JPH0829977B2 - 高強度・低熱膨張セラミック及びその製造方法 - Google Patents
高強度・低熱膨張セラミック及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH0829977B2 JPH0829977B2 JP2090897A JP9089790A JPH0829977B2 JP H0829977 B2 JPH0829977 B2 JP H0829977B2 JP 2090897 A JP2090897 A JP 2090897A JP 9089790 A JP9089790 A JP 9089790A JP H0829977 B2 JPH0829977 B2 JP H0829977B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermal expansion
- coefficient
- strength
- high strength
- low thermal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、高強度・低熱膨張セラミックス及びその製
造方法に関する技術分野に属するものである。
造方法に関する技術分野に属するものである。
[従来技術] 一般的に、低熱膨張セラミックスは、熱膨張係数が2
×10-6/℃以下のものとされている。これらの範疇に入
るセラミックスとしてコージライト、チタン酸アルミニ
ウム、スポジュメン等が挙げられる。しかし、これらの
曲げ強度は1000kg/cm2前後以下と低い。
×10-6/℃以下のものとされている。これらの範疇に入
るセラミックスとしてコージライト、チタン酸アルミニ
ウム、スポジュメン等が挙げられる。しかし、これらの
曲げ強度は1000kg/cm2前後以下と低い。
これらのセラミックスは、その優れた低熱膨張性の故
に、排ガス浄化用触媒担体等の工業部品や土鍋等の日用
品など、苛酷な熱環境下で使用されているが、更なる高
性能化を目指して、弱点である強度の改善を目指した研
究の対象となっている。
に、排ガス浄化用触媒担体等の工業部品や土鍋等の日用
品など、苛酷な熱環境下で使用されているが、更なる高
性能化を目指して、弱点である強度の改善を目指した研
究の対象となっている。
[発明の構成] 負の熱膨張係数の材料と正の熱膨張係数の材料を複合
化させて熱膨張係数の小さい材料とする。この時、負の
熱膨張係数を示す材料は、強度が一般的に小さいので、
正の熱膨張係数を示す側に高強度の材料を用いて、複合
化させた材料の高強度を発現させることとする。
化させて熱膨張係数の小さい材料とする。この時、負の
熱膨張係数を示す材料は、強度が一般的に小さいので、
正の熱膨張係数を示す側に高強度の材料を用いて、複合
化させた材料の高強度を発現させることとする。
この時、負の熱膨張係数を示す材料を高強度で正の熱
膨張係数を示す材料で包み込み、高強度で正の熱膨張係
数を示す材料を連続させる構造とする。このような構造
を満足させるために、高強度で正の熱膨張係数を示す材
料は微粒子で、負の熱膨張係数を示す材料の粒径は適度
な大きさであらねばならない。この構造を図1に示す。
膨張係数を示す材料で包み込み、高強度で正の熱膨張係
数を示す材料を連続させる構造とする。このような構造
を満足させるために、高強度で正の熱膨張係数を示す材
料は微粒子で、負の熱膨張係数を示す材料の粒径は適度
な大きさであらねばならない。この構造を図1に示す。
[発明の効果] 本発明のセラミックスは、従来の低熱膨張セラミック
スと同等、あるいはそれ以上の低熱膨張性を示し、更
に、曲げ強度が2000kg/cm2以上という高強度を発現し、
従来の低熱膨張セラミックスに比較して、極めて優れた
特性を示す。
スと同等、あるいはそれ以上の低熱膨張性を示し、更
に、曲げ強度が2000kg/cm2以上という高強度を発現し、
従来の低熱膨張セラミックスに比較して、極めて優れた
特性を示す。
[試験結果] (1)ユークリプタイト−未安定ジルコニア系について 図2にユークリプタイトと未安定ジルコニアの重量調
合比を変化させて1250℃で焼成した試料の熱膨張率の変
化を示す。
合比を変化させて1250℃で焼成した試料の熱膨張率の変
化を示す。
これによると、未安定ジルコニアの増加に応じて熱膨
張率が小さくなっていくことが判る。しかし、この系の
曲げ強度は最高で250kg/cm2と低い。これは未安定ジル
コニアを使用したために曲げ強度が改善されなかったと
考えられるが、熱膨張係数は確実に改善されることが確
認できた。
張率が小さくなっていくことが判る。しかし、この系の
曲げ強度は最高で250kg/cm2と低い。これは未安定ジル
コニアを使用したために曲げ強度が改善されなかったと
考えられるが、熱膨張係数は確実に改善されることが確
認できた。
(2)ユークリプタイト−部分安定化ジルコニアの系に
