JPH0835524A - 軸受の密封装置 - Google Patents

軸受の密封装置

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JPH0835524A
JPH0835524A JP17301794A JP17301794A JPH0835524A JP H0835524 A JPH0835524 A JP H0835524A JP 17301794 A JP17301794 A JP 17301794A JP 17301794 A JP17301794 A JP 17301794A JP H0835524 A JPH0835524 A JP H0835524A
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lip
radial direction
sealing device
seal groove
bearing
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JP17301794A
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Takashi Anzai
隆 安西
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リップとシール溝の摺接部分で鳴き音が生じ
ないようにする。 【構成】 内輪(1)の端部に面粗さ1S〜6S程度のシー
ル溝(14)を設け、このシール溝(14)にリップ(12)
の接触片(10)をラジアル方向から接触させる。また、
接触片(10)の外輪側にラジアル方向に延びる垂直部
(11)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸受内部からの潤滑剤
の漏れや、外部からの異物の侵入を防止するための密封
装置に関し、特に接触型の密封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】軸受の密封装置の一つに、回転側の軌道
輪に設けたシール溝にリップを接触させてリップと当該
軌道輪との間を密封する接触型と呼ばれるものがある。
【0003】このタイプの密封装置は、例えば、図3
(a)に示すように、外輪(20)の内周面に設けた取付
溝(21)に略環状のシール本体(22)を取り付け、この
シール本体(22)のリップ(23)を内輪(24)の外周面
に形成したシール溝(25)に摺接させることにより構成
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、接触型の密
封装置では、リップ(23)とシール溝(25)との間に滑
りが生じる。そのため、軸受の使用条件によっては、両
者の摺接部分でいわゆるスティックスリップが生じ、リ
ップ(23)が自励振動して耳障りな鳴き音を発生する場
合がある。
【0005】そこで、本発明は、このようなシール鳴き
音の発生を防止することのできる軸受の密封装置の提供
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では、一方の軌道輪に設けられたシール溝と摺接す
るリップを備える軸受の密封装置において、リップをラ
ジアル方向から前記シール溝に接触させると共に、リッ
プの一部で且つ前記軌道輪との摺接部よりも他方の軌道
輪側にラジアル方向に向けて延びる垂直部を設けること
とした。
【0007】また、一方の軌道輪に設けられたシール溝
と摺接するリップを備える軸受の密封装置において、リ
ップをラジアル方向から前記シール溝に接触させると共
に、前記シール溝の面粗さを1S〜6Sに設定することとし
た。
【0008】一方の軌道輪に設けられたシール溝と摺接
するリップを備える軸受の密封装置において、リップを
ラジアル方向から前記シール溝に接触させると共に、リ
ップの一部で且つ前記軌道輪との摺接部よりも他方の軌
道輪側にラジアル方向に向けて延びる垂直部を設け、前
記シール溝の面粗さを1S〜6Sに設定してもよい。
【0009】
【作用】本出願人の研究により、鳴き音の発生原因とし
て以下に掲げる3つの要因が明らかになった。
【0010】 密封装置がアキシャル接触型である場
合に鳴き音が発生しやすい。ここで、アキシャル接触型
とは、図3(a)に示すように、リップ(23)をアキシ
ャル方向からシール溝(25)に接触させたものをいう。
これに対し、同図(b)に示すように、リップ(23’)
をラジアル方向からシール溝(25’)に接触させたラジ
アル接触型の密封装置では、スティックスリップが生じ
にくく、鳴き音発生の抑制効果も大である。本発明の密
封装置は、図1に示すように、リップ(12)をラジアル
方向からシール面(15)に接触させたラジアル接触型で
あるから、鳴き音の発生を防止することができる。
【0011】 リップの剛性が不足していると鳴き音
が発生し易くなる。リップの剛性が不足していると、内
輪に連れ回って回転するリップが遠心力の影響を受けて
大きく変形するため、リップと内輪の滑り面積が変化し
てスティックスリップ現象を生じ易くなると考えられ
る。リップの剛性を高めるには、リップを厚くしたり短
くするのが簡単であるが、これでは、リップの弾性が低
下し、シール機能の低下や軸トルクの増大等の弊害を招
くおそれがある。本発明では、リップの一部で且つ前記
軌道輪との摺接部よりも他方の軌道輪側にラジアル方向
に向けて延びる垂直部を設け、リップの体積を増大させ
ているので、リップの弾性を低下させることなくその剛
性をラジアル方向で増大させることができる。
【0012】 シール溝の面粗さが小さすぎると鳴き
音が発生し易くなる。即ち、鳴き音の発生を防止するた
めには、シール溝に適度の面粗さが必要となる。従来で
は、摩耗の抑制等の観点からシール溝を鏡面仕上げと
し、その面粗さを可能な限り小さく(1Sよりも小さく)
しているが、このように面粗さを小さくすると、スティ
ックスリップが生じ易くなる。その一方、面粗さを過度
に大きくすると、シール溝やリップの摩耗を早めてしま
うので、この点にも配慮する必要がある。本発明の密封
装置では、シール溝の面粗さを1S以上としているので、
