JPH08509001A - 炎症をイメージングするためのテクネチウム−99m標識ペプチド - Google Patents

炎症をイメージングするためのテクネチウム−99m標識ペプチド

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、放射性同位体標識結合部位に共有結合した多塩基性化合物よりなる、放射性同位体標識シンチグラフィーイメージング剤である組成物に関し、該組成物はさらに多硫酸化グリカンよりなる。また、本発明は、かかる組成物の製法および使用方法を提供する。特に、本発明は、生理学的pHにおいて塩基性である少なくとも5つの化学官能基を有する多塩基性化合物および放射性同位体標識結合部位よりなるテクネチウム−99m(Tc−99m)標識シンチグラフィーイメージング剤からなる組成物に関し、該組成物はin vivoにて炎症部位に蓄積できる。かかる組成物を作成するためのキット、および哺乳動物体内における感染および炎症部位をイメージするための組成物の使用方法も提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 炎症をイメージングするためのテクネチウム-99m標識ペプチド 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、放射性同位体標識したシンチグラフィーイメージング剤である組成 物、この組成物の使用方法およびかかる放射性同位体標識組成物の製法に関する 。特に、本発明は、ポリ硫酸化グリカンまたはその混合物、およびテクネチウム -99m(Tc-99m)で放射性同位体標識した放射性同位体標識結合部位に共 有結合した多塩基性部位よりなる化合物の組成物であるテクネチウム-99m標 識シンチグラフィーイメージング剤に関する。かかる組成物を製造する方法およ びそのためのキット、ならびにかかる組成物を用いて哺乳動物体内の感染および 炎症の部位をイメージングする方法も提供する。 2.従来技術の説明 焦点または局所感染および炎症の部位の位置および/または程度を測定できる 臨床的な要望がある。実質的な数のケースにおいて、(物理的検査、x-線、C Tおよびウルトラソノグラフのごとき)慣用的な診断方法では、かかる部位(例 えば、膿瘍)の同定ができない。生検に頼ることもできる、少なくとも既知の位 置の膿瘍の原因となる病原菌を同定するのに診断的に適当となるまでは、かかる 侵入的な方法は避けるのが好ましい。迅速な位置決定および問題点の同定が効果 的な治療的介在に非常に重要であるため、かかる「目に見えない」感染部位を同 定することは重要である。 核医学の分野においては、病理部位に特異的に蓄積する投与した放射能-標識 トレーサー化合物(すなわち、放射性同位体トレーサーまたは放射性医薬)の内 部分布をイメージングすることによって、ある種の病理学的状態を位置決定でき 、またはかかる状態の範囲を測定することができる。種々の放射性核種が放射性 イメージングに有用であることが知られており、それには67Ga、99m Tc(Tc-99m)、111In、123I、125I、169Ybおよび186Reが含 まれる。 しかしながら、膿瘍は多くの可能性のある病原菌のうちのいずれか1種によっ て起こされ得るため、特定の病原菌に特異的な放射性トレーサーでは範囲が限定 される。他方、感染は、ほとんど常に、組織障害に対する身体の一般的反応であ る炎症を伴っている。それゆえ、炎症に特異的な放射性トレーサーは、いずれの 病原菌によって起こされる感染部位も位置決定するのに有用であり、他の炎症部 位を位置決定するのにも有用であると期待されよう。 炎症に関与する主な現象の1つは、白血球(白血球細胞)、通常は単球および 好中球の炎症部位における局所集合である。白血球に特異的な放射性トレーサー は、局所化感染部位において白血球を同定するのに有用であろう。最近認可され た感染部位をイメージングする核医学方法では、インジウム-111標識白血球 (111In-WBC)(例えば、ピータース(Peters)、1992年、ジャーナル ・オブ・ヌクレイック・メディシン(J.Nucl.Med.)第33巻:65-67頁)ま たはガリウム-67(67Ga)シトレート(例えば、エブライト(Ebright)ら、 1982年、アーカイブス・オブ・インターナル・メディシン(Arch.nt.Med.) 第142巻:246-254頁)のいずれかを用いる。111In-標識WBCを用 いる主な欠点は、放射性トレーサーの調製が多数の技術工程:自己の血液の無菌 的な取り出し、該血液からの白血球の無菌的単離、(再注射した場合に、損傷し たWBCは細網内皮系によって取り込まれるため)白血球細胞を損傷しない条件 を用いての該白血球の無菌的な標識、および(今や標識されている)該白血球の 患者への無菌的な返還(再注射)、を要することである。さらに、注射およびイ メージングの間の12〜48時間の遅延が最適なイメージングを得るために必要 である。Tc-99m標識白血球を用いればこの遅延期間が短縮されるが(例え ば、ボルネ(Vorne)ら、1989年、ジャーナル・オブ・ヌクレイック・メデ ィシン(J.Nucl.Med.)第30巻:1332-1336頁参照)、身体外標識が依 然必要である。好ましい放射性トレーサーは、全血中の白血球を標識するか、ま たは身体外の自己血液成分の取出しおよび操作を要しないかのいずれかであろう 。 別法として、67Ga-シトレートは、静脈内注射によって投与することもでき る。しかしながら、この化合物は、感染または炎症の部位に特異的ではない。さ らに、放射性トレーサーの注射とイメージングとの間にしばしば75時間にも上 る遅延が必要となる。加えて、67Gaのγ-(ガンマ)線エネルギーは、通常の ガンマカメラによく適していない。 ヒト白血球(単球、好中球、顆粒球および他の細胞型を含む)に対して生起さ せた放射性同位体標識モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体が開発され てきた。Tc-99m標識抗-顆粒球モノクローナル抗体(例えば、リンド(Lind )ら、1990年、ジャーナル・オブ・ヌクレイック・メディシン(J.Nucl.Med .)第31巻:417-473頁参照)および111In-標識非特異的ヒト免疫グロ ブリン(例えば、ラムラグリア(LaMuraglia)ら、1989年、ジャーナル・オ ブ・バスキュラー・サージェリー(J.Vasc.Surg.)第10巻:20-28頁参照 )が、感染に従属する炎症の検出につき試験されている。111 -In-標識IgGは、注射および最適なイメージングの間に24-48時間を 要する点において、111In-標識WBCの不利を有している。加えて、放射性同 位体標識抗体は作製するのが困難であり、規制機関によりそれらが生物医薬とし て通常は分類されるため、長引く認可手続きに直面する。 小さくて、容易に合成できる分子が、日常的に用いる放射性医薬として好まし い。全血中の白血球を標識するのに用いることができるか(すなわち、全血の他 の成分から白血球を単離する必要がない)、または患者に直接注射でき、かつ白 血球が蓄積する部位を位置決定することによって感染および炎症の部位をイメー ジングするであろう小さな合成分子に対する要望が明らかにある。 