JPH084431Y2 - 注出キャップ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は注出キャップに関する。

「従来の技術及び考案が解決しようとする課題」 容器体の口頚部に嵌合して内容液の注出を容易ならし
めるための注出キャップとして、例えば、容器体口頚部
外周に嵌合するキャップ本体の頂壁中央に穿設した透孔
に蛇腹ノズルの基端を嵌合したものが知られている。こ
れらの注出キャップを用いる場合は、容器体内へ置換用
空気を吸入する為、容器体頂壁後部にキャップ付吸気孔
を穿設したものを使用するのが一般的であり、その為、
内容液の注出に際して、吸気孔のキャップをいちいち外
さなければならず、又、使用後は再び嵌めなければなら
ず、取扱いが面倒であった。

又、上記の如き吸気孔を設けなくとも、容器体が剛性
のある材質にて形成されていれば内容液の注出は行える
が（この場合、容器体に吸気孔がある場合と比較して注
出が困難であるのは当然であるが）、容器体が柔軟な材
質で形成されている場合は、内容液の注出に伴って容器
体が凹んでしまい、注出はほとんど不可能となる。

本考案は上記した従来技術の欠点を解消したもので、
容器体に吸気孔が無く、しかも柔軟な材質で形成された
容器体であっても内容液の良好な注出を行える注出キャ
ップを提供することを目的とするものである。

「課題を解決するための手段」 口頚部２を起立した容器体３の上記口頚部２外周に嵌
合するキャップ本体４と、該本体４の頂壁前部に穿設し
た注出口６周縁より上方へ立設した嵌合筒部７に回動自
在に嵌合した垂直筒部９上端より後方に水平筒部10を延
設してなるノズル８と、上記キャップ本体４の頂壁後部
に穿設した透孔11周縁より下方に垂設した筒部12内に玉
状弁体15を配してなる吸気弁23と、上記ノズル８の垂直
筒部９後面より後方に突出して上記吸気弁23の透孔11上
面を被覆する蓋体17と、上記キャップ本体４後部より上
方に立設した支持体18の前面に突設するとともに、上記
ノズル８先端に着脱自在に嵌合するノズルキャップ19と
からなる。

「作用」 第１図に示す状態から支持体18先端の透孔20をノズル
上面の係止突起21から外した後、ノズル８先端よりノズ
ルキャップ19を外し、しかる後ノズル８を前方へ回動す
る。この際、吸気弁の透孔11上の蓋体17も回動し、吸気
弁23上面が開口する。次に容器体３を第３図示の如く傾
けて内容液をノズル８より注出する。この際内容液はノ
ズル孔22より吐出するが、容器体３を傾けた最初の段階
では玉状弁体15が液圧で透孔16を塞いでこの部分から内
容液が突発的に漏出するのを防止し、一方、内容液のノ
ズル孔22よりの吐出により内容体内が負圧化する段階で
玉状弁体15が下降して吸気弁23より外気が導入される。
従って、吸気孔のない容器体であって、柔軟な材質のも
のであっても容易に内容液の注出を行える。

内容液注出後は、ノズル８を後方に回動して、ノズル
キャップ19を嵌合し、透孔20を係止突起21に係止して第
１図の状態に戻す。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示し、図中１は
注出キャップを示す。該キャップ１は口頚部２を起立し
た容器体３の上記口頚部２外周にキャップ本体４の周壁
内周を嵌合して装着している。尚、図中５は口頚部２外
周の前後に設けた係止突起であり、該突起５によりキャ
ップ本体４が回動しない様に構成している。キャップ本
体４は、その周壁上端縁より延設した頂壁の前部に注出
口６を穿設しており、該注出口６の周縁より上方へ立設
した嵌合筒部７にノズル８を回動自在に嵌合している。
ノズル８は、上記嵌合筒部７に下端部を回動自在に嵌合
した垂直筒部９の上端より後方に水平筒部10を延設した
横Ｌ字形をしている。

