JPH08316298A - 静電チャック - Google Patents

静電チャック

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JPH08316298A
JPH08316298A JP14800995A JP14800995A JPH08316298A JP H08316298 A JPH08316298 A JP H08316298A JP 14800995 A JP14800995 A JP 14800995A JP 14800995 A JP14800995 A JP 14800995A JP H08316298 A JPH08316298 A JP H08316298A
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ceramic
electrostatic
cover
pedestal
electrostatic chuck
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JP14800995A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Tatsumi
辰己 良昭 株式会社創造科学内
Seiichiro Miyata
征一郎 宮田
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MIYATA GIKEN KK
SOUZOU KAGAKU KK
SOZO KAGAKU KK
Original Assignee
MIYATA GIKEN KK
SOUZOU KAGAKU KK
SOZO KAGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誘電体セラミック面の冷却特性に優れ併せて
プラズマ放電の電極面周囲への回り込みを防止できる静
電チャックの構造に関わる。 【構成】静電チャックの静電吸着セラミックと台座金属
のプラズマ雰囲気露出面の絶縁セラミックカバーが一体
構造にされてなると共に、該静電吸着セラミックは該台
座金属に直接あるいは間接的に接合されてなることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電チャックに関わ
り、さらに詳しくは、金属台座を使用した静電チャック
において、吸着面の冷却特性に優れ、かつプラズマ放電
の台座金属露出面への回り込みを完全に防止できる構造
に関わるものである。
【0002】
【従来の技術】静電チャックは半導体基板をプラズマ処
理する際の吸着固定に多く利用されている。構造的には
熱伝導に優れた台座の上に静電吸着特性を有する誘電体
セラミックの円盤が貼着され、特別な場合を除き、台座
の裏面は通常冷却あるいは加温されて一定温度に調節さ
れている。多くの場合、台座には熱伝導に優れた金属材
料が用いられており、台座とセラミックは通常有機接着
剤で接着されている。また、セラミックの外側には電極
カバーと称せられる絶縁体セラミックでできたカバーが
被せられて台座金属のプラズマ雰囲気露出面が保護され
ている。しかしながら従来構造には次のような問題があ
る。一つは、接着部で熱伝達が阻害される問題、さらに
一つは誘電体セラミックの円盤と電極カバーの隙間から
プラズマ放電が回り込む問題である。接着部で熱伝達が
阻害されると、静電吸着セラミック表面に吸着した処理
基板の温度が高くなり、しかも均一な温度に保持するの
が困難になる。この結果、プラズマ処理品質が劣化し、
しかも質が均一でなくなる。また、プラズマ放電が回り
込むと、台座金属面の損傷のほかに、直流電圧が印加で
きなくなり、静電吸着が困難になる。
【0003】
【発明が解決する課題】本発明は、かかる状況に鑑みて
なされたもので、その目的とするところは、上記した熱
伝達阻害の問題とプラズマ放電の回り込みの問題を解決
できる新しい構造の静電チャックを提供せんとするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題は次の手段によ
