JPH08504714A - 注ぎ出し路を備えた可撓性包蔵材の製造方法と同方法によって得られた包蔵材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 可撓性包蔵材の製造時に吐出路（６）を形成するための方法である。この吐出路は包蔵材の複数縁部における少なくとも一方の縁部に近接、配置され、該包蔵材の一方の端部から他端部まで延設される。同吐出路の端部の少なくとも一端は閉塞され、内部的に主室と連通され、他端は注ぎ出し用に開口できるようになっている。この方法によれば、包蔵材の２つの側壁の間に帯状体形状をした間仕切りが介挿され、同帯状体の少なくとも１つの長尺中央部（１３）が上記の間仕切りを構成し、等間隔に設けられた連通手段（８）が同包蔵材の底部閉止部（１０）の上方域に設けられ、該包蔵材の各側壁は間仕切りの縁部に溶着されている。同包蔵材の他の種々の実施例も開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 注ぎ出し路を備えた可撓性包蔵材の製造方法と同方法によって得られた包蔵材 技術分野 本発明は、液状又はペースト状製品用の可撓性包蔵材、それも注ぎ出し路を有 する包蔵材の製造方法に関し、また同方法によって得られる包蔵材に関する。 従来の技術 上述のタイプの包蔵材には既に公知であり、本出願人の名義に係るスイス特許 第６７８６１４号及びヨーロッパ特許第０３７７８８２号の主題である。 この包蔵材は第一の端部から第二の端部に向けて延設された１本の流路ないし チャンネルを１つの縁部に近接して有しており、上記２つの端部の中の少なくと も１つは閉止され、中身を取り出す時に開かれるようになっており、かつ少なく とも一方の端部は主室と連通している。 上述の流路は、通常は例えば、溶着により又好ましくは独立のクリップ手段を 用いた機械的な止着により包蔵材の２つの側壁を相互に一体化することによって 達成されている。 これまでの主とした狙いは、包蔵材を開けてから後に中身が持つ期間を改善す ることにあった。つまり、中身の一部分を導出した後、主室内に残る中身は、注 ぎ出し中に空気と接触しないようにすることにある。 然しながら、流路と主室を溶着により分離する技術には大きさの 面から見て欠点があり、溶着部が注ぎ出し中の中身の圧力に耐えられないことが あった。 他方、クリップ手段は消費者が常に正しく使うとは限らないと言う問題がある 。 発明の開示 依って、本発明の目的は、流路と主室の分離手段の形成のための新規な技術を 提案することにある。 本発明の基本的な技術思想は、この分離手段を細い帯状物の取付けにより形成 し、該帯状物の縁部を包蔵材の側壁に溶着し、その内部に主室と流路の間の連通 手段を設けることより形成するものである。 より特定すると、本発明は、可撓性の包蔵材の製造時に注ぎ出し用流路を形成 するに当って、その流路が該包蔵材の縁部の中の少なくとも１つに隣接して配設 され、かつ包蔵材の第１の端部から第２の端部まで延設され、該流路の少なくと も１つの端部は閉止され、内部で主室に連通され、他の端部は流出、注ぎ出し用 に開口されるように形成されている方法において、 前記包蔵材の２つの側壁の間に帯状体形状をした間仕切りが介挿され、該間仕 切り形成用帯状体の少なくとも１つの長手方向中央部位は、規則的な間隔で配設 された連通手段を有し、該連通手段は該包蔵材の底面溶接部の上方に設けられ、 かつ、該包蔵材の各側壁は上記間仕切りの一縁部と溶着されていることを特徴と するものである。 同じく本発明は、上述の方法によって得られる包蔵材に関するもので、該包蔵 材は、その一つの縁部に平行に配設された帯状体の形状を有すると共に流路を形 成する間仕切りと、主室とを備え、該包 蔵材の一方の端部から他の端部まで気密状に接続し、前記間仕切りは、その端部 の１つに近接して連通手段を備えて中身を通過せしめ得るように形成されている ことを特徴とするものである。