JPH08335441A - 色選択電極およびダンパー線の固定方法 - Google Patents

色選択電極およびダンパー線の固定方法

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Publication number
JPH08335441A
JPH08335441A JP14060695A JP14060695A JPH08335441A JP H08335441 A JPH08335441 A JP H08335441A JP 14060695 A JP14060695 A JP 14060695A JP 14060695 A JP14060695 A JP 14060695A JP H08335441 A JPH08335441 A JP H08335441A
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JP
Japan
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damper wire
strip
shaped end
color selection
end portion
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JP14060695A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Yanagisawa
勉 柳澤
Yoshito Matsuura
義人 松浦
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ダンパー線の架張において複雑な工程を必要
とせず、グリッド構体の金属細条の振動の抑制効果を高
めた色選択電極を提供するとともに、当該色選択電極に
適したダンパー線の固定方法を提供する。 【構成】 グリッド構体3Aの上面側(CRT組み立て
後に蛍光面に対向する側)にスリット配列を横切るよう
に、ダンパー線10の両端部がグリッド構体3Aの帯状
端部13Aの上面に溶接部材14を用いて固定されてい
る。 【効果】 ダンパー線の端部をグリッド構体以外の部分
に固定せずに済み、従来の色選択電極に必要であったス
プリング材が不要となるとともに、ダンパー線の端部を
実質的に平坦な帯状端部に固定するので、固定のための
工程が簡単になり製造コストの低減を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカラー陰極線管の色選択
電極およびダンパー線の固定方法に関し、特にダンパー
線の取付け工程を簡略化できる色選択電極およびダンパ
ー線の固定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のカラー陰極線管(CR
T)の色選択電極の一例として、特開昭62−1881
33に記載の色選択電極の構成を示す斜視図である。図
10は、色選択電極90は所定のピッチで配列された複
数の金属細条1と、金属細条1間に形成された電子ビー
ムを透過させるためのスリット2とを有するグリッド構
体3と、当該グリッド構体3を載置して溶接するフレー
ム4とを備えている。
【0003】グリッド構体3はアパーチャマスクとも呼
称され、金属平板をエッチング加工することで成形され
る。スリット配列の両端に位置するスリット2の外側は
金属細条1よりは幅の広い帯状端部13となっており、
この一対の帯状端部13間にこれと平行に金属細条1が
所定ピッチで配列されている。
【0004】フレーム4は、グリッド構体3を載置する
対向配置された一対の支持部材5および6と、支持部材
5および6間に差し渡って配置された2つの弾性部材7
および8によって枠状に形成されている。
【0005】ここで、図11に色選択電極90形成の際
のグリッド構体3の溶接の工程を示す。図11(a)に
示すグリッド構体3をフレーム4の支持部材5および6
の上に載置するのであるが、その際、図11(b)に示
すように支持部材5および6は矢印で示す方向に圧縮圧
力を加えられた状態でグリッド構体3が溶接される。し
たがって、圧力を解除することでグリッド構体3には金
属細条1に沿った方向に引っ張り圧力が加わり、緊張し
