JPH0843499A - ティップ型回路試験用電界センサおよびその電界検出方法 - Google Patents

ティップ型回路試験用電界センサおよびその電界検出方法

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JPH0843499A
JPH0843499A JP6182654A JP18265494A JPH0843499A JP H0843499 A JPH0843499 A JP H0843499A JP 6182654 A JP6182654 A JP 6182654A JP 18265494 A JP18265494 A JP 18265494A JP H0843499 A JPH0843499 A JP H0843499A
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JP
Japan
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electric field
field sensor
polymer layer
light
type circuit
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JP6182654A
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Inventor
Makoto Yaita
信 矢板
Tadao Nagatsuma
忠夫 永妻
Mitsuru Shinagawa
満 品川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な光学系による電界測定を可能にし、か
つ被測定回路上の被測定領域が制限されることがなく、
しかも高感度で実現可能とする。 【構成】 光に対して透明である支持体2は、高分子層
1と同程度の屈折率である、例えば合成石英などのガラ
ス材料またはPMMAなどの高分子材料から形成され、
また、角度25度でその横断面が正方形となるように錐
状に側面加工された錐状側面3が形成され、そして、正
方形となっている固定面5に高分子層1が固定されてい
る。また、固定面5に平行な他方の面には、光の反射に
よる損失を生じないように反射防止膜4が施されてティ
ップ型回路試験用電界センサ8が構成され、この高分子
層1を被測定回路11からの電界を拾う程度に被測定回
路11に近接または接触させ、支持体2を介して高分子
層1に集光光束7を照射し、被測定回路11の電界を検
出するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学材料の電界強
度に応じた複屈折率の変化を利用してこの電気光学材料
に照射した光の偏光変化から回路の試験を行うディップ
型回路試験用電界センサに係わり、特に有機非線形光学
材料を分散または結合させた高分子材料を電気光学材料
として用いた回路試験を行うためのディップ型回路試験
用電界センサおよびそれを用いた電界検出方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】回路の試験を行う手段として電気光学材
料を被測定回路に近接または接触させて電界をカップル
させ、この被測定回路から生じる電界を検出する方法が
知られている。電気光学材料は、電界に応じて複屈折率
が変化するので、電気光学材料に光を照射すれば、電界
変化を偏光変化として、また偏光板を利用することによ
り、光強度変化として検出することができる。特に光源
としてレーザ光をパルス波として用い、電界変化をサン
プリング検出すると、パルス幅に相当する時間分解能で
電気信号を測定することが可能であり、電気光学サンプ
リングと呼ばれている。
【0003】このような回路試験用電界センサに用いら
れる電気光学材料として、有機非線形材料を分散または
結合させた高分子材料は、無機結晶系の材料に比べ、電
気光学定数が大きく、応答が速いほか比誘電率が小さい
ため、高感度,高時間分解能,低擾乱という特長が期待
されている。
【0004】図9は、従来の有機非線形光学材料を用い
た回路試験用電界センサの一例を説明する図であり、図
9(a)は斜視図、図9(b)は電界センサ先端部の縦
断面図である。図9において、1は有機非線形光学材料
を分散または結合させた高分子材料からなる高分子層、
6は光を集光するための対物レンズ、7は集光光束、9
は信号線、10は基板、11は基板10上に形成された
被測定回路、15は高分子層1を有する薄膜型回路試験
用電界センサである。
【0005】この薄膜型回路試験用電界センサ15は、
有機非線形光学材料を分散または結合させた高分子材料
を被測定回路11に直接塗布する(膜厚数10μm)こ
とにより形成した高分子層1で構成される。また、この
薄膜型回路試験用電界センサ15は、高分子層1の膜厚
方向の電界(図9のz軸方向)を検出できるように通
常、厚膜方向に分極処理されている。
【0006】薄膜型回路試験用電界センサ15を用いて
回路試験を行う方法は、被測定回路11の信号を検出し
たい位置に対して集光光束7を入射角θ1 で斜めに入射
させて反射した光の偏光状態から電界を検出することに
より行われる。また、図9の薄膜型回路試験用電界セン
サ15は、被測定回路11上に有機非線形光学材料を分
散または結合させた高分子材料からなる高分子層1を直
接塗布することにより形成されているが、これ以外に例
えば図10に示すように高分子層1をフィルム13上に
スピンコートにより大面積薄膜として形成して薄膜型回
路試験用電界センサ15として用いる構造、または図1
1に示すように高分子層1を透明平板14上にスピンコ
ートにより大面積薄膜として形成し、被測定回路11に
接着して薄膜型回路試験用電界センサ15として用いる
構造も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
高分子層1を直接被測定回路11に塗布したり、光に対
して透明であるフィルム13や平板14に固定した構造
を作製し、被測定回路11に接着して薄膜型回路試験用
電界センサ15として用いると、次に説明するような問
題があった。
【0008】被測定回路11から生じる電界に応じた高
分子層1の複屈折率の変化を、偏光変化に変換するため
には、通常、図9に示すように光を30〜50度の角度
(θ1 )で斜めに入射する。したがって、直接高分子層
1を被測定回路11に塗布したり、また、光に対して透
明であるフィルム13や平板14上にスピンコートによ
り大面積薄膜として形成した薄膜型回路試験用電界セン
サ15の場合、光を集光およびコリメートするための2
つの対物レンズ6を用いる専用かつ複雑な光学系が必要
となる。
【0009】しかも、この光学系では、光は被測定回路
11の上方から斜めに入射されるため、被測定回路11
に凹凸の大きな部品が集積されていると、これらの部品
により光路が妨げられたり、被測定回路11の治具が対
物レンズ6と干渉し、被測定回路11上に光の照射がで
きない領域が生じて被測定領域が制限されることがあ
る。
【0010】さらに光を30〜50度の角度で入射して
いるにも係わらず、屈折のために高分子層1中での光の
角度(θ2 )が小さくなってしまい複屈折率の変化を偏
光変化に変換する効率が低下し、高感度化が図れないと
いう問題がある。
【0011】また、薄膜型回路試験用電界センサ15
は、被測定回路11に塗布したり、接着して用いるため
にこの薄膜型回路試験用電界センサ15に空間的な感度
不均一が存在した場合、被測定回路11の測定位置によ
り同一強度の信号を異なった強度の信号として検出して
しまう恐れがある。しかし、一度塗布したり接着した薄
膜型回路試験用電界センサ15の空間的は感度不均一を
