JPH0834034A - ゴム射出成形装置及びゴム射出成形方法 - Google Patents

ゴム射出成形装置及びゴム射出成形方法

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JPH0834034A
JPH0834034A JP17064294A JP17064294A JPH0834034A JP H0834034 A JPH0834034 A JP H0834034A JP 17064294 A JP17064294 A JP 17064294A JP 17064294 A JP17064294 A JP 17064294A JP H0834034 A JPH0834034 A JP H0834034A
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JP
Japan
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nozzle
rubber
cooling
temperature
injection molding
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Application number
JP17064294A
Other languages
English (en)
Inventor
Takaaki Katsuhara
孝彰 勝原
Takizo Katano
多喜藏 片野
Tsuneo Hokimoto
恒生 保木本
Fumitoshi Kimura
文俊 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CHUGOKU SEIGYO TSUGITE KK
Molten Corp
DKK Co Ltd
Original Assignee
CHUGOKU SEIGYO TSUGITE KK
Molten Corp
Denki Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム射出成形機におけるゴム加硫時間を短縮
する。 【構成】 ノズル9を鉄系金属にて形成し、その外周に
誘導加熱コイル23a,23bを巻回し、かつノズル内
に冷却空間を形成して冷却液を流す。ゴム射出時ノズル
は加熱され従って、その貫通孔を通過する未加硫ゴム
は、加熱されて、金型10a,10b内へ注入される。
ゴム射出後は、冷却空間への冷却液の供給によりノズル
は急速に冷却される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム射出成形装置及び
ゴム射出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられているゴム射出成形装
置においては、通常、スクリューを内蔵したシリンダー
内に未加硫ゴムを投入し、スクリューの回転によりゴム
を混練りした後に、ノズルを介して加熱した成形金型に
射出注入することにより、加硫及び成形がなされたゴム
製品を製造するようにしている。
【0003】この場合、シリンダー内の混練りゴムは、
未加硫状態を維持した状態で軟化させるために、シリン
ダーに巻装したヒータによって約70〜80℃程度の温
度に加温するようにしている。また、未加硫ゴム材料が
射出注入される成形金型は、未加硫ゴムを加硫するため
に約150℃ないし180℃程度の温度に加熱するよう
にしている。すなわち、ゴム射出成形装置にあっては、
シリンダーから注入された比較的低温(約80℃)の未
加硫ゴムを成形金型内において約150℃ないし180
℃にまで昇温させる必要がある。しかし、この温度差が
大きいことから、加硫時間が長くなるという問題があっ
た。
【0004】このような問題に対処するため、ノズルの
周囲に高周波誘電加熱部を設け、高周波をノズル内を通
過するゴム材料に作用させ、これを瞬間的に加硫温度に
まで誘電加熱する装置が提案されている(例えば、実公
平2−34017号公報参照)。
【0005】しかしながら、かかる誘電加熱を利用する
方法は、設備が大型となり、既製のゴム射出成形装置に
高周波誘電加熱部を取り付けることは不可能であり、ま
た取付費用も高価であることから実用化が遅れている。
このような事情から、上記方法に代わる方法として、水
蒸気及び水を、加熱・冷却手段として用いるものが提案
されている(例えば、実開昭62−45114号公報参
照)。この公報に開示の方法及び装置は、ノズルに、水
蒸気及び水の通路を形成しておき、ゴム射出時にはこれ
に水蒸気を通してノズルを加熱し、その他の時間帯で
は、ノズルに冷却液を流してこれを冷却し、ノズル内の
