JPH08322Y2 - ブラジャー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、胸部に縫い目のないブ
ラジャーに関する。

【０００２】

【従来の技術】ブラジャーは、通常、２枚以上の布を縫
い合わせて形成されており、胸部の膨らみ部分又はその
周囲には、縫い目が存在するため、着用時に違和感を与
えることが多かった。また、肌へのフィット性にも欠け
るものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】そこで、本考案は、実
質的に縫い目の存在しない、肌へのフィット性のよいブ
ラジャーを提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案のブラジャーは、
熱セット性ある合成繊維からなる布帛に合成樹脂を含浸
してなる通気性あるシートを直接立体的にセットして、
胸部の膨らみが形成されており、かつ、該膨らみの周囲
にも前記シートが実質的に縫い目のない状態で連続して
存在することを特徴とする。

【０００５】例えば、本考案では、ポリエステル繊維製
やナイロン繊維製の不織布、編物又は織物等にウレタン
樹脂やアクリル樹脂などを含浸したシートを使用するも
のであり、該シートを、適当な金型等に適合させて、セ
ットすることにより、胸部の膨らみを形成するものであ
り、シート上には、縫い目や継ぎ目を何ら生ずることな
く、胸部の膨らみが形成される。

【０００６】なお、上記シートの立体的（三次元的）な
セット方法としては、常圧加熱、真空加熱、高周波加
工、超音波加工などによる方法がいずれも適用できる。

【０００７】このようにしてセットされた膨らみの周囲
には、樹脂含浸により、ほつれ防止されたシートがその
まま存在するため、このシートを直接所望のブラジャー
の形状に裁断して商品化できる。

【０００８】勿論、デリケートな肌の胸部前面に接する
部分のみ、このようなシートで成形し、その延長部は、
通常の紐やベルトを接合してもよい。

【０００９】本考案で使用するシートの種類は、熱セッ
ト性及び通気性あるものであればよく、特に限定されな
いが、一般に、風合及び感触よく、かつ熱セット性及び
通気性あるものとして、ポリエステル等の複合繊維等を
使用した極細繊維からなる布帛で、若干伸縮性がある布
帛（編物等）を使用したもので、湿式法で樹脂加工した
ものが好ましい。一般に、通気性あるバックスキン調疑
革等として市販されるようなシートが使用可能である。

【００１０】

【実施例】次に、本考案の一例を図面に従って説明す
る。図１の例は、基布１として、クラレ社製の通気性あ
る疑革「クラリーノＮＡＳＨ」を使用したものであり、
これを所望の胸部の形状に合わせて、１８０〜１９０℃
で熱セットし、胸部の膨らみ２を形成したものである。
この膨らみ２の上下及び左右、即ち脇部３、肩紐部４等
は、いずれも基布１をそのまま使用するものであり、胸
部の膨らみ２とこれらの間には、いかなる縫い目も段差
も存在しない。また、基布１は、樹脂含浸により、切断
してもほつれが生じないため、ブラジャーの周囲は、基
布１の直接裁断により、所定の形状に整えられればよ
い。従って、このブラジャーは肌に違和感なくフィット
させて着用し易く、また、使用者が、自分の体型に合わ
せて、ブラジャーの周囲を鋏で裁断して着用することも
できる。

【００１１】

【考案の効果】本考案のブラジャーは、柔軟な通気性あ
るシートの成形で形成されており、かつ柔肌に触れる、
ブラジャーの前部には、縫い目が存在しないため、非常
に着用し易いものである。また、基布は切断により、ほ
つれないため、着用時に、体型に合わせて、ブラジャー
の周囲、脇部などを任意に裁断することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例を示すものであり、Ａは平面図、
Ｂは断面図である。

【符号の説明】

１ 基布 ２ 膨らみ ３ 脇部 ４ 肩紐部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱セット性ある合成繊維からなる布帛に
   合成樹脂を含浸してなる通気性ある基布１を直接立体的
   にセットして、胸部に膨らみ２が形成されており、か
   つ、該膨らみ２とその周囲、脇部３及び肩紐部４が、縫
   い目なく、連続して前記基布１で形成されていることを
   特徴とする、使用者が体型に合わせて、鋏で裁断して使
   用できるブラジャー。