JPH0843436A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

Info

Publication number
JPH0843436A
JPH0843436A JP20137994A JP20137994A JPH0843436A JP H0843436 A JPH0843436 A JP H0843436A JP 20137994 A JP20137994 A JP 20137994A JP 20137994 A JP20137994 A JP 20137994A JP H0843436 A JPH0843436 A JP H0843436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable
fixed
electrode
mass
stopper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20137994A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Konaka
義宏 小中
Yasuhiro Negoro
泰宏 根来
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP20137994A priority Critical patent/JPH0843436A/ja
Publication of JPH0843436A publication Critical patent/JPH0843436A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0808Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate
    • G01P2015/0811Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0817Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass for pivoting movement of the mass, e.g. in-plane pendulum

Landscapes

  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定電極と可動電極とが接触するのを防止し
て質量部を変位可能な状態に維持することにより、加速
度センサの信頼性を向上させる。 【構成】 ガラス基板42上に低抵抗のシリコンからな
る各固定部43,可動部44を設け、各固定部43に固
定電極43Aを一体形成すると共に、可動部44を支持
部45,梁46,質量部47および可動電極47A,4
7Aから大略構成する。また、支持部45には、梁46
の変位方向両側に位置するように配置された抑止部48
A,48Aからなるストッパ48を設け、梁46が質量
部47の変位に伴って変位したときに、梁46をストッ
パ48に接触させることにより、梁46,質量部47の
変位を抑制し、可動電極47Aが固定電極43Aに接触
するのを防止する。さらに、ストッパ48と可動部44
(梁46)を同電位であるから、ストッパ48が梁46
と接触したまま固着するのを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両等の加速度
を検出するのに好適に用いられる加速度センサに関し、
特に、シリコン材料をエッチング処理することにより形
成される半導体式の加速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両等の加速度や回転方向を検
出するのに用いられる加速度センサは、絶縁基板上に固
定電極と、該固定電極に対向するように配設された可動
電極とを有し、加速度が加えられたときにこの可動電極
と固定電極との間隔が加速度に応じて変化するのを静電
容量の変化として検出するものである。
【0003】ここで、第1の従来技術として図16ない
し図23に示すような加速度センサについて説明する。
【0004】図において、1は従来技術による加速度セ
ンサを示し、該加速度センサ1は凹部2Aが形成された
絶縁基板としてのガラス基板2と、該ガラス基板2上で
凹部2Aを挟むように設けられた一対の固定部3,3
と、該各固定部3間に設けられた可動部4とから大略構
成されている。
【0005】ここで、前記各固定部3、可動部4は後述
する単一の低抵抗(0.01〜0.02Ωcm)なシリ
コンウェハ11からエッチング加工により分離して形成
されるため、それぞれが導電性を有している。そして、
凹部2Aを挟んだ一対の固定部3の対向端面は固定電極
3Aとなっている。
【0006】また、前記可動部4は基端側にガラス基板
2上に固着されて固定端となる支持部5が形成され、該
支持部5の先端側には梁6と、該梁6を介して変位可能
な自由端となる質量部7とが形成されている。ここで、
前記可動部4も固定部3と同一のシリコンウェハ11か
ら形成されるために導電性を有しており、質量部7は各
固定電極3Aと対向する両側端面が可動電極7A,7A
となっている。そして、このように形成される質量部7
は、前記ガラス基板2の凹部2Aの上側に位置し、各固
定部3間で矢示A方向に変位可能な状態で支持部5と梁
6によって支持されている。
【0007】さらに、8,8,…はガラス基板2上に位
置して固定部3,3、可動部4の支持部5に電気的に接
続された電極パッドを示し、該各電極パッド8は各固定
部3、可動部4を外部の信号処理回路(図示せず)に接
続するためのものである。
【0008】次に、従来技術による加速度センサ1の製
造方法について図19ないし図23に基づいて説明す
る。
【0009】まず、図19に示すマスク膜形成工程で
は、シリコン板としてのシリコンウェハ11の両側面に
減圧CVD法等によってマスク膜としてのSiN膜12
を形成する。さらに、シリコンウェハ11の上側面に形
成したSiN膜12をフォトリソ技術によってパターニ
ングし、次工程で溝13を形成する部位のSiN膜12
を除去する。
【0010】ここで、前記シリコンウェハ11は、低抵
抗(0.01〜0.02Ωcm)であり、上側面,下側
面が(110)面の単結晶シリコンからなり、通常、直
径が7.5〜15.5cm程度で、厚さが300μm程
度のものを用いる。そして、加速度センサ1を製造する
ときには、1枚のシリコンウェハ上に複数個の加速度セ
ンサ1を形成するようにする。しかし、図19では説明
の便宜上、単一の加速度センサ1を製造する場合を示し
ている。
【0011】次に、図20に示す第1のエッチング工程
では、シリコンウェハ11にアルカリ系のエッチング液
(KOH水溶液,TMAH,ビドラジンまたはEDP
等)を用いてウエットエッチングを施し、溝13,1
3,…を形成する。
【0012】次に、図21に示すマスク膜除去工程で
は、シリコンウェハ11の両側面に形成されたSiN膜
12をりん酸を用いたウエットエッチングまたはRIE
(リアクティブイオンエッチング)により除去する。
【0013】次に、図22に示す接合工程では、シリコ
ンウェハ11を上,下を反転させ、ガラス基板14上に
陽極接合法により接合する。ここで、前記ガラス基板1
4の上側面には、凹部14A,電極パッド15,15等
を形成しておく。