かかる適用に有用な1種の小さくて、容易に合成できる分子はペプチドである 。放射能-標識ペプチドを用いるイメージング方法の感度は、放射能ペプチドの 特異的な結合が目的の領域、例えば、炎症部位にわたり放射能シグナルを濃縮す るため、当該分野で公知の他の技術よりも遥かに高い。加えて、高-収率のペプ チドの化学合成を達成する方法は当該分野でよく知られている。 放射性同位体標識ペプチド、特にホルミル-メチオニル-ロイシル-フェニルア ラニル(fMLF)-含有ペプチドが従来技術において報告されている。 ゾグビ(Zoghbi)ら、1981年、ジャーナル・オブ・ヌクレイック・メディ シン(J.Nucl.Med.)第22巻:32頁(アブストラクト)は、111In-標識ト ランスフェリンに結合する、細菌由来のホルミルペプチド走化性因子(fMLF )を開示している。 ジアング(Jiang)ら、1982年、ヌクレアールメディツィン(Nuklearmedi zin)第21巻:110-113頁は、125Iで放射性同位体標識した走化性ホル ミル化ペプチド(fMLF)を開示している。 フィッシュマン(Fishman)ら、1991年、ジャーナル・オブ・ヌクレイッ ク・メディシン(J.Nucl.Med.)第32巻:482-491頁は、走化性ホルミル 化ペプチド(fMLF)-111In-標識DTPAコンジュゲートに関する。 EPC90108734.6は、走化性ホルミルペプチド(fMLF)-111I n-標識DTPAコンジュゲートに関する。 米国特許第4,986,979号は、放射性同位体標識走化性ホルミルペプチド (fMLF)の、光親和性標識を介して身体外で白血球を放射性同位体標識する ための使用に関する。 PCTWO90/10463は、放射性同位体標識走化性ホルミルペプチド( fMLF)の、光親和性標識を介して身体外で白血球を放射性同位体標識するた めの使用に関する。 前記した技術において公知である標識fMLFペプチドの使用は、このペプチ ドが好中球からのスーパーオキシド放出のごとき不利な生理学的応答を起こすと いう重大な欠点に苦しめられており(ニーデル(Niedel)およびカトレカサス( Cuatrecasas)、1980年、カレ・トップ・セル・レグ(Curr.Top.Cell.Reg. )第17巻:137-170頁における「白血球およびマクロファージのホルミ ルペプチド走化性受容体(Formyl Peptide Chemotactic Receptors of Leukocyt es and Macrophages)」)、十分な投与量のこれらの化合物を投与すると白血球 減少を起こし得る(ジアング(Jiang)ら、1982年、 ヌクレアルメディツィン(Nuklearmed.)第21巻:110-113頁)。 炎症部位-特異的ペプチドのもう1つの供給原は、7800ダルトンの分子量 を有する70アミノ酸よりなり、かつイン・ビボ(invivo)で炎症および感染部 位に関与することが知られている細胞型の好中球および単球に結合することが当 該分野で知られている、天然に発生する走化性ペプチドである血小板第4因子で ある。本発明に関連して興味あることには、PF4のカルボキシル末端は、ヘパ リンのごとき多硫酸化グリカンに結合することが知られている(ロスカルゾ(Lo scalzo)ら、1985年、アーカイブス・オブ・バイオケミストリー・アンド・ バイオフィジックス(Arch.Biochem.Biophys.)第240巻:446-455頁) 。加えて、先行技術で知られているfMLF化合物に対するPF4の利点は、そ れが、20μMの濃度でおいてさえ好中球からのスーパーオキシドの放出を起こ さないという点にある(ベバウィー(Bebawy)ら、1986年、ジャーナル・オ ブ・ロイコサイト・バイオロジー(J.Leukocyte Biol.)第39巻:423-43 4頁)。 トルベッケ(Thorbecke)およびツッカー(Zucker)、1989年、欧州特許 出願番号第88111962.2は、免疫調節量の血小板第4因子またはそれ由 来のペプチドを投与することよりなる、免疫応答を調節する組成物および方法を 開示している。 デュエル(Duel)ら、1977年、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・ アカデミー・オブ・サイエンシズ・イン・ユーエスエイ(Proc.Natl.Acad.Sci. USA)第74巻:2256-2258頁は、ヒト血小板第4因子のアミノ酸配 列を開示している。 デュエル(Duel)ら、1981年、プロシーディングズ・オブ・ナショナル・ アカデミー・オブ・サイエンシズ・イン・ユーエスエイ(Proc.Natl.Acad.Sci. USA)第78巻:4584-4587頁は、イン・ビトロ(in vitro)で血小 板第4因子が好中球および単球に走化性を示すことを開示している。 オスターマン(Osterman)ら、1982年、バイオケミカル・アンド・バイオ フィジカル・リサーチ・コミューニケイションズ(Biochem.Biophys.Res.Com m.)第107巻:130-135頁は、血小板第4因子のカルボキシル末端のト リデカペプチドが走化性特性を有していることを開示している。 ホルト(Holt)およびニーウィアロウスキー(Niewiarowski)、1985年、 セミナーズ・イン・ヘマトロジー(Sem.Hematol.)第22巻:151-163頁 は、血小板第4因子を含む血小板α-顆粒蛋白質の生化学の概説を提供している 。 ゴールドマン(Goldman)ら、1985年、イムノロジー(Immunol.)第54 巻:163-171頁は、fMLF受容体媒介取込みが、血小板第4因子および そのカルボキシル末端ドデカペプチドによってヒト好中球において阻害されるこ とを明らかにしている。 ロスカルゾ(Loscalzo)ら、前掲は、血小板第4因子およびヘパリンのごとき グルコサミノグリカンとの間の生化学的相互作用を記載している。 ベバウィ(Bebawy)ら、前掲は、血小板第4因子が媒介する、イン・ビトロ( in vitro)における好中球の走化性応答を記載している。 マイオネ(Maione)ら、1989年、サイエンス(Science)第247巻:7- 79頁は、組換えヒト血小板第4因子およびそのペプチド断片によって脈管形成 が阻害されることを開示している。 ポリペプチドを放射性同位体標識するためのキレート化剤の使用、およびペプ チドおよびポリペプチドをTc-99mで標識する方法は、先行技術で公知であ り、米国同時係属出願番号第07/653,012号、07/807,062号、0 7/871,282号、07/886,752号、07/893,981号、07/9 55,466号、08/019,864号、08/044,825号および08/07 3,57号、ならびにPCT国際出願PCT/US92/00757、PCT/US 92/10716、PCT/US93/02320およびPCT/US93/047 94に開示されており、ここに、出典明示して本明細書の一部とみなす。 発明の概要 本発明は、放射能-標識試薬および多硫酸化グリカンよりなる組成物であるシ ンチグラフィーイメージング剤に関する。本発明の組成物は、イン・ビボ(in v ivo)で炎症部位に蓄積する。