って解決される。すなわち、
【0005】1.静電チャックの静電吸着セラミックと
台座金属のプラズマ雰囲気露出面の絶縁セラミックカバ
ーが一体構造にされてなると共に、該静電吸着セラミッ
クは該台座金属に直接あるいは間接的に接合されてなる
ことを特徴とする静電チャック。
【0006】2.上記静電吸着セラミックと絶縁セラミ
ックカバーが同種のセラミックで体的に形成されたもの
である1に記載の静電チャック。
【0007】3.上記静電吸着セラミックと絶縁セラミ
ックカバーがそれぞれ異種のセラミックからなり、境界
部で接合一体化されたものである1に記載の静電チャッ
ク。
【0008】4.上記静電吸着セラミックと絶縁セラミ
ックカバーの接合が無機組成物による接着である3に記
載の静電チャック。
【0009】5.上記静電吸着セラミックと絶縁セラミ
ックカバーの接合が、上記静電吸着セラミックと絶縁セ
ラミックカバーを焼成時同時に接合したものである3に
記載の静電チャック。
【0010】6.上記静電吸着セラミックと台座金属の
接合がロー付である1〜5のいずれかに記載の静電チャ
ック。
【0011】7.台座金属の静電吸着面側およびプラズ
マ雰囲気露出面に連続した絶縁体セラミックカバーが被
せられ、該セラミックカバーの静電吸着面に相当する部
位の表面に静電吸着特性を有するセラミック層が一体的
に形成されてなると共に、該部位の裏面が台座全属の静
電吸着面側と直接あるいは間接的に接合されてなること
を特徴とする静電チャック。
【0012】8.上記セラミックカバーと台座金属の接
合がロー付である7に記載のに静電チャック。
【0013】
【作用】本発明は台座材料として熱伝導特性に優れた金
属材料を使用し、静電吸着セラミック板はこの台座に直
接あるいは間接的に接合されたタイプの静電チャックを
対象とする。
【0014】本発明の静電吸着セラミックと絶縁セラミ
ックカバーは隙間無く連続した一体構造になっており、
この連続体には静電吸着セラミックと絶縁セラミック
カバーのセラミックが共に同一のセラミック材料で形成
される場合と、静電吸着セラミックと絶縁セラミック
カバーのセラミックがそれぞれ異種のセラミック材料で
形成され、この異種のセラミックが境目で隙間無く接合
される場合と、台座金属の静電吸着面側およびプラズ
マ雰囲気露出面の両方を連続した絶縁体セラミックのカ
バーで覆い、セラミックカバーの静電吸着面に相当する
部位の表面に静電吸着特性を有するセラミック層が一体
的に形成されてなる場合、この三種類がある。
【0015】静電吸着セラミックと絶縁セラミックカ
バーのセラミックが共に同一のセラミック材料で形成さ
れる場合 絶縁セラミックカバーには、半導体に対して為害性の無
い材料であることはもちろん、高い電気絶縁性も要求さ
れる。一方静電吸着セラミックには文字通り静電吸着性
が要求され、単一の材料で両方の特性を同時に満足させ
ることは困難な場合が多いが、本来電気絶縁性セラミッ
クは薄くなると、例えば0.3mm前後まで薄くしてや
ると、静電吸着性が発現されてくる。つまり薄くするこ
とによって単一の材料で、電気絶縁と静電吸着の両方の
特性を引き出すことができる。この際、電気絶縁部は静
電吸着部と同じ厚さでもよいが、厚くする方がより好適
である。つまり高い電気絶縁性が要求される部位は厚
く、静電吸着性が必要な部位は薄くすることがより好適
である。セラミックの材質はアルミナセラミック、サフ
ァイア、窒化アルミニウムセラミック、あるいはアルミ
ナ、窒化アルミにその他の成分が混合されたセラミック
焼結体等が好適に使用できる。この場合、少なくとも静
電吸着面の部分は、厚さ0.1〜0.4mm程度まで薄
くされる。本例の場合、全体を同じ一枚の材料で形成で
きる利点があるが、必ずしも一枚の材料で形成すること
に限定されるものではなく、電気絶縁部と静電吸着部を
同じ材料でそれぞれ別々に作り、これを隙間なく接合す
るようにしてもよい。接合は、それぞれを焼成後、間に
無機組成物、あるいは有機接着剤を挟んで接着接合して
