JPH08302566A - 再生セルロース系繊維製品の加工法 - Google Patents

再生セルロース系繊維製品の加工法

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JPH08302566A
JPH08302566A JP14103695A JP14103695A JPH08302566A JP H08302566 A JPH08302566 A JP H08302566A JP 14103695 A JP14103695 A JP 14103695A JP 14103695 A JP14103695 A JP 14103695A JP H08302566 A JPH08302566 A JP H08302566A
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caustic soda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来、再生セルロース系繊維製品をアルカリ
処理、即ち「シルケット加工」することは、再生セルロ
ースが溶解、硬化するために不可能であった。本発明は
再生セルロース系繊維製品をアルカリ処理することを可
能とし、しかも再生セルロース系繊維製品の強度、光
沢、染色性を向上させるものである。 【構成】 再生セルロース系繊維製品に高濃度の苛性ソ
ーダ水溶液を含浸させ、次いで苛性ソーダと反応しうる
ガス状化合物(2酸化炭素、塩化水素ガス等)と気体中
で接触させ、短時間に苛性ソーダの除去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生セルロース系繊維
製品の強度を高め、風合が硬化せず、光沢、寸法安定性
が改善された加工法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、特に綿を主体とする繊維製品
の強度を高め、寸法安定性を向上させて高級感のある繊
維製品を得るための手段として、いわゆる「シルケット
加工」が知られている。
【0003】この加工法は、セルロース系繊維を主体と
する糸、織物等を緊張下に高濃度の苛性ソーダ水溶液に
浸漬して、浸透させた後、洗浄、中和するものであり、
光沢、寸法安定性の向上のみでなく、強度の向上、染色
性の向上等の効果があるために、セルロース系繊維製品
の加工に広く使用されている。
【0004】しかし、上記「シルケット加工」を再生セ
ルロース系繊維製品に適用した場合、通常の「シルケッ
ト加工」では、濃厚な苛性ソーダ水溶液処理後、含浸さ
せた苛性ソーダを除去するのに水洗もしくは湯洗をする
手段をとるために、その結果として、再生セルロース系
繊維製品内の苛性ソーダ水溶液濃度は高濃度から低濃度
へ、徐々に低下することになる。
【0005】ところが、再生セルロース繊維が苛性ソー
ダによって最も溶解されやすいのは、苛性ソーダ水溶液
濃度が5〜15重量%の範囲である。上記「シルケット
加工」では、洗浄する際に、この濃度を経過するため
に、再生セルロース繊維が溶解、硬化してしまって、強
度、風合の低下を起こし、商品価値がなくなってしまう
障害があった。特にこの障害は綿、合成繊維との混合品
の処理に問題が大きかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな理由で、再生セルロース系繊維製品のアルカリ処理
が困難であることに着目して、該再生セルロース系繊維
製品のアルカリ処理を可能にするのみでなく、積極的に
再生セルロース系繊維の強度、光沢を向上する方法を開
発することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、再生セルロー
ス系繊維製品に高濃度の苛性ソーダ水溶液を含浸させ、
次いで苛性ソーダと反応しうるガス状化合物と気体中で
接触させ、短時間に苛性ソーダの除去を行うものであ
る。
【0008】この手段によって、再生セルロース系繊維
が苛性ソーダによって最も溶解されやすい苛性ソーダ水
溶液濃度が5〜15重量%の範囲を、再生セルロース系
繊維製品中の苛性ソーダが急速に除去され、溶解、硬化
が極めて少ない結果が得られる。
【0009】本発明の対象となる再生セルロース系繊維
製品としては、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース
繊維製品、もしくはこれら再生セルロース繊維を含み、
綿、麻等のセルロース繊維、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリロニトリル等の合成繊維、セルロースア
セテート等の半合成繊維を混紡もしくは混繊した糸、こ
れらの糸のみ、もしくはこれらの糸を構成成分とした織
物、編物、上記繊維を含む不織布等を挙げることができ
る。
【0010】本発明の処理に使用する苛性ソーダ水溶液
の濃度は、15〜40重量%が好ましく、濃度が高すぎ
ると条件制御が困難になるとともに、粘度が上昇し、繊
維製品への浸透が悪くなる傾向があり、また濃度が低す
ぎると処理効果が減少するし、溶解、ゲル化が進んで切
断、硬化が起こる障害がある。
【0011】苛性ソーダ水溶液処理は、再生セルロース
系繊維製品を常温付近で苛性ソーダ水溶液に浸漬、浸透
させて緊張状態を保持させる。例えば糸の場合は、綛糸
を複数のドラムに掛け、このドラムの間隔を拡げること
によって糸に張力を掛ける手段、織物の場合はテンター
を使用することによって、長さ及び幅方向に張力を掛け
る手段等がある。処理温度は常温付近ではあるが、やや
低目、即ち10℃〜20℃が好ましい。
【0012】この処理に際しては、処理液中に必要に応
じて浸透剤、蛍光剤、青味剤等を加えても差支えない。
処理時間は数秒ないし数分間が好ましい。
【0013】苛性ソーダ処理後に行う除去処理はガス状
化合物を繊維製品に付与することによって行われる。除
去を行うためのガス状化合物としては、2酸化炭素ガ
ス、塩化水素ガス、2酸化硫黄ガス、3酸化硫黄ガス等
が例示される。しかし、取扱いが容易で、かつ効果的な
