JPH084631A - エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

エンジンの燃焼制御装置

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JPH084631A
JPH084631A JP6138525A JP13852594A JPH084631A JP H084631 A JPH084631 A JP H084631A JP 6138525 A JP6138525 A JP 6138525A JP 13852594 A JP13852594 A JP 13852594A JP H084631 A JPH084631 A JP H084631A
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fuel
fuel injection
valve
intake port
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博之 山本
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】片側の吸気ポートのみから燃料を供給するエン
ジンにおいても燃料と空気との混合の均一性を確保する
ことができるエンジンの燃焼制御装置を提供する。 【構成】吸気ポート18と、吸気ポート18に配設され
燃料を噴射する燃料噴射弁30と、燃料噴射弁30の燃
料噴射方向を鉛直面内で上下方向に可変させる可変装置
38とを備えるエンジンの燃焼制御装置であって、吸気
行程前に燃料を噴射する運転領域では、可変装置38に
より燃料噴射弁30による燃料の噴射方向を鉛直面内で
吸気弁34の弁座中心より上方に設定し、吸気行程中に
燃料を噴射する運転領域では、可変装置38により燃料
噴射弁30による燃料の噴射方向を鉛直面内で吸気弁3
4の弁座中心より下方に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の吸気弁を有し、
その一部の吸気弁のみから燃料を供給するエンジンにお
いて、シリンダ内の混合気分布の均一化を図ることので
きるエンジンの燃焼制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用のエンジンにおいて
は、シリンダ内に導入される混合気を希薄化させて燃費
を向上させる方法(所謂リーンバーン)が研究されてい
るが、このようなリーンバーンエンジンとしては、例え
ば特開平5−86866号に開示されているようなもの
が知られている。この従来技術においては、エンジンの
シリンダ内にその直径方向に沿って3〜4本の点火プラ
グを配置し、混合気の着火性と火炎の伝播性の双方を向
上させるように配慮されている。
【0003】ところで、リーンバーンの様に難燃条件下
でも安定した燃焼を得る方法としては、上記のように点
火プラグを複数本配置する方法のほかに、シリンダ内の
ガスの流動を利用して急速燃焼を行なう代表的な方法と
してスワールが知られている。このスワールを用いる方
法は、比較的簡素なシステムで燃焼の安定化が図れるの
で、リーンバーンエンジンではよく用いられるものであ
る。
【0004】シリンダ内にスワール流を発生させるため
の代表的なシステムとしては、吸気側に2つの吸気弁を
設け、2つの吸気弁に夫々独立に接続される吸気ポート
の流量比を変更するものがあり、一方の吸気ポートにス
ワール制御弁を設けて流路面積を変更できるようにして
いる。この方式では、片側の吸気ポートを完全に遮断し
たとき、すなわちスワール制御弁を全閉にしたときに最
大のスワール流が得られる。一方、全負荷運転状態では
体積効率を増すために両吸気ポートを完全に開き、流路
抵抗を最少にする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のスワール制御方
式のエンジンに燃料を供給する場合、スワール制御弁に
よって開閉される側の吸気ポートに燃料を供給すると、
スワール制御弁が全閉したときにそのポート内の空気の
流れがないため、液状の燃料がシリンダ内に流れ込み、
混合気分布の均一性を著しく悪化させる。そこで、一般
的には、最もスワールを強める必要がある場合も、スワ
ール制御弁を全閉にせず、少量の空気を吸気ポート内に
流通させるようにしている。しかしながら、このように
すれば、当然のことながらスワール比の低下を招き、ス
ワールの強度が弱められることとなる。この問題を解決
するためにはスワール制御弁により開閉されるポートか
らの燃料供給を廃止すればよい。ところが、このような
燃料供給形態では、全負荷時でのスワール制御弁全開時
に、燃料が供給されないポートから空気のみがシリンダ
