JPH08300863A - 潜像を有する印刷体 - Google Patents

潜像を有する印刷体

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JPH08300863A
JPH08300863A JP7129166A JP12916695A JPH08300863A JP H08300863 A JPH08300863 A JP H08300863A JP 7129166 A JP7129166 A JP 7129166A JP 12916695 A JP12916695 A JP 12916695A JP H08300863 A JPH08300863 A JP H08300863A
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JP7129166A
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Harumi Nakamura
春美 中村
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Toppan Edge Inc
Original Assignee
Toppan Moore Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種カラーあるいは白黒複写機における濃い
濃度から淡い濃度までの如何なる複写濃度調整レベルに
おいても、定常的に複写物面の所定領域に潜像を顕出さ
せ、また、必要に応じて複写物面全域に潜像を顕出させ
ることができる印刷体の提供。 【構成】 基体面の所定領域に、互いにスクリーン線数
の異なる潜像と背景を有した印刷物であって、前記潜像
と背景が濃度の異なる少なくとも2種類のスクリーン模
様を並列および/または混在させた様態で組み合わせて
なり、前記潜像が少なくとも2色のインキからなるスク
リーン模様で構成され、前記背景も前記潜像と同一の少
なくとも2色のインキからなるスクリーン模様で構成さ
れるとともに、前記潜像における少なくとも2色のイン
キからなるスクリーン模様が、それぞれ異なるスクリー
ン濃度で構成され、前記背景における少なくとも2色の
インキからなるスクリーン模様も、前記潜像と同一のそ
れぞれ異なるスクリーン濃度で構成されたことを特徴と
する潜像を有する印刷体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現物の印刷物では肉眼
で潜像を認識し難いが、印刷物をカラー複写あるいは白
黒複写した場合、複写物の所定領域に潜像が顕出される
機能を有した印刷体に関し、さらに詳しくは、カラーあ
るいは白黒複写機の複写濃度調整レベルを何れの範囲に
設定しても、潜像が顕出するものであり、証書類、ゲー
ムカード類、抽選券等に有効に利用でき、とりわけ、定
期券、印鑑証明書、商品券、小切手、紙幣、帳票、ある
いは各種の証券類等の証書類の偽造防止に有効に利用で
きる潜像を有した印刷体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機の普及により、あらゆる印
刷物が手軽に複写できるようになっている。また、この
ような便利さの反面、複写機の精度向上にともない、商
品券、小切手、紙幣、あるいは各種証券類等の証書類を
複写して偽造する事態が生じている。このような偽造を
防止するために、従来より、特殊インキの使用、磁気マ
ークの刷り込み、蛍光物質による隠し文字の印刷が試み
られてきたが、持続性の欠如、特殊設備の必要性、コス
ト高等の点で問題があった。
【0003】そこで、このような偽造防止策として、例
えば、特公昭55ー45400号公報では、基体面に微
細構成子よりなる潜像を印刷し、潜像の周囲の白地部分
に潜像よりも粗または密な微細構成子を用いて印刷を施
した潜像入り印刷物が開示され、また、特開平1ー81
698号公報では、証書類の基体面に濃色の模様パター
ンを150〜175線の10%程度の網点で構成し、模
様パターン以外の背景パターンを、模様パターンと明瞭