【0014】次に、図23に示す第2のエッチング工程
では、シリコンウェハ11の厚みを薄くするように、該
シリコンウェハ11の上側面からRIE(リアクティブ
イオンエッチング)またはウエットエッチングを施し、
前記各溝13が貫通するまでエッチングする。即ち、図
22中の矢示dで示した厚み分だけ、シリコンウェハ1
1を除去することにより、加速度センサ1の各固定部3
および可動部4となる部位を分離して形成する。
【0015】最後に、図23中のガラス基板14の左右
両側を二点鎖線に沿うようにして、切断することによ
り、図16ないし図18に示す加速度センサ1が完成す
る。
【0016】このようにして製造された加速度センサ1
は、外部から加速度が加わると、慣性力によって質量部
7が梁6を介して図16ないし図18に示す矢示A方向
に変位し、該質量部7が左,右の固定部3,3に対して
近接または離間するので、このときの両電極間の間隔変
化を固定電極3Aと可動電極7A間の静電容量の変化と
して外部の信号処理回路に出力し、該信号処理回路では
この静電容量の変化に基づき加速度を検出する。
【0017】次に、第2の従来技術として図24に示す
ようなくし形電極を有する加速度センサについて説明す
る。
【0018】図において、21は加速度センサ、22は
絶縁基板としてのガラス基板を示し、該ガラス基板22
には矩形状の凹部22Aが形成され、該ガラス基板22
上には低抵抗で単結晶のシリコン材料からなる後述の固
定部23,23と可動部25が互いに分離して形成され
ている。
【0019】23,23は一対の固定部を示し、該各固
定部23は、前記ガラス基板22の左,右に離間して配
設され、それぞれ対向する内側面には薄板状の電極板2
4A,24A,…を有する固定電極としての固定側くし
状電極24,24が形成されている。
【0020】25は可動部を示し、該可動部25は、前
記ガラス基板22の前,後に離間してガラス基板22に
固着された支持部26,26と、該各支持部26の左,
右両端側から延びた梁27,27,…と、該各梁27を
介して前記各支持部26に支持され、前記各固定部23
の間に配設された質量部28と、該質量部28から左,
右方向にそれぞれ突出形成された薄板状の電極板29
A,29A,…を有する可動電極としての可動側くし状
電極29,29とから構成され、前記各梁27は質量部
28を矢示B方向に変位可能に支持するように薄板状に
形成されている。そして、前記各可動側くし状電極29
の各電極板29Aは各固定側くし状電極24の各電極板
24Aと微小隙間を介して互いに対向するようになって
いる。
【0021】30,30,…はガラス基板2上に配設さ
れた4個の電極パッドを示し、該各電極パッド30は、
前記各固定部3の固定側くし状電極24,可動部25の
各可動側くし状電極29を外部に設けられた信号処理回
路(図示せず)に電気的に接続するために設けられてい
る。
【0022】以上の如く構成される第2の従来技術によ
る加速度センサ21も前記第1の従来技術による加速度
センサ1とほぼ同様な製造方法によって製造される。ま
た、当該加速度センサ21の動作についても前記第1の
従来技術による加速度センサ1とほぼ同様であり、加速
度が作用すると、慣性力によって質量部28が各梁27
を介して加速度検出方向である矢示B方向に変位し、各
可動側くし状電極29の各電極板29Aが各固定側くし
状電極24の各電極板24Aに近接または離間するの
で、各電極板29A,24A間の間隔変化を各電極板2
9A,24A間の静電容量の変化として外部の信号処理
回路に出力し、該信号処理回路ではこの静電容量の変化
に基づき加速度を検出する。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術では、加速度センサ1の固定部3側の固定
電極3Aと、可動部4側の可動電極7Aとの間には、所
定間隔の隙間が形成されており、その隙間間隔分だけ質
量部7の変位を許すようになっている。
【0024】しかし、該加速度センサ1に大きな加速度
が作用して前記質量部7が大幅に変位し、前記可動電極
7Aが固定電極3Aに接触した場合に、前記固定電極3
Aと可動電極7Aとが両電極間の静電力で固着してしま
い、固定電極3Aと可動電極7Aとがショートしたまま
質量部7が変位不能になる場合がある。また、加速度セ
ンサ1に、このような大きな加速度が作用しない場合で
も、前記固定電極3Aと可動電極7Aとが静電力によっ
て引きつけ合って固着してしまい、その状態のまま質量
部7が変位不能になる場合がある。この結果、加速度の
検出を続行するのが不可能となるという問題がある。
【0025】上述した問題は、第2の従来技術による加
速度センサ21にもほぼ同様に生じる。即ち、加速度セ
ンサ21の質量部28が矢示B方向に大幅に変位したこ
とにより、可動側くし状電極29の各電極板29Aと固
定側くし状電極24に各電極板24Aとが静電力によっ
て固着してしまい、その状態のまま質量部28が変位不
能となる場合がある。この結果、加速度の検出を続行す
るのが不可能となるという問題がある。
【0026】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は可動部の質量部が変位すること
により可動電極が対向する固定電極に接触するのを確実
に防止でき、信頼性を向上できるようにした加速度セン
サを提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、可動
部側には、前記質量部が変位したときに該可動部の梁ま
たは質量部と接触するのを許し、前記固定電極と可動電
極とが接触するのを防止するストッパを該可動部に一体
形成し、かつ前記ストッパは前記可動部と電気的に同電
位を保持する構成としたことにある。
【0028】また、請求項2の発明が採用する構成の特
徴は、絶縁基板上に、前記質量部が変位したときに該可
動部の梁または質量部と接触するのを許し、前記固定電
極と可動電極とが接触するのを防止するストッパを設
け、かつ該ストッパは前記可動部と電気的に同電位を保
持する構成としたことにある。
【0029】また、請求項3の発明の如く、前記ストッ
パを、前記可動部の質量部の変位方向両側にそれぞれ位
置するように設けられた一対の抑止部から構成し、該各
抑止部と質量部との隙間間隔を、前記質量部に設けられ
た可動電極と前記固定部に設けられた固定電極との間の
隙間間隔より小さい間隔とするのが好ましい。
【0030】さらに、請求項4の発明の如く、前記スト
ッパを、前記可動部の梁の変位方向両側にそれぞれ位置
するように設けられた一対の抑止部から構成し、該各抑
止部と梁との隙間間隔を、前記質量部に設けられた可動
電極と前記固定部に設けられた固定電極との間の隙間間
隔より小さい間隔とするのが好ましい。
【0031】
【作用】請求項1または2の構成によれば、質量部が変
位したとき、ストッパが可動部の梁または質量部と接触
することによって質量部の変位を抑制し、可動部に設け
られた可動電極が固定部に設けられた固定電極に接触す
るのを確実に防止することができる。また、前記ストッ
パは前記可動部と電気的に同電位であるから、前記質量
部とストッパとの間に静電力は発生せず、前記質量部が
ストッパに接触したままで固着するのを確実に防止する
ことができる。
【0032】また、請求項3の構成によれば、ストッパ
を構成する各抑止部と質量部との隙間間隔は、前記可動
部(質量部)に設けられた可動電極と固定部に設けられ
