JPH08314559A - 変圧器突入電流抑制装置 - Google Patents
変圧器突入電流抑制装置Info
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- JPH08314559A JPH08314559A JP7121073A JP12107395A JPH08314559A JP H08314559 A JPH08314559 A JP H08314559A JP 7121073 A JP7121073 A JP 7121073A JP 12107395 A JP12107395 A JP 12107395A JP H08314559 A JPH08314559 A JP H08314559A
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- Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電力系統の変圧器投入で発生した変圧器突入
電流による電圧変動を抑制して、電力系統を変圧器突入
電流から保護する変圧器突入電流抑制装置。 【構成】 系統母線３に変圧器１２を投入したときに発
生する変圧器突入電流ｉを抑制する装置で、サイリスタ
８とリアクトル７のＴＣＲ４を備えたＳＶＣ６と、サイ
リスタ８を位相制御して点弧させるＳＶＣ制御回路１０
と、変圧器投入時だけＳＶＣ制御回路１０を作動させる
切換スイッチ３１を有する瞬時補償回路３０を備える。
変圧器投入時から一定時間だけ切換スイッチ３１でＳＶ
Ｃ制御回路１０の乗算器１８とパルス発生回路２０が接
続されて、乗算器１８から突入電流ｉの瞬時無効電力ｑ
がパルス発生回路２０に出力され、突発的な瞬時無効電
力ｑに応じた点弧パルスでサイリスタ８が点弧し、突入
電流ｉを打ち消す補償無効電力がＴＣＲ４で発生して系
統母線３の突入電流ｉに伴う電圧変動が抑制される。
電流による電圧変動を抑制して、電力系統を変圧器突入
電流から保護する変圧器突入電流抑制装置。 【構成】 系統母線３に変圧器１２を投入したときに発
生する変圧器突入電流ｉを抑制する装置で、サイリスタ
８とリアクトル７のＴＣＲ４を備えたＳＶＣ６と、サイ
リスタ８を位相制御して点弧させるＳＶＣ制御回路１０
と、変圧器投入時だけＳＶＣ制御回路１０を作動させる
切換スイッチ３１を有する瞬時補償回路３０を備える。
変圧器投入時から一定時間だけ切換スイッチ３１でＳＶ
Ｃ制御回路１０の乗算器１８とパルス発生回路２０が接
続されて、乗算器１８から突入電流ｉの瞬時無効電力ｑ
がパルス発生回路２０に出力され、突発的な瞬時無効電
力ｑに応じた点弧パルスでサイリスタ８が点弧し、突入
電流ｉを打ち消す補償無効電力がＴＣＲ４で発生して系
統母線３の突入電流ｉに伴う電圧変動が抑制される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、変電所や電力需要家で
変圧器投入が頻繁に行われるような電力系統に有効な変
圧器突入電流抑制装置に関する。
変圧器投入が頻繁に行われるような電力系統に有効な変
圧器突入電流抑制装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】変圧器投入で電源供給される一般負荷や
変動負荷を有する電力系統においては、変圧器投入時の
変圧器突入電流対策（後述する）が施されている。ま
た、アーク炉等の変動負荷を有する電力系統において
は、負荷変動に伴う系統母線の電圧変動を抑制する目的
でサイリスタ制御リアクトル方式の無効電力補償装置
（以下、ＳＶＣと称する）が設置される。その具体例を
図３に示すと、系統母線３にサイリスタ制御リアクトル
（以下、ＴＣＲと称する）４とフィルタ（以下、ＦＬと
称する）５を並列接続してＳＶＣ６が構成される。
変動負荷を有する電力系統においては、変圧器投入時の
変圧器突入電流対策（後述する）が施されている。ま
た、アーク炉等の変動負荷を有する電力系統において
は、負荷変動に伴う系統母線の電圧変動を抑制する目的
でサイリスタ制御リアクトル方式の無効電力補償装置