評価し、補正することは困難である。
【0012】特に図10に示すようなフィルム13上に
形成した薄膜型回路試験用電界センサ15の場合、この
薄膜型回路試験用電界センサ15を被測定回路11に接
着する際、取り扱いが困難であったり、また、この薄膜
型回路試験用電界センサ15自身が変形し、空間的に感
度不均一性が生じるという問題がある。
【0013】一方、図11に示すような平板14上に形
成した薄膜型回路試験用電界センサ15の場合、前述し
た問題は解決されるものの、高分子層1やフィルム13
に比較して厚い、光軸に対して傾いた平板14(厚さ約
200μm以上)中を集光光束7が透過するため、非点
収差により集光が困難となり、空間分解能が悪化すると
いう問題がある。
【0014】また、平板14中の斜めの光路にために薄
膜型回路試験用電界センサ15の端部において光を照射
できない領域16が生じるという問題がある。したがっ
てこの薄膜型回路試験用電界センサ15を接着する際に
薄膜型回路試験用電界センサ15の端部にならざるを得
ない被測定部分、例えばボンディングパッド近辺など測
定が不可能となってしまう。この光を照射できない領域
16は、角度θ1 が50度のときに平板14の厚みの8
0%程度(約160μm)にもなる。
【0015】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、簡
単な光学系による電界測定を可能にしたディップ型回路
試験用電界センサおよびその電界検出方法を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、被測定回路上の
被測定領域が制限されることがないディップ型回路試験
用電界センサおよびその電界検出方法を提供することに
ある。また、本発明のさらに他の目的は、電界測定が高
感度で得られるディップ型回路試験用電界センサおよび
その電界検出方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明によるディップ型回路試験用電界センサ
は、透明な材料からなる支持体と、この支持体の一方の
端面に固定された有機非線形光学材料を分散または結合
させた高分子材料からなる高分子層とを有し、この高分
子層を被測定電気回路からの電界を拾う程度に被測定電
気回路に近接または接触させ、支持体を介して高分子層
に光を照射し、被測定電気回路の電界を検出するように
したものである。
【0017】また、本発明による電界検出方法は、透明
な材料からなる支持体と、この支持体の一方の端面に固
定された有機非線形光学材料を分散または結合させた高
分子材料からなる高分子層とを有するディップ型回路試
験用電界センサを用い、高分子層を被測定電気回路から
の電界を拾う程度に被測定電気回路に近接または接触さ
せ、支持体を介して高分子層に光を照射し、被測定電気
回路の電界を検出するようにしたものである。
【0018】
【作用】本発明におけるディップ型回路試験用電界セン
サでは、このディップ型回路試験用電界センサへの入射
光と、このディップ型回路試験用電界センサからの出射
光とがほぼ平行でかつその距離が小さいため、ガリウム
砒素(GaAs)や燐酸二水素カリウムの重水素化物
(KD*P )などの無機結晶を用いた回路試験用電界セ
ンサと同様な単一の対物レンズを用いる簡単な光学系を
適用することが可能となる。
【0019】したがって、このディップ型回路試験用電
界センサは、被測定回路に接触させるだけでなく、近接
させる測定も可能となり、接着は不要となる。また、光
は光軸に対して垂直に電界センサへ入射されるため、前
述したような非点収差は生じず、被測定回路の部品や治
具により光を照射できない領域が生じることもない。
【0020】また、本発明におけるディップ型回路試験
用電界センサは、被測定回路上を移動させることができ
るため、測定位置に依らず、常にディップ型回路試験用
電界センサの同じ位置に光を入射し、測定することがで
きる。また、光は、ディップ型回路試験用電界センサへ
の入射位置を調節することにより、光路を斜めにするた
めの反射位置をディップ型回路試験用電界センサの先端
直近にすることができるため、ディップ型回路試験用電
界センサの周囲の端部にも光を入射することができる。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。 (実施例1)図1は、本発明によるディップ型回路試験
用電界センサの一実施例による構成を説明する図であ
り、図1(a)は斜視図、図1(b)は電界センサ先端
部の縦断面図をそれぞれ示し、前述した図と同一部分に
同一符号を付してある。図1において、有機非線形光学
材料を分散または結合させた高分子材料からなる高分子
層1は、例えば2メチル4ニトロアニリン(MNA)な
どの有機非線形光学材料をポリメチルメタクリレート
(PMMA)などの高分子材料に分散または結合させた
ものであり、膜厚方向の電界を検出できるように同方向
に分極処理が行われている。この高分子層1の屈折率は
約1.5であり、その形状は一辺が約200μmの正方
形であり、膜厚は約20μmである。
【0022】光に対して透明である支持体2は、高分子
層1と同程度の屈折率である、例えば合成石英などのガ
ラス材料またはPMMAなどの高分子材料から形成され
ている。また、この支持体2は、例えば25度の角度で
その横断面が正方形となるように錐状に側面加工された
錐状側面3が形成されている。そして、一辺が200μ
mの正方形となっている固定面5に高分子層1が固定さ
れている。また、固定面5に平行な他方の面には、光の
反射による損失を生じないように反射防止膜4が施され
てディップ型回路試験用電界センサ8が構成されてい
る。
【0023】次にこのように構成されたディップ型回路
試験用電界センサを用いた電界の検出手順について説明
する。前述したディップ型回路試験用電界センサ8で
は、反射防止膜4に垂直に入射した集光光束7は、支持
体2の錐状側面3で全反射して高分子層1の固定面5に
対して約50度の角度で入射される。この入射光は、高
分子層1中でも約50度の角度で進行し、対物レンズ6
と電界センサ8との相互位置から定まる高分子層1の下
面の一点において全反射し、再び錐状側面3で全反射し
て入射方向に出射される。
【0024】この場合、入射光と出射光とは平行でかつ
その間隔は、約300μm程度に小さくすることができ
るため、単一の対物レンズ6による集光およびコリメー
トが可能である。したがってこのディップ型回路試験用
電界センサ8を図9〜図11で示した従来の光学系より
簡単な単一の対物レンズ6を使用する光学系に組み込
み、このディップ型回路試験用電界センサ8を被測定回
路11の信号線9に近接または接触させ、信号線9から
生じる被測定電界12を高分子層1に浸透させれば、信
号線9の電界を検出することができる。また、このディ
ップ型回路試験用電界センサ8は、ガリウム砒素(Ga
As)や燐酸二水素カリウムの重水素化物(KD*P )
といった無機結晶を用いた回路試験用電界センサを使用
するシステムへ組み込むこともできる。
【0025】また、集光光束7は、ディップ型回路試験
用電界センサ8に対して垂直に入出射されるため、被測
定回路11に凹凸の大きな部品が集積されていたり、被
測定回路11に治具によって被測定回路11上に光の照
射できない領域が生じて被測定領域が制限されることが
ない。また、このディップ型回路試験用電界センサ8
は、非点収差も生じないため、従来の薄膜型回路試験用
電界センサ15よりも大きな高空間分解能が得られるほ
か、高分子層1中における集光光束7の角度が小さくな
らないため、従来の薄膜型回路試験用電界センサ15の
約3倍に高感度化される。また、このディップ型回路試
験用電界センサ8は、被測定回路11上を移動させるこ