た状態に保たれることになる。
【0006】グリッド構体3がフレーム4に溶接された
後、図10に示すように弾性部材7および8に溶接固着
された2組のスプリング材9の間にダンパー線10がグ
リッド構体3の上面側(CRT組み立て後に蛍光面に対
向する側)に架張され、色選択電極90が完成する。
【0007】このようにグリッド構体3の上面側にダン
パー線10を架張することによって、グリッド構体3の
金属細条1を押さえ付け金属細条1の振動を抑制するこ
とができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来の色選択電極90ではフレーム4の弾性部材7および
8にそれぞれ溶接固着されたスプリング材9の間にダン
パー線10を架張し、グリッド構体3の金属細条1の振
動を抑制する構成となっていたので、弾性部材7,8か
ら帯状端部13方向に突出した薄くて小さなスプリング
材9にダンパー線10の端部を固定するという複雑な作
業が必要であった。また、従来の構成ではグリッド構体
3の金属細条1の振動を完全には抑制できないという問
題があった。
【0009】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、ダンパー線の架張において複雑な
工程を必要とせず、グリッド構体の金属細条の振動の抑
制効果を高めた色選択電極を提供するとともに、当該色
選択電極に適したダンパー線の固定方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の色選択電極は、両端に配置された一対の帯状端部
と、該一対の帯状端部間にこれと平行に所定のピッチで
配列された複数の金属細条とを有し、前記金属細条間お
よび前記帯状端部と前記金属細条間に電子ビームを透過
させるための複数のスリットが形成されているグリッド
構体と、前記グリッド構体を載置して固定するフレーム
と、前記グリッド構体の前記フレーム側とは反対側の面
に前記スリットの配列を横切るように架張された前記金
属細条の振動を抑制するダンパー線とを備え、前記帯状
端部は、前記ダンパー線の張力によって歪まない程度の
長さの横幅を有するように形成され、前記ダンパー線
は、その2つの端部が前記一対の帯状端部にそれぞれ固
定されている。
【0011】本発明に係る請求項2記載の色選択電極
は、帯状端部のスリットとは反対側の端縁部の輪郭形状
が、帯状端部の振動状態が金属細条の振動状態とは異な
るように、横幅の長さが場所によって異なる非直線形状
となっている。
【0012】本発明に係る請求項3記載の色選択電極
は、帯状端部が、スリットとは反対側の端縁部から突出
した舌片部を備える形状であり、ダンパー線の端部は舌
片部において固定されている。
【0013】本発明に係る請求項4記載の色選択電極
は、舌片部が帯状端部のスリットとは反対側の端縁部に
おいて、フレーム側に折れ曲がっている。
【0014】本発明に係る請求項5記載のダンパー線の
固定方法は、請求項1記載の色選択電極のダンパー線の
固定方法であって、前記一対の帯状端部上に前記ダンパ
ー線の2つの端部がそれぞれ位置するように前記ダンパ
ー線を配置する工程(a)と、前記ダンパー線の端部の上
に金属箔で形成された溶接部材を配置する工程(b)と、
前記溶接部材の上部および前記帯状端部の下面にそれぞ
れ第1の電極および第2の電極を接触させ、該第1の電
極と第2の電極との間に電流を流すことで前記溶接部材
を溶接して前記ダンパー線の端部を固定する工程(c)と
を備えている。
【0015】本発明に係る請求項6記載のダンパー線の
固定方法は、前記第1の電極が、自転しながら前記ダン
パー線の端部を横切る方向に移動するローラー電極であ
り、前記工程(c)が、前記ローラー電極を前記溶接部材
の上部に接触させた状態で電流を流し、回転させつつ前
記ダンパー線の端部を横切る方向に移動させる工程を含
んでいる。
【0016】本発明に係る請求項7記載のダンパー線の
固定方法は、請求項1記載の色選択電極のダンパー線の
固定方法であって、前記一対の帯状端部上に前記ダンパ
ー線の2つの端部がそれぞれ位置するように前記ダンパ
ー線を配置する工程(a)と、第1の面と、該第1の面の
対向する2つの辺から直角をなして延在する第2および
