JPH0831396B2 - 積層コンデンサの製造方法 - Google Patents

積層コンデンサの製造方法

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JPH0831396B2
JPH0831396B2 JP1218276A JP21827689A JPH0831396B2 JP H0831396 B2 JPH0831396 B2 JP H0831396B2 JP 1218276 A JP1218276 A JP 1218276A JP 21827689 A JP21827689 A JP 21827689A JP H0831396 B2 JPH0831396 B2 JP H0831396B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、積層コンデンサの製造方法に関し、より特
定的には、内部電極と誘電体側面との間のサイドマージ
ン領域の形成工程が改良された積層コンデンサの製造方
法に関する。
〔従来の技術〕
コンデンサの小型・大容量化を果たすために、積層コ
ンデンサが広く用いられている。積層コンデンサは、例
えば第2図(a)及び(b)に示すように、誘電ペース
トよりなる内部電極材1,2が塗布されたセラミックグリ
ーンシート3,4を用意し、それぞれを交互に複数枚積層
し、得られた積層体を厚み方向に圧着した後に焼成し、
内部電極材1,2の引出されている焼結体側面に外部電極
を形成することにより得られている。
ところで、セラミックグリーンシート3,4上に形成さ
れている内部電極材1,2は、各セラミックグリーンシー
ト3,4の第1の端縁3a,4aから第2の端縁3b,4b側に向か
って延びるように形成されている。また、各内部電極材
1,2は、セラミックグリーンシート3,4の側端縁3c,3d,4
c,4dとの間に、幅xのサイドマージン領域5を残すよう
な幅に形成されている。
サイドマージン領域5を設けているのは、内部電極材
1,2の上下に位置するセラミックグリーンシート同士の
密着性を高めると共に、内部電極材1,2が焼結後に焼結
体側面に露出することを阻止するためである。従って、
従来より、積層コンデンサにおいては、内部電極材1,2
の側方に幅xのサイドマージン領域5を形成することが
必須不可欠であった。
〔発明が解決しようとする技術的課題〕
しかしながら、サイドマージン領域5の幅xが広い場
合には、当然のことながら、内部電極材1,2の幅が狭ま
り、大容量化を妨げることになる。従って、より小型・
大容量化を果たすには、サイドマージン領域5の幅xは
狭い方は好ましい。
他方、積層コンデンサの量産に際しては、第3図
(a),(b)に示すように、比較的大きな母セラミッ
クグリーンシート6,7を用意し、その一方主面に複数の
母内部電極材8,9を形成したものを交互に複数枚積層し
た後に、一点鎖線A,Bに沿って積層体を切断することに
より、個々の積層体を得、該個々の積層体を焼成するこ
とにより個々の積層コンデンサを製造している。
ところが、複数の母内部電極材8,9が形成された母セ
ラミックグリーンシート6,7の積層に際しては、幾分か
の積層ずれが生じさせるを得ず、その結果、切断後に個
々の積層体内において内部電極材が積層体の側面に露出
する恐れがある。内部電極部材が積層体の側面に露出す
ると、耐圧不良や内部電極材同士の短絡が生じる。
また、露出しないまでも、内部電極材が焼結体の側面
近傍にまで至っている場合、すなわち第2図(a),
(b)のサイドマージン領域5が小さい場合には、上下
のセラミックの密着強度が充分でなく、焼結後に層剥が
れが生じる原因となる。
さらに、積層ずれが生じた場合には、内部電極材同士
の重なり面積も小さくなり、容量値が設計容量よりも低
下するおそれがあった。
上記の諸理由により、サイドマージン領域5の幅xが
狭い方が好ましいにも関わらず、該幅xを必要以上に大
きくする必要があり、小型化・大容量化の妨げとなって
いた。また、積層ずれによる容量値のばらつきやデラミ
ネーションも生じがちであった。
よって、本発明の目的は、従来の積層コンデンサに比
べて、より一層小型化・大容量化が可能であり、容量値
のばらつきが少なく、かつ比較的簡単な工程で製造し得
る安価な積層コンデンサの製造方法を提供することにあ
る。
〔技術的課題を解決するための手段〕