内に流入し、シリンダ内の混合気の偏在を招くという問
題が発生する。
【0006】したがって、本発明は上述した課題に鑑見
てなされたものであり、その目的とするところは、片側
の吸気ポートのみから燃料を供給するエンジンにおいて
も、燃料をシリンダ内全体に飛散あるいは拡散させるこ
とができ、全負荷時においても燃料と空気との混合の均
一性を確保することができるエンジンの燃焼制御装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明のエンジンの燃焼制御装
置は互いに独立した第1及び第2の吸気ポートと、前記
第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する燃料噴射弁
と、該燃料噴射弁の燃料噴射方向を鉛直面内で上下方向
に可変させる可変手段と、前記第2の吸気ポートに配設
され該第2の吸気ポートを開閉するスワール制御弁とを
備えるエンジンの燃焼制御装置であって、吸気行程前に
燃料を噴射する運転領域では、前記可変手段により前記
燃料噴射弁による燃料の噴射方向を鉛直面内で吸気弁弁
座中心より上方に設定し、吸気行程中に燃料を噴射する
運転領域では、前記可変手段により前記燃料噴射弁によ
る燃料の噴射方向を鉛直面内で前記吸気弁弁座中心より
下方に設定することを特徴としている。
【0008】また、本発明のエンジンの燃焼制御装置
は、互いに独立した第1及び第2の吸気ポートと、前記
第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する燃料噴射弁
と、該燃料噴射弁の燃料噴射方向を鉛直面内で上下方向
に可変させる可変手段と、前記第2の吸気ポートに配設
され該第2の吸気ポートを開閉するスワール制御弁とを
備えるエンジンの燃焼制御装置であって、少なくとも吸
気行程中に燃料を噴射する全負荷低回転域では、前記可
変手段により前記燃料噴射弁による燃料の噴射方向を鉛
直面内で吸気弁弁座中心より下方に設定し、略全行程期
間中に燃料を噴射する全負荷高回転領域では、前記可変
手段により前記燃料噴射弁による燃料の噴射方向を鉛直
面内で前記吸気弁弁座中心より上方に設定することを特
徴としている。
【0009】また、この発明に係わるエンジンの燃焼制
御装置において、前記可変手段は、低回転用吸気通路
と、該低回転用吸気通路の下部に接続される高回転用吸
気通路と、エンジン回転数に応じて前記低回転用吸気通
路と高回転用吸気通路とを選択的に切り替える管長制御
弁と、前記低回転用吸気通路と高回転用吸気通路の接続
部より上流側の低回転用吸気通路内に配設され、前記低
回転用吸気通路の上方に向けて燃料を噴射する燃料噴射
弁とを有することを特徴としている。
【0010】また、本発明のエンジンの燃焼制御装置
は、互いに独立した第1及び第2の吸気ポートと、前記
第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する燃料噴射弁
と、前記第2の吸気ポートに配設され該第2の吸気ポー
トを開閉するスワール制御弁とを備える多気筒のエンジ
ンの燃焼制御装置において、前記燃料噴射弁の軸心をク
ランク軸に沿う方向と垂直な面内に位置するように配置
し、且つ前記第1吸気ポートの燃料噴射弁の位置より下
流部分をクランク軸に沿う方向に垂直な面からシリンダ
中心方向に湾曲形成し、前記燃料噴射弁により噴射され
た燃料が、前記湾曲形成された部分の内壁面に沿って流
れるようにしたことを特徴としている。
【0011】また、本発明のエンジンの燃焼制御装置
は、互いに独立した第1及び第2の吸気ポートと、前記
第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する燃料噴射弁
と、前記第2の吸気ポートに配設され該第2の吸気ポー
トを開閉するスワール制御弁と、前記第1及び第2の吸
気ポートに夫々対向して配設された第1及び第2の排気
ポートを備える多気筒のエンジンの燃焼制御装置におい
て、前記第1の吸気ポートの開タイミングと前記第1の
排気ポートの閉タイミングのオーバーラップ量を、前記
第2の吸気ポートの開タイミングと前記第2の排気ポー
トの閉タイミングのオーバーラップ量よりも大きく設定
したことを特徴としている。
【0012】また、本発明のエンジンの燃焼制御装置
は、互いに独立した第1及び第2の吸気ポートと、前記
第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する燃料噴射弁
と、前記第2の吸気ポートに配設され該第2の吸気ポー
トを開閉するスワール制御弁と、前記燃料噴射弁の上流
側に設けられ前記第1の吸気ポートを閉塞する閉塞バル
ブとを備えるエンジンの燃焼制御装置であって、排気弁