ゴムの早期加硫を防ぐようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような蒸気による方法では、通路に蒸気を通して、これ
を伝導熱にて加熱するようにしているので、加熱に時間
がかかるという問題がある。
【0007】また、水蒸気による加熱は高々100℃ま
でであるから、ノズルの加熱温度としては不十分であ
り、加硫時間を著しく短縮することは困難であるのが実
状である。
【0008】本発明は、上述の如き実状に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、射出成形用のノズルから
射出されるゴム材料を所要の加硫温度にまで短時間のう
ちに加熱し得てゴム加硫時間の大幅な短縮を図ることが
でき、しかも射出成形時以外にはノズル内に残存してい
るゴム材料を冷却して早期加硫を防止できるようにした
ゴム射出成形装置及びゴム射出成形方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めのに、本発明に係るゴム射出成形装置では、未加硫ゴ
ム投入部と、この未加硫ゴム投入部に投入されたゴム材
料を混練りするスクリューを内蔵したシリンダーと、上
記スクリューを駆動するスクリュー駆動手段と、上記シ
リンダーにて混練りされた上記ゴム材料を射出するノズ
ルと、このノズルから射出されるゴム材料が注入される
成形金型を備えて成るゴム射出成形装置において、上記
ノズルを誘導加熱可能な金属にて構成すると共に上記ノ
ズルに上記ゴム材料を押し出し移送するための貫通孔及
び冷却空間をそれぞれ形成し、上記ノズルの周囲に巻回
された誘導加熱コイル及びこの誘導加熱コイルに交番電
流を供給する発振器を含む加熱手段と、上記ノズルの冷
却空間に冷却液を供給する冷却手段と、上記冷却手段及
び加熱手段を射出成形駆動に応じて切換制御する制御手
段とを付設するようにしている。
【0010】また、本発明に係るゴム射出成形装置で
は、上記ノズルを鉄系金属にて構成するようにしてい
る。
【0011】また、本発明に係るゴム射出成形装置で
は、上記制御手段が上記ノズルの温度を検知する温度検
知手段を含み、この温度検知手段からの信号により上記
加熱手段及び冷却手段を制御するように構成している。
【0012】また、本発明に係るゴム射出成形装置で
は、上記加熱手段による上記ノズルの加熱温度が上記シ
リンダー内のゴム混練り温度より高く、上記ゴムの加硫
温度より低く設定されるようにしている。
【0013】また、本発明に係るゴム射出成形装置で
は、上記貫通孔を上記ノズルのゴム射出端部において1
つの孔に収束する複数の貫通孔より構成するようにして
いる。
【0014】また、本発明に係るゴム射出成形装置で
は、上記冷却空間を上記貫通孔の外側及び内側の両側に
配設するようにしている。
【0015】また、本発明に係るゴム射出成形方法で
は、未加硫ゴム材料が供給されるゴム投入部と、このゴ
ム投入部に投入されたゴム材料を混練りするスクリュー
を内蔵したシリンダーと、上記スクリューを駆動するス
クリュー駆動手段と、上記シリンダーの前端に固定され
混練りされたゴム材料を成形金型内へ射出注入する貫通
孔を有するノズルであって、周囲に誘導加熱コイルを巻
回して成る加熱手段及び内部に冷却空間が形成されて冷
却液が供給される冷却手段が付設されたノズルと、この
ノズルの温度を検知する温度検知手段とをそれぞれ備え
るゴム射出成形装置を用いてゴム材料を射出成形するに
際し、(a) 上記スクリューが後退位置に配置されて
いる上記シリンダー内に所定量の未加硫ゴムが充填さ
れ、かつ、上記ノズルの前端が型締めされた成形金型の
ゲート孔に当接された状態の下で、上記誘導加熱コイル
に交番電流を供給して上記ノズルに交番磁界を作用せし
めることにより、上記ノズルを誘導加熱する工程と、
(b) 上記ノズルが所定温度にまで加熱されたことを
検知して上記誘導加熱コイルへの交番電流の供給を停止
する一方、上記スクリューを前進駆動させることにより
未加硫ゴムを上記ノズル部分で温度上昇させて上記成形
金型内に射出注入する工程と、(c) 所定量のゴムの
射出が終了した後、上記冷却空間に冷却液を供給し、上
記ノズルを冷却する工程と、(d) 冷却により上記ノ
ズルが所定温度にまで低下したことを検知して、上記冷
却空間への冷却液の供給を停止する工程と、を施行する
ようにしている。
【0016】
【作用】本発明に係る装置及び方法によれば、ゴム射出
時、シリンダー内にてスクリューにより混練りされて押
圧移送された未加硫ゴムは、ノズルを通過して成形金型
内へ射出注入される。鉄系金属等の誘導加熱可能な材料
から成るノズルは、誘導加熱コイルを介して交番磁界が
加えられて誘導加熱された状態にあるから、この部分を
通過するゴム材料は所要の加硫温度に急速に加熱され
