JPH08338455A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH08338455A
JPH08338455A JP7147704A JP14770495A JPH08338455A JP H08338455 A JPH08338455 A JP H08338455A JP 7147704 A JP7147704 A JP 7147704A JP 14770495 A JP14770495 A JP 14770495A JP H08338455 A JPH08338455 A JP H08338455A
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piston
disc
pressure pad
caliper
brake
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Toshiyuki Shibuya
利幸 澁谷
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/14Actuating mechanisms for brakes; Means for initiating operation at a predetermined position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D2125/00Components of actuators
    • F16D2125/02Fluid-pressure mechanisms
    • F16D2125/06Pistons

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はディスクブレーキに関し、ディスク
ロータのヒートクラックやプレッシャパッドの早期磨耗
といった熱による不具合を解消して、耐久性の向上を図
ったディスクブレーキを提供することを目的とする。 【構成】 キャリパのピストンにブレーキ液の流通孔を
設け、キャリパ内の温度が所定値に達したとき当該流通
孔を開放するバルブをピストンに装着すると共に、ピス
トン内に、当該ピストンと同軸上にスプリングで支持さ
れた減圧ピストンを装着したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスクブレーキに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、中,大型車両の常用ブレーキ,駐
車ブレーキとしてドラム式のブレーキが広く使用されて
いたが、昨今、ドラムブレーキに比し制動フィーリング
が良好で荷崩れがし難く、又、高速時,降坂時にフェー
ド現象の発生の少ないディスクブレーキが、乗用車のみ
ならず、中,大型車両に用いられるようになっている。
【0003】図5及び図6はディスクブレーキの構造を
示し、このディスクブレーキ1は、ハブに装着されてホ
イールと共に回転するディスクロータ3と、液圧を制動
力に変換するピストン5とシリンダ7を有するキャリパ
9と、適正な制動力を発生させるためのインナプレッシ
ャパッド11とアウタプレッシャパッド13、そして、
ディスクロータ3の摩擦力をブレーキトルクに変換する
ため、プレッシャパッド11,13のストッパとして、
又、キャリパ9を上下2本のリテーナピン15を介して
支持,摺動させるマウンティングブラケット17や、デ
ィスクロータ3のディスク面やプレッシャパッド11,
13を保護するスプラッシュガード等から構成されてい
る。
【0004】そして、ドライバーがブレーキペダルを操
作すると、エアブースタからシリンダ7内にブレーキ液
19が送られ、ブレーキ液圧が増加すると、ピストン5
がインナプレッシャパッド11をディスクロータ3のデ
ィスク面に押し付けると共に、その反力でキャリパ9が
摺動してアウタプレッシャパッド13をディスクロータ
3のディスク面に押し付けるようになっている。
【0005】又、この時、両プレッシャパッド11,1
3はディスクロータ3と同方向に回転しようとするが、
これらはキャリパ9やスプラッシュガード等を支持する
マウンティングサポートにより制止されるので、回転す
るディスクロータ3とこれを挟持する両プレッシャパッ
ド11,13間にブレーキトルクが発生して車両が制動
されることとなる。
【0006】尚、図5中、21はブーツ、23はリトラ