とができるため、被測定回路11の異なる測定位置に対
してもディップ型回路試験用電界センサ8の同一位置に
光を入射し測定することができる。したがって被測定位
置による感度補正の必要がなくなる。
【0026】また、このディップ型回路試験用電界セン
サ8は、被測定回路11への接着が不要で取り扱いの困
難さはなく、変形の恐れもない。また、このディップ型
回路試験用電界センサ8は、対物レンズ6と電界センサ
8との相互位置を調整し、入射光を固定面5の直近の錐
状側面3で全反射させることになり、ディップ型回路試
験用電界センサ8の端部の光を照射できない領域16を
高分子層1の厚さと同程度に小さくすることができる。
したがって被測定回路11上におけるディップ型回路試
験用電界センサ8の接近が困難なため、ディップ型回路
試験用電界センサ8の端部にならざるを得ず、光が照射
できない部分(例えばボンディングパッド近辺など)
は、ディップ型回路試験用電界センサ8の端部から約2
0μm程度まで小さくなる。
【0027】また、電気光学サンプリングの方法の一つ
としてレーザ光パルスを2光束に分割し、その一方をポ
ンプ光として光伝導スイッチなどに入射し、その他方を
プローブ光として電界検出用とし、光伝導スイッチの応
答波形やその応答波形によるデバイスの応答を測定する
ポンプアンドプローブ法が知られている。ディップ型回
路試験用電界センサ8は、高分子層1の下面に高反射膜
を施していないため、直接、垂直に高分子層1に入射し
た光は、ディップ型回路試験用電界センサ8を通り抜
け、被測定回路11上を照射することができる。この特
長を活かしてディップ型回路試験用電界センサ8を通
し、ポンプ光を被測定回路11に導入し、ポンプ位置の
直近にて電気信号の測定を行っても良い。
【0028】(実施例2)図2は、本発明によるディッ
プ型回路試験用電界センサの他の実施例による構成を説
明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述した図
と同一部分に同一符号を付してある。図2において、デ
ィップ型回路試験用電界センサ8は、前述した実施例1
と基本的に同じであり、図1と異なる点は、固定面5の
一部に高反射膜17を施し、光を高分子層1中で2往復
させる点である。この場合、ディップ型回路試験用電界
センサ8を伝送線のような電界と光との相互作用長を長
くとることのできる被測定位置に適用すると、前述した
実施例1に比較してほぼ2倍の感度を得ることができ
る。なお、この実施例2では、光を2往復させる例を示
したが、勿論、往復回数を増やし、いっそうの高感度化
を図ることもできる。
【0029】(実施例3)図3は、本発明によるディッ
プ型回路試験用電界センサのさらに他の実施例による構
成を説明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述
した図と同一部分に同一符号を付してある。図3におい
て、このディップ型回路試験用電界センサ8は、前述し
た実施例1および実施例2と基本的に同じであり、図1
および図2と異なる点は、高分子層1の側面を錐状側面
3と同じ角度に側面加工が施され、錐状側面1aが形成
されている。
【0030】この場合、対物レンズ6とディップ型回路
試験用電界センサ8との相互位置を調整し、入射光を高
分子層1中の錐状側面3で反射させることにより、ディ
ップ型回路試験用電電界センサ8の端部の光を照射でき
ない領域16がなくなる。したがって被測定回路11上
は、全て測定が可能となる。また、実施例2の場合と同
じように固定面5の一部に高反射膜を施し、光を有機非
線形光学材料を分散または結合させた高分子層1中で複
数回往復させても良い。この場合、電界と光との相互作
用長を長く取ることのできる被測定位置において、感度
を向上させることができる。
【0031】また、図4に示すように支持体2の錐状側
面3と高分子層1の錐状側面1aとを45度の角度で側
面加工し、高分子層1の錐状側面1aで光を反射させる
と、反射した光は、高分子層1中を被測定回路11に平
行に進行し、高分子層1の底面での反射が起こらないよ
うにできる。
【0032】このような構成によると、高分子層1中で
の光の角度(図9の角度θ2 )が最大となり、理論上感
度が最大になる。そして、ディップ型回路試験用電界セ
ンサ8を伝送線のような電界と光との相互作用長を長く
とることのできる被測定位置に適用すると、相互作用長
に応じてさらに高感度化が図れる。例えば高分子層1中
で約200μmの距離を光と電界とが位相整合の問題な
く相互作用したとすると、その感度は、従来の薄膜型回
路試験用電界センサ15の約16倍以上、図1に示した
実施例1の約5倍以上になる。
【0033】また、図5に示すようにディップ型回路試
験用電界センサ8中の光路を妨げない程度まで高分子層
1の先端部側面を切削しても良い。この場合、対物レン
ズ6とディップ型回路試験用電界センサ8との相互位置
を調整することなく、ディップ型回路試験用電界センサ
8の端部の光を照射できな領域16がなくなる。したが
って被測定回路11上は全て測定が可能になる。
【0034】(実施例4)図6は、本発明によるディッ
プ型回路試験用電界センサの他の実施例による構成を説
明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述した図
と同一部分に同一符号を付してある。図6において、本
実施例によるディップ型回路試験用電界センサ8は、支
持体2が錐状に側面加工されてなく、支持体2の先端に
固定された有機非線形光学材料を分散または結合させた
高分子材料からなる高分子層1だけが錐状に側面加工さ
れた錐状側面1aを有して形成されている点が実施例1
と異なっている。
【0035】このような構成において、支持体2を通過
してきた周光光束7は、高分子層1の錐状加工された錐
状側面1aで全反射し、高分子層1内を通過し、再び錐
状加工された高分子層1の錐状側面1aで全反射して支
持体2中を進行し、このディップ型回路試験用電界セン
サ8から出射される。この場合、支持体2に側面加工を
施す必要がなくなる。
【0036】また、高分子層1の錐状加工された錐状側
面1aの角度を45度とすると、高分子層1の錐状側面
1aで反射した光は、被測定回路11と平行に進行し、
この高分子層1の底面での反射が起こらないようにする
ことができる。このような構成によると、高分子層1中
での光の角度(図9の角度θ2 )が最大となり、理論上
感度が最大になる。そして、このディップ型回路試験用
電界センサ8を伝送線のような電界と光との相互作用長
を長くとることのできる被測定位置に適用すると、相互
作用長に応じてさらに高感度化が図れる。例えば高分子
層1中で約200μmの距離を光と電界とが位相整合の
問題なく相互作用したとすると、その感度は、従来の薄
膜型回路試験用電界センサ15の約16倍以上、実施例
1の約5倍以上になる。
【0037】(実施例5)図7は、本発明によるディッ
プ型回路試験用電界センサの他の実施例による構成を説
明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述した図
と同一部分に同一符号を付してある。図7において、本
実施例によるディップ型回路試験用電界センサ8は、支
持体2の錐状に側面加工された錐状側面3の先端面の一
部のみを有機非線形光学材料からなる高分子層1となる
ようにしてある点が実施例1と異なっている。すなわ
ち、支持体2の錐状加工された錐状側面3の先端面に溝
または孔などの凹部を形成し、この凹部内に高分子層1
が充填,固化されている。そして、この高分子層1は、
支持体2の錐状に側面加工された錐状側面3の先端面に
垂直方向に分極処理されている。
【0038】このような構成において、支持体2を通過