本発明の組成物よりなる試薬は、それ自体が、 感染または炎症の部位またはその成分を特異的に位置決めできる多塩基性化合物 よりなり、ここに、該化合物は、該部位に結合する放射性同位体、好ましくはテ クネチウム-99mに共有結合されている。 予期せぬことには、本発明により提供されるTc-99m放射性同位体標識多 塩基性化合物と多硫酸化グリカンとの組合せによって、有利には、イン・ビボ( in vivo)にて感染および炎症の病巣部位のシンチグラフィーイメージを得るこ とができることが見い出された。この組合せの投与により、Tc-99m標識多 塩基性化合物単独の投与と比べた場合に、感染部位におけるTc-99m放射能 シグナルの局在性の程度がより大きなものとなる。その結果、この組合せにより 生じるかかるシンチグラフィーイメージは、放射性同位体標識多塩基性化合物単 独よりなるTc-99m標識シンチグラフィーイメージ剤を用いて得られるイメ ージより優れている(後記する実施例3および表II参照)。また、感染部位-対- 血液および感染部位-対-正常組織において検出される放射能の比が放射性同位体 標識化合物単独に比較して高いことが、本発明の組成物を用いて発見された。 従って、本発明は、イン・ビボ(in vivo)にて炎症部位に蓄積する放射性同 位体標識組成物、かかる組成物の製法、およびかかる組成物を哺乳動物身体内の 感染および炎症の部位をイメージングするのに使用する方法を提供する。 本発明の第1の態様において、哺乳動物体内の炎症部位をイメージングするた めのシンチグラフィーイメージング剤が提供され、これは、テクネチウム-99 m結合性基に共有結合した、約500ダルトン〜約15,000ダルトンの分子 量を有し、かつ生理学的pHにおいて塩基性である少なくとも5個の残基を有す るテクネチウム-99m標識試薬よりなる組成物からなり、該組成物は、さらに 、少なくとも約1000ダルトンの分子量を有する多硫酸化グリカンよりなり、 ここに、該試薬は、テクネチウム-99mで放射性同位体標識されていて、該組 成物はイン・ビボ(in vivo)で炎症部位に蓄積することができる。好ましい具 体例において、該試薬は、血小板第4因子またはその断片もしくはアナログであ る5〜100個のアミノ酸のペプチドである。好ましい具体例において、該多硫 酸化グリカンはヘパリン、ヘパラン硫酸、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫 酸、 デルマタン硫酸またはそれらの誘導体である。 本発明の第2の態様において、本発明のシングラフィーイメージング剤の成分 類としてTc-99m標識試薬が提供され、ここに、該試薬は、 I. Cp(aa)Cp [式中、Cpは保護されたまたは保護されていないシステインであって、(aa )はアミノ酸] で示される放射性同位体-結合性部位に共有結合した、多塩基性化合物、好まし くは、血小板第4因子-由来のその断片のペプチドよりなる。好ましい具体例に おいて、該アミノ酸はジリシンである。もう1つの好ましい具体例において、該 放射性同位体標識−結合部位は、約1ないし約20個のアミノ酸を介して該多塩 基性化合物に結合している。 第3の態様において、本発明により提供されるシンチグラフィーイメージング 剤の成分は、以下の構造: II. A−CZ(B)−[C(R12)]n−X [式中、AはH、HOOC、H2NOC、(ペプチド)−NHOC、 (ペプチド)−OOCまたはR4;BはH、SH、−NHR3、 −N(R3)−(ペプチド)、またはR4;ZはHまたはR4;XはSHまたは −NHR3、−N(R3)−(ペプチド)またはR4;R1、R2、R3およびR4は 、独立して、Hまたは直鎖もしくは分岐鎖または環状の低級アルキル;nは0、 1または2;および、(1)Bが−NHR3または−N(R3)−(ペプチド)で ある場合、XはSHであって、nは1または2;(2)Xが−NHR3または −N(R3)−(ペプチド)である場合、BはSHであって、nは1または2; (3)BがHまたはR4である場合、AはHOOC、H2NOC、(ペプチド)− NHOC、(ペプチド)−OOC、XはSHであって、nは0または1;(4) AがHまたはR4である場合、BがSHであれば、Xは−NHR3または −N(R3)−(ペプチド)てあって、XがSHであれば、Bは−NHR3または −N(R3)−(ペプチド);(5)XがHまたはR4である場合、AはHOOC 、 H2NOC、(ペプチド)−NHCO、(ペプチド)−OOCであってBはSH ;(6)Zがメチルである場合、Xはメチル、AはHOOC、H2NOC、(ペ プチド)−NHOC、(ペプチド)−OOC、BはSHであってnは0;および (7)ZがSHであってXがSHである場合、nは0ではない;および、ここに 、チオール基は還元形態である] を有する放射性同位体標識-結合性部位に共有結合した、多塩基性化合物、好ま しくは血小板第4因子-由来のその断片のペプチドよりなる試薬である。 もう1つの具体例において、式: III. [本発明の目的では、この構造を有する放射性同位体標識−結合部位をピコリン 酸(Pic)−ベースの部位という]; または IV. [本発明の目的では、この構造を有する放射性同位体標識−結合部位はピコリン アミン(Pica)−ベースの部位という][式中、XはHまたは保護基;(ア ミノ酸)はいずれかのアミノ酸;放射性同位体標識−結合部位は当該ペプチドに 共有結合しており、該放射性同位体標識−結合部位と放射性同位体標識との錯体 は電気的に中性である] の放射性同位体標識-結合部位に共有結合した、多塩基性化合物、好ましくは血 小板第4因子-由来のその断片のペプチドよりなる試薬からなる本発明のシ ンチグラフィーイメージング剤が提供される。好ましい具体例において、該アミ ノ酸はグリシンであって、Xはアセトアミドメチル保護基である。さらなる好ま しい具体例において、該多塩基性化合物はアミノ酸、最も好ましくはグリシンを 介して該放射性同位体標識−結合部位に共有結合しており、該放射性同位体標識 はテクネチウム−99mである。 本発明のさらにもう1つの具体例において、多塩基性化合物、好ましくは血小 板第4因子−由来のペプチドまたはその断片、および該多塩基性化合物に共有結 合したビスアミノビスチオール放射性同位体標識−結合部位よりなる試薬である 本発明の放射性同位体標識シンチグラフィーイメージング剤の成分が提供される 。本発明のこの具体例における該ビスアミノビスチオール放射性同位体標識−結 合部位は: V. [式中、各R5は、独立して、H、CH3またはC25;各(pgp)Sは、独立 して、チオール保護基またはH;m、nおよびpは、独立して、2または3;A =直鎖状または環状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せまたは 置換誘導体;およびXはペプチド]; VI. [式中、各R5は、独立して、H、1ないし6個の炭素原子を有する低級アルキ ル、フェニル、または低級アルキルもしくは低級アルコキシで置換されたフェニ ル;m、nおよびpは、独立して、1または2;Aは線状または環状の低級アル キル、アリール、複素環、それらの組合せもしくは誘導体;VはHまたは−CO −ペプチド;R6=Hまたはペプチド;但し、VがHである場合、R6はペプチド 、およびR6がHである場合、V=−CO−ペプチド][本発明目的では、これ らの構造を有する放射性同位体標識−結合部位を「BAT」部位という」 よりなる群から選択される式を有する。