JPH0834872A - 不透明な樹脂延伸フィルム - Google Patents

不透明な樹脂延伸フィルム

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JPH0834872A
JPH0834872A JP17124794A JP17124794A JPH0834872A JP H0834872 A JPH0834872 A JP H0834872A JP 17124794 A JP17124794 A JP 17124794A JP 17124794 A JP17124794 A JP 17124794A JP H0834872 A JPH0834872 A JP H0834872A
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JP
Japan
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resin
film
stretched
weight
polyphenylene ether
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JP17124794A
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English (en)
Inventor
Masayuki Inoue
上 正 行 井
Kenji Nakajima
島 研 治 中
Yoshihiro Kurasawa
沢 義 博 倉
Koji Nishida
田 耕 治 西
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Mitsubishi Chemical Corp
Yupo Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Yupo Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 白化斑や紙粉トラブルが発生せず、高い延伸
安定性を備え、不透明度の高い樹脂延伸フィルム(合成
紙)を提供する。 【構成】 プロピレン系樹脂50〜95重量%及びポリ
フェニレンエーテル系樹脂5〜50重量%を含有する熱
可塑性樹脂を基材とする延伸フィルムであって、該延伸
フィルムの物性値が空孔率20〜70%、不透明度75
%以上であることを特徴とする不透明な樹脂延伸フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部に空孔を有して、
不透明な樹脂延伸フィルムに関するものである。この不
透明な樹脂延伸フィルムは、屋外ポスター用紙、ラベル
用紙、製図用紙、ステッカー用紙等として、或いは、バ
ーコード用紙、印画紙、感熱記録紙及び熱転写画像受容
紙の支持体として有用である。
【0002】
【従来の技術】現在、無機微細粉末を含有するプロピレ
ン系樹脂フィルムを延伸して得られるフィルム内部に微
細な空孔を有する合成紙(特公昭46−40794号、
特公昭54−31032号、特公昭60−30173号
の各公報、米国特許第3,773,608号、米国特許
第4191719号の各明細書参照)は、パルプ抄造紙
と比較して、耐水性、強度、平滑性等に優れていること
から、選挙ポスター用紙、ラベル用紙、感熱記録紙や熱
転写画像受容紙の支持体等に使用されている。これらの
無機微細粉末を含有させてフィルムの延伸の際に空孔発
生剤として使用する合成紙は、樹脂延伸フィルムの内部
に無機微細粉末を核とする微細な空孔を有している以外
に、樹脂延伸フィルムの表面からも無機微細粉末が突出
していたり、また、この無機微細粉末が二次凝集したも
の(特開昭62−87390号公報)もあるために、印
刷・印字時に合成紙表面よりこの無機微細粉末が脱落し
て、白抜け(いわゆるピンホールトラブル)が生じる欠
点がある。この様な白抜けは、特に印刷・印字が黒色の
べた印刷・印字を行なった時に目立ち、問題となってい
た。
【0003】また、オフセット印刷時に合成紙表面より
脱落した無機微細粉末は、ブランケットを介してインキ
中に混入して、インキの流動性を失わせたり、低下させ
て、印刷機から印刷用紙へのインキの適正な転移を阻害
し、印刷物の仕上がりを低下させる(いわゆる紙粉トラ
ブル)という問題を生じさせている。かかる紙粉の少な
い合成紙として、フィルムマトリックス樹脂及びこのマ
トリックス樹脂の融点よりも高い融点を有し、該マトリ
ックスとは非相溶性の熱可塑性樹脂との混合物を基材と
するフィルムを延伸することにより、該高融点樹脂を空
孔発生剤として利用した樹脂延伸フィルムよりなるサテ
ン状外観を有する合成紙が提案されている(米国特許第
3,154,461号、米国特許第4,438,751
号、米国特許第4,758,462号の各明細書、特開
昭59−209849号、特公平3−24334号の各
公報参照)。具体的には、これら延伸フィルムは、マト
リックスとしてポリプロピレン樹脂を使用し、空孔発生
