24.5,26.8,27.1,35.5,39.7,42.0,56.9,62.2,108.0,
121.8,124.2,124.4,126.6,127.5,127.9,128.6,139.1,144.4および174.6
ppm
実施例 24
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−(4−フルオロフェニル)メチ
ルアミノ)ペンチル)−2H−インドール−2−オン
標記化合物を実施例11の一般的方法により、但しN−エチル−N−(4−フル
オロフェニル)メチルアミンを使用して製造した。
13C Nmr(CDCl3) 11.5,24.5,26.5,27.0,35.4,39.6,47.0,52.6,57.1,1
07.8,114.9(d),121.8,123.5,124.3,127.4,129.8(d),135.5(d),144.3,1
59.7および163.5(d)および174.5ppm
実施例 25
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチ
ル)−5−メチル−2H−インドール−2−オン
1,3−ジヒドロ−5−メチル−2H−インドール−2−オンおよび
1,5−ジブロモペンタンを実施例2の一般的方法により一緒に反応させた。次い
で、得られた粗製の1−(5−ブロモペンチル)−1,3−ジヒドロ−5−メチル
−2H−インドール−2−オンをN−エチル−N−フェニルメチルアミンと実施例
11の方法により反応させて標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.6,20.9,24.7,26.6,27.3,35.7,39.9,47.2,52.9,5
8.0,107.9,124.7,125.2,126.7,127.8,128.0,128.8,131.5,139.6,142.
2および174.8ppm
実施例 26
1−(5−ブロモペンチル)−5−(1−メチルエチル)−1H−インドール−2,
3−ジオン
5−(1−メチルエチル)−1H−インドール−2,3−ジオン(3.8g)、1,5−ジ
ブロモペンタン(9.2g)および無水炭酸カリウム(5.5g)をアセトニトリル中で
一晩還流加熱した。混合物を濾過した。濾液を蒸発乾固し、そして残留物をフラ
ッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を赤色油状物として得た。
13C Nmr(CDCl3) 23.6,25.3,26.4,32.0,32.9,33.4,39.8,109.9,117.7
,123.1,136.4,144.7,148.9,158.3および183.5ppm
適当な出発物質を使用し、実施例26の一般的方法に従って、実施例27〜31の化
合物を製造した。
実施例 27
1−(5−(ブロモペンチル)−5−メトキシ−1H−インドール−2,3-ジオン
1H Nmr(CDCl3) 1.45-1.6,1.65-1.8および1.85-2.0(各々2H,m),
3.4(2H,t) 3.7(2H,t),3.82(3H,s),6.85(1H,d)および7.1-7.2(2H,m)ppm
実施例 28
5−ブロモ−1−(5−ブロモペンチル)−1H-インドール−2,3−ジオン
1H Nmr(CDCl3) 1.45-1.6,1.65-1.8および1.85-2.0(各々2H,m)3.42(2H,t) 3
.75(2H,t),6.84(1H,d)および7.67-7.74(2H,m)ppm
実施例 29
1−(4−ブロモブチル)−5−シクロヘキシル−1H−インドール−2,3−ジオ
ン
融点70〜71℃
13C Nmr(CDCl3) 25.8,25.9,26.6,29.6,32.7,34.3,39.1,43.7,109.9,
117.7,123.7,136.9,144.1,148.7,158.4および183.5ppm
実施例 30
1−(5−ブロモペンチル)−5−フェニル−1H−インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 25.4,26.9,32.1,33.0,40.1,110.3,118.1,123.9,126.