もよいし、あるいは焼成前、生の状態で境目を重ね併せ
一体的に同時焼成してもよい。間に挟む無機組成物は、
半導体に為害性のある成分、つまりアルカリ金属、アル
カリ土類金属を始めとする金属成分を含んでない組成物
であればすべて使用できる。なかでもアルミナゾル、コ
ロイダルシリカ、Siアルコキシド溶液、金属成分がS
i、ALの無機ポリマー溶液が好適に使用できる。これ
らの溶液は単独であるいはセラミック骨材と混合して接
合部に塗布し、接合部を重ね併せて焼成すると接合でき
る。接合温度は溶液の種類で異なるが、おおむね400
〜900℃の範囲でよい。有機接着剤は、ポリイミド系
接着剤の様に半導体に為害性のない成分からなる接着剤
が有効である。
【0016】静電吸着セラミックと絶縁セラミックカ
バーのセラミックがそれぞれ異種のセラミック材料で形
成され、この異種のセラミックが境目で隙間無く接合さ
れる場合 静電吸着セラミックと絶縁セラミックカバーはそれぞれ
別のセラミックで作成され、境目は隙間無く接合されて
いる。この際、静電吸着セラミックと絶縁カバーのセラ
ミックは熱膨張特性がほぼ等しいセラミックを選定する
ことが好ましい。最も好ましい組み合わせは、絶縁カバ
ーのセラミックがアルミナ系であれば静電吸着セラミッ
クもアルミナ系を使用するといったように、主成分がほ
ぼ同じセラミックの組み合わせである。例えば絶縁材が
アルミナ、静電吸着セラミックがサファイアの組み合わ
せ、絶縁材がアルミナ、静電吸着セラミックがアルミナ
主成分にチタン酸アルミナ等の誘電体セラミック成分が
少量含まれるセラミックの組み合わせである。主成分が
異なる組み合わせは、炭化ケイ素と窒化アルミの組み合
わせ等である。使用するセラミックの材質は、静電吸着
セラミックにはアルミナ系、炭化ケイ素系、サファイ
ア、窒化アルミ等、通常使用されている種類のものはす
べて使用できる。絶縁カバー材にも同じく、アルミナ
系、炭化ケイ素系、サファイア、窒化アルミ、窒化ケイ
素等の材料が使用できる。
【0017】静電吸着セラミックと絶縁カバーセラミッ
クの接合は、と同じく、それぞれを焼成後、間に無機
組成物、あるいは有機接着剤を挟んで接着接合してもよ
いし、あるいは焼成前、生の状態で境目を重ね併せ一体
的に同時焼成してもよい。間に挟む無機組成物は、半導
体に為害性のある成分、つまりアルカリ金属、アルカリ
土類金属を始めとする金属成分を含んでない組成物であ
ればすべて使用できる。なかでもアルミナゾル、コロイ
ダルシリカ、Siアルコキシド溶液、金属成分がSi、
ALの無機ポリマー溶液が好適に使用できる。これらの
溶液は単独であるいはセラミック骨材と混合して接合部
に塗布し、接合部を重ね併せて焼成すると接合できる。
接合温度は溶液の種類で異なるが、おおむね400〜9
00℃の範囲でよい。有機接着剤は、ポリイミド系接着
剤の様に半導体に為害性のない成分からなる接着剤が有
効である。
【0018】台座金属の静電吸着面側およびプラズマ
雰囲気露出面の両方を連続した絶縁体セラミックのカバ
ーで覆い、セラミックカバーの静電吸着面に相当する部
位の表面に静電吸着特性を有するセラミック層が一体的
に形成される場合 台座金属全体を一旦絶縁体セラミックカバーで全面覆
い、セラミックカバーの静電吸着面に相当する部位の表
面に静電吸着特性を有するセラミック層を一体的に結合
する場合である。セラミックカバーは少なくとも隙間無
く連続しておればよく、必ずしも一枚のセラミックで形
成される必要はない。別々に形成しこれを継ぎ目無く接
合したものでもよい。継ぎ目は上記の場合と同じく、
それぞれを焼成後、間に無機組成物を挟んで接着接合し
てもよいし、あるいは焼成前、生の状態で境目を重ね併
せ一体的に同時焼成してもよい。無機組成物はと同じ
ものが好適である。セラミックの材質はに記載したよ
うに、アルミナ系、炭化ケイ素系、サファイア、窒化ア
ルミ、窒化ケイ素等の材料が適宜使用できる。
【0019】セラミックカバーの静電吸着面に相当する
部位の表面には静電吸着特性を有するセラミック材料の
層が一体的に結合されている。ここで静電吸着特性を有