剤となる高融点樹脂としてポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン6を使用し
たものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記空孔発生
剤にナイロン6を使用したものは、ポリプロピレンマト
リックスへの分散性が悪く、ナイロン6粒子の粒径が8
〜10μmと大きくなり、形成された空孔が粗大となっ
て、ペコ(延伸フィルムを湾曲した際に、座屈により生
じる皺)が発生し易く、実用性に問題があった。また、
上記ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレートを空孔発生剤として用いた延伸フィルムは、空
孔の発生が少なく、不透明度が65%以下の半透明の合
成紙しか得られず、その用途が包装紙、ラベル、電飾看
板用紙等に限定されていた。延伸フィルム内の空孔の発
生を高めて合成紙の不透明度を高めるために、延伸温度
をポリプロピレンの最適延伸温度より更に低くして生産
すると、樹脂フィルムの延伸途中で破断したり、延伸テ
ンターのチャック(被延伸フィルムの保護具)からフィ
ルムが外れたりして、延伸フィルムの生産効率が低下す
る。また、高い延伸安定性を得るために、プロピレン単
独共重合体より融点の低いエチレン・プロピレンランダ
ム共重合体のようなプロピレン共重合体樹脂を用いると
白化斑が発生する。本発明は、白化斑の発生及び紙粉ト
ラブルが無く、高い延伸安定性を備え、また、不透明度
の高い合成紙を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、上記問題点に鑑みて鋭意
研究を重ねた結果、プロピレン系樹脂に特定な樹脂を特
定な割合で配合することにより上記目的を達成すること
ができるとの知見に基づき本発明を完成するに至ったも
のである。すなわち、本発明の不透明な樹脂延伸フィル
ムは、プロピレン系樹脂50〜95重量%及びポリフェ
ニレンエーテル系樹脂5〜50重量%を含有する熱可塑
性樹脂を基材とする延伸フィルムであって、該延伸フィ
ルムの物性値が次式で算出した空孔率20〜70%、不
透明度75%以上であることを特徴とする不透明な樹脂
延伸フィルム。
【0006】[発明の具体的説明] [I] 不透明な樹脂延伸フィルム (1) 構成成分 (a) プロピレン系樹脂 本発明にて用いられるプロピレン系樹脂は、プロピレン
を主体として含有する樹脂で、具体的には、プロピレン
単独重合体、プロピレンを主成分とし、これとエチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、4−メ
チルペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体であ
る。この共重合体はランダム共重合体でもブロック共重
合体でも良い。これらプロピレン系樹脂の中でもプロピ
レン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体が特に
好ましい。これらプロピレン系樹脂のメルトフローレー
ト(MFR:JIS−K7210、230℃2.16k
g荷重)は0.3〜50g/10分、特に0.6〜12
g/10分、融点が130〜190℃、特に145〜1
78℃、であることが好ましい。
【0007】(b) ポリフェニレンエーテル系樹脂 本発明にて用いられるポリフェニレンエーテル系樹脂
は、ポリフェニレンエーテル樹脂、又は、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂と芳香族アルケニル化合物との混合物で
ある。ここで用いられる芳香族アルケニル化合物とは、
スチレンを基材とする公知の材料である。具体的には、
ポリスチレン、ゴムで改質されたポリスチレン(HIP
S)、スチレン・無水マレイン酸共重合体、及びそのイ
ミド化物、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等であ
り、好ましくはポリスチレン、ゴムで改質されたポリス
チレンである。上記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、
一般式(I)
【0008】
【化1】
【0009】(式中、Q1 は各々はハロゲン原子、第一
級もしくは第二級アルキル基、フェニル基、アミノアル
キル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を
表わし、Q2 は各々は水素原子、ハロゲン原子、第一級
若しくは第二級アルキル基、フェニル基、ハロアルキル
基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表わ
し、mは10〜450の数を表わす。)にて表わされる
構造を有する単独重合体又は共重合体である。上記Q1
及びQ2 は、第一級アルキル基の好適なものとしては、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