の略開時期に同期して吸気弁を微小量開くとともに、吸
気弁が微小量開く時期に同期して前記閉塞バルブを閉
じ、前記燃料噴射弁を動作させることを特徴としてい
る。
【0013】
【作用】以上のように本発明にかかわるエンジンの燃焼
制御装置は構成されているので、燃料の噴射時期に応じ
て、吸気行程において燃料を噴射する場合と吸気行程外
において燃料を噴射する場合とで、燃料の噴射方向を変
更することにより、燃料が吸気ポートの開口穴の略中心
に向けて噴霧されることとなる。これにより、噴射され
た燃料が吸気ポート周辺に衝突して付着することがなく
霧状になった状態のままシリンダ内に導入されるので、
燃料と空気の混合状態が良好になり、燃料の分布の均一
化を図ることができる。
【0014】また、排気ポートが開いている時期に、吸
気ポートを微小量開ける、又は吸気ポートの開時期と排
気ポートの閉時期をオーバーラップさせて、既燃ガスを
吸気ポート側に還流することにより燃料の気化が促進さ
れ、シリンダ内の燃料の分布を均一化することができ
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について、添付
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は、本発明に係わる燃焼制御装置
が適用されるエンジンの、主にシリンダ部分の構成を示
した平面図である。また、図2は、図1を側方から見た
側断面図である。
【0016】図1及び図2において、4サイクルエンジ
ンのシリンダ12の上部、すなわちシリンダヘッド14
にはペントルーフ型の燃焼室16が形成されている。こ
の燃焼室16には、そのペントルーフの尾根に沿って、
燃焼室中心に1本、これを挟んで周辺部に2本の合計3
本の点火プラグ17が配設されている。燃焼室16のペ
ントルーフの尾根を挟んだ両側には、第1吸気ポート1
8, 第2吸気ポート20及び第1排気ポート22, 第2
排気ポート24が形成されている。第1吸気ポート18
と第2吸気ポート20には、夫々略同径の第1及び第2
吸気管26, 28が接続されている。これら第1及び第
2吸気管26, 28のうち第1吸気管26には単噴孔の
燃料噴射弁30が設けられており、第2吸気管28には
スワール制御弁32が設けられている。第1吸気管26
からは常時(ただし、不図示のスロットル弁と吸気弁の
開度に応じて)空気がシリンダ12内に取り入れられる
ように構成されており、第2吸気管28からは、シリン
ダ12内に必要とされるスワール流の大きさに応じて空
気が導入されるようになされている。すなわち、最大ス
ワールが必要な場合は、スワール制御弁32を全閉状態
とし、第2吸気管28からは空気を取り入れず、第1吸
気管26のみから空気をシリンダ12内に導入する。ま
た、スワールが必要とされない場合あるいは全負荷運転
状態においては、スワール制御弁を全開状態とし、スワ
ール比≒0とする。
【0017】また、第1及び第2吸気ポート18, 20
には、夫々これらのポートを開閉するための吸気弁34
が設けられており、また第1及び第2排気ポート22,
24には夫々これらのポートを開閉するための排気弁3
6が設けられている。吸気弁34及び排気弁36は、夫
々不図示の吸気弁駆動用カムシャフトと排気弁駆動用カ
ムシャフトにより開閉駆動される。これら吸気弁駆動用
カムシャフトと排気弁駆動用カムシャフトは、チェー
ン、タイミングベルト、ギヤ等を介してクランクシャフ
トにより回転駆動される。
【0018】なお、燃料噴射弁30には、図2に示すよ
うに、この燃料噴射弁から噴射される燃料の向きを図中
破線で示すように吸気弁34の上部に吹き付ける状態
と、図中実線で示すように吸気弁34の下部に吹き付け
る状態とを切り替える切替装置38が設けられている。
【0019】次に、上記のように構成されるエンジンに
おける燃焼制御方法について説明する。
【0020】この第1の実施例における燃焼制御方法で
は、吸気行程前に噴射する場合の燃料の噴射方向と、吸
気行程中に噴射する場合の燃料の噴射方向とを異ならせ
ている。この理由は、燃料を常時吸気ポート18の中心
に向けて(図中40で示す中心線に沿って)噴射した場
合には、吸気行程前の噴射では、吸気管26内に空気の
流れがないため、重力の作用により燃料は図中実線で示
すように吸気ポート18の下側にずれてしまい、吸気行
程中の噴射では、吸気管26内に空気の流れがあるた
め、燃料は図中破線で示すように吸気ポート18の上側
に吹き上げられてしまうからである。そのため、第1の
実施例では、燃料噴射弁30に、上述した燃料の噴射方
向を切り替えるための切替装置38が設けられている。
そして、この切替装置38により燃料の噴射方向を以下
のように制御する。 (1)吸気行程前に噴射した燃料は、重力により吸気弁