た固定電極との間の隙間間隔より小さい間隔であるか
ら、前記質量部が変位したとき、該質量部をストッパの
抑止部に接触させることにより、該質量部の可動電極が
前記固定部の固定電極に対して常に離間した状態となる
ように保持することができ、該質量部の可動電極が前記
固定部の固定電極に接触するのを確実に防止することが
できる。
【0033】さらに、請求項4の構成によれば、ストッ
パを構成する各抑止部と梁との隙間間隔は、前記可動部
(質量部)に設けられた可動電極と固定部に設けられた
固定電極との間の隙間間隔より小さい間隔であるから、
前記梁が質量部の変位に伴って変位したとき、該梁をス
トッパの抑止部に接触させることにより、該質量部の可
動電極が前記固定部の固定電極に対して常に離間した状
態となるように保持することができ、該質量部の可動電
極が前記固定部の固定電極に接触するのを確実に防止す
ることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例による加速度センサに
ついて、図1ないし図15に基づいて説明する。
【0035】まず、本発明の第1の実施例を図1ないし
図3に基づいて説明する。
【0036】図において、41は本実施例による加速度
センサを示し、該加速度センサ41は第1の従来技術に
よる加速度センサ1とほぼ同様に、凹部42Aを有する
絶縁基板としてのガラス基板42と、該ガラス基板42
上に設けられ、固定電極43Aを有する一対の固定部4
3,43と後述する可動部44とから大略構成されてい
る。
【0037】44は本実施例による可動部を示し、該可
動部44は、支持部45,梁46および可動電極47
A,47Aを有する質量部47から一体形成されてい
る。これらの構成については第1の従来技術で述べた可
動部4と同様であるが、本発明による可動部44は、支
持部45に後述のストッパ48が一体形成されている点
で第1の従来技術による可動部4と相違する。
【0038】48は可動部44の支持部45に一体形成
されたストッパを示し、該ストッパ48は、梁46の左
右方向両側、即ち、梁46が質量部47の変位に伴って
変位する変位方向両側に位置するようにそれぞれ配設さ
れた一対の抑止部48A,48Aから構成されている。
そして、該各抑止部48Aは基端側が前記支持部45に
一体形成され、先端側が支持部45と質量部47との間
のほぼ中間位置に到達する長さをもって、前記梁46と
平行に前後方向に伸長している。
【0039】また、該ストッパ48の各抑止部48A先
端側には、突起48A1 ,48A1が梁46側に向けて
突出するようにそれぞれ形成されている。そして、図3
に示すように、該突起48A1 の先端から該突起48A
1 に対向する梁46の側面までの隙間間隔d1 は、質量
部47の可動電極47Aと固定部43の固定電極43A
との間の隙間間隔d0 より小さい間隔、即ち、d1 <d
0 となるように設定されている。これにより、該ストッ
パ48は、質量部47が変位したときに梁46の側面が
該突起48A1 に接触するのを許し、質量部47の可動
電極47Aが固定部43の固定電極43Aに接触するの
を防止している。
【0040】さらに、低抵抗なシリコンによってストッ
パ48と支持部45は一体形成されているため、可動部
44に通電した場合に、該ストッパ48は可動部44を
構成する支持部45,梁46および質量部47と電気的
に同電位に保持される。
【0041】49,49,…はガラス基板42上に配設
された電極パッドを示し、該各電極パッド49は、前記
各固定部43,可動部44の支持部45にそれぞれ電気
的に接続されている。
【0042】本実施例による加速度センサ41は上述の
ような構成を有するもので、その製造方法については、
図19ないし図23に示す第1の従来技術によるものと
ほぼ同様であり、ストッパ48の形成も従来技術による
製造方法と同様の製造方法によって行う。即ち、図19
に示すマスク膜形成工程において、シリコンウェハにス
トッパ48となる部位を含んだSiN膜を形成し、以降
の各工程においてエッチング等の処理を施すことによ
り、各固定部43,可動部44の支持部45,梁46お
よび質量部47の形成と同時に、ストッパ48を一体形
成する。
【0043】次に、本実施例による加速度センサ41の
動作について説明するに、外部から加速度が作用する
と、慣性力によって質量部47が左,右の固定部43,
43に対して近接または離間するように、図1中の矢示
A方向に変位する。このとき、該質量部47の可動電極
47Aと各固定部43の固定電極43Aとの間の間隔変
化に伴って、固定電極43Aと可動電極47Aとの間の
静電容量が変化する。そして、この静電容量の変化を外
部の信号処理回路に出力し、該信号処理回路ではこの静
電容量の変化に基づき加速度を検出する。
【0044】ここで、外部から大きな加速度が作用し、
質量部47が大幅に矢示A方向に変位した場合には、梁
46も該質量部47と共に大幅に変位するので、梁46
の片側面がストッパ48を構成する各抑止部48Aの突
起48A1 に接触する。これによって、梁46および質
量部47がそれ以上の変位しようとしても、前記ストッ
パ48の抑止部48Aによって抑制されることとなる。
【0045】さらに、抑止部48Aの突起48A1 先端
から梁46の側面までの隙間間隔d1 は、質量部47の
可動電極47Aと固定部43の固定電極43Aとの間の
隙間間隔d0 より小さい間隔となるように設定されてい
るから、抑止部48Aの突起48A1 に梁46の側面が
接触した状態では、可動電極47Aと固定電極43Aと
が離間した状態で保持される。即ち、梁46および質量
部47の変位がストッパ48によって抑制されることに
より、可動電極47Aが固定電極43Aに接触するのを
確実に防止することができる。
【0046】また、前記ストッパ48は支持部45と一
体形成されているから、該ストッパ48は梁46と電気
的に同電位に保持される。この結果、静電力によって前
記梁46がストッパ48に接触したまま固着するのを防
止することができ、梁46および質量部47を常に変位
可能な状態に維持することができる。
【0047】かくして、本実施例によれば、梁46の変
位方向両側にそれぞれ位置するように配設された抑止部
48A,48Aからなるストッパ48を可動部44の支
持部45に一体形成し、質量部47が変位したときに梁
46の側面が抑止部48Aの突起48A1 に接触するの
を許し、質量部47の可動電極47Aが固定部43の固
定電極43Aに接触するのを防止する構成としたから、
前記質量部47が大幅に変位しても、該質量部47の可
動電極47Aが固定部43の固定電極43Aに接触し、
両電極が静電力による吸引力によって互いに引きつけ合
って固着するのを確実に防止でき、質量部47が変位不
能となって加速度検出が続行不可能になるのを確実に防
止できる。
【0048】特に、本実施例によれば、前記ストッパ4
8は、可動部44の支持部45に一体形成されているた
め、可動部44の一部を構成する梁46と電気的に同電
位であるから、前記ストッパ48と梁46との間に静電
力が発生しない。これにより、前記梁46がストッパ4
8に接触しても固着してしまうことがなく、梁46およ
び質量部47を常に変位可能となるように維持すること
ができる。
【0049】従って、本実施例によれば、加速度センサ
41の誤動作を確実に防止することができ、加速度セン
