JPH0839746A - ポリカーボネート樹脂積層板及びその製造方法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂積層板及びその製造方法

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JPH0839746A
JPH0839746A JP6178606A JP17860694A JPH0839746A JP H0839746 A JPH0839746 A JP H0839746A JP 6178606 A JP6178606 A JP 6178606A JP 17860694 A JP17860694 A JP 17860694A JP H0839746 A JPH0839746 A JP H0839746A
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adhesive
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JP6178606A
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Wataru Fukumoto
亘 福本
Takatsugu Shigetomi
重冨  孝嗣
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Teijin Chemicals Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明で透視性がよく、更には熱曲げ加工も可
能な車両・船舶・航空機等の窓や水槽等に有用な厚物の
ポリカーボネート樹脂積層板を安価に提供する。 【構成】 2枚以上のポリカーボネート樹脂シートを波
長が320〜800nmの近紫外乃至可視光線で硬化する
光硬化型接着剤で貼り合わせてなるポリカーボネート樹
脂積層板及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
積層板及びその製造方法に関するものである。更に詳し
くは、2枚以上のポリカーボネート樹脂シートを光硬化
型接着剤により貼り合わせた車両・船舶・航空機等の窓
や水族館等の大型水槽等に有用なポリカーボネート樹脂
積層板及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、新幹線や車等の車両・船舶・航空
機等の窓や水族館の水槽等にはガラス板が用いられてい
る。しかしながら、安全性の面から厚物が用いられるた
め重くなり、取付け作業性や燃費等の経済性に問題があ
った。近年軽量化のために、ガラス板に代えて合成樹脂
板、特に透明性や耐衝撃性に優れたポリカーボネート樹
脂板の使用が注目されつつある。しかしながら、ポリカ
ーボネート樹脂板はガラス板に比較して剛性が低いた
め、車両・船舶・航空機等の窓や水槽等に用いるには使
用時の撓みを押さえるために、板の厚みを大きくする必
要がある。
【0003】ポリカーボネート樹脂板を製造するには一
般に溶融押出法が用いられている。溶融押出法は、溶融
したポリカーボネート樹脂をTダイから板状に押出し、
ロール等に挟持させることにより板状に成形する方法で
ある。ポリカーボネート樹脂板の厚みを所定の厚みにす
るには、溶融樹脂の吐出量、Tダイのリップ間隔、ロー
ルの間隙及び引取速度を調整することでなされており、
板厚0. 5〜15mm程度のものまで製造可能である。し
かしながら、この製造方法では、板の厚みが大きくなる
に従って冷却斑等により板表面にうねりが生じ易く、こ
のため得られる厚板は、板を透して背景を見た場合その
像がゆがんで見える、いわゆる透視性が著しく損なわれ
るという問題がある。特に板厚10mm以上ではこの欠点
が強く、溶融押出法では上記用途に用い得るポリカーボ
ネート樹脂板を製造することは極めて困難である。
【0004】ポリカーボネート樹脂の厚板を製造する方
法として、溶融押出法で得られた比較的薄いシートを複
数枚重ねて加熱圧着する方法が知られている。この方法
によれば厚みが10mm以上のポリカーボネート樹脂板を
得ることは可能である。しかしながら、設備が大がかり
になるため製造コストが極めて高くなり、更に透視性の
よいポリカーボネート樹脂板を得ることは困難である。
ポリカーボネート樹脂の厚板を製造する方法として、複
