JPH083093B2 - 強誘電性スメクチツク液晶組成物 - Google Patents

強誘電性スメクチツク液晶組成物

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JPH083093B2
JPH083093B2 JP6602086A JP6602086A JPH083093B2 JP H083093 B2 JPH083093 B2 JP H083093B2 JP 6602086 A JP6602086 A JP 6602086A JP 6602086 A JP6602086 A JP 6602086A JP H083093 B2 JPH083093 B2 JP H083093B2
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龍太郎 武居
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、表示素子又は電気光学素子に用いられる強
誘電性スメクチック液晶組成物に関するものである。
[従来の技術] 従来、時計電卓等の表示部に用いられているネマチッ
ク液相を使用した液晶表示素子は、その応答速度が、他
の表示素子たとえば、発行ダイオードよりも非常に遅い
ため、高速の応答が必要たされる分野、たとえば、光通
信、プリンターヘッドへの液晶表示素子への応用は制限
されていた。
最近、高速の応答性を示す液晶表示素子として、強誘
電性を示すスメクチック液晶を使用した液晶表示素子が
報告され(例えば、N.A.Clark,S.T.Lagerwall,Appl.Phy
s.Lett.36,899(1980))注目を集めている。
強誘電性を示すスメクチック液晶としては、カイラル
スクメチックC相と、カイラルスメクチックH相があ
り、これらは層状構造を示し、液晶分子が層の積み重ね
方向に対して垂直でなく傾むいている。この傾むき方向
が、層の積み重ね方向に対して、らせんを巻くように液
晶分子は配列しており、この層と平行で、かつ液晶分子
に垂直な方向に自発分極が発生し強誘電性を示す。この
らせん構造が強誘電性を示す原因と考えられている。強
誘電性を示す材料は、電界に対して強誘電体としての応
答性を示し、電界の向きに応じて自発分極を向きを反転
させて再配列する。
このとき、応答性は自発分極が大きく、粘度が低いほ
ど同じ電界強度に対しより高速となることが知られてい
る。また、強誘電性スメクチック液晶を用いた素子はメ
モリー性があり、このメモリー性を利用して高密度の表
示を行なう研究も活発になされている。
[発明の解決しようとする問題点] 従来、強誘電性スメクチック液晶としては、シツフ塩
基型の下記に示すような化合物が多く研究されてきた。
p−デシルオキシベンジリデン−p′−アミノ−2−
メチルブチル−桂皮酸エステル(DBAMBC) しかし、このようなシツフ塩基型化合物は加水分解し
やすいため、水分によって分解しやすい問題点があっ
た。
また、カイラルスメクチックC相を示すエステル型化
合物として、下記に一般式(II)で示すような化合物も
知られていた。
(G.W.Gray 等Mol.Cryst.Liq.Cryst,1976,37 189−21
1) (Rは、炭素数5〜10の直鎖状アルキル基) しかしながら、このエステル化合物は水分には耐える
もののその自発分極の値が小さいという問題点を有して
いた。
さらに最近、自発分極の大きな化合物として、DOBA−
1−MBCと略称される下記の構造の化合物が吉野等(K.Y
OSHINO等、J.J.A.P,1984,23 L 175−177)によって報告
されている。
しかし、この化合物もシツフ塩基型であるため水分に
よって分解しやすい欠点を有している。
[問題を解決するための手段] 本発明は前述の問題点を解決するたむになされたもの
であり、一般式(I)で示される化合物を少なくとも1
種含有する強誘電性スメチック液晶組成物を提供するも
のである。
(式中Rは炭素数1〜12のアルキル基またアルコキシ
基をあらわし、環A及び環Bが夫々独立に1,4−ジ置換
フェニレンまたはトランス−1,4−ジ置換シクロヘキシ
レンをあらわし、XとX′は夫々独立に単結合、−COO
−、−OCO−、−CH2−CH2−、−CH2−O−または−O−
CH2−あらわし、nは0または1をあらわし、*は光学
活性中心をあらわす)で示される化合物を少なくとも1
種含有する強誘電性スメクチック液晶組成物。
一般式(I)の化合物において、Rはアルキル基又は
アルコキシ基であるが、その炭素数は少ない場合には融
点が高く、多すぎる場合には粘度が高いので1〜12であ
るが、好ましくは2〜8が良い。又、Rは直鎖状でも分
岐状でも良いが一般に直鎖状のものの方が、他の液晶性