好ましい具体例において、多塩基性化合 物はアミノ酸、好ましくはグリシンを介して放射性同位体標識−結合部位に共有 結合している。 また、本発明は、本発明の組成物を調製するためのキット、本発明の試薬をT c-99mで放射性同位体標識する方法、およびガンマシンチグラフィーによっ て哺乳動物体内の感染および炎症の部位をイメージングするのに放射性同位体標 識組成物を用いる方法からなる。 本発明は、本発明の試薬の放射性同位体結合性部位とTc-99mとの錯体よ りなるシンチグラフィーイメージング剤である組成物を提供する。これらの試薬 をTc-99mで放射性同位体標識する方法も提供する。本発明によって提供さ れる放射性性同位体標識錯体は、還元剤の存在下にて本発明の試薬をTc-99 mと反応させることによって形成される。好ましい還元剤には、限定するもので はないが、亜二チオン酸イオン、第一スズイオンおよび第一鉄イオンが含まれる 。本発明の錯体は、本明細書に提供されるごとく、予め還元したTc-99m錯 体のリガンド交換法による標識によっても形成される。 また、本発明は、多硫酸化グリカンおよび本発明のTc-99m標識試薬より なる組成物であるシンチグラフィーイメージング剤を調製するためのキットも提 供する。本発明のシンチグラフィーイメージング剤を調製するためのキット(こ こに、該放射性同位体標識はTc−99mである)は、所定量の本発明の非標識 試薬の具体例および該試薬をテクネチウム-99mで標識するのに十分な量の還 元剤とを含有する第1密閉バイアル、ならびに所定量の本発明の多硫酸化グリカ ンを含有する第2密閉バイアルよりなる。次いで、本発明の組成物は、第1バイ アルの内容物をテクネチウム-99mで標識し、次いで、第1バイアルの内容物 と第2バイアルの内容物とを混合して当該組成物を得ることによって製造される 。別法として、適量の非標識試薬と多硫酸化グリカンを単一のバイアルに含ませ ることもできる。好ましい具体例において、該多硫酸化グリカンはヘパリン、ヘ パラン硫酸、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸またはそ れらの誘導体である。 本発明は、イン・ビトロ(in vitro)の化学合成によって本発明のシンチグラ フィーイメージング剤のペプチドの具体例を調製する方法を提供する。好ましい 具体例において、ペプチドは固相ペプチド合成によって合成する。 本発明は、イン・ビボ(in vivo)ガンマ・シンチグラフィーイメージを得る ことによって哺乳動物体内の炎症および感染部位をイメージングするための、T c-99m標識シンチグラフィーイメージング剤よりなる組成物を用いる方法を 提供する。これらの方法は、診断有効量のTc-99m標識組成物を投与し、次 いで哺乳動物体内の炎症部位に局在化したTc-99m標識によって発せられる ガンマ線を検出することよりなる。 また、特に、全血を放射性同位体標識し、哺乳動物体内の炎症部位をイメージ ングするために放射性同位体標識全血よりなる混合物を使用する方法も提供され る。かかる1つの具体例は、一定量、好ましくは約1μg〜100mgの多硫酸 化グリカンと全血とを混合して混合物を形成させることよりなる。次いで、一定 量、好ましくは1μg〜100mgの放射性同位体標識、好ましくはTc-99 m標識された、放射性同位体標識結合部位に共有結合された多塩基性部位よりな る試薬である組成物を第1全血混合物に添加することによって、放射性同位体標 識全血混合物が形成される。次いで、この放射性同位体標識全血混合物を、イン ・ビボ(in vivo)にて炎症部位を有するか、または有すると疑われるヒトのご とき動物に投与し、本明細書に記載するごとくに放射能シグナルを検出して炎症 部位を位置決定する。この方法により、従来技術で公知の白血球を標識する方法 以上の利点が提供される。なぜなら、本発明の方法は、全血からの白血球の単離 、および全血の大規模な体外操作の付随の必要性を取り除いたからである。 また、本発明の試薬は、多価連結部位よりなっていてもよい。本発明の多価連 結部位は、多塩基性化合物またはTc-99m結合部位に共有結合できる、少な くとも2個の同一のリンカー官能基よりなる。好ましいリンカー官能基は、第1 級または第2級のアミン、ヒドロキシル基、カルボン酸基またはチオール反応性 基である。好ましい具体例において、該多価連結部位は、ビス-スクシンイミジ ルメチルエーテル(BSME)、4-(2,2-ジメチルアセチル)安息香酸(D MAB)、N-[2-(N',N'-ビス(2-スクシンイミドエチル)アミノエチル )]-N6,N9-ビス(2-メチル-2-メルカプトプロピル)-6,9-ジアザノナン アミド(BAT-BS)、トリス(スクシンイミジルエチル)アミン(TSEA )、ビス-スクシンイミドヘキサン(BSH)、4-(O-CH2CO-Gly-Gly- Cys.アミド)アセトフェノン(ETAC)、トリス(アセトアミドエチル)ア ミン、ビス(アセトアミドメチル)アミン、ビス(アセトアミドエチル)アミン 、α,ε-ビス(アセチル)リシン、リシン、1,8-ビス-アセトアミド-3,6-ジ オキサ-オクタンまたはそれらの誘導体よりなる。 本発明の特に好ましい具体例は、ある種の好ましい具体例および請求の範囲の 以下のさらに詳細な記載から明らかになるであろう。 図面の説明 図1は、本発明のTc-99m/P322Hシンチグラフィーイメージング剤を 用いた、脾摘8週間後の患者における脾臓床膿瘍(splenic bed abscess)を担 持するヒト患者のイン・ビボ(in vivo)シンチグラフィーイメージングを図示 している。 発明の詳細な説明 本発明は、Tc-99m標識試薬および多硫酸化グリカンの組成物よりなる、 炎症部位に蓄積する哺乳動物体内の標的部位をイメージングするためのシンチグ ラフィーイメージング剤を提供する。本発明の組成物の試薬は、放射性同位体標 識結合部位に共有結合された多塩基性化合物よりなり、ここに該放射性同位体結 合部位は放射性同位体に結合する。本発明の目的では、「多塩基性化合物」なる 語は、生理学的pH(すなわち、約pH7.0±0.5)で塩基性であってカチオ ン 性である少なくとも5個の化学的官能基を有する化学化合物を含み、該化学的官 能基は、例えば、限定するものではないが、第1級アミンを包含し、これによっ て、該多塩基性化合物が生理学的pHにおいてポリカチオン性となる。本発明の 多硫酸化グリカンには、限定するものではないが、ヘパリン、ヘパラン硫酸、デ キストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸またはそれらの誘導体が 含まれる。 本発明の組成物は、炎症部位に特異的に局在化する。また、これらの組成物は 、白血球、好ましくは単球および好中球、最も好ましくは好中球に結合すること ができる。本発明の目的では、「白血球に結合する」なる語は、本発明の組成物 が哺乳動物体内の感染および炎症の部位に十分に蓄積して、ガンマシンチグラフ ィーによって該感染または炎症の部位における本明細書に開示した組成物から調 製される放射性同位体標識錯体の蓄積が十分に検出することができることを意味 する。 