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明の実施例に係る包蔵材の製造方法を略示するためのスケッチ 図、 第２図は、第１図に略示した包蔵材の断面図、 第３図は、本発明の第２の実施例に係る包蔵材の製造方法の略示図、 第４図は、第３図に略示した包蔵材の断面図、 第５図は、本発明の第３の実施例に係る包蔵材の製造方法の略示図、 第６図は、第５図に略示した包蔵材の断面図、 第７図は、本発明の第４の実施例に係る包蔵材の製造方法の略示図、 第８図は、第７図に略示した包蔵材の断面図、 第９図は、本発明の第５の実施例に係る包蔵材の製造方法の略示図、 第１０図から第１２図は本発明による分離手段に設けられる連通手段の種々の 実施例を示す図、 第１３図は、弁を形成する手段が具備された連通手段を備えた分離用帯状体を 示す略示図、 第１４図から第２０図は、本発明による包蔵材の他の想起され得る種々の実施 例を示す断面図、 第２１図は、形状が矩形でない包蔵材の一変形実施例を示す側面図、 第２２図は、帯状体（３）の実施例の詳細図である。 発明を実施するための最良の態様 先ず、最初に第１図、第２図を参照すると、主供給ロール（２）から来た主シ ート（１）は、単一の側溶接部（５）を有した室を形成するように、図示されて いない充填用マンドレル上に巻回される。第２の側溶接部がないため、製造コス トが低減でき、かつ包蔵材の強度が増大する。 同時に、二次供給ロール（４）から送られる他の帯状シート（３）を導き、こ れを主シートによって形成された主室の内部に介挿し、充填用マンドレルとの協 動により帯状物の各々の縁部を主室の壁に溶着して主シート（１）の非溶着縁部 （７）に沿って縮小された断面を有する流路（６）を形成しているのである。 上記帯状物は、図面上ではその個数が３つであり、帯状物（３）に規則的な間 隔で底面溶接部（１０）より上部位に配設されたグループを成し、例えば、図中 に（９）で示すような一群の円形開口部から成る連通手段（８）を有している。 次いで、マンドレルの内側を介して供給される内容物（中身）が包蔵材の底面 まで充填される。その後、包蔵材の上部々分の溶着、次の包蔵材の底面の溶着、 更にそれら包蔵材間の分離と言った従来の作業を遂行する。なお、ここで帯状物 （３）は主シートと同時に溶着され、切断される。 第１の実施例によれば、流路（６）は、包蔵材の長手方向の溶着部（５）とは 反対側の縁部（７）に隣接して設けられており、帯状物（３）の縁部は折り畳ま れて、それらの溶着の際に、該縁部（７）および流路（６）の方に向けられる。 第３図、第４図の実施例は、帯状物（３）の縁部が折り畳まれて 溶着部（５）の側に、つまり、主室（１４）の側に向けられていると言う点で、 第１図、第２図のものと異なっている。 第５図、第６図の実施例は、第２のマンドレル上に巻き付けられ、２つの縁部 （１２）を合わせて摘まみ溶着することによって閉止されている更に幅広の帯状 物（３）でその流路（６）が形成されていることを特徴としている。主シートの ２つの縁部（１１）は、こうして形成された流路（６）の両側に後から取り付け られて溶着されている。 この図の場合には、帯状物の中央部位（１３）のみが分離用間仕切りの役目を 果たし、当然、連通手段（８）が付いているのは、この部位である。 第７図、第８図の実施例は、包蔵材の溶着縁部（５）に隣接して設けられた流 路（６）の位置が違っている。 第１０〜１２図は、形状を制限しない種々可能性の有る連通手段（８）の実施 例を示している。すなわち、これらは直線スリット、湾曲スリット、山形スリッ ト等又は、切除する材料部に入れた切り込み、例えば、正方形切り込み、三角形 切り込み、湾曲切り込み等である。 上記スリットや切り込みの形状は相互に組み合わせることも可能であり、その 個数も可変である。 第１３図、第１９図は連通手段に上部部分だけで溶着された取付け式の小さな 帯状物（１７）の形をした弁（バルブ）形成手段を設け、同弁形成手段は逆止弁 を形成して内容物の動きを緩慢にし、その混合、攪拌を避けるようにしている。 つまり、導出時に空気と接触した一定量の内容物が主室（１４）内へ戻るのを低 減させ、以て内容物の汚染を低減し、ひいては内容物の保存期間を増大させるた めの逆流阻止弁を成しているのである。 上記種々の実施例における何れか１つの実施例において、流路の上端部分より 厳密に言うなら連通手段（８）を有する端部とは反対側の流路端部の開口は、も っと異なる様式に製造してもよく、要は、製品を導出させ得れば良い。例えば極 めて単純に流路の上部隅部を切除するようにもできるし、また、例えば尖らせた ストロー（吹管）その他のの適当な種々の手段によって導出するようにしても良 い。 