JPH083508B2 - 絶縁抵抗測定装置の位相補償方法 - Google Patents

絶縁抵抗測定装置の位相補償方法

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JPH083508B2
JPH083508B2 JP868987A JP868987A JPH083508B2 JP H083508 B2 JPH083508 B2 JP H083508B2 JP 868987 A JP868987 A JP 868987A JP 868987 A JP868987 A JP 868987A JP H083508 B2 JPH083508 B2 JP H083508B2
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辰治 松野
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は活線状態で電路等の絶縁抵抗を測定する装置
に於ける温度変化或は回路定数の経年変化等に対する補
償方法に関する。
(従来の技術) 従来,漏電等の電路に於けるトラブルの早期発見の為
に例えば第3図に示す如き電路の絶縁抵抗測定方法を用
い電路状態を監視するのが一般的であった。
これはZなる負荷を有する受電変圧器Tの第2種接地
線LEに,商用電源周波数と別違の周波数なる測定用
低周波信号発振器OSCを接続したトランスOTを挿入する
か,或いは前記接地線LEに直列に前記発振器OSCを挿入
接続するか又は前記電路1,2を前記発振器を接続したト
ロイダルコアトランスに貫通する等して電路1及び電路
2に測定用低周波電圧を印加し,前記接地線LEを貫通せ
しめた変流器ZCTによって,電路と大地間に存在する絶
縁抵抗RO及び対地浮遊容量COを介して前記接地線に帰還
する前記測定用低周波信号の漏洩電流を検出し,これを
増幅器AMPで増幅したのち,フィルタFILによって周波数
の成分のみを選択し,これを例えば前記発振器OSC
の出力信号を用いて掛算器MULTで同期検波して漏洩電流
分中の有効分(OUT1)(即ち,印加低周波電圧と同相の
成分)を検出することにより電路の絶縁抵抗を測定する
よう構成したものであった。
本発明の理解を助けるためにその測定理論を更に説明
する。
前記接地線LEに印加される測定用信号電圧を例えば正
弦波としてVsinωt(ω=2π)とすれば,接
地点Eを介して接地線LEに帰還する周波数の漏洩電
流Iは と表わされ,印加する交流電圧と同相の成分,即ち上記
(1)式の右辺第1項の成分に比例した値を同期検波等
の手段で検出すればこの値は絶縁抵抗ROに逆比例したも
のとなるから,これによって電路の絶縁抵抗値を求める
ことができる。しかしこのように前記接地線に帰還する
漏洩電流を変流器ZCTで検出し,これに含まれる周波数
の漏洩電流成分をフィルタFILで選択出力する従来
の方法では,通常変流器→増幅器→フィルタの系で周波
の漏洩電流の位相がずれるから,これらの同期検
波出力からROに逆比例した値を得るためにはこの位相ず
れを補償する必要がある。このために従来同図に示す如
く同期検波器MULTの第1の入力端に又は,第2の入力端
に移相器PSを挿入することによって上記位相ずれを補正
し互いの同期をとっていた。即ちこの移相器PSを設ける
ことにより対地浮遊容量COがない状態(CO=0)にて,
同期検波器の第1,第2の入力端に印加される電圧の位相
差が零となるように前もって設定しておくものであっ
た。
しかしながら上述の如き従来の方法では変流器ZCT,フ
ィルタFIL,移相器PS等の位相特性は温度変化または使用
部品特性の経年変化等によって変動するため,この結果
最初の調整値との位相誤差が発生し,正しい測定結果を
提供できなくなる欠点があった。これらに対処するため
に従来は特性変動の少ない極めて高品質な変流器或いは
フィルタ等を採用することによって位相誤差の影響を極
力小さくしていたが,それでもその影響を完全に除去す
ることは困難であった。
(発明の目的) 本発明は以上説明したような従来の絶縁抵抗測定方法
の欠点を除去するためになされたものであって,高価な
部品を必要とせず安価に測定信号の位相ずれを常時補正
し,常に正確な測定結果をもたらしうる絶縁抵抗測定装
置の位相調整方法を提供することを目的とする。
(発明の概要) 本発明はこの目的を達成するため原理的には,接地線
を介して商用電源周波数と異なる測定用低周波信号電圧
