JPH08315749A - 陰極線管 - Google Patents

陰極線管

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Publication number
JPH08315749A
JPH08315749A JP12125595A JP12125595A JPH08315749A JP H08315749 A JPH08315749 A JP H08315749A JP 12125595 A JP12125595 A JP 12125595A JP 12125595 A JP12125595 A JP 12125595A JP H08315749 A JPH08315749 A JP H08315749A
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JP
Japan
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resistor
electron gun
insulating
insulating support
resistance element
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JP12125595A
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English (en)
Inventor
Masao Irikura
正男 入倉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子銃の複数個の電極を固定する絶縁支持体
と抵抗器の絶縁被膜との間に放電がおこらないように陰
極線管を構成することを目的とする。 【構成】 複数個の電極が棒状絶縁支持体10により一体
に固定された電子銃、その絶縁支持体に沿って配置され
た抵抗器30および電子銃の所定の電極に取付けられて絶
縁支持体と抵抗器とを取巻くサプレッサリング26を備え
る陰極線管において、抵抗器の絶縁支持体側となる面の
絶縁被覆を、サプレッサリング近傍で膜厚を厚く、かつ
このサプレッサリング近傍と高電圧印加端子部との間で
膜厚の厚い凸部をもつ形状に形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管などの
陰極線管に係り、特に電子銃に沿って管内に抵抗器が配
置されてなる陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、図5に示すよう
に、パネル1およびこのパネル1に接合されたファンネ
ル2からなる真空外囲器を有し、そのパネル1の内面
に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体
スクリーン3が形成され、この蛍光体スクリーン3に対
向して、その内側にシャドウマスク4が配置されてい
る。一方、ファンネル2のネック5内に、3電子ビーム
6を放出する電子銃7が配設されている。そして、この
電子銃7から放出される3電子ビーム6をファンネル2
の外側に装着された偏向装置8の発生する磁界により偏
向して、蛍光体スクリーン3を水平、垂直走査すること
により、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0003】上記電子銃7としては、各種構造のものが
あるが、その一つに図6に示すものがある。この電子銃
7は、紙面に垂直な方向に一列配置された3個のカソー
ドK、これらカソードKを加熱する3個のヒータH、上
記カソードKから順次蛍光体スクリーン方向に配置され
た第1ないし第6グリッドG1 〜G6 、その第5、第6
グリッドG5 ,G6 間に配置された2個の中間電極Gm
1,Gm2および第6グリッドG6 の蛍光体スクリーン側
に取付けられたコンバーゼンス電極Cを有し、そのコン
バーゼンス電極C以外の各電極が一対の棒状絶縁支持体
10により一体に固定された構造に形成されている。
【0004】この電子銃7では、第5グリッドG5 、2
