JPH08326820A - フロントフォーク - Google Patents

フロントフォーク

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JPH08326820A
JPH08326820A JP15389195A JP15389195A JPH08326820A JP H08326820 A JPH08326820 A JP H08326820A JP 15389195 A JP15389195 A JP 15389195A JP 15389195 A JP15389195 A JP 15389195A JP H08326820 A JPH08326820 A JP H08326820A
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Japan
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inner tube
cylinder
front fork
outer tube
shock absorber
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Kenzo Narahara
健蔵 楢原
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Kayaba Industry Co Ltd
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  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の減衰機能を発揮するのは勿論のこと、
その折れ曲りによる摺動性の低下を阻止する。 【構成】 ガイド部材を構成しながら上端側が車体に連
結されるアウターチューブ1と、ガイド部材を構成しな
がら上端側がアウターチューブ1内に出没可能に挿通さ
れて下端が車輪に連結されるインナーチューブ2と、ア
ウターチューブ1及びインナーチューブ2からなるガイ
ド部材内に懸架スプリング6の介在下に配在されるダン
パたる油圧緩衝器と、を有してなるフロントフォークに
おいて、アウターチューブ1の下端とインナーチューブ
2との間及びインナーチューブ2の上方とアウターチュ
ーブ1との間にそれぞれスライドメタル8,9が配在さ
れてなると共に、インナーチューブ2の上端あるいは上
端近傍が油圧緩衝器を構成するシリンダ3あるいはピス
トンロッド4に連設される一方で、シリンダ3あるいは
ピストンロッド4の下端がインナーチューブ2の内底と
分離されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動二輪車に架装さ
れるフロントフォーク、特に、倒立型とされるフロント
フォークの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、自動二輪車に架装される
フロントフォークは、アウターチューブとインナーチュ
ーブとからなるガイド部材内にダンパとしての油圧緩衝
器を懸架スプリングの配在下に有するよう構成されてい
る。
【0003】そして、沿革的には、インナーチューブに
比較してアウターチューブの方が大径に形成されるか
ら、該アウターチューブ内に油圧緩衝器を構成するシリ
ンダを配在させると共に、該シリンダに対して出没され
るピストンロッドをインナーチューブ内に配在させると
しながら、アウターチューブを車輪側部材に設定すると
共に、インナーチューブを車体側部材に設定していた。
【0004】しかしながら、近年、フロントフォーク
は、大径に形成されるアウターチューブが車体側部材と
されて上方配置とされ、これに対して、細径に形成され
るインナーチューブが車輪側部材とされて下方配置とさ
れる倒立型のフロントフォークが提案されている。
【0005】そして、この倒立型のフロントフォークに
あっては、一般的には、例えば、原理図としての図5に
示すように、アウターチューブ1内に摺動可能に挿通さ
れるインナーチューブ2の軸芯部にシリンダ3を立設す
る一方で、アウターチューブ1の軸芯部にピストンロッ
ド4を垂設し、該ピストンロッド4の先端側をシリンダ
3内に出没可能に挿通させるとしている。
【0006】また、ピストンロッド4の先端は、シリン