内容物の一部導出および導出後の再閉止を目的として、例えば、各包蔵材の流 路の上部に帯状物、栓等により蓋がなされた可撓管（１５）（第５図参照）を包 含させることもできるし、或いは気密でかつ可撓性を有する「ミニ・グリフ」と 名付けられた小さいフック手段の備わったトンネル（１８）（第７図参照）を具 備することもできる。更に、脆弱化した部位上に溶着された引き裂き用舌状部又 は予め切り込まれた開口部を閉止するシール（１６）（第９図参照）を具備する ようにもできる。 第１４図〜第２１図は、水平断面により種々の形態を示しているが、最も好ま しい形態は第１４図のものであり、これには流路の方に向けられ、これをうまく 形成してる非常に薄い帯状物（３）の縁部が備わっており、好ましくは逆山形を した開口部が逆流を制限している。 包蔵材は、側壁上の１つの溶着部（第１８図、第１９図）及び又は１つ又は２ つの長手方向の溶着部（第１４図〜第１７図）及び又は間仕切りを形成する帯状 物の折り畳まれた構造を有することができ、ここで主室の中心に向けられた（第 １５図）又は流路の方に向けられた（第１７図）折り返しは包蔵材を平らに置け るようにし、化粧品等の比較的流動性の低い内容物に更に適している。 第１９図の場合には、主室のシートは溶着部を通過して延設され ており、例えば、宣伝向け文句をを載せるための印刷領域（１９）を形成するよ うになっている。この延設部（１９）は、縁部（５）に溶着する場合であっても 設けることができる。 第２０図、第２１図は、主室（１４）のシートの溶着部は他のシール手段によ り置換されている。 主室は二次シート（２０）でシールされ、その２つの縁部（２１）で主シート の縁部に溶着され、その後、包蔵材の上部と下部とで包蔵材と同時に溶着、カッ トされる。このシート（２０）は、包蔵材の内部に向かって折り込んで包蔵材を 平らに置けるようにする１つの壁を形成する。この種の主室の閉止手段では例え ば宣伝文句を載せるためにシート（２０）又はシート（１）等の延設部を設ける ことができる。 包蔵材の全体的な形状は必ずしも矩形である必要はなく、一例を挙げると、第 ２１図の包蔵材では、台形をしている。一般的に、流路（３）の溶着および形成 、連通手段（８）、主室（１４）の閉鎖及び形成の種々の実施例の間で全ゆる相 互組合が可能であり、ここでは非制限的に、幾つかの組合せだけを図示したに過 ぎない。 更に、ある種の内容物では帯状物（３）の上、包蔵材の底面と連通手段（８） （その形状の如何に関わりなく）の間に付加的な内容物導出手段（２１）を追加 せざるを得なくなる場合もある。 例えば、第２２図では、山形状の切り込みに対して小孔を付加したものである 。 こうして内容物（中身）を殆どの部分を注ぎ出した後に、更に残留物を導出し て内容物の無駄を無くすようにすることもできる。 加えて公知の要領で、例えば、内容物が粘性を有するものであったり又はペー スト状のものである場合（例えば、ソース、からし等）には、この内容物が流路 を逆上って出て行くよう強制するべく、 主室の側壁の圧縮用手段を備え、又は孔（２２）を用いて包蔵材を懸垂するよう にする（例えば、第２２図及び第７図）剛性サポートを備えた構成として本発明 に係る包蔵材の種々の実施例を使用することが可能である。 最後に本発明による包蔵材は、内容物の性質に応じて異なる材料で製造するこ とができる。特に、フルーツジュース、牛乳、油、多少の差こそあれ種々の流動 性を有したソース等の食用液体に適しているが、化粧品、洗剤リフィル、液体メ ンテナンス製品等にも同様に適している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．可撓性包蔵材の製造時に注ぎ出し用流路（６）を形成するに当たって、該 流路は該包蔵材の縁部の中少なくとも１つに隣接して配設され、かつ包蔵材の第 １の端部から第２の端部まで真っ直ぐに延設され、該流路の端部の少なくとも一 方は閉止される共に内部で主室と連通され、該流路の他の端部は流出、注ぎ出し 用に開口されるように設けられているようにした方法であって、 該包蔵材の２つの側壁の間には帯状体の形状をした間仕切りが介挿され、該間 仕切りを形成する帯状体の少なくとも１つの長い中央部位（１３）には、包蔵材 の底面溶接（１０）の上方域に来るような形で配置された規則的な間隔で配設さ れる連通手段（８）を設け、かつ 前記包蔵材の各々の側壁は前記間仕切りの縁部に溶着されることを特徴とする 注ぎ出し流路の形成方法。 ２．