に識別できる色合いで、150〜175線の10%程度
の網点でそれぞれ印刷し、さらに、この基体の一部に、
模様パターンが施されていることを示す文言を刷り込ん
だり、カムフラージュ模様を組み込んだグラデーション
印刷層を重ね刷りした複写偽造防止用紙等も提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスクリーン印刷技術を応用した偽造防止策にも盲点
があり、ある特定の複写濃度調整レベルで複写した際
に、複写された潜像と背景の複写濃度が全く同一となる
ことがあり、この場合には、潜像と背景との識別が困難
になるという不都合が生じている。
【0005】そこで、このような不都合を解決するた
め、従来では、スクリーン濃度が同一でスクリーン線数
の異なるスクリーン模様で構成された潜像と背景の組み
合せを基体面上の複数の領域に分けて施し、ある特定の
複写濃度調整レベルで複写した際、どこかの領域で潜像
と背景の複写濃度が同一となり、潜像と背景の識別が困
難になっても、別の領域において潜像が顕出されるとい
う方法で対処してきた。
【0006】しかしながら、このような方法では、複写
濃度調整レベルに応じて潜像は複写物面の異なった領域
で顕出される。換言すれば、如何なる複写濃度調整レベ
ルで複写しても、潜像を定常的に特定の領域に顕出させ
ることはできず、例えば、複写偽造物であるか否かを判
定するための判定部を特定領域に固定したい場合、ある
いは、複写物に模様や図柄が顕出するゲームカードや当
選品や当選番号が顕出する抽選券において、顕出部を特
定箇所内に固定したい場合があっても、そのためには複
写機を選定するか、各種複写機の分解能レベルに応じた
複写濃度調整範囲を指定しなければならず、したがっ
て、多大な不都合が生じていた。さらに、如何なる複写
濃度調整レベルで複写しても基体面全域に亙って設けた
潜像を顕出させるようにすることは不可能であった。
【0007】したがって、本発明は、このような従来の
課題に鑑み、各種カラーあるいは白黒複写機における濃
い濃度から淡い濃度までの如何なる複写濃度調整レベル
においても、定常的に複写物面の所定領域に潜像を顕出
させ、また、必要に応じて複写物面全域に潜像を顕出さ
せることができる印刷体の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明者は、特定のスクリーン濃度からなるスク
リーン模様において潜像部と背景部が略同一濃度で複写
され、潜像部と背景部との識別が困難となっても、この
現象は、スクリーン濃度の異なる別のスクリーン模様に
おける潜像部と背景部との間には同時に発生し得ないた
め、濃度の異なる別のスクリーン模様における潜像部の
集合体により潜像が顕出すること、さらに、基体面所定
領域の潜像と背景をスクリーン濃度の異なる複数色のイ
ンキで印刷することで、シアン、マゼンタ、イエロー、
ブラックの各色毎にスキャンし、各色トナーを基体上に
転写する際、濃淡調節機構で設定された特定の複写濃度
調整レベルにおいて、複数色で印刷された各々の潜像部
あるいは背景部のみが複写されることを見出し、本発明
を想到したものである。
【0009】本発明は、このような知見に基づいてなさ
れたもので、すなわち、基体面の所定領域に、互いにス
クリーン線数の異なる潜像と背景を有した印刷物であっ
て、前記潜像と背景が、濃度の異なる少なくとも2種類
のスクリーン模様を並列および/または混在させた様態
で組み合わせてなり、前記潜像が少なくとも2色のイン
キからなるスクリーン模様で構成され、前記背景も前記
潜像と同一の少なくとも2色のインキからなるスクリー
ン模様で構成されると共に、前記潜像における少なくと
も2色のインキからなるスクリーン模様が、それぞれ異
なるスクリーン濃度で構成され、前記背景における少な
くとも2色のインキからなるスクリーン模様も、前記潜
像と同一のそれぞれ異なるスクリーン濃度で構成された
ことを特徴とする潜像を有する印刷体を提供する。
【0009】とりわけ、本発明は、一つの色のインキに
おける前記潜像をスクリーン線数50〜80線/イン
