JPH08319804A - ラビリンスシール装置 - Google Patents

ラビリンスシール装置

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JPH08319804A
JPH08319804A JP12414995A JP12414995A JPH08319804A JP H08319804 A JPH08319804 A JP H08319804A JP 12414995 A JP12414995 A JP 12414995A JP 12414995 A JP12414995 A JP 12414995A JP H08319804 A JPH08319804 A JP H08319804A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotary shaft
steam
passage
seal
labyrinth seal
Prior art date
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Pending
Application number
JP12414995A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Nasuda
利昭 那須田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効果的に蒸気の漏洩を抑制することを可能に
するとともに、蒸気によって生ずる回転軸の不安定振動
を抑制することのできるラビリンスシール装置を提供す
る。 【構成】 ケーシング2に保持されたシールリング3に
は、回転軸1表面との間に僅かな間隙を残して回転軸1
の周囲を閉塞するように複数のシールフィン4が配設さ
れ、また、シールフィン4の間に形成された空間である
チャンバ5を連通するように、シールリング3に複数の
通路6が配設されてラビリンスシール装置が構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービンに使用さ
れるラビリンスシール装置に係わり、特にラビリンスシ
ール内の蒸気によって生ずる回転軸の不安定振動を効果
的に抑制し蒸気タービンの安定性を向上させることので
きるラビリンスシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、蒸気タービンでは、圧力差のある
領域の隙間から蒸気が漏洩することを防ぐために、回転
軸の軸方向の適当な位置にラビリンスシール装置を配置
している。
【0003】上記ラビリンスシール装置は、回転軸の表
面との間に若干の隙間を残して回転軸の周囲を閉塞する
ように形成されたシールフィンを備えており、このよう
なシールフィンは、回転軸の軸方向に適当な間隙をおい
て複数枚配置されている。このようにして、ラビリンス
シール装置は蒸気が回転軸の周囲から軸方向へ漏洩する
ことを極力防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のラビリ
ンスシール装置では、回転軸とシールフィンの間の隙間
を介してシールフィンの間に形成されたチャンバに蒸気
が流入する。このため、回転軸が蒸気によって不安定振
動を励起されることがあるという問題があった。
【0005】すなわち、蒸気タービンに存在する不釣り
合い力等によって回転軸の軸心が偏心すると、チャンバ
内の蒸気の圧力分布が回転軸の周方向に不均一になる。
この不均一分布した蒸気は圧力分布を均一状態に戻すた
めにシールフィンと回転軸の間の隙間を通って低圧側の
チャンバへ移動しようとする。その際、回転軸に蒸気力
が作用し、回転軸に振動を生じさせることになる。
【0006】本発明は、かかる従来の事情に対処してな
されたもので、その目的は、効果的に蒸気の漏洩を抑制
することを可能にするとともに、蒸気によって生ずる回
転軸の不安定振動を抑制することのできるラビリンスシ
ール装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1記載
の発明は、蒸気タービンの回転軸と、この回転軸に対向
する静止側部材との間に配設され、高圧領域と低圧領域
との間の蒸気の漏洩を抑制するラビリンスシール装置で
あって、前記静止側部材に係止され、環状に形成された
シールリングと、前記シールリングから前記回転軸の近
傍に延在する如く形成され、前記回転軸の軸方向に間隔
を設けて複数配置されたシールフィンと、前記シールフ
ィンの間に形成された隣接または離間するチャンバ同士
を連通する如く前記シールリングに形成され、当該チャ
ンバ間での蒸気の移動を可能とする通路とを具備したこ