5,127.9,129.0,136.7,137.3,139.0,149.9,158.3および183.4ppm
実施例 31
1−(4−ブロモブチル)−5−フェニル−1H−インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 25.8,29.6,32.6,39.3,110.4,118.0,
123.9,126.5,127.9,129.0,136.8,137.3,138.9,149.7,158.3および183.4
ppm
実施例 32
5−シクロヘキシル−1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブ
チル)−1H−インドール−2,3−ジオン
1−(4−ブロモペンチル)−5−シクロヘキシル−1H−インドール−2,3−
ジオン(4.6g)、N−エチル−N−フェニルメチルアミン(1.9g)およびトリ
エチルアミン(1.3g)をアセトニトリル中で還流加熱した。混合物を蒸発乾固
し、そしてシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化
合物を赤色油状物として得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.6,25.0,25.9,26.6,34.3,40.0,43.7,47.4,5
2.3,58.2,110.0,117.7,123.5,126.7,128.1,128.7,136.8,140.0,143.8
,149.1,158.3および183.9ppm
フマル酸塩:融点116〜120℃
13C Nmr(d6-DMSO) 12.0,24.2,25.4,26.2,27.0,34.5,39.3,43.6,47.5
,52.8,58.0,111.4,118.2,123.2,127.6,128.9,129.5,135.0,137.3,13
9.7,143.6,149.7,158.9,167.1および184.5ppm
適当な置換された1H−インドール−2,3−ジオンおよび適当なアミンを使用し
、実施例32の一般的方法に従って、実施例33〜38の化合物を製造した。
実施例 33
1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5−(1−
メチルエチル)−1H−インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,23.6,24.5,26.7,27.0,33.3,40.1,47.3,52.8,5
8.1,109.9,117.7,123.0,126.5,127.9,128.6,136.3,140.0,144.4,149.
1,158.2および183.6ppm
実施例 34
1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5−メトキ
シ−1H-インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.4,26.6,27.1,39.8,47.2,52.7,55.7,58.0,1
09.5,110.9,117.9,124.2,126.4,127.8,128.2,140.0,144.7,156.2,157
.9および183.6ppm
実施例 35
1−(4−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ブチル)−5−フェニル
−1H-インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.4,24.9,40.0,47.3,52.4,58.0,110.5,117.9
,123.5,126.3,126.6,127.7,128.0,128.6,128.9,136.5,136.8,138.8,
139.8,149.9,158.0および183.5ppm
実施例 36
1−(5−(N−メチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−1H−インド
ール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 24.3,26.6,26.8,39.8,41.8,56.6,62.1,109.9,117.2
,123.2,124.8,126.5,127.8,128.5,138.0,139.0,150.7,157.8および183
.2ppm
フマル酸塩:融点134〜136℃
13C Nmr(d6-DMSO) 23.8,25.3,26.4,38.7,40.8,55.8,60.6,110.6,117.
3,123.0,124.3,127.3,128.1,129.1,134.1,
136.7,138.1,150.7,157.9,166.3および183.4ppm
実施例 37
1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5−フェニ
ル−1H-インドール−2,3-ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.8,24.7,26.8,27.2,40.3,47.5,52.9,58.2,110.4,
117.5,123.7,126.5,126.6,127.8,128.0,128.7,129.0,136.6,137.1,13
9.2,140.5,150.1,158.2および183.6ppm
フマル酸塩:
元素分析(C28H30N2O2・C4H4O2・H2Oとして)
実測値:C 68.2% H 6.2% N 4.9%
理論値:C 68.6% H 6.5% N 5.0%
実施例 38
5−ブロモ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)
−1H−インドール−2,3−ジオン
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.6,26.8,26.9,40.3,47.4,52.8,58.2,111.8,
116.2,118.8,126.6,127.8,128.0,128.6,140.1,140.3,149.7,157.3およ
び182.3ppm
実施例 39
5'−(1−ピペリジニル)−スピロ−〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−イ
ンドール〕−2'(1'H)−オン
ジメトキシエタン(20ml)中の5−アミノ−スピロ−〔1,3−ジオキソラン−2,3
'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン(2.04g)および水素化ホウ素ナトリ
ウム(1.5g)を冷却し、そしてジメトキシエタン(30ml)、メタノール(20ml)
および3M硫酸(15ml)の混
合物中のグルタルジアルデヒド(25%水溶液、6ml)を、温度を−5〜0℃の範
囲に維持するように添加した。その後さらに水素化ホウ素ナトリウム(1.5g)を
同一温度に維持しなから添加した。混合物を室温に昇温させ、そして2時間後中
和し、次いでジクロロメタンで抽出した。得られた物質をフラッシュクロマトグ
ラフィーにより標記化合物を得た。
m/z 275(M+H+)
13C Nmr(CDCl3) 24.1,25.9,51.9,65.7,102.7,110.9,115.0,120.3,124
.9,134.3,149.5および175.5ppm
実施例 40
1'−(5−ブロモペンチル)−5'−(1−ピペリジニル)−スピロ−〔1,3−ジ
オキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
実施例39の生成物を実施例7の一般的方法により処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 23.9,25.1,25.7,26.2,31.9,33.0,39.1,51.5,65.5,1
02.3,108.9,114.8,119.4,124.6,136.1,149.2および172.9ppm
実施例 41
1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5'−(1−
ピペリジニル)−スピロ−〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕
−2'(1'H)−オン
実施例40の生成物を実施例15の一般的方法により処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.6,23.9,24.4,25.8,26.5,26.9,39.4,
47.1,51.6,52.8,57.9,65.4,102.3,108.9,114.8,119.4,124.5,126.3,
127.8,128.5,136.4,140.0,149.1および172.9ppm
実施例 42
1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5−(1−
ピペリジニル)−1H−インドール〕−2,3−ジオン
実施例41の生成物を実施例19の一般的方法により処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.7,23.9,24.7,25.7,26.8,27.2,40.1,47.4,51.2,5
2.9,58.2,110.6,113.6,118.1,126.3,126.6.,128.1,128.7,140.1,143.