チ、スクリーン濃度5〜80%とし、前記背景をスクリ
ーン線数130〜200線/インチ、スクリーン濃度5
〜80%とする一方、他の色のインキにおける前記潜像
をスクリーン線数130〜200線/インチ、スクリー
ン濃度5〜80%とし、前記背景をスクリーン線数50
〜80線/インチ、スクリーン濃度5〜80%とする前
記印刷体を提供する。
【0010】また、本発明は、前記スクリーン濃度5〜
80%から選択された濃度の異なる少なくとも2種類の
スクリーン模様において、互いの濃度差が5〜20%で
あることを特徴とする前記印刷体を提供する。
【0011】
【作用】本発明の印刷体においては、基体面の所定領域
の潜像と背景のそれぞれが、異なる色のインキからな
り、且つ、スクリーン濃度の異なる少なくとも2つのス
クリーン模様を組み合わせてなるため、カラーあるいは
白黒何れの複写機の濃度調整レベルにおいて、濃淡何れ
か一方に偏った場合でも、印刷された色の内、少なくと
も一つの色の印刷部分が識別可能に現出し、また、ある
特定の複写濃度調整レベルでカラー複写した際、たと
え、特定のスクリーン濃度からなるスクリーン模様にお
いて潜像部と背景部が略同一濃度で複写され、潜像部と
背景部との識別が困難となっても、この現象は、スクリ
ーン濃度の異なる別のスクリーン模様における潜像部と
背景部との間には同時に発生し得ないため、濃度の異な
る別のスクリーン模様における潜像部の集合体により潜
像が現出する。
【0012】なお、濃度の異なる少なくとも2種類のス
クリーン模様において、それぞれ互いの濃度差は、印刷
物の用途、デザイン等により任意に選定するものである
が、その濃度差を5〜20%とすることにより、現物の
印刷物では、濃度の異なるスクリーン模様同士の濃度差
が20%以下であれば、潜像が一層視認し難く、ほぼ一
様の模様として認識され、且つ、複写物では、ある特定
の複写濃度調整レベルで複写した際、特定のスクリーン
濃度からなる潜像部と背景部とが略同一濃度で複写され
て識別が困難となっても、それ以外のスクリーン模様に
少なくとも5%の濃度差があれば、この現象は、それ以
外のスクリーン模様における潜像部と背景部との間には
同時に発生し得ず、したがって、印刷体に印刷された情
報を見易くさせた潜像を有した印刷体を提供できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の潜像を有する印刷体を、複写
防止用印刷物とした実施例に基づき詳細に説明するが、
ここにおいて、印刷体の構成を分かり易くするため、便
宜的に印刷体の版下構成を交えて説明する。
【0014】すなわち、図1は、スクリーン濃度20%
のスクリーン模様を第1の色で印刷するための版下の概
略的平面図であり、この版下は潜像部A1および/また
は、これとスクリーン線数が異なる背景部A2からなる
帯状スクリーンAを印刷するものである。図2は、スク
リーン濃度12%のスクリーン模様を第2の色で印刷す
るための版下の概略的平面図であり、この版下は潜像部
B1および/または、これとスクリーン線数が異なる背
景部B2からなる帯状スクリーンBを印刷するものであ
る。そして、図3は、図1と図2に示した2つの版下を
重ねて1つの版下とした後、または、2つの版下からフ
ィルムを介してまたは介さずして作成された刷版により
印刷されてなる本発明の一実施例である2色のインキを
用いてなる複写防止用印刷用紙の概略的平面図。また、
図4は、図3の複写偽造防止用印刷用紙をカラー複写機
の複写濃度調整レベルを段階的に変えて複写した場合の
複写物の様態変化説明図である。さらに、図5は、本発
明の別の実施例である地紋で潜像と背景を構成した2色
のインキを用いてなる抽選券用紙の概略的平面図。そし
て図6は、図5の抽選券用紙を白黒複写機の複写濃度調
整レベルを段階的に変えて複写した場合の複写物の様態
変化説明図である。尚、図1、図2の版下および図3の
複写防止用印刷用紙、図5の抽選券用紙における潜像部
と背景部は、それぞれの位置、形状等が理解し易いよう
敢えて識別可能に作図している。
【0015】先ず、第1の色としてシアン、第2の色と