ついて 未安定ジルコニアを使用した系において、曲げ強度は
改善されないが熱膨張係数が改善されることが判明した
ので、常温での曲げ強度が極めて高い部分安定化ジルコ
ニアを使用することとした。部分安定化ジルコニアを用
いるときには、熱膨張係数を更に改善するため、未安定
ジルコニアを使用した系より部分安定化ジルコニアの量
を増加させている。
ついて 未安定ジルコニアを使用した系において、曲げ強度は
改善されないが熱膨張係数が改善されることが判明した
ので、常温での曲げ強度が極めて高い部分安定化ジルコ
ニアを使用することとした。部分安定化ジルコニアを用
いるときには、熱膨張係数を更に改善するため、未安定
ジルコニアを使用した系より部分安定化ジルコニアの量
を増加させている。
負の熱膨張係数を持つユークリプタイトについては未
粉砕の物と先に粉砕した物とを用いて、まず試験をして
みた。表1に使用したユークリプタイトの粒度分布を示
し、表2に試験結果を示す。
粉砕の物と先に粉砕した物とを用いて、まず試験をして
みた。表1に使用したユークリプタイトの粒度分布を示
し、表2に試験結果を示す。
表2の結果からユークリプタイトが細かくなると熱膨
張係数は高くなること、ユークリプタイトが適度な粒径
を持つと曲げ強度が改善されることが判る。
張係数は高くなること、ユークリプタイトが適度な粒径
を持つと曲げ強度が改善されることが判る。
これらのことを踏まえて未粉砕のユークリプタイトと
部分安定化ジルコニを用いて、混合時間を変えた試験を
した。結果を図3、図4に示す。
部分安定化ジルコニを用いて、混合時間を変えた試験を
した。結果を図3、図4に示す。
図3、図4から熱膨張係数が2×10-6/℃以下で、曲
げ強度が2000kg/cm2以上という高強度・低熱膨張セラミ
ックスが出来ることが判った。
げ強度が2000kg/cm2以上という高強度・低熱膨張セラミ
ックスが出来ることが判った。
[実施例] 表1に示す未処理のユークリプタイトを55重量%と微
粉末である部分安定化ジルコニアを45重量%の比率で調
合し、115時間混合、1275〜1325℃の焼成温度で熱膨張
係数が1.45〜1.88×10-6/℃、曲げ強度が2000kg/cm2台
の高強度・低熱膨張セラミックスを得た。
粉末である部分安定化ジルコニアを45重量%の比率で調
合し、115時間混合、1275〜1325℃の焼成温度で熱膨張
係数が1.45〜1.88×10-6/℃、曲げ強度が2000kg/cm2台
の高強度・低熱膨張セラミックスを得た。
図1……ユークリプタイト−部分安定化ジルコニアから
なる高強度・低熱膨張セラミックスの模式図 図2……未安定ジルコニアの割合と熱膨張曲線の傾向 図3……混合時間を変化させた時の熱膨張係数の変化 図4……混合時間を変化させた時の曲げ強度の変化
なる高強度・低熱膨張セラミックスの模式図 図2……未安定ジルコニアの割合と熱膨張曲線の傾向 図3……混合時間を変化させた時の熱膨張係数の変化 図4……混合時間を変化させた時の曲げ強度の変化
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−62395(JP,A) 特開 昭58−26075(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】平均粒径が5μm程度のユークリプタイト
とこれよりも一桁以上小さい粒径を持つ部分安定化ジル
コニアを重量比で55:45の割合に調整、混合し、1275〜1
325℃で焼成することにより、曲げ強度が2000kg/cm2以
上で熱膨張係数が2×10-6/℃以下の値を持つことを特
徴とするセラミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2090897A JPH0829977B2 (ja) | 1990-04-05 | 1990-04-05 | 高強度・低熱膨張セラミック及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2090897A JPH0829977B2 (ja) | 1990-04-05 | 1990-04-05 | 高強度・低熱膨張セラミック及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03290352A JPH03290352A (ja) | 1991-12-20 |
JPH0829977B2 true JPH0829977B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=14011197
