JPH08312878A - 真空断熱材 - Google Patents

真空断熱材

Info

Publication number
JPH08312878A
JPH08312878A JP7122592A JP12259295A JPH08312878A JP H08312878 A JPH08312878 A JP H08312878A JP 7122592 A JP7122592 A JP 7122592A JP 12259295 A JP12259295 A JP 12259295A JP H08312878 A JPH08312878 A JP H08312878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat insulating
insulating material
vacuum heat
bag
hydrocarbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7122592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromichi Hotta
浩通 堀田
Motoyuki Miyoshi
元之 三好
Shohachi Morita
章八 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP7122592A priority Critical patent/JPH08312878A/ja
Publication of JPH08312878A publication Critical patent/JPH08312878A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】炭化水素、または炭化水素と水を発泡剤とする
硬質ウレタンフォームを硬化させてなる硬質発泡ポリウ
レタンの中に一体成形されてもその断熱性能が低下しな
い真空断熱材、およびこの真空断熱材が一体成形された
複合真空断熱材を提供する。 【構成】断熱芯材がガスバリアー性包装材よりなる袋の
中に真空排気された状態で封入されてなる真空断熱材で
あって、前記ガスバリアー性包装材は、袋の最内層側に
ポリアミド樹脂よりなる熱融着層を有する積層体である
真空断熱材、およびこの真空断熱材が、炭化水素、また
は炭化水素と水を発泡剤とする硬質ウレタンフォームを
硬化させてなる硬質発泡ポリウレタンの中に一体成形さ
れてなる複合真空断熱材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空断熱材に関する。さ
らに詳しくは、本発明は冷蔵庫、保冷庫等の断熱箱体の
断熱材として好適に使用することのできる真空断熱材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、シリカや珪酸カルシウム等の
無機微粉末を断熱基材とし、これをガスバリアー性包装
材よりなる袋内に減圧状態で封入した真空断熱材が知ら
れている。この微粉末封入型の真空断熱材は、断熱基材
として微粉末を使用しているため端部の型決まりが悪い
うえ廃棄する際に発塵が激しい等の欠点を有する。ま
た、微粉末封入型の真空断熱材の欠点を改良したものと
して、断熱基材として発泡ポリウレタン成形体や珪酸カ
ルシウム成形体等を用いた成形体封入型の真空断熱材が
知られている。
【0003】このような真空断熱材は、封入されている
断熱基材自体の低熱伝導率に加え、内部が減圧状態にさ
れていることにより断熱基材内部での対流伝熱が大幅に
抑制され、この相乗効果により優れた性能を発揮するも
のである。従って、この真空断熱材が長期間に亘り所望
の性能を維持するためには、内部の真空度が良好に保た
れることが必要である。この種の真空断熱材では、ガス
バリアー性包装材としてガスバリアー層と熱融着層から
構成された積層体が使用されるのが一般的であり、ガス
バリアー層としてはアルミニウム箔やアルミニウム蒸着
プラスチックフィルムが知られており、また、熱融着層
としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレ
フィンが一般的であり、アクリロニトリル系樹脂を用い
る例も知られている。
【0004】ところで、この種の真空断熱材は、冷蔵
庫、保冷庫等の外箱と内箱とで形成される空間内におい
て使用され、その使用方法としては、(i)直接組み込
み法、即ち、空間の面積や厚さに合わせて作成した1個