してマゼンタを採用した第1実施例について説明する
と、本発明の第1実施例である複写偽造防止用印刷用紙
1は、複写物の表面に警告文字「コピー」を顕出させる
もので、シアン刷色による、スクリーン濃度20%、ス
クリーン線数65線の万線模様からなる潜像部A1およ
び/または、スクリーン濃度20%、スクリーン線数1
50線の網点模様からなる背景部A2で構成された帯状
スクリーンAと、マゼンタ刷色による、スクリーン濃度
12%、スクリーン線数65線の万線模様からなる潜像
部B1および/または、スクリーン濃度12%、スクリ
ーン線数150線の網点模様からなる背景部B2で構成
された帯状スクリーンBを並列させた様態で組み合わせ
てなるものである。
【0016】本発明のスクリーン濃度においては、使用
する潜像部と背景部のスクリーン線数を考慮すると、現
状使用されている複写機では、スクリーン濃度が5%未
満であると複写濃度調整レベルを最も濃い状態にしても
現出し難くなり、反面、実用上大方の刷色においてもス
クリーン濃度が80%を超えると複写濃度調整レベルを
最も薄い状態にしても濃く現出して潜像部と背景部との
識別が困難になる。また、潜像部と背景部のスクリーン
線数の一方をスクリーン線数50〜80線/インチから
選択し、他方を130〜200線/インチから選択する
が、これらの範囲の組み合せは、潜像と背景が印刷され
た印刷物において、目視により両者を識別困難とさせる
のに適当であると共に、実用上、現在使用されている複
写機における広範囲の複写濃度調整レベルにおいて、潜
像部と背景部の複写濃度のコントラスト差を十分保てる
からである。
【0017】なお、一般に、版下におけるスクリーン濃
度と、版下によって実際に印刷した印刷体における印刷
濃度とは、印圧、インキの盛り量等の諸条件によって相
違し同一にならないため、同一濃度スクリーン模様と
は、略同一濃度を含むものであり、現物の印刷体の通常
の目視において潜像の識別が困難な状態をも含むもので
ある。また、スクリーンとは網点、万線、その他の形状
を含むものである。さらに、図示していないが、潜像お
よび/または背景と重なって他のカムフラージュ模様が
表現されるよう印刷してもよい。そして、印刷体表面に
は、予め、タイトル、金額欄等の各種の印刷が施されて
もよいものである。
【0018】このように構成された複写偽造防止用印刷
用紙1によれば、極めて注意深く観察しても、何れの帯
状スクリーンにおいても、潜像部と背景部とを肉眼で識
別することは困難であり、単に、スクリーン濃度の異な
る2種類のストライプが交互に積層した状態として認識
される。しかしながら、この印刷用紙を段階的に複写濃
度調整レベルを変えて複写すると、図4に示すように、
潜像と背景を構成するスクリーン濃度やスクリーン線数
が異なるそれぞれの潜像部と背景部において、複写機の
複写濃度調整レベルに応じて複写濃度が変化する。
【0019】以下、本実施例の複写偽造防止用印刷用紙
を、複写濃度調整レベルを段階的に変えてカラー複写し
た場合の複写物の様態変化を、図4に基づき詳述する。
【0020】先ず最初に、カラー複写機の複写濃度調整
レベルを最も薄い状態にした場合(図4のレベル1参
照)には、帯状スクリーンAにおける潜像部A1はシア
ン色で淡く現出するが、その他のスクリーン模様は複写
機の解像力の限界性によって現出せず、したがって、警
告文字「コピー」が潜像部A1の集合体の顕出をもって
確認された。
【0021】次に、さらに複写濃度調整レベルを上げ
て、中間と最も薄い状態の間にした場合(図4のレベル
2参照)には、帯状スクリーンAにおける潜像部A1は
シアン色で多少濃く現出し、背景部A2は淡く現出す
る。一方、帯状スクリーンBにおける潜像部B1は部分
的にマゼンタ色で淡く現出するが、背景部B2は全く現
出しない。すなわち、潜像部A1と背景部A2および潜
像部B1と背景部B2のそれぞれの間に複写濃度のコン
トラスト差が生じるため、警告文字「コピー」が確認さ
れた。
【0022】そして、複写濃度調整レベルを中間状態に
した場合(図4のレベル3参照)には、帯状スクリーン
