JPH08312399A - 吸気制御装置 - Google Patents

吸気制御装置

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JPH08312399A
JPH08312399A JP7117557A JP11755795A JPH08312399A JP H08312399 A JPH08312399 A JP H08312399A JP 7117557 A JP7117557 A JP 7117557A JP 11755795 A JP11755795 A JP 11755795A JP H08312399 A JPH08312399 A JP H08312399A
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exhaust gas
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intake
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egr
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和宏 一本
Kazumasa Iida
和正 飯田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車に用いて好適の、排出ガス
還流装置を有する機関の吸気制御装置に関し、排出ガス
還流の停止状態から大量投入状態への切替時等に生じや
すいトルク変動を抑制して車両用の機関の場合には走行
時のショックを抑制できるようにすることを目的とす
る。 【構成】機関の吸気通路2をバイパスするバイパス通路
5と、該バイパス通路内を流れる空気量を調整しうる吸
気調整手段6と、排出ガス還流通路29と、排出ガス量
調整手段30と、排出ガス量調整手段30による該排出
ガス流量の調整量が第1調整量から第2調整量へと瞬時
に切り替わったことを判定する判定手段と、該判定手段
で該排出ガス流量の調整量の切替が判定されると、吸気
調整手段6を通じてバイパス通路5内を流れる空気量を
該切替量に応じて制御する制御手段16とをそなえるよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に用いて好適
の、排出ガス還流装置を有する機関の吸気制御装置に関
し、特に、吸気通路のスロットル弁設置部分をバイパス
するバイパス通路の空気流量を排出ガス還流量の制御に
連動して調整するようにした、吸気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関等のエンジンの吸気通路には、
スロットル弁が設置されるが、このスロットル弁の設置
部分をバイパスして吸気通路に両端部を連通するように
したバイパス通路を設けて、このバイパス通路にバイパ
スバルブをそなえるようにした吸気系の構成が開発され
ている。
【0003】このようなバイパスバルブとしては、例え
ばエンジンが所要のアイドリング回転速度を維持するよ
うに吸気量を調整するためのアイドルスピートコントロ
ーラ(ISC)として、スロットル弁をバイパスするバ
イパス通路にバイパスバルブ(ISCバルブ)を設ける
ようにした技術が開発されている。また、燃焼室へ供給
する混合気の空燃比制御のために、ISC用バイパス通
路やISCバルブとは別個に、吸気通路のスロットル弁
設置部分をバイパスするバイパス通路を設けこのバイパ
ス通路にバイパスバルブ〔これをエアバイパスバルブ
(ABV)という〕をそなえるようにした吸気系の構成
も開発されている。
【0004】つまり、エンジンへの出力要求の小さいと
きには空燃比を大きくして燃料濃度の低い状態での運転
(リーン燃焼運転)とすることで燃料消費量の低減化を
図り、エンジンへの出力要求の大きいときには空燃比を
理論空燃比まで小さくした理論空燃比燃焼運転(又は、
空燃比を理論空燃比よりも小さくしたリッチ燃焼運転)
とすることで要求されるだけの出力を発生できるように
したエンジンが開発されている。
【0005】このような空燃比制御では、リーン燃焼運
転と理論空燃比燃焼運転との切替を速やかに行なえるよ
うにするとともに、切替時に出力変動による切替ショッ
クが生じないようにしたい。そこで、燃料供給量は変化
させずに、エアバイパスバルブを開閉することで、リー
ン燃焼運転と理論空燃比燃焼運転との切替を行なうよう
にしたものが開発されている。
【0006】このような空燃比制御により、燃料のより
希薄な混合気で機関の運転を行なえるようにするため
に、気筒内に直接燃料を噴射するようにした筒内噴射型
エンジンも開発されている。このような筒内噴射型エン
ジンでは、例えば圧縮行程後期に燃料噴射を行なうこと
ができるため、気筒内にタンブル流等の層状の縦渦流を
発生させ、この層状縦渦流へ点火プラグの着火直前(例
えば圧縮行程後期)に燃料噴射を行なうことにより、点
火プラグの近傍のみをリッチな混合気の状態として燃焼
性を確保しながら、全体としては極めてリーンな混合気
による低燃費運転を実現できる。
【0007】一方、近年、自動車に搭載されたエンジン
では、その排出ガスの浄化が強く要望されており、排出
ガス中に発生するNOX の削減についても強く要望され
ており、このようなNOX の削減手段として排出ガス還
流装置(EGR)が開発されている。このEGRは、排
出ガス中のNOX の発生はエンジンの燃焼温度が低い場
合は少なく燃焼温度が高くなると多量に発生するという
特性に注目したもので、排出ガスを吸気側へ還流するこ
とにより、吸気中の新気濃度を低下させ、これにより燃
焼温度を低めるようにして排出ガス中のNOX の発生を
抑制しようとするものである。このため、EGRには、
排気通路から吸気通路に排出ガスを導く排出ガス還流通
路(EGR通路)と、このEGR通路内の排出ガスの流
量を調整する手段(つまり、EGR弁)が必要になる。
【0008】勿論、上述のように吸気系にバイパス通路
