JPH0847610A

JPH0847610A - 浴湯の調整装置

Info

Publication number: JPH0847610A
Application number: JP6202917A
Authority: JP
Inventors: Katsumi Kuwabara; 克己桑原; Jiyunji Wakikawa; 準治脇川
Original assignee: SCI KK
Current assignee: SCI KK
Priority date: 1994-08-05
Filing date: 1994-08-05
Publication date: 1996-02-20

Abstract

(57)【要約】【目的】小型の活性化装置でも浴湯の浄化が充分でき
ると共に、エアーとオゾンガスとを個別に噴射すること
ができる浴湯の調整装置を提供する。【構成】チラーヒータ１０、濾過装置２０、ポンプ装
置４０、活性化装置５０等と、浴槽に設置されるノズル
ブロックとを循環管で接続する。そうしてポンプ装置４
０を駆動すると、浴槽中の浴湯がノズルブロックからこ
れらの装置に吸引され、そして再びノズルブロックから
浴槽に吐出され、その間に浴湯が調整されるようにす
る。このとき、少なくともオゾンガス供給管６３は、活
性化装置５０よりも上流側の循環管、すなわちポンプ装
置４０の吸引管４に開口させ、活性化装置５０よりも上
流側で浴湯に混入する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、濾過装置、活性化装
置、加熱装置、ポンプ装置等が循環管で接続され、ポン
プ装置を駆動すると、浴槽中の浴湯がノズルブロックか
らこれらの装置に吸引され、そして再びノズルブロック
から浴槽に吐出され、その間に必要に応じてオゾンガス
とエアーとが混入されるようになっている浴湯の調整装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、わが国で使用されている
家庭用の風呂は、追い焚き式と、落とし込み式とに大別
される。追い焚き式風呂は、浴槽と加熱器とから構成さ
れ、浴湯が浴槽と加熱器との間を循環して加温されるよ
うになっている。一方、落とし込み式風呂は、例えば給
湯器あるいは貯湯槽から所定温度に加熱されている湯が
浴槽に注がれるようになっている。落とし込み式風呂
は、所定温度に加温されている新しい湯が適宜注がれる
ので、浴湯が比較的衛生的に保たれる利点がある。しか
しながら、湯温が下がると、例え浴湯が浴槽から溢れて
も新たな高温の湯を追加しなければならず、不経済であ
る。また、このように高温の湯を追加しなければならな
いので、２４時間随時入浴を楽しむ風呂としては不適当
である。