とを特徴とする。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1記載の
ラビリンスシール装置において、前記通路は、前記回転
軸の周方向に傾斜する如く形成されていることを特徴と
する。
【0009】また、請求項3の発明は、請求項1記載の
ラビリンスシール装置において、前記通路は、一方の開
口部断面積と、他方の開口部断面積とが異なるように形
成されていることを特徴とする。
【0010】
【作用】上記構成の本発明のラビリンスシール装置で
は、チャンバ内に充満している蒸気の一部を、回転軸と
シールフィンとの間の間隙を介せず高圧側のチャンバか
ら低圧側のチャンバへ移動させることができる。
【0011】したがって、回転軸とシールフィンとの間
の間隙を通る蒸気量を低減させることにより、回転軸に
作用する蒸気力を低減することができる、また、チャン
バ内に生ずる蒸気の旋回流についても、通路を通して蒸
気の一部を低圧側のチャンバへ移動させることにより抑
制することができる。
【0012】また、通路を、回転軸の周方向に傾斜して
形成することにより、通路からチャンバ内に流出する蒸
気流が、このチャンバ内に生ずる旋回流に対して抵抗と
なるよう作用させることができ、これによって回転軸に
不安定振動を生じさせる原因の一つである旋回流の成長
を妨げることができる。さらに、通路の一方の開口部断
面積と他方の開口部断面積とを異ならせることにより、
蒸気の流通状態の制御を行うことができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の詳細を、実施例について図面
を参照して説明する。図1及び図2は本発明の一実施例
の構成を示すもので、図2は図1を回転軸の軸方向から
見た断面図である。これらの図において1は蒸気タービ
ンの回転軸、2は静止側部材としてのケーシングであ
り、ラビリンスシール装置は、このケーシング2と回転
軸1との間に設けられており以下のように構成されてい
る。
【0014】すなわち、ケーシング2に保持された略環
状のシールリング3には、回転軸1表面との間に僅かな
間隙を残して回転軸1の周囲を閉塞するように複数のシ
ールフィン4が配設され、また、シールフィン4の間に
形成された空間であるチャンバ5を連通するように、シ
ールリング3に複数の通路6が配設されてラビリンスシ
ール装置が構成されている。
【0015】上記チャンバ5には、回転軸1とシールフ
ィン4と間の間隙を通過した蒸気が充満しており、通路
6はこの蒸気が流通可能なように構成され、図2に示す
ように、周方向に複数配置されている。なお、通路6に
よって連通されるチャンバ5は回転軸の軸方向に複数個
あってもよい。
【0016】このように構成されたラビリンスシール装
置においては、チャンバ5が、蒸気を移動させることの
できる通路6によって連通されているため、チャンバ5
内に充満している蒸気の一部を、回転軸1とシールフィ
ン4との間の間隙を介さず、通路6によって高圧側のチ
ャンバ5から低圧側のチャンバ5へ移動させることがで
きる。
【0017】つまり、蒸気タービンに存在する不釣り合
い力等によって回転軸1の軸心が偏心すると、チャンバ
5内の蒸気の圧力分布が回転軸1の周方向に不均一にな
る。この不均一分布した蒸気は、圧力分布を均一状態に
戻すためにシールフィン4と回転軸1の間の間隙を通っ
て低圧側のチャンバ5へ移動しようとする。
【0018】その際、回転軸1に蒸気力が作用し、回転
軸に振動を生じさせることになるが、この実施例では、
低圧側のチャンバ5へ流入する蒸気の一部をシールフィ
ン4と回転軸1の間の間隙を介さずに移動させることに
より、回転軸1に作用する蒸気力を低減できる。また、
チャンバ5内に生ずる蒸気の旋回流についても、通路6
を通して蒸気の一部を低圧側のチャンバ5へ移動させる
ことにより、抑制することができる。
【0019】このようにして本実施例では、回転軸1に
不安定振動を生じさせる原因となる蒸気力を抑制するこ
とができる。以上のように、本実施例においては、シー
ルリング3が、蒸気を移動させることのできる通路6を
有しているため、高圧の蒸気の一部を回転軸1とシール
フィン4との間の隙間を介さずに移動させることがで
き、回転軸1に不安定振動を生じさせる蒸気の旋回駆動
力を低減できるので回転軸1を安定して運転することが
できる。
【0020】次に、図3、図4を参照して他の実施例に
ついて説明する。なお、図4は図3を回転軸の軸方向か
ら見た断面図である。図3に示すように、本実施例のラ
ビリンスシール装置では、隣接していない離間したチャ
ンバ5が通路6によって連通されている。また、図4に
示すように、通路6は、少なくとも低圧側のチャンバ5
