JPH08310979A - ビニル系モノマーの精製法 - Google Patents
ビニル系モノマーの精製法Info
- Publication number
- JPH08310979A JPH08310979A JP14536395A JP14536395A JPH08310979A JP H08310979 A JPH08310979 A JP H08310979A JP 14536395 A JP14536395 A JP 14536395A JP 14536395 A JP14536395 A JP 14536395A JP H08310979 A JPH08310979 A JP H08310979A
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- Japan
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- monomer
- vinyl
- adsorbent
- vinyl monomer
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 重合禁止剤を含有するビニル系モノマーを吸
着剤で処理して、上記ビニル系モノマー中の重合禁止剤
を吸着除去することを特徴とするビニル系モノマーの精
製法。 【効果】 本発明のビニル系モノマーの精製法によれ
ば、ビニル系モノマー中の重合禁止剤を効率よく容易か
つ確実に除去してビニル系モノマーを精製することがで
きる。
着剤で処理して、上記ビニル系モノマー中の重合禁止剤
を吸着除去することを特徴とするビニル系モノマーの精
製法。 【効果】 本発明のビニル系モノマーの精製法によれ
ば、ビニル系モノマー中の重合禁止剤を効率よく容易か
つ確実に除去してビニル系モノマーを精製することがで
きる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ビニル系モノマー、特
にアクリル系などのモノマー中に含まれている重合禁止
剤を除去してビニル系モノマーを精製する方法に関す
る。
にアクリル系などのモノマー中に含まれている重合禁止
剤を除去してビニル系モノマーを精製する方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ビニル
系モノマー、特に市販アクリル系モノマー中には保存中
の重合を防止するため、ハイドロキノン、アルキル置換
フェノール等の重合禁止剤が通常３０〜２００ｐｐｍ程
度の多量含まれている。このような重合禁止剤が含まれ
たアクリル系モノマーは、これを重合して透明ポリマー
を得ようとする場合、重合禁止剤により着色し、可視光
を吸収するためポリマーの光透過性が低下する。このた
め、モノマー中の重合禁止剤を除去し、精製したモノマ
ーを用いて重合を行うことが望まれる。
系モノマー、特に市販アクリル系モノマー中には保存中
の重合を防止するため、ハイドロキノン、アルキル置換
フェノール等の重合禁止剤が通常３０〜２００ｐｐｍ程
度の多量含まれている。このような重合禁止剤が含まれ
たアクリル系モノマーは、これを重合して透明ポリマー
を得ようとする場合、重合禁止剤により着色し、可視光
を吸収するためポリマーの光透過性が低下する。このた
め、モノマー中の重合禁止剤を除去し、精製したモノマ
ーを用いて重合を行うことが望まれる。
【０００３】このようなモノマーの精製法としては、蒸
留法、アルカリ抽出法等があるが、蒸留法は低沸点のア
クリル系モノマーには有効であるものの、高沸点モノマ
ーの場合は重合禁止剤が一緒に留出して精製物の純度を
悪くしたり、あるいはアクリル系モノマーが留出せず、
蒸留不可能になる。また、蒸留温度が高くなると、蒸留
中に重合が始まり、危険である。一方、アルカリ抽出法
は、精製効果が劣り、高純度のモノマーを得難いという
問題がある。
留法、アルカリ抽出法等があるが、蒸留法は低沸点のア
クリル系モノマーには有効であるものの、高沸点モノマ
ーの場合は重合禁止剤が一緒に留出して精製物の純度を
悪くしたり、あるいはアクリル系モノマーが留出せず、
蒸留不可能になる。また、蒸留温度が高くなると、蒸留
中に重合が始まり、危険である。一方、アルカリ抽出法