してきた集光光束7は、錐状加工された錐状側面3で全
反射し、凹部に形成された高分子層1の先端面で全反射
して再び錐状加工された錐状側面3で全反射して支持体
2中を進行し、ディップ型回路試験用電界センサ8から
出射される。このとき、集光光束7は最初に錐状側面3
で反射され、次に錐状側面3で反射される間に高分子層
1中を通過する。集光光束7が高分子層1の中央の下面
で反射するようにすれば、空間分解能および感度が最も
高くなる。この場合、この高分子層1に側面加工を施す
必要がなくなるほか、電界と光との相互作用長を短くす
ることができるため、高い空間分解能を必要とする被測
定位置に適用することができる。
【0039】また、錐状側面3の角度を約45度とすれ
ば、錐状側面3で反射した光は、被測定回路11と平行
に進行して高分子層1中を通過し、再び約45度に錐状
加工された錐状側面3で反射して支持体2中を進行し検
出される。このような構成によると、高分子層1中での
光の角度(図9の角度θ2 )が最大となり、理論上感度
が最大になる。
【0040】なお、前述した実施例は、一つの例示であ
り、本発明の範囲を限定するものではないことは言うま
でもない。例えば錐状側面3および高分子層1の下面に
高反射膜を施し、光を反射させても良い。この場合、電
界センサ中の光の反射において全反射条件が不要となる
ため、錐状側面の角度および支持体の太さなどの電界セ
ンサの形状をより自由に設計することができる。すなわ
ち、高分子層1の下面における反射角を全反射より小さ
く設計した場合、入射光と出射光との間の距離を小さく
することができ、ディップ型回路試験用電界センサ8を
さらに小さく、コンパクトに構成することができる。さ
らに入射光と出射光との間の距離が小さいことから、単
一の対物レンズ6により一層の集光ができるため、高空
間分解能化が図れる。高分子層1の下面に関しては、信
号線9を反射体として用いても達成することができる。
この場合、高反射膜に比較し、反射率が小さくなるが、
高反射膜を施す必要がなくなる。
【0041】さらに図1では、ディップ型回路試験用電
界センサ8の横断面形状として正方形のもの示したが、
その形状は、測定目的や作製上に都合により長方形や別
の多角形または円形に構成しても良い。例えば図8は、
1次元的なある領域全体に光を入射し、その領域の信号
を同時に測定するため、横断面形状を長方形にした例を
示してある。また、実施例に示したディップ型回路試験
用電界センサは、光の反射面とならない部分にも錐状加
工が施されているが、反射面とならない部分は錐状に加
工してなくても良い。勿論、柱状部分と錐状部分との横
断面形状が異なっていても構わない。
【0042】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
透明な材料からなる支持体と、この支持体の第1の端面
に固定された有機非線形光学材料を分散または結合させ
た高分子材料からなる高分子層とを有し、この高分子層
を被測定電気回路からの電界を拾う程度に前記被測定電
気回路に近接または接触させ、支持体を介して高分子層
に光を照射し、被測定電気回路の電界を検出することに
より、従来の薄膜型の回路試験用電界センサで必要とし
ていた2つの対物レンズを用いる専用かつ複雑な光学系
が不要となり、一般的な無機結晶を用いた回路試験用電
界センサと同様な単一の対物レンズを用いる簡単な光学
系による測定が可能になる。したがって無機結晶を用い
た回路試験用電界センサと光学系とがコンパチブルにな
るほか、従来問題となっていた凹凸の大きな回路部品や
治具または電界センサ支持用平板による回路上の被測定
領域の制限がなくなる。
【0043】また、本発明によれば、複屈折率の変化を
偏光変化に変換する効率が大きくすることにより、高感
度化が図れ、非点収差がないため、高空間分解能を得る
ことができる。特に伝送線のような電界と光との相互作
用長を長くとることのできる被測定位置に適用する場合
は、一層の高感度が得られる構造も可能となる。
【0044】さらに本発明によれば、接着に伴う取り扱
い上の困難さがなく、常にディップ型回路試験用電界セ
ンサの同じ部分を使用することができるためにディップ
型回路試験用電界センサ自身の空間的な感度の補正の必
要がなくなるなどの極めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの一実施例による構成を説明する図であり、(a)は
斜視図、(b)電界センサ先端部の縦断面図である。
【図2】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図3】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サのさらに他の実施例による構成を説明する電界センサ
先端部の縦断面図である。
【図4】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図5】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図6】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図7】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図8】 本発明によるディップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する斜視図である。
【図9】 従来の薄膜型回路試験用電界センサによる電
界測定状態を説明する図であり、(a)は斜視図、
(b)は電界センサ先端部の縦断面図である。
【図10】 従来のフィルム上に形成した薄膜型回路試
験用電界センサによる電界測定状態を説明する電界セン
サ先端部の縦断面図である。
【図11】 従来の平板上に形成した薄膜型回路試験用
電界センサによる電界測定状態を説明する電界センサ先
端部の縦断面図である。
【符号の説明】
1…高分子層、1a…錐状側面、2…支持体、3…錐状
側面、4…反射防止膜、5…固定面、6…対物レンズ、
7集光光束、8…ディップ型回路試験用電界センサ、9
…信号線、10…基板、11…被測定回路、12…被測
定電界、13…フィルム、14…平板、15…薄膜型回
路試験用電界センサ、16…光を照射できない領域、1
7…高反射膜。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ティップ型回路試験用電界センサおよ
びその電界検出方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学材料の電界強
度に応じた複屈折率の変化を利用してこの電気光学材料
に照射した光の偏光変化から回路の試験を行うティップ
回路試験用電界センサに係わり、特に有機非線形光学
材料を分散または結合させた高分子材料を電気光学材料
として用いた回路試験を行うためのティップ型回路試験
用電界センサおよびそれを用いた電界検出方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】回路の試験を行う手段として電気光学材
料を被測定回路に近接または接触させて電界をカップル
させ、この被測定回路から生じる電界を検出する方法が
知られている。電気光学材料は、電界に応じて複屈折率
が変化するので、電気光学材料に光を照射すれば、電界
変化を偏光変化として、また偏光板を利用することによ
り、光強度変化として検出することができる。特に光源
としてレーザ光をパルス波として用い、電界変化をサン
プリング検出すると、パルス幅に相当する時間分解能で
電気信号を測定することが可能であり、電気光学サンプ
リングと呼ばれている。
