JPH08302056A - 難燃性樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

難燃性樹脂発泡体の製造方法

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JPH08302056A
JPH08302056A JP11465895A JP11465895A JPH08302056A JP H08302056 A JPH08302056 A JP H08302056A JP 11465895 A JP11465895 A JP 11465895A JP 11465895 A JP11465895 A JP 11465895A JP H08302056 A JPH08302056 A JP H08302056A
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JP
Japan
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flame
extruder
thermoplastic resin
retardant
weight
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Application number
JP11465895A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Yokoi
紳一郎 横井
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 顕著な難燃性を示し、燃焼時に有害なハロゲ
ン系ガスを発生せず、環境を悪化することのない難燃性
樹脂発泡体を押出発泡により得ることのできる難燃性樹
脂発泡体の製造方法を提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂を第1押出機1で溶融混練し、
更に、該熱可塑性樹脂100重量部に対してテトラフル
オロエタンを必須成分とする発泡剤3〜25重量部を加
えて加圧下で溶融混練し、これを加圧した第2押出機2
へ送り込み、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、中
和処理を施した熱膨張性黒鉛とポリリン酸アンモニウム
類との割合が9:1〜1:9である難燃性組成物5〜3
0重量部を第2押出機2へ供給し、第2押出機2のスク
リュー回転数16〜25rpmで上記熱可塑性樹脂と難
燃性組成物とを加圧下で溶融混練し、得られた発泡性混
合物を大気圧下に押出して発泡する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顕著な難燃性を示し、
燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生することなく、発
泡成形性や経時安定性が良好な難燃性樹脂発泡体を押出
発泡により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂発泡体は化学的安定性に富
み、断熱性、柔軟性にすぐれ、軽量であることから断熱
材、包装材など広範囲の用途に利用されている。熱可塑
性樹脂発泡体の製造方法としては、一般に、樹脂に熱分
解型の化学発泡剤を混練し、所定の形状に成形した後、
該発泡体の分解温度以上に加熱して発泡させる化学発泡
法と、ブタン、ペンタン、ジクロロフルオロメタン等の
樹脂の融点以下に沸点を有するガス又は揮発性液体を溶
融樹脂に圧入した後、低圧領域に放出して発泡させる押
出発泡方法が代表的である。
【0003】押出発泡法においては、一般に、熱可塑性
樹脂を押出機中に投入して溶融し、押出機の途中から発
泡剤を注入し、さらに溶融混練した後に口金から押出発
泡して発泡体を得ている。発泡剤としては、炭化水素
系、フルオロ炭化水素系、炭酸ガス、窒素ガス等が用い
られている。
【0004】上記熱可塑性樹脂発泡体は易燃性であるた
め、用途の拡大に伴い難燃性が要求されている。熱可塑
性樹脂を難燃化する方法としては、一般的にハロゲン含
有化合物を添加する方法が用いられている。このように
難燃処理されたものは高度の難燃性を備え、成形加工性
の低下や成形品の機械的強度の低下は比較的少ない。し
かし、加工時や焼却時に多量の煙を発生し、機器への腐
食性、人体への有害性が問題となり、近年、ハロゲン化
合物を用いない難燃化が強く要望されている。
【0005】ハロゲン化合物を使用しない難燃剤として
特開平6−25476号公報には、熱可塑性樹脂に熱膨
張性黒鉛とポリリン酸アンモニウムの2成分系を混合し
た難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物が記載されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載のもの
