JPH08510002A - 水性洗剤組成物を調製するための混合順序 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 実質量の有機成分を含む、水性洗剤組成物の製造方法を開示する。前記有機成分を特定順序で加えることによって、澄んで透明な最終生成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】 水性洗剤組成物を調製するための混合順序 技術分野 本発明は、水性洗剤組成物の製造方法に関する。本発明は特に、実質量の有機 成分を含むそのような組成物を調製するための混合順序に関する。 背景技術 水性洗剤組成物は、従来技術において広範に記載されている。特に、そのよう な組成物が、水、および界面活性剤、香料、安定剤などのような有機成分を含む 溶液として調製されてもよいことはよく知られている。このような有機成分は、 主として水に難溶であるかあるいは不溶である。したがって、前記有機成分はそ の水性マトリックス中に完全には溶解するものではないので、前記組成物は不透 明、つまり濁ってしまうという自然の傾向がある。これは、有機成分の全比率が 増加するにつれてさらに問題となる。この現象は、消費者の受け入れを低減させ る結果となる。したがって、本発明が解決しようとする課題は、最終的に得られ る組成物における濁りを回避することである。 この技術課題に対し、出願人らは、このような水性洗剤組成物の製造に際して 、異なる有機成分を特定の順序で混合することによって、澄みかつ透明な最終組 成物を得ることができることを見出した。 したがって、本発明の目的は、澄みかつ透明な水性洗剤組成物を得ることであ る。 出願人による、欧州特許出願ＥＰ−Ａ−５１７９９６は、その方法の最終工程 として加えられる過酸化水素を除いて、すべての成分を一緒に混合することによ り製造される、安定な過酸化水素含有漂白組成物を開示している。前記出願は、 前出の不透明性の問題に関しては、開示するものはない。 発明の概要 本発明は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤および香料を含んでなる 水性洗剤組成物の製造方法であって、以下の工程を含む。 非イオン界面活性剤を水に混合し（組成物Ａ）、 香料を前記陰イオン界面活性剤に溶解させ（組成物Ｂ）、 その後、前記組成物Ｂを前記組成物Ａに混合する（組成物Ｃ）。 詳細な説明 本発明は、水性洗剤組成物の製造に関する。前記水性洗剤組成物は、水、非イ オン界面活性剤、陰イオン界面活性剤および香料を含む。本発明の組成物は、様 々の異なった態様、特に家内クリーナとして調製することもできる。 本発明によって製造される組成物は、第１必須成分として、以下の一般式の非 イオン界面活性剤を含んでなる。 Ｒ₁−Ｏ−［（Ｒ₂Ｏ）_n（Ｒ₃Ｏ）_m］−Ｒ₄ （ここで、式中、 Ｒ₁はＣ_1-25のアルキルまたはアルケニル鎖、好ましくはＣ_I0-15、好ましくは アルキル、 Ｒ₂はＣ_2-4の脂肪族炭化水素鎖、好ましくはＣ₂、 Ｒ₃はメチルまたはエチルモノ置換Ｃ_2-4脂肪族炭化水素鎖、好ましくは、メチ ル置換エチレン、 Ｒ₄は、Ｃ_1-25アルキルまたはアルケニルカルボキシル鎖、またはＨ、好まし くはＨ、 ｎは、１〜１０の整数、好ましくは１〜５、 ｍは、０〜２０の整数、好ましくは０〜１０、最も好ましくは０〜３、 またはそれらの混合物） 上記化学式においては、Ｒ₂ＯおよびＲ₃Ｏ基は、この分子内でどのような順序 で出現してもよく、さらに、ｎおよびｍが１を超える場合、異なったＲ₂Ｏおよ びＲ₃Ｏ基が同じ分子中に存在してもよいことが理解されるべきである。