34の下部からシリンダ12内に流入し、吸気側シリン
ダ壁近傍に偏在する。図2中破線で示すように、燃料を
吸気弁34の弁座中心より上向きに噴射することによ
り、重力の影響を相殺させ、吸気弁カーテンエリア全域
から燃料を流入させる。 (2)吸気行程中に噴射した燃料は、吸気流に輸送さ
れ、吸気弁34の上部から流入し、排気弁36側のシリ
ンダ壁近傍に偏在する。図2中実線で示すように、燃料
を吸気弁34の弁座中心より下向きに噴射することによ
り、吸気流による輸送を受けても吸気弁カーテンエリア
全域から燃料を流入させることができる。 (3)一般に、高速回転全負荷域では、燃料噴射期間は
略全行程(吸気〜排気)に渡る。従って、低回転では、
上記の(2)のように吸気行程に燃料噴射時期を設定し
て下向き噴射としても、高速回転では、(1)の吸気行
程前の噴射が支配的となる。そこで、回転数により燃料
噴射方向を変更すれば常に均一な混合気分布を得ること
ができる。燃料の噴射方向を切り替える切替装置38と
しては、燃料噴射弁30そのものの方向を変更(例えば
噴射弁を鉛直面内で回転する)するものや、外力(例え
ば磁力や流動)によって噴射を曲げるものが考えられ
る。
【0021】図3は、吸気経路を切り替える可変吸気管
長システムに、吸気流による噴射方向変更機能を組み込
んだ例を示したものである。
【0022】低回転では、図3(a)に示すように慣性
吸気を行なうために長い吸気管42を利用するので、短
い吸気管44のデッドボリュームに影響されて、燃料の
噴霧部の吸気流は管軸46よりも下向きとなる。従っ
て、吸気行程中噴射とすれば、吸気弁34のカーテンエ
リア全域から燃料を流入させることができる。
【0023】一方、高回転では、管路抵抗を少なくする
ために短い吸気管44を利用するが、ほとんどの燃料が
吸気行程以外で噴射されるため、吸気流の影響は受けに
くい。そこで予め燃料噴射方向を上向きに設定し、高回
転においても吸気弁34のカーテンエリア全域から燃料
を流入させる。
【0024】このように、上記の方法によれば、燃料を
吸気弁34のカーテンエリア全域からシリンダ12内に
流入させることができるので、燃料がシリンダ壁に付着
することがなく霧状のままシリンダ内に導入されること
となり、シリンダ12内で燃料が均一に分布しやすくな
る。 (第2の実施例)上記の第1の実施例においては、燃料
を吸気弁のカーテンエリア全域からシリンダ内に導入さ
せるようにしたが、この第2の実施例は、水平面内で燃
料の噴霧の向きをシリンダの中心部に向くように指向さ
せるものである。
【0025】本実施例のように片方の吸気ポート18の
みから燃料を供給する機関において、水平面内で燃料を
均一に拡散させるには、燃料をシリンダ中心に向けて噴
出させることが望ましい。しかしながら、燃料噴射弁3
0をシリンダ12の中心方向に指向させると、エンジン
に対し斜めに取り付ける必要があり、エンジンと燃料噴
射弁と燃料配管のシール性、加工性、取付性を著しく悪
化させることとなる。そこで、図4に示すように燃料噴
射弁30はエンジン(クランク軸)に対して水平面内で
垂直に取り付け、燃料を供給する側の吸気ポート26を
シリンダ12の中心方向に曲げて形成する。このように
すれば、燃料は図4に示すようにコアンダ効果(流体が
固体表面に沿って流れる効果)により、シリンダ12の
中心に向けて導入されることとなる。これにより、燃料
がシリンダ12の全域にわたって拡散され、燃料のシリ
ンダ12内での分布が均一化される。 (第3の実施例)上記の第1及び第2の実施例では、燃
料の噴射方向を制御することにより燃料の分布の均一化
を図ろうとしたが、この第3の実施例は、燃料の気化を
促進することにより燃料の分布の均一化を図ろうとする
ものである。
【0026】具体的には、図1に示す吸排気2弁ずつの
4弁エンジンにおいて、燃料噴射弁30が配設された第
1吸気ポート18(Int1 )を開閉する吸気弁34と、
これに対向する第1排気ポート22(Exh1)を開閉する
排気弁36の開閉時期のオーバーラップを、他の吸排気
弁(第2吸気ポート20(Int2)と第2排気ポート24
(Exh2)の吸排気弁)のオーバーラップよりも大きく設
定する(図5参照)。これにより、排気ガスの、排気ポ
ート22→シリンダ12、あるいはシリンダ12→吸気
ポート18への還流を効率良く利用して(図6参照)、
燃料の気化を促進させ、吸気流によって燃料をシリンダ
全域に拡散させることができる。 (第4の実施例)上記の第3の実施例では、吸排気弁の
開閉時期のオーバーラップ量を制御することにより、燃
料の気化を促進させるようにしたが、この第4の実施例
では、排気弁の開時期に略同期して吸気弁を微小量リフ
トさせることにより、燃料の気化を促進させるようにし
ている。
