JPH08323477A - 溶接管製造用シームセンター検出装置および溶接管の製造方法 - Google Patents

溶接管製造用シームセンター検出装置および溶接管の製造方法

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JPH08323477A
JPH08323477A JP8062890A JP6289096A JPH08323477A JP H08323477 A JPH08323477 A JP H08323477A JP 8062890 A JP8062890 A JP 8062890A JP 6289096 A JP6289096 A JP 6289096A JP H08323477 A JPH08323477 A JP H08323477A
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seam
light
seam center
groove
center
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Application number
JP8062890A
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English (en)
Inventor
Manabu Nakamura
学 中村
Noriaki Yagi
則明 八木
Tomotaka Hayashi
智隆 林
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シームセンターを正確に検出することができ、
かつ、安価な溶接管製造用シームセンター検出装置およ
びその検出手段を用いた溶接管の製造方法を提供する。 【解決手段】(1)管材のシーム部を連続的に溶接する
ことにより溶接管を製造するためのシームセンター検出
装置であって、管材の内部からシーム開先部に向けて照
明光を発する照明手段と、シーム開先部を通過した照明
光を受光する受光手段と、この受光手段の出力からシー
ムセンターを求める演算手段とを備える溶接管製造用シ
ームセンター検出装置。 (2)管材のシーム部を連続的に溶接することにより溶
接管を製造する方法において、管材の内部からシーム開
先部に向けて照明光を照射して、シーム開先部を通過し
た照明光を受光し、その信号を基にシームセンターを検
出し、検出されたシームセンター位置にレーザ照射位置
を追随させながらシーム部を溶接する溶接管の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接管製造用シー
ムセンター検出装置および溶接管の製造方法に関し、さ
らに詳しくはパワーレーザ、電気アーク等を用いて金属
管のシーム部を連続的に溶接することにより、溶接管を
製造するのに用いられるシームセンター検出装置および
その検出装置を利用した溶接管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼あるいは
チタン等の溶接管の製造には、素材の帯状の金属帯を成
形ロール群に通して両側エッジ部が相対向するように、
オープンパイプ状(以下、管材という)に連続的に成形
し、さらにスクイズロールによって両側エッジ部(以
下、シーム部という)を突き合わせ、このシーム部が突
き合わせられた衝合点(以下、シームセンターという)
に、集束されたパワーレーザビームを照射して溶接する
方法または電気アークにより溶接する方法などが採用さ
れている。
【0003】このとき、金属帯には多少のうねりがあ
り、また、成形ロール群には位置の調整不良等が起こる
こともあるため、突き合わせの際にシームセンターが偏
位することがある。シームセンターの偏位が生じると、
集束されたパワーレーザビームがシームセンターに照射
されない。そのため、溶接部に溶接不良が起こるという
問題がある。したがって、溶接不良を解消するために
は、シームセンターを正確に検出し、シームセンターの
偏位にパワーレーザの照射位置を追従させる必要があ
る。
【0004】特開平5−146884号公報には、レー
ザ溶接用シームセンター検出装置が開示されている。こ
の装置は、図4に示すように、スポットレーザ発振部1
1、変調信号発生部12、スポットレーザ走査部13、
管材の周方向に扇状に配設された複数個の受光素子14
と、同期検波部15、シームセンター演算部16、パワ
ーレーザ照射制御部17などで構成されている。
【0005】上記のシームセンター検出装置において