【0003】このような回路試験用電界センサに用いら
れる電気光学材料として、有機非線形材料を分散または
結合させた高分子材料は、無機結晶系の材料に比べ、電
気光学定数が大きく、応答が速いほか比誘電率が小さい
ため、高感度,高時間分解能,低擾乱という特長が期待
されている。
【0004】図9は、従来の有機非線形光学材料を用い
た回路試験用電界センサの一例を説明する図であり、図
9(a)は斜視図、図9(b)は電界センサ先端部の縦
断面図である。図9において、1は有機非線形光学材料
を分散または結合させた高分子材料からなる高分子層、
6は光を集光するための対物レンズ、7は集光光束、9
は信号線、10は基板、11は基板10上に形成された
被測定回路、15は高分子層1を有する薄膜型回路試験
用電界センサである。
【0005】この薄膜型回路試験用電界センサ15は、
有機非線形光学材料を分散または結合させた高分子材料
を被測定回路11に直接塗布する(膜厚数10μm)こ
とにより形成した高分子層1で構成される。また、この
薄膜型回路試験用電界センサ15は、高分子層1の膜厚
方向の電界(図9のz軸方向)を検出できるように通
常、膜厚方向に分極処理されている。
【0006】薄膜型回路試験用電界センサ15を用いて
回路試験を行う方法は、被測定回路11の信号を検出し
たい位置に対して集光光束7を入射角θ1で斜めに入射
させて反射した光の偏光状態から電界を検出することに
より行われる。また、図9の薄膜型回路試験用電界セン
サ15は、被測定回路11上に有機非線形光学材料を分
散または結合させた高分子材料からなる高分子層1を直
接塗布することにより形成されているが、これ以外に例
えば図10に示すように高分子層1をフィルム13上に
スピンコートにより大面積薄膜として形成して薄膜型回
路試験用電界センサ15として用いる構造、または図1
1に示すように高分子層1を透明平板14上にスピンコ
ートにより大面積薄膜として形成し、被測定回路11に
接着して薄膜型回路試験用電界センサ15として用いる
構造も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
高分子層1を直接被測定回路11に塗布したり、光に対
して透明であるフィルム13や平板14に固定した構造
を作製し、被測定回路11に接着して薄膜型回路試験用
電界センサ15として用いると、次に説明するような問
題があった。
【0008】被測定回路11から生じる電界に応じた高
分子層1の複屈折率の変化を、偏光変化に変換するため
には、通常、図9に示すように光を30〜50度の角度
(θ1)で斜めに入射する。したがって、直接高分子層
1を被測定回路11に塗布したり、また、光に対して透
明であるフィルム13や平板14上にスピンコートによ
り大面積薄膜として形成した薄膜型回路試験用電界セン
サ15の場合、光を集光およびコリメートするための2
つの対物レンズ6を用いる専用かつ複雑な光学系が必要
となる。
【0009】しかも、この光学系では、光は被測定回路
11の上方から斜めに入射されるため、被測定回路11
に凹凸の大きな部品が集積されていると、これらの部品
により光路が妨げられたり、被測定回路11の治具が対
物レンズ6と干渉し、被測定回路11上に光の照射がで
きない領域が生じて被測定領域が制限されることがあ
る。
【0010】さらに光を30〜50度の角度で入射して
いるにも係わらず、屈折のために高分子層1中での光の
角度(θ2)が小さくなってしまい複屈折率の変化を偏
光変化に変換する効率が低下し、高感度化が図れないと
いう問題がある。
【0011】また、薄膜型回路試験用電界センサ15
は、被測定回路11に塗布したり、接着して用いるため
にこの薄膜型回路試験用電界センサ15に空間的な感度
不均一が存在した場合、被測定回路11の測定位置によ
り同一強度の信号を異なった強度の信号として検出して
しまう恐れがある。しかし、一度塗布したり接着した薄
膜型回路試験用電界センサ15の空間的は感度不均一を
評価し、補正することは困難である。
【0012】特に図10に示すようなフィルム13上に
形成した薄膜型回路試験用電界センサ15の場合、この
薄膜型回路試験用電界センサ15を被測定回路11に接
着する際、取り扱いが困難であったり、また、この薄膜
型回路試験用電界センサ15自身が変形し、空間的に感
度不均一性が生じるという問題がある。
【0013】一方、図11に示すような平板14上に形
成した薄膜型回路試験用電界センサ15の場合、前述し
た問題は解決されるものの、高分子層1やフィルム13
に比較して厚い、光軸に対して傾いた平板14(厚さ約
200μm以上)中を集光光束7が透過するため、非点
収差により集光が困難となり、空間分解能が悪化すると
いう問題がある。
【0014】また、平板14中の斜めの光路ために薄
膜型回路試験用電界センサ15の端部において光を照射
できない領域16が生じるという問題がある。したがっ
てこの薄膜型回路試験用電界センサ15を接着する際に
薄膜型回路試験用電界センサ15の端部にならざるを得
ない被測定部分、例えばボンディングパッド近辺など測
定が不可能となってしまう。この光を照射できない領域
16は、角度θ1が50度のときに平板14の厚みの8
0%程度(約160μm)にもなる。
【0015】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、簡
単な光学系による電界測定を可能にしたティップ型回路
試験用電界センサおよびその電界検出方法を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、被測定回路上の
被測定頭域が制限されることがないティップ型回路試験
用電界センサおよびその電界検出方法を提供することに
ある。また、本発明のさらに他の目的は、電界測定が高
感度で得られるティップ型回路試験用電界センサおよび
その電界検出方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明によるティップ型回路試験用電界センサ
は、透明な材料からなる支持体と、この支持体の一方の
端面に固定された有機非線形光学材料を分散または結合
させた高分子材料からなる高分子層とを有し、この高分
子層を被測定電気回路からの電界を拾う程度に被測定電
気回路に近接または接触させ、支持体を介して高分子層
に光を照射し、被測定電気回路の電界を検出するように
したものである。
【0017】また、本発明による電界検出方法は、透明
な材料からなる支持体と、この支持体の一方の端面に固
定された有機非線形光学材料を分散または結合させた高
分子材料からなる高分子層とを有するティップ型回路試
験用電界センサを用い、高分子層を被測定電気回路から
の電界を拾う程度に被測定電気回路に近接または接触さ
せ、支持体を介して高分子層に光を照射し、被測定電気
回路の電界を検出するようにしたものである。
【0018】
【作用】本発明におけるティップ型回路試験用電界セン
サでは、このティップ型回路試験用電界センサへの入射
光と、このティップ型回路試験用電界センサからの出射
光とがほぼ平行でかつその距離が小さいため、ガリウム
砒素(GaAs)や燐酸二水素カリウムの重水素化物
(KDP)などの無機結晶を用いた回路試験用電界セ
ンサと同様な単一の対物レンズを用いる簡単な光学系を
適用することが可能となる。
【0019】したがって、このティップ型回路試験用電
界センサは、被測定回路に接触させるだけでなく、近接
させる測定も可能となり、接着は不要となる。また、光
は光軸に対して垂直に電界センサへ入射されるため、前
述したような非点収差は生じず、被測定回路の部品や治
具により光を照射できない領域が生じることもない。
【0020】また、本発明におけるティップ型回路試験
用電界センサは、被測定回路上を移動させることができ