【０００３】これに対し、追い焚き式風呂の場合は、温
度が下がった浴湯は、循環しながら加熱されるので、落
とし込み式風呂のように、新たな高温の湯を追加する必
要はなく、経済的には有利である。したがって、随時入
浴を楽しむ風呂として適している。しかしながら、入浴
回数が増えるにしたがい、浴湯は人の垢、油分、人毛等
で汚染され、また雑菌も繁殖し、入浴に適さない湯とな
ってしまう。そこで、浴湯を濾過するフイルタ、浴湯を
浄化する活性化槽、浴湯を加熱する加熱装置、浴湯を循
環させる循環ポンプ等を備えた浴槽湯の清浄殺菌循環装
置を、本出願人も例えば実公平３ー３１３７６号により
提案している。この浴槽湯の清浄殺菌循環装置による
と、浴槽中の浴湯が前記濾過装置、活性化槽、加熱装置
等の間を循環し、その間に濾過装置により浴湯中の比較
的大きな人の垢、人の毛等が除去される。また活性化槽
には、麦飯石、硫黄石、未風化真珠岩等の活性石が充填
されているで、浴湯はこの活性化槽中でイオン交換され
ると共に、浴湯にマグネシュウム、亜鉛等のミネラル分
あるいはカルシウム、ナトリウム等の有効成分が溶解
し、浴湯は水素イオン濃度が中性から弱アルカリ性に調
整される。これによって、浴湯に浴用効果が付与され
る。またこれらの活性石に繁殖している他養生活をする
バクテリヤが例えば浴湯を腐敗させる原因となるアンモ
ンニャ、有機物等を分解して浴湯は浄化される。そして
加熱装置により適宜加熱される。さらにはオゾンガスが
浴湯の中に混入され、浴湯中の微生物等は殺菌され、悪
臭は脱臭される。したがって、結果長期間にわたり繰り
返し使用できるという、効果が得られる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の実公平３ー３１
３７６号の浴槽湯の清浄殺菌循環装置によると、前述し
たような色々な効果が得られるが、改良すべき点も認め
られる。例えば、オゾンガスが浴湯に混入されるので、
オゾンガスによる直接的な効果と、オゾンガスと活性石
との相乗効果が得られるが、オゾンガスが浴槽の近くで
混入されているので、オゾンガスの溶解率が小さい。す
なわち吹き込まれたオゾンガスは、溶解することなく、
直ちに泡となって浴湯中を上昇して大気中に逃げ、オゾ
ンガスによる殺菌作用、脱臭作用、有機物の分解作用等
が充分に得られないことがある。また、活性化槽により
前述したように浴湯は浄化されるが、活性石に繁殖し他
養生活をするバクテリヤ、特に好気性バクテリヤによる
浄化作用が小さく、充分な浄化作用を得ようとすると、
大型の活性化槽を必要とする。活性化槽が大きくなる
と、浴室に設置する場合スペースの問題も生じる。

【０００５】さらには、エアーを噴出して入浴を楽しむ
ときは、必ずしもオゾンガスは必要ではないが、従来の
浴湯の調整装置は、エアーとオゾンガスが同時に噴出す
るような構造になっているので、エアーだけを噴出する
ことができない欠点がある。また、２４時間随時入浴を
楽しむ風呂の加熱装置としては、ガスに比較して電気ヒ
ータが適しているが、電気ヒータを使用するときは漏電
の対策も必要とする。本発明は、上記したような欠点あ
るいは問題点を解決した浴湯の調整装置を提供すること
も目的とし、具体的には小型の活性化装置でも浴湯の浄
化が充分できる浴湯の調整装置を提供することも目的と
している。他の発明は上記目的に加えてエアーとオゾン
ガスとを個別に噴射することができる浴湯の調整装置
を、そしてさらに他の発明は漏電の危険の少ない浴湯の
調整装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、加熱装置、濾過装置、ポンプ装置、活性
化装置等が循環管で接続され、前記ポンプ装置を駆動す
ると、浴槽中の浴湯がノズルブロックからこれらの装置
に吸引され、そして再び前記ノズルブロックから浴槽に
吐出され、その間に必要に応じてオゾンガス供給管とエ
アー供給管からオゾンガスとエアーとが適宜混入される
ようになっている浴湯の調整装置であって、少なくとも
前記オゾンガス供給管は、前記活性化装置よりも上流側
の循環管に開口するように構成される。請求項２記載の
発明は、請求項１記載のエアー供給管が、オゾンガス供
給管と別に設けられ、ノズルブロックに開口するように
構成され、請求項３記載の発明は、請求項１記載のオゾ
ンガス供給管が開口している循環管が、ポンプ装置の吸
引管であり、請求項４記載の発明は、請求項１〜３項の
いずれかの項に記載の加熱装置が、チラーヒータから構
成される。

