JPH08510228A - フルオロ−ヌクレオシド類の調製及びそれにおいて使用するための中間体 - Google Patents

フルオロ−ヌクレオシド類の調製及びそれにおいて使用するための中間体

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JPH08510228A
JPH08510228A JP6525157A JP52515794A JPH08510228A JP H08510228 A JPH08510228 A JP H08510228A JP 6525157 A JP6525157 A JP 6525157A JP 52515794 A JP52515794 A JP 52515794A JP H08510228 A JPH08510228 A JP H08510228A
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ロス チャンバース,オーウェン
チャールズ ユーマンズ,パトリック
ローレンス ジャーメイン,アンドリュー
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ローヌ−プラン ケミカルズ リミティド
ザ ウェルカム ファウンデーション リミティド
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Abstract

(57)【要約】 2′,3′−ジデオキシ−3′−フルオロウリジンを、対応の無水ヌクレオシドのフッ化水素との有機鉄化合物の存在下での反応により作る。

Description

【発明の詳細な説明】 フルオロ−ヌクレオシド類の調製及びそれにおいて使用するための中間体 本発明は2′,3′−ジデオキシ−3′−フルオロウリジンの調製及びそれに おいて使用するための中間体に関する。 一定の置換化2′,3′−ジデオキシリボヌクレオシドは逆転写活性の公知の インヒビターであり、そしてHIVを含むレトロウィルスにより生ずる病気の処置 において潜在的に重要である。3′−フルオロ−2′,3′−ジデオキシウリジ ンは例えばEP-A-305,117及び356,166(The Wellcome Foundation Limited)にお いて開示されている治療的に有用な2′,3′−ジデオキシ−リボヌクレオシド の調製における中間体である。 ヨーロッパ明細書EP-A-0,470,355にはとりわけ対応の無水ジデオキシ−ヌクレ オシドとフッ化水素とのアルミニウム含有触媒の存在下での反応による3′−フ ルオロ−2′,3′−ジデオキシ−ヌクレオシドの調製のための方法が記載され ている。この触媒は例えばアセチルアセトン酸アルミニウムでありうる。 東ドイツ国明細書103,241号には、対応の5−O−メシルー無水ヌクレオシド とフッ化水素とのフッ化アルミニウム触媒の存在下での反応、それに続くメシル 基の除去による3′−フルオロ−2′,3′−ジデオキシウリジンの調製が記載 されている。 薬剤の調製におけるアルミニウム含有化合物の利用は、アルツハイマー病の病 因において考えられるアルミニウムの関与を理由に好まざれない批難を浴びてい る。従って、上記の反応のためのアルミニウムを含まない触媒を提供することが 所望される。また、所望の 生成物のより迅速な反応及び/又はより高めの収率を供する触媒についての一般 的な要望がある。 一定の鉄化合物は上記の反応において非常に有効な触媒であり、そしてより詳 しくは対応のアルミニウム化合物よりも高い反応収率及び/又はより短い反応時 間を供する触媒であることがこの度見い出された。 本発明は従って次式のヌクレオシドの調製のための方法を提供するものであり : (式中、Pは水素又はヒドロキシ保護基である)ここでこの方法は、次式の無 水ヌクレオシド (式中、Pは上記の通りである)をフッ化水素と、無水条件下で、次式の有機 鉄(III)化合物 FeYmZn (III) (式中、Yは単座配位子、Zは二座配位子であり、そしてm及びnはそれぞれ0 又は正の整数であって(m+2n)=6となるものである)の存在下で反応させ 、そして任意的にヒドロキシ保護基Pを水素で置換する、ことを含んで成る。 式IIの出発材料において、5′−ヒドロキシル基は未保護であってよいが(即 ち、Pは水素であってよいが)、しかし好ましくはそれはこのヒドロキシル基を 遊離させる反応の後に容易に外すことのできる基により保護されている。様々な 適切な基がこの目的にとって有用であり、そして出発材料へのその導入及び反応 後の事後除去は当業者に公知である。