ものは2酸化炭素ガス、塩化水素ガスが好ましい。
【0014】処理方法は、苛性ソーダを含浸させた再生
セルロース系繊維製品に対して、除去処理を行うガスを
吹きつけるか、またはガス充満させた処理室内にセルロ
ース系繊維製品を通過させて処理する等の手段がある。
処理条件は、通常常温付近で、苛性ソーダが実質的に無
くなるまで行う。
【0015】処理後、再生セルロース系繊維製品上に生
成付着した化合物、各種添加剤等を除去するために水洗
を行う。水洗後乾燥して目的とする製品を得ることかで
きる。
【0016】次に実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、実施例中の各種データは次の方法により測定
した。 糸の引張強度及び伸度 JIS L1095 一般紡績試験方法 7.5単糸引張強さ及び伸び率の項による。 糸のバリウム活性数 JIS L1095 一般紡績試験方法 7.32 バリウム活性数の項による。 糸の光沢度 ジェフリーズ法による。 織物の引張強力 JIS L1096 一般織物試験方法 6.12 引張強さ及び伸び率の項B法 (ストリップ法)による。 織物の引裂強力 JIS L1096 一般織物試験方法 6.15 引裂き強さの項D法(ペンジュラム法) による。 織物の防皺度 JIS L1059 織物の防しわ性試験方法 B法(モンサント法)による。 織物のバリウム活性数 JIS L1096 一般織物試験方法 6.41 バリウム活性数の項による。
【0017】〔実施例1〕糸の番手が60/2のレーヨ
ン綛糸を2本のロールに掛け渡し、23重量%の苛性ソ
ーダ水溶液に30秒間浸漬し、2本のロールの間隔を元
の長さを維持する状態で25℃の室内で1分間保持させ
た後、2酸化炭素ガスを1分間に25リッターの量で2
分間綛糸に噴射させ、この後同綛糸の水洗、乾燥を行っ
た。
【0018】また比較のために上記実施例において、2
3重量%の苛性ソーダ水溶液に30秒間浸漬、2本のロ
ールの間隔を元の長さを維持する状態で25℃の室内で
1分間保持させた後、80℃の温湯で1分間洗浄し、こ
の後同綛糸の水洗、乾燥を行った。(比較例)
【0019】得られた糸のうち比較例に示す方法では繊
維が溶解し、糸の状態を維持できず、以下に示す糸の特
性の測定が不可能であったが、実施例に示す方法では次
の表1の結果が得られた。
【表1】
【0020】上記結果から明らかなように、比較例、即
ち従来法では再生セルロースのシルケット加工は繊維が
溶解し加工が不可能であったものが、本発明の方法によ
り充分なアルカリ処理が可能であり、優れた結果が得ら
れることがわかる。
【0021】〔実施例2〕たて、よことも40番手で、
密度が2.54cm当たり、たて110本、よこ75本
のレーヨンブロード布を精練後、23.5重量%の苛性
ソーダ水溶液に10秒間浸漬後、絞り率100%に絞
り、テンターでたて方向に1%伸長させ幅方向に元幅を
維持するよう張力を掛けながら50秒間処理し、続けて
1分間に15リットルの量で塩化水素ガスを布に噴射さ
せた後、水洗、乾燥を行った。
【0022】また比較のため、上記実施例において苛性
ソーダ水溶液に浸漬、テンター処理後、続けて60℃の
温湯を注ぎ、その後湯洗し、0.3%の希硫酸水溶液で
中和し、水洗後乾燥した。(比較例)
【0023】得られた布のうち比較例に示す方法では繊
維が溶解するため、加工が困難で、正常な布が得られ
ず、特性の測定が不可能であったが、実施例に示す方法
では次の表2の結果が得られた。
【表2】
【0024】上記結果から明らかなように、比較例、即
ち従来法では再生セルロース系繊維織物のシルケット加
工は不可能であるのに対して、本発明ではアルカリ処理
が可能であり、しかも光沢、強度が優れていることが分
かる。
【0025】
【効果】上述した説明及び各実施例の結果から明らかな
ように、再生セルロース系繊維製品は、従来の「シルケ
ット加工」が不可能であったのに対して、本発明の方法
では、再生セルロース系繊維製品のアルカリ処理が可能
となったばかりでなく、処理製品は光沢、染色性が向上
し、かつ強度も向上するという画期的効果が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生セルロース系繊維製品に高濃度の苛
    性ソーダ水溶液を含浸させ、次いで苛性ソーダと反応し
    うるガス状化合物と気体中で接触させ、短時間に苛性ソ
    ーダの除去を行うことを特徴とする再生セルロース系繊
    維製品の加工法。
  2. 【請求項2】 再生セルロース系繊維製品がレーヨンも
    しくはキュプラ繊維を含む繊維製品である請求項1記載
    の再生セルロース系繊維製品の加工法。
  3. 【請求項3】 苛性ソーダ水溶液の濃度が15〜40重
    量%である請求項1もしくは2記載の再生セルロース系
    繊維製品の加工法。
  4. 【請求項4】 ガス状化合物が2酸化炭素ガス、塩化水
    素ガスもしくは亜硫酸ガスである請求項1,2もしくは
    3記載の再生セルロース系繊維製品の加工法。
JP14103695A 1995-04-28 1995-04-28 再生セルロース系繊維製品の加工法 Expired - Lifetime JP3030316B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3048198A1 (en) * 2015-01-22 2016-07-27 Clariant International Ltd. Improvement of specular gloss of viscose fiber

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3048198A1 (en) * 2015-01-22 2016-07-27 Clariant International Ltd. Improvement of specular gloss of viscose fiber
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