本発明の積層コンデンサの製造方法は矩形の誘電体シ
ートの一方主面に、該誘電体シートの一方端縁から、該
一方端縁と対向している他方端縁側に向かって、但し他
方端縁には至らないように延び、かつ両端縁を連結して
いる側端縁間の全幅に渡って内部電極材を形成する工程
と、上記内部電極材が引出された上記一方端縁が交互に
反対側となるように、上記誘導体シートを複数枚積層し
て積層型の誘電体を得る工程と、前記誘電体シートの内
部電極材が引出されている端縁に由来する積層型の誘電
体の第1,第2の側面を外部電極の下地層を構成する材料
よりなるレジスト材で被覆する工程と、誘電体シートの
上記両端縁に由来する誘電体の第3,第4の側面に露出し
ている内部電極を上記レジスト材を侵さないエッチング
材でエッチングすることにより、第3,第4の側面と内部
電極との間にサイドマージン領域を形成する工程と、誘
電体の第1,第2の側面において、上記下地層として機能
するレジスト材上に一対の外部電極を形成する工程とを
備える。
また、本発明の積層コンデンサの製造方法において
は、矩形の母誘電体シートの一方主面に、母誘電体シー
トの対向している端縁間に延びるように複数の母内部電
極材を形成し、母内部電極材の形成された母誘電シート
を積層し、該積層された母誘電体を積層方向に切断する
ことにより、上述した積層型の個別誘電体を得てもよ
い。
〔作用〕
本発明の製造方法では、サイドマージン領域が誘電体
シートの積層後にエッチングにより形成されている。従
って、サイドマージン領域の幅を正確に形成することが
でき、内部電極の重なり面積を正確に制御することがで
き、容量ばらつきを低減することができる。
また、誘電体シートの側端縁間の全幅に渡って内部電
極材を形成し、該誘電体シート積層後にエッチングによ
りサイドマージン領域を形成するものであるため、積層
ずれを考慮して必要以上にサイドマージン領域の幅を拡
げる必要がない。従って、より小型・大容量の積層コン
デンサを得ることができる。
さらに、誘電体シートの全幅にわたる内部電極材を形
成するものであるため、積層体の段階で内部電極材の側
面に露出している部分から、切断等によって内部電極材
の垂れが生じたとしても、このような垂れはエッチング
により確実に除去される。
しかも、誘電体シートの側端縁間の全幅に渡って内部
電極材が形成された誘電体シートを積層するものである
ため、積層ずれに対する許容度が大きいので、積層作業
を容易に行うことができ、従って必要最小限の幅のサイ
ドマージン領域を有する積層コンデンサを簡単にかつ安
定に得ることができる。
さらに、エッチングに先立って、レジスト材が第1,第
2の側面に付与されるので、エッチングに際して外部電
極と接続される内部電極部分が蝕刻おそれがない。さら
に、レジスト材が外部電極の下地層としても機能するも
のであるため、レジスト材を除去する工程を実施する必
要がない。
〔実施例の説明〕
第4図〜第10図を参照して、本発明の一実施例の製造
方法を説明する。本実施例は、誘電体セラミックスを用
いた積層コンデンサの製造方法に適用したものである。
第4図は、本実施例の製造に用いられる誘電体シート
としてのセラミックグリーンシート及びその上に形成さ
れる内部電極材を説明するための斜視図である。矩形の
セラミックグリーンシート11,12の上面に、それぞれ、
内部電極材13,14が膜状に形成されている。
セラミックグリーンシート11,12は、誘電体セラミッ
クスを主体とするセラミック・スラリーを図示の形状に
成形することにより得られる。内部電極材13,14は、Ni
またはCuのような導電性材料を主体とする導電ペースト
を塗布することにより構成されている。内部電極材を構
成する材料としては、Ni及びCuの他、AgまたはAg−Pdの
ような種々の金属材料を用いることができる。もっと
も、後述するエッチングに際し、適宜のエッチャントに
より蝕刻され得る材料により構成することが必要であ
る。
内部電極材13は、矩形のセラミックグリーンシート11
の一方端縁11aから反対側の端縁11b側に向かって延びる
ように、かつ端縁11bには至らないように形成されてい
る。また、内部電極材13の幅は、セラミックグリーンシ
ート11の幅と同一とされている。すなわち、セラミック
グリーンシート11の側端縁11c,11d間の全幅に至る幅
に、内部電極材13が形成されている。