るため、測定位置に依らず、常にティップ型回路試験用
電界センサの同じ位置に光を入射し、測定することがで
きる。また、光は、ティップ型回路試験用電界センサへ
の入射位置を調節することにより、光路を斜めにするた
めの反射位置をティップ型回路試験用電界センサの先端
直近にすることができるため、ティップ型回路試験用電
界センサの周囲の端部にも光を入射することができる。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。 (実施例1)図1は、本発明によるティップ型回路試験
用電界センサの一実施例による構成を説明する図であ
り、図1(a)は斜視図、図1(b)は電界センサ先端
部の縦断面図をそれぞれ示し、前述した図と同一部分に
同一符号を付してある。図1において、有機非線形光学
材料を分散または結合させた高分子材料からなる高分子
層1は、例えば2メチル4ニトロアニリン(MNA)な
どの有機非線形光学材料をポリメチルメタクリレート
(PMMA)などの高分子材料に分散または結合させた
ものであり、膜厚方向の電界を検出できるように同方向
に分極処理が行われている。この高分子層1の屈折率は
約1.5であり、その形状は一辺が約200μmの正方
形であり、膜厚は約20μmである。
【0022】光に対して透明である支持体2は、高分子
層1と同程度の屈折率である、例えば合成石英などのガ
ラス材料またはPMMAなどの高分子材料から形成され
ている。また、この支持体2は、例えば25度の角度で
その横断面が正方形となるように錐状に側面加工された
錐状側面3が形成されている。そして、一辺が200μ
mの正方形となっている固定面5に高分子層1が固定さ
れている。また、固定面5に平行な他方の面には、光の
反射による損失を生じないように反射防止膜4が施され
ティップ型回路試験用電界センサ8が構成されてい
る。
【0023】次にこのように構成されたティップ型回路
試験用電界センサを用いた電界の検出手順について説明
する。前述したティップ型回路試験用電界センサ8で
は、反射防止膜4に垂直に入射した集光光束7は、支持
体2の錐状側面3で全反射して高分子層1の固定面5に
対して約50度の角度で入射される。この入射光は、高
分子層1中でも約50度の角度で進行し、対物レンズ6
と電界センサ8との相互位置から定まる高分子層1の下
面の一点において全反射し、再び錐状側面3で全反射し
て入射方向に出射される。
【0024】この場合、入射光と出射光とは平行でかつ
その間隔は、約300μm程度に小さくすることができ
るため、単一の対物レンズ6による集光およびコリメー
トが可能である。したがってこのティップ型回路試験用
電界センサ8を図9〜図11で示した従来の光学系より
簡単な単一の対物レンズ6を使用する光学系に組み込
み、このティップ型回路試験用電界センサ8を被測定回
路11の信号線9に近接または接触させ、信号線9から
生じる被測定電界12を高分子層1に浸透させれば、信
号線9の電界を検出することができる。また、このティ
ップ型回路試験用電界センサ8は、ガリウム砒素(Ga
As)や燐酸二水素カリウムの重水素化物(KDP)
といった無機結晶を用いた回路試験用電界センサを使用
するシステムへ組み込むこともできる。
【0025】また、集光光束7は、ティップ型回路試験
用電界センサ8に対して垂直に入出射されるため、被測
定回路11に凹凸の大きな部品が集積されていたり、被
測定回路11に治具によって被測定回路11上に光の照
射できない領域が生じて被測定頭域が制限されることが
ない。また、このティップ型回路試験用電界センサ8
は、非点収差も生じないため、従来の薄膜型回路試験用
電界センサ15よりも大きな高空間分解能が得られるほ
か、高分子層1中における集光光束7の角度が小さくな
らないため、従来の薄膜型回路試験用電界センサ15の
約3倍に高感度化される。また、このティップ型回路試
験用電界センサ8は、被測定回路11上を移動させるこ
とができるため、被測定回路11の異なる測定位置に対
してもティップ型回路試験用電界センサ8の同一位置に
光を入射し測定することができる。したがって被測定位
置による感度補正の必要がなくなる。
【0026】また、このティップ型回路試験用電界セン
サ8は、被測定回路11への接着が不要で取り扱いの困
難さはなく、変形の恐れもない。また、このティップ型
回路試験用電界センサ8は、対物レンズ6と電界センサ
8との相互位置を調整し、入射光を固定面5の直近の錐
状側面3で全反射させることによりティップ型回路試
験用電界センサ8の端部の光を照射できない領域16を
高分子層1の厚さと同程度に小さくすることができる。
したがって被測定回路11上におけるティップ型回路試
験用電界センサ8の接近が困難なため、ティップ型回路
試験用電界センサ8の端部にならざるを得ず、光が照射
できない部分(例えばボンディングパッド近辺など)
は、ティップ型回路試験用電界センサ8の端部から約2
0μm程度まで小さくなる。
【0027】また、電気光学サンプリングの方法の一つ
としてレーザ光パルスを2光束に分割し、その一方をポ
ンプ光として光伝導スイッチなどに入射し、その他方を
プローブ光として電界検出用とし、光伝導スイッチの応
答波形やその応答波形によるデバイスの応答を測定する
ポンプアンドプローブ法が知られている。ティップ型
路試験用電界センサ8は、高分子層1の下面に高反射膜
を施していないため、直接、垂直に高分子層1に入射し
た光は、ティップ型回路試験用電界センサ8を通り抜
け、被測定回路11上を照射することができる。この特
長を活かしてティップ型回路試験用電界センサ8を通
し、ポンプ光を被測定回路11に導入し、ポンプ位置の
直近にて電気信号の測定を行っても良い。
【0028】(実施例2)図2は、本発明によるティッ
プ型回路試験用電界センサの他の実施例による構成を説
明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述した図
と同一部分に同一符号を付してある。図2において、
ィップ型回路試験用電界センサ8は、前述した実施例1
と基本的に同じであり、図1と異なる点は、固定面5の
一部に高反射膜17を施し、光を高分子層1中で2往復
させる点である。この場合、ティップ型回路試験用電界
センサ8を伝送線のような電界と光との相互作用長を長
くとることのできる被測定位置に適用すると、前述した
実施例1に比較してほぼ2倍の感度を得ることができ
る。なお、この実施例2では、光を2往復させる例を示
したが、勿論、往復回数を増やし、いっそうの高感度化
を図ることもできる。
【0029】(実施例3)図3は、本発明によるティッ
プ型回路試験用電界センサのさらに他の実施例による構
成を説明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述
した図と同一部分に同一符号を付してある。図3におい
て、このティップ型回路試験用電界センサ8は、前述し
た実施例1および実施例2と基本的に同じであり、図1
および図2と異なる点は、高分子層1の側面を錐状側面
3と同じ角度に側面加工が施され、錐状側面1aが形成
されている。
【0030】この場合、対物レンズ6とティップ型回路
試験用電界センサ8との相互位置を調整し、入射光を高
分子層1中の錐状側面3で反射させることにより、ティ
ップ型回路試験用電電界センサ8の端部の光を照射でき
ない領域16がなくなる。したがって被測定回路11上
は、全て測定が可能となる。また、実施例2の場合と同
じように固定面5の一部に高反射膜を施し、光を有機非
線形光学材料を分散または結合させた高分子層1中で複
数回往復させても良い。この場合、電界と光との相互作
用長を長く取ることのできる被測定位置において、感度
を向上させることができる。