Aにおける潜像部A1はシアン色で濃く現出され、ま
た、背景部A2は多少濃く現出される。一方、帯状スク
リーンBにおける潜像部B1はマゼンタ色で多少濃く現
出され、また、背景部B2は部分的に淡く現出する。す
なわち、潜像部A1と背景部A2および潜像部B1と背
景部B2とのそれぞれの間に、依然として複写濃度のコ
ントラスト差があるため、警告文字「コピー」が確認さ
れた。
【0023】また、さらに複写濃度調整レベルを上げ
て、中間と最も濃い状態の間にした場合(図4のレベル
4参照)には、帯状スクリーンAにおける潜像部A1と
背景部A2がほぼ同一濃度でシアン色で一様に現出し、
両者の識別が困難となったが、帯状スクリーンBにおい
ては、潜像部B1はマゼンタ色で濃く現出され、背景部
B2も多少濃く現出されたが、潜像部B1と背景部B2
との間および潜像部B1と背景部A2との間には依然と
して複写濃度のコントラスト差があるため、警告文字
「コピー」が確認された。
【0019】以下、本実施例の複写偽造防止用印刷用紙
を、複写濃度調整レベルを段階的に変えてカラー複写し
た場合の複写物の様態変化を、図4に基づき詳述する。
【0024】複写濃度調整レベルを最も濃い状態にした
場合(図4のレベル5参照)には、帯状スクリーンBに
おける潜像部B1と背景部B2がほぼ同一濃度でマゼン
タ色で一様に現出し、両者の識別が困難なものとなった
が、帯状スクリーンAにおいては、潜像部A1よりも背
景部A2の方が濃く現出するため、潜像部A1と背景部
A2との間および潜像部A1と背景部B2との間に複写
濃度のコントラスト差が生じ、警告文字「コピー」が確
認された。
【0025】本実施例においては、各々の帯状スクリー
ンにおける潜像部のスクリーン線数を同じ65線とし、
同様に、背景部を同じ150線としたが、各々の帯状ス
クリーンにおいて、潜像部同士と背景部同士とを互いに
異なるスクリーン線数で構成してもよく、例えば、上記
の実施例において、潜像部A1を50線とし、潜像部B
1を80線とし、一方、前述した如く、背景部A2を1
30線とし、背景部B2を180線としてもよい。但
し、この場合でも、潜像部A1と背景部A2とのスクリ
ーン濃度は同一で、潜像部B1と背景部B2とのスクリ
ーン濃度も同一であることは必要である。
【0026】なお、本実施例におては、同一スクリーン
濃度からなる潜像部と背景部との組み合せを直線的な帯
状スクリーンとしたが、このような帯状を基本として構
成する場合でも、これを曲線的に構成したり、波型、折
線的に構成したり、あるいは帯状を所定長としてこれを
レンガ状に組み合わせて構成したり、同心円状に構成し
てもよく、それぞれの潜像部と背景部の集合体が潜像と
背景を構成するものであれば、その形状は限定されるも
のではない。また、3種類以上のスクリーン濃度で構成
する場合でも、異なるスクリーン模様を交互に順序立て
て積層するのが好ましく、また、その帯幅も潜像の大き
さにより適宜選定されるものである。
【0027】次に、第1の色としてシアン20重量%と
メジウム80重量%を混合してなるメジウムで希釈した
シアン、第2の色としてマゼンタを採用した第2実施例
について説明する。本発明の別の実施例である抽選券用
紙2は、複写物面に隠し番号「123」を顕出させるも
ので、図5に示すように、メジウムで希釈したシアン刷
色による、スクリーン濃度35%、スクリーン線数50
線の万線微細子の地紋からなる潜像部C1およびスクリ
ーン濃度35%、スクリーン線数130線の万線微細子
の地紋からなる背景部C2と、マゼンタ刷色による、ス
クリーン濃度15%、スクリーン線数50線の網点微細
子からなる潜像部D1およびスクリーン濃度15%、ス
クリーン線数200線の網点微細子からなる背景部D2
とを組み合わせてなるものである。
【0028】このように得られた印刷物では、現物の印
刷物においては、肉眼では地紋を現わすスクリーン模様
とてし捉えられ、潜像と背景とを肉眼で識別することは
困難であるが、今度は白黒複写機を用いて段階的に複写
濃度調整レベルを変えて複写すると、前記実施例と同様