個の中間電極Gm1,Gm2および第6グリッドG6 によ
り、カソードKおよびこのカソードKに順次隣接する第
1ないし第3グリッドG1 〜G3 により形成される電子
ビーム形成部からの電子ビームを最終的に蛍光体スクリ
ーン上に集束する主レンズ部が形成される。その最終加
速電極である第6グリッドG6 には、25〜30 kVの
高電圧が印加され、集束電極である第5グリッドG5 に
は、第4グリッドG4 および電子ビーム形成部を形成す
る電極に印加される電圧よりは高く、第6グリッドG6
に印加される電圧よりは低い中電圧が印加され、中間電
極Gm1,Gm2には、それぞれ第5グリッドG5 に印加さ
れる電圧よりは高く、第6グリッドG6 に印加される電
圧よりは低い電圧が印加される。
【0005】一般に陰極線管の電子銃の各電極に印加す
る電圧は、最終加速電極に印加する高電圧については、
ファンネル2の径大部に設けられた陽極端子12からフ
ァンネル2の内面に塗布形成された内面導電膜13およ
びコンバーゼンス電極Cに取付けられて上記内面導電膜
13に圧接するバルブスペーサ14を介して供給され、
他の電極については、ネック5端部を封止するステム1
5を気密に貫通するステムピン16を介して供給される
(図5、図6参照)。
【0006】しかし上記図6に示した電子銃7の第5グ
リッドG5 や2個の中間電極Gm1,Gm2のように比較的
高い中電圧をステムピン16を介して供給すると、ステ
ム15のピン間隔が狭いため、ステム15およびステム
ピン16に接続されるソケットの耐電圧が問題となる。
そのため、上記電子銃7については、図6に示したよう
に、各電極を一体に固定する一方の絶縁支持体10の背
面側(ネック内面と対向する面側)に抵抗器18を配置
し、この抵抗器18により第6グリッドG6 に印加され
る高電圧を分割して、第5グリッドG5 および2個の中
間電極Gm1,Gm2に供給している。
【0007】その抵抗器18は、図7に示すように、ア
ルミナセラミックからなる絶縁基板20の一方の面に蛇
行状に形成された高抵抗の抵抗素子21と、この抵抗素
子21に接続されて絶縁基板20の一方の面に形成され
た低抵抗の複数個の端子部22と、抵抗素子21ととも
に絶縁基板20を覆う一定厚さのガラス絶縁被覆23と
から構成され、各端子部22に金属タブが取付けられた
構造に形成されている。特にその電子銃の複数個の電極
を一体に固定する絶縁支持体と対向する面のガラス絶縁
被覆23は、耐電圧特性を高めるために、170μm 以
上の厚さに形成されている。
【0008】さらに上記電子銃7については、この電子
銃7の配設されているネック5内壁の帯電電位を安定さ
せる目的で、図6に示したように、ネック5内壁の所定
部分に導電膜25を形成するためのサプレッサリング2
6が設けられている。このサプレッサリング26は、第
5グリッドG5 に取付けられて絶縁支持体10および抵
抗器18を取巻いている。
【0009】しかし上記のようにカラー受像管を構成す
ると、つぎのような問題が生ずる。すなわち、一般に高
電圧が印加される陰極線管では、耐電圧特性を良好にす
るため、製造工程で排気終了後に、電子銃の電極に通常
の動作電圧の2〜3倍程度のピーク電圧をもつパルス状
高電圧を印加して強制的に放電をおこさせ、その放電エ
ネルギにより耐電圧低下の原因となる電極のバリや付着
物などを取除く耐電圧処理がおこなわれる。
【0010】このような耐電圧処理を上記カラー受像管
に適用すると、上記パルス状高電圧によって、図8に示
すように、電子銃の各電極を一体に固定している棒状絶
縁支持体10と抵抗器18のガラス絶縁被覆23との間
に電位差が生じ、これら間に放電28が発生する。この
放電28の発生した部分では、電子の衝突により温度が
上がり、ガス放出がおこる。このようにガス放出がおこ
ると、局部的に真空度が劣化した状態となるため、さら
に放電が促進される。ところが、耐電圧処理時、サプレ
ッサリング26は、低電圧側に接続されるため、高電圧
側から始まる放電28は、次第にサプレッサリング26
方向に広がり、サプレッサリング26の近くまで高電圧