Pは例えばアシル基、例えばC1-6アルカ ノイル、例えばアセチルもしくはピバロイル、又は任意的にC1−C4アルコキシ もしくはニトロにより置換されたアロイル基、例えばベンゾイル、2−ナフトイ ル、4−メトキシベンゾイル、4−ニトロベンゾイルもしくは3,5−ジニトロ ベンゾイル、エーテル基、例えばトリーC1-6アルキルシリル、例えばトリメチ ルシリル、アラルキル基、例えばベンジルもしくはトリフェニルメチル、又は メタンスルホニルである。4−メトキシベンゾイル基の利用が好ましい。 Pが4〜6個の炭素原子の枝分れ鎖アルカノイル、例えばピバロイル、1〜4 個の炭素原子のアルコキシもしくは1もしくは2個のニトロ基により置換された ベンゾイル、例えば4−メトキシベンゾイル、4−ニトロベンゾイルもしくは3 ,5−ジニトロベンゾイル、又は1−もしくは2−ナフトイルである。式(I) 及び(II)の化合物は新規化合物であり、且つ本発明の範囲に属する。2,3− 無水−5′−(4−メトキシベンゾイル)−2′−デオキシウリジン及び2′, 3′−ジデオキシ−3′−フルオロ−5′−(4−メチオキシベンゾイル)ウリ ジンが特に有用である。 この反応は無水条件下、そして好ましくは木活性有機溶媒、好ましくは非プロ トン性溶媒、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメト キシエタン又はビス(2−メトキシエチル)エーテルの存在下で行う。1,4− ジオキサンの利用が好ましい。 式IIIの有機鉄化合物は鉄の任意の適当な誘導体であってよく、それはこの反 応媒体の中で少なくとも部分的に可溶性である。配位子Yは好ましくはハロゲン (例えばフッ素又は塩素)であるか、又はハロゲン化されていてよい1〜4個の 炭素原子のアルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ又は2,2 ,2−トリフルオロエトキシ)である。配位子Zは好ましくは、ハロゲン化され ていてよい12個まで(好ましくは1〜6個)の炭素原子のアルカノン酸(例えば 酢酸)に由来するカルボキシレート基である。他方、配位子Zは式R′-COCH2CO- R″の化合物のβ−ジケト基であってよく、ここでR′は1〜4個の炭素原子の アルキル又はハロアルキル(パーフルオロアルキルを含む)(例えばメチル)で あり、そしてR ″は水素、ヒドロキシ−1〜4個の炭素原子のアルキル又はハロアルキル(パー フルオロアルキルを含む)、又は1〜4個の炭素原子のアルコキシ、そしてより 特別にはメチル又はエトキシである。 本発明において使用するのに好適な有機鉄化合物は、mが好ましくは0であり 、nが好ましくは3であり、そしてZが好ましくはβ−ジケト基、例えばアセチ ルアセトネートであるものである。鉄(III)アセチルアセトネートが特に好ま しい。 出発材料と有機鉄化合物の比率は限定されない。 無水ヌクレオシド出発材料のモル当たり2〜20モルの如くの過剰なフッ化水素 が一般的に使用される。有機化合物の比率は一般に無水−ヌクレオシド出発材料 とほぼ等モルとし、例えば1モルの無水−ヌクレオシド出発材料当り0.5〜2. 0モルの有機金属化合物(その金属含有量を基準に)とする。 この反応は好都合には適度な加熱、例えば50〜150℃の加熱により実施する。 この範囲における高めの温度のためには、その反応が自生圧のもとで行われるよ うに好ましくは閉鎖しておく。このことは、使用する溶媒の大気圧での沸点より も高い反応温度の利用を可能にする。 本発明の方法において利用する有機鉄化合物の高い活性を理由に、必要とする 反応時間は通常有機アルミニウム化合物を使用するときに必要な時間よりも短い 。一般に0.5〜4時間の反応時間で足りる。 この反応混合物を慣用の方法で処理してよい。まず好ましくは過剰量のフッ化 水素を例えば炭酸カルシウムとの反応により不溶性フッ化カルシウムをもたらす ことにより、又はフッ化カリウムとの反応により除去する。このようにして不溶 化させたフッ素化合物を例えば濾過により除去し、そして分離せしめた反応媒体 の水による希 釈は所望の生成物の沈殿を起こさせる。それを例えば濾過によって分離させ、そ して通常の方法で精製してよいが、たいていは更なる精製を伴うことなく次の工 程に使用できるほど十分に純粋である。 ヒドロキシル保護基Pがその生成物の中にあるとき、それは慣用の方法で除去 できうる。