数枚の比較的薄いシートを接着剤で接着積層する方法も
研究されている。この接着法によるポリカーボネート樹
脂板の製造方法においても接着剤に起因するいくつかの
技術上解決困難な問題があり、有用なポリカーボネート
樹脂厚板は得られていない。即ち、加熱硬化型の接着剤
を使用する場合には、加熱硬化工程に時間がかかるため
コスト高になり、更に加熱によりポリカーボネート樹脂
板に反りが発生する等の問題がある。この加熱硬化型接
着剤の欠点を解決する接着剤として紫外線硬化型接着剤
が知られている。しかしながら、この紫外線硬化型接着
剤を用いた積層板製造にもいくつかの問題がある。即
ち、一般の紫外線硬化型接着剤が硬化する紫外線領域で
はポリカーボネート樹脂が分解等を起こして着色し易
く、美麗な製品を得ることができない。更に、ポリカー
ボネート樹脂自身に紫外線を吸収する性質があり、1mm
以上のポリカーボネート樹脂シートを接着しようとして
も、接着剤層に到達する紫外線の強度が弱くなり接着剤
が十分硬化し難く、実用に耐える接着強度を持つ積層板
を得られ難い。このように、通常の接着剤を用いる方法
では、実用上満足できるポリカーボネート樹脂積層板を
得ることは非常に困難である。更に、かかる接着剤によ
るポリカーボネート樹脂積層板は、160℃程度の温度
に加熱すると接着剤層に無数の泡が発生して透明性や透
視性が損なわれる。このため、加熱曲げ加工することが
できず、湾曲面を有する窓に用いることが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
で透視性のよい車両・船舶・航空機等の窓や水槽等に有
用な厚物のポリカーボネート樹脂積層板を安価に提供す
ることである。
【0006】本発明者は、接着剤によって透明で透視性
のよい厚物のポリカーボネート樹脂積層板を製造せんと
して鋭意検討の結果、特定の波長で硬化する透明な接着
剤によりポリカーボネート樹脂シートを貼り合わせれ
ば、上記目的が達成し得ることを見出した。また、この
特定の波長で硬化する透明な接着剤により貼り合わせる
に当って、予めポリカーボネート樹脂シートの含水量を
特定の値以下にしておけば、得られるポリカーボネート
樹脂積層板を160℃以上に加熱しても接着剤層に泡が
発生せず、加熱曲げ加工が可能な厚物のポリカーボネー
ト樹脂積層板を容易に且つ安価に得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、2枚以上のポ
リカーボネート樹脂シートを波長が320〜800nmの
近紫外線乃至可視光線で硬化する光硬化型接着剤で貼り
合わせることを特徴とする厚さ5〜30mmのポリカーボ
ネート樹脂積層板及びその製造方法に係るものである。
【0008】本発明でいうポリカーボネート樹脂は二価
フェノールとカーボネート前駆体とを溶液法又は溶融法
で反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂であ
り、二種以上のポリカーボネート樹脂の混合物であって
もよい。その分子量は粘度平均分子量で表して1900
0〜35000程度が好ましい。ここで使用する二価フ
ェノールとしては2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(通称ビスフェノールA)を主たる対象と
するが、その一部又は全部を他の二価フェノールで置換
してもよい。他の二価フェノールとしては例えばビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルフ
ァイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が
あげられる。カーボネート前駆体としては例えばカルボ
ニルハライド、カルボニルエステル、ハロホルメート等
があげられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボネ
ート、二価フェノールのジハロホルメート等である。ま
た、ポリカーボネート樹脂を製造するに際して分子量調
節剤、触媒、加工性改善のための分岐剤等を必要に応じ
て使用することができる。更にポリカーボネート樹脂に
は、本発明の目的を損なわない範囲で各種の機能を持つ
添加剤、例えば離型剤、亜燐酸エステル、燐酸エステ
ル、ホスホン酸エステル等の熱安定剤、ベンゾトリアゾ
ール系、アセトフェノン系、サリチル酸エステル系等の
紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、増白剤、難燃剤等
を配合してもよい。これらの添加剤を配合するには、例
えば溶融押出時に混練する方法、表面に含浸する方法、
塗装法、ラミネート法等任意の方法が採用される。本発
明にあっては後述するように接着剤として特に波長が3
20〜800nm、好ましくは400〜800nmの近紫外
線乃至可視光線で硬化する光硬化型接着剤を用いるた
め、ポリカーボネート樹脂シートの耐候性向上の為に紫
外線吸収剤を添加しても、光硬化反応を妨げない。かか
る紫外線吸収剤の添加量は、通常ポリカーボネート樹脂
の0.01〜0.5重量%である。
【0009】本発明で用いるポリカーボネート樹脂シー
トは任意の方法で成形したシートであってもよいが、通
常は溶融押出法で製造される。具体的には押出機により
溶融したポリカーボネート樹脂をT型ダイからシート状
に押出し、複数個の冷却ロールで冷却した後複数個の移
送ロールにより移送して引取る。冷却ロールは通常2〜
4個使用し、移送ロールは通常5〜20個使用する。ポ
リカーボネート樹脂シートの厚みは特に制限する必要は
ないが、通常0.5〜10mm程度、好ましくは1〜5mm
程度であり、特に製造設備の振動や冷却斑等の影響を比
較的受け難く透視性のよいシートが得られ易い3〜5mm
程度のものが特に好ましい。また、本発明で用いるポリ
カーボネート樹脂シートには、新たな機能を付加する各
種加工処理を施してもよい。各種加工処理としては、例
えばポリカーボネート樹脂の耐候性を改良するための各
種ラミネート処理、表面硬度改良のための耐擦傷性改良
処理、表面のしぼ加工、半乃至不透明化加工等があげら
れる。
【0010】本発明で使用する接着剤は、いわゆる光即
ち電磁波によって架橋反応を起こして硬化する接着剤で
あり、320〜800nmの波長、好ましくは400〜8
00nmの波長の近紫外線乃至可視光線によって架橋硬化
を開始するものであり、架橋硬化後に透明性を維持する
ものである。かかる接着剤はラジカル重合性の反応性ポ
リマー又はオリゴマー、モノマー、光重合開始剤、熱重
合禁止剤等からの組成物で、その好ましい例としては、
近紫外線乃至可視光線分解型の化合物を重合開始剤とし
て用いたエポキシ系、ウレタン系及び不飽和ポリエステ
ル系組成物である。更に好ましい例としては、ウレタン
アクリレート成分を含有したウレタン系組成物があげら
れる。
【0011】積層板の透明性及び透視性を保つ為には、
光硬化型接着剤の硬化後の屈折率Aとポリカーボネート
樹脂シートの屈折率Bの比(A/B)が0.9〜1.1
であることが好ましく、更に0.95〜1.05である
ことが好ましい。光硬化型接着剤の硬化後の屈折率Aと
ポリカーボネート樹脂シートの屈折率Bの差が大きくな
り過ぎる(A/Bが0.9未満又は1.1を越える範
囲)と、光硬化接着層とポリカーボネート樹脂シートの
界面で乱反射による光透過率の低下及び屈折による像の
歪みが大きくなり透視性が悪くなる。
【0012】近紫外線乃至可視光線硬化型接着剤を硬化
させるに用いる光照射装置は高圧水銀灯、メタルハライ
ドタイプ高圧水銀灯等である。好ましくは、波長320
nm以下の光放射をフィルター等で遮った可視光線専用メ
タルハライドタイプが用いられる。
【0013】本発明の積層板を製造する具体的な方法と
しては、例えばポリカーボネート樹脂シートを水平に保
持し、そのうえに接着剤を所定量塗布し、その上にポリ
カーボネート樹脂シートを気泡を挟まないようにロール
等で押しつけながら積層した後、近紫外線乃至可視光線
部に発光波長を持つ所定の光源で所定時間照射して硬化
させる。必要ならこの積層板の上に更にシートを重ねて
接着積層する。3枚以上を積層する場合、複数の接着層
を設けた後最後に一括して光を照射して硬化接着するこ
とも可能であり、接着層を設ける度に光硬化接着させて
もよい。更に、本発明の積層板には、必要に応じて無機
ガラスや他の透明性樹脂シート等を併用組合わせてもよ
い。積層板の厚みは5〜30mmの範囲、好ましくは10
〜20mmの範囲である。
【0014】ポリカーボネート樹脂シートを積層する際
に、特にポリカーボネート樹脂シートの含水率を100
ppm 以下にして積層に供するのが好ましい。含水率の高
いポリカーボネート樹脂シートを積層して得た積層板は
透明歪みが少なく、比較的平板のビルの窓や車両のサイ