（以下、ＳＶＣと称する）が設置される。その具体例を
図３に示すと、系統母線３にサイリスタ制御リアクトル
（以下、ＴＣＲと称する）４とフィルタ（以下、ＦＬと
称する）５を並列接続してＳＶＣ６が構成される。
【０００３】系統母線３に変電所電源１が電源系統リア
クタンス２を介して接続され、系統母線３に負荷１１が
降圧用変圧器１２と遮断器１３を介して接続される。遮
断器１３を外部からの変圧器投入指令信号でもってオン
させることで、負荷１１が電源１に接続される。この負
荷１１の変動により発生する無効電力がＳＶＣ制御回路
１０で検出され、ＳＶＣ制御回路１０でＳＶＣ６が制御
されてＳＶＣ６から系統母線３に負荷無効電力を打ち消
す補償用無効電力が印加されて、系統母線３の電圧変動
が抑制される。
クタンス２を介して接続され、系統母線３に負荷１１が
降圧用変圧器１２と遮断器１３を介して接続される。遮
断器１３を外部からの変圧器投入指令信号でもってオン
させることで、負荷１１が電源１に接続される。この負
荷１１の変動により発生する無効電力がＳＶＣ制御回路
１０で検出され、ＳＶＣ制御回路１０でＳＶＣ６が制御
されてＳＶＣ６から系統母線３に負荷無効電力を打ち消
す補償用無効電力が印加されて、系統母線３の電圧変動
が抑制される。
【０００４】ＳＶＣ６のＴＣＲ４は、高インピーダンス
変圧器等のリアクトル７と逆並列接続サイリスタ８の直
列回路で、サイリスタ８がＳＶＣ制御回路１０からの点
呼パルスＰで位相制御されて、ＴＣＲ４に発生する遅れ
無効電力を系統母線１に与える。ＦＬ５は、進相用コン
デンサ９を備え、これにより発生する進み無効電力を系
統母線１に与える。この遅れ無効電力と進み無効電力で
系統母線１の電圧変動が抑制される。
変圧器等のリアクトル７と逆並列接続サイリスタ８の直
列回路で、サイリスタ８がＳＶＣ制御回路１０からの点
呼パルスＰで位相制御されて、ＴＣＲ４に発生する遅れ
無効電力を系統母線１に与える。ＦＬ５は、進相用コン
デンサ９を備え、これにより発生する進み無効電力を系
統母線１に与える。この遅れ無効電力と進み無効電力で
系統母線１の電圧変動が抑制される。
【０００５】ＳＶＣ制御回路１０は、変流器１４で検出
された負荷電流Ｉと、変圧器１５で検出された母線電圧
Ｅから負荷無効電力の瞬時値ｑを検出する乗算器１８
と、乗算器１８の出力値の平均値から負荷無効電力Ｑを
検出するローパスフィルタ（以下、ＬＰＦと称する）１
９と、負荷無効電力ＱからＴＣＲ４のサイリスタ８を位
相制御する点呼パルスＰを発生するパルス発生回路２０
を備える。負荷電流Ｉは、相変換回路１６で位相変換さ
れて乗算器１８に出力され、母線電圧Ｅは、電圧位相器
１７で位相を９０゜遅らせた電圧Ｖに変換されて乗算器
１８に出力される。乗算器１８は、負荷電流Ｉと９０゜
遅れの母線電圧Ｖを乗算した負荷無効電力瞬時値ｑを出
力し、この瞬時値ｑの平均値がＬＰＦ１９で求められて
負荷無効電力Ｑがパルス発生回路２０に出力される。
された負荷電流Ｉと、変圧器１５で検出された母線電圧
Ｅから負荷無効電力の瞬時値ｑを検出する乗算器１８
と、乗算器１８の出力値の平均値から負荷無効電力Ｑを
検出するローパスフィルタ（以下、ＬＰＦと称する）１
９と、負荷無効電力ＱからＴＣＲ４のサイリスタ８を位
相制御する点呼パルスＰを発生するパルス発生回路２０
を備える。負荷電流Ｉは、相変換回路１６で位相変換さ
れて乗算器１８に出力され、母線電圧Ｅは、電圧位相器
１７で位相を９０゜遅らせた電圧Ｖに変換されて乗算器
１８に出力される。乗算器１８は、負荷電流Ｉと９０゜
遅れの母線電圧Ｖを乗算した負荷無効電力瞬時値ｑを出
力し、この瞬時値ｑの平均値がＬＰＦ１９で求められて
負荷無効電力Ｑがパルス発生回路２０に出力される。
【０００６】パルス発生回路２０は、負荷無効電力Ｑと
パルス発生基準信号形成回路２１からの鋸波の基準信号
Ｖｆのクロス点のタイミングで点弧パルスＰを発生して
ＴＣＲ４のサイリスタ８を位相制御して点弧させる。こ
のサイリスタ８の位相制御でＴＣＲ４に負荷無効電力Ｑ
を打ち消す補償用無効電力が発生して、系統母線３の負
荷変動に伴う電圧変動が抑制される。