は、無機酸と強酸化剤により酸化処理して得られた熱膨
張性黒鉛を中和せずにそのまゝ使用しているため、これ
を配合した組成物は不安定となり、混練及び成形加工時
に機械装置を腐食させる原因となる。更に、熱膨張性黒
鉛は80メッシュ以上で99メッシュ以下という粒度の
大きなものを用いるので、押出発泡した場合に表面平滑
性が低下する。それ故、熱可塑性樹脂を押出発泡して発
泡体を得る方法には適さない。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解消し、顕著
な難燃性を示し、燃焼時に有害なハロゲン系ガスを発生
することのない難燃性樹脂発泡体を押出発泡により得る
ことのできる難燃性樹脂発泡体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明難
燃性樹脂発泡体の製造方法は、熱可塑性樹脂を第1押出
機で溶融混練し、更に、該熱可塑性樹脂100重量部に
対してテトラフルオロエタンを必須成分とする発泡剤3
〜25重量部を加えて加圧下で溶融混練し、これを加圧
した第2押出機へ送り込み、上記熱可塑性樹脂100重
量部に対し、中和処理を施した熱膨張性黒鉛とポリリン
酸アンモニウム類との重量比が9:1〜1:9である難
燃性組成物5〜30重量部を第2押出機へ供給し、第2
押出機のスクリュー回転数16〜25rpmで上記熱可
塑性樹脂と難燃性組成物とを加圧下で溶融混練し、得ら
れた発泡性混合物を大気圧下に押出して発泡することを
特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の本発明難燃性樹脂発泡体の
製造方法は、請求項1記載の難燃性樹脂発泡体の製造方
法において、150〜200メッシュの粒度を有する熱
膨張性黒鉛を使用するものである。
【0010】請求項3記載の本発明難燃性樹脂発泡体の
製造方法は、中和処理した熱膨張性黒鉛に加えたとき、
熱重量分析による0.5%重量減少温度が95〜170
℃であり、2%重量減少温度が180〜220℃である
ポリリン酸アンモニウム類を用いることを特徴とするも
のである。
【0011】又、請求項4記載の本発明難燃性樹脂発泡
体の製造方法は、請求項1乃至3記載の発明において、
発泡剤が、テトラフルオロエタンを必須成分とし、ヒド
ロクロロフルオロ炭化水素又はヒドロフルオロ炭化水素
との混合物であることを特徴とするものである。
【0012】本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、
エチレン系単量体、プロピレン系単量体、スチレン系単
量体、及びこれらと他の単量体(例えば、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルベ
ンゼン、アクリロニトリル、ジアリルフタレート、メチ
ルメタクリレート等のビニル系単量体)の重合体、又、
これらの共重合体が挙げられる。
【0013】上記重合体又は共重合体の例として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、クロロメチルスチレン、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−1−ブ
テン共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体、エチレン−スチレン共重合体、プロピレン−スチレ
ン共重合体、プロピレン−塩化ビニル共重合体、プロピ
レン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−1−ブテン共
重合体、プロピレン−メチルメタクリレート共重合体、
プロピレン−スチレン共重合体、スチレン−塩化ビニル
共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
1−ブテン共重合体、スチレン−メチルメタクリレート
共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は単独或いは2
種類以上混合して使用することができる。
【0014】熱膨張性黒鉛は従来公知の物質であり、天
然燐状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグ
ラファイト等の粉末を濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機
酸と、濃硝酸、過塩素酸、過マンガン酸塩、重クロム酸
塩、過酸化水素水などの強酸化剤とで処理してグラファ
イト層間化合物を生成させたもので、炭素の層状構造を
維持したまゝの結晶化合物である。
【0015】本発明では、上記のように酸処理して得ら
れた熱膨張性黒鉛を、アンモニア、脂肪族低級アミン、
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和