または複数個の真空断熱材を各空間に直接組み込む方法
のほか、(ii)発泡ポリウレタン併用法、即ち、外箱
と内箱との間に真空断熱材を設置し、残余の空間にウレ
タンフォームを注入し発泡させる方法が知られている。
しかしながら、上記の発泡ポリウレタン併用法において
は、用いる発泡剤の種類によっては、発泡ポリウレタン
に囲まれている真空断熱材の断熱性能が比較的短期間の
うちに低下すると云う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来から技術課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、こ
の問題は、発泡剤としてシクロペンタン、シクロブタ
ン、シクロヘキサン等の炭化水素類、またはこれらの炭
化水素と水を使用した発泡ポリウレタンと一体成形した
際に顕著であることを知り、また、発泡ポリウレタンに
囲まれている真空断熱材の断熱性能の低下は、熱融着層
同士を融着させたシール面から、炭化水素、または水を
併用して発泡させた場合には、炭化水素と炭酸ガスが浸
入するためであることを知つた。さらに、本発明者ら
は、上記のシール面からの炭化水素または炭酸ガスの浸
入は、熱融着層をポリアミド樹脂で構成することにより
抑制できることを見い出し、本発明を完成したものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の請求
項1記載の真空断熱材においては、断熱芯材がガスバリ
アー性包装材よりなる袋の中に真空排気された状態で封
入されてなる真空断熱材であって、前記ガスバリアー性
包装材は、袋の最内層側にポリアミド樹脂よりなる熱融
着層を有する積層体である構成の真空断熱材にすると云
う手段を講じている。
【0007】また、本発明の請求項4記載の複合真空断
熱材においては、請求項1記載の真空断熱材が、炭化水
素、または炭化水素と水を発泡剤とする硬質ウレタンフ
ォームを硬化させてなる硬質発泡ポリウレタンの中に一
体成形されてなる構成の複合真空断熱材にすると云う手
段を講じている。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
真空断熱材は、断熱芯材がガスバリアー性包装材よりな
る袋の中に真空排気された状態で封入された構成とされ
ている。上記の袋は、断熱芯材を収納する容器であると
ともに、内部が真空排気された後は、これを構成してい
るガスバリアー性包装材のガス不透過性により、袋内部
を真空もしくは高度な減圧状態に維持する機能を果たす
ものである。
【0009】本発明の真空断熱材は、上記袋用のガスバ
リアー性包装材が、袋の最内層側にポリアミド樹脂より
なる熱融着層を有する積層体である点に大きな特徴を有
するものである。袋の最内層側にポリアミド樹脂よりな
る熱融着層を設けたガスバリアー性包装材を用いない
と、熱融着層同士を融着させたシール面から炭化水素や
炭酸ガスが浸入するのを防ぐことができない。熱融着層
には全てのポリアミド樹脂を使用できるが、入手が容易
であり、100〜300℃程度に加熱することにより容
易に熱融着が可能であることから、6ナイロン、66ナ
イロン、および12ナイロンが好ましく、1種の単独使
用、または2種以上の混合使用のいずれであってもよ
い。これらの中では、6ナイロンの単独使用が最も好ま
しい。
【0010】本発明の真空断熱材に用いられるガスバリ
アー性包装材としては、袋の最内層側にポリアミド樹脂
よりなる熱融着層を有する積層体である限り、該熱融着
層の外層側に、任意のガスバリアー性の箔・フィルム、
例えばアルミニウム等よりなる金属箔、プラスチック基
体フィルムにアルミニウム等の金属または珪素酸化物等
のセラミックを蒸着した蒸着フイルム、またはプラスチ
ック単層フィルムもしくは多層フィルムを、単独あるい
はこれらを組合わせた積層フィルム等を配置した各種の
積層体が用いられる。
【0011】ガスバリアー性の箔・フィルムの中では、
ガスバリアー性の点からはアルミニウム箔が好ましく用
いられ、ガスバリアー性、可撓性に優れ、断熱芯材を袋
内に真空排気された状態で封入する際に良好に密着させ
ることができる点からはプラスチックフィルムを基体と
する蒸着フイルム、特に珪素酸化物、アルミニウム酸化
物等のセラミック蒸着フイルムやアルミニウム等の金属
蒸着フイルムが好ましく用いられる。