な仕組みにより、前記実施例と同様な様態変化が得ら
れ、複写物面の所定領域に隠し番号が顕出される。
【0029】以下、本実施例の抽選券用紙を、複写濃度
調整レベルを段階的に変えて白黒複写した場合の複写物
の様態変化を図6に基づき詳述する。
【0030】先ず、複写機の複写濃度調整レベルを最も
薄い状態にした場合(図6のレベル1参照)は、潜像部
C1は淡黒く現出するが、その他のスクリーン模様は複
写機の解像力の限界性によって現出せず、したがって、
隠し番号「123」が潜像部C1の集合体の顕出をもっ
て確認された。
【0031】次に、さらに複写濃度調整レベルを上げ
て、中間と最も薄い状態の間にした場合(図6のレベル
2参照)には、潜像部C1は濃い黒で現出するが、背景
部C2は淡黒く現出する。一方、潜像部D1は淡黒く現
出するが、背景部B2はほとんど現出しない。すなわ
ち、潜像部C1と背景部C2の間に複写濃度のコントラ
スト差が生じ、また、潜像部D1の単独の現出により、
隠し番号「123」が確認された。
【0032】そして、複写濃度調整レベルを中間状態に
した場合(図6のレベル3参照)、潜像部C1はさらに
濃い黒で現出され、背景部C2は多少濃い黒現出され
る。一方、潜像部D1は多少濃い黒で現出され、背景部
D2は淡黒く現出される。すなわち、潜像部C1と背景
部C2および潜像部D1と背景部D2とのそれぞれの間
に、依然として複写濃度のコントラスト差があるため、
隠し番号「123」が確認された。
【0033】また、さらに複写濃度調整レベルを上げ
て、中間と最も濃い状態の間にした場合(図6のレベル
4参照)には、潜像部C1と背景部C2が同一濃度で一
様に現出し、両者の識別が困難となったが、潜像部D1
と背景部D2との間、および潜像部C1と背景部D2と
の間に複写濃度のコントラスト差があるため、隠し番号
「123」が確認された。
【0034】複写濃度調整レベルを最も濃い状態にした
場合(図6のレベル5参照)には、潜像部C1と背景部
C2がレベル5と同様に一様に現出し、両者の識別が困
難となったが、潜像部D1と背景部D2との間には依然
として複写濃度のコントラスト差があり、隠し番号「1
23」が確認された。
【0035】なお、上述の各実施例において、第1の実
施例はカラー複写機を用いた場合の複写物の様態変化を
示し、また、第2の実施例は白黒複写機を用いた場合の
複写物の様態変化を示しているが、それぞれカラー、白
黒を入れ替えて複写した場合でも、同様な原理により、
カラーあるいは白黒複写機の如何なる複写濃度調整レベ
ルにおいても、特定色のインキで構成された特定スクリ
ーン濃度のスクリーン模様が現出するため、潜像が確認
できるものである。
【0036】
【発明の効果】本発明の潜像を有する印刷体によれば、
基体面の所定領域の潜像と背景のそれぞれが、異なる色
のインキからなり、且つ、スクリーン濃度の異なる少な
くとも2つのスクリーン模様を組み合わせてなるため、
カラーあるいは白黒何れの複写機の濃度調整レベルにお
いて、濃淡何れか一方に偏った場合でも、印刷された色
の内、少なくとも一つの色の印刷部分が識別可能に現出
し、また、何れのスクリーン濃度のスクリーン模様にお
ける潜像部の集合体により潜像が現出する。したがっ
て、濃い濃度から淡い濃度までの如何なる複写濃度調整
レベルにおいても、少なくとも何れかの濃度のスクリー
ン模様における潜像が顕出することにより、複写物面の
所定領域に潜像が顕出し、また、必要に応じて複写物面
全域に潜像を顕出させることができるため、潜像を有す
るゲームカード、抽選券、帳票、あるいは冊子等に利用
でき、特に、商品券、小切手、紙幣、あるいは各種の証
券類等の証書類の複写機による偽造、変造等の防止に格
別な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるスクリーン濃度20%の帯状の
スクリーン模様の版下の概略的平面図。
【図2】本発明に係わるスクリーン濃度12%の帯状の
スクリーン模様の版下の概略的平面図。
【図3】図1と図2の版下を基に、第1の色と第2の色
でそれぞれ印刷された本発明の第1実施例を示す複写偽
