JPH0836144A - レーザ分岐装置 - Google Patents

レーザ分岐装置

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JPH0836144A
JPH0836144A JP6191820A JP19182094A JPH0836144A JP H0836144 A JPH0836144 A JP H0836144A JP 6191820 A JP6191820 A JP 6191820A JP 19182094 A JP19182094 A JP 19182094A JP H0836144 A JPH0836144 A JP H0836144A
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JP
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laser
partial reflection
mirror
transmission
transmittance
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JP6191820A
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Inventor
Takahiro Uchida
▲高▼弘 内田
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Miyachi Technos Corp
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Miyachi Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 [目的]減衰板を用いることなく全ての分岐レーザ光の
レーザ出力を正確に一致させ、あるいは個々に所望の値
に調整できるようにする。 [構成]共振ミラー12より出力される原YAGレーザ
光LB0 の光軸上に4枚の部分反射透過ミラー14A,
14B,14C,14Dが同一の傾き角度(たとえば4
5゜)で一定の間隔を置いてそれぞれ定位置に配置され
る。原YAGレーザ光LB0 の光軸に対して部分反射透
過ミラー14A〜14Dの反射側には、シャッタ16A
〜16Dを介して入射ユニット18A〜18Dが配置さ
れており、入射ユニット18A〜18Dの他端部には光
ファイバ104A〜104Dが接続されている。各ミラ
ー位置調整機構24におけるミラー位置調整によって、
各部分反射透過ミラー14A〜14Dの反射率および透
過率(R,T)が所望の値に設定調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1本の原レーザ光を複
数のレーザ光に同時に分岐するレーザ分岐装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーザ分岐装置は、レーザ発振器より出
力されたレーザ光を複数のレーザ光に分岐して異なるポ
ジションへ向けるもので、たとえばレーザ溶接のマルチ
・ポジション加工等で利用されている。
【0003】図6に、レーザ溶接のマルチ・ポジション
加工システムを示す。1台のレーザ装置本体100に複
数個たとえば4個の出射ユニット102A〜102Dが
それぞれ光ファイバ104A〜104Dを介して接続さ
れる。レーザ装置本体100内では、レーザ発振器で発
生したレーザ光がレーザ分岐装置によって4本のレーザ
光に分岐され、それら4本の分岐レーザ光がそれぞれ入
射ユニットによって光ファイバ104A〜104Dの一
端面に入射される。各光ファイバ104A〜104Dを
通って各出射ユニット102A〜102Dまで伝送され
た各分岐レーザ光は、そこで各ワークWへ向けて集光照
射されるようになっている。このようなマルチ・ポジシ
ョン加工によれば、1台のレーザ装置本体100で複数
個(この例では4個)のワークWを同時に溶接加工でき
るため、生産効率を高めることができる。
【0004】図7に、上記したようなマルチ・ポジショ
ン加工システムにおいて同時4分岐を行うための従来の
レーザ分岐装置の要部の構成を示す。このレーザ分岐装
置はレーザ発振部(図示せず)より出力される原レーザ
光LB0 の光軸上に3枚の部分反射透過ミラー106
A,106B,106Cおよび1枚の全反射ミラー10
6Dを一定角度たとえば45゜傾けてこの順に配置して
なるものである。
【0005】原レーザ光LB0 が最初に入射する第1の
部分反射透過ミラー106Aには、反射率が約25%、
透過率が約75%の部分反射透過ミラーが用いられる。
次の第2の部分反射透過ミラー106Bには、反射率が
約33%、透過率が約67%の部分反射透過ミラーが用
いられる。第3の部分反射透過ミラー106Bには、反
射率が約50%、透過率が約50%の部分反射透過ミラ
ーが用いられる。最後の全反射ミラー106Dには、反
射率が約100%、透過率が約0%の全反射ミラーが用
いられる。
【0006】原レーザ光LB0 が第1の部分反射透過ミ
ラー106Aに入射すると、そこで約25%分(約0.