は、先ず、変調信号発生部12で発生された変調信号に
基づいて振幅変調されるとともに所定の照射強度に調整
されたレーザをスポットレーザ発振器11より発振し、
スポットレーザ走査部13によって管材18の軸長方向
と直交する方向に照射して走査させる。次いで、管材1
8の外表面で反射した正反射光を複数個の受光素子14
で受光し、これら複数個の受光素子14からの出力信号
のうちの照射スポットレーザ光と同一周波数成分のみの
信号を同期検波部15によって抽出する。その後、この
抽出信号に基づいてシームセンター演算部16でシーム
センターを求めてパワーレーザ照射制御部17へ出力す
る。
【0006】この装置構成の場合には、複数個の受光素
子が管材の外表面に向けて扇状に配置されているので、
溶接管の外径が小さく、表面が鏡面に近い状態の材料で
あっても均一な受光感度を確保することができる。ま
た、同期検波法を用いているので、パワーレーザのビー
ム照射点から生じる強力な溶接光による外乱、その他周
辺設備からの外乱を確実に除去できる。したがって、管
材表面から反射されたレーザスポット光をCCDカメラ
で受光し、CCDカメラからの出力を画像処理してシー
ムセンターを求める方法に比べると、特開平5−146
884号公報に示されている装置の検出精度は高いとさ
れている。しかしながら、この装置には、次のような問
題がある。
【0007】レーザスポット光の反射率が小さい材料を
対象とする場合、あるいは材料表面に付着した汚れのた
めに局所的にレーザスポット光の反射率が小さくなる材
料を対象とする場合には、全体的または局所的に信号レ
ベルが低くなり、検出信号のSN比が小さくなる。この
ため、例えば、図5(a)に示すように、信号レベルが
全体的に小さい場合には、シーム開先部の信号レベルと
管材表面からの反射信号レベルとが接近するので、これ
らを弁別するためにスライスレベルを変えて対応したと
しても、開先部の信号のみを抽出することが困難にな
る。また、図5(b)に示すように、管材表面からの反
射信号レベルが汚れ等の部分で局所的に小さくなって開
先部の信号レベルに接近した場合には、上記と同様の理
由により、開先部の信号のみを抽出することが困難にな
る。仮に、スライスレベルを変えて両者の信号を2値化
できたとしても、図5(c)に示すように、開先部の信
号が真のシームセンターを中心に対称になっていない場
合には、スライスレベル1で検出されるシームセンター
「A」が、スライスレベル2では「B」に変化するた
め、真のシームセンターを正確に検出することができな
い。
【0008】さらに、レーザスポット光の走査方向がそ
の走査中にオープンパイプの軸方向と直交する方向から
少しでもズレた場合には、その演算方法がタイミングパ
ルス間の時間計測に基づいているので、シームセンター
を正確に検出することができない。仮に、走査中に走査
方向がズレないとしても、シーム開先部の形状がシーム
センターに対して左右対称の一定なV字形状をしている
ことはほとんどなく、図6(a)に示すように左右非対
称なV字形状となっている。そのため、シーム開先部の
各エッジ端AおよびB点を1次元的に検出し、そのAB
両点の中央をシームセンターとして検出する方法では、
上述の5(c)図に示す場合と同様に、真のシームセン
ターを正確に検出することができない。
【0009】このように、特開平5−146884号公
報で提案されているシームセンター検出装置は、その検
出精度が材料の表面状態およびシーム開先部の平面視形
状に影響されて正確にシームセンターを検出できないと
いう欠点を持っている。また、オープンパイプの軸長方
向と直交する方向にレーザスポット光を正確に走査照射
するためには、レーザスポット光走査部として非常に高
精度な光学系を用いる必要があり、装置が高価になると
いう欠点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、材料の種類
や材料の表面状態およびシーム開先部の形状の影響を受
けることがなく、溶接点等となるシームセンターを正確
に検出することができ、かつ、高価な光学系を用いる必
要がない安価な溶接管製造用シームセンター検出装置お
よびその検出手段を用いる溶接管の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたものであって、下記の(1)〜
(3)を要旨とする。
【0012】(1)管材のシーム部にレーザを照射して
連続的に溶接することにより溶接管を製造するためのシ
ームセンター検出装置であって、管材の内部からシーム