ダ3内に摺動可能に収装されたピストン5に連設される
とし、シリンダ3の上端とアウターチューブ1の基端の
内側との間に懸架スプリング6を配在して、該懸架スプ
リング6の附勢力でアウターチューブ1とインナーチュ
ーブ2、即ち、シリンダ3とピストンロッド4とを互い
に伸長傾向に維持するとしている。
【0007】因に、図5に示す事例にあっては、シリン
ダ3内にピストン5によって伸側油室R1と圧側油室R
2が区画されると共に、シリンダ3の外周とインナーチ
ューブ2の内周との間にリザーバ室R3が形成され、伸
側油室R1と圧側油室R2とがピストン5に配在の伸側
減衰バルブ5aと伸側チェックバルブ5bを介して連通
され、圧側油室R2とリザーバ室R3とがシリンダ3の
下端内部に配在のベースバルブ部7における圧側減衰バ
ルブ7aと圧側チェックバルブ7bを介して連通される
としている。
【0008】それ故、上記した従来例としての図5に示
すフロントフォークにあっては、これが自動二輪車に架
装されて路面入力等で伸縮されるとき、アウターチュー
ブ1とインナーチューブ2をガイド部材にしてシリンダ
3内にピストンロッド4が出没され、伸側減衰バルブ5
a及び圧側減衰バルブ7aによる所定の減衰力が発生さ
れることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動二輪車
に架装されたフロントフォークにあっては、例えば、ブ
レーキ利用による制動時や路面突起の乗り上げ時には、
図6中に矢印Pで示すように、フロントフォークの下端
を図6中で左方側となる後方側に押す傾向の外力が作用
することになり、このときの応力が該フロントフォーク
の上端側を車体に連結するブリッジ構造におけるアンダ
ーブラケットB1との連結点Oに集中されることにな
る。
【0010】その結果、該フロントフォークは、上記連
結点Oを支点にして後方側に折れ曲るように撓み、アウ
ターチューブ1とインナーチューブ2との間における摺
動性及びシリンダ3とピストンロッド4との間における
摺動性が阻害されることになり、この状態の繰り返し
で、摺動部品の摩耗が促進されることになる。
【0011】この発明は、上記した事情を鑑みて創案さ
れたものであって、その目的とするところは、所定の減
衰機能を発揮するのは勿論のこと、その折れ曲りによる
摺動性の低下を阻止するに最適となるフロントフォーク
を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明の構成を、基本的には、ガイド部材を
構成しながら上端側が車体に連結されるアウターチュー
ブと、ガイド部材を構成しながら上端側がアウターチュ
ーブ内に出没可能に挿通されて下端が車輪に連結される
インナーチューブと、アウターチューブ及びインナーチ
ューブからなるガイド部材内に懸架スプリングの介在下
に配在されるダンパたる油圧緩衝器と、を有してなるフ
ロントフォークにおいて、アウターチューブの下端とイ
ンナーチューブとの間及びインナーチューブの上方とア
ウターチューブとの間にそれぞれスライドメタルが配在
されてなると共に、インナーチューブの上端あるいは上
端近傍が油圧緩衝器を構成するシリンダあるいはピスト
ンロッドに連設される一方で、シリンダあるいはピスト
ンロッドの下端がインナーチューブの内底と分離されて
なるとする。
【0013】そして、より具体的には、インナーチュー
ブの上端が筒状体からなるシリンダカラーを介して正立
配置される油圧緩衝器におけるシリンダの上端に連設さ
れてなるとし、あるいは、インナーチューブの上端近傍
が正立配置される油圧緩衝器におけるシリンダの上端に
連設されてなるとし、さらには、インナーチューブの上
端が筒状体からなるロッドカラーを介して倒立配置され
る油圧緩衝器におけるピストンロッドの下端に連設され
てなるとする。
【0014】また、好ましくは、シリンダの下端部内周
にベースバルブ部が保持されてなると共に、該ベースバ
ルブ部で発生される圧側の減衰力がインナーチューブの
下端部を保持するアクスルブラケットに配在の操作部に
対する操作で高低調整されるとする。
【0015】
【作用】それ故、該フロントフォークにあっては、イン
ナーチューブの軸芯部に正立状態に配置される油圧緩衝
器は、下端がインナーチューブの内底と分離されている
シリンダの上端をインナーチューブの上端に筒状体から
なるシリンダカラーで連設し、あるいは、上記シリンダ