25LB0 )が反射して、残りの約75%分(約0.7
5LB0 )は透過する。
【0007】第1の部分反射透過ミラー106Aからの
透過光(約0.75LB0 )が第2の部分反射透過ミラ
ー106Bに入射すると、そこで約33%分(約0.2
5LB0 )が反射して、残りの約67%分(約0.50
LB0 )は透過する。
【0008】第2の部分反射透過ミラー106Bからの
透過光(約0.50LB0 )が第3の部分反射透過ミラ
ー106Cに入射すると、そこで約50%分(約0.2
5LB0 )が反射して、残りの約50%分(約0.25
LB0 )は透過する。
【0009】第3の部分反射透過ミラー106Cからの
透過光(約0.25LB0 )は全反射ミラー106Dに
入射し、そこで全部反射する。
【0010】このようにして、4枚のミラー106A〜
106Dよりほぼ等しいレーザ出力を有する4つの反射
光が分岐レーザ光LBA 〜LBD としてそれぞれ取り出
されるようになっている。
【0011】図8は、別の従来のレーザ分岐装置の構成
を示す。このレーザ分岐装置は、3枚の部分反射透過ミ
ラー108A,108A’,108C’と3枚の全反射
ミラー108B,108C,108Dを原レーザ光LB
0 の光軸に対して図示のように直角ジグザグ状に配置し
てなるものである。各部分反射透過ミラー108A,1
08A’,108C’には、反射率が約50%、透過率
が約50%の部分反射ミラーが用いられる。
【0012】このレーザ分岐装置では、原レーザ光LB
0 が最初に部分反射透過ミラー108Aに入射すると、
そこで約50%分(約0.50LB0 )が反射して、残
りの約50%分(約0.50LB0 )は透過する。
【0013】第1の部分反射透過ミラー108Aからの
反射光(約0.50LB0 )は部分反射透過ミラー10
8A’に入射し、そこで約50%分(約0.25LB0
)が反射して、残りの約50%分(約0.25LB0
)は透過する。この部分反射透過ミラー108A’か
らの透過光は全反射ミラー108Bに入射し、そこで全
部反射する。
【0014】第1の部分反射透過ミラー108Aからの
透過光(約0.50LB0 )は全反射ミラー108Cを
介して部分反射透過ミラー108C’に入射し、そこで
約50%分(約0.25LB0 )が反射して、残りの約
50%分(約0.25LB0)は透過する。この部分反
射透過ミラー108C’からの透過光は全反射ミラー1
08Dに入射し、そこで全部反射する。
【0015】このようにして、4枚のミラー108
A’,108B,108C’,108Dより、ほぼ等し
いレーザ出力を有する4つの透過光または反射光が分岐
レーザ光LBA 〜LBD としてそれぞれ取り出されるよ
うになっている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は部分反射透過ミラーの反射率および透過率にバラツキ
があること、およびレーザ光の偏光成分が反射光と透過
光との間で異なりやすいこと等から、上記したような従
来のレーザ分岐装置では、原レーザ光LB0 のレーザ出
力を正確に等分分割することが難しく、各分岐レーザ光
LBA 〜LBD の出力にバラツキがあった。このため、
上記したような同時分岐によるマルチ・ポジション加工
においてワークWの加工品質にバラツキが出るという不
具合があった。
【0017】そこで、従来は、各分岐レーザ光LBA 〜
LBD の中でレーザ出力の最も低いものを基準値とし、
他の分岐レーザ光に対してはそれぞれのレーザ出力を該
基準値に一致させる(揃わせる)よう減衰板によって減
衰させていた。
【0018】たとえば、図7の従来装置において、ミラ
ー106Aからの分岐レーザ光LBA のレーザ出力が最
も低い値(たとえば0.22LB0 )であるときは、他
のミラー106B,106C,106Dからの分岐レー
ザ光LBA 〜LBD の光軸上に点線で示すように減衰板
110を配置し、各分岐レーザ光LBA 〜LBD のレー
ザ出力を基準値(0.22LB0 )まで減衰させてい
た。
【0019】また、図8の従来装置でも、たとえばミラ
ー108C’からの分岐レーザ光LBC のレーザ出力が
最も低い値(たとえば0.21LB0 )であるときは、
他のミラー108A’,108B,108Dからの分岐
レーザ光LBA ,LBB ,LBD の光軸上にやはり減衰
板110を配置し、それらのレーザ出力を基準値(0.