を示す化合物と混合した場合にそのスメクチックC相を
示す液相上限温度が高いので好ましい。
また、環Aは、び1,4−ジ置換フェニレンまたはトラ
ンス−1,4−ジ置換シクロヘキシレンを示すが、環Aが
1,4−ジ置換フェニレンの場合にはスメクチックC相を
示す範囲が広く、また環Aがトランス−1,4−置換シク
ロヘキサン環の場合にはその粘度が低くなる。
また、環Bはトランス−1,4−置換シクロヘキサン環
の場合にはその粘度が低く、1,4−ジ置換フェニレンの
場合にはスメクチックC相を示す範囲が広い。
XとX′は、夫々独立に単結合又は、−COO−、−OCO
−、−CH2−CH2−、−CH2−O−または−OCH2−を示す
が、なかでも単結合の場合にはその粘度が低いので好ま
しい。一般式(I)において、 で示される化合物は、粘度が低く、スメクチックC相を
示す温度範囲が、広いので好ましい。また、一般式
(I)で示される化合物の旋光性は右でも左でもよい。
一般式(I)で示される化合物は、強誘電性スメクチ
ック液晶表示素子又は電気光学素子に使用されるには、
所望の温度範囲でカイラルスメクチックC相を有するよ
うに、他の強誘電性スメクチック液晶あるいはスメクチ
ック液晶あるいは光学活性物質と適宜混合し、強誘電性
スメクチック液晶組成物として使用する。更にらせんピ
ッチを調整したり、カラー表示を行なうために、ネマチ
ック液晶,非液晶,二色性染料等を添加してもよい。本
発明の強誘電性を示すスメクチック液晶組成物中の一般
式(I)で示される化合物の含有量は多過ぎる場合には
強誘電性スメクチック上限温度を低下させる傾向にあ
り、低すぎる場合にはその自発分極を大きくする効果が
小さいので、1重量%以上90重量%以下、好ましくは2
重量%以上50重量%以下が良い。
本発明の一般式(I)の化合物と混合して、強誘電性
スメクチック液晶組成物として使用される相手の化合物
としては、例えば、以下のようなものがある。
以下の例でRは光学活性を示すアルキル基又はアル
コキル基を示し、Rは本発明のRとは関係なく、直鎖又
は分岐したアルキル基又はアルコキシ基を示し、一の化
合物に同一のR,Rが示されていてもそれらは同一の基
とは限らない。
これらの外、公知の種々の液晶又は非液晶の液晶添加
物が併用でき、例えば以下のようなものがある。
及びこれらのベンゼン環、シクロヘキサン環の水素原
子の一部をハロゲン、シアノ基、メチル基等を置換した
化合物。
二色性染料としては、トリスアゾ系,アントラキノン
系など、いわゆるゲストホスト型液晶表示素子に使用さ
れる染料が挙げられる。
強誘電性液晶表示素子、又は電気光学素子は、液晶層
を挟持するように配置し、少なくとも一枚が透明である
複数の全面又は一部に電極を有する基板と、前記液状層
を囲むように前記電極基板間に形成したシール部材とか
ら成る。該液晶表示素子において前記基板間の厚みは、
0.5〜20μmが好ましい。また、前記基板には、各々に
平行の配向制御処理がなされても良い。この配向制御の
手段として、配向制御膜を電極基板状に一部又は全面に
塗布してもよい。該配向制御膜としては、ポリイミド等
の、その屈折率が1.5以上の高分子材料が好ましい。更
に偏光子が少なくとも1枚、液晶素子に付設されている
ことが好ましい。該電極基板は少なくとも2枚必要であ
るが、さらに多数枚を積み重ねて使用しても良い。
本発明の化合物は例えば以下に示す経路により合成す
ることができる。
すなわち、安息香酸誘導体(II)に塩化チオニル,オ
キシ塩化リン等の塩素化剤を作用させて酸塩化物(II
I)としたのち、光学活性のフェネチルアルコール(I
V)とピリジン等の塩基性物質存在下に反応させ、抽
出、再結晶、カラムクロマトグラフィー等一連の精製処
理を施すことにより、純粋な(I)を合成することがで
きる。
[実施例] 次に本発明を実施例により具体的に説明する。
化合物製造例 4′−(4″−n−ペンチルシクロヘキシル)ビフェ
ニル−4−カルボン酸1.75g(5.1ミリモル)と塩化チオ
ニル2.4g(20 ミリモル)、四塩化炭素20mlの混合物
を、還流下6時間加熱し、溶媒と過剰の塩化チオニルを
留去し、酸塩化物を得た。これを、トルエン10mlに溶か
した溶液に、L−(−)−α−フェニルエチルアルコー
ル0.5g(4.1ミリモル)とピリジン1mlを加え一晩撹拌し
た後、析出したピリジン塩酸塩を別し、液を、希塩
酸NaOH水溶液、水の順で洗浄した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、溶媒の留去した。これをエタ
ノールとトルエンから再結晶し、さらに、トリエン−活
性アルミナカラムクロマトにかけて、 の化合物を得た。融点91.0℃、収量1.2g、収率64,5%。
この化合物の赤外スペクトルを第1図に、NMRスペクト