を有するエンジンにおいても、このような排出ガス還流
装置をそなえるようにしたものも開発されている。とこ
ろで、EGRについては、一般に、NOX の発生量の少
ないときには停止するか又は排出ガス還流量(EGR流
量)を抑制し、NOX の発生量が多ければ大量の排出ガ
スの還流(大量EGR投入)を行なうように制御する。
このような制御は、一般にはエンジンの負荷状態や回転
速度や冷却水温度等に基づいて行なわれる。
【0009】また、EGRを停止させる条件(EGR禁
止条件)としては、エンジンストール(エンスト)が生
じたとき、エンジンの冷却水温が所定値以下の冷態始動
時、体気圧センサがフェールしたとき等が設けられてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、例えば冷態
始動時にはエンジンの冷却水温が極めて低いので、EG
Rは停止とされるが、エンジンの燃焼温度が高まっても
冷却水温の上昇はこれよりも遅いため、冷却水温が高ま
ってEGRの停止が解除された時に、大量のEGR流量
が要求される場合がある。また、エンスト判定や体気圧
センサのフェール判定が解消された場合にも、このよう
な事態が考えられる。
【0011】つまり、従来のEGR制御では、EGRの
停止からEGRの大量投入へと瞬時に切り替わる事態が
発生するのである。このように、EGR停止からEGR
大量投入へと切り替わると、EGRの大量投入に伴って
吸気系の負圧が低下するため、新気の吸入量が減少して
しまう。この結果、大きなトルク変動が生じることがあ
り、自動車用エンジンでは、走行時に車両にショックを
与えることになり、ドライバビリティを悪化を招く。
【0012】なお、例えば特開平6−200834号公
報記載には、バイパス通路とEGRとを装備した内燃機
関の空燃比制御装置が開示されているが、かかる装置
は、希薄空燃比制御から理論空燃比制御に切り替える際
にNOxの低減とトルク変動の抑制を図ろうとするもの
であるが、上述のようなEGR停止からEGR大量投入
へと切り替わる際のショックを抑制しうる技術は示唆さ
れていない。
【0013】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、排出ガス還流の停止状態から大量投入状態への切
替時等に生じやすいトルク変動を抑制して車両用の機関
の場合には走行時のショックを抑制できるようにした、
吸気制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の吸気制御装置は、機関の吸気通路のスロット
ル弁設置部分をバイパスするようにして該吸気通路に両
端部を連通されたバイパス通路と、該バイパス通路内を
流れる空気量を調整しうる吸気調整手段と、排気マニホ
ールド内の排出ガスの一部を該吸気通路内に戻す排出ガ
ス還流通路と、該排出ガス還流通路内を流れる排出ガス
の流量を調整する排出ガス量調整手段と、該排出ガス量
調整手段による該排出ガス流量の調整量が第1調整量か
ら第2調整量へと瞬時に切り替わったことを判定する判
定手段と、該判定手段で該排出ガス流量の調整量の切替
が判定されると、該吸気調整手段を通じて該バイパス通
路内を流れる空気量を該切替量に応じて制御する制御手
段とをそなえていることを特徴としている。
【0015】請求項2記載の本発明の吸気制御装置は、
請求項1記載の構成において、該第1調整量が該第2調
整量よりも小さい量であって、該判定手段が該調整量の
瞬時の増加を判定するように構成されていることを特徴
としている。請求項3記載の本発明の吸気制御装置は、
請求項2記載の構成において、該第1調整量が排出ガス
還流の停止に相当する調整量0に設定されるとともに、
該第2調整量が該排出ガス還流の大量投入に相当する所
定値以上の調整量に設定されて、該判定手段が、該排出
ガス還流の停止から作動への切替を判定するように構成
されていることを特徴としている。
【0016】請求項4記載の本発明の吸気制御装置は、
請求項1記載の構成において、該機関の負荷及び回転速
度を含んだ該機関の運転状態を検出する運転状態検出手
段をそなえ、該制御手段が、該運転状態検出手段の検出
結果に基づいて該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手
段の各調整量を設定してこれらの調整量に応じて該吸気
調整手段及び該排出ガス量調整手段の制御を行なうとと
もに、該判定手段による該調整量の切替判定時には該運
転状態検出手段の検出結果よりも該判定結果を優先させ
て制御を行なうように構成されていることを特徴として
いる。
【0017】請求項5記載の本発明の吸気制御装置は、
請求項4記載の構成において、該排出ガス量調整手段の
調整量が、少なくとも該運転状態検出手段で検出された
該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整
量に基づいて設定されるように構成されていることを特
徴としている。請求項6記載の本発明の吸気制御装置
は、請求項5記載の構成において、該排出ガス量調整手
段の調整量が、該基本調整量を該機関の冷却水温度に応
じて補正されることで設定されるように構成されている
ことを特徴としている。
【0018】請求項7記載の本発明の吸気制御装置は、
請求項1記載の構成において、該運転状態検出手段の異
常を検出する異常検出手段,該機関の始動時の該冷却水
温を検出する水温検出手段,該機関のストール状態を検
出するストール検出手段のうちの少なくとも一つの検出
手段がそなえられ、該判定手段が、上記のうちのそなえ
られた検出手段の検出結果に応じて上記の判定を行なう
ように構成されていることを特徴としている。
【0019】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の吸気制御装置で
は、吸気調整手段が、バイパス通路内を流れる空気量を
調整することで、スロットル弁で制御される機関の吸気
通路内の吸気流通量とは別個に、機関への吸気量が調整
される。また、排気マニホールド内の排出ガスの一部は