の上端をインナーチューブの上端近傍の撓みの少ない部
分に直接連設するから、インナーチューブの軸芯部に下
端を自由端にした状態に吊持されることになる。
【0016】インナーチューブの上端近傍がシリンダの
上端に直接連設される場合には、上記シリンダカラーの
配設を省略しながら、油圧緩衝器をインナーチューブの
軸芯部に下端を自由端にした状態に吊持させる。
【0017】また、該フロントフォークにあって、イン
ナーチューブ内の軸芯部に倒立状態に配置される油圧緩
衝器は、インナーチューブの内底と分離されているピス
トンロッドの下端をインナーチューブの上端に筒状体か
らなるロッドカラーで連設するから、この場合にも、イ
ンナーチューブの軸芯部に下端を自由端にした状態に吊
持されることになる。
【0018】その結果、該フロントフォークに折り曲げ
が招来される場合にも、油圧緩衝器が撓みの少ないイン
ナーチューブの上端近傍に吊持されているから、該折り
曲げの影響が少なく、該油圧緩衝器の摺動性が向上す
る。
【0019】尚、該フロントフォークにあっては、その
静止時には、懸架スプリングによって伸長傾向に維持さ
れ、伸縮時には、所定の減衰力が発生されると共に、ス
ライドメタルの配在で、アウターチューブに対するイン
ナーチューブの上端側における摺動性が保障される。
【0020】また、該フロントフォークにあっては、シ
リンダの下端部内周のベースバルブ部において発生され
る圧側の減衰力がインナーチューブの下端部を保持する
アクスルブラケットに配在の操作部に対する操作で高低
調整される。
【0021】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて、この発明
を説明するが、以下に図示する実施例は、前記した従来
例と同様に、倒立型のフロントフォークとされるもの
で、該フロントフォークは、原理図としての図1に示す
ように、車体側部材とされるアウターチューブ1と車輪
側部材とされるインナーチューブ2とで構成されるガイ
ド部材内に懸架スプリング6の介在下に配在されるダン
パたる油圧緩衝器を正立状態に有してなる。
【0022】そして、該フロントフォークは、図6を借
りて説明すれば、アウターチューブ1の上端側がブリッ
ジ構造を介して、即ち、ブリッジ構造を構成するアンダ
ーブラケットB1及びアッパーブラケットB2を介して
車体に連結され、インナーチューブ2の下端がアクスル
ブラケットA1を介して車輪、即ち、前輪の車軸Aに連
結されるように設定されている。
【0023】また、該フロントフォークにあって、イン
ナーチューブ2の上端側は、アウターチューブ1内に出
没可能に挿通されているが、この状態で、アウターチュ
ーブ1の下端とインナーチューブ2との間及びインナー
チューブ2の上端とアウターチューブ1との間にそれぞ
れスライドメタル8,9が配在されており、該スライド
メタル8,9の配在でアウターチューブ1に対するイン
ナーチューブ2の上端側における摺動性が保障されてい
る。
【0024】因に、上記スライドメタル8,9に常時摺
接されることになるインナーチューブ2における部位が
該インナーチューブ2のアウターチューブ1に対する有
効スライド部分に設定される。
【0025】また、上方のスライドメタル9は、該フロ
ントフォークの最伸長時に、上記アンダーブラケットB
1より上方となる位置に位置決められるように設定され
ている。
【0026】尚、スライドメタル8,9は、この実施例
では、それぞれがアウターチューブ1の内周に保持され
ているとするが、これに代えて、上方のスライドメタル
9がインナーチューブ2の上端の外周に保持されている
としても良い。
【0027】一方、この実施例におけるダンパたる油圧
緩衝器は、凡そこの種の油圧緩衝器がそうであるよう
に、シリンダ3とピストンロッド4とを有してなるが、
前記した図5に示す従来例の場合とは異なり、シリンダ
3は、インナーチューブ2の軸芯部に配在されてはいる
が、その下端がインナーチューブ2の内底から分離され
ている。
【0028】尚、ピストンロッド4は、図1中で上端と
なる基端がアウターチューブ1に連設されて該アウター
チューブ1の軸芯部に垂設されており、図1中で下端側
となる先端側がシリンダ3内に出没可能に挿通されてい
る。
【0029】因に、該ピストンロッド4の先端には、シ
リンダ3内に摺動可能に収装されたピストン5が連設さ
れており、シリンダ3の上端とアウターチューブ1の基