サ41の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0050】次に、本発明の第2の実施例を図4ないし
図9に基づいて説明するに、本実施例の特徴は、梁の変
位方向両側に位置するように配置された各抑止部からな
るストッパを支持部に一体形成し、該ストッパの各抑止
部の先端下側にのみ突起を形成したことにあり、特に当
該加速度センサを製造するに当って、前記突起をシリコ
ンウェハに不純物をドーピングすることにより形成した
ことにある。なお、本実施例では、前述した図1ないし
図3に示す第1の実施例による加速度センサ41と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0051】図において、51は本実施例による加速度
センサを示し、該加速度センサ51は、後述のストッパ
52の構成を除き、第1の実施例で述べた加速度センサ
41と同様に形成されている。
【0052】52は可動部44に一体形成された本実施
例によるストッパを示し、該ストッパ52は、第1の実
施例で述べたストッパ48とほぼ同様に、梁46の変位
方向両側に位置するように配設された一対の抑止部52
A,52Aから構成され、該各抑止部52A,52Aの
先端側には突起52A1 ,52A1 が梁46側に向けて
それぞれ突出して形成されている。
【0053】ここで、前記突起52A1 は、図5に示す
ように、抑止部52Aの下側(ガラス基板2側)にのみ
突出形成されている。また、該突起52A1 は、後述す
るように、シリコンウェハ61に不純物であるボロンを
ドーピングすることによって形成される。
【0054】そして、該突起52A1 の先端から該突起
52A1 に対向する梁46の側面までの隙間間隔d2
は、質量部47の可動電極47Aと固定部43の固定電
極43Aとの間の隙間間隔d0 より小さい間隔、即ち、
d2 <d0 となるように設定されている。これにより、
該ストッパ52は、質量部47が変位したときに梁46
の側面が該突起52A1 に接触するのを許し、質量部4
7の可動電極47Aが固定部43の固定電極43Aに接
触するのを防止している。さらに、可動部44に通電し
た場合に、該ストッパ52は可動部44を構成する支持
部45,梁46および質量部47と電気的に同電位に保
持される。
【0055】本実施例による加速度センサ51は上述の
ような構成を有するものであり、次に、当該加速度セン
サ51の製造方法について図6ないし図9を参照しつつ
説明する。特に、ストッパ52を構成する各抑止部52
Aの突起52A1 の形成について詳説する。
【0056】まず、図6に示すドーピング工程では、従
来技術で述べたシリコンウェハ11と同様に、低抵抗な
単結晶シリコンからなるシリコン板としてのシリコンウ
ェハ61にイオン注入または拡散によって不純物として
のボロンをドーピングし、ボロン拡散部62,62を2
箇所形成する。ここで、該各ボロン拡散部62のボロン
濃度は1020/cm3 以上とする。
【0057】次に、図7に示すマスク膜形成工程では、
従来技術で述べたマスク膜形成工程(図19)と同様
に、シリコンウェハ61の上側面,下側面に減圧CVD
法等によってマスク膜としてのSiN膜63を形成し、
シリコンウェハ61の上側面のSiN膜63をフォトリ
ソ技術によってパターニングし、次工程で溝64を形成
する部位のSiN膜63を除去する。
【0058】次に、図8に示す第1のエッチング工程で
は、従来技術で述べた第1のエッチング工程(図20)
と同様に、シリコンウェハ61にアルカリ系のエッチン
グ液(KOH水溶液,TMAH,ビドラジンまたはED
P等)を用いてウエットエッチングを施し、溝64,6
4,…を形成する。このとき、シリコンウェハ61のボ
ロン拡散部62,62は、他の部位に比べてエッチング
の進行が遅く実質上エッチングがされないため、各溝6
3の開口部に突起(突起52A1 )となって残る。
【0059】次に、図9に示すマスク膜除去工程では、
従来技術で述べたマスク膜除去工程(図21)と同様
に、シリコンウェハ61に形成されたSiN膜63をり
ん酸を用いたウエットエッチングまたはRIE(リアク
ティブイオンエッチング)により除去する。
【0060】次に、従来技術で述べた接合工程(図2
2)と同様に、シリコンウェハ61を上,下を反転さ
せ、ガラス基板上に陽極接合法により接合し、従来技術
で述べた第2のエッチング工程(図23)と同様に、該
シリコンウェハ61に各溝64が貫通するまでエッチン
グを施し、加速度センサ51の各固定部43および可動
部44の支持部45,梁46,質量部47およびストッ
パ52を分離して形成する。そして、従来技術で述べた
如くガラス基板を所定位置で切断することにより、図4
および図5に示す加速度センサ51が完成する。
【0061】上述した製造方法によれば、シリコンウェ
ハ61にボロンをドーピングして、ボロン拡散部62,
62を形成することにより、該各ボロン拡散部62の
み、エッチングの進行を実質的に停止させることができ
るから、溝64の開口部に突起(突起52A1 )を形成
することができる。このような方法によって、ストッパ
52を構成する各抑止部52Aの先端下側のみに突起5
2A1 を形成することができる。
【0062】また、本実施例による加速度センサ51の
動作については、第1の実施例で述べた加速度センサ4
1とほぼ同様である。
【0063】かくして、本実施例によれば、上述の製造
方法によって形成された突起52A1 を有する各抑止部
52Aから構成されたストッパ52を支持部45に一体
形成したことにより、第1の実施例と同様の作用効果を
得ることができる。
【0064】次に、本発明の第3の実施例を図10およ
び図11に基づいて説明するに、本実施例の特徴は、ス
トッパを可動部の支持部の左,右両側から質量部に向け
てそれぞれ伸長するように形成し、質量部が変位したと
き、該質量部を前記ストッパに接触させることによって
質量部の変位を抑制する構成としたことにある。
【0065】図において、71は本実施例による加速度
センサを示し、該加速度センサ71は第1の従来技術に
よる加速度センサ1とほぼ同様に、凹部72Aを有する
絶縁基板としてのガラス基板72と、該ガラス基板72
上に設けられ、固定電極73Aを有する一対の固定部7
3,73と後述する可動部74とから大略構成されてい
る。
【0066】74は本実施例による可動部を示し、該可
動部74は、支持部75,梁76および可動電極77
A,77Aを有する質量部77から一体形成されてい
る。これらの構成については第1の従来技術で述べた可
動部4と同様であるが、本発明による可動部74は、支
持部75に後述のストッパ78が一体形成されている点
で第1の従来技術による可動部4と相違する。
【0067】78は可動部74の支持部75に一体形成
されたストッパを示し、該ストッパ78は、支持部75
の左右両端側から質量部77側に向けて前後方向にそれ
ぞれ伸長して設けられた抑止部78A,78Aから構成
されている。そして、該各抑止部78Aの先端側が質量
部77の変位方向(左右方向)両側に位置しており、質
量部77が変位したときに、該質量部77の左右両側面
(可動電極77A,77A)が、該各抑止部78Aの先
端側内側面に相当する接触面78A1 ,78A1に接触
するようになっている。
【0068】また、図11に示すように、該ストッパ7
8の各抑止部78Aの接触面78A1 から、該接触面7