開先部に向けて照明光を発する照明手段と、シーム開先
部を通過した照明光を受光する受光手段と、この受光手
段の出力信号からシームセンターを求める演算手段とを
備える溶接管製造用シームセンター検出装置。
【0013】(2)上記照明手段とシーム開先部相当位
置との間に直線偏光させる偏光手段を備え、かつ、シー
ム開先部相当位置と上記受光手段との間に前記偏光した
照明光と同一振動方向の光のみを抽出して選択的に透過
させる濾光手段を備える(1)に記した溶接管製造用シ
ームセンター検出装置。
【0014】(3)管材のシーム部にレーザを照射して
連続的に溶接することにより溶接管を製造する方法にお
いて、管材の内部からシーム開先部に向けて照明光を照
射して、シーム開先部を通過した照明光を受光し、その
信号を基にシームセンターを検出し、検出されたシーム
センター位置にレーザ照射位置を追随させながらシーム
部を溶接することを特徴とする溶接管の製造方法。
【0015】上記の本発明の溶接管製造用シームセンタ
ー検出装置は、シーム開先部に臨む管材の内部に発光部
を配設し、2次元イメージセンサとしてのCCDカメラ
を用いる受光手段を発光部に対向するようにシーム開先
部に臨む管材の外部に配設した構成となっているので、
検出される画像信号は、濃淡が鮮明であり、換言すれば
2次元信号列のSN比が高い。そのため、このSN比の
向上した画像信号を元に周知の画像処理法によってシー
ムセンターを求めることにより、シームセンターを正確
に検出することができる。
【0016】また、照明光には減衰がなく一定の照度で
あり、その照明光が直接受光手段で受光されるため、シ
ーム開先部の平面形状に対応した透過光を画像信号とし
て検出することができる。したがって、シームセンター
の位置検出に対して、材料の種類や材料の表面状態およ
びシーム開先部形状の影響がほとんどない。
【0017】さらに、受光手段と発光部との間に偏光手
段と濾光手段とを介在させることや、特定の波長域の発
光を有する照明手段とその照明光の濾光手段を用いるこ
とにより、SN比をいっそう向上させた画像信号を得る
ことができる。なお、発光部と光源とを隔離し導光手段
により照明光を導くようにすることもできる。この場合
には、細い管材の内部にも照明手段を配置できるととも
に、光源のメンテナンス性も大幅に向上する。
【0018】なお、本発明でいうシーム開先部とは、広
義には衝合点(溶接点)を含む近傍の工程上の上流側を
意味する。ただし、本発明におけるシームセンター検出
には、必ずしも衝合点を含む必要はない。本発明では、
このような場合も含めてシーム開先部と呼ぶことにす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のシームセンター検出装置
およびこの検出装置を用いた溶接管の製造方法につい
て、その一実施例を示す図面に基づいて、パワーレーザ
による溶接法の例について詳細に説明する。
【0020】図1は本発明のシームセンター検出装置の
構成例を示す図、図2は図1のI−I線矢視拡大図であ
る。1は発光部、2と3は偏光手段を構成する拡散板と
偏光板、4と5は濾光手段を構成する偏光板とフィルタ
ー、6は受光手段、7は計算機である。
【0021】発光部1は、管材Pの溶接点W(衝合点)
よりも上流側の管材Pの内部に図示しない支持アームを
持って配置されており、管材Pの外部に設けられた光源
1cのメタルハライド光を導く光ファイバー1aの出口
端に連結されている。光ファイバー1aは、発光部1よ
りもさらに上流側の管材Pの開先部より挿入されてい
る。そして、発光部1に導かれたメタルハライド光を、
集光レンズ1bによってシーム開先部Sの最大幅よりも
広幅で、かつ管材Pの軸長方向に所定の幅を有するスリ
ット状の照明光に集光してシーム開先部Sに向けて照射
するようになっている。
【0022】なお、本発明例では、発光部1を管材Pの
外部に設けられた光源1cから光ファイバーを用いて導
くようにしたが、光ファイバーの代わりに管材内部に反
射ミラーを配設して導光しても良く、また発光源それ自
体を管材Pの内部に直接配置し、この発光源から発せら
れる光を集光レンズ1bでスリット状に集光するように
してもよい。また、光源の種類としては、メタルハライ
ド光に限らず、キセノン光やハロゲン光やLED光など
の種々の光源を用いることができるが、0.5〜0.7
μmの波長域に高強度の発光輝線を有するメタルハライ
ド光を用いるのが好ましい。その理由は、溶接用のパワ
ーレーザの反射光や管材の予備加熱により赤熱したシー
