JPH08338911A - 着色ミラー及び着色ミラーの製造方法 - Google Patents

着色ミラー及び着色ミラーの製造方法

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JPH08338911A
JPH08338911A JP16716495A JP16716495A JPH08338911A JP H08338911 A JPH08338911 A JP H08338911A JP 16716495 A JP16716495 A JP 16716495A JP 16716495 A JP16716495 A JP 16716495A JP H08338911 A JPH08338911 A JP H08338911A
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JP
Japan
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refractive index
film
colored mirror
glass substrate
films
Prior art date
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Pending
Application number
JP16716495A
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English (en)
Inventor
Ichiyuki Satou
弌之 佐藤
Kiyohisa Tanaka
清久 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murakami Kaimeido Co Ltd
Original Assignee
Murakami Kaimeido Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な方法でガラス基板にTiO2膜やSi
2膜を成膜可能な着色ミラー、及び着色ミラーの製造
方法を提供することを目的とする。 【構成】 ガラス基板をチタン液内に浸漬させてTiO
2膜を成膜させ、その後、シリカ液内に浸漬させてSi
2膜を成膜させ、次いで、再度チタン液内に浸漬させ
てTiO2膜を成膜させ、更に、成膜後の一方の面に反
射シートを貼着して着色ミラーを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用バック
ミラーやステンドグラス等に用いられる着色ミラー及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インテリア用品や理髪点の鏡、パ
ーティホール等にて用いられるミラーボール、自動車の
バックミラー等に着色ミラーが多く用いられるようにな
っている。このような着色ミラーは、従来より、ガラス
基板の表面または裏面のいずれか一方の面にTiO
2(二酸化チタン)膜や、SiO2(二酸化シリコン)膜
等を真空蒸着法により形成し、その上に黒色の塗料を塗
布したものが知られている。そして、この蒸着膜の厚さ
により色目が変化し、例えば、膜厚が厚いと赤色とな
り、薄いと青色となる。従って、各色目の着色ミラーを
作成するには、それぞれ色目に合った膜厚となるように
前記真空蒸着による膜厚を調整しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の着色ミラー、及び着色ミラーの製造方法にお
いては、真空蒸着法を用いているので、ガラス面に膜を
形成するのに長時間を要し、また、設備に多くの費用を
要するので経済的に不利であるという欠点がある。更
に、ガラス基板に膜を形成する他の方法として、スパッ
タリング法やCVD法等もあるが、これらの方法におい
ても上記真空蒸着法と同様に、膜厚形成に長時間を要す
る、多くのコストを要する等の欠点は解消されない。こ
の発明はこのような従来の課題を解決するためになされ
たものであり、その目的とするところは、簡単な方法で
ガラス基板にTiO2膜やSiO2膜を成膜可能な着色ミ
ラー、及び着色ミラーの製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の着色ミラーは、ガラス基板の両面に高屈折率物
質、低屈折率物質、高屈折率物質の順で、溶液に浸漬さ
せて成膜させ、更に、成膜後の一方の面に反射シートを
貼着したことが特徴である。また、本発明の着色ミラー
の製造方法は、ガラス基板を高屈折率物質を含む溶液内