がかかるようになると、抵抗器18の両面間に大きな電
位差が生ずる。その結果、この電位差が抵抗器18の耐
電圧を越えると、ガラス絶縁被覆23を貫通する絶縁破
壊がおき、その絶縁破壊により生じたガラス絶縁被覆片
29が欠落し、その一部がシャドウマスク4の電子ビー
ム通過孔に付着して、画面品位を劣化するなどの問題が
おこる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
り電子銃の複数個の電極を一体に固定している棒状絶縁
支持体の背面側に抵抗器を配置し、この抵抗器により電
子銃の最終加速電極に印加される高電圧を分割して、電
子銃の所定の電極に最終加速電極に印加される高電圧よ
りも低い中電圧を供給するようにし、かつ電子銃の配設
されているネック内壁の帯電電位を安定させる目的で、
電子銃の所定の電極に絶縁支持体および抵抗器を取巻く
サプレッサリングを取付けたカラー受像管がある。従来
その抵抗器は、アルミナセラミックからなる絶縁基板の
一方の面に蛇行状に形成された高抵抗の抵抗素子と、こ
の抵抗素子に接続されて絶縁基板の一方の面に形成され
た低抵抗の複数個の端子部と、抵抗素子および絶縁基板
を覆う一定厚さのガラス絶縁被覆とから構成され、各端
子部22に金属タブか取付けられた構造に形成されてい
る。特にその電子銃の複数個の電極を一体に固定する絶
縁支持体と対向する面側のガラス絶縁被覆は、耐電圧特
性を高めるために、170μm 以上の厚さに形成されて
いる。
【0012】しかし上記のようにカラー受像管を構成す
ると、カラー受像管の製造工程でおこなわれる耐電圧処
理時に、電子銃の各電極を一体に固定している棒状絶縁
支持体と抵抗器のガラス絶縁被覆との間に放電が発生
し、この放電が低電圧側に接続されたサプレッサリング
方向に広がると、抵抗器の両面間に生ずる大きな電位差
のために、ガラス絶縁被覆を貫通する絶縁破壊がおき、
その絶縁破壊により生じたガラス絶縁被覆片が欠落し、
その一部がシャドウマスクの電子ビーム通過孔に付着し
て画面品位を劣化するなどの問題がおこる。
【0013】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、電子銃の複数個の電極を一体に固
定している棒状絶縁支持体に沿って抵抗器が配置され、
かつ電子銃の所定の電極に上記絶縁支持体および抵抗器
を取巻くサプレッサリンクが取付けられてなる陰極線管
において、絶縁支持体とこの絶縁支持体に沿って配置さ
れる抵抗器のガラス絶縁被覆との間に放電がおこりにく
い構造にすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】真空外囲器のネック内に
複数個の電極が棒状絶縁支持体により一体に固定された
電子銃、その絶縁支持体に沿って配置された抵抗器およ
び電子銃の所定の電極に取付けられて絶縁支持体と抵抗
器とを取巻くサプレッサリングを備え、その抵抗器が絶
縁基板と、この絶縁基板面に形成された抵抗素子と、こ
の抵抗素子に高電圧を供給するための高電圧供給端子
部、抵抗素子により上記高電圧を分割して得られる電圧
を電子銃の所定の電極に供給するための電極接続端子部
および抵抗素子をアース接続するためのアース接続端子
部からなる複数の端子部と、抵抗素子および絶縁基板を
被覆する絶縁被覆とを有する構造に形成されてなる陰極
線管において、抵抗器の絶縁支持体側となる面の絶縁被
覆を、サプレッサリング近傍で膜厚を厚く、かつこのサ
プレッサリング近傍と高電圧供給端子部との間で膜厚の
厚い凸部をもつ形状に形成した。
【0015】
【作用】上記のように、電子銃の複数個の電極を一体に
固定する棒状絶縁支持体に沿って配置される抵抗器の絶
縁支持体側となる面の絶縁被覆を、サプレッサリング近
傍で膜厚を厚く、かつこのサプレッサリング近傍と高電
圧供給端子部との間で膜厚の厚い凸部をもつ形状に形成
すると、耐電圧処理時に電子銃の電極に通常の動作電圧
よりも高い電圧を印加しても、電子銃の複数個の電極を
一体に固定する絶縁支持体と抵抗器の絶縁被覆との間の
放電がサプレッサリング方向に進みにくくなり、絶縁被