パルス発生基準信号形成回路２１からの鋸波の基準信号
Ｖｆのクロス点のタイミングで点弧パルスＰを発生して
ＴＣＲ４のサイリスタ８を位相制御して点弧させる。こ
のサイリスタ８の位相制御でＴＣＲ４に負荷無効電力Ｑ
を打ち消す補償用無効電力が発生して、系統母線３の負
荷変動に伴う電圧変動が抑制される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】図３の電力系統に遮断
器１３をオンさせて変圧器１２を投入するとき、例えば
図４の電流波形Ａに示すような突発的で断続的な突入電
流（励磁電流）ｉの何発かが系統母線３に数秒程度の短
時間だけ流れる。この突入電流ｉは、プラス側かマイナ
ス側のいずれかに現われ、その始めの一発が最大で、二
発目から段階的に小さくなる。始めの突入電流ｉの大き
さは、変圧器投入時の変圧器１２の残留磁束値に応じて
一定していないが、大きなもので変圧器容量の３〜５倍
となる。このような大きな突入電流ｉが系統母線３に流
れると、系統母線３に瞬時電圧低下を引き起こして、系
統母線３に接続された他の負荷（モータやファン、照明
器具等）に悪影響（回転数低下、照明のチラツキ等）を
及ぼし、悪くすると系統遮断が行われることがある。
器１３をオンさせて変圧器１２を投入するとき、例えば
図４の電流波形Ａに示すような突発的で断続的な突入電
流（励磁電流）ｉの何発かが系統母線３に数秒程度の短
時間だけ流れる。この突入電流ｉは、プラス側かマイナ
ス側のいずれかに現われ、その始めの一発が最大で、二
発目から段階的に小さくなる。始めの突入電流ｉの大き
さは、変圧器投入時の変圧器１２の残留磁束値に応じて
一定していないが、大きなもので変圧器容量の３〜５倍
となる。このような大きな突入電流ｉが系統母線３に流
れると、系統母線３に瞬時電圧低下を引き起こして、系
統母線３に接続された他の負荷（モータやファン、照明
器具等）に悪影響（回転数低下、照明のチラツキ等）を
及ぼし、悪くすると系統遮断が行われることがある。
【０００８】上記のような変圧器投入時の突入電流ｉに
よる系統母線３の電圧変動を、ＳＶＣ６で抑制すること
はできない。即ち、突発的で断続的な突入電流ｉと母線
電圧の乗算で求めた負荷無効電力の瞬時値をＬＰＦ２１
に通して負荷無効電力を検出すると、この負荷無効電力
は、図４の電力波形Ｂに示すような波形、つまり、突発
的で断続的な何発かの突入電流ｉを平均した立上がり立
下がりの緩やかな波形となって現われる。この波形Ｂの
負荷無効電力は、実際の突入電流ｉと対応せず、この負
荷無効電力をパルス発生回路２０に出力して鋸波の基準
信号Ｖｆとのクロスのタイミングで点弧パルスを発生し
てＴＣＲ４のサイリスタ８を位相制御しても、系統母線
３の電圧変動が抑制されず、かえって電圧変動が増幅さ
れるといった逆効果を招くことがある。
よる系統母線３の電圧変動を、ＳＶＣ６で抑制すること
はできない。即ち、突発的で断続的な突入電流ｉと母線
電圧の乗算で求めた負荷無効電力の瞬時値をＬＰＦ２１
に通して負荷無効電力を検出すると、この負荷無効電力
は、図４の電力波形Ｂに示すような波形、つまり、突発
的で断続的な何発かの突入電流ｉを平均した立上がり立
下がりの緩やかな波形となって現われる。この波形Ｂの
負荷無効電力は、実際の突入電流ｉと対応せず、この負
荷無効電力をパルス発生回路２０に出力して鋸波の基準
信号Ｖｆとのクロスのタイミングで点弧パルスを発生し
てＴＣＲ４のサイリスタ８を位相制御しても、系統母線
３の電圧変動が抑制されず、かえって電圧変動が増幅さ
れるといった逆効果を招くことがある。
【０００９】そこで、電力系統の変圧器突入電流対策と
して、変圧器の投入前に変圧器の残留磁束を打ち消すよ
うにして、突入電流が発生しないようにすることが行わ
れている。しかし、電力系統に設置される変圧器や負荷
の数、種類が様々であるため、各々の変圧器に対して上
記対策を施すことが困難である問題があった。
して、変圧器の投入前に変圧器の残留磁束を打ち消すよ
うにして、突入電流が発生しないようにすることが行わ
れている。しかし、電力系統に設置される変圧器や負荷