して用いる。中和せずに用いると、これを含有する組成
物の安定性が悪くなり、混練及び成形加工時に機械装置
を腐食させる原因となる。
【0016】上記中和処理剤の脂肪族低級アミンとして
は、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルア
ミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等
が挙げられる。アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金
属化合物としては、カリウム、カルシウム、バリウム、
マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、
有機酸塩等が挙げられる。
【0017】熱膨張性黒鉛は粒度が150〜200メッ
シュのものが好ましい。粒度が200メッシュよりも細
かいと黒鉛の膨張度が低く、そのため難燃性が低下して
所望の難燃性が得られない場合がある。又、150メッ
シュよりも大きいと膨張度が大きくて難燃性付与という
点で効果はあるが、樹脂と混練する際に分散性が悪く、
製品の物性が低下し、更に、発泡体表面に凹凸が生じる
ことがあるという問題がある。
【0018】本発明で用いるポリリン酸アンモニウム類
としては、ポリリン酸アンモニウム又はメラミン変性ポ
リリン酸アンモニウムなどが挙げられ、難燃性を向上さ
せるために熱重量分析による0.5%重量減少温度が9
5〜170℃、2%重量減少温度が180〜220℃の
範囲にあることが好ましい。
【0019】上記0.5%及び2%重量減少温度とは、
熱重量分析装置を用いて昇温速度10℃/分、流速20
0ml/分の空気流の条件下で、10mgの試料を30
℃から900℃まで昇温した際に、試料重量が0.5%
及び2%減少する温度である。
【0020】5%及び2%重量減少温度が上記の範囲で
あればポリリン酸アンモニウム類は特に限定はなく、ポ
リリン酸アンモニウムとメラミン変性ポリリン酸アンモ
ニウムは単独で用いてもよく、併用しても差し支えな
い。
【0021】本発明においては、熱膨張性黒鉛とポリリ
ン酸アンモニウム類との重量比は9:1〜1:9であ
り、好ましくは8:2〜5:5である。この範囲を外れ
ると、それぞれを単独で用いた場合と比べて難燃性では
殆ど差がなくなるためである。
【0022】又、熱膨張性黒鉛とポリリン酸アンモニウ
ム類との混合難燃剤の熱可塑性樹脂100重量部に対す
る含有量は5〜30重量部とする。好ましくは8〜20
重量部である。30重量部を超えると均一な発泡体が得
られず、5重量部未満では充分な難燃性が得られない。
【0023】以上のように配合した発泡性混合物には、
発泡を阻害しない範囲で、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム等の水和金属酸
化物等の難燃助剤、収縮防止剤、気泡核剤、酸化防止
剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、架橋触媒等を配合しても
よい。
【0024】収縮防止剤としては、炭素数15〜22の
脂肪族アミド(ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、
ステアリン酸ステアリルアミド等)、脂肪族アルコール
(ステアリン酸グリセリド等)が挙げられる。気泡核剤
としては、シリカ、タルク、炭酸カルシウム、ステアリ
ン酸カルシウム、重曹等が挙げられる。酸化防止剤、帯
電防止剤、顔料などは一般に市販されているものを使用
すればよい。架橋触媒としては、ジブチル錫ラウレー
ト、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレー
ト、酢酸第一錫、カプリル酸第一錫、ナフテン酸錫、カ
プリル酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0025】本発明で用いる発泡剤はテトラフルオロエ
タンを必須成分とするものである。テトラフルオロエタ
ンはオゾン層を破壊する作用がなく、従来のクロロフル
オロ炭化水素と同等の発泡特性を有するために、従来用
いられていた押出発泡機を大幅に変更することなく発泡
体を製造することができる。上記発泡剤には、必要に応
じてその他の成分を混合して使用することができる。例
えば、プロパン、ブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘ
キサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、2,
3−ジメチルブタン、シクロペンタン等の炭化水素類、
クロロメタン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素
類、また、オゾン層を破壊するおそれの少ないものとし