ムエッジ部からの放射光等の外乱光の波長が0.5μm
未満あるいは0.7μm超の領域にあり、これらの外乱
光を確実に除去できるからである。
【0023】偏光手段を構成する拡散板2と偏光板3
は、図示しない支持アームと共通の支持アームを持って
発光部1とシーム開先部Sとの間に配置されている。そ
して、照射されたスリット状の照明光を拡散板2で拡散
させて照度ムラをなくし、偏光板3で直線偏光するよう
になっている。そのため、ここで平面内における照度の
均一な高強度のスリット状の照明光、すなわち偏光透過
照明光10が得られ、この偏光透過照明光10がシーム
開先部Sのみを直進して通過する。したがって、シーム
開先部Sを通過した偏光透過照明光10の平面形状と大
きさは、シーム開先部Sの平面形状と大きさに一致する
ことになる。
【0024】濾光手段を構成する偏光板4とフィルター
5は、図示しない支持アームによって、上記の偏光手段
と対向する管材Pの外部に配置されている。そして、シ
ーム開先部Sを通過した偏光透過照明光10の中から、
偏光板4で偏光透過照明光と同一振動方向の光のみを抽
出し、フィルター5で所定の波長の光のみを透過させ、
溶接点Wで発せられるパワーレーザ光等の外乱光の透過
量を低減または除去できるようになっている。
【0025】このため、濾光手段を透過した偏光透過照
明光10は、溶接点Wのパワーレーザ光等の外乱光の透
過量が低減または除去されており、また、所定の振動方
向で、かつ所定の波長の光のみとなっている。したがっ
て、この偏光透過照明光10が後述の受光手段で受光さ
れた場合には、受光手段からの出力信号はSN比の向上
した信号となっている。
【0026】なお、前記フィルター5として、波長が
0.5〜0.7μmのメタルハライド光のみを透過させ
るものを用いると、パワーレーザ光等の外乱光の透過量
を低減もしくは除去することができる。
【0027】受光手段6はCCDカメラが適当であり、
上記濾光手段を構成する偏光板4およびフィルター5の
図示しない支持アームと共通の支持アームによって、上
記発光部1、偏光手段および濾光手段に対向するように
管材Pの外部に配置されている。
【0028】受光手段6として用いられるCCDカメラ
は、シーム開先部Sを含む管材Pの外面領域を視野と
し、かつ管材P上の所定空間分解能を有する2次元イメ
ージセンサーとして機能する。そして、上記濾光手段を
透過した偏光透過照明光10をその偏光面に合わせて受
光し、その受光エネルギーの大きさに比例した2次元ア
ナログ信号列(画像信号)に変換して計算機7に出力す
るようになっている。なお、後述の実施例では、CCD
カメラとしては、空間分解能を0.05mmに設定した
480×640画素のカメラを用いた。また、CCDカ
メラのレンズには、管材Pの外径が異なっても一定の視
野が確保できるようにするため、遠隔操作のできるズー
ムレンズを用いるのが望ましい。
【0029】計算機7は、AD変換器と所定の容量の画
像メモリーとを備えており、受光手段6から入力される
上記2次元アナログ信号列(画像信号)をAD変換器で
所定の階調の2次元デジタル信号列に変換する。また、
変換された2次元デジタル信号列を前記画像メモリーに
一時的に保存し、保存した任意の2次元デジタル信号列
を元にして周知の画像処理法に基づいてシームセンター
を求め、その結果をパワーレーザの照射位置を調整する
制御装置8に出力する。なお、後述の実施例では、上記
2次元アナログ信号列(画像信号)をAD変換器で25
6階調の2次元デジタル信号列に変換した。また、画像
メモリーは320kバイトのものを用いた。
【0030】上述のように、シーム開先部Sを通過した
偏向透過照明光の平面形状と大きさは、実際のシーム開
先部Sの平面形状と大きさによく一致している。このた
め、2次元イメージセンサーであるCCDカメラ4の受
光手段6から出力された2次元信号列SG(x,y)
は、図3に示すように、シーム開先部Sの平面形状と大
きさが相似した信号レベルの大きい領域A1と、管材P
の外表面に該当する信号レベルの微弱な領域A2で構成
される。
【0031】上記2次元信号列SG(x,y)を任意一
定の閾値を設けて2値化することによって領域A1と領
域A2を分離すると、領域A1と領域A2の間に2本の
境界線B1(x1,y1)とB2(x2,y2)が得られ、
この境界線B1とB2が管材Pの相対向するシーム部と
一致する。したがって、この境界線B1およびB2を回
帰演算し、両境界線B1とB2の交点を求めることによ
り、2次元イメージセンサーであるCCDカメラの空間