の数、種類が様々であるため、各々の変圧器に対して上
記対策を施すことが困難である問題があった。
【００１０】また、図３のようなＳＶＣ６を設置した電
力系統における変圧器突入電流対策として、変圧器投入
時だけパルス発生回路２０を遮断状態にして点弧パルス
発生を中断させることが行われている。この場合、変圧
器投入時の系統母線３の電圧変動増幅が解消されるが、
変圧器突入電流による電圧変動による問題がそのまま残
されているのが現状である。
力系統における変圧器突入電流対策として、変圧器投入
時だけパルス発生回路２０を遮断状態にして点弧パルス
発生を中断させることが行われている。この場合、変圧
器投入時の系統母線３の電圧変動増幅が解消されるが、
変圧器突入電流による電圧変動による問題がそのまま残
されているのが現状である。
【００１１】本発明の目的とするところは、電力系統の
変圧器投入で発生した変圧器突入電流による電圧変動を
直接に抑制して、電力系統を保護する変圧器突入電流抑
制装置を提供することにある。
変圧器投入で発生した変圧器突入電流による電圧変動を
直接に抑制して、電力系統を保護する変圧器突入電流抑
制装置を提供することにある。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明は、系統母線にお
ける変圧器投入時の突入電流を抑制する装置であって、
逆並列接続サイリスタとリアクトルの直列回路を系統母
線に接続したＴＣＲを有するＳＶＣと、系統母線での母
線電圧と負荷電流を乗算して変圧器投入時の突入電流の
瞬時無効電力を検出する乗算器、この乗算器の瞬時無効
電力出力値に対応してＴＣＲのサイリスタを位相制御し
て点弧させる点弧パルスを発生するパルス発生回路を備
えたＳＶＣ制御回路と、変圧器の系統母線への投入時点
から突入電流が発生する一定時間だけ前記乗算器の出力
をパルス発生回路に入力し、この一定時間経過後は乗算
器出力のパルス発生回路への入力を遮断する切換スイッ
チを備えた瞬時補償回路を備えた構成にて、上記目的を
達成するものである。
ける変圧器投入時の突入電流を抑制する装置であって、
逆並列接続サイリスタとリアクトルの直列回路を系統母
線に接続したＴＣＲを有するＳＶＣと、系統母線での母
線電圧と負荷電流を乗算して変圧器投入時の突入電流の
瞬時無効電力を検出する乗算器、この乗算器の瞬時無効
電力出力値に対応してＴＣＲのサイリスタを位相制御し
て点弧させる点弧パルスを発生するパルス発生回路を備
えたＳＶＣ制御回路と、変圧器の系統母線への投入時点
から突入電流が発生する一定時間だけ前記乗算器の出力
をパルス発生回路に入力し、この一定時間経過後は乗算
器出力のパルス発生回路への入力を遮断する切換スイッ
チを備えた瞬時補償回路を備えた構成にて、上記目的を
達成するものである。
【００１３】
【作用】系統母線での母線電圧と負荷電流を乗算して変
圧器投入時の突入電流の瞬時無効電力を乗算器で検出
し、この検出された瞬時無効電力出力で直接にＴＣＲの
サイリスタを位相制御して発生させた瞬時無効電力補償
用遅れ無効電力を系統母線に印加すると、突発かつ断続
的な変圧器突入電流の個々に対応した補償無効電力が系
統母線に与えられて、変圧器突入電流による系統母線の
電圧変動が抑制される。また、変圧器突入電流が発生す
る一定時間経過後に、切換スイッチで乗算器出力のパル
ス発生回路への入力を遮断することで、ＳＶＣが開放さ
れて変圧器投入後の電力系統の正常な動作が確保され
る。
圧器投入時の突入電流の瞬時無効電力を乗算器で検出
し、この検出された瞬時無効電力出力で直接にＴＣＲの
サイリスタを位相制御して発生させた瞬時無効電力補償
用遅れ無効電力を系統母線に印加すると、突発かつ断続
的な変圧器突入電流の個々に対応した補償無効電力が系
統母線に与えられて、変圧器突入電流による系統母線の
電圧変動が抑制される。また、変圧器突入電流が発生す
る一定時間経過後に、切換スイッチで乗算器出力のパル
ス発生回路への入力を遮断することで、ＳＶＣが開放さ
れて変圧器投入後の電力系統の正常な動作が確保され
る。
【００１４】
【実施例】以下、本発明実施例を図１及び図２を参照し