【0031】また、図4に示すように支持体2の錐状側
面3と高分子層1の錐状側面1aとを45度の角度で側
面加工し、高分子層1の錐状側面1aで光を反射させる
と、反射した光は、高分子層1中を被測定回路11に平
行に進行し、高分子層1の底面での反射が起こらないよ
うにできる。
【0032】このような構成によると、高分子層1中で
の光の角度(図9の角度θ2)が最大となり、理論上感
度が最大になる。そして、ティップ型回路試験用電界セ
ンサ8を伝送線のような電界と光との相互作用長を長く
とることのできる被測定位置に適用すると、相互作用長
に応じてさらに高感度化が図れる。例えば高分子層1中
で約200μmの距離を光と電界とが位相整合の問題な
く相互作用したとすると、その感度は、従来の薄膜型回
路試験用電界センサ15の約16倍以上、図1に示した
実施例1の約5倍以上になる。
【0033】また、図5に示すようにティップ型回路試
験用電界センサ8中の光路を妨げない程度まで高分子層
1の先端部側面を切削しても良い。この場合、対物レン
ズ6とティップ型回路試験用電界センサ8との相互位置
を調整することなく、ティップ型回路試験用電界センサ
8の端部の光を照射できな領域16がなくなる。したが
って被測定回路11上は全て測定が可能になる。
【0034】(実施例4)図6は、本発明によるティッ
プ型回路試験用電界センサの他の実施例による構成を説
明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述した図
と同一部分に同一符号を付してある。図6において、本
実施例によるティップ型回路試験用電界センサ8は、支
持体2が錐状に側面加工されてなく、支持体2の先端に
固定された有機非線形光学材料を分散または結合させた
高分子材料からなる高分子層1だけが錐状に側面加工さ
れた錐状側面1aを有して形成されている点が実施例1
と異なっている。
【0035】このような構成において、支持体2を通過
してきた集光光束7は、高分子層1の錐状加工された錐
状側面1aで全反射し、高分子層1内を通過し、再び錐
状加工された高分子層1の錐状側面1aで全反射して支
持体2中を進行し、このティップ型回路試験用電界セン
サ8から出射される。この場合、支持体2に側面加工を
施す必要がなくなる。
【0036】また、高分子層1の錐状加工された錐状側
面1aの角度を45度とすると、高分子層1の錐状側面
1aで反射した光は、被測定回路11と平行に進行し、
この高分子層1の底面での反射が起こらないようにする
ことができる。このような構成によると、高分子層1中
での光の角度(図9の角度θ2)が最大となり、理論上
感度が最大になる。そして、このティップ型回路試験用
電界センサ8を伝送線のような電界と光との相互作用長
を長くとることのできる被測定位置に適用すると、相互
作用長に応じてさらに高感度化が図れる。例えば高分子
層1中で約200μmの距離を光と電界とが位相整合の
問題なく相互作用したとすると、その感度は、従来の薄
膜型回路試験用電界センサ15の約16倍以上、実施例
1の約5倍以上になる。
【0037】(実施例5)図7は、本発明によるティッ
プ型回路試験用電界センサの他の実施例による構成を説
明する電界センサ先端部の縦断面図であり、前述した図
と同一部分に同一符号を付してある。図7において、本
実施例によるティップ型回路試験用電界センサ8は、支
持体2の錐状に側面加工された錐状側面3の先端面の一
部のみを有機非線形光学材料からなる高分子層1となる
ようにしてある点が実施例1と異なっている。すなわ
ち、支持体2の錐状加工された錐状側面3の先端面に溝
または孔などの凹部を形成し、この凹部内に高分子層1
が充填,固化されている。そして、この高分子層1は、
支持体2の錐状に側面加工された錐状側面3の先端面に
垂直方向に分極処理されている。
【0038】このような構成において、支持体2を通過
してきた集光光束7は、錐状加工された錐状側面3で全
反射し、凹部に形成された高分子層1の先端面で全反射
して再び錐状加工された錐状側面3で全反射して支持体
2中を進行し、ティップ型回路試験用電界センサ8から
出射される。このとき、集光光束7は最初に錐状側面3
で反射され、次に錐状側面3で反射される間に高分子層
1中を通過する。集光光束7が高分子層1の中央の下面
で反射するようにすれば、空間分解能および感度が最も
高くなる。この場合、この高分子層1に側面加工を施す
必要がなくなるほか、電界と光との相互作用長を短くす
ることができるため、高い空間分解能を必要とする被測
定位置に適用することができる。
【0039】また、錐状側面3の角度を約45度とすれ
ば、錐状側面3で反射した光は、被測定回路11と平行
に進行して高分子層1中を通過し、再び約45度に錐状
加工された錐状側面3で反射して支持体2中を進行し検
出される。このような構成によると、高分子層1中での
光の角度(図9の角度θ2)が最大となり、理論上感度
が最大になる。
【0040】なお、前述した実施例は、一つの例示であ
り、本発明の範囲を限定するものではないことは言うま
でもない。例えば錐状側面3および高分子層1の下面に
高反射膜を施し、光を反射させても良い。この場合、電
界センサ中の光の反射において全反射条件が不要となる
ため、錐状側面の角度および支持体の太さなどの電界セ
ンサの形状をより自由に設計することができる。すなわ
ち、高分子層1の下面における反射角を全反射より小さ
く設計した場合、入射光と出射光との間の距離を小さく
することができ、ティップ型回路試験用電界センサ8を
さらに小さく、コンパクトに構成することができる。さ
らに入射光と出射光との間の距離が小さいことから、単
一の対物レンズ6により一層の集光ができるため、高空
間分解能化が図れる。高分子層1の下面に関しては、信
号線9を反射体として用いても達成することができる。
この場合、高反射膜に比較し、反射率が小さくなるが、
高反射膜を施す必要がなくなる。
【0041】さらに図1では、ティップ型回路試験用電
界センサ8の横断面形状として正方形のもの示したが、
その形状は、測定目的や作製上都合により長方形や別
の多角形または円形に構成しても良い。例えば図8は、
1次元的なある領域全体に光を入射し、その領域の信号
を同時に測定するため、横断面形状を長方形にした例を
示してある。また、実施例に示したティップ型回路試験
用電界センサは、光の反射面とならない部分にも錐状加
工が施されているが、反射面とならない部分は錐状に加
工してなくても良い。勿論、柱状部分と錐状部分との横
断面形状が異なっていても構わない。
【0042】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
透明な材料からなる支持体と、この支持体の第1の端面
に固定された有機非線形光学材料を分散または結合させ
た高分子材料からなる高分子層とを有し、この高分子層
を被測定電気回路からの電界を拾う程度に前記被測定電
気回路に近接または接触させ、支持体を介して高分子層
に光を照射し、被測定電気回路の電界を検出することに
より、従来の薄膜型の回路試験用電界センサで必要とし
ていた2つの対物レンズを用いる専用かつ複雑な光学系
が不要となり、一般的な無機結晶を用いた回路試験用電
界センサと同様な単一の対物レンズを用いる簡単な光学
系による測定が可能になる。したがって無機結晶を用い
た回路試験用電界センサと光学系とがコンパチブルにな
るほか、従来問題となっていた凹凸の大きな回路部品や
治具または電界センサ支持用平板による回路上の被測定
領域の制限がなくなる。
【0043】また、本発明によれば、複屈折率の変化を
偏光変化に変換する効率が大きくすることにより、高感
度化が図れ、非点収差がないため、高空間分解能を得る
ことができる。特に伝送線のような電界と光との相互作