【0012】蒸着フイルムの基体フィルムとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等の芳香族ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等のポリオレフィン、オレフィン共重合体、ナイロ
ン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリビニルアルコ
ール、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ポリメチル
メタクリレート、アクリル酸エステルとメチルメタクリ
ル酸エステル共重合体等、好ましくは、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレートから製造さ
れるフィルムが挙げられる。基体フィルムの表面には、
金属やセラミック蒸着層の形成に先立ってコロナ処理、
アンカーコート処理等の表面処理を施すこともできる。
【0013】蒸着フイルムにおける蒸着層の厚さは、蒸
着する金属もしくはセラミックの種類によって異なる
が、通常10〜300nm、好ましくは20〜200n
mとされる。蒸着層の厚さが薄すぎると十分なガスバリ
アーが得られず、厚すぎると蒸着フイルムの柔軟性が損
なわれ、蒸着層にクラックが生ずるので好ましくない。
蒸着層を形成するセラミックとしては、通常熱伝導率の
小さい無機酸化物が使用され、珪素、マグネシウム、マ
ンガン、ニッケル、クロム、インジウム、錫等の酸化
物、特に珪素酸化物が好ましい。
【0014】プラスチックよりなる単層フィルム、多層
フィルムとしては、塩化ビニリデン系樹脂フィルム、塩
化ビニリデン樹脂コートフィルム、およびポリビニルア
ルコール系フィルム等が挙げられる。
【0015】上記ガスバリアー性包装材においては、熱
融着層の外層側に配置したガスバリアー性の箔・フィル
ム、例えばアルミニウム箔やセラミック蒸着フイルムの
セラミック蒸着層を傷つき等による損傷から護るため、
これらの箔や蒸着層の上に保護層を追加配置することも
できる。保護層としてはポリエチレンテレフタレートな
どのポリエステルが好ましく用いられるが、特に限定は
ない。
【0016】本発明で使用される断熱芯材としては、ガ
スバリアー性包装材よりなる袋の中に封入可能な形状の
断熱材であれば特に限定はなく、従来より知られている
各種の断熱材を任意に使用することができる。その代表
例としてはシリカ粉末、珪酸カルシウム粉末等の無機質
粉粒体、樹脂発泡体のビーズ等の有機質粒子、および珪
酸カルシウム成形体等の無機質成形体、発泡ポリウレタ
ン成形体等の発泡樹脂成形体を挙げることができる。
【0017】断熱芯材として無機質粉粒体や有機質粒子
を用いると、これらが袋内に封入されたときに形成され
る空間が真空排気されることにより、断熱芯材自体の低
熱伝導率に加えて真空排気された空間の存在による断熱
機能が作用し、全体として優れた断熱性能を発揮すると
云う利点がある。また、断熱芯材として珪酸カルシウム
成形体や発泡ポリウレタン成形体等を用いると、その内
部に形成されている連通多孔状の空間が容易に真空排気
されることにより上記同様の優れた断熱性能を発揮する
とともに、端部の型決まりが良く廃棄する際の発塵の問
題等も解消される。
【0018】上記断熱芯材の中では、低熱伝導率、軽量
性、機械的強度、成形性、耐久性、再利用性等を兼ね備
えている点から、珪酸カルシウムを50重量%以上含有
する珪酸カルシウム系組成物からなる成形体が好まし
く、珪酸カルシウム成形体が最も好ましい。珪酸カルシ
ウム成形体は、断熱材用として各種グレードのものが開
発されており見掛け密度が低く圧縮強度にも優れ、これ
らは本発明に使用する断熱芯材として好適である。
【0019】断熱芯材として使用する上記珪酸カルシウ
ム成形体は、通常、珪酸質原料と石灰質原料とを水中に
分散させ、加熱下に水熱合成反応を行わせて珪酸カルシ
ウム水和物の水性スラリーを得、次いで、得られた水性
スラリーを脱水成形した後、乾燥または水蒸気養生後に
乾燥を行う方法によって製造されるが、使用できる珪酸
カルシウム成形体は勿論この方法で得られるものに限定
されるものではない。
【0020】この方法においては、珪酸質原料は、非晶
質または結晶質の何れであってもよく、珪酸質原料の具
体例としては珪藻土、珪石、石英などの天然品、シリコ
ンダスト、湿式燐酸製造プロセスで副生する珪弗化水素
酸と水酸化アルミニウムの反応で得られるシリカ等の工
業副産物が挙げられる。また、石灰質原料の具体例とし
ては生石灰、消石灰、カーバイト滓等が挙げられ、これ
らは嵩高の石灰粒子を含有する石灰乳に調製して使用さ