を電路に印加し,電路と大地間の絶縁抵抗及び浮遊容量
を介して前記接地線に帰還する測定用低周波信号の漏洩
成分を前記接地線に結合せしめた変流器を介して抽出
し,この信号を同期検波することによって電路の絶縁抵
抗を測定する装置に於いて,前記変流器に新らたに導線
を貫通せしめるとともに,前記電路に測定用低周波電圧
が印加されない状態にて前記導線に測定用低周波電圧と
90°位相が推移した信号を通電し,このとき得られる前
記同期検波器出力が零となるように同期検波器に印加す
る基準用測定用低周波信号電圧の位相を自動的に又は手
動にて調整するよう構成する。
この状態にて前記導線への通電を停止し通常の測定を
行なえば測定回路の位相特性の変動が補償され,このと
き得られる測定結果は正確なものとなる。
(実施例) 先ず本発明に係る測定方法を説明する前にその理解を
助ける為従来の方法及びその欠点を少しく詳細に説明す
る。
第(1)式にて示される周波数の漏洩電流成分I
が変流器ZCT,増幅器AMP,フィルタFILの系を通過する際
発生する位相ずれをθとすればフィルタFIL出力I1となり,これは同期検波器MULTの第1の入力端に印加さ
れる。
また同期検波器の第2の入力端に印加される電圧を例
えば一定振幅のaOsin(ωt+θ)とすれば,同期
検波器の出力即ち有効成分Dは 従ってθ=θのときの出力DOとなり,V,aOは一定となるから絶縁抵抗ROに逆比例した
値を測定することができる。したがって位相ずれθ−θ
が零でない時の上記DOに対するDの誤差Eは となる。
今,例えばθ−θ=1(度)のとき(6)式にて
=25Hzで,RO=20KΩ,CO=5μFとするときωCOR
O15.7となるから誤差εは27.4%となり著しく測定誤
差が大きくなることが分る。
本発明は上述した位相ずれに伴う測定誤差の発生を極
力抑える方法を提案するものである。
第1図は本発明に係かる絶縁抵抗測定装置の一実施例
を示す回路図であって,前記第3図に示したものと同様
一方を接地した電路1,2の絶縁抵抗を測定するための装
置である。
即ち,負荷Zを有する変圧器Tの2次電路1,2の一方
2に第2種接地線LEが施こされ,該接地線LEにはこれが
貫通する如く変流器ZCTが又直接結合によってトランスO
Tを夫々接続する。
又,該トランスOTの二次側には切替スイッチSW1を介
して電力増幅器PAMPの出力端が,更に該電力増幅器PAMP
の入力端には周波数なる測定用低周波信号を発生す
る位相制御回路PCが接続されている。
尚,前記トランスOTの一次側インピーダンスは低く,
電路の接地機能を妨げないものである。前記変流器ZCT
の2次コイル出力は増幅器AMP及び商用周波数を除去す
るフィルタFILを経て同期検波器MULTに入力し,その出
力は第2のスイッチSW2によって2ルートに切分け,一
方は抵抗R2とコンデンサC1とを逆L型に接続した保持回
路を介して出力端OUT2に,又他方は同様に抵抗R3とコン
デンサC2とからなる保持回路を介して前記位相制御回路
PCにフィードバックする。
前記周期検波器MULTの基準信号としては,位相制御回
路PCの出力を印加し,かつ前記2つの切替スイッチSW1
及びSW2は該位相制御回路PCの出力によって制御する。
又,前記切替スイッチSW1の一方にはコンデンサCを
直列に含む信号線3をその一部が前記変流器ZCTを貫通
して電力増幅器PAMPの負極に至るようにループ接続する
よう構成する。
以下,このように構成した絶縁抵抗測定装置の動作及
び操作について詳細に説明する。
先づ,第1のスイッチSW1が第1図に示す如く実線側
に接続している場合,接地線LEに流れる周波数の漏
洩電流は(1)式で与えられ,かつ同期検波器の出力は
前述の如く(2)式で与えられる。一方,スイッチSW1
が破線側に接続されている場合トランスOTの一次側は抵
抗R1で終端されているから電力増幅器PAMPの出力電圧を
eとすれば,電力増幅器PAMPの出力をコンデンサCを介
して変流器を貫通する導線に流れる電流I2は I2=ωCecosωt……(7) となる。又,このときのフィルタFILの出力I3は I3=ωCecos(ωt+θ)……(8) したがって同期検波器MULTの出力D1となる。
即ち(9)式から明らかなように、ω,c,e,aOを一
定とすれば のときθ−θ>0ならD1<0,又θ−θ<0ならD1
0となるから,D1の値もしくは極性を判別することによ
り同期検波器に印加する測作用低周波信号aOsin(ω