覆の破壊による欠落を防止することができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0017】図3にその一実施例であるカラー受像管を
示す。このカラー受像管は、パネル1およびこのパネル
1に接合された漏斗状のファンネル2からなる真空外囲
器を有し、そのパネル1の内面に、青、緑、赤に発光す
る3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン3が形成さ
れ、この蛍光体スクリーン3に対向して、その内側にシ
ャドウマスク4が配置されている。一方、ファンネル2
のネック5内に、3電子ビーム6を放出する後述する電
子銃7および抵抗器30が配設されている。またファン
ネル2の径大部31には、陽極端子12が設けられ、さ
らにその径大部31内面からネック5の隣接部内面にか
けて、内面導電膜13が塗布形成されている。そして、
上記電子銃7から放出される3電子ビーム6をファンネ
ル2の外側に装着された偏向装置8の発生する磁界によ
り偏向して、上記蛍光体スクリーン3を水平、垂直走査
することにより、カラー画像を表示する構造に形成され
ている。
【0018】上記電子銃7は、図1に示すように、紙面
に垂直な方向に一列配置された3個のカソードK、これ
らカソードKを各別に加熱する3個のヒータH、上記カ
ソードKから蛍光体スクリーン方向に順次配置された第
1ないし第6グリッドG1 〜G6 、その第5、第6グリ
ッドG5 ,G6 間に配置された2個の中間電極Gm1,G
m2および第6グリッドG6 の蛍光体スクリーン側に取付
けられたコンバーゼンス電極Cを有し、そのコンバーゼ
ンス電極C以外の各電極が一対の棒状絶縁支持体10に
より一体に固定されている。そしてネック5内壁の帯電
電位を安定化させるため、第5グリッドG5 に一対の棒
状絶縁支持体10および下記抵抗器30を取巻くサプレ
ッサリング26が取付けられている。
【0019】この電子銃7では、カソードKおよびこの
カソードKに順次隣接する第1ないし第3グリッドG1
〜G3 により、カソードKからの電子放出を制御し、か
つ放出された電子を集束して電子ビームを形成する電子
ビーム形成部が形成され、第3ないし第6グリッドG3
〜G6 により、その電子ビーム形成部からの電子ビーム
を蛍光体スクリーン上に加速集束する電子レンズ部が形
成される。特に第5グリッドG5 、2個の中間電極Gm
1,Gm2および第6グリッドG6 により、上記電子ビー
ムを最終的に蛍光体スクリーン上に集束する主レンズ部
が形成される。
【0020】この主レンズ部を形成する最終加速電極で
ある第6グリッドG6 には、25〜30 kVの高電圧
が、ファンネル2の径大部31の陽極端子12から内面
導電膜13、コンバーゼンス電極Cに取付けられてその
内面導電膜13に圧接するバルブスペーサ14およびコ
ンバーゼンス電極Cを介して印加される。集束電極であ
る第5グリッドG5 には、抵抗器30により分割された
第4グリッドG4 および電子ビーム形成部を形成する各
電極に印加される電圧よりは高く、第6グリッドG6 に
印加される電圧よりは低い中電圧が印加される。また中
間電極Gm1,Gm2には、それぞれ同じく抵抗器30によ
り分割された第5グリッドG5 に印加される電圧よりは
高く、第6グリッドG6 に印加される電圧よりは低い電
圧が印加される。
【0021】この電子銃7に対して抵抗器30は、その
各電極を一体に固定する一方の絶縁支持体10の背面側
(ネック内面と対向する面側)に配置され、図2に示す
ように、アルミナセラミックからなる絶縁基板33と、
この絶縁基板33の一方の面に蛇行状に形成された酸化
ルテニウムとガラスを主成分とする相対的に高抵抗の抵
抗素子34と、絶縁基板33の一方の面に形成され、上
記抵抗素子34に接続された酸化ルテニウムを主成分と
する相対的に低抵抗の複数個(図示例では5個)の端子
部35a 〜35e と、この複数個の端子部35を避けて
抵抗素子34および絶縁基板33のほぼ全面を覆うガラ
ス絶縁被覆36と、各端子部形成部分に設けられた絶縁