5,149.3,158.3および183.8ppm
実施例 43
5'−ヨード−スピロ〔1,3−ジオキサン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)
−オン
5−ヨード−1H−インドール−2,3−ジオンおよびプロパン−1,3−ジオールを
実施例6の一般的方法により処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 25.2,61.2,85.5,93.4,112.1,129.8,133.3,139.6,139
.7および173.3ppm
実施例 44
1'−(5−ブロモペンチル)−5'−ヨード−スピロ〔1,3−ジオキサン−2,3'−
〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
実施例43の生成物および1,5−ジブロモペンタンを実施例7の一般的方法によ
り処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 25.1,25.2,26.2,32.0,33.2,39.0,61.2,
85.3,93.0,110.4,129.3,133.0,139.4,141.9および170.8ppm
実施例 45
1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5'−ヨード
−スピロ〔1,3−ジオキサン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
実施例44の生成物を実施例15の一般的方法により処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.4,25.1,26.5,26.8,39.1,47.2,52.7,58.0,6
0.9,85.0,92.9,110.3,126.4,127.9,128.5,129.3,132.8,139.2,140.0
,142.0および170.6ppm
実施例 46
1'−(5−ブロモペンチル)−5'−ニトロ−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'
−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
5'−ニトロ−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(
1'H)−オンおよび1,5−ジブロモペンタンを実施例7の一般的方法により処理し
て標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 25.1,26.2,31.9,33.0,39.7,66.0,100.7,108.5,120.9
,125.2,128.2,143.6,149.4および173.2ppm
実施例 47
1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)−5'−ニトロ
−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
実施例46生成物を実施例15の一般的方法により処理して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.3,26.5,26.8,39.9,47.2,52.6,
58.0,65.9,100.7,108.4,120.7,125.1,126.4,127.8,128.1,128.5,140.
0,143.4,149.6および173.1ppm
実施例 48
5'−アミノ−1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチル)
−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−オン
エタノール中の実施例47の生成物および活性炭上の10%パラジウムを水素雰囲
気下、室温で一晩振盪した。触媒を濾去、濾液を蒸発乾固した。得られた残留物
をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.5,24.5,26.5,27.0,39.5,47.1,52.8,57.9,65.6,1
02.3,109.4,112.6,116.9,125.1,126.5,127.9,128.6,135.5,139.8,142
.7および172.7ppm
実施例 49
5'−アセトアミド−1'−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペン
チル)−スピロ〔1,3−ジオキソラン−2,3'−〔3H〕−インドール〕−2'(1'H)−
オン
ジクロロメタン中の実施例48の生成物(4.9g)、塩化アセチル(1.9g)およ
びトリエチルアミン(4.8g)を室温で一晩撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナ
トリウム溶液で洗浄し、乾燥し、そして蒸発乾固した。得られた残留物をシリカ
ゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製して標記化合物を得た。
融点137〜139℃
13C Nmr(d6-DMSO) 11.5,23.7,23.9,26.0,26.4,38.9,46.5,52.2,57.4
,65.4,101.3,109.3,116.3,122.0,124.0,126.3,
127.8,128.3,134.8,138.8,139.9,167.9および172.3ppm
実施例 50
5−シクロヘキシル−1,3−ジヒドロ−1−(4−(N−エチル−N−フェニル
メチルアミノ)ブチル)−2H−インドール−2−オン
実施例32の生成物(2.4g)、1,2−エタンジチオール(0.6ml)およびp−ト
ルエンスルホン酸(2.2g)を氷酢酸中、室温で一晩撹拌した。混合物を蒸発乾
固し、そして残留物をさらに実施例1におけるように処理してジチオアセタール
中間体、次いで標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.5,25.1,26.0,27.0,34.8,35.8,40.0,44.3,4
7.2,52.7,58.0,108.1,123.1,124.7,125.9,126.7,128.1,128.8,140.0
,142.2,142.6および175.0ppm
実施例 51
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチ
ル)−5−(1−メチルエチル)−2H−インドール−2−オン
実施例50の一般的方法を使用して、実施例33の生成物を標記化合物に変換した
。
13C Nmr(CDCl3) 11.6,24.1,24.7,26.7,27.3,33.7,35.8,39.9,47.2,5
2.9,58.0,107.9,122.5,124.6,125.3,126.5,127.9,128.6,140.0,142.5
,142.8および174.8ppm
実施例 52
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチルアミノ)ペンチル)−5−フェニル−2
H−インドール−2−オン
第二段階の溶媒としてエタノールよりむしろ第三級ブタノールを
使用する以外実施例50の一般的方法を使用して、実施例37の生成物から標記化合
物を得た。
融点214〜215℃
13C Nmr(d6-DMSO) 10.8,23.2,25.0,26.4,35.1,41.6,45.9,108.6,122.