クションシールである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ドラムブレ
ーキに比しディスクブレーキ1はフェード現象が発生す
る虞が少ないとしても、高速からのブレーキ,連続長坂
路降下,短時間内の繰返し操作等により、ディスクロー
タ3との摩擦でインナプレッシャパッド11やアウタプ
レッシャパッド13の温度が上昇してフェード現象が発
生する虞があったが、近年のライニング技術の発達によ
り、プレッシャパッドが高温になっても、フェード現象
を起こさない(ブレーキ効果の落ちない)プレッシャパ
ッドが開発されている。
【0008】そのため、ドライバーはディスクブレーキ
が高温になってもフートブレーキを多用することとな
り、その結果、ディスクロータにヒートクラックが発生
したり、プレッシャパッドの早期摩耗といった熱による
新たな問題が発生している。尚、実開平5−5645号
公報には、油圧機構に改良を加えてブレーキライニング
の温度を制御する温度制御装置が開示されているが、斯
かる制御装置は油圧機構の構造がきわめて複雑となって
コストがかかってしまうといった欠点が指摘されてい
る。
【0009】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、簡単な構造でディスクロータのヒートクラックやプ
レッシャパッドの早期磨耗といった熱による不具合を解
消して、耐久性の向上を図ったディスクブレーキを提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、リテーナピンを介してマウ
ンティングブラケットに摺動自在に支持され、シリンダ
内に液圧を制動力に変換するピストンを装着したキャリ
パと、ハブに装着されてホイールと共に回転するディス
クロータと、ディスクロータのディスク面を挟んで装着
されたインナプレッシャパッドとアウタプレッシャパッ
ドとで構成され、ドライバーのペダル操作によりシリン
ダ内に圧送されたブレーキ液が、ピストンを介してイン
ナプレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧
接させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシ
ャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させるデ
ィスクブレーキに於て、上記ピストンにブレーキ液の流
通孔を設け、キャリパ内の温度が所定値に達したとき当
該流通孔を開放するバルブをピストンに装着すると共
に、ピストン内に、当該ピストンと同軸上にスプリング
で支持された減圧ピストンを装着したことを特徴とす
る。
【0011】そして、請求項2に係る発明は、請求項1
記載のディスクブレーキに於て、バルブは、ピストンと
インナプレッシャパッドとの間に介在されたサーモスタ
ットと連結してピストンと同軸上に装着され、当該バル
ブは、インナプレッシャパッドの昇温によるサーモスタ
ットの変形で流通孔を開放することを特徴とする。又、
請求項3に係る発明は、リテーナピンを介してマウンテ
ィングブラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に
液圧を制動力に変換するピストンを装着したキャリパ
と、ハブに装着されてホイールと共に回転するディスク
ロータと、ディスクロータのディスク面を挟んで装着さ
れたインナプレッシャパッドとアウタプレッシャパッド
とで構成され、ドライバーのペダル操作によりシリンダ
内に圧送されたブレーキ液が、ピストンを介してインナ
プレッシャパッドをディスクロータのディスク面に圧接
させると共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャ
パッドをディスクロータのディスク面に圧接させるディ
スクブレーキに於て、上記ピストンを、シリンダ内に圧
送されたブレーキ液で夫々移動可能なアウタピストンと
インナピストンとで構成すると共に、シリンダ内に、キ
ャリパ内の温度が所定値に達したときアウタピストンの
移動を阻止する移動阻止手段を設けたことを特徴とし、
請求項4に係る発明は、請求項3記載のディスクブレー
キに於て、移動阻止手段は、アウタピストンの外周に装
着されたサーモスタットからなり、当該サーモスタット
は、キャリパ内の昇温により変形してシリンダの内周に
圧接することを特徴としている。
【0012】
【作用】各請求項に係る発明によれば、ドライバーがペ