基板33を貫通する開孔に固定され、各端子部35a 〜
35e に接続された金属製タブ37とから構成されてい
る。その複数個の端子部35a 〜35e のうち、一端部
に位置する端子部35a は、抵抗素子34に高電圧を供
給するための高電圧供給端子であり、金属製タブ37に
よりコンバーゼンス電極に接続されている。他端部に位
置する端子部35b は、抵抗素子34をアース接続する
ためのアース接続端子であり、金属製タブ37によりス
テムピン16(図1参照)を介して直接またはさらに可
変抵抗器を介してアース接続されている。中間部の端子
部35c 〜35e は、第5グリッドおよび2個の中間電
極に所定の電圧を供給するための電極接続端子であり、
それぞれ金属製タブ37を介して第5グリッドおよび2
個の中間電極に接続されている。
【0022】特にこの抵抗器30については、電子銃の
各電極を一体に固定する絶縁支持体と対向する面側の絶
縁被覆36が、上記サプレッサリングの近傍に膜厚の厚
い凸部39a をもち、さらにそのサプレッサリング近傍
と一端部に位置する高電圧供給端子部35a との間に、
膜厚の厚い複数個の凸部39b をもつ形状に形成されて
いる。
【0023】このような抵抗器30の絶縁被覆36は、
スクリーン印刷により多重印刷することにより形成する
ことができる。すなわち、絶縁基板33の一方の面側に
抵抗素子34および端子部35a 〜35e を形成したの
ち、絶縁基板33の他方の面および一方の面の端子部3
5a 〜35e 以外の部分に絶縁被覆36の第1層をスク
リーン印刷する。ついでこの第1層上に凸部39a ,3
9b に相当する第2層をスクリーン印刷することにより
形成することができる。
【0024】ところで、このように電子銃7の各電極を
一体に固定する絶縁支持体10の背面に配置される抵抗
器30の絶縁支持体10と対向する一方の面側の絶縁被
覆36を、サプレッサリング26近傍およびそのサプレ
ッサリング26近傍と高電圧供給端子部35a との間で
膜厚の厚い凸部39a ,39b をもつ形状に形成する
と、カラー受像管の製造工程で電子銃7の電極に通常の
動作電圧の2〜3倍の高電圧を印加して耐電圧処理をお
こなうとき、絶縁支持体10とこの絶縁支持体10と対
向する一方の面側の絶縁被覆36との間に生ずる電位差
により、これら絶縁支持体10と絶縁被覆36との間に
放電が発生しても、この放電がサプレッサリング26方
向に進みにくくなる。つまり、凸部を設けない従来の構
造では、抵抗器の絶縁被膜と絶縁支持体との接触部分が
放電の進行経路となってしまうが、この例の抵抗器30
では、絶縁被膜に凸部39a ,39b を設けた構造とす
ることにより、絶縁支持体10と接触しない部分を形成
することができ、それにより放電進行経路を断切るか、
断切らないまでも、経路自体を長くすることができ、放
電がサプレッサリング26方向に進みにくくすることが
できる。
【0025】したがって従来絶縁支持体と絶縁被覆との
間に発生した放電が次第にサプレッサリング方向に広が
り、このサプレッサリング近傍の電位差が大きいために
生じた絶縁被覆の破壊を防止でき、この破壊により欠落
した絶縁被覆片がシャドウマスク4の電子ビーム通過孔
に付着するために生じた画面品位の劣化を防止すること
ができる。しかも十分な耐電圧処理が可能となり、カラ
ー受像管の耐電圧特性を向上させることができる。
【0026】すなわち、従来の抵抗器を配置したカラー
受像管では、耐電圧処理により抵抗器の絶縁被覆の破壊
が10〜50%発生したが、この例の抵抗器を配置した
カラー受像管では、絶縁被覆の破壊が2%以下とするこ
とができた。
【0027】なお、抵抗器の絶縁被覆のサプレッサリン
グ近傍と高電圧供給端子との間の凸部は、図2に示した
形状に限定されるものではなく、たとえば図4(a)に
示すように、絶縁基板の幅方向に横切る凸部39b を複
数個設けてもよい。また凸部39b の個数も、必ずしも
複数個設ける必要はなく、同(b)に示すように、1個
設けるだけでも十分な効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】真空外囲器のネック内に複数個の電極が