端の内側との間に配在の懸架スプリング6の附勢力でシ
リンダ3内からピストンロッド4が突出する傾向、即
ち、伸長傾向に維持されている。
【0030】また、シリンダ3内は、ピストン5によっ
て伸側油室R1と圧側油室R2とに区画され、シリンダ
3の外周とインナーチューブ2の内周との間には、リザ
ーバ室R3が形成され、伸側油室R1と圧側油室R2と
がピストン5に配在の伸側減衰バルブ5aと伸側チェッ
クバルブ5bを介して連通され、圧側油室R2とリザー
バ室R3とがシリンダ3の下端内部に配在のベースバル
ブ部7における圧側減衰バルブ7aと圧側チェックバル
ブ7bを介して連通されるとしている。
【0031】ところで、以上のように形成されたダンパ
たる油圧緩衝器を有する該フロントフォークは、この実
施例にあって、インナーチューブ2の上端が筒状体から
なるシリンダカラー10を介してシリンダ3の上端に連
設されてなるとしている。
【0032】即ち、インナーチューブ2の上端とシリン
ダ3の上端とを筒状体からなるシリンダカラー10で連
結することで、インナーチューブ2の内底から分離され
ているシリンダ3を該インナーチューブ2の軸芯部に吊
持させた状態に配在させることになる。
【0033】その結果、この実施例に係るフロントフォ
ークにあっては、これが自動二輪車に架装されている状
態のときに、例えば、ブレーキ利用による制動時や路面
突起の乗り上げ等で、フロントフォークに折り曲げが招
来される場合にも、油圧緩衝器が撓みの少ないインナー
チューブ2の上端近傍に吊持されるから、従来のフロン
トフォークのように、インナーチューブ2の下端の撓み
が大きい位置に取り付けられるものに比較して、上記折
り曲げの影響が極めて少ないことになり、油圧緩衝器に
おける摺動性が向上されることになる。
【0034】即ち、図6を借りて説明すれば、ブレーキ
利用による制動時や路面突起の乗り上げ等の場合には、
図6中に矢印Pで示すように、フロントフォークの下端
を図6中で左方側となる後方側に押す傾向の外力が作用
することになり、このときの応力が該フロントフォーク
の上端側を車体に連結するブリッジ構造におけるアンダ
ーブラケットB1との連結点Oに集中され、その結果、
該フロントフォークが上記連結点Oを支点にして後方側
に折れ曲るようになる。
【0035】そして、仮に、フロントフォークに曲げが
発現される場合でも、シリンダ3の下端がインナーチュ
ーブ2の内底と分離されてその動きを拘束されない所謂
自由端とされるから、上記折り曲げの影響が油圧緩衝器
側、即ち、シリンダ3とピストンロッド4との間に波及
され難いため、該シリンダ3とピストンロッド4との間
における摺動性が阻害されないことになる。
【0036】尚、図示しないが、シリンダカラー10
は、具体的には、その適宜の箇所にその内外周の連通を
可能にする複数の透孔等を有しながらその下端内周がシ
リンダ3の上端を構成するシリンダヘッドの外周に螺着
され、その上端がそこを肉厚膨径部としながらその外周
がインナーチューブ2の上端内周に螺着される等が好ま
しい。
【0037】以上のように形成されたこの実施例のフロ
ントフォークは、ダンパたる油圧緩衝器において、通常
は、懸架スプリング6によってピストンロッド4がシリ
ンダ3内から突出する傾向に、即ち、伸長傾向に維持さ
れているが、ピストンロッド4がシリンダ3内に没入さ
れる圧縮時には、シリンダ3内でピストン5が下降する
ように摺動して圧側減衰バルブ7aによる圧側減衰力が
発生され、圧縮から反転してピストンロッド4がシリン
ダ3内から突出する伸長時には、シリンダ3内でピスト
ン5が上昇するように摺動して伸側減衰バルブ5aによ
る伸側減衰力が発生される。
【0038】ところで、上記のダンパたる油圧緩衝器に
あって、ベースバルブ部7自体の構造については、特段
の限定は要しないが、近年のフロントフォークでは圧側
減衰力を高低調整し得るように設定される傾向にあるこ
とを鑑みれば、ベースバルブ部7で発生される圧側の減
衰力が高低調整されるように設定されるのが好ましいこ
とになる。
【0039】ただ、この発明ではベースバルブ部7を有
するシリンダ3の下端がインナーチューブ2の内底から
分離されているから、これをも鑑みる場合には、ベース
バルブ部7を含む圧側減衰力の調整構造は、図2に示す
ような構造に具体化されるのが好ましい。
【0040】即ち、この実施例にあって、圧側減衰力の