は、精製効果が劣り、高純度のモノマーを得難いという
問題がある。
【０００４】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ビニル系モノマー中の重合禁止剤を容易かつ確実に除去
し得るビニル系モノマーの精製法を提供することを目的
とする。
ビニル系モノマー中の重合禁止剤を容易かつ確実に除去
し得るビニル系モノマーの精製法を提供することを目的
とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、アクリル
系モノマー等のビニル系モノマーをアルミナ、シリカゲ
ル、モレキュラーシーブ、活性炭、イオン交換樹脂、キ
レート樹脂、ゼオライト、酸性白土等の吸着剤で処理す
ることにより、ビニル系モノマー中のハイドロキノン、
アルキル置換フェノール等の重合禁止剤を効率よく除去
することができ、特に吸着剤としてアルミナ、シリカゲ
ルなどを用いた場合、重合禁止剤をより効果的に除去し
得ることを知見し、本発明をなすに至った。
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、アクリル
系モノマー等のビニル系モノマーをアルミナ、シリカゲ
ル、モレキュラーシーブ、活性炭、イオン交換樹脂、キ
レート樹脂、ゼオライト、酸性白土等の吸着剤で処理す
ることにより、ビニル系モノマー中のハイドロキノン、
アルキル置換フェノール等の重合禁止剤を効率よく除去
することができ、特に吸着剤としてアルミナ、シリカゲ
ルなどを用いた場合、重合禁止剤をより効果的に除去し
得ることを知見し、本発明をなすに至った。
【０００６】従って、本発明は、重合禁止剤を含有する
ビニル系モノマーを吸着剤で処理して、上記ビニル系モ
ノマー中の重合禁止剤を吸着除去することを特徴とする
ビニル系モノマーの精製法を提供する。
ビニル系モノマーを吸着剤で処理して、上記ビニル系モ
ノマー中の重合禁止剤を吸着除去することを特徴とする
ビニル系モノマーの精製法を提供する。
【０００７】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のビニル系モノマーの精製法は、該モノマー
を吸着剤で処理して該モノマー中の重合禁止剤を除去す
るものである。
と、本発明のビニル系モノマーの精製法は、該モノマー
を吸着剤で処理して該モノマー中の重合禁止剤を除去す
るものである。
【０００８】ここで、処理の対象となるビニル系モノマ
ーは、ハイドロキノン類、アルキル置換フェノール類等
の重合禁止剤が通常１ｐｐｍ以上含有されているもの
で、本発明は特にかかる重合禁止剤を多量に、即ち１０
ｐｐｍ以上、特に５０ｐｐｍ以上、とりわけ１００ｐｐ
ｍ以上含むアクリル系モノマー、あるいはスチレン系、
酢酸ビニル系、アクリロニトリル系、フッ化エチレン系
モノマーの処理に有効に採用される。なお、アクリル系
モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、これら
アクリル酸やメタクリル酸と炭素数１〜２０の一価アル
コールとのエステルなどに好適に用いられるが、とりわ
けアクリル酸又はメタクリル酸と炭素数８〜２０の一価
アルコールとの高沸点エステルの処理には特に好適であ
る。
ーは、ハイドロキノン類、アルキル置換フェノール類等
の重合禁止剤が通常１ｐｐｍ以上含有されているもの
で、本発明は特にかかる重合禁止剤を多量に、即ち１０
ｐｐｍ以上、特に５０ｐｐｍ以上、とりわけ１００ｐｐ
ｍ以上含むアクリル系モノマー、あるいはスチレン系、
酢酸ビニル系、アクリロニトリル系、フッ化エチレン系
モノマーの処理に有効に採用される。なお、アクリル系
モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、これら
アクリル酸やメタクリル酸と炭素数１〜２０の一価アル
コールとのエステルなどに好適に用いられるが、とりわ
けアクリル酸又はメタクリル酸と炭素数８〜２０の一価
アルコールとの高沸点エステルの処理には特に好適であ
る。
【０００９】上記ビニル系モノマーを処理する吸着剤と
しては、アルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブ、