本発明のシンチグラフィーイメージング剤のペプチドの具体例において、好ま しいペプチドには、血小板第4因子およびそれ由来のペプチドが含まれる。本発 明の目的では、「それ由来のペプチド」なる語は、血小板第4因子のアミノ酸配 列の全部または一部に相同的なアミノ酸配列を有するペプチドを包含することを 意味する。また、この語により境界を画されることを意味するのは、天然の血小 板第4因子蛋白質の蛋白質加水分解によって、または血小板第4因子のアミノ酸 配列の一部の化学合成によって生じたかを問わず、血小板第4因子のペプチド断 片であることも意味している。本発明の実施に有用なペプチド断片には、哺乳動 物体内の感染および炎症の部位に蓄積することができる断片が含まれる。かかる ペプチドの例は、実施例で後記する。 Cpが保護されたシステインであるCp(aa)Cp-含有シンチグラフィーイ メージング剤において、S−保護基は同一または異なり、 −CH2−アリール(アリールはフェニルまたはアルキルもしくはアルコキシ 置換フェニルである); −CH−(アリール)2(アリールはフェニルまたはアルキルもしくはアルコ キシ置換フェニルである); −C−(アリール)3(アリールはフェニルまたはアルキルもしくはアルコキ シ置換フェニルである); −CH2−(4−メトキシフェニル); −CH−(4−ピリジル)(フェニル)2; −C(CH33; −9−フェニルフルオレニル; −CH2NHCOR(Rは未置換または置換アルキルもしくはアリールである ); −CH2NHCOOR(Rは未置換または置換アルキルもしくはアリールであ る); −CONHR(Rは未置換または置換アルキルまたはアリールである); −CH2−S−CH2−フェニル; であり得るが、これらに限定されるものではない。本発明のビスアミノ、ビスチ オール部位のごとき、(pgp)Sというシステイン−硫黄保護基よりなる放射 性同位体結合部位も、保護基の前記リストによって記載される。 好ましい保護基は式-CH2-NHCOR[式中、Rは1ないし8個の炭素原子 を有する低級アルキル、フェニル、または低級アルキル、ヒドロキシル、低級ア ルコキシ、カルボキシもしくは低級アルコキシカルボニルで置換されたフェニル ]を有する。 Tc-99mで標識することは、この放射性同位体の核特性および放射能特性 がそれをシンチグラフィーイメージング剤の理想的な成分とするため、本発明の 利点である。この放射性同位体は、140KeVの単一フォトンエネルギーおよ び約6時間の放射能半減期を有し、かつ99Mo-99mTcジェネレーターから容易 に得られる。従来技術で公知の他の放射性核種は、より長い有効半減期(例えば 、67.4時間の半減期を有する111In)を有するか、または毒性(例えば、12 5 I)である。 各多塩基性ペプチドを含有する本発明の具体例は、アミノ酸配列よりなる。本 発明で用いるアミノ酸なる語は、天然発生および他の方法による全てのL-およ びD-アミノ酸を包含することを意味する。本発明により提供される多塩基性ペ プチドよりなる試薬は、限定するものではないが、以下のものが含まれる(以下 のペプチド中のアミノ酸は、特に指摘しない限り、L-アミノ酸である): 本発明の多塩基性ペプチドの具体例は、イン・ビトロ(in vitro)で化学的に 合成することができる。本発明のペプチドは、一般的にペプチド合成器で有利に 調製できる。本発明のペプチドは、該放射性同位体標識結合部位がイン・ビトロ (in vitro)化学合成の間に、当業者によく知られている技術を用いて当該ペプ チドに共有結合されるように合成できる。合成に際して放射性同位体標識結合部 位に共有結合したかかるペプチドは、共有結合の特定部位がそこで決定できるた め有利である。 本発明の放射性同位体標識結合部位、ペプチド合成の間に、標的特異性の多塩 基性ペプチドに導入することもできる。ピコリン酸(Pic-)よりなる具体例[ 例えば、Pic-Gly-Cys(保護基)-]では、該放射性同位体標識結合部位は合 成の最後の残基(すなわち、アミノ-末端)として合成できる。加えて、ピコリ ン酸-含有放射性同位体標識-結合部位は、リシンのε-アミノ基に共有結合させ て、例えば、ペプチド鎖のいずれの位置にも導入することができる αN(Fmoc)-Lys-εN[Pic-Gly-Cys(保護基)]を得ることもできる。標 的結 合ペプチドに簡単な様式で導入できるため、この配列は特に有利である。 同様に、ピコリルアミン(Pica)-含有放射性同位体標識-結合部位[-Cys( 保護基)-Gly-Pica]は、ペプチド鎖のカルボキシル末端に配列[-Cys(保護 基)-Gly-]を含ませることによって、ペプチド合成の間に合成できる。樹脂か らペプチドが解離した後に、当該ペプチドのカルボキシル末端が活性化され、ピ コリルアミンにカップリングされる。この合成経路には、反応性の側鎖官能基が マスク(保護)されたままであって、ピコリルアミンの連結の間に反応しないこ とが必要である。 本発明は、本発明のシンチグラフィーイメージング剤のTc-99m放射性同 位体標識ペプチド成分が得られる、これらのキレート化剤の実質的にいずれの血 小板第4因子-由来ペプチドへの取込みをも提供する。 また、本発明は、Tc-99mで標識することができるビスアミン ビスチオ ール(BAT)キレート化剤である、多塩基性で、小さい、合成化合物も提供す る。 放射性テクネチウム-99mと本発明の試薬との錯体の形成において、テクネ チウム錯体、好ましくはTc-99m過テクネチウム酸の塩を、還元剤の存在下 でイメージング剤と反応させる;好ましい具体例において、該還元剤は塩化第一 スズである。錯体およびかかる錯体を調製する手段は、所定量の標識すべき本発 明の試薬を含有する第1密閉バイアルと、該試薬をTc-99mで標識するのに 十分な量の還元剤とよりなるキット形態で簡便に提供される。別法として、該錯 体は、本発明の試薬を、テクネチウムとトランスファーリガンドとして公知の他 の試薬との予め形成させたラービル錯体とを反応させることによっても形成でき る。この工程は、リガンド交換として知られており、当業者にもよく知られてい る。該ラービル錯体は、かかるトランスファー・リガンドとして、例えばタルト レート、シトレート、グルコネートまたはマンニトールを用いて形成させること もできる。本発明に有用なTc-99m過テクネチウム酸塩の中には、ナトリウ ム塩のごときアルカリ金属塩、またはアンモニウム塩もしくは低級アルキルアン モニウム塩が含まれる。有利には、いずれかの具体例を用いて、未標識試薬およ び還元剤を含有するバイアルに、本発明の組成物の多硫酸化グリカン成分を含有 させることもできる。本発明のシンチグラフィーイメージング剤Tc-99m過 テクネチウム酸または予め形成させたTc-99mラービル錯体との反応は、室 温にて水性媒質中にて行うことができる。水性媒質中にアニオン性の錯体が形成 された場合、放射性同位体標識錯体は、ナトリウムカチオン、アンモニウムカチ オン、モノ-、ジ-もしくはトリ-低級アルキルアミンカチオン、またはいずれか の医薬上許容されるカチオンのごとき適当なカチオンとの塩の形態である。 本発明の好ましい具体例において、テクネチウム-99m標識ペプチドを調製 するためのキットが提供される。