主シートが充填用マンドレルに巻回され、前記主室は閉鎖手段（５，２０ ）で閉止され、前記間仕切りを形成用の帯状物が該閉鎖手段の反対側に介挿され 、溶接されることを特徴とする請求の範囲１に記載の形成方法。 ３．主シートが充填用マンドレルに巻回され、前記主室は閉鎖手段（５，２０ ）で閉止され、前記間仕切り形成用の帯状物が、該閉鎖手段の付近に介挿され溶 接されることを特徴とする請求の範囲１に記載の方法。 ４．主シートが充填用主マンドレルに巻回され、かつ前記主室が該包蔵材の側 壁の１つで閉止され、前記間仕切り形成用の帯状物が包蔵材の一方の縁部の近く に介挿され、溶接されることを特徴とする請求の範囲１に記載の形成方法。 ５．前記帯状物の縁部が該包蔵材の該流路（６）に向けて折り返されているこ とを特徴とする請求の範囲１〜４の何れか１項に記載の方法。 ６．前記帯状物の縁部が主室（１４）に向かって折り返されていることを特徴 とする請求の範囲１〜４の何れか１項に記載の方法。 ７．第２マンドレルに巻回された帯状物から流路を形成し、次にその２つの縁 部を合わせて溶接し、中央主室の２つの縁部は前記帯状物の中央部位（１３）に 沿って溶接されることを特徴とする請求の範囲１に記載の方法。 ８．請求の範囲１〜７の何れか１項に記載の方法によって得られる可撓性包蔵 材にいて、 該包蔵材は、該包蔵材の一縁部に平行に配置されて１つの流路を形成するため の帯状物の形状をした間仕切りと、主室とを具備し、該包蔵材の側壁は１端から 他端へ真っ直ぐに、気密に接続して成り、前記間仕切りは、その一方の端部近く に中身が通過できるようにするための連通手段を有することを特徴とする可撓性 包蔵材。 ９．前記包蔵材は、閉鎖用手段（５，２０）によって閉止される主シート（１ ）を巻くことによって形成されていることを特徴とする請求の範囲８に記載の包 蔵材。 10．前記閉鎖用手段が溶接であることを特徴とする請求の範囲９に記載の包蔵 材。 11．前記閉鎖用手段が間仕切り（２０）であることを特徴とする請求の範囲９ に記載の包蔵材。 12．シートが閉鎖用手段（５，２０）を超過して延設されていることを特徴と する請求の範囲９〜１１の何れか１項に記載の包蔵材。 13．前記間仕切りが該包蔵材の側縁部（５，７）の一方の近くに 溶着され、該側縁部に対し平行な流路（６）を形成することを特徴とする請求の 範囲８〜１２の何れか１項に記載の包蔵材。 14．前記流路（６）が、２つの端部（１２）を合わせて溶着によって閉止され た１本の帯状物（３）から形成され、前記主シートの縁部（１１）が該帯状物の 中央部位の両側に溶着されていることを特徴とする請求の範囲８に記載の包蔵材 。 15．前記帯状物の縁部の各々が主室に向けて折り畳まれており、該包蔵材の側 壁に溶接されていることを特徴とする請求の範囲８〜１３の何れか１項に記載の 包蔵材。 16．前記帯状物の縁部の各々が前記流路に向けて折り畳まれ、該包蔵材の側壁 に溶接されていることを特徴とする請求の範囲８〜１３の何れか１項に記載の包 蔵材。 17．連絡手段が、切り込み、スリットの中から選択された開口部であることを 特徴とする請求の範囲８〜１６の何れか１項に記載の包蔵材。 18．スリットは、直線スリット、湾曲スリット、山スリットの中から選択され た１つの形状を有する請求の範囲１７に記載の包蔵材。 19．前記切り込みが正方形切り込み、三角形切り込み、円形切り込み、湾曲切 り込み、山形切り込みの中から選択された１形状を有することを特徴とする請求 の範囲１７に記載の包蔵材。 20．前記連通手段が、同じ開口部の形状であることを特徴とする請求の範囲１ ７又は１８に記載の包蔵材。 21．前記連通手段が異なる開口部の形状であることを特徴とする請求の範囲１ ７又は１８に記載の包蔵材。 22．前記連通手段（８）が、小さい帯状物（１７）を備え、該帯状物の上部々 分が溶接されていることを特徴とする請求の範囲８〜 ２１の何れか１項に記載の包蔵材。 23．前記連絡手段（８）と底面（１０）の間で間仕切り上に設けられた排出用 手段（２１）を更に備えている請求の範囲８〜２２の何れか１項に記載の包蔵材 。 24．該包蔵材は、矩形形状を有することを特徴とする請求の範囲８〜２２の何 れか１項に記載の包蔵材。 25．該包蔵材は、台形形状を有することを特徴とする請求の範囲８〜２３の何 れか１項に記載の包蔵材。 26．流路には、連絡手段（８）を有するその端部とは反対側の端部に製品抜取 り手段を具備している請求の範囲８〜２５の何れか１項に記載の包蔵材。