するセラミック材料は、、に記載したセラミックが
適宜使用でき、これらのセラミックは焼成されたセラミ
ックの薄い板あるいは単結晶セラミックの薄い板の状態
で、あるいはセラミックカバーの表面に被覆されたセラ
ミックの膜の状態で一体的に結合されている。
【0020】焼成されたセラミックの薄い板あるいは単
結晶セラミックの薄い板をセラミックカバーの表面に一
体的に結合するには、焼成されたセラミックの薄い板あ
るいは単結晶セラミックの薄い板をと同じように無機
組成物を使って焼成、結合させてもよい。また共に生の
状態でセラミックカバーと静電吸着セラミックを重ね併
せ、同時焼成して結合してもよい。セラミックカバーと
静電吸着セラミックを結合するに当たって、静電吸着セ
ラミックの裏側にあらかじめ金属電極の膜を形成してお
き、この状態でセラミックカバーと結合するようにして
もよい。この場合、電極膜と台座金属との電気導通を計
るために、セラミックカバーに導通孔を穿孔し、この孔
を通して台座と電極膜の導通を計ればよい。電極膜は静
電吸着セラミックの裏面一杯に形成するのではなく、少
し内側にとどめ、しかも電極面の端部が露出しないよう
に静電吸着セラミックの周囲はセラミックカバーに隙間
無く結合する必要がある。
【0021】セラミックカバーの表面にセラミックの膜
の形で静電吸着セラミックの層を形成する場合、アルミ
ナ、窒化アルミ等のセラミックをスパッタリング、CV
D法で形成できる。この場合、セラミックカバーに電極
金属の薄膜を予め形成しておき、この上にセラミックの
膜を形成してもよい。また、ほかの方法は、静電吸着セ
ラミックを焼成する時の粉末を半導体に為害性の無い無
機バインダーと混合して焼結してもよい。AL,Siア
ルコキシド、AL,Si等の無機金属ポリマー溶液が好
適に使用できる。
【0022】セラミックカバーあるいは静電吸着セラミ
ックと台座金属の接合は、基本的には有機、あるいは無
機接着剤を使用して接合してもよいが、冶金的に接合す
るのが最も好ましい。冶金的接合は接合部の熱伝達性の
改善に著効がある。台座金属には熱伝導性に優れた銅、
アルミが使用されており、セラミックカバー、静電吸着
セラミックと台座金属はその膨脹係数に著しい違いがあ
る。このため、接合後セラミックが熱応力で割れる場合
がある。この場合、ロー材を低融点の半田材料にすると
割れを回避できる。また、接合部に応力緩衝用の中間層
を挟むのも有効である。中間層にはMo,W,Ti,4
2アロイ、42−6アロイ、NiあるいはWC−Co,
TiC−Niサーメット等が好適に使用できる。接合に
当たり、セラミックと中間層および中間層と台座をロー
付する。ロー付け合金は銀ロー、アルミロー、半田、あ
るいは活性金属ローが適宜使用できる。
【0023】
【実施例】
実施例1(同一材料一体型) 電極は単極方式 台座:純アルミニウムを用い、図1に示す形状に加工し
た。接合面はNiメッキした。 カバーセラミックと静電吸着セラミックは同じアルミナ
系セラミックで図1に示す形状に製造した。静電吸着セ
ラミックの部分はφ150×0.3mm厚さに加工し
た。カバー部分は図に示すように厚さ不同であるが、最
も薄い部分で0.2mm,最も厚い部分で7mmであ
る。セラミックの組成(wt%)は、 AL: 93 TiO : 1.2 SiO : 5.8 セラミックと台座金属の間に応力緩衝用の中間層を挟ん
で接合した。中間層にはφ150×0.5mmの42N
iアロイの板を用いた。接合はまず、セラミックの静電
吸着部裏面にCu−5%Ti合金粉末を塗布し真空中
(2×10−5Torr)、1200℃で5分加熱して
メタライズした。メタライズ厚さは約10ミクロン。メ
タライズ面にはさらにNiメッキ(20ミクロン)し
た。セラミックと42Niアロイの板、42Niアロイ
の板と台座は共にIn半田でロー付けした。図1で1は
台座、2はカバーセラミック、3は静電吸着部、4は4
2Niアロイの板である。台座1はカバーセラミック2
で表面を覆われており、中間層を挟んでロー付けされて