排出ガス還流通路を通じて該吸気通路内に戻されるが、
この排出ガス還流通路内を流れる排出ガスの流量は、排
出ガス量調整手段で調整される。
【0020】この排出ガス量調整手段による排出ガス流
量の調整量が第1調整量から第2調整量へと瞬時に切り
替わると、これを判定手段が判定し、この判定がある
と、制御手段が、該吸気調整手段を通じて該バイパス通
路内を流れる空気量を該切替量に応じて制御する。上述
の請求項2記載の本発明の吸気制御装置では、該判定手
段が、第1調整量から第2調整量への調整量の瞬時の増
加を判定する。
【0021】上述の請求項3記載の本発明の吸気制御装
置では、該第1調整量が排出ガス還流の停止に相当する
調整量0に設定されるとともに、該第2調整量が該排出
ガス還流の大量投入に相当する所定値以上の調整量に設
定されているので、該判定手段が、該排出ガス還流の停
止から作動への切替を判定する。上述の請求項4記載の
本発明の吸気制御装置では、運転状態検出手段が、機関
の負荷及び回転速度を含んだ機関の運転状態を検出し、
制御手段が、この運転状態検出手段の検出結果に基づい
て該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の各調整量
を設定してこれらの調整量に応じて該吸気調整手段及び
該排出ガス量調整手段の制御を行なう。このとき、制御
手段は、該判定手段による該調整量の切替判定時には該
運転状態検出手段の検出結果よりも該判定結果を優先さ
せて制御を行なう。
【0022】上述の請求項5記載の本発明の吸気制御装
置では、制御手段が、該排出ガス量調整手段の調整量
を、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機関
の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量に基
づいて設定する。上述の請求項6記載の本発明の吸気制
御装置では、制御手段が、該排出ガス量調整手段の調整
量を、少なくとも該運転状態検出手段で検出された該機
関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基本調整量
を、該機関の冷却水温度に応じて補正するようにして設
定する。
【0023】上述の請求項7記載の本発明の吸気制御装
置では、少なくとも、異常検出手段による該運転状態検
出手段の異常の検出、又は水温検出手段による該機関の
始動時の該冷却水温の検出、又はストール検出手段によ
る該機関のストール状態の検出が行なわれ、該判定手段
が、これらの検出手段の検出結果に応じて上記の判定を
行なう。
【0024】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜図5は本発明の一実施例としての吸
気制御装置及び本装置を有する内燃機関に関して示すも
のである。なお、本実施例にかかる内燃機関(以下、エ
ンジンという)はガソリンエンジンである。
【0025】まず、本実施例にかかるエンジンの構成に
ついて説明すると、図1において、1はエンジン本体、
2は吸気通路、3はスロットル弁設置部分、4はエアク
リーナ、5はバイパス通路(第1バイパス通路)、6は
バイパスバルブである。吸気通路2は、上流側から吸気
管7,サージタンク8,吸気マニホールド9の順で接続
された構成になっており、バイパス通路5はサージタン
ク8の上流側に設けられている。
【0026】また、バイパス通路5に設けられるバイパ
スバルブ〔これを、エアバイパスバルブ(ABV)とよ
ぶ〕は、本実施例では互いに並列に設けられた第1エア
バイパスバルブ(第1バルブ)10と第2エアバイパス
バルブ(第2バルブ)11とからなる。つまり、バイパ
ス通路5のバイパスバルブ設置箇所は2つの通路部分5
a,5bに分岐しており、各通路部分5a,5bは互い
に等しい流路面積を有するように構成されている。
【0027】また、第1エアバイパスバルブ10,第2
エアバイパスバルブ11も互いに大きさの等しい同規格
の電磁弁で構成されているが、第1エアバイパスバルブ
10は、オンオフ弁であり、第2エアバイパスバルブ1
1はデューティ制御弁である。したがって、第1エアバ
イパスバルブ10は全閉状態と全開状態とのいずれに切
り替えられ、第2エアバイパスバルブ11は設定された
デューティ比に応じるようにしてオンオフを繰り返しな
がら時間平均の弁開度が調整される。
【0028】また、12はアイドルスピートコントロー
ラ(ISC)であり、バイパス通路(第2バイパス通
路)13とバイパスバルブとしてのISCバルブ(第3
バルブ)14とからなり、ISCバルブ14は図示しな
いステッパモータで駆動されるようになっている。15
はスロットルバルブであり、バイパス通路13及びバイ
パス通路5は、吸気通路2のスロットルバルブ15の装
着部分をバイパスするようにしてそれぞれの上流端及び
下流端を吸気通路2に接続されている。
【0029】なお、第1エアバイパスバルブ10,第2
エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制御
は、これらの各バルブの開度による合計流量が所要のエ
アバイパス流量となるように相互関連しながら制御され
るようになっている。したがって、リーン燃焼運転とリ
ッチ燃焼運転との切替時には、第1エアバイパスバルブ
10のオンオフ制御により、速やかにエアバイパス流量
を変更でき、また、エアバイパス流量の微調整は第2エ
アバイパスバルブ11及びISCバルブ14により行な
うことができる。
【0030】そして、第1エアバイパスバルブ10,第
2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の各開閉
制御は電子制御装置(ECU)16を通じて行なわれる
ようになっている。また、17は排気通路、18は燃焼
室であり、吸気通路2及び排気通路17の燃焼室18へ
の開口部、即ち吸気ポート2A及び排気ポート17Aに
は、吸気弁19及び排気弁20が装備されている。さら