棒状絶縁支持体により一体に固定された電子銃、その絶
縁支持体に沿って配置された抵抗器および電子銃の所定
の電極に取付けられて絶縁支持体と抵抗器とを取巻くサ
プレッサリングを備え、その抵抗器が絶縁基板と、この
絶縁基板面に形成された抵抗素子と、この抵抗素子に高
電圧を供給するための高電圧供給端子部、抵抗素子によ
りその高電圧を分割して得られる電圧を電子銃の所定の
電極に供給するための電極接続端子部および抵抗素子を
アース接続するためのアース接続端子部からなる複数の
端子部と、抵抗素子および絶縁基板を被覆する絶縁被覆
とを有する構造に形成されてなる陰極線管において、抵
抗器の絶縁支持体側となる面の絶縁被覆を、サプレッサ
リング近傍で膜厚を厚く、かつこのサプレッサリング近
傍と高電圧供給端子部との間で膜厚の厚い凸部をもつ形
状に形成すると、耐電圧処理時に電子銃の電極に通常の
動作電圧よりも高い電圧を印加しても、電子銃の複数個
の電極を一体に固定する絶縁支持体と抵抗器の絶縁被覆
との間の放電がサプレッサリング方向に進みにくくな
り、絶縁被覆の破壊による欠落を防止することができ
る。その結果、この破壊により欠落した絶縁被覆片がシ
ャドウマスク4の電子ビーム通過孔に付着するために生
じた画面品位の劣化を防止することができる。しかも十
分な耐電圧処理が可能となり、陰極線管の耐電圧特性を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカラー受像管の要部
構成を示す図である。
【図2】図2(a)はその抵抗器の構成を示す平面図、
図2(b)はそのB−B線断面図である。
【図3】この発明の一実施例であるカラー受像管の構成
を示す図である。
【図4】図4(a)および(b)はそれぞれ抵抗器の異
なる構成を示す図である。
【図5】従来のカラー受像管の構成を示す図である。
【図6】従来のカラー受像管の要部構成を示す図であ
る。
【図7】従来のカラー受像管の抵抗器の構成を示す図で
ある。
【図8】従来のカラー受像管の問題点を説明するための
図である。
【符号の説明】
5…ネック 7…電子銃 10…棒状絶縁支持体 12…陽極端子 13…内面導電膜 14…バルブスペーサ 26…サプレッサリング 30…抵抗器 33…絶縁基板 34…抵抗素子 35a …高電圧供給端子部 35b …アース接続端子部 35c 〜35e 電極接続端子部 36…絶縁被覆 39a ,39b …凸部 C…コンバーゼンス電極 G5 …第5グリッド G6 …第6グリッド Gm1,Gm2…中間電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空外囲器のネック内に複数個の電極が
    棒状絶縁支持体により一体に固定された電子銃、上記絶
    縁支持体に沿って配置された抵抗器および上記電子銃の
    所定の電極に取付けられて上記絶縁支持体と上記抵抗器
    とを取巻くサプレッサリングを備え、上記抵抗器が絶縁
    基板と、この絶縁基板面に形成された抵抗素子と、この
    抵抗素子に高電圧を供給するための高電圧供給端子部、
    上記抵抗素子により上記高電圧を分割して得られる電圧
    を上記電子銃の所定の電極に供給するための電極接続端
    子部および上記抵抗素子をアース接続するためのアース
    接続端子部からなる複数の端子部と、上記抵抗素子およ
    び上記絶縁基板を被覆する絶縁被覆とを有する構造に形
    成されてなる陰極線管において、 上記抵抗器は上記絶縁支持体側となる面の絶縁被覆が上
    記サプレッサリングの近傍で膜厚が厚く、かつこのサプ
    レッサリング近傍と上記高電圧供給端子部との間で膜厚
    の厚い凸部をもつ形状に形成されていることを特徴とす
    る陰極線管。
JP12125595A 1995-05-19 1995-05-19 陰極線管 Abandoned JPH08315749A (ja)

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