第3の面とを有する圧着部材を準備する工程(b)と、前
記圧着部材の前記第1の面が前記ダンパー線の端部を覆
うように、前記第2および第3の面を前記帯状端部に貫
通させる工程(c)と、前記帯状端部を貫通した前記第2
および第3の面を折り曲げ、前記第1の面と前記帯状端
部とで前記ダンパー線の端部を挟み込んで固定する工程
(d)とを備えている。
【0017】本発明に係る請求項8記載のダンパー線の
固定方法は、前記工程(c)が、前記帯状端部の所定位置
に予め設けられた前記第2および第3の面を貫通させる
ための貫通孔に、前記第2および第3の面を挿入する工
程を含んでいる。
【0018】
【作用】本発明に係る請求項1記載の色選択電極によれ
ば、帯状端部はダンパー線の張力によって歪まない程度
の長さの横幅を有するように形成し、ダンパー線の2つ
の端部を1対の帯状端部においてそれぞれ固定するの
で、ダンパー線の端部をグリッド構体以外の部分に固定
せずに済む。
【0019】本発明に係る請求項2記載の色選択電極に
よれば、帯状端部が金属細条の振動状態とは異なった振
動状態となるので、スリット配列を横切るように帯状端
部間にダンパー線を架張する構成において、金属細条の
振動抑制の効果が低減することが防止される。
【0020】本発明に係る請求項3記載の色選択電極に
よれば、帯状端部がスリットとは反対側の端縁部に突出
した舌片部を備え、ダンパー線の端部を舌片部において
固定するので、帯状端部間にダンパー線を架張する構成
において舌片部にダンパー線の張力が吸収され、帯状端
部にダンパー線の張力が直接作用することが防止される
ことになる。よって、ダンパー線の張力によって帯状端
部が歪むことがさらに抑制されることになる。
【0021】本発明に係る請求項4記載の色選択電極に
よれば、舌片部が帯状端部のスリットとは反対側の端縁
部において、フレーム側に折れ曲がっているので、ダン
パー線の端部を舌片部に固定する構成において、舌片部
の折れ曲がり角度を調整することでダンパー線の張力を
調整することができるとともに、ダンパー線の張力によ
って帯状端部が歪むことがさらに抑制されることにな
る。
【0022】本発明に係る請求項5記載のダンパー線の
固定方法によれば、溶接部材と帯状端部との溶接に伴っ
てダンパー線の端部が固定されることになり、ダンパー
線の端部の固定を簡単かつ確実に行うことができる。
【0023】本発明に係る請求項6記載のダンパー線の
固定方法によれば、第1の電極を、自転しながらダンパ
ー線の端部を横切る方向に移動するローラー電極とし、
ローラー電極を溶接部材の上部に接触させた状態で電流
を流し、回転させつつダンパー線の端部を横切る方向に
移動させることで、溶接部材がダンパー線に密着した状
態で帯状端部に溶接されることになり、ダンパー線の端
部の固定がより確実になされる。
【0024】本発明に係る請求項7記載のダンパー線の
固定方法によれば、帯状端部を貫通した圧着部材の第2
および第3の面を折り曲げることで、圧着部材の第1の
面と帯状端部とでダンパー線の端部が挟み込まれ、ダン
パー線の端部が溶接の工程を経ることなく固定される。
【0025】本発明に係る請求項8記載のダンパー線の
固定方法によれば、帯状端部の所定位置に予め設けられ
た圧着部材の第2および第3の面を貫通させるための貫
通孔に、第2および第3の面を挿入することで、容易に
圧着部材の第1の面をダンパー線の端部に接触させるこ
とができるとともに、圧着部材の取付け位置が予め定ま
っているのでダンパー線の固定位置を一義的に定めるこ
とができる。
【0026】
【実施例】
<第1の実施例>本発明に係る色選択電極の第1の実施
例を図1および図2を用いて説明する。図1は色選択電
極100の構成を示す斜視図である。図1において色選
択電極100はグリッド構体3Aと、当該グリッド構体
3Aを載置して溶接するフレーム4とを備えている。な
お、図10を用いて説明した従来の色選択電極90と同
一の構成については同一の符号を付し重複する説明は省
略する。
【0027】グリッド構体3Aは、所定のピッチで配列
された略同一幅の金属細条1と、金属細条1間に形成さ
れた電子ビームを透過させるためのスリット2とを有し
ていることは従来の色選択電極90のグリッド構体3と
同様であるが、スリット配列の両端に位置するスリット