れることが多い。また、上記の水熱合成反応は、通常、
固形分(珪酸質原料と石灰質原料)に対する水の量を1
5重量倍以上とし、飽和蒸気圧が10kg/cm2 以上
の加熱条件下で反応時間1〜5時間の条件で行い、この
水熱合成反応により珪酸カルシウム水和物の水性スラリ
ーが得られる。
【0021】水性スラリーの脱水成形は、通常フイルタ
ープレス等を利用した脱水成形機でて行われ、その脱水
部の形状により平板や曲部を有する種々の形状の成形体
が得られる。この脱水成形体を直接、または水蒸気養生
後に乾燥することによって目的とする珪酸カルシウム成
形体が得られる。乾燥は、通常、150〜200℃の温
度にて5〜30時間行われ、乾燥前の水蒸気養生は、通
常、水熱合成反応の条件と同様の条件で行われる。
【0022】上記方法で製造された珪酸カルシウム成形
体は、珪酸カルシウムの針状結晶が三次元的に絡合した
構造のものであり、高い比強度を有し断熱芯材として極
めて好適である。具体的には、見掛け密度が0.02〜
0.09g/cm3 のものが得られ、これらの圧縮強度
は2kg/cm2 以上、通常2〜6kg/cm2 であ
る。上記の針状結晶は、主として、トベルモライト、ゾ
ーノトライトまたはこれらが混在したものからなってい
る。結晶種の調整は、水熱合成反応におけるCaO/S
iO2 のモル比によってなされるが、通常このモル比は
0.8〜1.2の範囲とされ、モル比が大きくなるに従
ってゾーノトライトが優位に生成することがわかってい
る。
【0023】断熱芯材として使用する発泡ポリウレタン
成形体は、従来より断熱材として用いられている通常の
発泡成形体が使用できる。断熱芯材の寸法の一例として
は、縦および横が400mm、厚さが10mmの例を挙
げることができる。しかしながら、縦および横の長さ
は、用途により例えば、150〜1000mmの広範囲
において適宜変更されるが、厚さは、通常10〜100
mmの範囲とされる。
【0024】本発明の真空断熱材は、袋の作成に前記特
定のガスバリアー性包装材を用いるほかは、従来公知の
方法に従って容易に製造することができる。例えば、ガ
スバリアー性包装材より開口部を残し3辺がシールされ
た四角形の袋を作成し、この袋内にその開口部から所定
寸法の断熱芯材を収納し、次いで袋の開口部より袋内を
真空排気して所望の真空度に維持したまま、袋の開口部
を熱融着法により密封することにより、本発明の真空断
熱材を容易に製造することができる。
【0025】本発明の複合真空断熱材は、前記本発明の
真空断熱材を金型の中に所定高さだけ浮かして設置し、
真空断熱材の周囲の空間にシクロペンタン、シクロブタ
ン、シクロヘキサン等炭化水素類、またはこれらの炭化
水素と水を発泡剤とする硬質ウレタンフォームを注入、
硬化させることにより容易に製造することができる。ま
た、別の方法としては、前記本発明の真空断熱材を冷蔵
庫等の外箱と内箱からなる空間に設置し、該空間の残余
部に硬質ウレタンフォームを注入、硬化させることによ
っても容易に製造することができる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を、実施例により更に具体的に
説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれら
の実施例の記載に限定されるものではない。なお、以下
の記載において、特に記載のない限り「%」は重量基準
を意味する。
【0027】製造例 [珪酸カルシウム成形体の製造]生石灰(CaO:9
6.2重量%)49.6重量部に温脱塩水496重量部
を加えて消和し、沈降容積が46mlの石灰乳を調製し
た。なお、沈降容積は、直径13mm、容積50mlの
円筒状容器に石灰乳50mlを静かに注入し、20分間
静置した後に測定した消石灰粒子沈降層の容積である。
【0028】上記石灰乳に平均粒径10μmの珪石(S
iO2:96.4重量%)50.4重量部を添加し(C
aO/SiO2の仕込みモル比は1.05)、さらに固
形分に対する総水量が35重量倍になるように脱塩水を
追加した懸濁液を得た。この懸濁液を容積10リッター
のオートクレーブに移し、ゲージ圧15kg/cm2
温度200℃の条件下で3時間攪拌しつつ反応させ、ゾ
ーノトライトを主成分とする珪酸カルシウム水和物の水
性スラリーを得た。次に、得られた水性スラリー100
重量部に対し、強化用ガラス繊維1重量部とパルプ1重
量部を添加、混合した後、これを脱水成形機に供給して
加圧脱水成形を行い、縦150mm、横150mm、厚