て、ヒドロクロロフルオロ炭化水素とヒドロフルオロ炭
化水素が挙げられる。これらは1種類以上をテトラフル
オロエタンに添加して用いることができる。
【0026】ヒドロクロロフルオロ炭化水素としては、
モノクロロジフルオロメタン、モノクロロテトラフルオ
ロメタン、モノクロロジフルオロエタンがあり、ヒドロ
フルオロ炭化水素としては、ジフルオロメタン、ペンタ
フルオロエタン、トリフルオロエタン、ジフルオロエタ
ンが挙げられる。
【0027】発泡剤の添加量は所望の発泡倍率に応じて
適宜決定するが、通常は熱可塑性樹脂100重量部に対
し3〜25重量部程度である。発泡剤は大気圧下では1
週間程度で大気中に逸散するので、製品化された後は燃
焼時にハロゲン系ガスを発生する可能性はない。
【0028】本発明においては第1押出機と第2押出機
の2台の押出機を使用する。第1押出機は熱可塑性樹脂
を溶融混練し、これに発泡剤を混合するためのものであ
って、通常の単軸押出機が使われる。第2押出機は発泡
剤が揮発しないように加圧した状態とし、難燃剤に高剪
断力を与えないようにスクリューを低速回転させながら
難燃剤を混合する。
【0029】熱膨張性黒鉛を前記の粒度に保つために
は、第1押出機を単軸押出機もしくは2軸押出機とし、
第2押出機を単軸押出機とするのが好ましい。
【0030】発泡方法としては、熱可塑性樹脂と所望の
添加剤を第1押出機に投入して溶融混練し、テトラフル
オロエタンを必須成分とする発泡剤をバレル途中の注入
口から押出機中に圧入し、加圧下で発泡剤を樹脂に混練
溶解する。スクリューの回転速度は35〜40rpmで
ある。第1押出機で熱可塑性樹脂に溶解した発泡剤が揮
発しないように加圧下にして発泡剤が溶解された熱可塑
性樹脂を第2押出機へ送り込む。
【0031】中和処理した熱膨張性黒鉛をポリリン酸ア
ンモニウム類との比が9:1〜1:9となるように、且
つ、ポリリン酸アンモニウムとの合計重量が上記熱可塑
性樹脂100重量部に対して5〜30重量部となるよう
に第2押出機へ投入し、第2押出機のスクリューの回転
速度を16〜25rpmとし、好ましくは18〜20r
pmとして緩やかな混練でゆっくりと樹脂を冷却しなが
ら金型に送り出す。この後、第2押出機に設けられた所
定形状の金型から大気圧領域に押出すと発泡する。
【0032】このようにする理由は、第1押出機では原
材料及び発泡剤の溶融、混練を行うため、材料は高剪断
力を受ける。熱膨張性黒鉛を第1押出機に投入した場
合、高剪断力による分配作用を受けて粒度が細かくな
り、粒度分布も細かい方へ広がるので目的どおりの難燃
性が得られなくなるためである。つまり、第1押出機が
単軸押出機もしくは2軸押出機、又は第2押出機が2軸
押出機の場合、これらに熱膨張性黒鉛を投入して高速で
混合すると、上記のように熱膨張性黒鉛の粒度が小さく
なり、難燃性が低下する。
【0033】
【作用】難燃剤として中和処理した熱膨張性黒鉛とポリ
リン酸アンモニウム類とを重量比9:1〜1:9で混合
して使用し、且つ、第2押出機のスクリューの回転速度
を16〜25rpmとして難燃剤に高剪断力を与えない
ようにスクリューを低速回転させながら難燃剤を混合す
るので、顕著な難燃性を発現する。又、燃焼してもハロ
ゲン系ガスを発生しない。更に、ポリリン酸アンモニウ
ム類の0.5%重量減少温度が95〜170℃、2%重
量減少温度が180〜220℃の場合は、一層確実な難
燃性が得られる。
【0034】熱膨張性黒鉛は中和処理されているので、
これを含む組成物の安定性がよく製造装置を腐食させた
りすることがない。
【0035】
【実施例】以下に本発明難燃性樹脂発泡体の製造方法の
実施例を説明する。図1は本実施例で用いた発泡装置を
示す概略図である。1は横方向に配置された単軸の第1
押出機(口径40mm,L/D=32)であり、押出し
金型11は縦方向に配置された単軸の第2押出機(口径
65mm,L/D=28)2に接続されている。発泡剤
タンク3からは注入ポンプ4を介して供給管41が第1
押出機1の発泡剤注入口12へ接続されている。又、別
の供給管71が加圧ポンプ7を介して加圧チャンバー5
へ接続され、加圧チャンバー5内に設置された難燃剤フ
ィーダー6から難燃剤供給管61が第2押出機2へ接続
されている。21は押出し金型である。
【0036】加圧ポンプ7は供給管71を通して注入ポ
ンプ4へ圧力をかけ、第1押出機1内を加圧状態に維持
するとともに、加圧チャンバー5にも圧力をかけて難燃
剤供給管61を通じて第2押出機2内を加圧状態に維持
する。
【0037】使用した材料は次のものである。 熱可塑性樹脂 LDPE;低密度ポリエチレン(密度0.91g/cm
3 ,MI=4.0) GLDPE;架橋性低密度ポリエチレン(上記LDPE
をシラングラフトしたもの,密度0.91g/cm3
MI=3.9) EVA ;エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニ
ル含有量15%,密度0.92g/cm3 ,MI=2.