n−アミル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、2,3
−ジメチルブチル、2−,3−若しくは4−メチルペン
チル又はヘプチルである。また、第二級アルキル基の好
適なものとしては、例えば、イソプロピル、sec−ブ
チル又は1−エチルプロピルである。多くの場合、Q1
はアルキル基又はフェニル基、特に炭素数1〜4のアル
キル基であり、Q2 は水素原子である。好適なポリフェ
ニレンエーテルの単独重合体としては、例えば、2,6
−ジメチル1,4−フェニレンエーテル単位からなるも
のである。好適な共重合体としては、上記単位と2,
3,6−トリメチル−1,4−フェニレンエーテル単位
との組み合わせからなるランダム共重合体である。多く
の好適な、単独重合体又はランダム共重合体が特許公報
や文献中に記載されている。例えば分子量、溶融粘度及
び又は耐衝撃強度等の特性を改良する分子構成部分を含
むポリフェニレンエーテルも、また好適である。
【0010】ここで使用するポリフェニレンエーテル系
樹脂がポリフェニレンエーテル樹脂30〜100重量%
と芳香族アルケニル化合物重合体70〜0重量%からな
ることが好ましく、より好ましくはポリフェニレンエー
テル樹脂50〜100重量%と芳香族アルケニル化合物
重合体0〜50重量%である。該ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂のガラス転移温度は140〜300℃で、フィ
ルムの延伸温度(℃)以上であることが好ましく、より
好ましくはフィルムの延伸温度+5(℃)以上、特に好
ましくはフィルムの延伸温度+10(℃)以上である。
該ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度がフ
ィルムの延伸温度未満であると延伸フィルムの空孔発生
量が少なく不透明性に欠ける。
【0011】(c) その他の配合成分 本発明のフィルム基材には、上記構成成分の他に、好適
には相溶化剤や耐候剤、帯電防止剤等を配合することが
できる。相溶化剤 本発明において好適な任意の配合成分として用いられる
相溶化剤としては、上記必須の構成成分であるポリフェ
ニレンエーテル系樹脂とプロピレン系樹脂との相溶性を
改良することができるものなら何でも良い。具体的に
は、ポリフェニレンエーテル樹脂グラフトプロピレン系
樹脂、スチレングラフトプロピレン系樹脂、スチレン・
ヒドロキシエチルメタクリレートグラフトエチレン・プ
ロピレン共重合体ゴム、部分水素添加芳香族アルケニル
化合物・共役ジエンブロック共重合体等を挙げることが
できる。かかる相溶化剤は、市場にて、上記スチレング
ラフトプロピレン系樹脂として、三菱油化(株)より
「VMX」の商品名で、また、上記部分水素添加芳香族
アルケニル化合物・共役ジエンブロック共重合体とし
て、シェル化学(株)より「グレイトンG」の商品名
で、クラレ(株)より「セプトン」の商品名で、旭化成
工業(株)より「タフテック」の商品名で、販売されて
おり容易に入手することができる。これら相溶化剤の配
合量は、基材中に0.1〜10重量%、特に0.5〜1
0重量%含有させることが好ましい。
【0012】(d) 付加的成分(任意成分) 本発明におけるフィルム成形用樹脂成分は、上記成分以
外に、安定剤、紫外線吸収剤、分散剤、染料、顔料等を
含有していても良い。特に色相を改良する目的で、酸化
チタン、硫化亜鉛等の白色顔料や、群青、フタロシアニ
ン等の青色顔料、染料等を配合することが効果的であ
る。また、必要により、樹脂分の30重量%以下を高密
度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ナイロン
6、ナイロン66、ポリエチレンテレフタレートに置き
換えても良い。
【0013】(2) 配合量 本発明において、プロピレン系樹脂が基材中に50重量
%未満の量で含有される場合は延伸成形性が悪い。ま
た、95重量%を超える量で含有される場合は空孔の発
生量が少なく、得られる延伸フィルムの不透明度に欠け
る。また、ポリフェニレンエーテル系樹脂が50重量%
を超える量では延伸性が悪いとの問題があり、また、5
重量%未満の量では空孔の発生量が少なく、不透明度が
劣るとの問題がある。
【0014】[II] 延伸フィルムの製造 本発明の延伸フィルムは、プロピレン系樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂及び必要により相溶化剤等を含有
する樹脂組成物を押出機を用いてプロピレン系樹脂の融
点を超える温度、例えば、200〜300℃で混練する
ことにより、プロピレン系樹脂中にポリフェニレンエー
テル系樹脂を微粒子(好ましくは0.1〜3μm)とし
て分散させ、ダイよりフィルム状に押し出し、次いでこ
のフィルムを所望の空孔率が得られるような温度(例え
ば、140〜165℃)で、少なくとも一方向に3.5
〜12倍、好ましくは押出方向(MD)に3.5〜5.