さ約15mmの平板状の成形体とし、これを150℃で
8時間乾燥して目的とする珪酸カルシウム成形体を得
た。
【0029】得られた成形体は、見掛け密度0.066
g/cm3 、圧縮強度2.8kg/cm2 であり、ま
た、この成形体は針状結晶の球状集合体から構成されて
おり、球の内部には針状結晶が存在するものと、針状結
晶が存在しないものとがあった。
【0030】実施例1 断熱芯材として、製造例で得られた珪酸カルシウム成形
体(縦150mm、横150mm、厚さ約15mm)を
準備した。また、袋を形成するためのガスバリアー性包
装材として、ポリエチレンテレフタレート(12μ)‖
Al(9μ)‖6ナイロン(30μ)の3層(ここで、
「‖」はポリウレタン系接着剤を用いた接着剤層を表
し、この層を含めると5層)構成の積層フィルムを準備
し、この積層フィルムより、6ナイロンが袋の最内層側
に位置し3辺が熱融着によりシールされた袋を作成し
た。
【0031】次ぎに、作成した袋の一辺(開口部)より
断熱芯材を収納した後、袋の開口部から袋内がゲージ圧
で0.1Torrとなるまで真空排気した後に開口部を
ヒートシールすることにより目的とする真空断熱材を作
成した。次ぎに、成形金型(内面寸法:縦250mm、
横250mm、厚さ45mm)の中に発泡ポリウレタン
よりなり断面が15mm×8mmの角材を配置し、その
上に得られた真空断熱材を載置した後、真空断熱材の周
囲の空間に、シクロペンタンと水を発泡剤とする硬質ウ
レタンフォームを注入、硬化させて、発泡ポリウレタン
(発泡倍率:30倍、嵩密度:0.04g/cm3)の
中に真空断熱材が複合された構造を有し、縦250m
m、横250mm、厚さ45mmの複合真空断熱材を作
成した。
【0032】得られた複合真空断熱材について、製造直
後、および室温で6ヶ月間アルミニウム箔製の袋内に密
封保管した後、複合真空断熱材の厚さ方向につき前記真
空断熱材が存在する部分の熱伝導率を測定した。その結
果を表1に示す。
【0033】比較例1 実施例1に記載の例において、同例で用いた積層フィル
ムに代え、ポリエチレンテレフタレート(12μ)‖A
l(9μ)‖低圧ポリエチレン(30μ)の3層
(「‖」の意味も同例に同じ)構成の積層フィルムを用
いたほかは、同例と同様にして真空断熱材を作成し、こ
の真空断熱材を用い、同例におけると同じ金型を使用
し、同様の条件で複合真空断熱材を作成した。得られた
複合真空断熱材について、同例におけると同様にして製
造直後、および室温で6ヶ月経過後の熱伝導率を測定し
た。その結果を同じく表1に示す。
【0034】
【表1】 例 番 号 熱伝導率(kcal/m・hr・℃) 製造直後 6ヶ月経過後 実施例1 0.0103 0.0104 比較例1 0.0102 0.0121
【0035】表1より明らかなように、実施例1で得ら
れた複合真空断熱材は、ガスバリアー性包装材として、
袋の最内層側にポリアミド樹脂よりなる熱融着層を有す
る積層体を使用したので、6ヶ月経過しても熱伝導率の
増大は殆ど見られない。これに対し、比較例1で得られ
たものは、ガスバリアー性包装材として、袋の最内層側
に低圧ポリエチレンよりなる熱融着層を有する積層体を
使用したので、6ヶ月経過後には、熱伝導率が大幅に増
大してしまう。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る真空断熱材およびこれを用
いた複合真空断熱材は、前記の構成とされてなることに
より、次のような優れた効果を奏する。 (1)本発明の真空断熱材は、ガスバリアー性包装材と
して、袋の最内層側にポリアミド樹脂よりなる熱融着層
を有する積層体が使用されているので、炭化水素、また
は炭化水素と水を発泡剤とするウレタンフォームを硬化
させてなる硬質発泡ポリウレタンの中に一体成形されて
も、熱融着層から炭化水素や炭酸ガスが浸入せず、熱伝
導率が増大しない。 (2)本発明の複合真空断熱材は、上記特定の真空断熱
材が用いられているので、優れた断熱性を長期間に亘っ
て維持できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱芯材がガスバリアー性包装材よりな
    る袋の中に真空排気された状態で封入されてなる真空断
    熱材であって、前記ガスバリアー性包装材は、袋の最内
    層側にポリアミド樹脂よりなる熱融着層を有する積層体
    であることを特徴とする真空断熱材。
  2. 【請求項2】 熱融着層が、6ナイロン、66ナイロ