2の外側に形成される帯状端部13Aは、ダンパー線1
0の張力によって歪まない程度の長さの横幅となるよう
に、例えば金属細条1の横幅の少なくとも40倍の横幅
を有している。図10に示す従来の色選択電極90にお
いては帯状端部13の横幅については特に留意されてい
なかった。
【0028】ここで、帯状端部13Aはグリッド構体3
Aの構成の一部であり、金属平板のエッチング加工によ
り金属細条1および帯状端部13Aは同一の材質で一体
で形成されている。
【0029】また図1に示すように、ダンパー線10が
グリッド構体3Aの上面側(CRT組み立て後に蛍光面
に対向する側)にスリット配列を横切るように架張され
ているが、図10に示す従来の色選択電極90と異なり
ダンパー線10の両端部はグリッド構体3Aの帯状端部
13Aの上面に溶接部材14を用いて固定されている。
【0030】一般にダンパー線10の材質はタングステ
ンでありダンパー線10自体は溶けにくいためダンパー
線10を直接帯状端部13Aに溶接することは困難であ
る。そこで、例えば厚さ約80μm程度のステンレス製
の箔で形成された矩形の溶接部材14をダンパー線10
の端部を覆うように配置し、溶接部材14を溶接するこ
とでダンパー線10を帯状端部13Aに固定させる。
【0031】ここで溶接部材14を溶接する方法として
はローラー電極を用いたロールスポット溶接を採用す
る。図2にロールスポット溶接の構成を示す。図2にお
いてダンパー線10の端部上には溶接部材14が載置さ
れ、ダンパー線10は帯状端部13Aと溶接部材14に
挟まれた構成となっている。そして、溶接部材14の上
にはローラー電極11が、帯状端部13Aの下には下部
電極12が配置され、ローラー電極11を溶接部材14
上で回転移動させつつローラー電極11と下部電極12
間に電流を流すことにより溶接部材14が帯状端部13
Aに密着性良く溶接され、溶接部材14を介してダンパ
ー線10が帯状端部13Aに固定されることになる。こ
こで、図2においては下部電極12は平板電極として示
したが、ローラー電極11と対になるローラー電極であ
っても良い。
【0032】なお、ダンパー線10を取付ける場合に
は、帯状端部13Aを矢印で示す方向から圧縮力を加え
ながらダンパー線10の固定を行う。そして固定終了後
に力を解除することでグリッド構体3Aが元の形状に復
帰し、ダンパー線10が緊張した状態で架張されること
になる。このように、ダンパー線10は緊張した状態を
保つので、帯状端部13Aにはダンパー線10の張力に
よりグリッド構体3Aの中央方向に引っ張られるような
力が加わることになる。このダンパー線10の張力によ
る帯状端部13Aの変形を防ぐために帯状端部13Aの
横幅を金属細条1の横幅の少なくとも40倍にする必要
が生じるのである。ただし、帯状端部13Aの横幅の必
要長さはグリッド構体3Aの厚みによっても変わり、金
属細条1の横幅の少なくとも40倍という値は実用化さ
れている一般的なグリッド構体の厚み(0.15mm〜
0.30mm)を前提にした値である。
【0033】また、溶接部材14の溶接方法としては単
純なスポット溶接でも良い。その場合はダンパー線10
の両側に沿って複数回の溶接を行うことで密着性を向上
させる。
【0034】以上説明したように第1実施例に係る色選
択電極100によれば、ダンパー線10が直接帯状端部
13Aに接続される構成となっているので、従来の色選
択電極において必要であったスプリング材9が不要とな
り、複雑な工程を要するスプリング材9にダンパー線1
0の端部を固定するという複雑な作業が不要となって製
造コストの低減を図ることができる。また、ダンパー線
10の固定のための溶接部材14の溶接を実質的に平坦
な帯状端部13Aの上で行うため、ローラー電極を用い
たロールスポット溶接、シーム溶接などを採用すること
が可能となり、溶接作業が容易となりダンパー線10の
取付け作業効率を向上させることができる。
【0035】<第2の実施例>本発明に係る色選択電極
の第2の実施例を図3を用いて説明する。図3は色選択
電極200の構成を示す部分斜視図である。図3におい
て色選択電極200はグリッド構体3Bと、当該グリッ
ド構体3Bを載置して溶接するフレーム4とを備えてい
る。なお、図10を用いて説明した従来の色選択電極9