【０００７】

【作用】ノズルブロックを浴槽中に沈めた状態にして、
あるいは浴槽壁に固定してポンプ装置を起動する。そう
すると、浴湯はノズルブロックから循環管を通って濾過
装置、活性化装置、加熱装置等を通り再びノズルブロッ
クから浴槽に吐出される。循環しているときに濾過装置
において湯湯中の比較的大きな人の垢、人毛等が除去さ
れる。また浴湯は、設定温度より低い場合は加熱装置に
より設定温度に加熱される。請求項４記載の発明の時は
チラーヒータで加熱される。活性化装置中で麦飯石、硫
黄石、黒曜石、流紋石、未風化真珠岩等の活性石に繁殖
している他養生活をするバクテリヤすなわち有機物を分
解して生活のエネルギを得ているバクテリヤが、例えば
浴湯を腐敗させる原因となるアンモンニャのような有機
物等を分解して浴湯を浄化する。さらに浴湯は、これら
の活性石によりイオン交換されると共に、浴湯にマグネ
シュウム、亜鉛等のミネラル分あるいはカルシウム、ナ
トリウム等の有効成分が溶解し、浴湯は水素イオン濃度
が中性前後に調整される。これによって、浴湯に浴用効
果が付与される。例えばオゾン発生器を手動によりオン
すると、あるいはタイマによりオンされると、浴湯は循
環しているので、あるいはポンプ装置も連動して起動
し、浴湯が循環するので、オゾンガスは活性化装置の上
流側の循環管中に吸引される。請求項３記載の発明の場
合は、負圧度の大きいポンプ装置の吸引管に吸引され
る。吸引されたオゾンガスにより浴湯中の微生物等の殺
菌、悪臭の脱臭等の浄化作用がなされると共に、オゾン
ガスは浴湯に溶け溶存酸素となる。そして直ちに活性化
装置に至り、活性化装置に生育している好気性バクテリ
ヤの繁殖を直接的に助け、バクテリヤによる浄化を一層
促進する。オゾンガスの一部により、バクテリヤが分解
できないような大きな分子量の有機物が分解される。エ
アーを混入するために、例えば電磁弁をオンすると、浴
湯は循環しているので、あるいはポンプ装置も起動し、
浴湯がノズルブロックから浴槽に向けて噴射されるの
で、ノズルブロックに開口しているエアー供給管から空
気が吸引され、浴湯と共に浴槽中に噴射される。

【０００８】

【実施例】以下、添付図面により本発明の１実施例を説
明する。本実施例に関わる浴湯の調整装置は、図１に示
されているように箱体Ｈを備えている。そしてこの箱体
Ｈ内に、加熱装置１０、浴湯を濾過する濾過装置２０、
モータ４１で駆動されるポンプ４０、浴湯を浄化する活
性化装置５０、オゾン発生器６０等が収納されている。
浴槽は、図には示されていなが、箱体Ｈから浴槽に向か
って後述するように複数本の循環管２、７およびエアー
管６５が延び、これらの管２、７および６５の先端にユ
ニット化されたノズルブロックが接続されている。ノズ
ルブロックは、本願と同日に出願した特許願に開示され
ているので詳しい説明はしないが、凹部空洞を有する本
体と、この凹部空洞を閉鎖するように着脱自在に取り付
けられる蓋体と、この蓋体に設けられている浴湯噴射部
材とから構成されている。そして浴湯吐出口とエアー吸
出口は、本体内の凹部空洞内に開口し、浴湯噴射部材
は、蓋体に摺接状態で回動自在に取り付けられている。
なお、ノズルブロックは吸着盤で浴槽壁に着脱自在に取
り付けられるようになっている。

【０００９】加熱装置１０は本実施例ではチラーヒータ
から構成されている。チラーヒータ１０は、筒状した本
体を備え、この本体内に電気ヒータ１１が設けられてい
る。そしてこのヒータ１１に平行した形で、第１、２の
熱交換管１２、１３が設けられている。第１の熱交換管
１２の入り口には、浴槽に設置されるノズルブロックに
連なっている第１循環管２が、そして他方の出口には濾
過装置２０に連なっている第２循環管３がそれぞれ接続
されている。同様に第２の熱交換管１２の入り口には、
活性化装置５０に連なっている第５循環管６が、そして
出口にはノズルブロックに連なっている第６循環管７が
接続されている。このように電気ヒータ１１を挟んで２
本の第１、２の熱交換管１２、１３が設けられているの
で、浴湯は往復する間に加熱されることになる。