ル(CDCl3溶媒、TMS内部標準)を第2図に示す。
実施例1 で示される化合物をベースに、以下に示す4種類の化合
物を5〜15wt%混合して得られた液晶組成物の相転移温
度と自発分極(Ps)を測定した。この結果を第1表に示
す。
なお、自発分極の測定は、試料を3μmのスペーサー
をはさみ電極面積が1cm2であるセルに封入し、カイラル
スメクチックC相の上限温度−10℃において20Hz、10V
の三角波を印加するMiyasato等の方法に従い行なった。
(K.Miyasato等、Japan.j.Appl.Phys.,22 L661,(198
3)) また、相転移温度は、ホットステージ付の偏光顕微鏡
下の観察により行なった。
第1表からわかるように、こらの組成物は、実用上十
分に高いカイラルスメクチックC相上限温度を示す。ま
た、自発分極は (DOBAMBC)の単品の自発分極が3.7nC/cm2であるのに対
し、同等以上の値を示すことがわかった。
実施例2 実施例1の化合物1を5wt%混合して得られた液晶組
成物を用いた組成物1およびDOBAMBCをサンプル管に入
れ、温度80℃湿度90%の雰囲気中に20時間放置し、その
前後でTcの変化を調べた。
DOBAMBCはシッフ塩基型化合物であるため、加水分解
をおこしやすく、カイラルスメクチックC相の上限温度
が93.0℃から76.1℃へと16.9℃も低下したのに対し、本
発明の組成物1は65.1℃から64.8℃へと0.3℃しか低下
せず、実用上問題がないことがわかった。
実施例1と同様にして下記の化合物5重量%を 95重量%と混合して強誘電性カイラルスメクチックC液
晶組成物を得ることができる。
[発明の効果] 本発明は、自発分極が大きく、かつ化学的に安定な一
般式(I)で示される化合物を少なくとも1種を含有す
る強誘電性スメクチック液晶組成物を提供することによ
り、信頼性に優れた、高速応答が可能な表示素子又は電
気光学素子を構成し得るような優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、化合物製造例の化合物の赤外スペ
クトル図およびNMRスペクトル図(CDCl3溶媒、TMS内部
標準)。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中Rは炭素数1〜12のアルキル基またアルコキシ基
    をあらわし、環A及び環Bは夫々独立に1,4−ジ置換フ
    ェニレンまたはトランス−1,4−ジ置換シクロヘキシレ
    ンをあらわし、XとX′は夫々独立に単結合、−COO
    −、−OCO−、−CH2−CH2−、−CH2O−または−O−CH2
    −をあらわし、nは0または1をあらわし、*は光学活
    性中心をあらわす)で示される化合物を少なくとも1種
    含有する強誘電性スメクチック液晶組成物。
  2. 【請求項2】一般式(I)において、X,X′がともに単
    結合をあらわす特許請求の範囲第1項記載の液晶組成
    物。
  3. 【請求項3】一般式(I)において、nが0である特許
    請求の範囲第2項記載の液晶組成物。
  4. 【請求項4】一般式(I)において、nが1であり、環
    Bが1,4−ジ置換フェニレンである特許請求の範囲第2
    項記載の液晶組成物。
  5. 【請求項5】一般式(I)において、環Aがトランス−
    1,4−ジ置換シクロヘキシレンである特許請求の範囲第
    2項記載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】一般式(I)において、環Aが1,4−ジ置
    換フェニレンである特許請求の範囲第2項記載の液晶組
    成物。
  7. 【請求項7】一般式(I)において、Rが直鎖状である
    特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか1項記載
    の液晶組成物。
JP6602086A 1985-03-26 1986-03-26 強誘電性スメクチツク液晶組成物 Expired - Lifetime JPH083093B2 (ja)

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JPS62583A JPS62583A (ja) 1987-01-06
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JP2825371B2 (ja) * 1991-09-05 1998-11-18 シャープ株式会社 強誘電性液晶組成物および液晶素子
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