いる。 <結果>接合部に割れ、剥離は認められなかった。 使用状況 台座に直接直流電圧を印加してシリコンウエハーを静電
吸着させることができた。シリコンウエハーのエッチン
グ処理に実使用して、延べ3000時間テストするも、
プラズマの侵入によって静電吸着が不能になるトラブ
ル、および表面が損傷することもまったく認められなか
った。また、本構造のものは静電吸着セラミックと台座
を接着剤で接着した構造のものに比較して極めてよく冷
却され、同一の使用条件で、約50〜80℃程度セラミ
ック表面の温度低下が認められた。
【0024】実施例2(異種材料接合型) 電極は単極方式 台座 : 純銅を使用して図1に示す形状に加工し
た。 静電吸着セラミック:図2に示す形状の、φ100mm
×厚さ2mmのアルミナ系の誘電体セラミックを使用。 応力緩衝用にφ100×0.5mmのMoの板を使用
し、静電吸着セラミックと直接ロー付けした。ロー材に
は、Ag−22%Cu−5%Ti合金のロー材を使用
し、真空中(1×10−5トール)、850℃×5分加
熱して接合した。 台座とMo板の接合:Mo板の接合面はNiメッキ(1
0ミクロン)し、ロー材にIn−Ag合金半田を使用し
て台座と接合した。 セラミックカバー: 高純度アルミナセラミックを使用
して図2に示す形状に仕上げた。 静電吸着セラミックとセラミックカバーの継ぎ目は、図
2に示すように、段差を設けて嵌め込む形状と成しポリ
イミド接着剤で接合した。図2で1は台座、2はカバー
セラミック、3は静電吸着セラミック、5はMoの板で
ある。 <結果>ロー付け部、およびポリイミド接着部に割れ、
剥離は認められなかった。 使用状況 台座に直接直流電圧を印加してシリコンウエハーを静電
吸着させることができた。シリコンウエハーのエッチン
グ処理に実使用して、延べ1000時間テストするも、
プラズマ侵入による静電吸着不能になるトラブル、およ
び表面損傷もまったく認められなかった。また、本構造
のものは従来の誘電体セラミックと台座を接着剤で接着
した構造のものに比較して極めてよく冷却され、約40
〜70℃程度セラミック表面の温度低下が認められた。
【0025】実施例3(積層型) 電極は単極方式 台座:純アルミニウムを用い、図3に示す形状に加工し
た。接合面はNiメッキした。 台座の全面を覆う形状のカバーセラミックはアルミナセ
ラミックで図3に示す形状に作った。 カバーセラミックの厚さ:静電吸着セラミックを結合す
る部分(φ100mm)は1mmの厚さとした。 静電吸着セラミックはφ100mm×1mmとし実施例
1と同じ組成のセラミックで作った。カバーセラミック
と静電吸着セラミックはアルミナゾルを用いて接着し
た。すなわち、アルミナゾルにアルミナ粉末を混ぜたも
のを接合部に塗布して1000℃に1時間加熱して接着
した。カバーセラミックと台座の接合は、接合面を無電
解Niメッキ(15ミクロン)し、中間層に、φ100
×1mmの42Niアロイの板を用いて台座と接合し
た。接合にはIn−Sn半田を用いた。図3で1は台
座、2はカバーセラミック、3は静電吸着セラミック、
4は42Niアロイの板である。 <結果>接合部に割れ、剥離は認められなかった。 使用状況 台座に直接直流電圧を印加してシリコンウエハーを静電
吸着させることができた。シリコンウエハーのエッチン
グ処理に実使用して、延べ1000時間テストするも、
静電吸着は連続して継続され、プラズマ侵入によるトラ
ブルはまったく認められなかった。また、本構造のもの
は静電吸着セラミックと台座を接着剤で接着した構造の
ものに比較して極めてよく冷却され、同一の使用条件
で、約30〜50℃程度セラミック表面の温度低下が認
められた。
【0026】実施例4(積層型) 電極は単極方式 台座:純アルミニウムを用い、図4に示す形状に加工し
た。 台座の全面を覆う形状のカバーセラミックはアルミナセ
ラミックで図4に示す形状に作った。 カバーセラミックの厚さ:静電吸着セラミックを結合す
る部分(φ100mm)は1mmの厚さとした。 静電吸着セラミックはφ100mm×0.3mmとし、
サファイアで作った。サファイア裏面にはφ90mmの