に浸漬させて高屈折率物質膜を成膜させ、その後、低屈
折率物質を含む溶液内に浸漬させて低屈折率物質膜を成
膜させ、次いで、再度高屈折率物質を含む溶液内に浸漬
させて高屈折率物質膜を成膜させ、更に、成膜後の一方
の面に反射シートを貼着して着色ミラーを形成すること
を特徴とする。
【0005】
【作用】上述の如く構成された本発明の着色ミラー及び
その製造方法によれば、ガラス基板をTiO2等の高屈
折率物質を含む溶液内に浸漬させた後、乾燥させて溶媒
を除去し、更に、焼成させて高屈折率物質の膜を成膜す
る。次いで、SiO2等の低屈折率物質等が含まれる溶
液内に浸漬させ、同様に乾燥、焼成を繰り返して低屈折
率物質の膜を成膜させ、更に、TiO2等の高屈折率物
質が含まれる溶液内に浸漬させ、乾燥、焼成を行い、高
屈折率物質の膜を成膜させる。その後、いづれか一方の
面に反射シートを貼着して着色ミラーを形成する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明が適用された着色ミラーの一実施
例の構成を示す説明図である。図示のように、この着色
ミラーはガラス基板1に高屈折率物質としてのTiO2
膜2a,2b(屈折率2.3〜2.5)が成膜され、そ
の上に低屈折率物質としてのSiO2膜3a,3b(屈
折率1.4〜1.5)が成膜され、更に、その上にTi
2膜4a,4bが成膜される。そして、両面に各膜が
成膜されたガラス基板1の一方の面に黒色の飛散防止効
果を兼用した反射シート5が貼着され、図中視野方向か
ら見た際にこの光が反射するようになっている。
【0007】次に、この着色ミラーを製造する工程につ
いて図2に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。まず、所定のサイズに切断されたガラス基板1を研
磨材等により表面を清浄化する処理を加える(ステップ
ST1)。そして、このガラス基板1をチタン液(MOF T
i)が充填された浸漬槽内に浸漬させ、所定の速度で引き
上げる(ステップST2)。この際、ガラス基板1の表
面に成膜される膜厚は図3に示すように、引き上げ速度
にほぼ比例して変化する。例えば、引き上げ速度を14
[cm/min]とすると80[nm]の膜厚を得ることができ、これ
よりも速い速度で引き上げると更に膜厚は厚くなり、反
対に遅い速度で引き上げると膜厚は薄くなる。
【0008】その後、乾燥,焼成処理を加えることによ
り(ステップST3)ガラス基板1の表面にTiO2
2a,2bが成膜される。乾燥処理は、例えば100〜120
度の温度で10分以上乾燥させ、不要な溶剤を除去する。
焼成処理は、例えば400〜450度の温度で30分以上焼成す
ることにより、表面にTiO2膜2a,2bを成膜させ
る。次いで、TiO2膜2a,2bが成膜された後のガ
ラス基板1を、シリカ液(MOF p-Si)が充填された浸漬槽
内に浸漬させ、前記TiO2膜2a,2bを成膜した時
と同様に所定の速度で引き上げる(ステップST4)。
この時の引き上げ速度と膜厚との関係は図4に示す通り
であり、やはり、引き上げ速度が速いほど膜厚は厚くな
る。その後、同様に乾燥、焼成を行い(ステップST
5)、その結果、SiO2膜3a,3bが前記TiO2
2a,2bの上に成膜される。
【0009】そして、SiO2膜が成膜されたガラス基
板1を更にチタン液が充填された浸漬槽内に浸漬させ、
乾燥,焼成を行う(ステップST6,7)。こうして、
TiO2膜4a,4bが成膜されるので、ガラス基板1
の表面、及び裏面にTiO2膜2a,2b、SiO2膜3
a,3b、及びTiO2膜4a,4bがこの順で成膜さ
れ、3層に成膜されたガラス基板1を形成することがで
きる。その後、表面または裏面のうち一方の面に黒色の
飛散防止兼用の反射シート5を貼り付ける(ステップS
T8)。これによって、着色ミラーを作成することがで
きるのである。
【0010】次に、このようにして作成される着色ミラ
ーの膜厚と反射光の波長との関係について説明する。い
ま、屈折率をn、膜厚をd[nm]、波長をλ[nm]とする
と、次の(1)式の関係が成立する。 nd=λ/4 …(1) そして、TiO2の屈折率が2.3〜2.5で、SiO2
の屈折率が1.4〜1.5であるので、この値を(1)式
に代入すれば膜厚dと波長λとの関係が得られ、波長λ
と色目との関係は周知であるので、この関係から着色ミ
ラーの色目と膜厚との関係を得ることができる。つま
り、各種色目の着色ミラーを製造することができる。次
に、波長λと反射率との関係について説明する。図5
は、TiO2、SiO2、TiO2の順に3層に成膜され