に、21は燃料噴射弁(インジェクタ)であり、本実施
例では、インジェクタ21が燃焼室18へ直接燃料噴射
するように配設されている。
【0031】そして、22は燃料タンク、23A〜23
Eは燃料供給路、24は低圧燃料ポンプ、25は高圧燃
料ポンプ、26は低圧レギュレータ、27は高圧レギュ
レータ、28はデリバリパイプであり、燃料タンク22
内の燃料を低圧燃料ポンプ24で駆動して更に高圧燃料
ポンプ25で加圧して所定の高圧状態で燃料供給路23
A,23B,デリバリパイプ28を通じてインジェクタ
21へ供給するようになっている。この際、低圧燃料ポ
ンプ24から吐出された燃料圧力は低圧レギュレータ2
6で調圧され、高圧燃料ポンプ25で加圧されてデリバ
リパイプ28に導かれる燃料圧力は高圧レギュレータ2
7で調圧されるようになっている。
【0032】また、29は排気ガス還流通路(EGR通
路)、30はEGR通路29を通じた排気ガスの還流量
を調整するステッパモータ式のバルブ(EGRバルブ)
であり、31はブローバイガスを還元する流路であり、
32はクランク室積極換気用の通路、33はクランク室
積極換気用のバルブであり、34はキャニスタであり、
35は排気ガス浄化用触媒(ここでは、三元触媒)であ
る。
【0033】ところで、ECU16では、図1に示すよ
うに、第1エアバイパスバルブ10,第2エアバイパス
バルブ11,ISCバルブ14の開閉制御又は開度制御
を行なうほか、インジェクタ21や図示しない点火プラ
グのための点火コイルやEGRバルブの制御や高圧レギ
ュレータ27による燃圧制御も行なうようになってい
る。これらの制御のために、図1に示すように、エアフ
ローセンサ(図示略),吸気温度センサ36,スロット
ル開度を検出するスロットルポジションセンサ(TP
S)37,アイドルスイッチ38,ブーストセンサ3
9,エアコンスイッチ(図示略),変速ポジションセン
サ(図示略),車速センサ(図示略),パワーステアリ
ングの作動状態を検出するパワステスイッチ(図示
略),スタータスイッチ(図示略),第1気筒検出セン
サ40,クランク角センサ41,エンジンの冷却水温を
検出する水温センサ42,排気ガス中の酸素濃度を検出
するO2 センサ43等が設けられ、ECU16に接続さ
れている。なお、ここでは、O2 センサ43にヒータが
付設され、ECU16を通じたヒータ制御で温度調整さ
れるようになっている。ECU16を通じた制御につい
ては、さらに、後述する。
【0034】次に、ECU16を通じたエンジンに関す
る制御内容について、図2の制御ブロック図に基づいて
説明する。なお、本エンジンでは、エンジンの運転モー
ドとして、後期リーン燃焼運転モード,前期リーン燃焼
運転モード,ストイキオフィードバック運転燃焼運転モ
ード,オープンループ燃焼運転モードがあり、各モード
において、EGRを作動させる場合とEGRを停止させ
る場合とが設定されており、エンジンの運転状態や車両
の走行状態等に応じてこれらのモードの何れかが選択さ
れる。
【0035】このうち、後期リーン燃焼運転モードは、
最も希薄燃焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴
射を圧縮行程後期のように極めて点火時期に近い段階で
行ない、しかも燃料を点火プラグの近傍に集めて部分的
にはリッチにし全体的にはリーンとしながら着火性,燃
焼安定性を確保しつつ節約運転を行なうようにしてい
る。
【0036】また、前期リーン燃焼運転モードも希薄燃
焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を後期リ
ーン燃焼運転モードよりも前に行ない、全体空燃比をリ
ーンにしながら着火性,燃焼安定性を確保しつつある程
度の出力を確保するようにして、節約運転を行なうよう
にしている。ストイキオフィードバック燃焼運転モード
は、O2 センサの出力に基づいて、空燃比をストイキオ
状態に維持しながら十分なエンジン出力を効率よく得ら
れるようにしている。また、オープンループ燃焼運転モ
ードでは、加速時や発進時等に十分な出力が得られるよ
うに、オープンループ制御によりストイキオ又はリッチ
な空燃比での燃焼を行なう。
【0037】まず、各バルブ10,11,14の開度制
御から説明すると、図2に示すように、スロットルセン
サで検出されたスロットル開度θthとクランク角センサ
からの検出情報に基づいたエンジン回転速度Neとか
ら、マップに基づいて目標エンジン負荷(目標Pe)を
設定する(ブロックB1)。一方、エアコンスイッチか
らの情報に基づいてエアコンディショナがオンであれば
エンジン回転速度Neからマップに基づいてエアコン対
応補正量ΔPeacを設定し(ブロックB2)、パワステ
スイッチからの情報に基づいてパワーステアリングがオ
ンであればエンジン回転速度Neからマップに基づいて
パワステ対応補正量ΔPepsを設定し(ブロックB
3)、インヒビタスイッチからの情報に基づいて始動時
にはエンジン回転速度Neからマップに基づいてインヒ
ビタ対応補正量ΔPeinh を設定する(ブロックB
4)。
【0038】そして、適宜これらの対応補正量ΔPea
c,ΔPeps,ΔPeinh によって、目標Peを補正す
る。そして、この補正後目標PeをスイッチS1を通じ
て適宜フィルタリングし(ブロックB5)、このように
して得られた目標Peとエンジン回転速度Neとから、
マップに基づいて要求空気量(又は、目標吸入空気量)
Qに応じたバルブ開度に関する制御量Posを設定す
る。
【0039】この制御量Posの設定にあたっては、ブ
ロックB7に示すように複数のマップからエンジンの運
転状態に応じたものを選択して用いられ、スイッチS
2,S3を通じて、エンジンの運転状態に応じて信号が
出力される。ここでは、エンジンの運転状態として、最
も希薄燃焼となる後期リーンモードと、これに次いだ希
薄燃焼となる前期リーンモードと、ストイキオ運転モー
ドの内のEGR作動中との3モードに関してマップが設
けられ、これらのモードの場合にのみ要求空気量を設定
する。