市販さ れている非イオン界面活性剤は、例えば欧州特許出願ＥＰ−Ａ−０５１８４０１ またはＥＰ−Ａ−０５１７９９６の中に記載されている。本発明によって製造さ れる組成物は、全組成物の０．１〜３０重量％、好ましくは０．５〜１０重量％ の前記非イオン界面活性剤またはそれらの混合物を含む。 本発明によって製造される組成物は、第２の必須成分として、さらに陰イオン 界面活性剤または、それらの混合物を含んでなる。本発明において好適に用いら れる陰イオン界面活性剤は、従来技術に広範に記載されているものであり、アル キルベンゼンスルホネートおよびアルキルサルフェートを含む。本発明で用いる アルキルサルフェート界面活性剤は、例えばココナツなどの天然原料から得るこ とができる。したがって、本発明により製造される組成物は、好ましくは、全組 成物の０．５〜４０重量％、好ましくは０．５〜１０重量％の前記陰イオン界面 活性剤またはその混合物を含む。本発明において特に好ましいものは、ココナツ アルキル硫酸ナトリウムである。 本発明によって製造される組成物は、陽イオン、および双性イオン界面活性剤 を含む従来技術に記載されたものなどの追加的な界面活性剤をさらに含んでいて もよい。 本発明によって製造される組成物は、第３の必須成分として、さらに全組成物 の０．０３〜５重量％、好ましくは０．０３〜３重量％の香料を含んでなる。 本発明によって製造される組成物は、全組成物の６０〜９９重量％、好ましく は８０〜９５重量％の水を含んでなる。 本発明によって製造される組成物は、溶媒、好水性物質、キレート剤、増粘剤 、芳香剤、および白色化剤のような追加的な慣用成分をさらに含んでいてもよく 、提供されるこれらのすべての成分は、この組成物に併存可能である。前記成分 は、本発明の組成物の透明性に関して重要ではない。 本発明によって製造される組成物の好ましい具体例は、さらに全組成物の１〜 １５重量％、好ましくは２〜１０重量％の漂白剤を含んでなる。本発明において 好ましい漂白剤は過酸化水素である。 本発明によって製造される組成物は、好ましくは酸性であり、ｐＨは２〜６、 好ましくは３〜５、最も好ましくは４である。このようなｐＨ範囲は、有機また は無機酸、ｐＨを酸性値に緩衝する酸性塩のような適当な酸性化剤を添加するこ とによって達成され得る。 酸性化剤の好適例は、硫酸、リン酸（しかしながらこれは環境保護の観点から は好ましくない）、塩酸、ホスホン酸、クエン酸、酢酸、酒石酸、マレイン酸な どである。 本発明によって製造される組成物のさらに好ましい具体例は、さらにブチルヒ ドロキシトルエンを、酸化防止剤およびＨ₂Ｏ₂安定剤として加えてなる。前記組 成物は、全組成物の０．０１〜１重量％、好ましくは０．０１〜０．８重量％の ブチルヒドロキシトルエンを含む。 本発明による方法は、以下の工程を含む。 １工程において、上記非イオン界面活性剤を水に混合し、組成物を得る（以後 、組成物Ａという）。 別の工程では、上記香料を上記陰イオン界面活性剤に溶解させて、組成物を得 る（以後、組成物Ｂという）。 組成物ＡおよびＢを製造する順序は、本発明においては重要ではない。 本発明による方法のさらなる工程は、前記組成物Ｂを前記組成物Ａ中に混合し て、組成物Ｃを得る。当該工程においては、前記組成物ＡとＢとが共に混合され たときに、本発明の組成物は澄んで透明になる。 本発明により製造される組成物の好ましい具体例は、さらに漂白剤を含み、こ の漂白剤は、その方法の最終工程としてこの組成物Ｃの上に加えられる。 