ド窓等の用途としては有用であるが、一方湾曲面を有し
た板加工には熱曲げ加工が必要不可欠であり、その加熱
時に接着剤層に気泡が発生し透明性が失われ、美麗な製
品を得ることがむずかしい。かかる含水率の高いポリカ
ーボネート樹脂シートを用いて得た積層板は、たとえ予
備加熱により充分に乾燥して熱曲げ加工しても、接着剤
層における気泡の発生を抑制することができない。しか
るに、含水率が100ppm 以下のポリカーボネート樹脂
シートを上記接着剤を用いて積層して得られた積層板は
160℃以上の熱曲げ加工に供しても、加熱時に接着剤
層に気泡は発生せず美麗な製品が得られる。
【0015】ポリカーボネート樹脂シートの含水率を1
00ppm 以下にするには任意の方法で乾燥すればよい。
例えば熱風循環型乾燥機を用いて100〜120℃で6
〜10時間加熱して乾燥すればよい。通常ポリカーボネ
ート樹脂は速やかに吸湿するので乾燥したシートは直ち
に積層に供するのが好ましい。このように含水率が10
0ppm 以下のポリカーボネート樹脂シートを用いて得た
本発明のポリカーボネート樹脂積層板は、160〜19
0℃に加熱軟化させて、一般に用いられる真空成形、圧
空成形、プレス成形等の熱曲げ加工に供することができ
る。なお、本発明の積層板を曲げ加工するに際し、予め
100〜120℃で6〜10時間予備乾燥するのが好ま
しい。予備乾燥することによりポリカーボネート樹脂層
にも気泡のない、より良好な製品を得ることができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に説明す
る。なお、実施例中の測定項目は下記の方法によった。 (1)透視歪み:JIS R 3211(自動車用安全ガラス
試験方法)に規定される試験方法に準拠し、試験領域A
に適用される透視歪みの最大値が2分になるまで試験片
を傾けてゆきそのときの傾斜角度で示し、この角度が小
さいほど透視性はよい。 (2)含水率:カールフィッシャー法により測定した。 (3)接着強度:JIS K 6852(接着剤の圧縮剪断接
着強さ試験方法)に準拠して測定した。 (4)屈折率:JIS K 0062(化学品の屈折率測定方
法)に準拠して、ナトリウムランプを光源に用いたアッ
ペ屈折計により、温度25℃で測定した。
【0017】[実施例1]溶融押出法によって作成した
厚さ5mm、幅200mm、長さ300mm、透視歪み40
゜、含水率1200ppm で屈折率1.59のポリカーボ
ネート樹脂シート[帝人化成(株)製パンライトシート
PC-1111]の片面に420nmに主反応波長を持ち、
光硬化後の屈折率が1.63の可視光線硬化型接着剤
[(株)アーデル BENEFIX PC ]を6g 塗布し、同じポ
リカーボネート樹脂シートを、接着剤に気泡が入らない
ように気泡を一方に押し出すようにしながら積層した
後、油圧プレスを用いて接着剤の厚みが20μm になる
よう余分な接着剤を除いて積層板を得た。この積層板を
可視光線専用メタルハライドランプを備えた光硬化装置
[(株)モリタ東京製作所製Σライン]により4000
mj/cm2 のエネルギーを照射して厚さ約10mmの積層板
を得た。この積層板の透視歪は30゜、接着強度は85
kgであった。溶融押出法によって得た厚さ10mmのポリ
カーボネート樹脂板[帝人化成(株)パンライトシート
PC 1111]の透視歪み85゜に比べると透視した背
景の像の歪みは著しく少なく、ビルや車両のサイド窓の
用途として極めて有用なものである。
【0018】この積層板を、熱風循環乾燥炉により12
0℃で6時間予備乾燥した後180℃で20分加熱して
軟化させ、半径60mmの曲率を持つ金型を用いてプレス
曲げ加工した。得られた加工品の接着剤層に無数の微細
な気泡の発生が見られた。
【0019】[実施例2]実施例1で用いたと同様の厚
さ5mmのポリカーボネート樹脂シート2枚を熱風循環乾
燥機により120℃で8時間乾燥して含水率を80ppm
にした。このポリカーボネート樹脂シート2枚を実施例
1と同様に積層して積層板を得た。この積層板の透視歪
みは30゜、接着強度は85kgであった。
【0020】この積層板を、熱風循環乾燥炉により12
0℃で6時間予備乾燥した後180℃で20分加熱して
軟化させ、半径60mmの曲率を持つ金型を用いてプレス
曲げ加工した。得られた製品は接着剤層、ポリカーボネ
ート樹脂層のいずれにも気泡の発生は認められなかっ
た。