【0040】また、スイッチS4により、アイドル運転
状態が成立した場合には、ブロックB8に示すようにエ
ンジン回転数のフィードバックに基づいた要求空気量
(又は、目標吸入空気量)ISCQの制御量ISCPo
s(この場合には、ISCバルブを主体とした目標開度
となる)を設定する。このようにして得られた制御量P
os又はISCPosに応じて、第1エアバイパスバル
ブ10をオンオフの何れにするかの判定(ブロックB
9)、第2エアバイパスバルブ11のデューティ比の設
定(ブロックB10)、ISCバルブ14の開度位置の
設定(ブロックB11)が行なわれ、第1エアバイパス
バルブ10,第2エアバイパスバルブ11,ISCバル
ブ14が所要の状態に制御される。なお、第2エアバイ
パスバルブ11のデューティ比の設定(ブロックB1
0)、ISCバルブ14の開度位置の設定(ブロックB
11)に関しては、ヒステリシスが設けられており、要
求空気量の増加時と減少時とで異なるマップを用いてい
る。
【0041】これらの第1エアバイパスバルブ10,第
2エアバイパスバルブ11,ISCバルブ14の開度制
御は相互関連して行なう。さらに、図2に基づいて、イ
ンジェクタ,点火コイル,EGRの各制御について説明
する。インジェクタの駆動のためには、インジェクタの
噴射開始時期と噴射終了時期とを設定する必要がある
が、ここでは、インジェクタ駆動時間Tinj とインジェ
クタの噴射終了時期とを設定して、これに基づいて、イ
ンジェクタの噴射開始時期を逆算しながら、インジェク
タの駆動のタイミングを決定している。
【0042】インジェクタ駆動時間Tinj の設定には、
まず、フィルタリング処理(ブロックB6)された補正
後目標Peとエンジン回転速度Neとから、マップに基
づいて空燃比A/Fを設定する(ブロックB12)。こ
の場合の設定マップも、後期リーンモードでEGR作動
中と、後期リーンモードでEGR停止中と、前期リーン
モードと、オープンループモードとの4モードに関して
設けられており、エンジンの運転状態に応じたものを選
択して用いられる。
【0043】こうして得られた空燃比A/Fと、ブース
トセンサで検出されたブースト圧pb,及び体積効率補
正値から得られる吸気量Qpbとから、インジェクタ駆動
時間Tinj を算出する(ブロックB13)。なお、体積
効率補正値は、エンジン回転速度Neから運転状態に応
じたマップに基づいて設定される(ブロックB19)。
この場合のマップ(ブロックB19)は、後期リーンモ
ードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止
中と、前期リーンモードと、オープンループ運転又はス
トイキオフィードバック運転でEGR作動中と、オープ
ンループ運転又はストイキオフィードバック運転でEG
R停止中との5モードに関して設けられている。
【0044】そして、このインジェクタ駆動時間Tinj
に、気筒別インジェクタ不均率補正(ブロックB14)
及び気筒別デッドタイム補正(ブロックB15)を施
す。また、一方、目標Peとエンジン回転速度Neとか
ら減速時用噴射時間TDEC を算出して(ブロックB1
6)、減速時で且つ後期リーン運転時には、スイッチS
5を通じて、ブロックB13で得られたインジェクタ駆
動時間Tinj とこの減速時用噴射時間TDEC とのうちの
小さい方を選択して(ブロックB17)、これをインジ
ェクタ駆動時間とする。
【0045】インジェクタの噴射終了時期の設定も、フ
ィルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標P
eとエンジン回転速度Neとから、マップに基づいて空
燃比A/Fを設定する(ブロックB18)。この場合の
設定マップも、後期リーンモードでEGR作動中と、後
期リーンモードでEGR停止中と、前期リーンモード
と、オープンループ運転又はストイキオフィードバック
運転のモードとの4モードに関して設けられており、エ
ンジンの運転状態に応じたものを選択して用いられる。
【0046】こうして得られた噴射終了時期に後期リー
ンモードの場合には水温補正を施して噴射終了時期を得
るようにしている。このようにして得られたインジェク
タ駆動時間Tinj 及び噴射終了時期に基づいて、インジ
ェクタの駆動を行なう。また、点火コイルによる点火プ
ラグの点火時期についても、フィルタリング処理(ブロ
ックB6)された補正後目標Peとエンジン回転速度N
eとから、マップに基づいて点火時期を設定する(ブロ
ックB20)。この場合の設定マップは、後期リーンモ
ードでEGR作動中と、後期リーンモードでEGR停止
中と、前期リーンモードと、ストイキオフィードバック
運転でEGR作動中と、オープンループ運転又はストイ
キオフィードバック運転でEGR停止中の5モードに関
して設けられている。こうして得られた点火時期に各種
リタード補正を施して(ブロックB21)、これに基づ
いて点火コイルの制御を行なう。
【0047】また、EGRの流量制御についても、フィ
ルタリング処理(ブロックB6)された補正後目標Pe
とエンジン回転速度Neとから、マップに基づいてEG
Rの流量を設定する(ブロックB22)。この場合の設
定マップは、Dレンジでの後期リーンモードと、Nレン
ジでの後期リーンモードと、Dレンジでのストイキオフ
ィードバック運転モードと、Nレンジでのストイキオフ
ィードバック運転モードとの4モードに関して設けられ
ている。
【0048】こうして得られたEGRの流量を水温補正
(ブロックB23)を施して、開度に応じた制御量(デ
ューティ比)を設定して(ブロックB24)、EGRの
流量制御を行なう。なお、水温補正(ブロックB23)
に関しても、エンジンの運転状態(ここでは、後期リー
ンモードとストイキオフィードバック運転モードとの2
モード)に応じたマップが用いられている。
【0049】例えばEGRバルブの目標口開度Etp
は、ブロックB22で求められた、EGRの流量に対応
する基本開口度Ebtpと、ブロックB23で求められ
た水温補正係数Kwtとから、次式により度、算出する