例えば、好適な保護基4−メトキシベンゾイルはその生成物を低級ア ルコール中の水酸化アルカリ金属溶液、例えばメタノール中の水酸化ナトリウム 溶液と反応させることによって除去できうる。このことは4−メトキシベンゾイ ル基がその低級アルキルエステルの形態で、例えばメチル−4−メトキシベンゾ エートの形態で除去できるようにする。このエステルは沈殿し、そして容易に除 去できる。分離せしめた反応混合物の濃縮は所望の生成物の分離をもたらす。 式(II)の無水ヌクレオシドは次式の対応のヌクレオシド: から、好ましくは式POH(ここでPは前記の通り)の酸の存在下での脱水剤との 反応により調製できうる。例えば2′−デオキシウリジンは、ジイソプロピルア ゾジカルボキシレート又はジエチルアゾジカルボキシレートとトリアリール−又 はトリアルキル−ホスフィン又は−ホスフィット、例えばトリフェニルホスフィ ンとの組合せと 、好ましくは前記酸の存在下で、不活性極性溶媒、例えばジメチルホルムアミド の中で、0℃〜150℃、好ましくは15〜35℃の範囲の温度、そして通常は常温で 、実質的に等分子比の試薬を利用して反応させてよい。 以下の実施例は本発明を例示する。実施例1−2,3′−無水−5′−(4−メトキシベンゾイル)−2′−デオキ シウリジン(AMBU)の調製 ジーイソプロピルアゾジカルボキシレート(131.3g−0.65mole)を1時間か けて2′−デオキシウリジン(114.0g−0.5mole)、4−メトキシ安息香酸(87 .4g,0.58mole)、トリフェニルホスフィン(166.4g,0.64mole)及びジメチ ルホルムアミド(684ml)の撹拌混合物に、氷浴の助けを借りて温度を25℃〜29 ℃に保ちながら滴下した。添加が終了したら、その混合物を更に2時間撹拌し、 次いで第2部のトリフェニルホスフィン(166.4g,0.64mole)を加え、そして 溶解するまで撹拌した。次に第2部のジーイソプロピルアゾジカルボキシレート (131.3g,0.65mole)を、その温度を氷浴冷却で25〜29℃の範囲に保ちながら 滴下した。添加が終了したら、その混合物をこの温度で更に1時間撹拌し、次い で沈殿生成物を濾過により回収した。その濾過ケーキをDMFを除去するために吸 引し、エタノールで洗い(114mlで3回)、そして80℃で真空のもとで乾かした 。132gの収量(理論値の77%)が得られた。 10gの粗いAMBUを4容量の20%の水性アセトニトリルからの再結晶化により精 製した。その生成物を真空濾過により集め、そして80℃で12時間乾かして8.9 gの収量(89%回収)が得られた。実施例2(比較例)−金属錯体の非存在下での2′,3′−ジデオキシ−3′− フルオロ−5′−(4−メトキシベンゾイル)ウリジ ン(MOB−3′)の調製 1,4−ジオキサン(350.0g,4.0mole)を較正済みのガラスメスシリンダー を介して金属シリンダーから(窒素下で)磁気撹拌した2リットルのポリプロピ レンフラスコに移した。無水フッ化水素(13.6g,0.58mole)を金属シリンダー から較正済みののぞきガラスを介して採取し、次いで連続撹拌しながらジオキサ ンの中に吹き込んだ。 1リットルの撹拌モネルオートクレーブに2,3′−無水−5′−O−(4− メトキシベンゾイル)ウリジン(AMBU)(20.2g,0.059mole)を加えた。これ は水分の吸収を防ぐために窒素のもとで行った。予め調製しておいたHF/ジオキ サン混合物を窒素と共にそのオートクレーブに通した。撹拌混合物を110℃に30 分熱した。 反応物は、3時間の反応時間にわたり、脱イオン水(1ml)を含む5mlのプラ スチックバイアルの中に少量(約0.2g)のサンプルを放出させることにより サンプルした。このサンプルを炭酸カルシウムで中和し、次いで酢酸エチル(約 1ml)を加えた。次いでこのサンプルを遠心機で3000rpmで5分遠心した。上部 有機層を乳首ピペットを用いて取り出し、そしてHPLCにより分析した。 30分後、サンプル分析はその生成物が存在しているヌクレオシドの20%しか占 めていないことを示した。これはその後2.5時間にわたり上昇しなかった。実施例3(比較例)−アセチルアセトン酸アルミニウムの存在下での2′,3′ −ジデオキシ−3′−フルオロ−5′−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン( MOB−3′)の調製 2′,3′−無水−5′−O−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン(AMBU) (19.8g,0.057mole)及びアセチルアセトン酸アルミニウム(15.8g,0.049mo le)を機械スターラーの付いた1リットル のモネルオートクレーブに添加した。