ダル操作をすると、シリンダ内にブレーキ液が圧送され
てその液圧でピストンがインナプレッシャパッドをディ
スクロータのディスク面に圧接させると共に、その反力
でキャリパがアウタプレッシャパッドをディスクロータ
のディスク面に圧接させるが、請求項1に係る発明で
は、キャリパ内の温度が所定値に達すると、バルブがピ
ストンの流通孔を開放するので、ピストン内にブレーキ
液が流入し、減圧ピストンがスプリングのバネ力に抗し
て押し下げられることとなる。
【0013】従って、ピストン内にブレーキ液が流入し
た分、通常時と同じストロークでブレーキペダルを踏ん
でも、通常時に比しブレーキトルクは低下する。そし
て、減圧ピストンがスプリングのバネ力に抗して最大限
押し下げられたところでピストン内へのブレーキ液の流
入がなくなり、斯かる状態で初めて通常時と同等の液圧
がピストンにかかって、当該ピストンがインナプレッシ
ャパッドをディスクロータのディスク面に圧接させると
共に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドを
ディスクロータのディスク面に圧接させて、従来と同様
の制動力が得られることとなる。
【0014】そして、請求項2に係る発明では、インナ
プレッシャパッドの温度が所定値に達すると、サーモス
タットの変形でバルブが移動して流通孔を開放する。
又、請求項3に係る発明では、キャリパ内の温度が所定
値に達すると、アウタピストンの移動を移動阻止手段が
阻止するので、インナピストンが受けた液圧により当該
インナピストンがインナプレッシャパッドをディスクロ
ータのディスク面に圧接させると共に、その反力でキャ
リパがアウタプレッシャパッドをディスクロータのディ
スク面に圧接させることとなる。
【0015】そして、請求項4に係るディスクブレーキ
では、キャリパ内の温度が所定値に達すると、アウタピ
ストンの外周に装着されたサーモスタットが変形してシ
リンダの内周に圧接し、アウタピストンをシリンダに固
定することとなる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。
【0017】尚、図5に示す従来例と同一のものには同
じ符号を付してそれらの説明は省略する。図1は請求項
1及び請求項2に係るディスクブレーキの一実施例を示
し、図に於て、25は上述したキャリパ9と同様、リテ
ーナピンを介してマウンティングブラケットに摺動自在
に支持されたキャリパで、そのシリンダ27内には液圧
を制動力に変換する断面略コ字状のピストン29が装着
されている。そして、ドライバーのブレーキ操作でシリ
ンダ27の流通孔31からブレーキ液19がシリンダ2
7内に圧送されると、ピストン29がインナプレッシャ
パッド11をディスクロータ3のディスク面に圧接させ
ると共に、その反力でキャリパ25がアウタプレッシャ
パッド13をディスクロータ3のディスク面に圧接させ
るようになっている。
【0018】又、図中、33はピストン29の頂部29
aに設けたブレーキ液19の流通孔、35は当該流通孔
33を開閉する断面略T字状のバルブで、当該バルブ3
5は上記頂部29aを貫通してピストン29と同軸上に
挿着されており、その軸部35aの後端は、ピストン2
9とインナプレッシャパッド11との間に介在された薄
板状のサーモスタット37の中央部37aに連結されて
いる。
【0019】サーモスタット37は、図1及び図2に示
すように中央部37aがバルブ35の軸方向へ変形可能
な構造とされており、連続長坂路降下や短時間内の繰返
し操作等によってインナプレッシャパッド11が所定の
高温状態になると、サーモスタット37は図2の如くそ
の中央部37aが矢印A方向へ変形し、そして、これに
連動してバルブ35が同方向へ移動するようになってい
る。
【0020】上述したようにバルブ35は、ピストン2
9の頂部29aを貫通してピストン29と同軸上に挿着
されており、図1に示すようにサーモスタット37が未
変形状態にある通常時に、当該バルブ35の頭部35b
がピストン29の頂部29aに圧接して流通孔33を閉
鎖している。そして、図2に示すようにサーモスタット
37の変形に連動してバルブ35が矢印A方向へ移動す
ると、バルブ35の頭部35aとピストン29の頂部2
9aとが離間して流通孔33が開放されるようになって
いる。
【0021】従って、ドライバーのペダル操作でシリン
ダ27内に圧送されたブレーキ液19は、開放された流
通孔33からピストン29内に流入することとなる。