5) PP ;ホモポリプロピレン(密度0.91g/c
3 ,MI=2.5) PS ;ポリスチレン(密度1.95g/cm3
MI=10) 気泡核剤 タルク ;粒度200メッシュ 熱膨張性黒鉛 中和処理した熱膨張性黒鉛と未処理の熱膨張性黒鉛のp
Hは、予め25℃の純水100cm3 に熱膨張性黒鉛を
1g投入し、スターラーで5分間攪拌し、pH計で測定
した。その結果、中和処理した熱膨張性黒鉛のpH=
9.5 未処理の熱膨張性黒鉛のpH=3.3 であった。両者
をラボプラストミルで混練試験(密度0.91,メルト
インデックス4.0の低密度ポリエチレン100重量部
に対し、熱膨張性黒鉛20g配合)したところ、未処理
品は混練金型に腐食とみられる白化が生じた。よって、
本発明における実施例及び比較例には中和処理品を用い
た。
【0038】発泡剤 HFC−134a;テトラフルオロエタン HFC−32 ;ジフルオロメタン HFC−125 ;ペンタフルオロエタン HCFC−124;モノクロロテトラフルオロエタン
【0039】(実施例1〜7)図1において、熱膨張性
黒鉛と発泡剤以外の表1に示す材料8を配合に従って計
量混合し、第1押出機1のホッパー13から投入してス
クリューの回転速度40rpmで溶融混練した後、該第
1押出機1中央部に設けられた発泡剤注入口12から表
1に示す配合の発泡剤を、表1に示す割合で圧入して混
練溶解し、金型11から第2押出機2へ圧入した。
【0040】溶解した発泡剤が揮発しないように、加圧
チャンバー5内の難燃剤フィーダー6から加圧下で難燃
剤を第2押出機2内に圧入し、スクリューの回転速度2
0rpmで緩やかに混練、冷却した発泡性樹脂組成物を
押出し金型21へ送り、該金型21先端の口金(内径
2.1mm,外径4.3mm)から大気中に押出して内
径11mm、外径21mmの円筒状発泡体9を得た。
【0041】(比較例1〜2)熱膨張性黒鉛の粒度を表
2に示すように変更した以外は実施例1と同様にして発
泡体を得た。
【0042】(比較例3〜4)熱膨張性黒鉛の粒度を表
2に示すように変更した以外は実施例5と同様にして発
泡体を得た。
【0043】(比較例5〜7)各材料の配合量を表2及
び表3に示すとおりとし、図2に示す従来の単軸押出機
1を用いて押出し発泡した。図2で1は単軸押出機(口
径50mm,L/D=32)であり、ホッパー13から
発泡剤以外の材料8を投入してスクリューの回転速度4
0rpmで溶融混練し、押出機1中央部の注入口12よ
り発泡剤を圧入し、更に混練、冷却した発泡性樹脂組成
物を金型11先端の口金(内径2.1mm,外径4.3
mm)から大気中へ押出して内径11mm、外径21m
mの円筒状発泡体9を得た。
【0044】(比較例8〜9)熱膨張性黒鉛とポリリン
酸アンモニウムの配合量を表3に示すように変更した以
外は比較例5と同様の配合とし、図1に示す押出し装置
を用いて発泡体を得た。
【0045】(比較例10〜11)各材料の配合量を表
3及び表4に示すとおりとし、図1に示す押出機を用い
て押出し発泡した。
【0046】(比較例12〜13)発泡剤としてテトラ
フルオロエタンを使用せず、表4に示す材料の配合とし
た以外は図1に示す装置を用いて発泡体を得た。
【0047】(比較例14)第2押出機のスクリュー回
転数を10rpmとした以外は実施例と同様にして発泡
体を得た。
【0048】(比較例15)第2押出機のスクリュー回
転数を30rpmとした以外は実施例と同様にして発泡
体を得た。
【0049】実施例及び比較例で得られた発泡体につ
き、以下の方法で難燃性と外観の評価を行った。 (1)難燃性 JIS D 1201に準じて酸素指数を測定した。 ○:酸素指数28以上 ×:酸素指数28未満 (2)外観 発泡体の発泡むら等による外観不良を凹凸の有無により