電極膜を形成した。電極膜はクロムを0.5ミクロンス
パッタリングした。カバーセラミックとサファイアはア
ルミナゾルを用いて接着した。すなわち、アルミナゾル
にアルミナ粉末を混ぜたものを接合部に塗布して900
℃に1時間加熱して接着した。カバーセラミックと台座
の接合は、エポキシ接着剤で接着し、クロム電極膜と台
座はカバーセラミック2に穿孔した導通孔に導電性エポ
キシ接着剤を充填して電気的導通をとった。図4で1は
台座、2はカバーセラミック、3は静電吸着セラミック
(サファイア)である。 <結果>接合部に割れ、剥離は認められなかった。 使用状況 台座に直接直流電圧を印加してシリコンウエハーを静電
吸着させることができた。シリコンウエハーのエッチン
グ処理に実使用して、延べ1000時間テストするも、
静電吸着は連続して継続され、プラズマ侵入によるトラ
ブルはまったく認められなかった。
【0027】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明は、プラズ
マの侵入による静電吸着のトラブルおよび台座金属の損
傷を防止でき、併せてセラミック表面は極めて効果的に
冷却されており、エッチング特性、成膜特性は極めて優
れた特徴を有するものであり、半導体基板処理の品質向
上に多大の貢献をなすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は同一セラミック材料を用いた場合の実施
例の構造を説明した図である。
【図2】図2は異種のセラミックを接合一体化して用い
た場合の実施例の構造を説明した図である。
【図3】図3は異種のセラミックを積層一体化して用い
た場合の実施例の構造を説明した図である。
【図4】図4は異種のセラミックを積層一体化して用い
た場合の実施例の構造を説明した図である。
【符号の説明】
1…台座 2…セラミックカバー 3…静電吸着セラミック 4…42Niアロイの板 5…Moの板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電チャックの静電吸着セラミックと台座
    金属のプラズマ雰囲気露出面の絶縁セラミックカバーが
    一体構造にされてなると共に、該静電吸着セラミックは
    該台座金属に直接あるいは間接的に接合されてなること
    を特徴とする静電チャック。
  2. 【請求項2】上記静電吸着セラミックと絶縁セラミック
    カバーが同種のセラミックで一体的に形成されたもので
    ある請求項1に記載の静電チャック。
  3. 【請求項3】上記静電吸着セラミックと絶縁セラミック
    カバーがそれぞれ異種のセラミックからなり、境界部で
    接合一体化されたものである請求項1に記載の静電チャ
    ック。
  4. 【請求項4】上記静電吸着セラミックと絶縁セラミック
    カバーの接合が無機組成物による接着である請求項3に
    記載の静電チャック。
  5. 【請求項5】上記静電吸着セラミックと絶縁セラミック
    カバーの接合が、上記静電吸着セラミックと絶縁セラミ
    ックカバーを焼成時同時に接合したものである請求項3
    に記載の静電チャック。
  6. 【請求頂6】上記静電吸着セラミックと台座金属の接合
    がロー付である請求項1〜5のいずれかに記載の静電チ
    ャック。
  7. 【請求項7】台座金属の静電吸着面側およびプラズマ雰
    囲気露出面に連続した絶縁体セラミックカバーが被せら
    れ、該セラミックカバーの静電吸着面に相当する部位の
    表面に静電吸着特性を有するセラミック層が一体的に形
    成されてなると共に、該部位の裏面が台座金属の静電吸
    着面側と直接あるいは間接的に接合されてなることを特
    徴とする静電チャック。
  8. 【請求項8】上記セラミックカバーと台座金属の接合が
    ロー付である請求項7に記載のに静電チャック。
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