8A1 と対向する質量部77の側面(可動電極77A)
までの隙間間隔d3 は、質量部77の可動電極77Aと
固定部73の固定電極73Aとの間の隙間間隔d0 より
小さい間隔、即ち、d3 <d0 となるように設定されて
いる。これにより、該ストッパ78は、質量部77が変
位したときに質量部77の可動電極77Aが該各抑止部
78Aの接触面78A1 に接触するのを許し、質量部7
7の可動電極77Aが固定部73の固定電極73Aに接
触するのを防止している。
【0069】さらに、該ストッパ78は支持部75と一
体形成されているため、可動部74に通電した場合に、
該ストッパ78は可動部74を構成する支持部75,梁
76および質量部77と電気的に同電位に保持される。
【0070】79,79,…はガラス基板72上に設け
られた電極パッドを示し、該各電極パッドは第1の従来
技術によるものと同様に、前記各固定部73,可動部7
4の支持部75にそれぞれ電気的に接続されている。
【0071】本実施例による加速度センサ71は上述の
ような構成を有するものであり、その製造方法について
は、図19ないし図23に示す第1の従来技術によるも
のとほぼ同様であり、ストッパ78の形成も従来技術に
よる製造方法と同様の製造方法によって行う。また、本
実施例による加速度センサ71の基本的な動作について
も、第1の従来技術による加速度センサ1または上述し
た第1および第2の実施例による加速度センサ41,5
1と同様であるため省略し、ここでは、本実施例による
加速度センサ71に外部から大きな加速度が加えられた
ときのストッパ78の作用について説明する。
【0072】即ち、外部から大きな加速度が作用し、質
量部77が大幅に矢示A方向に変位した場合には、質量
部77の側面(可動電極77A)がストッパ78を構成
する抑止部78Aの接触面78A1 に接触する。これに
よって、質量部77がそれ以上変位しようとしても、前
記ストッパ78の抑止部78Aによって抑制されること
となる。
【0073】さらに、抑止部78Aの接触面78A1 か
ら質量部77の側面(可動電極77A)までの隙間間隔
d3 は、質量部77の可動電極77Aと固定部73の固
定電極73Aとの間の隙間間隔d0 より小さい間隔とな
るように設定されているから、抑止部78Aの接触面7
8A1 に質量部77の側面(可動電極77A)が接触し
た状態では、可動電極77Aと固定電極73Aとが離間
した状態で保持される。即ち、質量部77の変位がスト
ッパ78によって抑制されることにより、可動電極77
Aが固定電極73Aに接触するのを確実に防止すること
ができる。
【0074】また、前記ストッパ78は支持部75と一
体形成されているから、該ストッパ78は質量部77と
電気的に同電位に保持される。この結果、静電力によっ
て前記質量部77がストッパ78に接触したまま固着す
るのを防止することができ、質量部77を常に変位可能
の状態に維持することができる。
【0075】かくして、本実施例によれば、質量部77
の変位方向両側にそれぞれ位置するように配設された抑
止部78A,78Aからなるストッパ78を可動部74
の支持部75に一体形成し、質量部77が変位したとき
に、該質量部77の側面(可動電極77A)が抑止部7
8Aの接触面78A1 に接触するのを許し、質量部77
の可動電極77Aが固定部73の固定電極73Aに接触
するのを防止する構成としたから、前記第1および第2
の実施例による加速度センサ41,51と同様に、前記
質量部77が大幅に変位しても、該質量部77の可動電
極77Aが固定部73の固定電極73Aに接触して固着
するのを確実に防止できる。
【0076】特に、本実施例によれば、前記ストッパ7
8は、可動部74の支持部75に一体形成されているた
め、可動部74の一部を構成する質量部77と電気的に
同電位であるから、前記ストッパ78と質量部77との
間に静電力が発生しない。これにより、前記質量部77
がストッパ78に接触しても固着することがなく、質量
部77を常に変位可能となるように維持することがで
き、加速度センサ71の誤動作を確実に防止し、加速で
センサ71の信頼性を大幅に向上させることができる。
【0077】次に、本発明の第4の実施例を図12に基
づいて説明するに、本実施例の特徴は、質量部の変位を
抑制するストッパを可動部とは分離した状態で絶縁基板
上に形成したことにある。
【0078】図において、81は本実施例による加速度
センサを示し、該加速度センサ81は第1の従来技術に
よる加速度センサ1とほぼ同様に、凹部82Aを有する
絶縁基板としてのガラス基板82と、該ガラス基板82
上に設けられ、固定電極83Aを有する一対の固定部8
3,83と、可動部84とから大略構成され、前記可動
部84は支持部85,梁86および可動電極87A,8
7Aを有する質量部87から大略構成されている。ま
た、前記ガラス基板82に電極パッド88,88,…が
設けられている。
【0079】89,89は質量部87の変位方向(左右
方向)両側に位置してガラス基板82上に配設された一
対の抑止部を示し、該抑止部89,89は質量部87の
変位を抑制するためのストッパを構成している。即ち、
前記各抑止部89は、支持部85と各固定部83との間
に位置して、ガラス基板82の凹部82Aを挟むように
左,右に配置されており、支持部85,各固定部83,
質量部87とはそれぞれ分離した状態で設けられてい
る。
【0080】また、該各抑止部89の内側面は接触面8
9Aとなり、該接触面89Aと対向する質量部87の側
面(可動電極87A)までの隙間間隔d4 は、質量部8
7の可動電極87Aと固定部83の固定電極83Aとの
間の隙間間隔d0 より小さい間隔、即ち、d4 <d0 と
なるように設定されている。これにより、該各抑止部8
9は、質量部87が変位したときに質量部87の可動電
極87Aが該各抑止部89Aの接触面89Aに接触する
のを許し、質量部87の可動電極87Aが固定部83の
固定電極83Aに接触するのを防止している。
【0081】さらに、該各抑止部89は、ガラス基板8
2上に設けられた金属部材90,90を介して支持部8
5と電気的に接続されている。このため、可動部84に
通電した場合に、該各抑止部89は可動部84を構成す
る支持部85,梁86および質量部87と電気的に同電
位に保持される。
【0082】本実施例による加速度センサ81は上述の
ような構成を有するものであり、その製造方法について
は、図19ないし図23に示す第1の従来技術によるも
のとほぼ同様であり、各抑止部89の形成も従来技術に
よる製造方法と同様の製造方法によって行う。また、本
実施例による加速度センサ81の動作についても、上述
した第3の実施例による加速度センサ71と同様であ
る。
【0083】かくして、本実施例によれば、質量部87
の変位方向両側にそれぞれ位置するように配設された抑
止部89,89からなるストッパをガラス基板82上に
支持部85等から分離した状態で設け、質量部87が変
位したときに該質量部87の側面(可動電極87A)が
抑止部89の接触面89Aに接触するのを許し、質量部
87の可動電極87Aが固定部83の固定電極83Aに
接触するのを防止する構成としたから、前記質量部87
が大幅に変位しても、該質量部87の可動電極87Aが
固定部83の固定電極83Aに接触して固着するのを確
実に防止でき、質量部87が変位不能となって加速度検
出が続行不可能になるのを確実に防止できる。