又、ピストン29内には、上記バルブ35の軸部35a
が中央を貫通する円板状の減圧ピストン39が、ピスト
ン29と同軸上に装着されている。そして、ピストン2
9の後端側内周に装着したスプリングホルダー41と減
圧ピストン39との間にはスプリング43が張架されて
おり、当該スプリング43によって減圧ピストン39は
矢印A方向へ付勢されている。
【0022】そして、上述したように流通孔33が開放
されてピストン29内にブレーキ液19が流入すると、
減圧ピストン39は、ブレーキ液19の液圧によりスプ
リング43のバネ力に抗して矢印B方向へ移動するが、
ドライバーがブレーキペダルを元に戻すと液圧が低下す
るので、減圧ピストン39はスプリング43の復元力に
よって矢印A方向へ移動し、これにより、ピストン29
内に流入したブレーキ液19が流通孔35を介してピス
トン29から流出するようになっている。
【0023】その他、図中、45,47は減圧ピストン
39に装着されたシ−ル部材である。本実施例に係るデ
ィスクブレーキ49はこのように構成されているから、
インナプレッシャパッド11が所定の温度に未だ昇温し
ていない通常時に、バルブ35の頭部35bがピストン
29の頂部29aに圧接して流通孔33を閉鎖する。従
って、ドライバーのペダル操作でシリンダ27の流通孔
31からブレーキ液19がシリンダ27内に圧送される
と、ピストン29がその液圧でインナプレッシャパッド
11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共
に、その反力でキャリパ25がアウタプレッシャパッド
13をディスクロータ3のディスク面に圧接させて、従
来と同様のブレーキトルクが得られることとなる。
【0024】そして、連続長坂路降下や短時間内の繰返
し操作等によってインナプレッシャパッド11の温度が
所定値まで上昇すると、サーモスタット37は図2に示
すように中央部37aが矢印A方向へ変形し、そして、
これに連動してバルブ35が同方向へ移動して流通孔3
3が開放されるので、ドライバーのペダル操作でシリン
ダ27内に圧送されたブレーキ液19は、開放された流
通孔33からピストン29内に流入し、減圧ピストン3
9は、ブレーキ液19の液圧によりスプリング43のバ
ネ力に抗して矢印B方向へ押し下げられることとなる。
【0025】従って、ピストン29内にブレーキ液19
が流入した分、通常時と同じストロークでブレーキペダ
ルを踏んでも、通常時に比しブレーキトルクは低下す
る。そして、減圧ピストン39がスプリング43のバネ
力に抗して最大限押し下げられたところでピストン29
内へのブレーキ液19の流入がなくなり、斯かる状態で
初めて通常時と同等の液圧がピストン29にかかって、
当該ピストン29がインナプレッシャパッド11をディ
スクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その反
力でキャリパ25がアウタプレッシャパッド13をディ
スクロータ3のディスク面に圧接させて、従来と同様の
制動力が得られることとなる。
【0026】図3は本実施例に於けるペダルストローク
とブレーキトルクとの関係を示し、図中、C点はピスト
ン29内に流入したブレーキ液19によって減圧ピスト
ン39が最大限押し下げられた時点を示し、当該C点で
初めて通常時と同等のブレーキトルクが得られている。
そして、図3から明らかなように本実施例によれば、イ
ンナプレッシャパッド11が高温となってシリンダ27
内に圧送されたブレーキ液19が更にピストン29内に
流入すると、通常時と同等のブレーキトルクを得るには
ペダルストロークを長く取ることが必要となる。
【0027】従って、ドライバーは、十分な制動力を得
るためのペダルストロークが通常時に比し長くなったこ
とによって、インナプレッシャパッド11の温度が上昇
したことが検知でき、その結果、ドライバーはフートブ
レーキの使用を止めてエンジンブレーキやリターダ等の
補助ブレーキを用いることとなり、その結果、ディスク
ブレーキ49の耐久性が向上することとなった。
【0028】又、本実施例によれば、所要液量が増加す
るため、ブレーキ警報ランプが点灯してドライバーに視
覚的に警報できることとなる。図4は請求項3及び請求
項4に係るディスクブレーキの一実施例を示し、以下、
本実施例を図面に基づき説明するが、図5に示す従来例
と同一のものには同じ符号を付してそれらの説明は省略
する。
【0029】図中、51はリテーナピンを介してマウン