活性炭、イオン交換樹脂、キレート樹脂、ゼオライト及
び酸性白土が好適であり、中でもアルミナ、シリカゲ
ル、活性炭、モレキュラーシーブスが重合禁止剤の除去
効果が最も高く、好ましく用いられる。
しては、アルミナ、シリカゲル、モレキュラーシーブ、
活性炭、イオン交換樹脂、キレート樹脂、ゼオライト及
び酸性白土が好適であり、中でもアルミナ、シリカゲ
ル、活性炭、モレキュラーシーブスが重合禁止剤の除去
効果が最も高く、好ましく用いられる。
【００１０】上記吸着剤の平均粒径は適宜選定される
が、５０〜５００メッシュ、特に１００〜３００メッシ
ュであることが好ましい。またこれらの細粒をある形状
に成型加工したものも用いることができる。
が、５０〜５００メッシュ、特に１００〜３００メッシ
ュであることが好ましい。またこれらの細粒をある形状
に成型加工したものも用いることができる。
【００１１】上記吸着剤を用いた吸着処理法としては、
ビニル系モノマーに吸着剤を含浸する浸漬法、吸着剤を
カラムに充填し、これにビニル系モノマーを通すカラム
吸着法などを採用することができる。この場合、ビニル
系モノマーはそのまま吸着剤で処理してもよく、また必
要に応じてヘキサン等の有機溶媒で希釈したり、有機溶
媒をキャリヤー液として用いることもできる。なお、処
理温度は０〜１５０℃とすることができ、モノマーの粘
度により適宜選択すればよいが、通常は室温で十分であ
る。
ビニル系モノマーに吸着剤を含浸する浸漬法、吸着剤を
カラムに充填し、これにビニル系モノマーを通すカラム
吸着法などを採用することができる。この場合、ビニル
系モノマーはそのまま吸着剤で処理してもよく、また必
要に応じてヘキサン等の有機溶媒で希釈したり、有機溶
媒をキャリヤー液として用いることもできる。なお、処
理温度は０〜１５０℃とすることができ、モノマーの粘
度により適宜選択すればよいが、通常は室温で十分であ
る。
【００１２】このような処理により、ビニル系モノマー
中の重合禁止剤量はもとの量の５０％以下に低減し、こ
のように重合禁止剤量が低減した精製モノマーは、これ
を用いて透明ポリマーを重合した場合、ポリマーの着色
が可及的に減少し、光透過率が高いものであり、従って
このポリマーは光伝送チューブの、コア材として有効で
ある。なお、この精製モノマーを用いて重合する方法
は、公知の方法でよい。
中の重合禁止剤量はもとの量の５０％以下に低減し、こ
のように重合禁止剤量が低減した精製モノマーは、これ
を用いて透明ポリマーを重合した場合、ポリマーの着色
が可及的に減少し、光透過率が高いものであり、従って
このポリマーは光伝送チューブの、コア材として有効で
ある。なお、この精製モノマーを用いて重合する方法
は、公知の方法でよい。
【００１３】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【００１４】〔実施例〕内径３ｃｍで下部がくびれたガ
ラス管内に脱脂綿を詰め、この上に表１に示す吸着剤１
０ｇを充填し、更にその上に脱脂綿を詰めて吸着剤を使
用した。これに重合禁止剤としてメトキシハイドロキノ
ン（ＭＥＨＱ）１００ｐｐｍを含むアクリル系モノマー
ＳＬＭＡ（メタクリル酸と炭素数１２及び１３の脂肪族
一価アルコールとのエステル）１００ｇを通過させて処
理し、流出液中のＭＥＨＱの量を下記方法で測定した。
結果を表１に示す。ＭＥＨＱ測定方法 ２ｇのＳＬＭＡを３ｇの氷酢酸で溶解し、これに飽和亜
硝酸ナトリウム液０．５ｍｌを添加して呈色させ、４２
０ｎｍの吸収強度を測定した。この値をＭＥＨＱ含量既
知のデータ（検量線）と比較し、ＨＥＨＱ含量（ｐｐ
ｍ）を求めた。
ラス管内に脱脂綿を詰め、この上に表１に示す吸着剤１
０ｇを充填し、更にその上に脱脂綿を詰めて吸着剤を使
用した。これに重合禁止剤としてメトキシハイドロキノ
ン（ＭＥＨＱ）１００ｐｐｍを含むアクリル系モノマー
ＳＬＭＡ（メタクリル酸と炭素数１２及び１３の脂肪族
一価アルコールとのエステル）１００ｇを通過させて処
理し、流出液中のＭＥＨＱの量を下記方法で測定した。
結果を表１に示す。ＭＥＨＱ測定方法 ２ｇのＳＬＭＡを３ｇの氷酢酸で溶解し、これに飽和亜
硝酸ナトリウム液０．５ｍｌを添加して呈色させ、４２
０ｎｍの吸収強度を測定した。この値をＭＥＨＱ含量既