ことができる。 Etp=Ebtp×数Kwt さらに、このようなEGRバルブの目標口開度Etpに
対して、EGRバルブの制御量(調整量)としての目標
ステップは、図4に示すようなマップから設定すること
ができる。このマップは、絶対量としてEGRの流量が
少ない領域(例えばアイドル運転状態等の領域)では、
きめ細かな制御が必要であるため、分解能(1ステップ
当たりのEGRの流量)が高くなるように設定され、そ
れ以外の領域(例えば定常運転領域等)では、EGRの
流量の導入量変化が大きく応答性が要求されるので、分
解能が低くなるように設定されている。
【0050】また、ここでは、エンジンの運転状態が、
ストイキオ燃焼運転モードか後期リーン燃焼運転モード
かの場合のみ、EGR導入を行ない、他の場合、つま
り、前期リーン燃焼運転モードやオープンループモード
では、EGR導入を行なわないようになっている。これ
は、前期リーンの場合、EGRを投入すると、燃焼が悪
化して、NOx低減や燃費向上の効果が非常に小さいた
めであり、特に、EGR流量を増大すると失火に至るこ
とがあるため、このモードでは大量導入は不可能であ
る。また、オープンループモードではなによりもエンジ
ン出力の確保を優先させるためである。
【0051】さらに、ここでは、ストイキオ燃焼運転モ
ードか後期リーン燃焼運転モードかの場合にも、切替判
定手段(ブロックB25)による判定に基づいて、EG
R禁止条件が成立したとき、即ち、エンスト時,始動
時,エンジンの運転状態検出手段の異常時(例えば、大
気圧センサのフェール時),リーン燃焼運転モード以外
での減速時には、いずれもEGRバルブを全閉に切替制
御するようになっている。また、このようなEGR禁止
条件が解除されたら、切替判定手段(ブロックB25)
による判定に基づいて、EGRバルブは全閉から所要の
開度に切替制御するようになっている。
【0052】このため、本装置には図示しないが、エン
スト判定手段,始動判定手段,大気圧センサのフェール
判定手段,減速判定手段等がそなえられる。エンスト判
定手段では、例えばキースイッチの情報とクランク角セ
ンサ(又はエンジン回転数センサ)等からのエンジン作
動状態の情報とからエンストを検出し、始動判定手段で
はエンジンの冷却水温の温度が所定値以下なら始動時で
あると判定し、フェール判定手段では大気圧センサの出
力値を閾値と比較すること等により判定し、減速判定手
段では、スロットルポジションの検出情報に基づいて判
定できる。
【0053】ところで、本吸気制御装置では、このEG
Rバルブの切替判定手段に判定情報に基づいて、エアバ
イパスバルブ6も制御されるようになっている。つま
り、切替判定手段により、EGR禁止条件が解除された
と判定されると、EGR停止からEGR投入へと切り替
えられるが、これと同時に、エアバイパスバルブ6が開
度を増大させるよう制御されるようになっている。
【0054】これは、EGR停止からEGR大量投入へ
と切り替わると、EGRの大量投入に伴って吸気系の負
圧が低下するため、新気の吸入量が減少してしまうの
を、回避しようとするものであり、EGR停止(EGR
バルブにかかる第1の調整量)からEGR投入(EGR
バルブにかかる第2の調整量)へと切り替わる際の調整
量(即ち、EGR量の増加量)に応じて、EGR量の増
加量が大きければこれに応じるようにエアバイパス通路
5を通じたエアバイパス流量を増大させるようにして新
気導入を確保するようにしているのである。
【0055】このエアバイパス流量の増大は、第1エア
バイパスバルブ10,第2エアバイパスバルブ11,I
SCバルブ14の開度制御による総合的な流量制御とし
て行なわれ、例えば、第1エアバイパスバルブ10をオ
フからオンへの切替でこれを実現させたり、第1エアバ
イパスバルブ10と共に第2エアバイパスバルブ11又
はISCバルブ14の開度を急増させるようにしたりす
るほか、これらのバルブを複合的に制御して実現させる
ことができる。例えば、図3に示すように、EGRバル
ブがオフ(全閉)からオン(全開)へと切り替わったら
〔図3(A)参照〕、エアバイパスバルブ10,11も
オフ(全閉)からオン(全開)へと切り替える〔図3
(B)参照〕ようにするのである。
【0056】本発明の一実施例としての吸気制御装置
は、上述のように構成されているので、例えば図5に示
すように、まず、EGR禁止条件が成立しているか否か
を判定して(ステップS10)、EGR禁止条件が成立
していなければEGRバルブの開度を調整しながらEG
R制御を行ない(ステップS90)、EGR禁止条件が
成立していればEGRバルブを全閉としてEGRを停止
する(ステップS20)。
【0057】そして、EGR禁止条件が解除されたか否
かを判定し(ステップS30)。EGR禁止条件が解除
されたら、まず、現在のエンジンの運転状態を検出又は
判定して(ステップS40)、この運転状態がストイキ
オ燃焼運転モード及び後期リーン燃焼運転モードのいず
れかであるかを判定する(ステップS50)。ここで、
ストイキオ燃焼運転モードでも後期リーン燃焼運転モー
ドでもなければ、EGR導入は行なわないが、ストイキ
オ燃焼運転モード又は後期リーン燃焼運転モードなら
ば、EGR導入を行なう。
【0058】この時には、EGRバルブ及びエアバイパ
スバルブ6(10,11,14)の目標開度をエンジン
の運転状態に応じてそれぞれ設定する(ステップS6
0)。そして、この目標開度に応じて、EGRバルブを
制御し(ステップS70)、さらに、EGR導入量に応
じて、エアバイパスバルブ6(10,11,14)の目
標開度を設定してこれらを制御する(ステップS8
0)。
【0059】このように、EGR停止からEGR投入へ
と切り替わる際に、同時にエアバイパスバルブ6を通じ
た流量が増大し、特に、EGR停止からEGR大量投入
へと切り替わった際には、エアバイパス流量を大幅に増
大できるので、EGR停止からEGR大量EGRの大量
投入に伴って吸気系の負圧低下じ生じる吸気通路2のみ
による新気の吸入量の減少を、このエアバイパス流量に