t+θ)の位相θを調整して,D1を零に近づけるよ
うにすればθ−θ→0とすることができる。
第2図は第1図に示した測定装置の各部の出力波形を
示したものである。同図に於いて(イ)は前記スイッチ
SW1,SW2を周期T/2にて切替えた場合の同期検波器MULTの
出力電圧であって,(a)はスイッチが実線に(b)は
スイッチが破線の場合を夫々示す。又(ロ)は出力OUT2
の波形を示しており,スイッチSW1,SW2が実線の期間は
同期検波器MULTの出力がそのまま出現するが,スイッチ
が破線の期間は抵抗R2とコンデンサC1とからなる保持回
路の働きによって切替直前の電圧がそのまま保持された
状態となる。又,同第2図(ハ)は位相制御回路PCの入
力電圧,即ちコンデンサC2の両端電圧を示したものであ
って,スイッチSW1,SW2が破線のときは同期検波器MULT
の出力電圧がそのまま出現するが,同スイッチが実線の
ときは切替直前の値が保持される。
同図から明らかな如く,上述した回路によれば例えば
周期T/2にてスイッチSW1,SW2を切替えたとしても出力端
OUT2に現れる信号によって電路の絶縁抵抗値を算出して
も不都合は生じないから,該出力を用いて絶縁抵抗値を
算出しつつ,コンデンサC2の両端電圧即ち,第2図
(ハ)の電圧を用いて,これが零になるように同期検波
器MULTに印加する基準信号の位相を調整する。
尚,この場合,スイッチSW1とSW2は共に連動して切替
えるが,切替周期は前記実施例の如くT/2に限定する必
要はなく,要は電路に測定用低周波信号を印加していな
い状態にて前記変流器に貫通した信号線に測定用低周波
信号を印加しそのときのコンデンサC2の両端電圧が零に
なるよう制御するものであればいかなる手段であっても
よい。
又,更には,変流器ZCT,増幅器AMP,フィルタFIL及び
同期検波器MULTのルートに90°移相した測定用低周波信
号を通電する手段は,上述した実施例に限らず他の方法
を用いてもよい。
又,このような位相制御回路は既知の技術で実現可能
なので詳述を省略する。なお,スイッチSW1の切替に伴
い,同期検波器出力に発生する過渡現象をさけるため切
替後,過渡現象が定常的になったときの同期検波器の出
力のみを用いる如くするために同期検波器とスイッチSW
2の間に更にサンプリング回路を付加してもよい。
上記実施例では単相2線式電路の場合で示したが,単
相3線,3相3線の電路であってもよいことは明らかであ
る。
また,コンデンサCの挿入方法等については同一原理
の元で,更に多くの拡張した展開が可能である。
(発明の効果) 以上説明したごとく,本発明は絶縁抵抗測定装置の測
定回路の位相変動特性を補償するものであるから極めて
精度の高い測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図は
本発明の実施例を示す各部の波形を示す図であって
(イ)は同期検波器の出力波形,(ロ)は出力端OUT2
出力波形,(ハ)はコンデンサC2の両端電圧を示す図,
第3図は従来の絶縁抵抗測定装置を示すブロック図であ
る。 T……トランス,1,2……電路,LE……接地線,E……接地
点,ZCT……変流器,AMP……増幅器,FIL……フィルタ,MUL
T……同期検波器,OSC……発振器,OT……印加トランス,P
S……移相器,SW1,SW2……スイッチ,PC……位相制御回
路,PAMP……電力増幅器。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変圧器の接地線を介して電路に商用周波数
    と異なる周波数の測定用低周波信号電圧を間欠的に
    断接して印加すると共に,前記接地線に結合した変流器
    の出力中に含まれる前記周波数の漏洩電流を前記低
    周波信号電圧で同期検波することにより電路の絶縁抵抗
    を測定する装置に於いて,前記変流器を貫通する導線に
    前記低周波信号電圧より90°位相の推移した所定値の電
    流を前記低周波電圧を前記接地線に印加していない状態
    で流した時前記同期検波出力が零に近づくように前記同
    期検波器に印加する低周波信号電圧の位相を自動的に調
    整することにより測定回路の位相特性変動を補償したこ
    とを特徴とする絶縁抵抗測定装置の位相補償方法。
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