    ン、12ナイロンよりなる群から選ばれる少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項1記載の真空断熱材。
  3. 【請求項3】 断熱芯材が、珪酸カルシウムからなる成
    形体である請求項1または請求項2記載の真空断熱材。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の真空断熱材が、炭化水
    素、または炭化水素と水を発泡剤とする硬質ウレタンフ
    ォームを硬化させてなる硬質発泡ポリウレタンの中に一
    体成形されてなることを特徴とする複合真空断熱材。
  5. 【請求項5】 炭化水素が、シクロペンタンであること
    を特徴とする請求項4記載の複合真空断熱材。
JP7122592A 1995-05-22 1995-05-22 真空断熱材 Pending JPH08312878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7122592A JPH08312878A (ja) 1995-05-22 1995-05-22 真空断熱材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7122592A JPH08312878A (ja) 1995-05-22 1995-05-22 真空断熱材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08312878A true JPH08312878A (ja) 1996-11-26

Family

ID=14839751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7122592A Pending JPH08312878A (ja) 1995-05-22 1995-05-22 真空断熱材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08312878A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08303686A (ja) 真空断熱パネルおよびその製造方法
US5866228A (en) Vacuum heat-insulator
KR101142170B1 (ko) 닫힌셀의 팽창 퍼라이트를 이용한 보온재
US5084320A (en) Evacuated thermal insulation
JPH08312880A (ja) 真空断熱パネルおよびその製造方法
JP6018307B2 (ja) 膨張パーライトを用いた無機質パウダー断熱材の製造方法
JP2518972B2 (ja) 断熱成形体、その製造方法およびそれからなる保存、包装および輸送容器ならびに冷蔵および冷凍庫における断熱材
KR101303378B1 (ko) 팽창 퍼라이트 성형체, 이를 이용한 진공 단열재 및 이의 제조방법
KR20090017645A (ko) 진공 단열재
JPH05221721A (ja) 膨張性グラフアイトからの成形品の製造方法
KR101242812B1 (ko) 열경화성 수지를 이용한 팽창 퍼라이트 단열재, 이의 제조방법 및 이를 이용한 제품
EP0682206B1 (en) Vacuum heat-insulator
JP2599515B2 (ja) 断熱成形体、その製造方法および該成形体からなる容器ならびに冷蔵庫および冷凍庫における断熱材
WO2017104235A1 (ja) 気体吸着材
US6818267B1 (en) Fire protection glazing, method for producing the same and material used in this production method
JPS589079B2 (ja) 耐火繊維熱絶縁組成物
KR20130138275A (ko) 나노다공성 입자를 포함하는 복합 물질
JPH08291892A (ja) 積層型真空断熱パネル
JP2645640B2 (ja) 断熱性を有する成形体の製造方法
JPH08312878A (ja) 真空断熱材
KR101452211B1 (ko) 진공단열재용 심재 및 그를 이용한 진공단열재
CN103483532A (zh) 一种改性聚氨酯泡沫塑料
KR100965971B1 (ko) 진공 단열재
JPH1044290A (ja) 真空断熱材
JPH10160091A (ja) 真空断熱材