の開口部近傍において、回転軸1の周方向に対して傾斜
するように配設されている。この傾斜方向は、高圧側か
ら低圧側のチャンバ5に流入する蒸気の流入方向が、回
転軸1の回転方向と反対となる方向である。
【0021】なお、通路6は、その断面積が一定でな
く、高圧側のチャンバ5の開口部側と低圧側のチャンバ
5の開口部側と断面積が異なるよう構成してもよい。こ
のように、通路6の断面積を変えることによって、蒸気
の流通状態の制御を行うことができる。
【0022】このように構成されたラビリンスシール装
置においても、前述した実施例と同様に回転軸1に不安
定振動を生じさせる原因となる蒸気の不均一分布を抑制
することができる。すなわち、チャンバ5が蒸気を移動
させることのできる通路6によって連通されているた
め、チャンバ5内に充満している蒸気の一部を、回転軸
1とシールフィン4との間の隙間を介さずに高圧側のチ
ャンバ5から隣接していない離間した低圧側のチャンバ
5へ移動させることができる。
【0023】さらに、上述したように、通路6が斜めに
形成されており、高圧側のチャンバ5から低圧側のチャ
ンバ5へ流入する蒸気がチャンバ5内に生ずる旋回流に
対して抵抗となるよう斜めに流入するので、回転軸1に
不安定振動を生じさせる原因の一つである旋回流の成長
を妨げることができる。
【0024】以上のように、本実施例においても、シー
ルリング3は、蒸気を移動させることができる通路6を
有しているため、高圧の蒸気の一部を回転軸1とシール
フィン4との間の隙間を介さずに移動させることができ
る。また、低圧側のチャンバ5の開口部近傍の通路6が
回転軸1の周方向に対して回転軸1の回転方向と反対側
に傾斜しているため、チャンバ5内の旋回流の成長を抑
制することができる。したがって、回転軸1に不安定振
動を生じさせる蒸気の旋回振動力を低減でき、回転軸1
を安定して運転することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明のラビリンスシー
ル装置によれば、効果的に蒸気の漏洩を抑制することを
可能にするとともに、蒸気によって生ずる回転軸の不安
定振動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のラビリンスシール装置の断
面構成を示す図。
【図2】図1のラビリンスシール装置の軸方向から見た
断面構成を示す図。
【図3】本発明の他の実施例のラビリンスシール装置の
断面構成を示す図。
【図4】図3のラビリンスシール装置の軸方向から見た
断面構成を示す図。
【符号の説明】 1………回転軸 2………ケーシング 3………シールリング 4………シールフィン 5………チャンバ 6………通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気タービンの回転軸と、この回転軸に
    対向する静止側部材との間に配設され、高圧領域と低圧
    領域との間の蒸気の漏洩を抑制するラビリンスシール装
    置であって、 前記静止側部材に係止され、環状に形成されたシールリ
    ングと、 前記シールリングから前記回転軸の近傍に延在する如く
    形成され、前記回転軸の軸方向に間隔を設けて複数配置
    されたシールフィンと、 前記シールフィンの間に形成された隣接または離間する
    チャンバ同士を連通する如く前記シールリングに形成さ
    れ、当該チャンバ間での蒸気の移動を可能とする通路と
    を具備したことを特徴とするラビリンスシール装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のラビリンスシール装置に
    おいて、 前記通路は、前記回転軸の周方向に傾斜する如く形成さ
    れていることを特徴とするラビリンスシール装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のラビリンスシール装置に
    おいて、 前記通路は、一方の開口部断面積と、他方の開口部断面
    積とが異なるように形成されていることを特徴とするラ
    ビリンスシール装置。
JP12414995A 1995-05-24 1995-05-24 ラビリンスシール装置 Pending JPH08319804A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100541592B1 (ko) * 1998-08-10 2006-01-10 제너럴 일렉트릭 캄파니 실 구조물과 이 실 구조물을 포함한 회전 장치
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