21LB0 )まで減衰させていた。
【0020】しかし、このように減衰板110を用いて
他の全ての分岐レーザ光のレーザ出力を基準値(最小
値)に揃えることで、それらの分岐レーザ光LBのレー
ザ出力が減衰板110で無駄に失われ、エネルギ効率の
低下を来すという不具合があった。また、減衰板110
におけるレーザ出力減衰率は板の枚数に比例した割合で
段階的にしか増減しないため、分岐レーザ光のレーザ出
力を精細に調整するのが難しいという不便もあった。
【0021】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、減衰板を用いることなく全ての分岐レーザ光の
レーザ出力を正確に一致させ、あるいは個々に所望の値
に調整することができるようにしたレーザ分岐装置を提
供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のレーザ分岐装置は、前記原レーザ光の波
長に対する反射率および透過率が一次元または二次元方
向でほぼ連続的に変化する1枚または複数枚の部分反射
透過ミラーをそれぞれ所定の向きで所定の位置に配置
し、各々の前記部分反射透過ミラーに入射するレーザ光
が所望の反射率および透過率で所定の方向に反射および
透過するように各々の部分反射ミラーの位置を調整し、
各々の前記部分反射透過ミラーからの反射光または透過
光を前記分岐レーザ光とする構成とした。
【0023】
【作用】本発明では、各部分反射透過ミラーにおいてミ
ラーの位置調整により反射率および透過率を任意の値に
可変調整できるため、各ミラー間のバラツキの問題はな
く、原レーザ光のレーザ出力を正確に等分分割すること
も、個々の分岐レーザ光毎にレーザ出力を任意に設定調
整することも容易に行える。また、同一構造の部分反射
透過ミラーだけ用いて装置を構成することも可能であ
り、組立、保管、メンテナンス等の面でも有利である。
【0024】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の実施例
を説明する。
【0025】図1は、本発明の一実施例によるレーザ分
岐装置の要部の構成を示す。このレーザ分岐装置は、た
とえば図6のマルチ・ポジション加工システムに適用可
能なものである。
【0026】図1において、YAGレーザ発振器10よ
り出力された原レーザ光LB0 は、一対の共振ミラー1
2(一方のみ図示)の間で反射を繰り返して共振増幅の
のち共振ミラー12より出射されるようになっている。
本実施例では、この原YAGレーザ光LB0 の光軸上に
4枚の部分反射透過ミラー14A,14B,14C,1
4Dが同一の傾き角度(たとえば45゜)で一定の間隔
を置いてそれぞれ定位置に配置されている。原YAGレ
ーザ光LB0 の光軸に対して部分反射透過ミラー14A
〜14Dの反射側には、シャッタ16A〜16Dを介し
て入射ユニット18A〜18Dが配置されており、入射
ユニット18A〜18Dの他端部には光ファイバ104
A〜104Dが接続されている。
【0027】図2に模式的に示すように、各部分反射透
過ミラー14A〜14Dは、YAGレーザ光をほぼ10
0%透過する材質たとえばガラスまたは石英等からなる
ミラー基板20を有し、このミラー基板20の表面また
は背面にYAGレーザ光に対する反射率および透過率
(R,T)が(RMAX,TMIN)〜(RMIN,TMAX)の範囲で
ミラー基板20の長手方向(X方向)でほぼ連続的に変
化するように多層膜の部分反射透過膜22がコーティン
グされている。
【0028】たとえば、この実施例では、(RMAX,TMI
N)が(100%,0%)に選ばれ、(RMIN,TMAX)が
(0%,100%)に選ばれる。したがって、一枚の部
分反射透過ミラー14が、YAGレーザ光LBの入射す
るミラーの位置に応じて、YAGレーザ光をほぼ100
%反射する全反射ミラーとして機能することも可能であ
れば、YAGレーザ光をほぼ100%透過する全透過板
として機能することも可能であり、全反射ミラーと全透
過板との間で任意の反射率および透過率(R,T)を有
する狭義の部分反射透過ミラーとして機能することも可
能である。
【0029】このように、本実施例の部分反射透過ミラ
ー14においては、このミラーに入射するYAGレーザ
光LBの入射スポット位置を基板長手方向(X方向)で
変えることで、反射光LBR および透過光LBT のレー
ザ出力の割合を(100%,0%)〜(0%,100
%)の範囲内でほぼ連続的に可変調整することが可能で
ある。
【0030】図3および図4に、部分反射透過ミラー1
4の反射率および透過率(R,T)を可変調整するため
のミラー位置調整機構24の構成例を示す。
【0031】図2に示すものは、部分反射透過ミラー1
4を垂直に保持する垂直保持板26を水平支持板28上
でX方向に摺動可能に立設し、垂直保持板26の基端部
に形成したX方向の螺子穴26aにボールネジ30を回
転可能に通したものである。ボールネジ30のつまみ3
0aを回すことで、垂直保持板26および部分反射透過