0と同一の構成については同一の符号を付し重複する説
明は省略する。
【0036】グリッド構体3Bは所定のピッチで配列さ
れた略同一幅の金属細条1と、金属細条1間に形成され
た電子ビームを透過させるためのスリット2とを有して
いることは従来の色選択電極90のグリッド構体3と同
様であるが、スリット配列の両端に位置するスリット2
の外側に形成される帯状端部13Bは輪郭形状が直線で
はなく起伏のある波打形状をなし、横幅は一様ではな
い。
【0037】一般に金属細条1のように両端が固定され
た系の振動状況(固有振動数、振動モード)は、その単
位長さ当たりの質量と張力に支配されて定まる。従っ
て、帯状端部の横幅が一様である場合、すなわち図1に
示した帯状端部13Aのような場合、帯状端部13Aと
金属細条1の振動状況が同じになってダンパー線10に
よる振動抑制の効果が低減することになる。
【0038】そこで、図3に示す色選択電極200のよ
うに帯状端部13Bの輪郭形状を起伏のある波打形状と
することにより、振動状況を帯状端部13Bを金属細条
1とで異ならせることができ、金属細条1の振動抑制の
効果が低減することが防止される。
【0039】なお、帯状端部の長手方向の位置に対する
横幅の関係、すなわち帯状端部の輪郭形状は振動状況に
応じて試行錯誤的に定めるので、帯状端部の輪郭形状は
帯状端部13Bのような波打形状になるとは限らない。
【0040】また、帯状端部の輪郭形状は、スリット配
列を横切る方向の色選択電極200の中心線に対して非
対称な形状であっても良く、2つの帯状端部13Bで同
じ形状でなくても良い。
【0041】以上説明したように第2実施例に係る色選
択電極200によれば、帯状端部13Bの輪郭形状を起
伏のある波打形状とすることにより、金属細条1の振動
抑制の効果が低減することが防止される。
【0042】<第3の実施例>本発明に係る色選択電極
およびダンパー線の取付け方法の第3の実施例を図4〜
図7を用いて説明する。図4は色選択電極300の構成
を示す部分斜視図である。図4において色選択電極30
0はグリッド構体3Cと、当該グリッド構体3Cを載置
して溶接するフレーム4とを備えている。なお、図10
を用いて説明した従来の色選択電極90と同一の構成に
ついては同一の符号を付し重複する説明は省略する。
【0043】グリッド構体3Cは所定のピッチで配列さ
れた略同一幅の金属細条1と、金属細条1間に形成され
た電子ビームを透過させるためのスリット2とを有して
いることは従来の色選択電極90のグリッド構体3と同
様であり、スリット配列の両端に位置するスリット2の
外側に形成される帯状端部13Cが金属細条1の横幅の
少なくとも40倍の横幅を有していることは図1を用い
て説明した第1の実施例の色選択電極100のグリッド
構体3Aと同様であるが、帯状端部13Cにおけるダン
パー線10取付けのための構成が異なっている。すなわ
ち、ダンパー線10の両端部はグリッド構体3Cの帯状
端部13Cの上面に圧着部材15を用いて圧着固定され
ている。
【0044】以下、図5および図6を用いて圧着部材1
5を用いたダンパー線10の取付け方法について説明す
る。図5に示すように圧着部材15はダンパー線10を
覆って十分に余る長さの矩形の接触面15aと、接触面
15aの2つの短辺から直角をなして延在する締付け面
15bおよび15cとを有して略コの字型をなした構成
である。
【0045】そして、帯状端部13Cにはダンパー線1
0の取付け位置に対応させて圧着部材15の締付け面1
5bおよび15cを挿入する2つの貫通孔16が形成さ
れている。貫通孔16は締付け面15bおよび15cの
断面形状に対応した矩形孔であり、グリッド構体3Cの
成形時に形成される。
【0046】ダンパー線10の取付け時には、グリッド
構体3C上に貫通孔16の位置に端部が達するようにダ
ンパー線10を配置し、締付け面15bおよび15cを
2つの貫通孔16に挿入する。
【0047】接触面15aがダンパー線10に接触する
まで締付け面15bおよび15cを挿入した後、図6に
示すように締付け面15bおよび15cを内側に折り曲
げることで、ダンパー線10が接触面15aと帯状端部
13Cとの間に挟まれた状態で固定されることになる。
【0048】ここで、ダンパー線10の帯状端部13C