【0084】特に、本実施例によれば、前記各抑止部8
9を金属部材90を介して可動部84の支持部85に電
気的に接続し、各抑止部89と質量部87とを電気的に
同電位に保持する構成としたから、質量部87が各抑止
部89に接触しても固着してしまうことがなく、質量部
87を常に変位可能となるように維持することができ、
加速度センサ81の信頼性を大幅に向上させることがで
きる。
【0085】次に、本発明の第5の実施例を図13およ
び図14に基づいて説明するに、本実施例の特徴は、図
に示すようなくし状電極を有する加速度センサにおい
て、可動部の一部を構成する支持部にストッパを一体形
成したことにある。
【0086】図において、91は本実施例による加速度
センサを示し、該加速度センサ91は、前述した図24
に示す第2の従来技術による加速度センサ21とほぼ同
様に、凹部92Aを有する絶縁基板としてのガラス基板
92と、該ガラス基板92上に設けられた一対の固定部
93と、該各固定部93間に設けられた後述する可動部
95とから大略構成され、前記各固定部93の内側には
複数の電極板94A,94Aを有する固定電極としての
固定側くし状電極94が一体形成されている。
【0087】95は本実施例による可動部を示し、該可
動部95は、第2の従来技術による可動部25とほぼ同
様に、前記ガラス基板92上に固着された支持部96,
96と、該各支持部96に梁97,97,…を介して支
持された質量部98と、該質量部98から左,右方向に
それぞれ形成された電極板99A,99A,…を有する
可動電極としての可動側くし状電極99,99とから構
成されているものの、本実施例による可動部95の支持
部96,96には後述する抑止部100,100がそれ
ぞれ形成されている。
【0088】100,100は支持部96,96にそれ
ぞれ一体形成された抑止部を示し、該各抑止部100は
質量部98の変位を抑制するためのストッパを構成する
ものである。また、該抑止部100は、支持部96の内
側面の左右方向中間部に位置し、質量部98側に向けて
突出するように形成されており、該抑止部100の先端
からこれに対向する前記質量部98の側面までの隙間間
隔d5 が、互いに対向する固定側くし状電極94の電極
板94Aと可動側くし状電極99の電極板99Aとの隙
間間隔d0 よりも小さい間隔、即ち、d5 <d0 となる
ように設定されている。これにより、該各抑止部100
は、質量部98が変位したときに質量部98が該各抑止
部100に接触するのを許し、質量部98に形成された
可動側くし状電極99の電極板99Aが固定部93に形
成された固定側くし状電極94の電極板94Aに接触す
るのを防止している。
【0089】さらに、該各抑止部100は各支持部96
と一体形成されているため、可動部95に通電した場合
に、該各抑止部100は可動部95を構成する支持部9
6,梁97および質量部98と電気的に同電位に保持さ
れる。
【0090】101,101,…はガラス基板92上に
配設された電極パッドを示し、該各電極パッド101
は、前記各固定部93の固定側くし状電極94,可動部
95の各可動側くし状電極99を外部に設けられた信号
処理回路(図示せず)に電気的に接続するために設けら
れている。
【0091】このように構成される本実施例によれば、
前記質量部98が矢示B方向に大幅に変位したときに、
該質量部98に形成された可動側くし状電極99の電極
板99Aが固定部93に形成された固定側くし状電極9
4の電極板94Aに接触して固着するのを確実に防止で
きる。
【0092】また、本実施例によれば、前記各抑止部1
00を可動部95の支持部96に一体形成したから、該
各抑止部100は可動部95の質量部98と電気的に同
電位に保持される。これにより、質量部98が各抑止部
100に接触しても固着してしまうことがなく、質量部
98を常に変位可能となるように維持することができ、
加速度センサ91の信頼性を大幅に向上させることがで
きる。
【0093】なお、前記第4の実施例では、ガラス基板
82上に各抑止部89からなるストッパを設け、前記各
抑止部89に質量部87を接触させることにより、該質
量部87の変位を抑制するものとして述べたが、本発明
はこれに限らず、ストッパの各抑止部を梁86に近接す
るように形成し、梁86を接触させることにより、前記
質量部87の変位を抑制する構成としてもよい。
【0094】また、前記第5の実施例では、ストッパを
構成する各抑止部100に質量部98を接触させること
により、該質量部98の変位を抑制するものとして述べ
たが、本発明はこれに限らず、各梁97に近接する位置
に各抑止部を配設し、各梁97を接触させることにより
質量部87の変位を抑制する構成としてもよい。
【0095】一方、前記第5の実施例では、ストッパを
構成する各抑止部100を支持部96側に一体形成する
構成としたが、本発明はこれに限るものでなく、図15
に示すように各抑止部100′を質量部98側に一体形
成する構成としてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、可動部側には、質量部が変位したときに、梁また
は質量部と接触するのを許し、固定部に設けられた固定
電極と可動部に設けられた可動電極とが接触するのを防
止するストッパを前記可動部に一体形成し、かつ前記ス
トッパは前記可動部と電気的に同電位を保持する構成と
したから、質量部が変位したときに、固定電極と可動電
極とが互いに接触するのを確実に防止できる。特に、ス
トッパは前記可動部と電気的に同電位であるから、可動
部の一部を構成する梁または質量部がストッパと接触し
ても静電力によって固着するのを確実に防止できる。従
って、質量部を常時変位可能に維持することができ、加
速度センサの信頼性を大幅に向上させることができる。
【0097】また、請求項2の発明によれば、絶縁基板
上には、質量部が変位したときに、梁または質量部と接
触するのを許し、固定部に設けられた固定電極と可動部
に設けられた可動電極とが接触するのを防止するストッ
パを設け、かつ前記ストッパは前記可動部と電気的に同
電位を保持する構成としたから、請求項1の発明とほぼ
同様に、固定電極と可動電極とが互いに接触するのを確
実に防止できると共に、可動部の一部を構成する梁また
は質量部がストッパと接触して固着するのを確実に防止
できる。従って、質量部を常時変位可能に維持すること
ができ、加速度センサの信頼性を大幅に向上させること
ができる。
【0098】また、請求項3の発明によれば、ストッパ
を、可動部の質量部の変位方向両側にそれぞれ位置する
ように設けられた一対の抑止部から構成し、該各抑止部
と質量部との隙間間隔を、前記質量部に設けられた可動
電極と前記固定部に設けられた固定電極との間の隙間間
隔より小さい間隔としたから、前記質量部が変位したと
きに、該質量部を前記各抑止部に接触させることによっ
て、該質量部の変位を抑制することができる。これによ
り、請求項1または2の発明とほぼ同様に、前記固定電
極と可動電極とが互いに接触するのを確実に防止できる
と共に、前記可動部の一部を構成する梁または質量部が
前記ストッパと接触して固着するのを確実に防止でき、
加速度センサの信頼性を大幅に向上させることができ
る。
【0099】また、請求項4の発明によれば、ストッパ
は、可動部の梁の変位方向両側にそれぞれ位置するよう
に設けられた一対の抑止部から構成し、該各抑止部と梁