造防止用印刷物の概略的平面図。
【図4】図3の複写偽造防止用印刷用紙を、カラー複写
機の複写濃度調整レベルを段階的に変えて複写した場合
の複写物の様態変化説明図。
【図5】本発明の別の実施例である地紋で、第1の色と
第2の色からなる潜像と背景を構成した抽選券用紙の概
略的平面図。
【図6】図5の抽選券用紙を、白黒複写機の複写濃度調
整レベルを段階的に変えて複写した場合の複写物の様態
変化説明図。
【符号の説明】
1 複写偽造防止用印刷用紙 2 抽選券用紙 A スクリーン濃度20%の帯状スクリーン A1 シアン色で印刷されたスクリーン濃度20%の潜
像部 A2 シアン色で印刷されたスクリーン濃度20%の背
景部 B スクリーン濃度12%の帯状スクリーン B1 マゼンタ色で印刷されたスクリーン濃度12%の
潜像部 B2 マゼンタ色で印刷されたスクリーン濃度12%の
背景部 C1 淡いシアン色で印刷されたスクリーン濃度35%
の潜像部 C2 淡いシアン色で印刷されたスクリーン濃度35%
の背景部 D1 マゼンタ色で印刷されたスクリーン濃度15%の
潜像部 D2 マゼンタ色で印刷されたスクリーン濃度15%の
背景部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体面の所定領域に、互いにスクリーン
    線数の異なる潜像と背景を有した印刷物であって、前記
    潜像と背景が、濃度の異なる少なくとも2種類のスクリ
    ーン模様を並列および/または混在させた様態で組み合
    わせてなり、前記潜像が少なくとも2色のインキからな
    るスクリーン模様で構成され、前記背景も前記潜像と同
    一の少なくとも2色のインキからなるスクリーン模様で
    構成されると共に、前記潜像における少なくとも2色の
    インキからなるスクリーン模様が、それぞれ異なるスク
    リーン濃度で構成され、前記背景における少なくとも2
    色のインキからなるスクリーン模様も、前記潜像と同一
    のそれぞれ異なるスクリーン濃度で構成されたことを特
    徴とする潜像を有する印刷体。
  2. 【請求項2】 一つの色のインキにおける前記潜像をス
    クリーン線数50〜80線/インチ、スクリーン濃度5
    〜80%とし、前記背景をスクリーン線数130〜20
    0線/インチ、スクリーン濃度5〜80%とする一方、
    他の色のインキにおける前記潜像をスクリーン線数13
    0〜200線/インチ、スクリーン濃度5〜80%と
    し、前記背景をスクリーン線数50〜80線/インチ、
    スクリーン濃度5〜80%とする請求項1記載の潜像を
    有する印刷体。
  3. 【請求項3】 前記スクリーン濃度5〜80%から選択
    された濃度の異なる少なくとも2種類のスクリーン模様
    において、互いの濃度差が5〜20%であることを特徴
    とする請求項1記載の潜像を有する印刷体。
JP7129166A 1995-04-28 1995-04-28 潜像を有する印刷体 Pending JPH08300863A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008143117A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 National Printing Bureau 複写防止印刷物
JP2012250457A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Dainippon Printing Co Ltd 複写防止印刷物及び不正複写判定方法

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JP2008143117A (ja) * 2006-12-13 2008-06-26 National Printing Bureau 複写防止印刷物
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