ミラー14をX方向に精細に移動または変位させること
ができる。
【0032】図3に示すものは、断面T状の垂直保持板
26’の水平フランジ部26’cにX方向に延在する溝
26’dを形成し、この溝26’dを通してボルト32
を水平支持板28’の螺子穴(図示せず)に螺子込むよ
うにしたものである。ボルト32を緩めることで、垂直
保持板26’および部分反射透過ミラー14を手動でX
方向に精細に移動または変位させることができる。
【0033】再び図1において、本実施例のレーザ分岐
装置で同時4分岐を行うためには、上記したような各ミ
ラー位置調整機構24で各部分反射透過ミラー14A〜
14Dの反射率および透過率(R,T)を次のような値
に設定調整すればよい。
【0034】共振ミラー12に一番近い第1の部分反射
透過ミラー14Aの反射率および透過率(RA ,TA )
は(約25%,約75%)に設定調整すればよい。次の
第2の部分反射透過ミラー14Bの反射率および透過率
(RB ,TB )は(約33%,約67%)に設定調整す
ればよい。第3の部分反射透過ミラー14Cの反射率お
よび透過率(RC ,TC )は(約50%,約50%)に
設定調整すればよい。第4の部分反射透過ミラー14D
の反射率および透過率(RD ,TD )は(約0%,約1
00%)に設定調整すればよい。
【0035】このように部分反射透過ミラー14A〜1
4Dの反射率Rおよび透過率Tを設定調整すると、共振
ミラー12からの原YAGレーザ光LB0 について各部
分反射透過ミラー14A〜14Dで次のような反射およ
び透過が行われる。
【0036】先ず、原YAGレーザ光LB0 が第1の部
分反射透過ミラー14Aに入射すると、そこで約25%
分(約0.25LB0 )が反射して、残りの約75%分
(約0.75LB0 )は透過する。
【0037】第1の部分反射透過ミラー14Aからの透
過光(約0.75LB0 )が第2の部分反射透過ミラー
14Bに入射すると、そこで約33%分(約0.25L
B0)が反射して、残りの約67%分(約0.50LB0
)は透過する。
【0038】第2の部分反射透過ミラー14Bからの透
過光(約0.50LB0 )が第3の部分反射透過ミラー
14Cに入射すると、そこで約50%分(約0.25L
B0)が反射して、残りの約50%分(約0.25LB0
)は透過する。
【0039】第3の部分反射透過ミラー14Cからの透
過光(約0.25LB0 )は全反射ミラー14Dに入射
し、そこで全部反射する。
【0040】このようにして、4枚の部分反射透過ミラ
ー14A〜14Dよりほぼ等しいレーザ出力を有する4
つの反射光が分岐レーザ光LBA 〜LBD としてそれぞ
れ取り出される。これらの分岐レーザ光LBA 〜LBD
はそれぞれシャッタ16A〜16Dを通って入射ユニッ
ト18A〜18Dへ同時に入射し、入射ユニット内で集
光レンズにより集光されて光ファイバ104A〜104
Dの一端面に同時に入射する。
【0041】光ファイバ104A〜104Dの一端面に
同時に入射した分岐レーザ光LBA〜LBD は、光ファ
イバ104A〜104Dの中を通って出射ユニット10
2A〜102Dまで伝送され、出射ユニット102A〜
102DよりそれぞれのワークWへ向けて同時に集光照
射される。
【0042】なお、シャッタ16A〜16Dは必要に応
じて各分岐レーザ光LBA 〜LBDの伝送を選択的また
は独立的に制御し、時間差多分岐を可能とするものであ
る。シャッタ16が開いている限りは、分岐レーザ光L
Bはそのまま通り抜けるようになっており、ここで減衰
することはない。
【0043】上記したように、本実施例のレーザ分岐装
置によれば、各部分反射透過ミラー14A〜14Dにお
いて反射率および透過率(R,T)を任意の値に可変調
整できるため、各ミラーの反射・透過特性のバラツキや
レーザ光の偏光成分のバラツキ等の問題は解消し(可変
調整によって容易に補正でき)、減衰板を用いなくて
も、原レーザ光LB0 のレーザ出力を正確に等分分割す
ることが可能であり、図6のようなマルチ・ポジション
加工においてワークWの加工品質を一定とし、信頼性を
向上させることができる。また、減衰板を用いないの
で、レーザ光のレーザ出力を無駄に損失させなくて済
み、エネルギ効率を向上させることもできる。
【0044】さらに、本実施例のレーザ分岐装置では、
全て同じ型番の部分反射透過ミラー14A〜14Dを用
いているので、在庫管理やメンテナンスコストの点でも
有利である。
【0045】もっとも、上記したような同時多分岐を行
う場合には、各部分反射透過ミラー14A〜14Dの反
射率および透過率(R,T)の設定値が予め定まってい
るので、各部分反射透過ミラー14A〜14D毎に反射
率および透過率の可変範囲(RMAX,TMIN)〜(RMIN,T
MAX)を各設定値を含む狭いウィンドウ幅に選ぶことによ
って、各部分反射透過ミラー14A〜14Dにおける反
射率および透過率の分解能が高くなり、より精細な設定
調整が可能である。
【0046】たとえば、上記の例では、第1の部分反射
透過ミラー14Aについては、その反射率および透過率