調整構造は、シリンダ3の下端部内周に保持されている
ベースバルブ部7と、インナーチューブ2の下端部を保
持するアクスルブラケットA1に配在の操作部7cと、
が可撓性に富むワイヤチューブWで連結されてなるとす
る。
【0041】そして、ベースバルブ部7は、凡そこの種
のベースバルブ部がそうであるように、バルブシート部
材7dに圧側減衰バルブ7aと圧側チェックバルブ7b
とを並列に配在させてなる一方で、バルブシート部材7
cに圧側減衰バルブ7aを迂回するバイパス路を有して
なる。
【0042】そして、該バイパス路には、外力作用で進
退して該バイパス路における作動油の流量を制御するニ
ードル7eをディテント機構7fの配在下に有してなる
もので、該ニードル7eが上記ワイヤチューブWを介し
て操作部7cにおける操作ダイヤル7gの回動操作で進
退されるとしている。
【0043】尚、シリンダ3内における圧側減衰バルブ
7aの下流側とリザーバ室R3側とは、連通可能に設定
されていること勿論である。
【0044】それ故、上記したベースバルブ部7にあっ
ては、該フロントフォークが圧縮されるとき、圧側減衰
バルブ7aによる所定の圧側減衰力の発生を期待できる
と共に、操作部7cにおける操作ダイヤル7gの回動操
作でニードル7eを進退させて、上記圧側減衰バルブ7
aで発生される圧側減衰力を高低調整し得ることにな
る。
【0045】また、この実施例にあっては、ベースバル
ブ部7と操作部7cとがワイヤチューブWで連結されて
なるから、仮に、シリンダ3の下端がインナーチューブ
2内で揺動するような事態になっても、操作部7cから
のニードル7eに対する所定の操作が常に実現可能にな
る。
【0046】図3及び図4は、それぞれこの発明の他の
実施例に係るフロントフォークを図1と同様に示すもの
であるが、以下には、これについて少し説明する。
【0047】尚、図3及び図4の各実施例にあって、そ
の構成が図1に示す実施例と同様となるところについて
は、必要な場合を除いて、各図中に同一の符号を付する
のみとしてその説明を省略する。
【0048】先ず、図3に示す実施例にあっては、イン
ナーチューブ2の上端近傍が正立配置されている油圧緩
衝器を構成するシリンダ3、即ち、シリンダ3のヘッド
部3a(図2参照)に直接連設されてなるとするもの
で、前記した図1に示す実施例におけるシリンダカラー
10の配設を省略している。
【0049】尚、この実施例において、インナーチュー
ブ2の上端近傍とシリンダ3のヘッド部3aとの連設で
囲繞される下方のリザーバ室R3は、該連設部分に開穿
される連通孔3bを介してインナーチューブ2の上端側
のリザーバ室R3側に連通されている。
【0050】それ故、この実施例にあっては、インナー
チューブ2の上端近傍にシリンダ3の上端が連設されて
吊持されて該シリンダ3の下端が自由端とされるから、
フロントフォークに曲げが招来される事態になっても、
その影響が該シリンダ3を有する油圧緩衝器に波及され
ることは少ない。
【0051】そして、この実施例による場合には、シリ
ンダカラー10の配設を省略できるから、部品点数の削
減とそれに伴う全体重量の軽減化を可能にする。
【0052】次に、図4に示す実施例にあっては、油圧
緩衝器が倒立配置とされている一方で、インナーチュー
ブ2の上端が筒状体からなるロッドカラー11を介して
油圧緩衝器を構成するピストンロッド4の図4中で下端
となる基端4aに連設されてなるとする。
【0053】そして、この実施例にあって、懸架スプリ
ング6は、シリンダ3の下端とピストンロッド4の下端
たる基端に連設のバネ受4aとの間に配在されている。
【0054】また、この実施例にあっては、油圧緩衝器
が倒立配置とされるから、所謂ガス室の配置が容易にな
る。
【0055】
【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、倒
立型のフロントフォークにおいて、アウターチューブ内
に出没されるインナーチューブの上端が正立配置されて
いる油圧緩衝器におけるシリンダの上端に筒状体からな
るシリンダカラーで連設され、あるいは、インナーチュ
ーブの上端近傍が正立配置されている油圧緩衝器におけ
るシリンダの上端に直接連設される一方で、シリンダの
下端がインナーチューブの内底と分離されて自由端とな
るように設定されるから、仮に、フロントフォークに折