て説明する。
て説明する。
【００１５】図１に示される変圧器突入電流抑制装置
は、図３の電力系統に適用したもので、図３のＳＶＣ６
とＳＶＣ制御回路１０とほぼ同様な構造のＳＶＣ６とＳ
ＶＣ制御回路１０に本発明の特徴とする瞬時補償回路３
０を加えた構造である。尚、図１の図３と同一、又は、
相当部分には同一符号を付して、説明は省略する。
は、図３の電力系統に適用したもので、図３のＳＶＣ６
とＳＶＣ制御回路１０とほぼ同様な構造のＳＶＣ６とＳ
ＶＣ制御回路１０に本発明の特徴とする瞬時補償回路３
０を加えた構造である。尚、図１の図３と同一、又は、
相当部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【００１６】図１のＳＶＣ６は、図３のＳＶＣ６と同一
構造で、ＴＣＲ４とＦＬ５を系統母線３に並列接続して
構成される。図１のＳＶＣ制御回路１０は、図３のＳＶ
Ｃ制御回路１０のローパス１９を省略して、代わりに瞬
時補償回路３０の切換スイッチ３１を配置したものに相
当する。
構造で、ＴＣＲ４とＦＬ５を系統母線３に並列接続して
構成される。図１のＳＶＣ制御回路１０は、図３のＳＶ
Ｃ制御回路１０のローパス１９を省略して、代わりに瞬
時補償回路３０の切換スイッチ３１を配置したものに相
当する。
【００１７】瞬時補償回路３０は、外部からの変圧器投
入指令信号ｍで作動して遮断器１３をオンさせ、同時に
切換スイッチ３１を切換えるＣＢ投入指令回路３２を備
える。切換スイッチ３１は、有接点スイッチ或いは半導
体スイッチング素子の無接点スイッチである。切換スイ
ッチ３１は、乗算器１８の出力をパルス発生回路２０に
入力させる回路接続端子３５と、、乗算器１８からパル
ス発生回路２０への出力を遮断して、パルス発生回路２
０の入力端子をアースする遮断アース端子３６の間で切
換わる。
入指令信号ｍで作動して遮断器１３をオンさせ、同時に
切換スイッチ３１を切換えるＣＢ投入指令回路３２を備
える。切換スイッチ３１は、有接点スイッチ或いは半導
体スイッチング素子の無接点スイッチである。切換スイ
ッチ３１は、乗算器１８の出力をパルス発生回路２０に
入力させる回路接続端子３５と、、乗算器１８からパル
ス発生回路２０への出力を遮断して、パルス発生回路２
０の入力端子をアースする遮断アース端子３６の間で切
換わる。
【００１８】変圧器投入指令信号ｍでＣＢ投入指令回路
３２が作動すると、例えばＣＢ投入回路３３が作動して
遮断器１３をオンさせ、同時にＣＢ投入判定回路３４が
作動して切換スイッチ３１を遮断アース端子３６から回
路接続端子３５に切換える。切換スイッチ３１が回路接
続端子３５に切換えられると、その状態が変圧器突入電
流ｉが発生する一定時間だけ維持されて、この一定時間
経過すると回路接続端子３５から遮断アース端子３６に
自動切換えされる。このような切換スイッチ３１の一定
時間経過後の自動切換えは、ＣＢ投入判定回路３４に内
蔵された、或いは特別なタイマー回路（図示せず）で制
御される。
３２が作動すると、例えばＣＢ投入回路３３が作動して
遮断器１３をオンさせ、同時にＣＢ投入判定回路３４が
作動して切換スイッチ３１を遮断アース端子３６から回
路接続端子３５に切換える。切換スイッチ３１が回路接
続端子３５に切換えられると、その状態が変圧器突入電
流ｉが発生する一定時間だけ維持されて、この一定時間
経過すると回路接続端子３５から遮断アース端子３６に
自動切換えされる。このような切換スイッチ３１の一定
時間経過後の自動切換えは、ＣＢ投入判定回路３４に内
蔵された、或いは特別なタイマー回路（図示せず）で制
御される。
【００１９】瞬時補償回路３０は、遮断器１３をオンし
て変圧器１２を系統母線３に投入した時点から一定時間
作動して、ＳＶＣ制御回路１０とＳＶＣ６に変圧器突入
電流ｉによる系統母線３の電圧変動を抑制する動作を行
わしめる。この電圧変動抑制の動作を、図２（ａ）〜
（ｄ）の波形図を参照して説明する。
て変圧器１２を系統母線３に投入した時点から一定時間
作動して、ＳＶＣ制御回路１０とＳＶＣ６に変圧器突入
電流ｉによる系統母線３の電圧変動を抑制する動作を行