用長を長くとることのできる被測定位置に適用する場合
は、一層の高感度が得られる構造も可能となる。
【0044】さらに本発明によれば、接着に伴う取り扱
い上の困難さがなく、常にティップ型回路試験用電界セ
ンサの同じ部分を使用することができるためにティップ
回路試験用電界センサ自身の空間的な感度の補正の必
要がなくなるなどの極めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの一実施例による構成を説明する図であり、(a)は
斜視図、(b)電界センサ先端部の縦断面図である。
【図2】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図3】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サのさらに他の実施例による構成を説明する電界センサ
先端部の縦断面図である。
【図4】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図5】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図6】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図7】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する電界センサ先端部
の縦断面図である。
【図8】 本発明によるティップ型回路試験用電界セン
サの他の実施例による構成を説明する斜視図である。
【図9】 従来の薄膜型回路試験用電界センサによる電
界測定状態を説明する図であり、(a)は斜視図、
(b)は電界センサ先端部の縦断面図である。
【図10】 従来のフィルム上に形成した薄膜型回路試
験用電界センサによる電界測定状態を説明する電界セン
サ先端部の縦断面図である。
【図11】 従来の平板上に形成した薄膜型回路試験用
電界センサによる電界測定状態を説明する電界センサ先
端部の縦断面図である。
【符号の説明】 1…高分子層、1a…錐状側面、2…支持体、3…錐状
側面、4…反射防止膜、5…固定面、6…対物レンズ、
7集光光束、8…ティップ型回路試験用電界センサ、9
…信号線、10…基板、11…被測定回路、12…被測
定電界、13…フィルム、14…平板、15…薄膜型回
路試験用電界センサ、16…光を照射できない領域、1
7…高反射膜。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/66 C 7514−4M D 7514−4M

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な材料からなる支持体と、前記支持
    体の第1の端面に固定された有機非線形光学材料を分散
    または結合させた高分子材料からなる高分子層とを有
    し、前記高分子層を被測定電気回路からの電界を拾う程
    度に前記被測定電気回路に近接または接触させ、前記支
    持体を介して前記高分子層に光を照射し、前記被測定電
    気回路の電界を検出することを特徴とするディップ型回
    路試験用電界センサ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記高分子層が前記
    第1の端面の全面に固定され、かつ前記高分子層の側面
    が錐状に加工された錐状側面を有していることを特徴と
    するディップ型回路試験用電界センサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    第1の端面が微小領域となるように前記支持体が錐状に
    側面加工された錐状側面を有していることを特徴とする
    ディップ型回路試験用電界センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれか1項にお
    いて、前記第1の端面の一部に光を反射する反射領域を
    有することを特徴とするディップ型回路試験用電界セン
    サ。
  5. 【請求項5】 透明な材料からなり、第1の端面に凹部
    が形成され、かつ前記第1の端面が微小領域となるよう
    に錐状に側面加工された支持体と、前記凹部内に固定さ
    れた有機非線形光学材料を分散または結合させた高分子
    材料からなる高分子層とを有し、前記高分子層を被測定
    電気回路からの電界を拾う程度に前記被測定電気回路に
    近接または接触させ、前記支持体を介して前記高分子層
    に光を照射し、前記被測定電気回路の電界を検出するこ
    とを特徴とするディップ型回路試験用電界センサ。
  6. 【請求項6】 請求項3〜請求項5のいずれか1項にお
    いて、前記支持体の錐状に加工された錐状側面に光を反
    射する反射膜を有することを特徴とするディップ型回路
    試験用電界センサ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか1項にお
    いて、前記支持体と前記高分子層とがほぼ同程度の屈折
    率を有することを特徴とするディップ型回路試験用電界
    センサ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれか1項にお
    いて、前記支持体の前記第1の端面と対向する第2の端
    面に反射防止膜が形成されていることを特徴とするディ
    ップ型回路試験用電界センサ。
  9. 【請求項9】 透明な材料からなる支持体と、前記支持
    体の第1の端面に固定された有機非線形光学材料を分散
    または結合させた高分子材料からなる高分子層とを有す
    るディップ型回路試験用電界センサを用い、前記高分子
    層を被測定電気回路からの電界を拾う程度に前記被測定
    電気回路に近接または接触させ、前記支持体を介して前
    記高分子層に光を照射し、前記被測定電気回路の電界を
    検出することを特徴とする電界検出方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6087838A (en) * 1997-11-10 2000-07-11 Ando Electric Co., Ltd. Signal processing circuit for electro-optic probe
US6166845A (en) * 1998-05-28 2000-12-26 Ando Electric Co., Ltd. Electro-optic probe
US6201235B1 (en) 1998-05-01 2001-03-13 Ando Electric Co., Ltd. Electro-optic sampling oscilloscope
US6232765B1 (en) 1998-03-19 2001-05-15 Ando Electric Co., Ltd Electro-optical oscilloscope with improved sampling
US6288529B1 (en) 1998-06-03 2001-09-11 Ando Electric Co., Ltd Timing generation circuit for an electro-optic oscilloscope
US6567760B1 (en) 1998-05-06 2003-05-20 Ando Electric Co., Ltd. Electro-optic sampling oscilloscope

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