【００１０】濾過装置２０は、筒状をした濾過タンク２
１を備えている。そしてその上方の開口部周辺にはネジ
が形成され、このネジにより蓋体２２がパッキンを介し
て着脱自在に取り付けられるようになっている。濾過タ
ンク２１の側部には浴湯を供給するための導入管２６が
設けられている。この導入管２６は、本実施例では濾過
タンク２１の中間高さよりやや上方に位置している。そ
してこの導入管２６に前述した第２循環管３が接続され
ている。濾過タンク２１の下部には湯溜２３が設けら
れ、この湯溜２３の側壁に排出管２５が取り付けらてい
る。この排出管２５にポンプ４０の吸引管である第３循
環管４が接続されている。

【００１１】このように構成されている濾過タンク２１
内に複数本、例えば７本の濾過ユニット３０、３０、…
が挿入されている。濾過ユニット３０は、円筒状の濾過
体３１と、この濾過体３１の内側に間隔をおいて同心状
に設けられている排水管３２とからユニット状に構成さ
れている。濾過体３１は、図には正確に示されていない
が、ストレーナと濾材等から筒状に構成され、排水管３
２には複数個の小さな透孔３４、３４、…が上下方向に
所定の間隔をおいて明けられている。なお、これらの透
孔３４、３４、…は中間高さより下方に寄った位置に設
けられている。濾過ユニット３０、３０、…を濾過タン
ク２１に挿入し、スペーサ等で位置決めし、そして濾過
タンク２１を蓋体２２で封鎖すると、濾過ユニット３
０、３０、…は所定の間隔をおいて所定位置に固定され
るが、このとき排水管３２、３２、…の上方の開口部３
３、３３、…は、蓋体２２の近くまで達する。また排水
管３２、３２、…の下方の端部は、湯溜２３に開口す
る。さらには濾過タンク２１の内周面と、外側の濾過ユ
ニット３０、３０、…の外周面との間には所定の間隔が
生じる。このように、排水管２０の開口部３３が蓋体２
２の近くまで立ち上がっているので、濾過中に濾過タン
ク２１に空気溜まりが生じるようなことはない。また、
濾過タンク２１の内周面と、外側の濾過ユニット３０、
３０、…の外周面との間には所定の間隔があるので、導
入管２６から供給される浴湯は濾過タンク２１に均一に
広がって、濾過されることになる。したがって、濾過ユ
ニット３０、３０、…の全周面が濾過に使用され、固形
物の捕集面積は大きく、長期間使用しても濾過体３１が
目詰まりを起こすようなことはない。

【００１２】活性化装置５０は、筒状をした活性化タン
ク５１を備えている。この活性化タンク５１の下部には
多孔板５２からなる浴湯分散室５３が設けられている。
また、上方の開口部の外周部にはネジが設けられ、この
ネジに蓋体５６がパッキンを介して着脱自在に取り付け
られるようになっている。浴湯分散室５３の底部の側壁
５４には供給管５５が設けられ、この供給管５５にポン
プ４０の吐出管に連なっている第４循環管５が接続され
ている。活性化タンク５１の上方の側部には第５循環管
６が接続されている。

【００１３】活性化タンク５１内には、麦飯石、硫黄
石、黒曜石、流紋石、未風化真珠岩等の活性石５９が一
種または二種以上混合された状態で充填されている。本
実施例ではこれらの活性石５９は、網状の袋５７、５８
に入れられ、活性化タンク５１内に収納されている。こ
のように活性石５９が網状の袋５７、５８に入れられて
いるので、活性石５９の交換は、袋５７、５８ごと行う
ことができる。