る。ゴム材料の射出が終了すると、ノズルは、冷却空間
への冷却液の供給により冷却されて低温に維持される。
これにより、ノズル内に残存しているゴム材料の加硫が
防止される。
【0017】ノズルの温度を検知する温度検知手段を設
けた場合は、上記加熱手段によりノズルが所定温度にま
で上昇したとき、上記発振器の発振動作が停止されると
同時に上記スクリュー駆動手段が駆動開始せしめられて
ゴム材料の射出が行われ、上記冷却手段により上記ノズ
ルが所定温度にまで低下したとき、上記冷却空間への冷
却液の供給が遮断される。
【0018】上記加熱手段による上記ノズルの加熱温度
が、上記シリンダー内のゴム混練り温度より高く、かつ
上記ゴムの加硫温度より低く設定される場合は、ノズル
内でのゴム材料の早期加硫は生じず、ゴム材料の移送は
円滑になされ、成形金型へ注入された後の加硫時間は短
縮される。
【0019】ノズルの貫通孔を、そのゴム射出端部にお
いて1つの孔に収束する複数の貫通孔にて構成した場合
は、各貫通孔内で押し出しされて移送せしめられるゴム
材料の加熱速度が促進される。
【0020】上記冷却空間が、上記貫通孔の外側及び内
側の両側に設けられた場合は、貫通孔の冷却速度(冷却
効率)が促進される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。
【0022】図1は本発明に係るゴム射出成形装置1を
示すものであって、本装置1は、リボン状未加硫ゴム2
がゴム材料として投入されるホッパ(未加硫ゴム投入
口)3と、内部にスクリュー4を内蔵した円筒状のシリ
ンダー5と、上記スクリュー4を回転するスクリュー駆
動モータ6と、スクリュー4を前後に移動させる押出シ
リンダー7と、シリンダー5を加熱するヒータ8と、シ
リンダー5の前端に取付けられた鉄系金属製のノズル9
と、このノズルから射出されるゴム材料が注入される成
形金型10a,10bとをそれぞれ具備している。
【0023】ホッパ3より投入される未加硫ゴム2に
は、硫黄等の加硫剤その他の充填剤が予め混入されてお
り、この未加硫ゴム2は、シリンダー5内にてスクリュ
ー4の回転により混練りされるように構成されている。
そして、ゴム混練りと同時にスクリュー4は所定距離後
退し、ゴムの計量が行われるようになっている。なお、
シリンダー5は、ヒータ8により、加硫反応を生じずか
つ混練りに適した温度、例えば約70〜80℃に加温さ
れ、このシリンダー5にて混練りされたゴム材料はノズ
ル9から射出されるように構成されている。
【0024】上述のノズル9の先端は一方の成形金型1
0aのゲート孔Gに当接され、一対の成形金型10a,
10bは油圧シリンダー11にて型締,型開きされるよ
うになっている。また、成形金型10a,10b内には
ヒータ12a,12bがそれぞれ埋設されており、これ
らのヒータ12a,12bに加熱電源13から電力を供
給するのに応じて、成形金型10a,10bが加硫温
度、例えば約150〜180℃に加熱されるように設定
されている。
【0025】また、本装置1には、ゴム射出成形機1の
駆動を制御する制御手段として機能する制御回路14、
この制御回路14を操作するスイッチ等を含む操作盤1
5、8KHz の交番電流を発生する発振器16、成形金型
10a,10bの開閉及び型締を行う油圧シリンダー1
1を駆動する金型駆動回路17、ノズル9を冷却するた
めのポンプ18をオン・オフ駆動するポンプ駆動回路1
9、ポンプ18のバルブ20を開閉するバルブ開閉回路
21を備えており、これらは、制御回路14にて制御さ
れるように構成されている。
【0026】図1において、22a,22bは、スクリ
ュー4の前進,後退動作を規制するスクリュー位置検出
回路であり、リミットスイッチ等より成る。具体的に
は、図1の左側の位置検出回路22aはスクリュー4の
前進位置を検知するための回路であり、スクリュー4は
この位置検出回路22aから出力される検知信号により
停止せしめられるようになっている。一方、図1の右側
の位置検出回路22bはスクリュー4の後退位置を検知
するための回路であり、スクリュー4はこの位置検出回
路22bから出力される検知信号により停止せしめられ
るようになっている。この際の後退位置は、任意に設定
され、この位置にてゴム計量が行われるように構成され
ている。なお、図1において、23は、スクリュー駆動
モータ6をオン・オフ制御するモータ駆動回路である。
【0027】本例においては、上述の発振器16の出力
周波数を8KHz に選定するようにしている。これは、ノ
ズル9への電流の浸透深さを最も効率よくするためであ
る。周波数の選定は、次式によって決定される。
【0028】
【数1】
【0029】発振器16の周波数は、上式により決定さ
れる。すなわち、ノズル9の材質,浸透深さが関連する