との隙間間隔を、前記質量部に設けられた可動電極と前
記固定部に設けられた固定電極との間の隙間間隔より小
さい間隔としたから、前記質量部が変位したときに、前
記梁を前記各抑止部に接触させることによって、該質量
部の変位を抑制することができる。これにより、請求項
1または2の発明とほぼ同様に、前記固定電極と可動電
極とが互いに接触するのを確実に防止できると共に、前
記可動部の一部を構成する梁または質量部がストッパと
接触して固着するのを確実に防止でき、加速度センサの
信頼性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による加速度センサを示
す斜視図である。
【図2】図1中の加速度センサの平面図である。
【図3】図2中のストッパを拡大して示す平面図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例による加速度センサを示
す平面図である。
【図5】図4中のV−V方向からみた拡大断面図であ
る。
【図6】第2の実施例による加速度センサの製造方法に
おけるドーピング工程を示す断面図である。
【図7】ドーピング工程に続くマスク膜形成工程を示す
断面図である。
【図8】マスク膜形成工程に続く第1のエッチング工程
を示す断面図である。
【図9】第1のエッチング工程に続くマスク膜除去工程
を示す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施例による加速度センサを
示す平面図である。
【図11】図10中の加速度センサのストッパを拡大し
て示す平面図である。
【図12】本発明の第4の実施例による加速度センサを
示す平面図である。
【図13】本発明の第5の実施例による加速度センサを
示す平面図である。
【図14】図13中の加速度センサのストッパを拡大し
て示す平面図である。
【図15】本発明の第5の実施例による加速度センサの
変形例を示す平面図である。
【図16】第1の従来技術による加速度センサを示す斜
視図である。
【図17】図16中の加速度センサを示す平面図であ
る。
【図18】図17中の矢示XVIII −XVIII 方向断面図で
ある。
【図19】第1の従来技術による加速度センサの製造方
法におけるマスク膜形成工程を示す断面図である。
【図20】マスク膜形成工程に続く第1のエッチング工
程を示す断面図である。
【図21】第1のエッチング工程に続くマスク膜除去工
程を示す断面図である。
【図22】マスク膜除去工程に続く接合工程を示す断面
図である。
【図23】接合工程に続く第2のエッチング工程を示す
断面図である。
【図24】第2の従来技術による加速度センサを示す平
面図である。
【符号の説明】
41,51,71,81,91 加速度センサ 42,72,82,92 ガラス基板(絶縁基板) 43,73,83,93 固定部 43A,73A,83A 固定電極 44,74,84,95 可動部 45,75,85,96 支持部 46,76,86,97 梁 47,77,87,98 質量部 47A,77A,87A 可動電極 48,52,78 ストッパ 48A,52A,78A,89,100 抑止部 94 固定側くし状電極(固定電極) 99 可動側くし状電極(可動電極)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、該絶縁基板上に設けられ、
    低抵抗なシリコン板をエッチング処理することにより互
    いに分離して形成された固定部と可動部を備え、前記固
    定部には固定電極を一体に形成し、前記可動部は、絶縁
    基板上に固着された支持部と、梁を介して該支持部と連
    結され、加速度が作用したときに該加速度に応じて固定
    部との間で近接,離間するように変位する質量部と、該
    質量部に前記固定電極との間で隙間を介して対向するよ
    うに設けられた可動電極とから一体形成してなり、前記
    質量部の変位に対応する前記固定電極と可動電極との間
    の静電容量を加速度として検出する加速度センサにおい
    て、 前記可動部側には、前記質量部が変位したときに該可動
    部の梁または質量部と接触するのを許し、前記固定電極
    と可動電極とが接触するのを防止するストッパを該可動
    部に一体形成し、かつ該ストッパは前記可動部と電気的
    に同電位を保持する構成としたことを特徴とする加速度
    センサ。
  2. 【請求項2】 絶縁基板と、該絶縁基板上に設けられ、
    低抵抗なシリコン板をエッチング処理することにより互
    いに分離して形成された固定部と可動部を備え、前記固
    定部には固定電極を一体に形成し、前記可動部は、絶縁
    基板上に固着された支持部と、梁を介して該支持部と連
    結され、加速度が作用したときに該加速度に応じて固定
    部との間で近接,離間するように変位する質量部と、該
    質量部に前記固定電極との間で隙間を介して対向するよ
    うに設けられた可動電極とから一体形成してなり、前記
    質量部の変位に対応する前記固定電極と可動電極との間
    の静電容量を加速度として検出する加速度センサにおい
    て、 前記絶縁基板上には、前記質量部が変位したときに該可
    動部の梁または質量部と接触するのを許し、前記固定電
    極と可動電極とが接触するのを防止するストッパを設
    け、かつ該ストッパは前記可動部と電気的に同電位を保
    持する構成としたことを特徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記ストッパは、前記質量部の変位方向
    両側にそれぞれ位置するように設けられた一対の抑止部
    からなり、該各抑止部と質量部との隙間間隔は、前記質
    量部に設けられた可動電極と前記固定部に設けられた固
    定電極との間の隙間間隔より小さい間隔を設定する構成
    としてなる請求項1または2記載の加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記ストッパは、前記可動部の梁の変位
    方向両側にそれぞれ位置するように設けられた一対の抑
    止部からなり、該各抑止部と梁との隙間間隔は、前記質
    量部に設けられた可動電極と前記固定部に設けられた固
    定電極との間の隙間間隔より小さい間隔を設定する構成
    としてなる請求項1または2記載の加速度センサ。
JP20137994A 1994-08-03 1994-08-03 加速度センサ Pending JPH0843436A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20137994A JPH0843436A (ja) 1994-08-03 1994-08-03 加速度センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20137994A JPH0843436A (ja) 1994-08-03 1994-08-03 加速度センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0843436A true JPH0843436A (ja) 1996-02-16

Family