本発明の試薬のペプチドの具体例は、当業者に よく知られ、本明細書に前記した方法および手段を用いて化学的に合成できる。 適量のかかる試薬を、当該試薬をTc-99mで標識するのに十分な量の、塩化 第一スズまたは固相還元剤のごとき還元剤を含有するバイアル中に導入する。記 載した適量の(例えば、タルトレート、シトレート、グルコナートまたはマンニ トールのごとき)トランスファーリガンドを含ませることもできる。本発明によ るテクネチウム-99m標識試薬は、適量のTc-99mまたはTc-99m錯体 をバイアルに添加し、次いで、実施例2に記載する条件下にて反応させることに よって調製できる。また、該キットは、適量の多硫酸化グリカンを含有する第2 密閉バイアルからもなる。効果的な多硫酸化グリカンの例には、限定するもので はないが、ヘパリン、ヘパラン硫酸、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、 デルマタン硫酸またはそれらの誘導体が含まれる。本発明のTc-99m標識シ ンチグラフィーイメージング剤は、第1バイアルからのTc-99m標識多塩基 性成分と、第2バイアルからの多硫酸化グリカンとを混合することによって調製 できる。 本発明により提供される放射性標識シンチグラフィーイメージング剤は、適量 の放射能を有するものとして提供される。Tc-99m放射性錯体の形成におい て、一般的に、約0.01ミリキュリー(mCi)〜100mCi/mlの濃度の 放射能を含有する溶液中で放射性錯体が形成されるのが好ましい。 本発明により提供されるテクネチウム-99m標識試薬および多硫酸化グリカ ンよりなるシンチグラフィーイメージング剤よりなる組成物は、膿瘍および「目 に見えない」感染の部位を含む炎症部位を視覚化するのに用いることができる。 また、Tc-99m標識組成物は、炎症性の腸疾患または関節炎のような疾患を 含む、組織虚血により生じる炎症部位を視覚化するのも用いることができる。本 発明によると、その試薬が錯体または医薬上許容される対イオンとの塩のいずれ かで提供される、テクネチウム-99m標識組成物を単一ユニット注射用量で投 与する。滅菌生理食塩水または血漿のごとき当業者に知られているいずれの通常 の担体も、放射性同位体標識した後に、本発明による種々の器官、腫瘍等を診断 的にイメージングするための注射溶液を調製するのに利用することができる。一 般的に、投与すべきユニット用量は、約0.01mCi〜100mCi、好まし くは1mCi〜20mCiの放射能を有する。ユニット投与量で注射すべき組成 物は、約0.01ml〜約10mlである。静脈内投与した後、イン・ビボ(in vi vo)の器官または腫瘍のイメージングは、数分以内に起こすことができる。しか しながら、所望により、患者に注射した後、数時間またはさらに長時間内に、イ メージングを起こすこともできる。大部分の例において、十分な量の投与した用 量が約0.5時間以内にイメージングすべき領域に蓄積して、シンチフォトを起 こすことができるであろう。診断目的のシンチグラフィーイメージングのいずれ の慣用的な方法も、本発明で利用することができる。 本発明のテクネチウム-99m標識組成物は、生理食塩水媒質のごとき静脈注 射用のいずれかの慣用的な媒質中、または血漿媒質中で静脈内投与してもよい。 また、かかる媒質には、例えば、浸透圧を調整するための医薬上許容される塩、 緩衝液、保存料等のごとき慣用的な医薬調整物質が含まれていてもよい。好まし い媒質の中には、通常の生理食塩水および血漿がある。 また、本発明は、特に、全血を特異的に放射性同位体標識し、かかる放射性同 位体標識全血を用いて哺乳動物体内の炎症部位をイメージングする方法を提供す る。本発明のこの具体例においては、全血を約1μg〜100mgの量の多硫酸 化グリカンと混合して混合物を形成させる。次いで、約1μg〜100mgの量 の放射性同位体標識した、好ましくはTc-99m標識した、放射性同位体標識 結合部位に共有結合された多塩基性基よりなる試薬である、組成物を添加して放 射性同位体標識混合物を形成させる。次いで、この放射性同位体標識全血混合物 を、イン・ビボ(in vivo)にて炎症部位を有するか、または疑われるヒトのご とき動物に投与し、次いで放射性シグナルを検出して本明細書に記載したように 炎症部位を位置決定する。この実験具体例で用いるべきヘパリン処理全血は抗原 的に適合する必要があり、自己のものが好ましいが必ずしもその必要性はないこ とが当業者に理解されるであろう。 これらの組成物を製造し標識する方法を以下の実施例でさらに十分に説明する 。これらの実施例は、前記した方法および有利な結果のある種の態様を説明して いる。よって、これらの実施例は、例示的なものであって、限定するものではな い。 実施例1 固相ペプチド合成 固相ペプチド合成(SPPS)は、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル (Fmoc)アミノ-末端保護を用いて、アプライド・バイオシステムズ(Applied B iosystems)モデル431Aペプチド合成器を用いた0.25ミリモル(mmol)ス ケールで行い、カルボキシル-末端の酸にはp-ヒドロキシメチルフェノキシメチ ル-ポリスチレン(HMP)樹脂またはカルボキシル末端のアミドにはリンク(R ink)アミドを用いて、ジシクロヘキシルカルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリ アゾールまたは2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラ メチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート/ヒドロキシベンゾトリアール (HBTU/HOBT)でカップリングさせた。 適当には、樹脂-結合ペプチドをN-メチルピロリジノン(NMP)中の無水酢 酸で処理することによってN-α-アセチル基を導入した。 樹脂-結合生成物は、室温にて、100:5:5:2.5:2の比率で調製した トリフルオロ酢酸、水、チオアニソール、エタンジオールおよびトリエチルシラ ンよりなる溶液を用いて3時間でルーチン的に開裂させた。Waters Delta Pak C 18カラムおよびアセトニトリルで修正した水中の0.1%トリフルオロ酢酸(T F A)を用いるグラジエント溶出を用い、分取用高圧液体クロマトグラフィー(H PLC)によって粗ペプチドを精製した。アセトニトリルを溶出した画分から蒸 発させ、次いで、これを凍結乾燥した。各生成物の同定は、速原子衝撃質量分析 (FABMS)によって、または電子スプレイ質量分析(ESMS)によって確 認した。 実施例2 シンチグラフィーイメージング剤の調製 実施例1におけるごとくに調製したペプチド(1.0)をリン酸緩衝生理食塩 水、0.05Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)または水の1.0mlに溶解 させた。Tc−99mグルセプテートは、Glucoscanバイアル(E.I.Dupont de Nemours,Inc.)を、200mCiまでを含有するTc−99m過テクネチウム 酸ナトリウム1.0mlで復元することによって調製し、室温で15分間放置し た。