内部電極材14についても、内部電極材13と同様に構成
されている。但し、セラミックグリーンシート11,12を
積層した際に、内部電極材13と内部電極材14とが積層体
の対向する側面に引出されるように、内部電極材14が引
出されているセラミックグリーンシート12の一方端縁12
aは、セラミックグリーンシート11の一方端縁11aと反対
側に位置されている。
第4図に示したセラミックグリーンシート11,12を、
交互に複数枚積層することにより、第5図に示す積層体
15を得ることができる。積層体15では、第1,第2のセラ
ミックグリーンシート11,12が3枚ずつ、交互に積層さ
れており、さらに最上部に(必要により最下部にも)内
部電極材の付与されていないセラミックグリーシート16
が適宜数積層されている。
ここでは、3枚の一方の内部電極13a〜13cが積層体15
の第1の側面15aに、他方の内部電極材14a〜14cが第2
の側面15bに引出されている。また、各内部電極材13a〜
13c,14a〜14cは、共に、積層体15の第3,第4の側面15c,
15dにも露出している。
なお、積層体15を得るに際しては、実際の量産工程で
は、第6図に示す母セラミックグリーンシートを用いる
ことが好ましい。すなわち、比較的大きな矩形の母セラ
ミックグリーンシート17上に、所定距離を隔てて一方端
縁17aから他方端縁17bに至る母内部電極材18a,18bを形
成する。同様に、母誘電体シートとしてのセラミックグ
リーンシート19上にも母内部電極材20a,20bをセラミッ
クグリーンシート19の一方端縁19aから他方端縁19bに至
るように形成する。
そして、セラミックグリーンシート17,19を図示の向
きのまま交互に複数枚積層し、一点鎖線A,Bに沿う部分
に相当する部分で切断することにより、第5図に示す積
層体15と同様の構造を多数得ることができる。
このように、母セラミックグリーンシート17,19を利
用することにより、第5図に示した積層体15を効率良く
量産することができる。しかも、第5図の積層体15で
は、各内部電極材13a〜13c,14a〜14cは、第3,第4の側
面15c,15dにも露出する幅に形成されている。従って、
第6図のセラミックグリーンシート17,19を積層するに
際し、第6図の矢印C方向に多少ずれが生じたとして
も、得られた積層型の誘電体15においては矢印C方向に
は内部電極材の重なりずれは生じない。よって、母セラ
ミックグリーンシート17,19の積層に際して避けること
ができない積層ずれが多少生じたとしても、電極重なり
面積のばらつきが少ない積層体15を安定に得ることがで
きる。
また、第2図に示した従来例では、内部電極材1を構
成するための導電ペーストを塗布した場合、ペーストの
表面張力により、第7図(a)に示すように、内部電極
材1の側端縁に***部21a,21bが形成されていた。従っ
て、複数枚のセラミックグリーンシートを積層した場
合、内部電極材の厚みが均一でないため、焼結後に層剥
がれが生じ易い原因の一つとなっていた。
これに対して、本実施例では、第7図(b)に相当の
断面図で示すように、内部電極材13は、セラミックグリ
ーンシート11の側端縁11c,11d間の全幅に至るように形
成されるため、内部電極材13の厚みが幅方向において一
様とされる。従って、内部電極材の厚みの不均一に起因
するデラミネーションの発生を効果的に防止することが
できる。
第5図に戻り、積層体15は、焼成に先立ち、厚み方向
にプレスすることにより各セラミックグリーンシート間
が密着される。この場合、本実施例の積層体15では、内
部電極材13a〜13c,14a〜14cが第3,第4の側面15c,15d間
の全幅に至るように形成されているので、第5図のVIII
−VIII線に沿う第8図(b)の模式的端面図で示すよう
に、第5図のY方向において厚みが均一となるように圧
着することができる。
これに対して、第2図に示したセラミックグリーンシ
ートを用いた従来例では、サイドマージン領域5が予め
形成されているため、第8図(a)に示すように、積層
体15中のサイドマージン領域が形成されている部分にお
いて厚みが薄くなり、の内部電極1,2が形成されている
部分の積層体の厚みとサイドマージン領域が形成されて
いる側方の領域との厚みとの差により、得られる焼結体
の側面においてデラミネーションが生じがちであった。