【００１４】箱体Ｈ内には電装ボックスｈが配置され、
この電装ボックスｈ内にオゾンガス発生器６０、このオ
ゾンガス発生器６０に空気供給する管路を開閉する電磁
弁６１、エアー管路を開閉する電磁弁６２等が設けられ
ている。オゾンガス発生器６０からはオゾン供給管６３
が延びている。このオゾン供給管６３は所定高さまで立
ち上ってから再び下降し、その先端部はポンプの吸引管
である排出管２５内に開口している。エアー管路の電磁
弁６２からは、エアー管６５が延びている。このエアー
管６５は、図には示されていないノズルブロックに開口
している。なお、これらのオゾン供給管６３とエアー管
６５には逆止弁６４、６５がそれぞれ介装されている。

【００１５】ポンプ４０、チラーヒータ１０、電磁弁６
１、６２、オゾン発生器６０等は、手動的に操作できる
し、また浴室内あるいは浴室外にコントロ−ラを設置
し、このコントロ−ラにより単独に、あるいは連動して
制御することもできる。コントロ−ラはマイクロコンピ
ュ−タから構成され、数値キー、設定キー等を備え、タ
イマ−機能、設定機能、制御機能、予約機能、予約外の
連続運転機能等を有している。したがって、オゾン発生
器１０の作動時間を設定できると共に、湯湯の温度も設
定でき、その制御機能によって、設定されたようにオゾ
ン発生器１０、電磁弁６１、６２、チラーヒータ１０等
が制御される。また、オゾンガス発生器６０を手動的に
オンすると、停止していたポンプも起動する。さらにエ
アー管路を開閉する電磁弁６２をオンすると、同様にポ
ンプも作動するようになっている。

【０１６】次に上記実施例の作用について説明する。浴
槽には所定量の水が入れられ、濾過装置２０、活性化装
置５０にもある程度水が溜まっているものと仮定して説
明する。スイッチをオンする。そうすると、マイクロコ
ンピュ−タはプログラムにしたがい作動を開始し、設定
されたように、ポンプ４０、オゾン発生器６０、電磁弁
６１、６２、チラーヒータ１０等を単独にあるいは連動
して制御する。

【００１７】ポンプ４０が停止している状態でも、浴槽
の湯は導入管２６から濾過タンク２１に供給され、濾過
タンク２１と濾過ユニット３０、３０、…の間には濾過
されていない浴湯が、そして排水管３２、３２、…の内
側には濾過された浴湯が溜まり、濾過された浴湯は、排
水管３２、３２、…の透孔３４、３４、…を通って循環
ポンプ１にも達し、所定深さに溜まっている。したがっ
て、そのままポンプ４０を起動することができる。ポン
プ４０が起動すると、浴湯はノズルブロックの吸込口か
ら第１循環管２に吸引され、そしてチラーヒータ１０の
第１熱交換管１２に入る。浴湯が設定温度より低いとき
は加熱される。そして導入管２６から濾過装置２０の濾
過タンク２１に入る。濾過タンク２１内の排水管３２、
３２、…の透孔３４、３４、…の径は、循環ポンプ１の
吸引能力に比較して充分小さいので、濾過体３１で濾過
された浴湯の大部分は、透孔３４、３４、…を通って循
環することはできない。したがって、濾過タンク２１内
の水位は次第に上昇する。上昇して排水管３２、３２、
…の開口部３３、３３、…ら排出されるようになる。す
なわち透孔３４、３４、、…を通った小量の濾過湯と、
開口部３３、３３、…から吸引された多量の濾過湯とが
排出管３２、３２、…から排出される。濾過タンク２１
内の水位が次第に上昇するので、濾過タンク２１内の空
気は浴湯で押し上げられ、排水管３２、３２、…の開口
部３３、３３、…から浴湯と共に排出される。浴湯が循
環するときに、濾過体３１で浴湯中の人毛等の固形物が
除去される。