ID=16440106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20137994A Pending JPH0843436A (ja) 1994-08-03 1994-08-03 加速度センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0843436A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230985A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Denso Corp 半導体力学量センサ
US6065341A (en) * 1998-02-18 2000-05-23 Denso Corporation Semiconductor physical quantity sensor with stopper portion
JP2000183364A (ja) * 1998-12-10 2000-06-30 Motorola Inc センサおよび製造方法
DE102006036499A1 (de) * 2006-07-28 2008-01-31 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikromechanisches Bauelement
CN102401693A (zh) * 2010-09-10 2012-04-04 横河电机株式会社 振动传感器及其制造方法
JP2013213734A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Seiko Epson Corp 物理量センサーおよび電子機器
US9718670B2 (en) 2013-07-17 2017-08-01 Seiko Epson Corporation Functional device, electronic apparatus, and moving object
US9746490B2 (en) 2014-08-13 2017-08-29 Seiko Epson Corporation Physical quantity sensor, electronic apparatus, and moving body

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11230985A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Denso Corp 半導体力学量センサ
US6065341A (en) * 1998-02-18 2000-05-23 Denso Corporation Semiconductor physical quantity sensor with stopper portion
DE19906046B4 (de) * 1998-02-18 2007-10-18 Denso Corp., Kariya Halbleitersensoren für eine physikalische Größe mit einem Stoppabschnitt
JP2000183364A (ja) * 1998-12-10 2000-06-30 Motorola Inc センサおよび製造方法
US6228275B1 (en) * 1998-12-10 2001-05-08 Motorola, Inc. Method of manufacturing a sensor
JP4703808B2 (ja) * 1998-12-10 2011-06-15 フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド センサおよび製造方法
DE102006036499B4 (de) * 2006-07-28 2009-06-04 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikromechanisches Bauelement
DE102006036499A1 (de) * 2006-07-28 2008-01-31 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikromechanisches Bauelement
CN102401693A (zh) * 2010-09-10 2012-04-04 横河电机株式会社 振动传感器及其制造方法
JP2013213734A (ja) * 2012-04-02 2013-10-17 Seiko Epson Corp 物理量センサーおよび電子機器
CN103364586A (zh) * 2012-04-02 2013-10-23 精工爱普生株式会社 物理量传感器以及电子设备
US9718670B2 (en) 2013-07-17 2017-08-01 Seiko Epson Corporation Functional device, electronic apparatus, and moving object
US9746490B2 (en) 2014-08-13 2017-08-29 Seiko Epson Corporation Physical quantity sensor, electronic apparatus, and moving body

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6736008B2 (en) Inertia force sensor
JP5195102B2 (ja) センサおよびその製造方法
JPH0843436A (ja) 加速度センサ
JP3198922B2 (ja) 静電容量型センサの製造方法
JP3189506B2 (ja) 加速度センサ
US6718824B2 (en) Semiconductor dynamic quantity detecting sensor and manufacturing method of the same
JPH11230985A (ja) 半導体力学量センサ
JP2002257847A (ja) 加速度センサ
JPH10163505A (ja) 半導体慣性センサ及びその製造方法
JP2000348593A (ja) マイクロリレー
JPH10270718A (ja) 半導体慣性センサの製造方法
JP3633555B2 (ja) 半導体力学量センサ
JP2713801B2 (ja) 静電リレーおよびその製造方法
JPH0954114A (ja) 加速度センサ
JP3577566B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法
JPH06331648A (ja) 加速度センサおよびその製造方法
JPH11218543A (ja) 加速度センサ
JPH11214706A (ja) 半導体センサおよびその製造方法
JPH07176768A (ja) 加速度センサ
JP3435647B2 (ja) 振動型半導体センサの製造方法
JP3368304B2 (ja) 静電マイクロリレー
JP3189497B2 (ja) 加速度センサの製造方法
JP3725078B2 (ja) 半導体力学量センサの製造方法
JP3405222B2 (ja) 半導体加速度センサ素子及びその製造方法
JPH11190746A (ja) 半導体物理量センサ及びその製造方法