従って、本実施例の積層体では、このような理由による
デラミネーションの発生を効果的に防止できる。
次に、積層方向に圧着された第5図の積層体15を焼成
し、積層型誘電体としての焼結体を得る。さらに、第9
図に示すように、得られた焼結体25の第1,第2の側面を
レジスト材26a,26bで被覆する。このレジスト材26a,26b
は、後述するエッチングに際して用いるエッチャントに
より侵されない材料により構成されており、かつ後述の
外部電極の下地層を構成する材料、すなわち導電性材料
により構成されている。
焼結体25内には、前述した内部電極材がセラミックス
の焼成に際して焼付けられることにより、内部電極13a
〜13c,14a〜14cが形成されている。なお、内部電極の参
照番号は、前述した内部電極材と同一の参照番号を付し
て説明することにする。
各内部電極13a〜13c,14a〜14cは、レジスト材26a,26b
で被覆された部分を除いて、すなわち焼結体25の第3,第
4の側面25c,25dに露出されている。
次に、上記焼結体25の第3,第4の側面25c,25dを、内
部電極13a〜13c,14a〜14cを構成している材料を蝕刻し
得るエッチャントによりエッチングする。エッチャント
としては、例えば硝酸のような強酸を用いることができ
るが、内部電極材料として、Cu及びNi以外の金属材料を
用いた場合には、そのような金属材料をエッチングし得
る適宜のエッチャントが用いられる。
第10図に、レジスト材26a,26bを省略して焼結体25内
の状態を平面断面図で示す。第10図から明らかなよう
に、焼結体25内においては、内部電極13aが焼結体25の
第1の側面25aに引出されている端縁31と隣接している
二辺32,33が、サイドマージン領域34,35を第3,第4の側
面25c,25dとの間に形成するように、第3,第4の側面25
c,25dから内側に後退されている。これは、エッチング
により、内部電極13aの両側端縁部分が蝕刻され、それ
によってサイドマージン領域34,35が形成されているこ
とを意味する。
他の内部電極13b,13c,14a〜14c部分においても同様に
サイドマージン領域が形成されている。
本実施例では、サイドマージン領域34,35が、エッチ
ングにより形成されるので、焼結体25の第3,第4の側面
25c,25dから内側に正確な幅のサイドマージン領域を形
成することができる。しかも、セラミックグリーンシー
トと内部電極材とを積層し、積層体を得た後に、このサ
イドマージン領域34,35が形成されるものであるため、
積層ずれ等を考慮して余分な幅のサイドマージン領域を
形成する必要がない。すなわち、従来例に比べて、より
狭い幅にサイドマージン領域34,35を形成することがで
きる。従って、小型・大容量の積層コンデンサを実現し
得ることがわかる。
最後に、レジスト材26a,26b上に例えばAgを主体とす
る導電ペーストを塗布し、焼付けることにより、第1図
及び第11図に示すように、一対の外部電極36,37を形成
する。外部電極36は、内部電極13a〜13cに、外部電極37
は内部電極14a〜14cに電気的に接続される。
好ましくは、外部電極36,37を形成した後に、焼結体2
5の第3,第4の側面25c,25dに酸化処理を施してもよい。
酸化処理は、例えば第11図の積層コンデンサを酸化雰囲
気中において所定の時間加熱処理を行うことにより達成
される。本実施例では、焼結体25の第3,第4の側面25c,
25dにおいて、比較的狭い幅のサイドマージン領域34,35
を経て内部電極13a〜13c,14a〜14cの側端縁が配置され
ているため、またエッチングによりサイドマージン領域
が形成されているものであるため、内部電極の側端縁が
酸化雰囲気により酸化されやすく、それによって内部電
極側端縁に酸化被膜が形成される。そして、この酸化被
膜の形成により、内部電極とセラミックスとの密着強度
が効果的に高められる。これは、酸化される際に、誘電
体セラミックスと内部電極との間に化学結合を生じるか
らである。
よって、上記のような酸化処理を行うことにより、内
部電極13a〜13c,14a〜14cと誘電体セラミックスとの密
着性をより一層高め得ることが可能となる。
なお、上記酸化処理は、エッチングによりサイドマー
ジン領域34,35を形成した後であれば何れの段階におい