り曲げが招来されるような事態になっても、油圧緩衝器
に及ぼす影響が少なく、該油圧緩衝器における摺動性が
阻害される危惧がなくなる。
【0056】また、インナーチューブの上端近傍がシリ
ンダの上端に直接連設される場合には、上記シリンダカ
ラーの配設を省略しながら、シリンダの下端をがインナ
ーチューブの内底と分離した自由端に設定し得るから、
上記と同様に、フロントフォークに折り曲げが招来され
るような事態になっても、油圧緩衝器に及ぼす影響が少
なく、該油圧緩衝器における摺動性が阻害される危惧が
なくなる。
【0057】そしてまた、この発明にあっては、フロン
トフォークの静止時には、懸架スプリングによって伸長
傾向に維持され、伸縮時には、所定の減衰力が発生され
ると共に、スライドメタルの配在で、アウターチューブ
に対するインナーチューブの上端側における摺動性が保
障される。
【0058】また、この発明にあっては、シリンダの下
端部内周に配在のベースバルブ部において発生される圧
側の減衰力がインナーチューブの下端部を保持するアク
スルブラケットに配在の操作部に対する操作で高低調整
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るフロントフォークを
原理的に示す概略縦断面図である。
【図2】図1のフロントフォークの下端部を一部破断し
て具体的に示す部分縦断面図である。
【図3】この発明の他の実施例に係るフロントフォーク
を図1と同様に示す概略縦断面図である。
【図4】この発明のさらに他の実施例に係るフロントフ
ォークを図1と同様に示す概略縦断面図である。
【図5】従来例としてのフロントフォークを図1と同様
に示す概略縦断面図である。
【図6】図5のフロントフォークをその具体的な使用状
態で一部破断して示す側面図である。
【符号の説明】
1 ガイド部材を構成するアウターチューブ 2 ガイド部材を構成するインナーチューブ 3 油圧緩衝器を構成するシリンダ 4 油圧緩衝器を構成するピストンロッド 5 油圧緩衝器を構成するピストン 6 懸架スプリング 8,9 スライドメタル 10 シリンダカラー 11 ロッドカラー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガイド部材を構成しながら上端側が車体
    に連結されるアウターチューブと、ガイド部材を構成し
    ながら上端側がアウターチューブ内に出没可能に挿通さ
    れて下端が車輪に連結されるインナーチューブと、アウ
    ターチューブ及びインナーチューブからなるガイド部材
    内に懸架スプリングの介在下に配在されるダンパたる油
    圧緩衝器と、を有してなるフロントフォークにおいて、
    アウターチューブの下端とインナーチューブとの間及び
    インナーチューブの上方とアウターチューブとの間にそ
    れぞれスライドメタルが配在されてなると共に、インナ
    ーチューブの上端あるいは上端近傍が油圧緩衝器を構成
    するシリンダあるいはピストンロッドに連設される一方
    で、シリンダあるいはピストンロッドの下端がインナー
    チューブの内底と分離されてなるフロントフォーク
  2. 【請求項2】 インナーチューブの上端が筒状体からな
    るシリンダカラーを介して正立配置される油圧緩衝器に
    おけるシリンダの上端に連設されてなることを特徴とす
    る請求項1のフロントフォーク
  3. 【請求項3】 インナーチューブの上端近傍が正立配置
    される油圧緩衝器におけるシリンダの上端に連設されて
    なることを特徴とする請求項1のフロントフォーク
  4. 【請求項4】 インナーチューブの上端が筒状体からな
    るロッドカラーを介して倒立配置される油圧緩衝器にお
    けるピストンロッドの下端に連設されてなることを特徴
    とする請求項1のフロントフォーク
  5. 【請求項5】 シリンダの下端部内周にベースバルブ部
    が保持されてなると共に、該ベースバルブ部で発生され
    る圧側の減衰力がインナーチューブの下端部を保持する
    アクスルブラケットに配在の操作部に対する操作で高低
    調整されることを特徴とする請求項2あるいは請求項3
    のフロントフォーク
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