ノズルの大きさ等に依存し、これらに応じて数KHz から
約20KHz の範囲で設定される。
【0030】また、ノズル9の外周には2組の誘導加熱
コイル24a,24bが巻回されており、発振器16か
ら出力された交番電流が変圧器25a,25bをそれぞ
れ介してこれらの誘導加熱コイル24a,24bに入力
されるようになっている。
【0031】一方、ノズル9の内部には後述する冷却空
間が形成されており、冷却塔26から水等の冷却液がポ
ンプ18、バルブ20を順次介して供給されるように構
成されている。上述の冷却液は、上記各部にて形成され
る回路を循環して流れるようになっている。さらに、図
2に明示するように、ノズル9の略中間位置には、熱電
対よりなる温度検知回路27が設けられており、この温
度検知回路27により検知されたノズル9の温度信号
は、温度情報信号として制御回路14に入力されるよう
に構成されている。
【0032】ここで、上述のノズル9の構造について詳
述すると、次の通りである。すなわち、このノズル9
は、誘導加熱が可能な鉄系金属から成り、図2及び図3
に示すように、シリンダー5にて混練りされた未加硫ゴ
ムが押出・移送される貫通孔28を有している。この貫
通孔28は、ノズル9の中心軸を中心とする同心円上に
複数本(例えば10本)形成され、ノズル9のゴム射出
端部(図中左端)において1つの孔29に収束するよう
に形成されている。なお、一本の貫通孔28の直径は、
例えば、3.5mmである。この程度の径であれば、ゴ
ム押出しの際、剪断による発熱(約10〜20℃)が得
られる。
【0033】上記ノズル9は、前端のノズルチップ30
と、ノズル中間部分31及びノズル後端部分32の3つ
に分割されており、各々はネジ構造により或いはネジに
より互いに結合されている。一方の誘導加熱コイル24
aは、後端部分32の周囲に、他方の誘導加熱コイル2
4bは、中間部分31の周囲にそれぞれ巻回されてい
る。
【0034】図2に示すように、誘導加熱コイル24
a,24bの内側(貫通孔28の外側)には冷却空間3
3aが形成されると共に、ノズル中間部分31及びノズ
ル後端部分32の内部(貫通孔28の内側)には冷却空
間33bが形成されており、これらの冷却空間33a,
33bが貫通孔28の内側及び外側の両側に配設される
構造となっている。また、ノズル後端部分32の中央箇
所には、ノズル9の中心軸位置に沿うように冷却液パイ
プ34が配置され、冷却液は、入口35からこのパイプ
34内に導入され、パイプ34の左側より貫通孔28の
内側の冷却空間33b内に放出され、導出孔36を介し
て、貫通孔28の外側の冷却空間33aに導かれ、出口
37より外部へ排出されるようになっている。一方、ノ
ズル中間部分31においては、冷却液は、図4に示すよ
うに入口38から、貫通孔28の外側の冷却空間39に
導入され、出口40から排水されるようになっている。
【0035】誘導加熱コイル24a,24bにより、ノ
ズルチップ30、ノズル中間部分31及びノズル後端部
分32は、約140℃に加熱されるように設定されてい
る。この温度は、シリンダー5内の混練りゴムの温度
(約70〜80℃)より高く、成形金型10a,10b
の加熱温度(約150〜180℃)より低い温度であ
る。なお、ノズル後端部分32とノズル中間部分31の
加熱温度は、それぞれ変圧器25a,25bにより均一
になるよう調整される。
【0036】次に、上記構成のゴム射出成形装置1の動
作を、図5を参照しつつ説明する。まず、操作盤15の
操作により、スクリュー駆動モータ6を手動でオン状態
にする。この操作によりモータ駆動回路23が駆動開始
され、スクリュー駆動モータ6が回転し始める。スクリ
ュー4は、回転駆動されると共に押出シリンダー7の作
動により後退し、ホッパー3より投入されたゴム材料が
シリンダー5内に充填されて混練りされる。そして、ス
クリュー4が所定位置まで後退すると、位置検出回路2
2bにてその位置が検出され、この位置検出回路22b
から出力される位置検出信号に基づいてスクリュー4の
後退動作が停止される。これにより、シリンダー5内に
充填されたゴム材料の量が、成形金型10a,10bに
て形成されるゴム製品のゴムの量に一致するように設定
(計量)される。
【0037】上述の如きゴム計量が終了した後に、操作
盤15の操作により自動運転モードに切り換える。この
自動運転モード信号により制御回路14から金型駆動信
号が出力され、金型駆動回路17の作動により油圧シリ
ンダー11が駆動し、成形金型10a,10bの型締が
なされる。かくすると、シリンダー5は、前進せしめら
れ、ノズル9の先端部分にあるノズルチップ30が成形
金型10aのゲート孔G(図1参照)へ当接せしめられ
ると同時に型締力が増加される。
【0038】続いて、発振器16がオン状態の切換えら