に固定される部分は、予め表面が凹凸を有するように加
工を施しておいても良い。その状態を図7に示す。この
ようにすることでダンパー線10の圧着部材15および
帯状端部13Cに対する摩擦係数が高くなって固定状態
が良好となる。
【0049】以上説明したように第3の実施例に係る色
選択電極300によれば、圧着部材15を介してダンパ
ー線10を取付けることにより、ダンパー線の取付けに
際して溶接工程が不要となって製造コストの低減を図る
ことができる。また、予め圧着部材15の取付け位置が
定まっているのでダンパー線10の取付け位置を一義的
に定めることができ、作業効率の向上を図ることができ
る。
【0050】<変形例>なお、以上説明した第3の実施
例に係る色選択電極300では、帯状端部13Cにダン
パー線10の取付け位置に対応させて圧着部材15の締
付け面15bおよび15cを挿入する2つの貫通孔16
を予め形成した例を示したが、圧着部材15の締付け面
15bおよび15cが帯状端部13Cを打ち抜くように
すれば貫通孔16を予め形成する必要はなくなる。
【0051】<第4の実施例>本発明に係る色選択電極
の第4の実施例を図8および図9を用いて説明する。図
8は色選択電極400の構成を示す部分斜視図である。
図8において色選択電極400はグリッド構体3Dと、
当該グリッド構体3Dを載置して溶接するフレーム4と
を備えている。なお、図10を用いて説明した従来の色
選択電極90と同一の構成については同一の符号を付し
重複する説明は省略する。
【0052】グリッド構体3Dは所定のピッチで配列さ
れた略同一幅の金属細条1と、金属細条1間に形成され
た電子ビームを透過させるためのスリット2とを有して
いることは従来の色選択電極90のグリッド構体3と同
様であり、スリット配列の両端に位置するスリット2の
外側に形成される帯状端部13Dが金属細条1の横幅の
少なくとも40倍の横幅を有していることは図1を用い
て説明した第1の実施例の色選択電極100のグリッド
構体3Aと同様であるが、帯状端部13Dの形状はスリ
ット2とは反対の端縁部に、突出した2つの舌片部(以
後、舌片と呼称)17を備えた形状となっている。な
お、舌片17は、金属平板のエッチング加工により金属
細条1、スリット2および帯状端部13Dを形成する際
に形成され、帯状端部13Dと一体となっている。
【0053】図9に、図8の“A”部分の拡大図を示
す。図9において、舌片17は帯状端部13Dの端縁部
の位置を山折れ部18として一旦フレーム4側に折れ曲
がり、略中央部を谷折れ部19としてフレーム4側とは
反対方向に折れ曲がり、舌片17の裏面が見える形状と
なっている。
【0054】そして、ダンパー線10の端部は舌片17
の裏面に固定され、谷折れ部19の上部を渡ってグリッ
ド構体3Dの上面側(CRT組み立て後に蛍光面に対向
する側)にスリット配列を横切るように架張されてい
る。
【0055】次に、ダンパー線10の取付け方法につい
て説明する。まず、端部が舌片17の裏面に達するよう
に所定長さのダンパー線10をグリッド構体3Dの上面
側に載置し、ダンパー線10の端部を舌片17の裏面に
固定する。固定の方法としては第1の実施例において説
明した溶接部材14を用いる方法、あるいは第3の実施
例において説明した圧着部材15を用いる方法を採る。
【0056】ダンパー線10の固定後、ダンパー線10
の張力が弱い場合には、舌片17の山折れ部18の傾斜
角度を急にするか、あるいは谷折れ部19の角度を広げ
ることで張力を強めることができる。一方、ダンパー線
10の張力が強い場合には、山折れ部18の傾斜角度を
緩くするか、あるいは谷折れ部19の角度を狭めること
で張力を弱めることができる。
【0057】ここで、舌片17に山折れ部18、谷折れ
部19を設けることはダンパー線10の張力の調整が可
能となるだけでなく、ダンパー線10の張力が舌片17
に加わって、舌片17が予想外の角度に折れ曲がること
を防止する効果がある。
【0058】以上説明したように第4実施例に係る色選
択電極400によれば、ダンパー線10が舌片17に固
定されているので、山折れ部18、谷折れ部19の角度
を調整することでダンパー線10の張力を調整すること
ができる。
【0059】また、ダンパー線10が舌片17に固定さ