より相殺することができて、新気の吸入量が確保される
ことになり、EGR切替時のエンジンの大きなトルク変
動が回避され、自動車用エンジンでは、走行時に車両に
生じるショックを回避又は低減することができる。
【0060】また、本実施例では、第1エアバイパスバ
ルブ10と第2エアバイパスバルブ11とを同規格のも
のとして部品を共用できるようにしているので、コスト
低減効果もある。なお、本実施例では、第1エアバイパ
スバルブ10と第2エアバイパスバルブ11とISCバ
ルブ14との3つのバルブをそなえたが、例えば第2エ
アバイパスバルブ11とISCバルブ14とのいずれか
一方を省略して、2つのバルブのみで、エアバイパスの
流量を制御することも考えられる。例えば第1エアバイ
パスバルブ10と第2エアバイパスバルブ11のみから
エアバイパスの流量を制御するように構成したり、第1
エアバイパスバルブ10とISCバルブ14のみから構
成することもできる。
【0061】この場合にも、EGR停止からEGR投入
へと切り替わる際には、主として第1エアバイパスバル
ブ10によるオフからオンへの切替で瞬時にエアバイパ
ス流量を増大でき、これに第2エアバイパスバルブ11
又はISCバルブ14による流量制御を加えることで、
応答性良く所要の新気吸入量の確保を実現することがで
きる。
【0062】また、本発明の吸気制御装置は、本実施例
のように、空燃比制御を伴う内燃機関に用いることで大
きな効果があるが、本吸気制御装置は、かかる内燃機関
に限定されるものでなく、内燃機関の吸気系一般に広く
適用しうるものである。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の吸気制御装置によれば、機関の吸気通路のスロッ
トル弁設置部分をバイパスするようにして該吸気通路に
両端部を連通されたバイパス通路と、該バイパス通路内
を流れる空気量を調整しうる吸気調整手段と、排気マニ
ホールド内の排出ガスの一部を該吸気通路内に戻す排出
ガス還流通路と、該排出ガス還流通路内を流れる排出ガ
スの流量を調整する排出ガス量調整手段と、該排出ガス
量調整手段による該排出ガス流量の調整量が第1調整量
から第2調整量へと瞬時に切り替わったことを判定する
判定手段と、該判定手段で該排出ガス流量の調整量の切
替が判定されると、該吸気調整手段を通じて該バイパス
通路内を流れる空気量を該切替量に応じて制御する制御
手段とをそなえるという構成により、排出ガス流量の調
整量の切替に伴って吸気系の負圧変化等で生じる吸気通
路のみによる新気の吸入量の減少を回避して新気の吸入
量を確保することができ、排出ガス流量の切替時の機関
のトルク変動が回避され、自動車用の機関では、走行時
に車両に生じるショックを回避又は低減することができ
る。
【0064】請求項2記載の本発明の吸気制御装置によ
れば、請求項1記載の構成において、該第1調整量が該
第2調整量よりも小さい量であって、該判定手段が該調
整量の瞬時の増加を判定するように構成されることによ
り、排出ガス流量の調整量の増加切替に伴って吸気系の
負圧低下で生じる吸気通路のみによる新気の吸入量の減
少を回避して新気の吸入量を確保することができ、排出
ガス流量の切替時の機関のトルク変動が回避され、自動
車用の機関では、走行時に車両に生じるショックを回避
又は低減することができる。
【0065】請求項3記載の本発明の吸気制御装置によ
れば、請求項2記載の構成において、該第1調整量が排
出ガス還流の停止に相当する調整量0に設定されるとと
もに、該第2調整量が該排出ガス還流の大量投入に相当
する所定値以上の調整量に設定されて、該判定手段が、
該排出ガス還流の停止から作動への切替を判定するよう
に構成されることにより、排出ガス還流の大量投入に伴
って吸気系の負圧低下で生じる吸気通路のみによる新気
の吸入量の大幅な減少を回避して新気の吸入量を確保す
ることができ、排出ガス流量の切替時の機関の大きなト
ルク変動が回避され、自動車用の機関では、走行時に車
両に生じるショックを回避又は低減することができる。
【0066】請求項4記載の本発明の吸気制御装置によ
れば、請求項1記載の構成において、該機関の負荷及び
回転速度を含んだ該機関の運転状態を検出する運転状態
検出手段をそなえ、該制御手段が、該運転状態検出手段
の検出結果に基づいて該吸気調整手段及び該排出ガス量
調整手段の各調整量を設定してこれらの調整量に応じて
該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の制御を行な
うとともに、該判定手段による該調整量の切替判定時に
は該運転状態検出手段の検出結果よりも該判定結果を優
先させて制御を行なうように構成されることにより、上
述の新気の吸入量の確保を確実に行なえ、機関の大きな
トルク変動の回避や、自動車用の機関では、走行時に車
両に生じるショックの回避又は低減も確実に行なえる。
【0067】請求項5記載の本発明の吸気制御装置によ
れば、請求項4記載の構成において、該排出ガス量調整
手段の調整量が、少なくとも該運転状態検出手段で検出
された該機関の負荷及び回転速度に応じて与えられる基
本調整量に基づいて設定されるように構成されることに
より、排出ガス量を適切に調整することができ、NOx
低減効果と機関の性能確保とをバランスさせることがで
きる。
【0068】請求項6記載の本発明の吸気制御装置によ
れば、請求項5記載の構成において、該排出ガス量調整
手段の調整量が、該基本調整量を該機関の冷却水温度に
応じて補正されることで設定されるように構成されるこ
とにより、排出ガス量を適切に調整することができ、N
Ox低減効果を確実に得ながら機関の性能確保をバラン
スさせることができる。
【0069】請求項7記載の本発明の吸気制御装置によ
れば、請求項1記載の構成において、該運転状態検出手
段の異常を検出する異常検出手段,該機関の始動時の該
冷却水温を検出する水温検出手段,該機関のストール状
態を検出するストール検出手段のうちの少なくとも一つ
の検出手段がそなえられ、該判定手段が、上記のうちの