5倍、幅方向(TD)に4〜12倍で延伸することによ
り得られる。必要により、本発明の延伸フィルムを製造
する際に、他の樹脂層と積層しても良い。該他の樹脂層
としては、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂等のオレ
フィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等の飽和ポリエステル樹脂、ナイロ
ン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリスチレン等を挙げることができる。この様
な他の樹脂層には、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ク
レー、硫酸バリウム等の充填剤を含んでいても良い。
【0015】[III] 樹脂延伸フィルムの物性 上記延伸により得られた樹脂延伸フィルムの物性は、空
孔率が20〜70%、好ましくは25〜60%、不透明
度(JIS−P8138)が75%以上、好ましくは8
0〜100%のものである。空孔率が20%未満のもの
では、光の反射が不十分で紙的風合いが得られない。ま
た、空孔率が70%を超えては合成紙の強度が脆いもの
となる。しかし、上記不透明度が75%未満のもので
は、隠蔽性が不十分で、これに印刷して製本した場合
に、次頁の印字が透けて見えたり、また、両面印刷の場
合には裏面の印刷がダブって見えて、当該面の印字・印
刷面が見え辛くなる。
【0016】[IV] 用 途 この様な樹脂延伸フィルムは、それ自身、ポスター用
紙、製図用紙として、或いは、この表面部分にゼラチン
層、感熱記録塗工層、画像受容記録層を設けて、印画
紙、感熱記録紙、熱転写画像受容紙として用いるための
支持体として有用である。
【0017】
【実施例】以下に示す実験例によって、本発明を更に具
体的に説明する。なお、実施例及び比較例における評価
は以下に示す評価方法によって評価した。 [I] 評価方法不透明度 不透明度はJIS−P8138に基づき測定した。隠蔽性 東洋精機(株)製鉛筆硬度計(スクラッチテスター)を
用いて、得られたフィルムに垂直になるようにセットさ
れた硬度HBの鉛筆に、200gの荷重をかけて、20
0秒/mの速度で線分を描く、この線分の描かれたフィ
ルムを、光学濃度が0.2の白紙の上に、描画面が白紙
面と接するように重ね合わせ、透けて見える線分の度合
いを目視にて観察して、次の基準で判定した。 不良:容易に線分が読み取れる。 良 :線分を読むのに苦労する、若しくは読めない。白化斑の発生の有無 得られたフィルムの中央部から縦300mm、横300
mmのサンプルを1枚切り出し、製図用透写台の上にセ
ットして、白化斑の発生の有無を目視にて観察する。延伸の安定性 試験片10点を実施した時、延伸途中で破断やチャック
外れが発生せず、延伸が最後まで完了した試験片の点数
を測定する。ベック平滑度 ベック平滑度の測定はJIS−P8119に基づき測定
した。
【0018】[II] 実験例 実施例1 メルトフローレート0.8g/10分、融点174℃の
プロピレン単独重合体「三菱ポリプロTA−8」(三菱
油化(株)製商品名)79重量部、30℃でのクロロホ
ルム中での固有粘度0.3dl/g、ガラス転移温度2
10℃のポリフェニレンエーテル樹脂(日本ポリエーテ
ル(株)製)12重量部、ゴム強化ポリスチレン樹脂
「HT76」(三菱化成(株)製商品名)3重量部に、
相溶化剤としてスチレングラフトプロピレン系樹脂「V
MX DN65X」(三菱油化(株)製商品名)6重量
部及び二酸化チタン3重量部よりなる混合物を210℃
に設定した二軸押出機(日本製鋼所製)にて溶融混練し
た後、ダイよりストランド状に押し出し、冷却し、裁断
してペレットを得た。このペレットを260℃に設定し
たプレス成形機で溶融・圧縮・冷却し、縦120mm、