ティングブラケットに摺動自在に支持されたキャリパ
で、そのシリンダ53内にはピストン55が装着されて
いる。而して、本実施例に於けるピストン55は、小径
部57aと大径部57bとからなる断面略コ字状のイン
ナピストン57と、当該インナピストン57の小径部5
7aに移動自在に外嵌された筒状のアウタピストン59
とからなり、アウタピストン59の端部は、小径部57
aと大径部57bとの段差部57cに当接されている。
【0030】そして、キャリパ51内の温度が所定値以
下の通常時に、ドライバーがブレーキペダルを操作して
流通孔61からブレーキ液19がシリンダ53内に圧送
されると、両ピストン57,59が受けた液圧によって
インナピストン57がインナプレッシャパッド11をデ
ィスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、その
反力でキャリパ51がアウタプレッシャパッド13をデ
ィスクロータ3のディスク面に圧接させるようになって
いる。
【0031】又、アウタピストン59の外周には、軸方
向に複数の凹部63が設けられている。そして、各凹部
63に、夫々、断面略円弧状の肉薄なサーモスタット6
5が装着されており、各サーモスタット65は、連続長
坂路降下や短時間内の繰返し操作等でキャリパ51内の
温度が上昇して所定値になると、外方へ変形してシリン
ダ53の内周に圧接し、アウタピストン59の移動を阻
止するようになっている。
【0032】その他、図中、67はアウタピストン59
の内周に装着されたリトラクションシールである。本実
施例に係るディスクブレーキ69はこのように構成され
ているから、キャリパ51内の温度が所定値まで昇温し
ていない通常時に、サーモスタット65は図4の如き未
変形状態となっている。そのため、ドライバーがブレー
キペダルを操作して流通孔61からブレーキ液19がシ
リンダ53内に圧送されると、両ピストン57,59が
移動し、そして、両ピストン57,59が受けた液圧に
よりインナピストン57がインナプレッシャパッド11
をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共に、
その反力でキャリパ51がアウタプレッシャパッド13
をディスクロータ3のディスク面に圧接させることとな
る。
【0033】そして、連続長坂路降下や短時間内の繰返
し操作等によってキャリパ51内の温度が所定値まで上
昇すると、アウタピストン59の外周に装着した各サー
モスタット65が変形してシリンダ53の内周に圧接す
るので、アウタピストン59の移動が阻止されることと
なる。従って、ドライバーのペダル操作でシリンダ53
内にブレーキ液19が圧送されると、インナピストン5
7のみが移動して、インナピストン57が受けた液圧に
より当該インナピストン57がインナプレッシャパッド
11をディスクロータ3のディスク面に圧接させると共
に、その反力でキャリパ51がアウタプレッシャパッド
13をディスクロータ3のディスク面に圧接させること
となる。
【0034】このように、本実施例によれば、キャリパ
51内の温度が所定値まで上昇すると、アウタピストン
59がシリンダ53に固定されてピストン推力がインナ
ピストン57のみとなるため、通常時と同じストローク
分を踏み込んでも、制動力が低下することとなる。従っ
て、ドライバーは、通常時と同じストローク分を踏み込
んでも制動力が低下したことにより、キャリパ51内の
温度が上昇したことが分かり、その結果、本実施例によ
っても、ドライバーはフートブレーキの使用を止めてエ
ンジンブレーキやリターダ等の補助ブレーキを用いるこ
ととなり、ディスクブレーキ69の耐久性が向上するこ
ととなった。
【0035】尚、図1の実施例に於けるバルブ35によ
る流通孔33の開閉機構は、斯かる構造に限定されるも
のではなく、又、各実施例に於けるサーモスタット3
7,65に代えて形状記憶合金等を使用してもよいこと
は勿論である。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1及び請求項
2に係るディスクブレーキによれば、ドライバーは、通
常時に比しペダルストロークが長くなったことによって
インナプレッシャパッドの温度が上昇したことが分か
り、又、請求項3及び請求項4に係るディスクブレーキ
によれば、通常時と同じストローク分を踏み込んでも制
動力が低下したことによってキャリパ内の温度が上昇し
たことが分かるので、ドライバーはフートブレーキの使