そなえられた検出手段の検出結果に応じて上記の判定を
行なうように構成されることにより、例えば排出ガス還
流の停止と投入との切替を検出することかできるように
なり、停止から投入への切替に伴って吸気系の負圧低下
で生じる吸気通路のみによる新気の吸入量の大幅な減少
を回避して新気の吸入量を確保することができ、排出ガ
ス流量の切替時の機関の大きなトルク変動が回避され、
自動車用の機関では、走行時に車両に生じるショックを
回避又は低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての吸気制御装置を有す
る内燃機関の要部構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例としての吸気制御装置を有す
る内燃機関の制御ブロック図である。
【図3】本発明の一実施例としての吸気制御装置の制御
特性を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例としての吸気制御装置の排出
ガス流量の調整量を説明する図である。
【図5】本発明の一実施例としての吸気制御装置の制御
を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 吸気通路 2A 吸気ポート 3 スロットル弁設置部分 4 エアクリーナ 5 バイパス通路(第1バイパス通路) 5a,5b 通路部分 6 バイパスバルブ 7 吸気管 8 サージタンク 9 吸気マニホールド 10 第1エアバイパスバルブ(第1バルブ) 11 第2エアバイパスバルブ(第2バルブ) 12 アイドルスピートコントローラ(ISC) 13 バイパス通路(第2バイパス通路) 14 バイパスバルブとしてのISCバルブ(第3バル
ブ) 15 スロットルバルブ 16 電子制御装置(ECU) 17 排気通路 17A 排気ポート 18 燃焼室 19 吸気弁 20 排気弁 21 燃料噴射弁(インジェクタ) 22は燃料タンク 23A〜23Eは燃料供給路 24 低圧燃料ポンプ 25 高圧燃料ポンプ 26 低圧レギュレータ 27 高圧レギュレータ 28 デリバリパイプ 29 排気ガス還流通路(EGR通路) 30 EGRバルブ 31 ブローバイガス還元流路 32 クランク室積極換気用通路 33 クランク室積極換気用バルブ 34 キャニスタ 35 排気ガス浄化用触媒 36 吸気温度センサ 37 スロットルポジションセンサ(TPS) 38 アイドルスイッチ 39 ブーストセンサ 40 第1気筒検出センサ 41 クランク角センサ 42 水温センサ 43 O2 センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の吸気通路のスロットル弁設置部分
    をバイパスするようにして該吸気通路に両端部を連通さ
    れたバイパス通路と、 該バイパス通路内を流れる空気量を調整しうる吸気調整
    手段と、 排気マニホールド内の排出ガスの一部を該吸気通路内に
    戻す排出ガス還流通路と、 該排出ガス還流通路内を流れる排出ガスの流量を調整す
    る排出ガス量調整手段と、 該排出ガス量調整手段による該排出ガス流量の調整量が
    第1調整量から第2調整量へと瞬時に切り替わったこと
    を判定する判定手段と、 該判定手段で該排出ガス流量の調整量の切替が判定され
    ると、該吸気調整手段を通じて該バイパス通路内を流れ
    る空気量を該切替量に応じて制御する制御手段とをそな
    えていることを特徴とする、吸気制御装置。
  2. 【請求項2】 該第1調整量が該第2調整量よりも小さ
    い量であって、該判定手段が該調整量の瞬時の増加を判
    定するように構成されていることを特徴とする、請求項
    1記載の吸気制御装置。
  3. 【請求項3】 該第1調整量が排出ガス還流の停止に相
    当する調整量0に設定されるとともに、該第2調整量が
    該排出ガス還流の大量投入に相当する所定値以上の調整
    量に設定されて、 該判定手段が、該排出ガス還流の停止から作動への切替
    を判定するように構成されていることを特徴とする、請
    求項2記載の吸気制御装置。
  4. 【請求項4】 該機関の負荷及び回転速度を含んだ該機
    関の運転状態を検出する運転状態検出手段をそなえ、 該制御手段が、該運転状態検出手段の検出結果に基づい
    て該吸気調整手段及び該排出ガス量調整手段の各調整量
    を設定してこれらの調整量に応じて該吸気調整手段及び
    該排出ガス量調整手段の制御を行なうとともに、該判定
    手段による該調整量の切替判定時には該運転状態検出手
    段の検出結果よりも該判定結果を優先させて制御を行な
    うように構成されていることを特徴とする、請求項1記
    載の吸気制御装置。
  5. 【請求項5】 該排出ガス量調整手段の調整量が、少な
    くとも該運転状態検出手段で検出された該機関の負荷及
    び回転速度に応じて与えられる基本調整量に基づいて設
    定されるように構成されていることを特徴とする、請求
    項4記載の吸気制御装置。
  6. 【請求項6】 該排出ガス量調整手段の調整量が、該基
    本調整量を該機関の冷却水温度に応じて補正されること
    で設定されるように構成されていることを特徴とする、
    請求項5記載の吸気制御装置。
  7. 【請求項7】 該運転状態検出手段の異常を検出する異
    常検出手段,該機関の始動時の該冷却水温を検出する水
    温検出手段,該機関のストール状態を検出するストール
    検出手段のうちの少なくとも一つの検出手段がそなえら
    れ、 該判定手段が、上記のうちのそなえられた検出手段の検
    出結果に応じて上記の判定を行なうように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1記載の吸気制御装置。
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