横120mm、厚さ1.5mmのプレスシートを得た。
このプレスシートを小型の二軸延伸機(岩本製作所製)
で160に加熱した後、最初に縦方向に5倍、次に横方
向に5倍、逐次に延伸し、30秒間アニーリング処理し
て延伸フィルムを得た。得られたフィルムの肉厚、空孔
率、不透明度、隠蔽性、白化斑の発生の有無、延伸の安
定性、及び、ベック平滑度を測定しその結果を表1に示
す。
【0019】実施例2〜4及び比較例1〜3 実施例1における配合及び延伸温度を、表1に示す配合
及び延伸温度に変更した以外は実施例1と同様の方法で
延伸フィルムを製作し、実施例1と同様の方法で評価を
行なった。その評価結果を表1に示す。
【0020】実施例5 メルトフローレート0.8g/10分、融点174℃の
プロピレン単独重合体「三菱ポリプロTA−8」(三菱
油化(株)製商品名)79重量部、30℃でのクロロホ
ルム中での固有粘度0.3dl/g、軟化点170℃の
ポリフェニレンエーテル樹脂(日本ポリエーテル(株)
製)12重量部、ゴム強化ポリスチレン樹脂「HT7
6」(三菱化成(株)製商品名)3重量部、相溶化剤と
してスチレングラフトプロピレン系樹脂「VMX DN
65X」(三菱油化(株)製商品名)6重量部及び二酸
化チタン3重量部よりなる混合物を210℃に設定した
二軸押出機(日本製鋼所製)にて溶融混練した後、ダイ
よりシート状に押し出し、冷却してフィルムを得た。
【0021】このフィルムを145℃の加熱ロールに接
触させて加熱した後、縦方向に4.8倍延伸した。次い
で、このフィルムを60℃の温度にまで冷却した後、テ
ンター式横延伸装置を用いて、そのオーブン中で165
℃の熱風で加熱した後、横方向に8倍延伸し、170℃
の熱風でアニーリング処理した後、耳部をスリットして
不透明な延伸樹脂フィルムを得た。延伸安定性は良好で
あった。得られた延伸フィルムの物性は以下の通りであ
った。 厚さ:100μm 空孔率:44% 不透明度:98% ベック平滑度:3,000秒 隠蔽性:良 白化斑:無
【0022】実施例6 メルトフローレート0.8g/10分、融点174℃の
プロピレン単独重合体「三菱ポリプロTA−8」(三菱
油化(株)製商品名)70重量部、平均粒径1.5μm
の重炭酸カルシウム20重量部及びメルトインデックス
11g/10分の高密度ポリエチレン10重量部よりな
る組成物を260℃の温度に設定した押出機にて溶融混
練した後、250℃の温度に設定したダイよりシート状
に押し出し、冷却ロールで60℃の温度にまで冷却し
た。
【0023】このフィルムを145℃の加熱ロールに接
触させて加熱した後、縦方向に5倍延伸した。この縦延
伸フィルムの両面にメルトフローレート4g/10分、
融点174℃、結晶化度67%のプロピレン単独重合体
「三菱ポリプロMA−4」(三菱油化(株)製商品名)
76重量部、30℃でのクロロホルム中での固有粘度
0.3dl/g、軟化点170℃のポリフェニレンエー
テル樹脂(日本ポリエーテル(株)製)12重量部、ゴ
ム強化ポリスチレン樹脂「HT76」(三菱化成(株)
製商品名)3重量部、相溶化剤としてスチレングラフト
プロピレン樹脂「VMXDN65X」(三菱油化(株)
製商品名)6重量部及び二酸化チタン3重量部を含有す
る混合物を270℃に設定した二軸押出機(日本製鋼所
製)にて溶融混練した後、250℃に設定したダイより
シート状に押し出し、ロールで溶融圧着してラミネート
物を得た。
【0024】次いで、このラミネート物を60℃の温度
にまで冷却した後、テンター式横延伸装置を用いて、そ
のオーブン中で165℃の熱風で加熱した後、横方向に
8.5倍延伸し、170℃の熱風でアニーリング処理し
た後、耳部をスリットして不透明な延伸樹脂フィルムを
得た。また、このフィルムを四六半載判(縦788m
m、横545mm)に断裁し、東洋インキ(株)製オフ