オートクレーブへの添加は窒素のもとで行 った。1,4−ジオキサン(351.2g,4mole)を窒素下で磁気スターラーの付 いた1リットルのポリプロピレンフラスコに加えた。無水フッ化水素(9.31g, 0.47mole)を次に連続撹拌中のジオキサンの中に窒素下で移し入れた。次いでそ の反応混合物を30分間95℃で加熱した。 その反応混合物を5時間の反応時間にわたりサンプルした。少量のサンプル( 約0.2g)をオートクレーブから脱イオン水(1ml)を含む5mlのプラスチック バイアルに放出させた。そのサンプルを炭酸カルシウムの添加により中和し、次 いで酢酸エチルを加えた。そのサンプルを遠心機で5分間3,000rpmで遠心、そし てその上部有機層をHPLCにより分析した。30分後、そのサンプルの分析は、MOB −3′が、25%の未反応AMBUを伴って、存在しているヌクレオシドの60%を占め ていることを示した。2時間後、更なる反応は認められず、そしてMOB−3′は 存在しているヌクレオシドの88%を占めていた。5時間の反応時間後、その反応 混合物を冷却し、そしてプラスチックブフナーろう斗で濾過して固形残渣(24.6 g)を除去した。その濾液(290.3g)に脱イオン水(769.7g)を加え、白色沈 殿をもたらした。次にその白色沈殿物を濾過し、氷冷メタノール(47.6g)で洗 い、そして真空オーブンの中で乾かした。乾燥生成物(7.2g)はHPLCにより1 00.1%w/wとアッセイされ、即ち34.2%の反応収率であった。 沈殿生成物を除去した後に得られる水性濾液を更に処理した。最初に、更なる 脱イオン水(121g)を加えたが、更なる沈殿は認められなかった。次にそれを 炭酸カルシウム(49.2g,0.5m)で中和し(pH4〜5)、そして酢酸エチル(60 0g)で抽出した。その無機物を濾過により除去し、次いでその濾液を相分離し た。その有機相を ロータリーエバポレーターで除去し、粘着質な固体を得た。メタノール(30g) を加え、そして灰白色の固体を濾過し、そして乾かした。その乾燥固体(4.1 g)はHPLCにより95.6%w/wのMOB−3′とアッセイされ、即ち18.7%の更な る反応収率であった。 総反応収率はそれ故52.9%であった。実施例4−鉄(III)アセチルアセトネートの存在下での2′,3′−ジデオキ シ−3′−フルオロ−5′−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン(MOB−3′ )の調製 機械スターラーの付いた1リットルのモネルオートクレーブの中に、2′,3 ′−無水−5′−O−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン(AMBU)(20.7g, 0.060mole)及び鉄(III)アセチルアセトネート(20.8g,0.059mole)を加え た。添加は窒素下で行った。ジオキサン(360g,4.1mole)及び無水フッ化水素 (8.8g,0.44mole)を先に記載の通りに混合し(実施例2参照)、そしてオー トクレーブに加えた。次いでその反応混合物を95℃で30分加熱した。 この反応混合物を先に記載の通りにして3時間の反応時間にわたってサンプル した(実施例3参照のこと)。30分後、生成物MOB−3′は存在しているヌクレ オシドの88%w/wを構成し、そしてAMBU含有量は<2%であった。その後の2 .5時間にわたり、更なる反応は起こらなかった。 その反応混合物を冷却し、そして存在している有色固体を濾過した。脱イオン 水(936.4g)をその濾液に加え、この生成物が沈殿した。灰白色の固体を濾過 し、そして氷冷メタノール(42.2g)で洗った。次いでその生成物を真空オーブ ンの中で乾かして灰白色の固体(10.66g)を得た。これはHPLCにより純度95.8 %とアッセイされ、即ち46.4%の反応収率であった。 沈殿生成物の除去後に得られた水性濾液を以下のようにして処理 した。濾液を炭酸カルシウム(89.7g)の添加により中和し、そして酢酸エチル (534.4g)を加えた。そのスラリーを濾過してフッ化カルシウム及び未反応の 炭酸カルシウムを除去した。次いでその濾液を相分離させ、そして分離した有機 相をロータリーエバポレーターで除去した。得られる粘着質の固体をメタノール で処理し、そして濾過した。