【0027】図7に示すように、吸気弁34を吸気行程
前に微小量リフトさせて、燃焼ガスを吸気ポート18に
還流させるとともに、図8に示すようにロータリーバル
ブ48によって吸気ポート上部を還流から吸気開始まで
の間閉塞して還流ガスを吸気系上流部へ逃がすことなく
吸気ポート18の部分に滞留させる。この還流期間に同
期して燃料の噴射を行い、還流する燃焼ガスに接触させ
れば、燃焼ガスの熱エネルギーを有効に利用して燃料を
気化させることが可能となる。これにより、気化した燃
料を吸気流によってシリンダ12の全域に拡散させるこ
とができる。
【0028】以上説明したように、上記の実施例によれ
ば、2つの吸気ポートのうちの一方にのみ燃料噴射弁が
配設されているエンジンにおいても、燃料をシリンダ内
に均一に分布させることが可能となる。
【0029】なお、本発明は、その趣旨を逸脱しない範
囲で、上記実施例を修正又は変形したものに適用可能で
ある。
【0030】例えば、上記実施例では、燃焼室に3つの
点火プラグを配置するように説明したが、これに限定さ
れることなく、本発明は例えばシリンダの中央部に1つ
だけ点火プラグが配置されているエンジンにも適用可能
である。その他3つに限らず複数の点火プラグを有する
エンジンにも適用可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のエンジンの
燃焼制御装置によれば、燃料の噴射時期に応じて、吸気
行程において燃料を噴射する場合と吸気行程外において
燃料を噴射する場合とで、燃料の噴射方向を変更するこ
とにより、燃料が吸気ポートの開口穴の略中心に向けて
噴霧されることとなる。これにより、噴射された燃料が
吸気ポート周辺に衝突して付着することがなく霧状にな
った状態のままシリンダ内に導入されるので、燃料と空
気の混合状態が良好になり、燃料の分布の均一化を図る
ことができる。
【0032】また、排気ポートが開いている時期に、吸
気ポートを微小量開ける、又は吸気ポートの開時期と排
気ポートの閉時期をオーバーラップさせて、既燃ガスを
吸気ポート側に還流することにより燃料の気化が促進さ
れ、シリンダ内の燃料の分布を均一化することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる燃焼制御装置が適用されるエン
ジンの、主にシリンダ部分の構成を示した平面図であ
る。
【図2】図1を側方から見た側断面図である
【図3】吸気経路を切り替える可変吸気管長システム
に、吸気流による噴射方向変更機能を組み込んだ例を示
したものである。
【図4】燃料を供給する側の吸気ポートをシリンダの中
心方向に曲げて形成した状態を示した図である。
【図5】クランク軸の回転角度と吸排気弁のリフト量の
関係を示した図である。
【図6】排気系から吸気系に燃焼ガスが還流する様子を
示した図である。
【図7】クランク軸の回転角度と吸排気弁のリフト量の
関係を示した図である。
【図8】排気系から吸気系に燃焼ガスが還流する様子を
示した図である。
【符号の説明】
12 シリンダ 14 シリンダヘッド 16 燃焼室 17 点火プラグ 18 第1吸気ポート 20 第2吸気ポート 22 第1排気ポート 24 第2排気ポート 26 第1吸気管 28 第2吸気管 30 燃料噴射弁 32 スワール制御弁 34 吸気弁 36 排気弁 38 切替装置 40 中心線 42 長い吸気管 44 短い吸気管 46 管路中心 48 ロータリーバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 301 G F02M 69/00 360 A C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに独立した第1及び第2の吸気ポー
    トと、前記第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する
    燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の燃料噴射方向を鉛直面内
    で上下方向に可変させる可変手段と、前記第2の吸気ポ
    ートに配設され該第2の吸気ポートを開閉するスワール
    制御弁とを備えるエンジンの燃焼制御装置であって、 吸気行程前に燃料を噴射する運転領域では、前記可変手
    段により前記燃料噴射弁による燃料の噴射方向を鉛直面
    内で吸気弁弁座中心より上方に設定し、吸気行程中に燃
    料を噴射する運転領域では、前記可変手段により前記燃
    料噴射弁による燃料の噴射方向を鉛直面内で前記吸気弁
    弁座中心より下方に設定することを特徴とするエンジン