セットインキ「TSP−400」(商品名)及び三菱重
工(株)製オフセット2色印刷機「ダイヤ印刷機」(商
品名)を用い、2,000枚を2色印刷してブランケッ
ト上のインクエッジパイルやブランケット上の脱落紙粉
により印刷に悪影響を及ぼすまでの印刷枚数(いわゆる
紙粉トラブルの徴候が発生するまでの印刷可能枚数)を
求めたところ、1,500枚までは紙粉トラブルの徴候
は認められなかった。
【0025】比較例4 メルトフローレート0.8g/10分、融点174℃の
プロピレン単独重合体「三菱ポリプロTA−8」(三菱
油化(株)製商品名)70重量部、平均粒径1.5μm
の重炭酸カルシウム20重量部及びメルトインデックス
11g/10分の高密度ポリエチレン10重量部よりな
る組成物を260℃の温度に設定した押出機にて溶融混
練した後、250℃の温度に設定したダイよりシート状
に押し出し、冷却ロールで60℃の温度にまで冷却し
た。
【0026】このフィルムを145℃の加熱ロールに接
触させて加熱した後、縦方向に5倍延伸した。この縦延
伸フィルムの両面にメルトフローレート4g/10分、
融点174℃、結晶化度67%のプロピレン単独重合体
「三菱ポリプロMA−4」(三菱油化(株)製商品名)
60重量部、平均粒径1.5μmの重炭酸カルシウム4
0重量部よりなる組成物を260℃の温度に設定した押
出機にて溶融混練した後、260℃の温度に設定したダ
イよりシート状に押し出し、ロールで溶融圧着してラミ
ネート物を得た。
【0027】次いで、このラミネート物を60℃の温度
にまで冷却した後、テンター式横延伸装置を用いて、そ
のオーブン中で165℃の熱風で加熱した後、横方向に
8.5倍延伸し、170℃の熱風でアニーリング処理し
た後、耳部をスリットして不透明な延伸樹脂フィルムを
得た。このフィルムを実施例6と同様の方法で印刷可能
枚数を評価したところ、600枚であった。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】この様な本発明の不透明な樹脂延伸フィ
ルムは、プロピレン系樹脂50〜95重量%及びポリフ
ェニレンエーテル系樹脂5〜50重量%を含有する熱可
塑性樹脂を基材とする延伸フィルムで構成されているこ
とから、白化斑や紙粉トラブルが発生せず、隠蔽製の優
れた不透明度の高い樹脂延伸フィルムとすることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉 沢 義 博 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 西 田 耕 治 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレン系樹脂50〜95重量%及びポ
    リフェニレンエーテル系樹脂5〜50重量%を含有する
    熱可塑性樹脂を基材とする延伸フィルムであって、該延
    伸フィルムの物性値が次式で算出した空孔率20〜70
    %、不透明度75%以上であることを特徴とする不透明
    な樹脂延伸フィルム。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が相溶化剤を0.1〜10重
    量%含有している請求項1に記載の不透明な樹脂延伸フ
    ィルム。
JP17124794A 1994-07-22 1994-07-22 不透明な樹脂延伸フィルム Pending JPH0834872A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17124794A JPH0834872A (ja) 1994-07-22 1994-07-22 不透明な樹脂延伸フィルム

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