用を止めてエンジンブレーキやリターダ等の補助ブレー
キを用いることとなり、その結果、ディスクブレーキの
耐久性が向上することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2に係るディスクブレーキ
の一実施例の通常時の断面図である。
【図2】請求項1及び請求項2に係るディスクブレーキ
の一実施例の高温時の断面図である。
【図3】通常時及び高温時に於けるペダルストロークと
ブレーキトルクの関係を示すグラフである。
【図4】請求項3及び請求項4に係るディスクブレーキ
の一実施例の通常時の断面図である。
【図5】従来のディスクブレーキの断面図である。
【図6】従来のディスクブレーキの斜視図である。
【符号の説明】
3 ディスクロータ 11 インナプレッシャパッド 13 アウタプレッシャパッド 19 ブレーキ液 25,51 キャリパ 27,53 シリンダ 29,55 ピストン 33 流通孔 35 バルブ 37,65 サーモスタット 39 減圧ピストン 43 スプリング 49,69 ディスクブレーキ 57 インナピストン 59 アウタピストン

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リテーナピンを介してマウンティングブ
    ラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に液圧を制
    動力に変換するピストンを装着したキャリパと、ハブに
    装着されてホイールと共に回転するディスクロータと、
    ディスクロータのディスク面を挟んで装着されたインナ
    プレッシャパッドとアウタプレッシャパッドとで構成さ
    れ、ドライバーのペダル操作によりシリンダ内に圧送さ
    れたブレーキ液が、ピストンを介してインナプレッシャ
    パッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共
    に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをデ
    ィスクロータのディスク面に圧接させるディスクブレー
    キに於て、 上記ピストンにブレーキ液の流通孔を設け、キャリパ内
    の温度が所定値に達したとき当該流通孔を開放するバル
    ブをピストンに装着すると共に、ピストン内に、当該ピ
    ストンと同軸上にスプリングで支持された減圧ピストン
    を装着したことを特徴とするディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 バルブは、ピストンとインナプレッシャ
    パッドとの間に介在されたサーモスタットと連結してピ
    ストンと同軸上に装着され、当該バルブは、インナプレ
    ッシャパッドの昇温によるサーモスタットの変形で流通
    孔を開放することを特徴とする請求項1記載のディスク
    ブレーキ。
  3. 【請求項3】 リテーナピンを介してマウンティングブ
    ラケットに摺動自在に支持され、シリンダ内に液圧を制
    動力に変換するピストンを装着したキャリパと、ハブに
    装着されてホイールと共に回転するディスクロータと、
    ディスクロータのディスク面を挟んで装着されたインナ
    プレッシャパッドとアウタプレッシャパッドとで構成さ
    れ、ドライバーのペダル操作によりシリンダ内に圧送さ
    れたブレーキ液が、ピストンを介してインナプレッシャ
    パッドをディスクロータのディスク面に圧接させると共
    に、その反力でキャリパがアウタプレッシャパッドをデ
    ィスクロータのディスク面に圧接させるディスクブレー
    キに於て、 上記ピストンを、シリンダ内に圧送されたブレーキ液で
    夫々移動可能なアウタピストンとインナピストンとで構
    成すると共に、シリンダ内に、キャリパ内の温度が所定
    値に達したときアウタピストンの移動を阻止する移動阻
    止手段を設けたことを特徴とするディスクブレーキ。
  4. 【請求項4】移動阻止手段は、アウタピストンの外周に
    装着されたサーモスタットからなり、当該サーモスタッ
    トは、キャリパ内の昇温により変形してシリンダの内周
    に圧接することを特徴とする請求項3記載のディスクブ
    レーキ。
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