れているので、舌片17にダンパー線10の張力が吸収
され、帯状端部13Dにダンパー線10の張力が直接作
用することが防止されることになる。よって、ダンパー
線10の張力による帯状端部13Dの変形が一層抑制さ
れることになる。
【0060】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の色選択電極
によれば、ダンパー線の2つの端部を一対の帯状端部に
おいてそれぞれ固定するので、ダンパー線の端部をグリ
ッド構体以外の部分に固定せずに済み、従来の色選択電
極に必要であったスプリング材が不要となるとともに、
ダンパー線の端部を実質的に平坦な帯状端部に固定する
ので、固定のための工程が簡単になり製造コストの低減
を図ることができる。
【0061】本発明に係る請求項2記載の色選択電極に
よれば、金属細条の振動抑制の効果が低減することが防
止されるので、帯状端部間にダンパー線を架張する色選
択電極のより実用的な構成が得られる。
【0062】本発明に係る請求項3記載の色選択電極に
よれば、舌片部にダンパー線の張力が吸収され、帯状端
部にダンパー線の張力が直接作用することが防止される
ので、ダンパー線の張力によって帯状端部が歪むことが
さらに抑制され、帯状端部間にダンパー線を架張する色
選択電極のさらに実用的な構成が得られる。
【0063】本発明に係る請求項4記載の色選択電極に
よれば、ダンパー線の張力を調整することができるとと
もに、ダンパー線の張力によって帯状端部が歪むことが
さらに抑制されることになるので、帯状端部間にダンパ
ー線を架張する色選択電極のより進歩した構成が得られ
る。
【0064】本発明に係る請求項5記載のダンパー線の
固定方法によれば、ダンパー線の端部の固定を簡単かつ
確実に行うことができるので、製造コストの低減を図る
ことができる。
【0065】本発明に係る請求項6記載のダンパー線の
固定方法によれば、ダンパー線の端部の固定がより簡単
に、より確実になされるので、ダンパー線の取付け作業
の効率の向上および、製品歩留まりの向上が可能とな
る。
【0066】本発明に係る請求項7記載のダンパー線の
固定方法によれば、圧着部材の第1の面と帯状端部とで
ダンパー線の端部が挟み込まれ、ダンパー線の端部が溶
接の工程を経ることなく固定されるので、製造工程を簡
略化して製造コストの低減を図ることができる。
【0067】本発明に係る請求項8記載のダンパー線の
固定方法によれば、容易に圧着部材の第1の面をダンパ
ー線の端部に接触させることができるとともに、圧着部
材の取付け位置が予め定まっているのでダンパー線の固
定位置を一義的に定めることができるので、圧着部材を
用いてダンパー線の端部を固定する場合の製造工程が簡
略化されるとともに、予め圧着部材の取付け位置が定ま
っているのでダンパー線の取付け位置を一義的に定める
ことができ、作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る色選択電極の第1の実施例の構
成を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る色選択電極の第1の実施例のダ
ンパー線の取付け工程を説明する図である。
【図3】 本発明に係る色選択電極の第2の実施例の構
成を示す部分斜視図である。
【図4】 本発明に係る色選択電極の第3の実施例の構
成を示す部分斜視図である。
【図5】 本発明に係る色選択電極の第3の実施例のダ
ンパー線の取付け工程を説明する図である。
【図6】 本発明に係る色選択電極の第3の実施例のダ
ンパー線の取付け工程を説明する図である。
【図7】 本発明に係る色選択電極のダンパー線の取付
け工程の他の実施例を説明する図である。
【図8】 本発明に係る色選択電極の第4の実施例の構
成を示す部分斜視図である。
【図9】 本発明に係る色選択電極の第4の実施例の構
成を示す部分拡大図である。
【図10】 従来の色選択電極の構成を示す斜視図であ
る。
【図11】 従来の色選択電極の組み立て工程を示す図
である。
【符号の説明】
3A,3B,3C,3D グリッド構体、13A,13
B,13C,13D帯状端部、11 ローラー電極、1
2 下部電極、14 溶接部材、15 圧着部材、15