次いで、Tc−99mグルセプテート250μlをペプチド試薬に添加し、 反応を100℃または室温にて30分間進行させ、次いで、0.2μmフィルタ ーを通して濾過した。 Tc−99m標識ペプチド試薬の純度は、後記する表の脚注に記載した条件下 でHPLCによって測定した。放射性成分は、積分レコーダーに連結したイン− ラインラジオメーター検出器によって検出した。Tc−99mグルセプテートお よびTc−99m過テクネチウム酸ナトリウムはこれらの条件下で1および4分 の間に溶出し、一方Tc−99m標識ペプチドはかなりの時間後に溶出した。 以下の表は、本明細書に記載した方法を用い実施例1に従って調製したペプチ ドの成功したTc−99m標識を示す。 本発明のシンチグラフィーイメージング剤は、多硫酸化グリカンの添加によっ て、かかるTc−99m標識ペプチドから調製される。例えば、本発明のシンチ グラフィーイメージング剤の特別の具体例は、容量0.1ないし10ml中、0 .1ないし10mgペプチド/1ないし200mCi Tc−99mの濃度にて 、前記したごとくに調製したTc−99m標識ペプチドにヘパリンを添加して、 約10ないし100USPユニット・ヘパリン/mLの最終濃度とすることによ って調製される。 実施例3 Tc−99m標識シンチグラフィーイメージング剤を用いるイメージングおよ び生体内分布 本発明の組成物を用いるin vivoにての炎症部位のシンチグラフィーイメージ ングの効率は以下のごとくに測定した。New Zealand白色ウサギに、エシェリキ ア・コリ(Esherichia coli)の能力ある株を左腓に筋肉内投与した。24時間 後、該動物をケタミンおよびキシラジンで筋肉内注射することによって鎮静させ た。次いで、該動物に、Tc−99m標識ペプチド(≦150μgペプチド/2 ないし10mCi Tc−99m)を単独で、あるいは30U.S.P.ユニット /mLヘパリンを含有する溶液中にて静脈内注射した。該動物をガンマカメラ( LEAPコリメーター、Tc−99mについてフォトピーク)の視野に仰向けに 位置させ、注射後の最初の1時間にわたってイメージし、次いで、3時間または 13時間後にわたって約1時間間隔にてイメージした。動物をイメージを得るた めの時間の間に回復させ、必要に応じて再麻酔した。 最終のイメージングが完了したら、静脈内注射によって誘導したフェノバルビ タール過剰投与量によって各動物を犠牲にし、解剖して、血液試料および感染し たおよび対照の筋肉の試料を得た。これらの組織試料を秤量し、ガンマカウンタ ーを用いて計数した。標準量の注射用量もこのようにして計数した。組織に残存 するパーセント注射用量(組織1グラム当たり)をガンマ計数の結果から計算し た。感染−対−非感染筋肉組織の1グラム当たりのパーセント注射用量の比、お よび感染した組織−対−血液の1グラム当たりの注射用量のパーセントの比を計 算した;これらの結果は以下の表に示す。 式: アセチル-KKKKKCAcmGCAcmGGPLYKKIIKKLLES(P322) アセチル−KKKKKCGCGGPLYKKIIKKLLES(P483)、および アセチル−KKKKK.[BAT].GGPLYKKIIKKLLES(P514) を有する本発明のTc−99m標識イメージング剤をウサギに注射した。Tc− 99m標識ペプチドとヘパリンとの組合せの結果、標識ペプチド単独を用いて得 られたものよりも、感染筋肉で検出された注射用量の大きなパーセント、および 正常筋肉に対する、感染した筋肉/検出のおよび感染した筋肉の高い比が得られ た(表II参照)。 実施例4 Tc−99m標識シンチグラフィーイメージング剤を用いるヒトにおけるin v ivoでのイメージング P322Hを用い、ヒトにおけるin vivoでの炎症部位のシンチグラフィーイ メージングの効率を測定した。P322Hは、30U/mlないし10−20m Ci Tc−99m標識P322ペプチド(約1mgのペプチドよりなる)の最 終濃度までヘパリンを添加することによって調製されたシンチグラフィーイメー ジング剤であり、式: アセチル−KKKKKCAcmGCAcmGGPLYKKIIKKLLES を有する。このシンチグラフィーイメージング剤は、4人のヒト患者でテストし 、各人は(コンピューター−アシステッド・トモグラフィー(computer-assited tomography)、外科および/または臨床表示を含めた)通常の診断技術を用い て確認された感染部位を有していた。 静脈内注射によって10−20mCi Tc−99m/P322Hを各患者に 投与した。ガンマシンチグラフィーを注射と同時に開始し、次いで、高分解能コ リメーター(140keVにフォトピーク、±20%ウィンドウ)を装備した大 視野ガンマカメラを用いて、注射後約2時間にわたって前方および後方シンチグ ラフィーイメージを得た。 最初に、高度のイメージング活性が肺で観察され、その活性は実験の間にわた って実質的に減少した。脾臓、肝臓および骨髄の摂取も観察された。深大腿膿瘍 、虫垂炎、腹膜炎および脾臓床膿瘍(splenic bed abscess)の診断がTc−9 9m/P322Hイメージングスキャンからなされた;これらの診断は他の理由 に基づいてなされた確信的診断と合致した。1のかかるイメージングスキャンの 例を図1に示し、そこでは、1の患者における脾臓床膿瘍が成功裏にイメージさ れた。矢印は、患者の脾臓の外科的除去8週間後における患者における脾臓床膿 瘍のイメージを示す。 これらの実験は、ヒトにおけるin vivoインチグラフィーイメージングについ ての本発明のシンチグラフィーイメージング剤の利用を示す。 前記したのは本発明のある特別の具体例を強調したものであり、そのすべての 修飾または変形も添付した請求の範囲に記載した本発明の範囲内のものであるこ とが理解されるべきである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.哺乳動物体内の炎症部位をイメージングするためのシンチグラフィーイメ ージング剤よりなる組成物であって、テクネチウム−99m結合部位に共有結合 した、約500ダルトンないし約15000ダルトンの分子量を有し、かつ生理 学的pHにおいて塩基性である少なくとも5個の化学的官能基を有する多塩基性 化合物からなる剤よりなり、さらに、少なくとも約1000ダルトンの分子量を 有する多硫酸化グリカンよりなり、ここに、該組成物はin vivoにて炎症部位に 蓄積できる該組成物。 2.該多塩基性化合物が、血小板第4因子またはその断片である5ないし10 0個のアミノ酸のペプチドである請求項1記載の組成物。 3.該多硫酸化グリカンがヘパリン、ヘパリン硫酸、デキストラン硫酸、コン ドロイチン硫酸、デルマタン硫酸またはそれらの誘導体である請求項1記載の組 成物。 4.