    の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 互いに独立した第1及び第2の吸気ポー
    トと、前記第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する
    燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の燃料噴射方向を鉛直面内
    で上下方向に可変させる可変手段と、前記第2の吸気ポ
    ートに配設され該第2の吸気ポートを開閉するスワール
    制御弁とを備えるエンジンの燃焼制御装置であって、 少なくとも吸気行程中に燃料を噴射する全負荷低回転域
    では、前記可変手段により前記燃料噴射弁による燃料の
    噴射方向を鉛直面内で吸気弁弁座中心より下方に設定
    し、略全行程期間中に燃料を噴射する全負荷高回転領域
    では、前記可変手段により前記燃料噴射弁による燃料の
    噴射方向を鉛直面内で前記吸気弁弁座中心より上方に設
    定することを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 前記可変手段は、低回転用吸気通路と、
    該低回転用吸気通路の下部に接続される高回転用吸気通
    路と、エンジン回転数に応じて前記低回転用吸気通路と
    高回転用吸気通路とを選択的に切り替える管長制御弁
    と、前記低回転用吸気通路と高回転用吸気通路の接続部
    より上流側の低回転用吸気通路内に配設され、前記低回
    転用吸気通路の上方に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁
    とを有することを特徴とする請求項2に記載の燃焼制御
    装置。
  4. 【請求項4】 互いに独立した第1及び第2の吸気ポー
    トと、前記第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する
    燃料噴射弁と、前記第2の吸気ポートに配設され該第2
    の吸気ポートを開閉するスワール制御弁とを備える多気
    筒のエンジンの燃焼制御装置において、 前記燃料噴射弁の軸心をクランク軸に沿う方向と垂直な
    面内に位置するように配置し、且つ前記第1吸気ポート
    の燃料噴射弁の位置より下流部分をクランク軸に沿う方
    向に垂直な面からシリンダ中心方向に湾曲形成し、前記
    燃料噴射弁により噴射された燃料が、前記湾曲形成され
    た部分の内壁面に沿って流れるようにしたことを特徴と
    するエンジンの燃焼制御装置。
  5. 【請求項5】 互いに独立した第1及び第2の吸気ポー
    トと、前記第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する
    燃料噴射弁と、前記第2の吸気ポートに配設され該第2
    の吸気ポートを開閉するスワール制御弁と、前記第1及
    び第2の吸気ポートに夫々対向して配設された第1及び
    第2の排気ポートを備える多気筒のエンジンの燃焼制御
    装置において、 前記第1の吸気ポートの開タイミングと前記第1の排気
    ポートの閉タイミングのオーバーラップ量を、前記第2
    の吸気ポートの開タイミングと前記第2の排気ポートの
    閉タイミングのオーバーラップ量よりも大きく設定した
    ことを特徴とするエンジンの燃焼制御装置。
  6. 【請求項6】 互いに独立した第1及び第2の吸気ポー
    トと、前記第1の吸気ポートに配設され燃料を噴射する
    燃料噴射弁と、前記第2の吸気ポートに配設され該第2
    の吸気ポートを開閉するスワール制御弁と、前記燃料噴
    射弁の上流側に設けられ前記第1の吸気ポートを閉塞す
    る閉塞バルブとを備えるエンジンの燃焼制御装置であっ
    て、 排気弁の略開時期に同期して吸気弁を微小量開くととも
    に、吸気弁が微小量開く時期に同期して前記閉塞バルブ
    を閉じ、前記燃料噴射弁を動作させることを特徴とする
    エンジンの燃焼制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003239749A (ja) * 2002-02-19 2003-08-27 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の燃料供給装置
JP2007239583A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の燃焼制御装置

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