た青色ミラーの波長と反射率との関係を示す特性図であ
る。図示のように、この着色ミラーにおいては波長が46
0〜480[nm]の帯域にて反射率がピークとされている。こ
の波長は、自動車のバックミラーの規格に適合してお
り、人間の目に非常に優しい波長である。従って、この
ように構成された着色ミラーを自動車のバックミラーに
適用すれば、ドライバーに負担がかからず、眩しさを低
減した心地よい後方視認が可能になる。
【0011】このようにして、本実施例では、ガラス基
板1をチタン液、シリカ液に浸漬させてTiO2膜2
a,2b、4a,4b、及びSiO2膜3a,3bを成
膜しているので、従来のように真空蒸着法やスパッタリ
ング法、CVD法等を用いることなく、比較的簡単に着
色ミラーを製造することができる。これにより、製造費
用の削減化を図ることが可能になる。また、膜厚の調整
は、溶液が充填された浸漬槽から引き上げる際の引き上
げ速度を調整することで、容易に行うことができる。ま
た、飛散防止効果を兼ねた黒色の反射シートを貼り付け
ることにより、万一着色ミラーが破損した場合において
もガラスの破片が周囲に散乱することはなく、危険を回
避することができる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガラス基板への成膜が容易となるので、従来の真空蒸着
法やスパッタリング法等に比べて容易且つ低コストで着
色ミラーを製造することができるようになる。また、膜
厚の調整が容易であるので、例えば波長が470[nm]の近
傍で反射率が最大となるように膜厚を設定すれば、自動
車のバックミラーとして好適な着色ミラーを形成するこ
とができる。また、飛散防止効果兼用の黒色の反射シー
トをガラス基板の一方の面に貼り付けているので、破損
時においても危険を防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る着色ミラーの構成を示
す説明図。
【図2】本発明の一実施例に係る着色ミラーを製造する
工程を示すフローチャート図。
【図3】チタン液からの引き上げ速度と、TiO2膜の
膜厚との関係を示す特性図。
【図4】シリカ液からの引き上げ速度と、SiO2膜の
膜厚との関係を示す特性図。
【図5】青色ミラーの波長と反射率との関係を示す特性
図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2a,2b TiO2膜 3a,3b SiO2膜 4a,4b TiO2膜 5 反射シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板の両面に高屈折率物質、低屈
    折率物質、高屈折率物質の順で、溶液に浸漬させて成膜
    させ、更に、成膜後の一方の面に反射シートを貼着した
    ことを特徴とする着色ミラー。
  2. 【請求項2】 前記反射シートは飛散防止効果を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の着色ミラー。
  3. 【請求項3】 ガラス基板を高屈折率物質を含む溶液内
    に浸漬させて高屈折率物質膜を成膜させ、その後、低屈
    折率物質を含む溶液内に浸漬させて低屈折率物質膜を成
    膜させ、次いで、再度高屈折率物質を含む溶液内に浸漬
    させて高屈折率物質膜を成膜させ、更に、成膜後の一方
    の面に反射シートを貼着して着色ミラーを形成すること
    を特徴とする着色ミラー製造方法。
JP16716495A 1995-06-09 1995-06-09 着色ミラー及び着色ミラーの製造方法 Pending JPH08338911A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004102269A1 (ja) * 2003-05-15 2004-11-25 Sony Corporation スクリーン及びその製造方法
JP2007045886A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Ichikoh Ind Ltd カラーミラー用着色塗料、自動車用カラーミラーおよびその製造方法

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WO2004102269A1 (ja) * 2003-05-15 2004-11-25 Sony Corporation スクリーン及びその製造方法
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