判定した。 ○:表面に0.2mm以上の凹凸無し ×:表面に0.2mm以上の凹凸有り 以上の結果を表1及び表2に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】表1乃至表4から明らかなとおり、実施例
1〜7のものは本発明の構成用件を備えているので、い
ずれも難燃性、外観ともにすぐれている。一方、比較例
1〜15のものは本発明の構成用件のいずれかが欠けて
いるために、難燃性、外観ともに満足なものではない。
【0055】
【発明の効果】本発明難燃性樹脂発泡体の製造方法は以
上の構成であるから以下の効果を奏するものである。本
発明では難燃剤として中和処理した熱膨張性黒鉛とポリ
リン酸アンモニウム類とを重量比9:1〜1:9で混合
して使用し、且つ、第2押出機のスクリューの回転速度
を16〜25rpmとして難燃剤に高剪断力を与えない
ようにスクリューを低速回転させながら難燃剤を混合す
るので、顕著な難燃性を示し、燃焼時に有害なハロゲン
系ガスを発生することのない難燃性樹脂発泡体を押出発
泡により得ることができる。又、熱膨張性黒鉛は中和処
理されているので、これを含む組成物の安定性がよく製
造装置を腐食させたりすることがない。更に、ポリリン
酸アンモニウム類の0.5%重量減少温度が95〜17
0℃、2%重量減少温度が180〜220℃である場合
は、一層確実な難燃性が得られる。
【0056】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる押出し発泡装置の実施例を示す
概略図。
【図2】従来の押出し発泡装置を示す概略図。
【符号の説明】
1 :第1押出機 2 :第2押出機 3 :発泡剤タンク 4 :注入ポンプ 5 :加圧チャンバー 6 :難燃剤フィーダー 7 :加圧ポンプ 9 :発泡体 11,21:押出し金型 12:発泡剤注入口 13:ホッパー 41,71:供給管 61:難燃剤供給管

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を第1押出機で溶融混練
    し、更に、該熱可塑性樹脂100重量部に対してテトラ
    フルオロエタンを必須成分とする発泡剤3〜25重量部
    を加えて加圧下で溶融混練し、これを加圧した第2押出
    機へ送り込み、上記熱可塑性樹脂100重量部に対し、
    中和処理を施した熱膨張性黒鉛とポリリン酸アンモニウ
    ム類との重量比が9:1〜1:9である難燃性組成物5
    〜30重量部を第2押出機へ供給し、第2押出機のスク
    リュー回転数16〜25rpmで上記熱可塑性樹脂と難
    燃性組成物とを加圧下で溶融混練し、得られた発泡性混
    合物を大気圧下に押出して発泡することを特徴とする難
    燃性樹脂発泡体の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱膨張性黒鉛が150〜200メッシュ
    の粒度を有するものである請求項1記載の難燃性樹脂発
    泡体の製造方法。
  3. 【請求項3】 中和処理した熱膨張性黒鉛に加えたと
    き、熱重量分析による0.5%重量減少温度が95〜1
    70℃であり、2%重量減少温度が180〜220℃で
    あるポリリン酸アンモニウム類を用いることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の難燃性樹脂発泡体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 発泡剤が、テトラフルオロエタンを必須
    成分とし、ヒドロクロロフルオロ炭化水素又はヒドロフ
    ルオロ炭化水素との混合物であることを特徴とする請求
    項1乃至3に記載の難燃性樹脂発泡体の製造方法。
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