得られる生成物を乾かして灰白色の固体(0.95g) を得た。これはHPLCにより96.0%w/wとアッセイされ、4.3%の更なる反応 収率を示している。 全収率は従って50.7%であった。実施例5−鉄(III)アセチルアセトネートの存在下での2′,3′−ジデオキ シ−3′−フルオロ−5′−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン(MOB−3′ )の調製 1リットルの機械撹拌式モネルオートクレーブに、先に記載の通りにして(実 施例3参照のこと)、2′,3′−無水−5′−O−(4−メトキシベンゾイル )ウリジン(AMBU)(51.64g,0.150mole)、鉄(III)アセチルアセトネート (51.04g,0.145mole)、1,4−ジオキサン(783.34g,8.90mole)及び無水 フッ化水素(20.88g,1.044mole)を加えた。その撹拌混合物を30分かけて95℃ にまで加熱し、そしてその温度に撹拌しながら更に2時間保った。次いでその反 応混合物をバスケット遠心機を介して濾過して固形残渣を除去した。 同時に、2リットルの機械撹拌式ステンレススチールオートクレーブに同じよ うにして2′,3′−無水−5′−O−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン( AMBU)(101.76g,0.296mole)、鉄(III)アセチルアセトネート(102.84g, 0.291mole)、1,4−ジオキサン(1569.60g,17.84mole)及び無水フッ化水 素(40.68g,2.034mole)を加えた。ここでもその撹拌混合物を30分かけて95℃ にまで加 熱し、そしてその温度に撹拌しながら更に2時間保った。次いでその混合物を冷 却し、そして存在している固体を先の通りに濾過した。2台の個々のオートクレ ーブ処理由来の濾液を合わせた。次にスプレードライしたフッ化カリウム(501. 1g,8.62mole)を撹拌しながら加えた。その無機固体を濾過により除去し、そ してその反応混合物をロータリーエバポレーターで約250ml(311g)にまでエバ ポレートした。次いで脱イオン水(約930g)を加えた。沈殿した生成物をブフ ナーろう斗で濾過し、水(約100ml)で洗い、次いで氷冷メタノール(約200ml) で洗った。乾燥固体(148.75g)はHPLCにより約85%とアッセイされた。それを 熱湯(約l00ml)で再び洗い、濾過し、そして乾かした。 再洗浄及び乾燥固体(118.5g)はHPLCにより97.9%w/wとアッセイされ、 即ち71.1%の反応収率であった。実施例6−2′,3′−ジデオキシ−3′−フルオロウリジン(FDDU) 機械スターラー、熱電対ポケット及び塩化カルシウム乾燥チューブの付いた5 リットルの3つ口丸底フラスコに2′,3′−ジデオキシ−3′−フルオロ−5 ′−(4−メトキシベンゾイル)ウリジン(89.1%を73.3g;92.9%を73.9g; 89.4%を11.4g;0.396mole)及びメタノール(71Oml)を加えた。 撹拌中のスラリーにメタノール(225ml)中の水酸化ナトリウム溶液(17.6g ,0.44mole)を加えた。約5分後、黄色透明な溶液が得られ、それを更に常温( 20℃)で90分撹拌した。水(2880g)を加え、メチルp−メトキシベンゾエート の沈殿をもたらした。その混合物を濃塩酸(46.6g,0.452mole)でpH2に酸性 化した後、MeMOBを焼結ろう斗を介する濾過により除去した。その濾液を2つに 分け、そして各部をトルエンで洗った(1×100ml)。合わせたトルエン 抽出物をMeMOB濾過ケーキを溶かすのに用い、少量の白色固体が得られ、それを 熱湯(50ml)に溶かし、次いで洗浄した濾液に加えた。その濾液をロータリーエ バポレーターにより固体が出現するまで濃縮した。ロータリーエバポレーターか ら除去した後、そのフラスコの中身をその固体が再溶解するまで温め、次いで冷 えて結晶化するまで放置した。濾過及び乾燥は1群のFDDUをもたらした(94.4g ;HPLCアッセイにより純度96.4%;収率90.l%)、更なるエバポレーション及び 冷却は第二群の結晶をもたらした(6.2g;純度88.2%;収率6.1%)。 実施例7〜13 実施例4に記載の通りに一般的に進めて、ただし表4に記載の変更を伴って、 AMBUをフッ化水素と、有機鉄化合物の存在下で2時間、90℃の反応温度で反応さ せた。