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2090897A Expired - Lifetime JPH0829977B2 (ja) | 1990-04-05 | 1990-04-05 | 高強度・低熱膨張セラミック及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0829977B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4025455B2 (ja) * | 1999-03-31 | 2007-12-19 | 京セラ株式会社 | 複合酸化物セラミックス |
JP2002160972A (ja) * | 2000-11-21 | 2002-06-04 | Hitachi Chem Co Ltd | 高剛性低熱膨張セラミックス及びその製造方法 |
JP4912544B2 (ja) * | 2001-07-11 | 2012-04-11 | 太平洋セメント株式会社 | 低熱伝導高剛性セラミックス |
US7696116B2 (en) | 2006-03-23 | 2010-04-13 | Colorado School Of Mines | Implementing a pressure-induced phase transformation in beta-eucryptite to impart toughening |
JP6999813B2 (ja) * | 2018-07-12 | 2022-01-19 | 京セラ株式会社 | 複合体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5347514B2 (ja) * | 1974-11-28 | 1978-12-21 | ||
JPS5826075A (ja) * | 1981-08-05 | 1983-02-16 | 松下電器産業株式会社 | 低熱膨張発熱体組成物 |
-
1990
- 1990-04-05 JP JP2090897A patent/JPH0829977B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03290352A (ja) | 1991-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0037868B2 (en) | Method of producing low-expansion ceramic materials | |
EP0036052B1 (en) | Honeycomb structure for use as a catalyst support for automobile exhaust | |
EP0036462B2 (en) | A honeycomb structure for use as a catalyst support for automobile exhaust | |
JP3185960B2 (ja) | 多孔質チタン酸アルミニウム焼結体の製造方法 | |
JPS638071B2 (ja) | ||
JPH02282442A (ja) | アルミナイド構造 | |
JPH0829977B2 (ja) | 高強度・低熱膨張セラミック及びその製造方法 | |
US4895815A (en) | Sintered form body | |
JPH0288452A (ja) | 耐熱性無機質成形体 | |
JPH04305076A (ja) | コージェライト質ハニカム構造体の製造法 | |
JP2001122675A (ja) | ジルコン酸カルシウム/マグネシア系複合多孔体およびその製造方法 | |
US4596781A (en) | Tough Si3 N4 composite ceramics | |
JP3065421B2 (ja) | コーディエライト質複合材料 | |
JP2586893B2 (ja) | マグネシア系の炭化水素の低温改質用触媒の製造方法 | |
JPH02311360A (ja) | チタン酸アルミニウム焼結体 | |
JPH0368411A (ja) | コーディエライト質ガス用フィルタとその製造方法 | |
JP2958472B2 (ja) | 高強度多孔質部材およびその製造方法 | |
JP3605632B2 (ja) | 高強度アルミナ多孔体とその製造方法 | |
JP2641993B2 (ja) | 窒化珪素系複合焼結体の製造方法 | |
JPH0881259A (ja) | ムライト系セラミックスおよびその製造方法 | |
JPH04104945A (ja) | ムライト―Sic複合焼結体 | |
JP5120793B2 (ja) | 炭化ケイ素多孔体の製造方法 | |
JP2855471B2 (ja) | けい酸結合炭化けい素質担体及びその製造方法 | |
JPH0822778B2 (ja) | 軽量ジルコニア質焼成用道具材 | |
JPS5860667A (ja) | 多孔質コ−デイエライトセラミツクスの製造方法 |