又、キャップ本体４の頂壁後部に透孔11を穿設し、該
透孔11の周縁より下方に筒部12を垂設し、該筒部12内上
方にテパー状の弁座13を形成するとともに、弁座13下方
に、上下方向に延びるリブ14を等間隔に複数設け、その
中に玉状弁体15を配して吸気弁23を構成している。又、
この吸気弁23の透孔11周縁より上方に筒部16を立設して
おり、該筒部16上面を蓋体17により開閉自在に被覆して
いる。蓋体17は、ノズル８の垂直筒部９後面より後方に
突設した板材の下面に上記筒部16上面に嵌合する半球状
突起を突設してなり、ノズル８の回動に伴って回動する
様構成している。

又、キャップ本体４の後部下端より上方に延びる帯状
の支持体18を立設し、該支持体18の上部前面にノズルキ
ャップ19を突設し、該キャップ19をノズル８先端に着脱
自在に嵌合している。又、上記支持体18の上端を前方へ
延設してその先端に透孔20を穿設し、該透孔20をノズル
８の水平筒部10上面に設けた係止突起21に着脱自在に係
止している。

尚、本考案注出キャップは合成樹脂により形成するこ
とが出来る。

「考案の効果」 以上説明した如く本考案注出キャップは、キャップ本
体の頂壁前部に穿設した注出口の周囲より上方へ立設し
た嵌合筒部に回動自在に嵌合した垂直筒部上端より後方
に水平筒部を延設してなるノズルと、キャップ本体の頂
壁後部に穿設した透孔周縁より下方に垂設した筒部内に
玉状弁体を配してなる吸気弁とを備えているため、吸気
孔のない容器体に装着しても内容液の円滑な注出を行え
る。特に、吸気孔のない場合には液の注出が極めて困難
である柔軟な材質で形成された容器体に装着する場合で
あっても、内容液の円滑な注出を行えるものである。し
かも、玉状弁体の存在で、液の注出に当たり最初に容器
体を傾けた際に、吸気弁の開口から外部へ液が漏出する
等の不都合を防止できる効果を兼ね備えている。

また、キャップ本体後部より上方に立設した支持体の
前面に突設するとともに、ノズル先端に着脱自在に嵌合
するノズルキャップを設け、且つ、ノズルの垂直筒部後
面より後方に突出して吸気弁の透孔上面を被覆する蓋体
を設けているので、非使用時に容器を誤って倒すことが
あっても液の漏出等の防止を図ることが出来、また、液
の注出の際には、支持体及びノズルキャップが注出の邪
魔となることはない。

また、支持体の先端を引っ張ってノズルキャップを外
し、ノズルを前方へ回動させるという簡単な操作で内容
液の注出が可能となるため、注出操作が極めて容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は容器体口頚部に
嵌合した注出キャップの要部縦断面図、第２図は容器体
の一部と注出キャップを示す斜視図、第３図は内容液を
注出するために容器を傾けた状態を示す要部縦断面図で
ある。 １…注出キャップ、３…容器体 ４…キャップ本体、８…ノズル 23…吸気弁

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】口頚部２を起立した容器体３の上記口頚部
   ２外周に嵌合するキャップ本体４と、該本体４の頂壁前
   部に穿設した注出口６周縁より上方へ立設した嵌合筒部
   ７に回動自在に嵌合した垂直筒部９上端より後方に水平
   筒部10を延設してなるノズル８と、上記キャップ本体４
   の頂壁後部に穿設した透孔11周縁より下方に垂設した筒
   部12内に玉状弁体15を配してなる吸気弁23と、上記ノズ
   ル８の垂直筒部９後面より後方に突出して上記吸気弁23
   の透孔11上面を被覆する蓋体17と、上記キャップ本体４
   後部より上方に立設した支持体18の前面に突設するとと
   もに、上記ノズル８先端に着脱自在に嵌合するノズルキ
   ャップ19とからなることを特徴とする注出キャップ。