分解能より高い精度でシームセンターを正確に求めるこ
とができる。このため、前述の特開平5−146884
号公報に提案されている装置のように、相対向するシー
ムの2点のみを求めてその中点をシームセンターとする
場合に比べ、検出精度を大幅に向上させることができ
る。
【0032】そして、計算機7の画像メモリーに、制御
装置8のパワーレーザノズル9の制御座標、すなわちパ
ワーレーザの照射位置と1対1の関係に対応付けた座標
{図3(a)参照}を予め用意しておくと、この計算機
7からの信号に基づき、パワーレーザノズル9の位置
(パワーレーザ照射位置)を制御装置8によって溶接点
W(シームセンター)に正確に追従させて制御させるこ
とができる。このように正確に制御された溶接点Wにパ
ワーレーザを照射すると、溶接部に欠陥、溶接の不均一
さ等の問題のない優れた溶接部を備えた溶接管が得られ
る。
【0033】なお、図3には、X軸とY軸とをそれぞれ
軸長方向と軸長方向に直交する径方向に一致させた場合
を示したが、これは相対的な座標であり、制御装置7に
おいて予め定めたパワーレーザノズルの制御座標に写像
できればどのように座標をとってもよいことは言うまで
もない。
【0034】また設備上の制約がなければ、CCDカメ
ラ4をパワーレーザノズル近傍に配設し、その直下に発
光部1を配設することにより、溶接点Wを含む画像を撮
像するようにしてもよい。このよう構成とした場合に
は、図3(b)に示すような画像信号が得られる。2値
化した画像信号をそれぞれX座標およびY座標方向に積
算して各々積算プロファイルを求める。図3(b)に示
した座標系においては、設定したしきい値以上のX方向
積算値が最小値となるy座標と、設定したしきい値以上
のY方向積算値が最大値となるx座標が、シームセンタ
ーの座標(x,y)となる。したがって、前記図3
(a)の画像からシームセンターを検出する方法に比
べ、簡易かつ高精度にシームセンターを検出することが
できる。
【0035】
【実施例】本発明の検出装置および溶接管の製造方法に
よって溶接管を製造し、前述の特開平5−146884
号公報に提案されている従来の装置とを比較した結果に
ついて、以下に説明する。
【0036】実施例に用いた装置は、図1および図2に
示した構成となっており、実操業に用いられている装置
である。管材シーム部の開先幅を0.2mmにした場合
の検出信号の波形を調べ、その結果を図7と図8に示し
た。
【0037】図7は、本発明の検出装置を用いて収集し
た画像信号のプロファイルであり、波形中の突出部がシ
ーム開先部の検出信号である。また、濾光手段がない場
合は点線、濾光手段を備える場合は実線で示した。ま
た、図8は、上記の従来の装置によって得られた信号波
形であり、波形中の落ち込み部がシーム開先部の検出信
号である。
【0038】図7と図8を比較すると、本発明の装置に
より得られた波形(図7)は、濾光手段がある場合とな
い場合のいずれについても、従来の装置によって得られ
た波形(図8)に比べ、SN比が大幅に向上しているこ
とが明らかである。さらに濾光手段を配設することによ
って外乱光が除去され、よりいっそうSN比が向上する
ことがわかる。すなわち、本発明の検出装置による場合
には、管材の材料の種類や材料の汚れ等の表面状態の影
響を受けずに常に安定した高SN比の検出信号を得るこ
とが可能である。
【0039】次に上記実施例と同様に実設備によって、
外径457.2mmの管材を製管速度5m/分で溶接管
を製造する際に、本発明の検出装置および検出方法で検
出したシームセンター位置の情報に基づいて、パワーレ
ーザノズルの位置(レーザの照射位置)を制御し、検出
されたシームセンター位置とパワーレーザビームの照射
位置(溶接点)とのずれ(総合追従精度)を調査した。
なお、シーム部と溶け込み部のずれ量の測定は、溶接管
の製造中、10秒周期毎にパワーレーザの照射をオン/
オフして製管し、製管後に該当個所を切断して、シーム
部と溶け込み部をルーペで観察する方法によって測定し
た。
【0040】比較例として、特開平5−146884号
公報に提案されている方法により開先部を測定し、検出
されたシームセンター位置とパワーレーザビームの照射
位置(溶接点)とのずれ(総合追従精度)を求めた。そ
の結果、比較例については、総合追従精度は±0.3m
mであった。
【0041】それに対して、本発明の実施例の場合に
は、図9から明らかなように、その総合追従精度は±
0.1mm以下で、極めて精度が高いことが確認され
た。
【0042】
【発明の効果】本発明のシームセンター検出装置によれ