の可変範囲(RMAX,TMIN)〜(RMIN,TMAX)が(約30
%,約70%)〜(約20%,約80%)となるものを
用いてよい。第2の部分反射透過ミラー14Bについて
は、その反射率および透過率の可変範囲(RMAX,TMIN)
〜(RMIN,TMAX)が(約28%,約72%)〜(約38
%,約62%)となるものを用いてよい。第3の部分反
射透過ミラー14Cについては、その反射率および透過
率の可変範囲(RMAX,TMIN)〜(RMIN,TMAX)が(約4
5%,約55%)〜(約55%,約45%)となるもの
を用いてよい。第4(最後段)の部分反射透過ミラー1
4Dは、これを普通の全反射ミラーで置き換えてもよ
い。
【0047】また、第4の入射ユニット18Dを第3の
部分反射透過ミラー14Cの後方(透過側)に配置し、
第3の部分反射透過ミラー14Cからの透過光を第4の
分岐レーザ光LBD とすることで、第4のミラー14D
を省くことも可能である。
【0048】また、上記した実施例では同時4分岐を行
う場合について説明したが、同時3分岐等の他の同時多
分岐も可能であり、個々の部分反射透過ミラー14A〜
14Cの透過率および反射率(R,T)を任意に可変調
整することで、個々の分岐レーザ光LBA 〜LBD 毎に
独立した(異なる)レーザ出力値に設定調整することも
可能である。
【0049】本発明で用いる部分反射透過ミラー14の
形状・構造は、図2に示すようなものに限定されるわけ
ではない。たとえば、図5に示すように、円盤状のミラ
ー基板20’の表面または裏面にレーザ光に対する反射
率および透過率(R,T)が(RMAX,TMIN)〜(RMIN,
TMAX)の範囲でミラー基板20’の円周方向(θ方向)
でほぼ連続的に変化するように多層膜の部分反射透過膜
22’がコーティングされたものでもよい。この場合
は、適当なミラー回転位置調整手段(図示せず)によっ
てミラー基板20’がθ方向に回転変位できるように構
成される。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ分
岐装置によれば、原レーザ光の波長に対する反射率およ
び透過率が一次元または二次元方向でほぼ連続的に変化
する1枚または複数枚の部分反射透過ミラーを使用し、
各々の部分反射透過ミラーに入射するレーザ光が所望の
反射率および透過率で所定の方向に反射および透過する
ように各々の部分反射ミラーの位置を調整し、各々の部
分反射透過ミラーからの反射光または透過光を分岐レー
ザ光とするようにしたので、減衰板を用いることなく全
ての分岐レーザ光のレーザ出力を正確に一致させ、ある
いは個々に所望の値に調整することが可能であり、エネ
ルギ効率の向上、調整作業の改善および加工品質等の信
頼性の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ分岐装置の構成
を示す略平面図である。
【図2】実施例における部分反射透過ミラーの構成を示
す斜視図である。
【図3】実施例において部分反射透過ミラーの透過率お
よび反射率を可変調整するためのミラー位置調整機構の
一構成例を示す斜視図である。
【図4】実施例において部分反射透過ミラーの透過率お
よび反射率を可変調整するためのミラー位置調整機構の
別の構成例を示す斜視図である。
【図5】実施例における部分反射透過ミラーの変形例を
示す斜視図である。
【図6】レーザ溶接のマルチ・ポイント加工システムを
示す略斜視図である。
【図7】従来のレーザ分岐装置の一構成例を示す図であ
る。
【図8】従来のレーザ分岐装置の別の構成例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10 レーザ発振器 14A〜14D 部分反射透過ミラー 18A〜18D 入射ユニット 20,20’ ミラー基板 22,22’ 部分反射透過膜 24 ミラー位置調整機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの原レーザ光から複数の分岐レーザ
    光を生成するレーザ分岐装置において、 前記原レーザ光の波長に対する反射率および透過率が一
    次元または二次元方向でほぼ連続的に変化する1枚また
    は複数枚の部分反射透過ミラーをそれぞれ所定の向きで
    所定の位置に配置し、各々の前記部分反射透過ミラーに
    入射するレーザ光が所望の反射率および透過率で所定の
    方向に反射および透過するように各々の部分反射ミラー
    の位置を調整し、各々の前記部分反射透過ミラーからの
    反射光または透過光を前記分岐レーザ光とすることを特
    徴とするレーザ分岐装置。
JP6191820A 1994-07-22 1994-07-22 レーザ分岐装置 Pending JPH0836144A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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