スティックスリップ現象を防止することができる。その
一方で、シール溝の面粗さを6S以下としているので、シ
ール溝やリップの摩耗が問題となることもない。
【0013】
【実施例】以下、本発明を玉軸受に適用した場合の実施
例を図1及び図2に基づいて説明する。
【0014】図1に示すように、玉軸受は、内輪
(1)、外輪(2)、内・外輪(1)(2)間に介在す
る複数のボール(図示省略)、ボールを等間隔で保持す
る保持器(3)、内・外輪(1)(2)間の隙間の両端
部に配置した密封装置(5)で構成される。
【0015】密封装置(5)は、合成ゴム材等からなる
シール本体(6)とシール本体(6)を補強するための
金属製の芯金(7)とで構成され、その外径端は外輪
(2)の両端内径部に設けられた取付溝(8)に嵌着さ
れている。
【0016】シール本体(6)の内径端部には、内径部
を軸受外部側に傾けた接触片(10)と、この接触片(1
0)の外輪側(外径側)に一体形成した垂直部(11)と
からなるリップ(12)が設けられる。垂直部(11)は、
接触片(10)と略等しい肉厚で且つラジアル方向に向け
て環状に形成されている。本実施例では、接触片(10)
を軸受外部側に傾けているが、これとは反対に保持器
(3)側に傾けておいてもよい。
【0017】内輪(1)の両端外径部には、シール溝
(14)が形成される。このシール溝(14)は、内輪
(1)の外径面と略平行のシール面(15)と、軸受外部
側に向けて下り傾斜面を形成するテーパ面(16)とで構
成され、このうち少なくともシール面(15)は、従来の
鏡面仕上げと異なり、面粗さ1S〜6S(0.2a〜1.0a)程度
の研磨仕上げとされている。
【0018】シール面(15)には、リップ(12)の接触
片(10)が接触している。即ち、この密封装置(5)
は、リップ(12)をラジアル方向からシール溝(14)に
接触させたラジアル接触型である。
【0019】このように、本発明では、リップ(12)を
ラジアル方向からシール溝(14)に接触させると共に、
リップ(12)の一部で且つ接触片(10)よりも外輪
(2)側にラジアル方向に延びる垂直部(11)を設け、
しかもリップ(12)の接触片(10)と摺接するシール面
(15)の面粗さを1S〜6S(0.2a〜1.0a)程度に設定して
いるので、スティックスリップに起因する鳴き音の発生
を防止することができる。また、ラジアル方向に延びる
垂直部(11)を設けてリップ(12)の剛性強化を達成し
ているので、剛性強化に伴ってリップ(12)の弾性が低
下することもなく、シール機能の低下や軸トルクの増大
等の不具合を招くおそれもない。
【0020】なお、以上の説明は、本発明を玉軸受に適
用したものであるが、本発明は、内輪回転型、外輪回転
型を問わず、広く転がり軸受一般に適用可能である。ま
た、シール本体(6)を内輪(1)に嵌着してリップ
(12)を外輪(2)に設けたシール溝に摺接させても同
様の効果を得ることができる。
【0021】
【発明の効果】このように本発明によれば、リップと軌
道輪の摺接部で生じるスティックスリップ現象を回避す
ることができ、これに起因する耳障りな鳴き音の発生を
簡単な構造で確実に防止することができる。
【0022】この効果を確認するため、従来のアキシャ
ル接触型密封装置(図3(a))と本発明にかかる密封
装置(垂直部(11)を有するラジアル接触型密封装置:
図1参照)について、それぞれ外輪を回転させて鳴き音
発生の有無を実験を行なったところ、図2(a)(b)
に示す結果が得られた。このうち、(a)図は、従来の
アキシャル接触型密封装置についての実験結果であり
(シール溝面粗さ=1s)、(b)図は、本発明にかかる
密封装置についての実験結果である(シール溝面粗さ=
3s)。
【0023】この実験結果から、本発明の密封装置で
は、回転数n=2000〜7000 rpm、軸受温度30〜140 ℃の
範囲内で鳴き音を確実に排除できるのに対し、アキシャ
ル接触タイプの密封装置では同条件でも鳴き音が発生す
ることが理解できる。
【0024】なお、図2(b)において、シール脱脂製
品のデータ(△で示す)も並記したのは、シール溝(1
4)に油が存在すると、滑りがよくなってスティックス
リップが生じにくくなり、スティックスリップの抑制効
果を正しく評価できなくなるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】従来の密封装置と本発明にかかる密封装置との
比較実験の結果を示すグラフである。
【図3】従来の密封装置を示す断面図であり、(a)図
はアキシャル接触型の密封装置を、(b)図はラジアル
接触型の密封装置を示す。
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 5 密封装置 6 シール本体 10 接触片 11 垂直部 12 リップ 14 シール溝 15 シール面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の軌道輪に設けられたシール溝と摺
    接するリップを備える軸受の密封装置において、リップ
    をラジアル方向から前記シール溝に接触させると共に、
    リップの一部で且つ前記軌道輪との摺接部よりも他方の
    軌道輪側にラジアル方向に向けて延びる垂直部を設けた
    ことを特徴とする軸受の密封装置。
  2. 【請求項2】 一方の軌道輪に設けられたシール溝と摺
    接するリップを備える軸受の密封装置において、リップ
    をラジアル方向から前記シール溝に接触させると共に、
    前記シール溝の面粗さを1S〜6Sに設定したことを特徴と
    する軸受の密封装置。
  3. 【請求項3】 一方の軌道輪に設けられたシール溝と摺
    接するリップを備える軸受の密封装置において、リップ
    をラジアル方向から前記シール溝に接触させると共に、
    リップの一部で且つ前記軌道輪との摺接部よりも他方の
    軌道輪側にラジアル方向に向けて延びる垂直部を設け、
    前記シール溝の面粗さを1S〜6Sに設定したことを特徴と
    する軸受の密封装置。
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