ば、管材の表面状態およびシーム開先部の平面形状の影
響を受けずに、常に安定したシームセンター検出用のS
N比の高い信号列が得られる。また、視野の広い受光手
段で多数の点のシーム位置を検出できるので、高精度の
光学機器が不要で安価な装置構成が可能となる。また、
光学系の調整が容易で操作性にも優れている。さらに、
多数点のシーム位置検出信号に基づいてシームセンター
を求めるので、検出精度が著しく高い。したがって、シ
ーム部と溶接部との間のずれが小さいため、溶接部の品
質の良好な溶接管を安定して連続的に生産することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシームセンター検出装置の構成例を示
す図である。
【図2】図1のI−I線矢視拡大図である。
【図3】本発明のシームセンター検出装置を構成する受
光手段からの出力信号画像およびシームセンターを求め
る方法を説明するための図で、(a)は溶接点の上流側
でシームセンターを検出する場合、(b)は溶接点の近
傍でシームセンターを検出する場合の出力信号画像およ
びシームセンターを求める方法を説明する図である。
【図4】従来のシームセンター検出装置の構成を示す図
である。
【図5】従来のシームセンター検出装置の問題点を説明
する図で、同図(a)は検出信号レベルが全体的に小さ
い場合、同図(b)は検出信号レベルが局所的に小さい
場合、同図(c)はスライスレベル変更時の問題点を説
明する図である。
【図6】シーム開先部形状が左右非対称の場合の従来の
シームセンター検出装置の問題点を説明する図で、同図
(a)はシーム開先部の平面形状と検出点の位置関係を
示す図、同図(b)は検出信号と検出点の関係を示す図
である。
【図7】本発明のシームセンター検出装置で得られた受
光手段から出力される画像信号の波形例を示す図であ
る。
【図8】従来のシームセンター検出装置で得られた検出
信号波形例を示す図である。
【図9】本発明の検出装置および溶接管の製造方法で得
られた、シームセンター検出位置に対するレーザ照射位
置とのずれ(総合追従精度)を示す図である。
【符号の説明】
1 :発光部、 2 :拡散板、3 :
偏光板、 4 :偏光板、5 :フィル
ター、 6 :CCDカメラ(受光手段)、
7 :計算機、 8 :制御装置、9
:パワーレーザノズル、 10:偏光透過照明光、
1a:光ファイバー、 1b:集光レンズ1
c:光源、 9a:パワーレーザビー
ム、P :管材、 S :シーム開先
部衝合点、W :溶接点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 26/04 B23K 26/04 Z G01B 11/00 G01B 11/00 A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管材のシーム部を連続的に溶接することに
    より溶接管を製造するためのシームセンター検出装置で
    あって、管材の内部からシーム開先部に向けて照明光を
    発する照明手段と、シーム開先部を通過した照明光を受
    光する受光手段と、この受光手段の出力信号からシーム
    センターを求める演算手段とを備えることを特徴とする
    溶接管製造用シームセンター検出装置。
  2. 【請求項2】上記照明手段とシーム開先部相当位置との
    間に直線偏光させる偏光手段を備え、かつ、シーム開先
    部相当位置と上記受光手段との間に前記偏光した照明光
    と同一振動方向の光のみを抽出して選択的に透過させる
    濾光手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の溶
    接管製造用シームセンター検出装置。
  3. 【請求項3】管材のシーム部にレーザを照射して連続的
    に溶接することにより溶接管を製造する方法において、
    管材の内部からシーム開先部に向けて照明光を照射し
    て、シーム開先部を通過した照明光を受光し、その信号
    を基にシームセンターを検出し、検出されたシームセン
    ター位置にレーザ照射位置を追随させながらシーム部を
    溶接することを特徴とする溶接管の製造方法。
JP8062890A 1995-03-24 1996-03-19 溶接管製造用シームセンター検出装置および溶接管の製造方法 Pending JPH08323477A (ja)

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