【００１８】本実施例によると、排水管３２、３２、…
には透孔３４、３４、…が設けられ、濾過体３１で濾過
された浴湯の小量が透孔３４、３４、…を通って排水管
３２、３２、…に吸い込まれ、大部分は排水管３２、３
２、…の開口部３３、３３、…から吸い込まれるので、
濾過タンク２１内に空気溜まりは生じない。また本実施
例の濾過装置２０は、第３循環管４にポンプ４０が設け
られた吸い込み式になっているので、呼び水の問題もな
い。また、導入管２６にポンプ４０を介装して圧送式に
構成しても、透孔３４、３４、…が設けられているの
で、サージングの問題も起きない。

【００１９】濾過タンク２１内に空気溜まりが生じない
理由、サージングが生じない理由等は、理論的には説明
はできないが、このような効果が得られるか否かは、透
孔３４、３４、…の孔径と、排水管３２の開口部３３と
蓋体２２の下面との間隔との間の微妙な関係によること
が、実験的に確かめられている。すなわち濾過タンク２
１の容積、排水管３２の口径、濾過ユニット３０、３
０、…の抵抗等により一義的には決められないが、単
相、１００Ｖ、１５０Ｗ（定格）のポンプ、高さ２５０
ｍｍ、目の大きさ１５０μの濾布を使用して、実験した
ところ、排水管３２の径が１３ｍｍ、７本排水管３２の開口部３３と蓋体２２の内面との間隔が７
ｍｍ、透孔３４、３４、…｛１４（７×２）個｝の孔径
が５ｍｍ、の関係の時、空気溜まりの発生が抑制でき、
サージングも生じなかった。比較のために、同じポンプ
を使用し、濾布の高さを５００ｍｍにすると共に、排水
管３２を５本に、そして透孔３４、３４、…を４個明け
て、間隔を１０ｍｍ以上にし、透孔３４、３４、…｛２
０（５×４）個｝の孔径を５ｍｍ以上にして実験した結
果、空気溜まりが生じ、サージングも生じた。

【００２０】上記のようにして濾過され湯溜２３に溜ま
った浴湯は、第３循環管４からポンプ４０に吸引され、
そして第４循環管５から活性化タンク５１に圧送され
る。浴湯が活性化タンク５１を通過するとき、この活性
化タンク５１中の活性石に繁殖して他養生活をするバク
テリヤすなわち有機物を分解して生活のエネルギを得て
いるバクテリヤが有機物、例えば浴湯を腐敗させる原因
となるアンモンニャを分解して浴湯を浄化する。さらに
浴湯は、イオン交換されると共に、浴湯にマグネシュウ
ム、亜鉛、カルシウム、ナトリウム等の有効成分が溶解
し、浴湯は水素イオン濃度が弱アルカリ性に調整され
る。これによって、浴湯に浴用効果が付与される。そし
て第５循環管６を通ってチラーヒータ１０の第２熱交換
管１３に入る。浴湯の温度が設定温度より低いときは加
熱されて、ノズルブロックから浴槽に噴射される。

【００２１】上記のようにポンプ４０が作動し浴湯が流
れているとき、あるいは電磁弁６１をオンし、オゾン発
生器６０を作動させると、ポンプ４０が起動し浴湯が循
環するようになり、オゾンガスはオゾン供給管６３によ
りポンプ４０の吸引管である第３循環管４に吸引され、
浴湯の中に混入される。浴湯の中に混入されたオゾンガ
スは第３循環管４、ポンプ４０および第４循環管５中で
溶けて、活性化タンク５１に達するまでに略全量が酸素
に還元される。酸素に還元されるときに浴湯中の微生物
等は殺菌され、脱臭され、また有機物は分解される。酸
素が多量に溶けた浴湯は、活性化タンク５１に直接的に
圧送される。多量に酸素を含んだ浴湯が活性石に生息し
ている好気性バクテリヤの生育を助け、好気性バクテリ
ヤによる浴湯の浄化が一層促進される。また分子量の大
きい有機物はオゾンガスにより小さな分子量に分解され
ているので、バクテリヤにより浄化作用は容易になる。