わしめる。この電圧変動抑制の動作を、図２（ａ）〜
（ｄ）の波形図を参照して説明する。
【００２０】ＣＢ投入指令信号ｍで遮断器１３がオンし
て変圧器１２が系統母線３に投入されると、系統母線３
に変圧器突入電流ｉが流れる。この突入電流ｉは、母線
電圧Ｅと位相が９０゜遅れの無効電力であり、大きさは
変圧器投入時の電圧位相、変圧器残留磁束で変わる。図
２（ａ）には、大きさが大中小の３段階で異なる突入電
流ｉが、、の記号で示される。突入電流ｉは、突
発的なもので、変圧器投入時点から数秒程度の間に大き
さが段階的に減少して断続的に発生する。
て変圧器１２が系統母線３に投入されると、系統母線３
に変圧器突入電流ｉが流れる。この突入電流ｉは、母線
電圧Ｅと位相が９０゜遅れの無効電力であり、大きさは
変圧器投入時の電圧位相、変圧器残留磁束で変わる。図
２（ａ）には、大きさが大中小の３段階で異なる突入電
流ｉが、、の記号で示される。突入電流ｉは、突
発的なもので、変圧器投入時点から数秒程度の間に大き
さが段階的に減少して断続的に発生する。
【００２１】系統母線３の突入電流ｉが変流器１４で検
出されて乗算器１８に出力されると、乗算器１８は突入
電流ｉと電圧位相器１７からの母線電圧Ｖを乗算して、
図２（ｂ）に示される瞬時無効電力ｑを算出する。図２
（ｂ）の、、で示される大きさの異なる３段階の
瞬時無効電力ｑは、図１（ａ）の、、の突入電流
ｉに数字を対応させてある。瞬時無効電力ｑは、突入電
流ｉと同じ突発的なものであり、数秒程度の一定時間だ
け断続的に発生する。
出されて乗算器１８に出力されると、乗算器１８は突入
電流ｉと電圧位相器１７からの母線電圧Ｖを乗算して、
図２（ｂ）に示される瞬時無効電力ｑを算出する。図２
（ｂ）の、、で示される大きさの異なる３段階の
瞬時無効電力ｑは、図１（ａ）の、、の突入電流
ｉに数字を対応させてある。瞬時無効電力ｑは、突入電
流ｉと同じ突発的なものであり、数秒程度の一定時間だ
け断続的に発生する。
【００２２】ＣＢ投入指令信号ｍで変圧器投入が行われ
ると同時に、瞬時補償回路３０が切換スイッチ３１を回
路接続端子３５に切換えているので、乗算器１８で算出
された瞬時無効電力ｑの出力値がそのままパルス発生回
路２０に入力される。パルス発生回路２０は、図２
（ｃ）に示すように、瞬時無効電力ｑとパルス発生基準
信号形成回路２１からの鋸波の基準信号Ｖｆのクロス点
のタイミングで点弧パルスＰを発生し、ＴＣＲ４のサイ
リスタ８を位相制御して点弧させる。
ると同時に、瞬時補償回路３０が切換スイッチ３１を回
路接続端子３５に切換えているので、乗算器１８で算出
された瞬時無効電力ｑの出力値がそのままパルス発生回
路２０に入力される。パルス発生回路２０は、図２
（ｃ）に示すように、瞬時無効電力ｑとパルス発生基準
信号形成回路２１からの鋸波の基準信号Ｖｆのクロス点
のタイミングで点弧パルスＰを発生し、ＴＣＲ４のサイ
リスタ８を位相制御して点弧させる。
【００２３】突入電流ｉによる大中小の瞬時無効電力ｑ
と基準信号Ｖｆのクロス点のパルス位相βは、図２
（ｃ）の、、で示すように大中小と異なる。つま
り、図２（ｃ）の瞬時無効電力ｑとパルス位相βの、
、が対応させてあり、瞬時無効電力ｑが大きいとパ
ルス位相βも大きくなり、瞬時無効電力ｑが小さくなる
とパルス位相βが小さくなる。このようなパルス位相β
で発生する点弧パルスＰでサイリスタ８を位相制御して
点弧させたときにＴＣＲ４に流れるサイリスタ電流ｉTh
が図２（ｄ）に示される。
と基準信号Ｖｆのクロス点のパルス位相βは、図２
（ｃ）の、、で示すように大中小と異なる。つま
り、図２（ｃ）の瞬時無効電力ｑとパルス位相βの、
、が対応させてあり、瞬時無効電力ｑが大きいとパ
ルス位相βも大きくなり、瞬時無効電力ｑが小さくなる
とパルス位相βが小さくなる。このようなパルス位相β
で発生する点弧パルスＰでサイリスタ８を位相制御して
点弧させたときにＴＣＲ４に流れるサイリスタ電流ｉTh
が図２（ｄ）に示される。
【００２４】図２（ｄ）で明らかなように、瞬時無効電
力ｑが大のときのサイリスタ電流ｉ Thが小となり、瞬時