知のデータ（検量線）と比較し、ＨＥＨＱ含量（ｐｐ
ｍ）を求めた。
【００１５】次に上記流出液（精製モノマー）を直径６
ｍｍ、長さ５０ｃｍのＦＥＰ（四フッ化エチレン−六フ
ッ化プロピレン共重合体）チューブに入れ、重合開始剤
としてベンゾイルパーオキサイドをアクリルモノマー１
００重量部に対して０．５重量部使用して７０℃で３時
間重合した後、得られた重合物の４２０ｎｍの透過率を
測定した。結果を表１に併記する。
ｍｍ、長さ５０ｃｍのＦＥＰ（四フッ化エチレン−六フ
ッ化プロピレン共重合体）チューブに入れ、重合開始剤
としてベンゾイルパーオキサイドをアクリルモノマー１
００重量部に対して０．５重量部使用して７０℃で３時
間重合した後、得られた重合物の４２０ｎｍの透過率を
測定した。結果を表１に併記する。
【００１６】
【表１】
【００１７】
【発明の効果】本発明のビニル系モノマーの精製法によ
れば、ビニル系モノマー中の重合禁止剤を効率よく容易
かつ確実に除去してビニル系モノマーを精製することが
できる。
れば、ビニル系モノマー中の重合禁止剤を効率よく容易
かつ確実に除去してビニル系モノマーを精製することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０７Ｃ 69/15 Ｃ０７Ｃ 69/15 69/54 9546−4Ｈ 69/54 Ｚ 253/34 253/34 255/08 255/08 Ｃ０８Ｆ 2/00 ＭＡＤ Ｃ０８Ｆ 2/00 ＭＡＤ // Ｂ０１Ｊ 20/08 Ｂ０１Ｊ 20/08 Ａ 20/10 20/10 Ｄ 20/18 20/18 Ｂ 20/20 20/20 Ｂ
Claims (4)
- 【請求項１】 重合禁止剤を含有するビニル系モノマー
を吸着剤で処理して、上記ビニル系モノマー中の重合禁
止剤を吸着除去することを特徴とするビニル系モノマー
の精製法。 - 【請求項２】 ビニル系モノマーがアクリル系、スチレ
ン系、酢酸ビニル系、アクリロニトリル系又はフッ化エ
チレン系モノマーである請求項１記載の精製法。 - 【請求項３】 アクリル系モノマーが、（メタ）アクリ
ル酸と炭素数１〜２０の一価アルコールとのエステルで
ある請求項２記載の精製法。 - 【請求項４】 吸着剤が、アルミナ、シリカゲル、モレ
キュラーシーブ、活性炭、イオン交換樹脂、キレート樹
脂、ゼオライト及び酸性白土から選ばれるものである請
求項１，２又は３記載の精製法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14536395A JPH08310979A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | ビニル系モノマーの精製法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14536395A JPH08310979A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | ビニル系モノマーの精製法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08310979A true JPH08310979A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=15383480
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14536395A Withdrawn JPH08310979A (ja) | 1995-05-19 | 1995-05-19 | ビニル系モノマーの精製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08310979A (ja) |
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-
1995
- 1995-05-19 JP JP14536395A patent/JPH08310979A/ja not_active Withdrawn
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