該テクネチウム−99m結合部位が: I. Cp(aa)Cp [式中、Cpは保護されたまたは保護されていないシステインであって、(aa )はアミノ酸] II. A−CZ(B)−[C(R12)]n−X [式中、AはHHOOC、H2NOC、(ペプチド)−NHOC、 (ペプチド)−OOCまたはR4; BはH、SH、−NHR3、−N(R3)−(ペプチド)、またはR4; XはH、SH、−NHR3、−N(R3)−(ペプチド)またはR4; ZはHまたはR4; R1、R2、R3およびR4は、独立して、Hまたは低級の直鎖もしくは分岐鎖ま たは環状のアルキル; nは0、1または2; および、 Bが−NHR3または−N(R3)−(ペプチド)である場合、XはSHであっ て、nは1または2; Xが−NHR3または−N(R3)−(ペプチド)である場合、BはSHであっ て、nは1または2; BがHまたはR4である場合、AはHOOC、H2NOC、 (ペプチド)−NHOC、(ペプチド)−OOC、XはSHであって、nは0ま たは1; AがHまたはR4である場合、BがSHであれば、Xは−NHR3または −N(R3)−(ペプチド)であって、XがSHであれば、Bは−NHR3または −N(R3)−(ペプチド); XがHまたはR4である場合、AはHOOC、H2NOC、 (ペプチド)−NHCO、(ペプチド)−OOCであってBはSH; Zがメチルである場合、Xはメチル、AはHOOC、H2NOC、(ペプチド )−NHOC、(ペプチド)−OOC、BはSHであってnは0; BがSHであってXがSHである場合、nは0ではない; および、ここに、チオール基は還元形態であり]、 III. IV. [式中、X=Hまたは保護基; (アミノ酸)=いずれかのアミノ酸] V. [式中、各R5は、独立して、H、CH3またはC25; 各(pgp)sは、独立して、チオール保護基またはH; m、nおよびpは、独立して、2または3; A=直鎖状または環状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せま たは置換誘導体] VI. [式中、各R5は、独立して、H、1ないし6個の炭素原子を有する低級アルキ ル、フェニル、または低級アルキルもしくは低級アルコキシで置換されたフェニ ル; m、nおよびpは、独立して、1または2; A=線状または環状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せもし くは誘導体; V=Hまたは−CO−ペプチド; R6=Hまたはペプチド; および、ここに、V=Hである場合、R6=ペプチド、およびR6=Hである場 合、V=−CO−ペプチド} よりなる群から選択され、 ここに、放射性同位体標識結合部位は放射性同位体とで錯体を形成し、該錯体 は電気的に中性である請求項1記載の組成物。 5.該多塩基性化合物および放射性同位体標識結合部位が約1ないし約20個 のアミノ酸を介して共有結合している請求項1記載の組成物。 6.式Iを有する放射性同位体標識結合部位の保護されたシステインが式: −CH2−NH−CO−R [式中、Rは1ないし6個の炭素原子を有する低級アルキル、2−、3−、4− ピリジル、フェニル、または低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カル ボキシ、もしくは低級アルコキシカルボニルで置換されたフェニル] で示される保護基を有する請求項4記載の組成物。 7.式Cp(aa)Cpの放射性同位体標識結合部位が式: を有する請求項4記載の試薬。 8.該多塩基性化合物が配列PLYKKIIKKLLESまたはKKIIKK LLESよりなるアミノ酸配列を有するペプチドである請求項2記載の試薬。 9.該試薬が、さらに、多数の該多塩基性化合物に共有結合し、かつ多数のテ クネチウム−99m結合部位に共有結合した多価連結部位よりなって、多量体多 価シンチグラフィーイメージング剤を形成し、ここに、多量体多価シンチグラフ ィーイメージング剤の分子量が約20,000ダルトン未満である請求項1記載 の試薬。 10.該多価連結部位がビス−スクシンイミジルメチルエーテル、4−(2, 2−ジメチルアセチル)安息香酸、N−[2−(N’,N’−ビス(2−スクシ ンイミドエチル)アミノエチル)]−N6,N9−ビス(2−メチル−2−メルカ プトプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド、トリス(スクシンイミジルエチ ル)アミン、ビス−スクシンイミドヘキサン、4−(O−CH2CO−Gly− Gly−Cysアミド)アセトフェノン、トリス(アセトアミドエチル)アミン 、 ビス(アセトアミドメチル)アミン、ビス(アセトアミドエチル)アミン、α, ε−ビス(アセチル)リシン、リシン、1,8−ビス−アセトアミド−3,6−ジ オキサ−オクタンまたはその誘導体である請求項9記載の多量体多価シンチグラ フィーイメージング剤。 11.放射性医薬製剤を調製するためのキットよりなる製品であって、該キッ トが所定量の請求項1記載の非標識試薬およびテクネチウム−99mで試薬を標 識するための十分量の還元剤を含有する第1の密閉バイアルよりなる該製品。 12.該第1の密閉バイアル中の該還元剤が亜二チオン酸イオン、第一スズイ オン、または第一鉄イオンの群から選択される請求項11記載の製品。 13.所定量の多硫酸化グリカンを含有する第2の密閉バイアルよりなり、こ こに、請求項1記載の組成物が、第1のバイアル中の一定量をテクネチウム−9 9mで標識し、次いで、第1のバイアルの内容物を第2のバイアルの内容物と混 合することによって作成される請求項11記載の製品。 14.該非標識試薬および多硫酸化グリカンが単一のバイアルに含有される請 求項13記載の製品。 15.請求項1記載のシンチグラフィーイメージング試薬の、診断有効量の請 求項1記載の組成物を投与し、次いで、炎症部位に局在化したTc−99mから の放射能シグナルを検出することよりなる哺乳動物体内の炎症部位をイメージン グするための医薬の製造における使用。 16.該試薬がin vitroにて化学合成される請求項1記載の試薬の製法。 17.該多塩基性化合物がペプチドであって、該ペプチドが固相ペプチド合成 によって合成される請求項17記載の試薬の製法。 18.該放射性同位体標識結合部位がin vitro化学合成の間にペプチドに共有 結合される請求項2記載の試薬。 19.該放射性同位体標識結合部位が固相ペプチド合成の間にペプチドに共有 結合される請求項18記載の試薬。 20.式: を有する組成物。 21.テクネチウム−99mで標識された請求項20記載の組成物。 22.請求項21記載のテクネチウム−99m標識試薬および多硫酸化グリカ ンよりなる組成物。 23.該多硫酸化グリカンがヘパリンである請求項22記載の組成物。 24.請求項22記載のテクネチウム−99m放射性同位体標識試薬の、全血 を、約1マイクログラムないし100ミリグラムの多硫酸化グリカンと混合して 混合物が得られ、さらに該混合物に、請求項1記載のテクネチウム−99m放射 性同位体標識試薬よりなる約1マイクログラムないし100ミリグラムの組成物 を添加して放射性同位体標識結合部位が得られ、該放射性同位体標識混合物をin vivoにて炎症部位を有する哺乳動物に投与し、次いで、炎症部位に局在化した Tc−99mからの放射能シグナルを検出することよりなる、哺乳動物体内の炎 症部位をイメージングするための医薬製品の製造における使用。 25.請求項1記載のシンチグラフィーイメージング剤および医薬上許容され る担体よりなる医薬組成物。 26.請求項22記載のシンチグラフィーイメージング剤および医薬上許容さ れる担体よりなる医薬組成物。
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