無効電力ｑが小のときのサイリスタ電流ｉThが大とな
る。このようなサイリスタ電流ｉThが系統母線３に流れ
ることで、ＴＣＲ４が系統母線３の断続的な突入電流ｉ
を各相独立させて順次に打ち消すように動作して、系統
母線３の突入電流ｉに伴う電圧変動が抑制される。
力ｑが大のときのサイリスタ電流ｉ Thが小となり、瞬時
無効電力ｑが小のときのサイリスタ電流ｉThが大とな
る。このようなサイリスタ電流ｉThが系統母線３に流れ
ることで、ＴＣＲ４が系統母線３の断続的な突入電流ｉ
を各相独立させて順次に打ち消すように動作して、系統
母線３の突入電流ｉに伴う電圧変動が抑制される。
【００２５】以上の突入電流抑制動作は、変圧器投入か
ら突入電流発生が無くなる数秒の一定時間だけ行われ
る。この一定時間が経過すると、瞬時補償回路３０がタ
イマー制御で切換スイッチ３１を回路接続端子３５から
遮断アース端子３６に切換える。以後、乗算器１８の出
力が遮断されてパルス発生回路２０が停止し、ＳＶＣ６
が停止状態になって、ＳＶＣ６による系統母線３側への
影響が回避される。
ら突入電流発生が無くなる数秒の一定時間だけ行われ
る。この一定時間が経過すると、瞬時補償回路３０がタ
イマー制御で切換スイッチ３１を回路接続端子３５から
遮断アース端子３６に切換える。以後、乗算器１８の出
力が遮断されてパルス発生回路２０が停止し、ＳＶＣ６
が停止状態になって、ＳＶＣ６による系統母線３側への
影響が回避される。
【００２６】尚、図１の変圧器突入電流を、プラス側に
発生したもので説明したが、突入電流がマイナス側に発
生することもあり、このマイナス側突入電流に対しても
本発明装置の適用が可能である。
発生したもので説明したが、突入電流がマイナス側に発
生することもあり、このマイナス側突入電流に対しても
本発明装置の適用が可能である。
【００２７】また、図１の負荷は変動負荷に限らず、ま
た、電力系統に変圧器突入電流を流す変圧器は負荷投入
用変圧器に限らず、系統母線に交流電源を投入する変圧
器等であってもよい。
た、電力系統に変圧器突入電流を流す変圧器は負荷投入
用変圧器に限らず、系統母線に交流電源を投入する変圧
器等であってもよい。
【００２８】
【発明の効果】本発明によれば、変圧器投入時に系統母
線に突発的に流れる突入電流の瞬時無効電力を乗算器で
検出し、この検出された瞬時無効電力で直接にサイリス
タ制御リアクトルのサイリスタを位相制御して発生させ
た瞬時無効電力補償用遅れ無効電力を系統母線に印加す
ることにより、突発かつ断続的な変圧器突入電流の個々
に対応した補償無効電力が系統母線に与えられて、変圧
器突入電流に伴う系統母線の電圧変動が抑制される。従
って、変圧器突入電流による負荷誤動作、破損等の電力
系統上での各種トラブルを減少させることができる。
線に突発的に流れる突入電流の瞬時無効電力を乗算器で
検出し、この検出された瞬時無効電力で直接にサイリス
タ制御リアクトルのサイリスタを位相制御して発生させ
た瞬時無効電力補償用遅れ無効電力を系統母線に印加す
ることにより、突発かつ断続的な変圧器突入電流の個々
に対応した補償無効電力が系統母線に与えられて、変圧
器突入電流に伴う系統母線の電圧変動が抑制される。従
って、変圧器突入電流による負荷誤動作、破損等の電力
系統上での各種トラブルを減少させることができる。
【００２９】また、変圧器突入電流が発生する一定時間
の経過後に、切換スイッチで乗算器出力のパルス発生回
路への入力を遮断してＳＶＣを開放状態にしたので、変
圧器投入後の電力系統の正常な動作が確保される。
の経過後に、切換スイッチで乗算器出力のパルス発生回
路への入力を遮断してＳＶＣを開放状態にしたので、変
圧器投入後の電力系統の正常な動作が確保される。
【００３０】更に、系統母線に設置されるＳＶＣは既設
のＳＶＣがそのまま適用でき、また、ＳＶＣ制御回路は
既設のＳＶＣ制御回路の一部を切換スイッチに代えるだ
けで適用できるので、既設設備の大部分が使用できる設
備投資的に有利な変圧器突入電流抑制装置が提供でき
る。
のＳＶＣがそのまま適用でき、また、ＳＶＣ制御回路は
既設のＳＶＣ制御回路の一部を切換スイッチに代えるだ