7,125.4,125.9,126.1,126.6,128.7,133.9,140.1,143.7および174.2ppm
実施例 53
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチ
ル)−5−フェニル−2H−インドール−2−オン
実施例52の生成物(500mg)、臭化ベンジル(300mg)および無水炭酸カリウム
(660mg)を乾燥ジメチルホルムアミド中、室温で撹拌して標記化合物を得た。
13C Nmr(CDCl3) 11.8,24.8,27.1,27.4,35.8,40.1,47.4,53.0,58.2,1
08.4,123.4,125.2,126.5,126.6,126.8,128.0,128.6,128.7,135.6,140
.1,140.9,144.1および174.8ppm
実施例 54
1,3−ジヒドロ−1−(5−(N−エチル−N−フェニルメチルアミノ)ペンチ
ル)−5−メトキシ−2H−インドール−2−オン
実施例50の一般的方法を使用して、実施例34の生成物を標記化合物に変換した
。
13C Nmr(CDCl3) 11.7,24.7,26.7,27.3,36.1,40.0,47.3,53.0,55.8,5
8.1,108.4,111.9,112.1,125.9,126.6,128.0,128.7,138.2,140.1,155.
6および174.4ppm
製剤例
次の実施例は本発明の方法に使用される適当な医薬組成物を例証
するものである。
組成1−錠剤
実施例14の化合物 2g
ラクトース 98g
微結晶セルロース 90g
ポリビニルピロリドン 8g
ステアリン酸マグネシウム 2g
実施例14の化合物、ラクトース、セルロースおよびポリビニルピロリドンをふ
るいにかけ、混合する。ステアリン酸マグネシウムをふるいにかけ、そして上記
混合物に混合する。次いで適当なパンチで圧縮して各々2mgの活性物質を含む10
00個の錠剤を得る。所望により、得られた錠剤はその後にフィルムコートするこ
とができる。
組成2−錠剤
実施例42の化合物 20g
ラクトース 90g
微結晶セルロース 30g
馬鈴薯殿粉 50g
ポリビニルピロリドン 8g
ステアリン酸マグネシウム 2g
実施例42の化合物、ラクトース、セルロースおよび殿粉の一部を混合し、10%
の殿粉のりを用いて顆粒化する。得られる混合物を乾燥し、そして残りの殿粉、
ポリビニルピロリドンおよび篩別したステアリン酸マグネシウムと一緒に混和す
る。得られるブレンドはその後圧縮して各々20mgの活性成分を含む1000個の錠剤
を得る。
組成3−カプセル
実施例53の化合物 10g
予め糊化した殿粉 188g
ステアリン酸マグネシウム 2g
実施例53の化合物および殿粉をふるいにかけ、一緒に混和し、次いで篩別した
ステアリン酸マグネシウムを用いて滑性を与える。このブレンドを適当なサイズ
の1000個の硬質ゼラチンカプセルを充填する。各々のカプセルは10mgの活性成分
を含む。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07D 491/113 9271−4C C07D 491/113
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G
B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK
,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO,
NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S
K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN
(72)発明者 トムリンソン,イーアン・デイビツド
イギリス国ベツドフオードシヤー州エル・
ユー7 7エル・イー.レイトンバザー
ド.リンズレイド.ウインゲイツ66