【００２２】本発明は上記実施例に限定されることなく
色々な形で実施できる。例えば、上記実施例では、浴湯
は浴槽からチラーヒータ４０および濾過装置２０に吸引
され、そして活性化装置５０に圧送されているが、この
流れと逆の順序でも同様に実施できることは明らかであ
る。このとき、ポンプ４０、チラーヒータ４０の設置位
置が図示の実施例に限定されないことも明らかである。
しかしながら、いずれにしてもオゾン供給管６３は、活
性化装置５０の上流側の循環管に開口するように実施さ
れる。なお、チラーヒータ４０に代えて他のヒータでも
同様に実施できることも明らかである。

【００２３】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明によると、
加熱装置、濾過装置、ポンプ装置、活性化装置等が循環
管で接続され、ポンプ装置を駆動すると、浴槽中の浴湯
がノズルブロックからこれらの装置に吸引され、そして
再びノズルブロックから浴槽に吐出されるようになって
いるので、濾過装置で固形物が捕集され、活性化装置に
よりバクテリヤによる浴湯の浄化およびマグネシュウ
ム、亜鉛、カルシウム、ナトリウム等の有効成分が溶解
し、浴湯は水素イオン濃度が弱アルカリ性に調整され、
そして加熱装置により適温に加熱されるという効果が得
られる。特に本発明によると、オゾンガスを混入するオ
ゾンガス供給管は、活性化装置よりも上流側の循環管に
開口しているので、オゾンガスは活性化装置に達するま
でに酸素に還元され、溶存酸素となって活性化装置に直
接的に圧送される。したがって、多量に酸素を含んだ浴
湯が活性化装置に生息している好気性バクテリヤの生育
を助け、好気性バクテリヤによる浴湯の浄化が一層促進
されるという、本発明特有の効果が得られる。このよう
に、本発明によると、活性化装置による浴湯の浄化が促
進されるので、活性化装置をコンパクトに構成すること
ができ、浴室内に設置することができるようになる。請
求項２記載の発明によると、エアー供給管はノズルブロ
ックに開口しているので、ノズルブロックから直接的に
浴槽にエアーのみを噴射することができる効果が得られ
る。請求項３記載の発明によると、オゾンガス供給管が
開口している循環管は、ポンプ装置の吸引管であるの
で、オゾンガスは高い負圧で吸引される。そして請求項
４記載の発明によると、加熱装置はチラーヒータである
ので、熱交換率が高く、漏電の恐れもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を模式的に示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１〜７循環管１０
チラーヒータ２０濾過装置４０
ポンプ５０活性化装置６０
オゾンガス発生器６３オゾンガス供給管６５
エアー管

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｃ０２Ｆ 1/50 ５２０Ｌ５３１Ｒ５４０Ａ５５０Ｃ５６０ＡＢＨＺ 1/68 ５１０Ｈ５２０ＰＮ５３０Ｄ５４０ＡＧＪＺ 1/78 Ｆ２４Ｈ 9/00 Ｗ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】加熱装置、濾過装置、ポンプ装置、活性
化装置等が循環管で接続され、前記ポンプ装置を駆動す
ると、浴槽中の浴湯がノズルブロックからこれらの装置
に吸引され、そして再び前記ノズルブロックから浴槽に
吐出され、その間に必要に応じてオゾンガス供給管とエ
アー供給管からオゾンガスとエアーとが適宜混入される
ようになっている浴湯の調整装置であって、少なくとも前記オゾンガス供給管は、前記活性化装置よ
りも上流側の循環管に開口していることを特徴とする浴
湯の調整装置。
【請求項２】請求項１記載のエアー供給管は、オゾン
ガス供給管と別に設けられ、ノズルブロックに開口して
いる浴湯の調整装置。
【請求項３】請求項１記載のオゾンガス供給管が開口
している循環管は、ポンプ装置の吸引管である浴湯の調
整装置。
【請求項４】請求項１〜３項のいずれかの項に記載の
加熱装置は、チラーヒータである浴湯の調整装置。