けで適用できるので、既設設備の大部分が使用できる設
備投資的に有利な変圧器突入電流抑制装置が提供でき
る。
【図１】本発明の実施例を示す変圧器突入電流抑制装置
と電力系統の回路図
と電力系統の回路図
【図２】（ａ）〜（ｄ）は図１の変圧器突入電流抑制装
置の動作を説明するための各点での電圧・電流波形図
置の動作を説明するための各点での電圧・電流波形図
【図３】ＳＶＣを備えた電力系統の回路図
【図４】図３の電力系統で発生する変圧器突入電流とそ
の無効電流の波形図
の無効電流の波形図
３ 系統母線 ４ サイリスタ制御リアクトル（ＴＣＲ） ６ 無効電力補償装置（ＳＶＣ） ８ サイリスタ １０ 無効電力補償装置制御回路 １１ 負荷 １２ 変圧器 １８ 乗算器 ２０ パルス発生回路 ３０ 瞬時補償回路 ３１ 切換スイッチ ｉ 変圧器突入電流 ｑ 瞬時無効電力 Ｐ 点弧パルス
Claims (1)
- 【請求項１】 系統母線における変圧器投入時の突入電
流を抑制する装置であって、 逆並列接続サイリスタとリアクトルの直列回路を系統母
線に接続したサイリスタ制御リアクトルを有する無効電
力補償装置と、 系統母線での母線電圧と負荷電流を乗算して変圧器投入
時の突入電流の瞬時無効電力を検出する乗算器、この乗
算器の瞬時無効電力出力値に対応して前記サイリスタを
位相制御して点弧させる点弧パルスを発生するパルス発
生回路を備えた無効電力補償装置制御回路と、 前記変圧器の系統母線への投入時点から変圧器突入電流
が発生する一定時間帯だけ前記乗算器の出力をパルス発
生回路に入力し、この一定時間経過後は乗算器出力のパ
ルス発生回路への入力を遮断する切換スイッチを備えた
瞬時補償回路と、 を具備したことを特徴とする変圧器突入電流抑制装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7121073A JPH08314559A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 変圧器突入電流抑制装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7121073A JPH08314559A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 変圧器突入電流抑制装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08314559A true JPH08314559A (ja) | 1996-11-29 |
Family
ID=14802181
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7121073A Withdrawn JPH08314559A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | 変圧器突入電流抑制装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08314559A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106908697A (zh) * | 2017-04-20 | 2017-06-30 | 广西电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种综合工频和暂态无功功率方向的配电网故障选线方法 |
-
1995
- 1995-05-19 JP JP7121073A patent/JPH08314559A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN106908697A (zh) * | 2017-04-20 | 2017-06-30 | 广西电网有限责任公司电力科学研究院 | 一种综合工频和暂态无功功率方向的配电网故障选线方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020806 |