れると、誘導加熱コイル24a,24bへ8KHz の交番
電流が供給され、これに応じてノズル9が急速に誘導加
熱される。ノズル9の温度が約140℃にまで上昇した
とき、その温度信号は温度検知回路27から制御回路1
4へ入力され、これに伴い発振器16はオフ状態とされ
る。この際に冷却空間33a,33b及び39内にある
冷却液は、加熱され蒸気となるが、その圧力は冷却空間
33a,33b及び39の隙間を通って外部へ放出され
る。これと同時に、スクリュー駆動モータ6がオン状態
とされ、スクリュー4は回転しながら前進し、成形金型
10a,10bへのゴム材料の射出注入が行われる。
【0039】スクリュー4が所定位置まで前進すると、
位置検出回路22aの作動によりスクリュー4は停止さ
れる。この位置検出回路22bの出力信号を受けて、制
御回路14から、バルブ開信号が出力されてバルブ20
が開状態となされる。なおこのとき、ポンプ18は常時
駆動状態にある。そして、スクリュー4は、停止後任意
の時間例えば約10秒程度その位置に保持された後、後
退される。
【0040】バルブ20の開操作により、冷却液がノズ
ル9の冷却空間33a,33b及び39内を循環しなが
ら流れるため、ノズル9はこの冷却液にて急速に冷却さ
れる。そして、ノズル9の温度が約75℃にまで低下し
たときにバルブ20は閉じられる。この冷却時間は、約
10秒ないし40秒程度の範囲で設定される。
【0041】一方、成形金型10a,10b内に注入さ
れたゴム材料は、成形金型10a,10bの温度により
加熱されて加硫反応を生じせしめられ、所定時間経過後
完全に加硫状態となる。その後、成形金型10a,10
bは型開きされ、キャビテイよりゴム成形品が製品とし
て取り出される。
【0042】上記実施例において、シリンダー5内の混
練り温度を80℃、ノズル9の温度を140℃、成形金
型10a,10bの温度を170℃とし、ゴム材料とし
てEPDMを使用した場合、1回の成形に要する時間
は、約90秒であった。なお、同様の成形品を得るのに
従来装置、すなわち、ノズルに誘導加熱手段及び冷却手
段を設けない装置を使用した場合は、約150秒を要し
た。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、射出注入用のノズル自
体を誘導加熱により急速に加熱した状態で、未加硫ゴム
の射出を行い、加硫温度に加熱した成形金型内に注入す
るようにしたので、ゴムの加硫時間を著しく短縮するこ
とができる。この時間短縮は、約4割にも達する。
【0044】また本発明によれば、ゴム射出が終了する
と、ノズルは急速に冷却されるから、ノズル貫通孔内に
残留した未加硫ゴムが、早期加硫を生じるおそれはな
く、次のゴム射出成形に支障を来すおそれはない。
【0045】本発明において、制御手段がノズルの温度
を検知する温度検知手段を有するときは、加熱手段及び
冷却手段をこの温度検知信号の出力に基づいてオン・オ
フ制御することができ、ノズルの加熱、冷却温度を、正
確に制御することができる。
【0046】また本発明において、加熱手段によるノズ
ルの加熱温度をシリンダー内のゴム混練り温度より高
く、ゴムの加硫温度より低く設定することにより、ノズ
ル内でのゴムの早期加硫を防ぐと同時に、成形金型内で
の加硫時間を短縮することができる。
【0047】また本発明において、貫通孔を、ノズルの
ゴム射出端部において1つの孔に収束する複数本とする
ことにより、一定時間当たりの押出し量を低下させるこ
となく、効率良く所定温度にまで加熱することができ
る。
【0048】さらに本発明において、冷却空間を貫通孔
の外側及び内側の両側に設けることにより、貫通孔内に
残留するゴムを迅速に冷却することができ、ノズルの余
熱により残留ゴムが加硫するというおそれはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るゴム射出成形装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】上記ゴム射出成形装置のノズル部分を示す断面
図である。
【図3】上記ノズル部分を示す側面図である。
【図4】上記ノズルの先端部分を示す断面図である。
【図5】本発明に係るゴム射出成形方法を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 ゴム射出成形装置 3 ホッパ 4 スクリュー 5 シリンダー 8,12a,12b ヒータ 9 ノズル 10a,10b 成形金型 11 油圧シリンダー 14 制御回路 16 発振器 22a,22b スクリュー位置検出回路 24a,24b 誘導加熱コイル 27 温度検知回路 28 貫通孔 33a,33b,39 冷却空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片野 多喜藏 広島県広島市西区観音新町1丁目7番57号 (72)発明者 保木本 恒生 神奈川県厚木市上荻野1098−3 (72)発明者 木村 文俊 神奈川県愛甲郡愛川町中津1085−3