本発明により製造される組成物のさらに好ましい具体例は、さらにブチルヒド ロキシトルエンを含み、このブチルヒドロキシトルエンは、前記香料が前記陰イ オン界面活性剤に溶解され組成物Ｂが得られる工程の前に、その香料に溶解する 。 さらに好ましい具体例にあっては、前記水性漂白剤組成物はさらに酸性化剤を 含み、好ましくは、本発明の方法に、その漂白剤組成物の最終添加の前に、前記 酸性化剤を組成物Ｃに加える追加の工程を含む。この酸性化剤は純粋のまままた は予め希釈して加えることができる。 実施例 以下の組成物を以下に記載された本発明の方法により、表中の成分、表中の比 率によって製造した。 本発明による方法の１工程では、そのポリエトキシプロポキシアルコールを水 に混合する。得られた組成物をＡとする。 別の工程では、そのブチルヒドロキシトルエンをその香料の中に溶解させる。 その後、その香料をその陰イオン界面活性剤に溶解させる。その結果の組成物を Ｂとする。 その後、本発明による方法のさらなる工程として、組成物Ｂを組成物Ａに混合 する。 そのｐＨを調節する。 そして最終的に、その組成物の残部の上にその方法の最終工程として過酸化水 素を添加する。 本発明の特定の混合順序によって調製される本発明の組成物は、澄みかつ透明 である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤および香料を含んでなる水性 洗剤組成物の製造方法であって、下記の工程、 前記非イオン界面活性剤を水に混合し（組成物Ａ）、 前記香料を前記陰イオン界面活性剤に溶解させ（組成物Ｂ）、 次いで、前記組成物Ｂを前記組成物Ａに混合する（組成物Ｃ） 工程を含むことを特徴とする方法。 ２． 下記一般式によって示される前記非イオン界面活性剤を含む、請求項１ に記載の水性洗剤組成物の製造方法。 Ｒ₁−Ｏ−［（Ｒ₂Ｏ）_n（Ｒ₃Ｏ）_m］−Ｒ₄ （ここで、式中、 Ｒ₁はＣ_1-25のアルキルまたはアルケニル鎖、 Ｒ₂はＣ_2-4の脂肪族炭化水素鎖、 Ｒ₃はメチルまたはエチルモノ置換Ｃ₂−Ｃ₄脂肪族炭化水素鎖、 Ｒ₄はＣ_1-25アルキルまたはアルケニルまたはカルボキシル鎖、またはＨ、 ｎは、１〜１０の整数、 ｍは、０〜２０の整数、 またはそれらの混合物） ３． 前記組成物が、全組成物の０．１〜３０重量％の前記非イオン界面活性 剤を含む、前記いずれかの請求項に記載の水性洗剤組成物の製造方法。 ４． 前記組成物が、全組成物の０．５〜４０重量％の前記陰イオン界面活性 剤を含む、前記いずれかの請求項に記載の水性洗剤組成物の製造方法。 ５． 前記組成物が、全組成物の０．０３〜５重量％の前記香料を含む、前記 いずれかの請求項に記載の水性洗剤組成物の製造方法。 ６． 前記組成物が、さらに漂白剤組成物を含み、前記漂白剤組成物が最終工 程として前記組成物Ｃに添加される、前記いずれかの請求項に記載の水性洗剤組 成物の製造方法。 ７． 前記組成物が、前記漂白剤組成物として、全組成物の１〜１５重量％の 過酸化水素を含む、請求項６に記載の水性洗剤組成物の製造方法。 ８． 前記組成物が、ブチルヒドロキシトルエンをさらに含み、前記ブチルヒ ドロキシトルエンが、前記香料が前記陰イオン界面活性剤に溶解される工程の前 にその香料に溶解される、前記いずれかの請求項に記載の水性洗剤組成物の製造 方法。 ９． 前記組成物が、全組成物の０．０１〜１重量％の前記ブチルヒドロキシ トルエンを含む、請求項８に記載の水性洗剤組成物の製造方法。 １０． 前記組成物が、全組成物の６０〜９９重量％、好ましくは８０〜９５ 重量％の水を含む、前記いずれかの請求項に記載の水性洗剤組成物の製造方法。