得られる所望の生成物の収率を次表に記載する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,GE,HU,JP,KG,KP,KR,KZ,LK ,LU,LV,MD,MG,MN,MW,NL,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SI,S K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN (72)発明者 チャンバース,オーウェン ロス イギリス国,ブリストル ビーエス12 7 エヌエイチ,フィルトン,スタンレークレ セント 9 (72)発明者 ユーマンズ,パトリック チャールズ イギリス国,ブリストル ビーエス15 6 ティーエックス,ロングウェル グリー ン,ファーンデール アベニュ 87 (72)発明者 ジャーメイン,アンドリュー ローレンス イギリス国,ケント ビーアール3 3ビ ーエス,ベッケンハム,サウス エデン パーク ロード,ラングレー コート(番 地なし),ザ ウェルカム ファウンデー ション リミティド

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.次式の2′,3′−ジデオキシ−3′−フルオロウリジンヌクレオシド: (式中、Pはヒドロキシ保護基である)を製造するための方法であって、次式の 無水ヌクレオシド (式中、Pは前記の通りである)をフッ化水素と、無水条件下で、次式の有機鉄 (III)化合物 FeYmZn (III) (式中、Yは単座配位子であり、Zは二座配位子であり、そしてm及びnはそれ ぞれ0又は正の整数であって(m+2n)=6となるようなものである)の存在 下で反応させ、そして任意的にヒドロキシ保護基Pを水素により置換することを 含んで成る方法。 2.Pが4−メトキシベンゾイル、4−ニトロベンゾイル、トリフェニルメチ ル、アセチル、ピバロイル、トリメチルシリル又はメタンスルホニルである、請 求項1記載の方法。 3.前記無水ヌクレオシド出発材料が2,3′−無水−5′−O−(4−メト キシベンゾイル)ウリジンである、請求項1記載の方法。 4.前記有機鉄化合物において、Yがハロゲン又はハロゲン化されていてよい 1〜4個の炭素原子のアルコキシであり、そしてZが12個までの炭素原子のアル カノン酸又は式R′-COCH2CO-R″の化合物のβ−ジケト基であり、ここでR′が 1〜4個の炭素原子のアルキル又はハロアルキルであり、そしてR″が水素、ヒ ドロキシ、1〜4個の炭素原子のアルコキシ、又は1〜4個の炭素原子のアルキ ルもしくはハロアルキルである、請求項1〜3のいづれか1項記載の方法。 5.mが0であり、nが3であり、そしてZが前記β−ジケト基である、請求 項4記載の方法。 6.Zがアセチルアセトネートである、請求項5記載の方法。 7.前記反応を不活性有機溶媒の存在下で行う、請求項1〜6のいずれか1項 記載の方法。 8.前記溶媒が1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキ シエタン又はビス(2−メトキシエチル)エーテルである、請求項7の記載の方 法。 9.1moleの無水ヌクレオシド出発材料当り2〜20moleのフッ化水素を使用す る、請求項1〜8のいづれか1項記載の方法。 10.1moleの無水ヌクレオシド出発材料当り0.5〜2.0moleの前記有機鉄化 合物を使用する、請求項1〜13のいづれか1項記載の方法。 11.前記反応を自生圧のもとで50〜150℃において行う、請求項1〜10のいづ れか1項記載の方法。 12.実施例のいづれかに実質的に記載の通りの請求項1記載の方法。 13.先の請求項のいづれか1項に記載の方法により調製した2′,3′−ジデ オキシ−3′−フルオロウリジン。 14.次式のヌクレオシド: 又は (式中、Pは4〜6個の炭素原子の枝分れ鎖アルカノイル、1〜4個の炭素原子 のアルコキシもしくは1もしくは2個のニトロ基により置換されたベンゾイル、 又は1−もしくは2−ナフトイルである)。 15.Pがピバロイル、4−メトキシベンゾイル、4−ニトロベンゾイル、3, 5−ジニトロベンゾイル又は2−ナフトイルである、請求項14記載のヌクレオシ ド。 16.2,3′−無水−5′−(4−メトキシベンゾイル)−2′−デオキシウ リジン。 17.2,3′−ジデオキシ−3′−フルオロ−5′−(4−メトキシベンゾイ ル)−ウリジン。
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