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未加硫ゴム投入部と、この未加硫ゴム投
    入部に投入されたゴム材料を混練りするスクリューを内
    蔵したシリンダーと、上記スクリューを駆動するスクリ
    ュー駆動手段と、上記シリンダーにて混練りされた上記
    ゴム材料を射出するノズルと、このノズルから射出され
    るゴム材料が注入される成形金型とを備えて成るゴム射
    出成形装置において、上記ノズルを誘導加熱可能な金属
    にて構成すると共に上記ノズルに上記ゴム材料を押し出
    し移送するための貫通孔及び冷却空間をそれぞれ形成
    し、上記ノズルの周囲に巻回された誘導加熱コイル及び
    この誘導加熱コイルに交番電流を供給する発振器を含む
    加熱手段と、上記ノズルの冷却空間に冷却液を供給する
    冷却手段と、上記冷却手段及び加熱手段を射出成形駆動
    に応じて切換制御する制御手段とを付設したことを特徴
    とするゴム射出成形装置。
  2. 【請求項2】 上記ノズルを構成する金属が鉄系金属で
    あることを特徴とする請求項1に記載のゴム射出成形装
    置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段が、上記ノズルの温度を検
    知する温度検知手段を含み、この温度検知手段からの信
    号により上記加熱手段及び冷却手段を制御するように構
    成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    ゴム射出成形装置。
  4. 【請求項4】 上記加熱手段による上記ノズルの加熱温
    度が上記シリンダー内のゴム混練り温度より高く、上記
    ゴムの加硫温度より低く設定されるようにしたことを特
    徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の
    ゴム射出成形装置。
  5. 【請求項5】 上記貫通孔を、上記ノズルのゴム射出端
    部において1つの孔に収束する複数の貫通孔より構成し
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1
    項に記載のゴム射出成形装置。
  6. 【請求項6】 上記冷却空間を、上記貫通孔の外側及び
    内側の両側に配設するようにしたことを特徴とする請求
    項1ないし請求項5の何れか1項に記載のゴム射出成形
    装置。
  7. 【請求項7】 未加硫ゴム材料が供給されるゴム投入部
    と、このゴム投入部に投入されたゴム材料を混練りする
    スクリューを内蔵したシリンダーと、上記スクリューを
    駆動するスクリュー駆動手段と、上記シリンダーの前端
    に固定され混練りされたゴム材料を成形金型内へ射出注
    入する貫通孔を有するノズルであって、周囲に誘導加熱
    コイルを巻回して成る加熱手段及び内部に冷却空間が形
    成されて冷却液が供給される冷却手段が付設されたノズ
    ルと、このノズルの温度を検知する温度検知手段とをそ
    れぞれ備えるゴム射出成形装置を用いてゴム材料を射出
    成形するに際し、 (a) 上記スクリューが後退位置に配置されている上
    記シリンダー内に所定量の未加硫ゴムが充填され、か
    つ、上記ノズルの前端が型締めされた成形金型のゲート
    孔に当接された状態の下で、上記誘導加熱コイルに交番
    電流を供給して上記ノズルに交番磁界を作用せしめるこ
    とにより、上記ノズルを誘導加熱する工程と、 (b) 上記ノズルが所定温度にまで加熱されたことを
    検知して上記誘導加熱コイルへの交番電流の供給を停止
    する一方、上記スクリューを前進駆動させることにより
    未加硫ゴムを上記ノズル部分で温度上昇させて上記成形
    金型内に射出注入する工程と、 (c) 所定量のゴムの射出が終了した後、上記冷却空
    間に冷却液を供給し、上記ノズルを冷却する工程と、 (d) 冷却により上記ノズルが所定温度にまで低下し
    たことを検知して、上記冷却空間への冷却液の供給を停
    止する工程と、を施行するようにしたことを特徴とする
    ゴム射出成形方法。
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