【0021】[実施例3]実施例1で用いたと同様の厚
さ5mmのポリカーボネート樹脂シート4枚を熱風循環乾
燥機により120℃で8時間乾燥して含水率を80ppm
にした。このポリカーボネート樹脂シート4枚を逐次接
着剤層を介して積層し、厚み10μm の接着剤層を3層
持つ、厚さ約20mmの7層構造の積層板を得た。この積
層板を実施例1と同じ装置を用いて8000mj/cm2
エネルギーを照射して積層板を得た。この積層板の透視
歪みは55゜、接着強度は85kgであった。この積層板
を+80℃から−30℃迄の12回の熱サイクル試験を
行ったところ変化は全く見られなかった。同様の厚さ5
mmのポリカーボネート樹脂シート4枚を熱プレス積層し
て得た厚さ20mmのポリカーボネート樹脂板の透視歪み
90゜以上に比べると背景の透視像の歪みはほとんどな
かった。
【0022】この積層板を、熱風循環乾燥炉により12
0℃で6時間予備乾燥した後180℃で20分加熱して
軟化させ、半径60mmの曲率を持つ金型を用いてプレス
曲げ加工した。得られた製品は接着剤層、ポリカーボネ
ート樹脂層のいずれにも気泡の発生は認められなかっ
た。
【0023】[実施例4]実施例1で用いたと同様の厚
さ5mmのポリカーボネート樹脂シート3枚を熱風循環乾
燥機により120℃で8時間乾燥して含水率を80ppm
にした。このポリカーボネート樹脂シート3枚を逐次接
着剤層を介して積層し、厚み10μm の接着剤層を2層
持つ、厚み約15mmの5層構造の積層板を得た。この積
層板の透視歪みは50゜、接着強度は85kgであった。
【0024】この積層板を、熱風循環乾燥炉により12
0℃で6時間予備乾燥した後180℃で15分加熱して
軟化させ、半径800mmの曲率を持つ金型を用いてプレ
ス曲げ加工した。得られた製品は接着剤層、ポリカーボ
ネート樹脂層のいずれにも気泡の発生は認められなかっ
た。
【0025】[比較例1]波長200〜400nmの紫外
線で硬化する紫外線硬化型接着剤[(株)スリーボンド
製3054]と高圧水銀灯を有する光照射装置[三菱レ
イヨンエンジニアリング(株)製 UV 1801]を用い
て実施例1と同様にして約10mm厚みの3層構造の積層
板を作成した。このときの照射エネルギー量は3200
0mj/cm2であった。得られた積層板は既に目視で確認
できる程度に黄色に着色していた。更にこの積層板の接
着強度は12.5kg/cm2 と低く接着剤が十分に硬化し
ていないことが確認された。この積層板を80℃まで加
熱すると接着剤層に無数の微細な気泡の発生が見られ商
品価値のないものであった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば透明で透視性がよく、さ
らには熱曲げ加工も可能な車両・船舶・航空機等の窓や
水槽等に有用な厚物のポリカーボネート樹脂積層板を安
価に提供することができ、その奏する工業的効果は格別
なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 69:00 B29L 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚以上のポリカーボネート樹脂シート
    を波長が320〜800nmの近紫外線乃至可視光線で硬
    化する光硬化型接着剤で貼り合わせることを特徴とする
    厚さ5〜30mmのポリカーボネート樹脂積層板。
  2. 【請求項2】 貼り合わせに供するポリカーボネート樹
    脂シートの含水率が100ppm 以下であることを特徴と
    する請求項1記載のポリカーボネート樹脂積層板。
  3. 【請求項3】 光硬化型接着剤の光硬化後の屈折率Aと
    ポリカーボネート樹脂シートの屈折率Bの比(A/B)
    が、0.9〜1.1であることを特徴とする請求項1記
    載のポリカーボネート樹脂積層板。
  4. 【請求項4】 2枚以上のポリカーボネート樹脂シート
    を波長が320〜800nmの近紫外線乃至可視光線で硬
    化する光硬化型接着剤で貼り合せた積層板を製造する方
    法において、積層前のポリカーボネート樹脂シートの含
    水率を100ppm 以下にすることを特徴とする厚さ5〜
    30mmのポリカーボネート樹脂積層板の製造方法。
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