て行ってもよい。すなわち、外部電極36,37の形成に先
立って酸化処理を行ってもよい。
さらに、残留エッチャントによる内部電極の腐蝕を防
止するために、エッチング後に、焼結体25を加熱雰囲気
下に置き、それによって残留エッチャントを除去しても
よい。なお、外部電極36,37を焼付けにより形成する場
合には、この焼付け時の加熱を利用して残留エッチャン
トを除去することができる。
また、使用エッチャントがHNO3のような強酸の場合に
は、アルカリ性溶液に焼結体を浸漬し、中和してもよ
い。この中和処理によっても、残留エッチャントによる
内部電極の腐蝕を防止し得るからである。
また、上記エッチングを行うことにより、サイドマー
ジン領域が形成されるが、その場合内部電極13a〜13c,1
4a〜14cが蝕刻されるものであるため、蝕刻された部分
に第12図に断面図で示すような空隙38が形成されること
になる。よって、好ましくは、この空隙38に、エポキシ
樹脂等の合成樹脂39を加圧注入することにより、焼結体
25の側面25c,25dをシールすることができる。なお、シ
ール材としては、合成樹脂の他、ゴム等の任意の材料を
用い得る。
上記シール処理についても、外部電極の形成後に行っ
てもよく、あるいは外部電極の形成に先立って行っても
よい。
さらに、上述した実施例では、エッチングを施した後
に、一対の外部電極36,37を形成したが、外部電極の形
成はエッチングに先立って行ってもよい。
上記実施例では、内部電極13a〜13c,14a〜14cが安価
なNiまたはCuを用いて構成されているので、電極コスト
を低減することができる。また、積層ずれ等を余り器に
せずに母セラミックグリーンシートを積層することがで
きるので、製造工程が簡略化され、積層コンデンサの量
産コストを効果的に低減することができる。
上記のように、本実施例では、焼結体25の第1,第2の
側面25a,25b上に外部電極の下地層を構成する材料より
なるレジスト材26a,26bが予め形成されており、該レジ
スト材26a,26b上に外部電極が形成される。すなわち、
レジスト材が外部電極形成用の下地電極をも兼ねている
ため、レジスト材の除去を行う必要がない。
上述した実施例では、硝酸等の化学的薬剤をエッチャ
ントとして用いて内部電極の側端縁をエッチングした
が、実際のエッチングは、エッチャントに焼結体を浸漬
することにより、あるいは回転バレル内にエッチャント
を貯留しておき、該バレル内に焼結体を投入しバレルを
回転させることにより行い得る。
上述してきた実施例では、誘導体シールとして、セラ
ミックグリーンシートを用いたが、本発明は、セラミッ
クグリーンシートを複数枚積層して内部電極材と共に一
体焼成してなる積層セラミックコンデンサに限定される
ものではない。すなわち、誘電体シートとしては、誘電
体樹脂フィルムを用いることもでき、いわゆる積層型フ
イルムコンデンサにも本発明を適用することができる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の製造方法では、内部電極側方
のサイドマージン領域が、内部電極の引出されている端
縁に隣接する内部電極の2辺をエッチングすることによ
り形成される。すなわち、積層後にエッチングによりサ
イドマージン領域が形成されるものであるため、積層ず
れ等を考慮することなく必要最小限の幅のサイドマージ
ン領域を正確に形成することができる。よって、小型・
大容量であり、かつ容量値のばらつきの少ない積層コン
デンサを得ることができる。
また、積層後にエッチングによりサイドマージン領域
を形成するものであるため、上記のような小型・大容量
の積層コンデンサを得ることができるだけでなく、誘電
体シートの積層に際しても位置決め許容範囲が広がるた
め、積層作業を比較的簡単に行うことができる。さら
に、内部電極形成用電極パターンを誘電体層と同一幅に
形成するものであるため、電極パターンの種類を少なく
することができる。よって、積層コンデンサのコストを
低減することが可能となる。
さらに、上記エッチングに先立ち、内部電極引出し端
縁がレジスト材で被覆されているため、内部電極引出し
端縁がエッチングにより蝕刻されるおそれがない。加え
て、レジスト材が外部電極の下地層をも兼ねているた
め、レジスト材を除去する煩雑な工程を実施する必要が
ない。