a 接触面、15b,15c 締付け面、16 貫通
孔、17 舌片、18 山折れ部、19 谷折れ部。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に配置された一対の帯状端部と、該
    一対の帯状端部間にこれと平行に所定のピッチで配列さ
    れた複数の金属細条とを有し、前記金属細条間および前
    記帯状端部と前記金属細条間に電子ビームを透過させる
    ための複数のスリットが形成されているグリッド構体
    と、 前記グリッド構体を載置して固定するフレームと、 前記グリッド構体の前記フレーム側とは反対側の面に前
    記スリットの配列を横切るように架張された前記金属細
    条の振動を抑制するダンパー線とを備え、 前記帯状端部は、前記ダンパー線の張力によって歪まな
    い程度の長さの横幅を有するように形成され、 前記ダンパー線は、その2つの端部が前記一対の帯状端
    部にそれぞれ固定されていることを特徴とする色選択電
    極。
  2. 【請求項2】 前記帯状端部は、前記スリットとは反対
    側の端縁部の輪郭形状が、前記帯状端部の振動状態が前
    記金属細条の振動状態とは異なるように、横幅の長さが
    場所によって異なる非直線形状となっている請求項1記
    載の色選択電極。
  3. 【請求項3】 前記帯状端部は、前記スリットとは反対
    側の端縁部から突出した舌片部を備える形状であり、 前記ダンパー線の端部は前記舌片部において固定されて
    いる請求項1記載の色選択電極。
  4. 【請求項4】 前記舌片部は前記帯状端部の前記スリッ
    トとは反対側の端縁部において、前記フレーム側に折れ
    曲がっている請求項4記載の色選択電極。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の色選択電極のダンパー線
    の固定方法であって、 (a)前記一対の帯状端部上に前記ダンパー線の2つの端
    部がそれぞれ位置するように前記ダンパー線を配置する
    工程と、 (b)前記ダンパー線の端部の上に金属箔で形成された溶
    接部材を配置する工程と、 (c)前記溶接部材の上部および前記帯状端部の下面にそ
    れぞれ第1の電極および第2の電極を接触させ、該第1
    の電極と第2の電極との間に電流を流すことで前記溶接
    部材を溶接して前記ダンパー線の端部を固定する工程と
    を備えるダンパー線の固定方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の電極は、自転しながら前記ダ
    ンパー線の端部を横切る方向に移動するローラー電極で
    あり、 前記工程(c)は、前記ローラー電極を前記溶接部材の上
    部に接触させた状態で電流を流し、回転させつつ前記ダ
    ンパー線の端部を横切る方向に移動させる工程を含む請
    求項5記載のダンパー線の固定方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の色選択電極のダンパー線
    の固定方法であって、 (a)前記一対の帯状端部上に前記ダンパー線の2つの端
    部がそれぞれ位置するように前記ダンパー線を配置する
    工程と、 (b)第1の面と、該第1の面の対向する2つの辺から直
    角をなして延在する第2および第3の面とを有する圧着
    部材を準備する工程と、 (c)前記圧着部材の前記第1の面が前記ダンパー線の端
    部を覆うように、前記第2および第3の面を前記帯状端
    部に貫通させる工程と、 (d)前記帯状端部を貫通した前記第2および第3の面を
    折り曲げ、前記第1の面と前記帯状端部とで前記ダンパ
    ー線の端部を挟み込んで固定する工程とを備えるダンパ
    ー線の固定方法。
  8. 【請求項8】 前記工程(c)は、前記帯状端部の所定位
    置に予め設けられた前記第2および第3の面を貫通させ
    るための貫通孔に、前記第2および第3の面を挿入する
    工程を含む請求項7記載のダンパー線の固定方法。
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