また、好ましくは、母誘電体シートに母内部電極材を
形成したものを積層し、切断することにより個別の積層
型誘電体を形成すれば、上記した積層コンデンサを効率
良く量産することができる。
さらに、誘電体としてエラミックを用い、エッチング
等の処理前に焼結するものの場合には、側面に露出して
いる内部電極が誘電体内部の焼結を促進する媒体とな
り、焼結が短時間で良好に行い得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の積層コンデンサの平面断面
図、第2図(a)及び(b)は従来の積層コンデンサを
製造するのに用いられるセラミックグリーンシート及び
その上に形成される内部電極材形状を示す各平面図、第
3図(a)及び(b)は従来の積層コンデンサの量産に
際して用いられる母セラミックグリーンシート及びその
上に形成される母内部電極材の形状を説明するための各
平面図、第4図は本発明の一実施例の製造に用いられる
誘電体シートとしてのセラミックグリーンシート及びそ
の上に形成される内部電極材の形状を説明するための斜
視図、第5図は積層体を示す斜視図、第6図は母セラミ
ックグリーンシートを積層する工程を説明するための斜
視図、第7図(a)及び(b)は、従来例及び実施例に
おける内部電極材の側端縁の形状を説明するための各断
面図であり、第8図(a)及び(b)は、それぞれ、従
来例及び実施例における積層体の圧着後の形状を説明す
るための略図的断面図であり、第8図(b)は第5図の
VIII−VIII線に沿う部分の断面図、第9図は焼結体の側
面にレジスト材を付与した状態を示す斜視図、第10図は
エッチング後の内部電極形状を説明するための平面断面
図、第11図は本発明の一実施例の積層コンデンサの斜視
図、第12図はシール材を充填した状態を示す断面図であ
る。 図において、11,12は誘電体シートとしてのセラミック
グリーンシート、11a,11b,12a,12bは端縁、11c,11d,12
c,12dは側端縁、13,13a〜13c,14,14a〜14cは内部電極
材、17,19は母セラミックグリーンシート、18a,18b,20
a,20bは母内部電極材、25は焼結体、25a,25bは第1,第2
の側面、25c,25dは第3,第4の側面、26a,26bはレジスト
材、34,35はサイドマージン領域、36,37は外部電極を示
す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形の誘導体シートの一方主面に、該誘導
    体シートの一方端縁から、該一方端縁と対向している他
    方端面側に向かって該他方端縁には至らないように、か
    つ前記両端縁を連結している側端縁間の全幅に渡って内
    部電極材を形成する工程と、 前記内部電極材が引出された前記一方端縁が交互に反対
    側となるように、前記誘電体シートを複数枚積層して積
    層型の誘導体を得る工程と、 前記誘電体シートの内部電極材が引出されている端縁に
    由来する積層型の誘電体の第1,第2の側面を外部電極の
    下地層を構成する材料よりなるレジスト材で被覆する工
    程と、 前記誘導体シートの側端縁に由来する積層型の誘電体の
    第3,第4の側面に露出している内部電極材部分を前記レ
    ジスト材を侵さないエッチング剤によりエッチングする
    ことにより、第3,第4の側面と内部電極との間にサイド
    マージン領域を形成する工程と、 前記積層型の誘電体の第1,第2の側面において、前記レ
    ジスト材上に一対の外部電極を形成する工程とを備える
    ことを特徴とする、積層コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】矩形の母誘電体シートの一方主面に、該母
    誘電体シートの対向している端縁間に延びるように複数
    の母内部電極材を所定距離を隔てて平行に形成する工程
    と、 前記母内部電極材が形成された母誘電体シートを積層
    し、積層型の母誘電体を得る工程と、 前記積層型の母誘電体を積層方向に切断することによ
    り、請求項1に記載の積層型の誘電体を得る工程とを備
    えることを特徴とする、積層コンデンサの製造方法。
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