JPH08296194A - 軟質繊維板の製造方法 - Google Patents

軟質繊維板の製造方法

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JPH08296194A
JPH08296194A JP12971595A JP12971595A JPH08296194A JP H08296194 A JPH08296194 A JP H08296194A JP 12971595 A JP12971595 A JP 12971595A JP 12971595 A JP12971595 A JP 12971595A JP H08296194 A JPH08296194 A JP H08296194A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
agent
pulp
water
pts
Prior art date
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Pending
Application number
JP12971595A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhisa Niimi
和久 新美
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は白水をスラリー用水として繰返
し使用しても、吸水性の小さい軟質繊維板製品が抄造法
によって得られるようにすることにある。 【構成】パルプスラリーに添加する防水剤にカチオンタ
イプのエマルジョンを使用することによって沈着剤に由
来する硫酸根と乳化剤との反応による芒硝の生成を解消
し、抄造される軟質繊維板の吸水性が芒硝の混入によっ
て増大することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は建築物のインシュレータ
ー等に用いられる軟質繊維板の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、上記軟質繊維板を製造するには、
パルプを主体とし、これに防水剤、沈着剤、補強剤を添
加した原料を水に分散させてスラリーとし、該スラリー
を抄造脱水乾燥させる方法が採られている。上記防水剤
としては脂肪酸ソーダを乳化剤として使用したアニオン
タイプのパラフィンエマルジョンが使用され、上記沈着
剤としては硫酸バンドが使用され、上記補強剤としては
澱粉が使用される。上記軟質繊維板の製造方法において
は脱水過程で白水を生じるが、該白水をそのまま外界に
放出すれば環境汚染が起こる。したがって白水をスラリ
ー用水として循環使用しなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の軟質繊維板
の製造方法にあっては、防水剤として脂肪酸ソーダを乳
化剤として使用したアニオンタイプのエマルジョンが沈
着剤として使用した硫酸バンドと下式のように反応して
硫酸ソーダ(芒硝)が生成される。 6RCOONa +Al2(SO4)3 →2(RCOO)3Al
+3Na2SO4 上記芒硝は白水中に溶解し該白水をスラリー用水として
循環使用すると、軟質繊維板製品中の芒硝含有量が次第
に増加して来る。そして該芒硝は吸湿性が大きいから、
軟質繊維板製品の防水性は芒硝含有量の増加にしたがっ
て劣化する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、パルプを主体とし、防水
剤、沈着剤、補強剤を含む原料を水に分散させてスラリ
ーとし、該スラリーから抄造によって繊維マットとし、
該繊維マットを脱水乾燥する軟質繊維板の製造方法にお
いて、該防水剤として、カチオンタイプのエマルジョン
を使用する軟質繊維板の製造方法を提供するものであ
り、該繊維マットを脱水した時に生ずる白水をスラリー
用水として繰返し使用することが望ましい。
【0005】防水剤としては通常ワックスエマルジョ
ン、パラフィンエマルジョンが用いられるが本発明にお
いては該エマルジョンの乳化剤としてオクタデシルアミ
ンアセテート、イミダゾリン誘導体アセテート、ポリア
ルキレンポリアミン誘導体またはその塩、オクタデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、トリメチルアミノ
エチルアルキルアミドハロゲニド、アルキルピリジニウ
ム硫酸塩、アルキルトリメチルアンモニウムハロゲニド
等のカチオン性乳化剤を用いる。
【0006】沈着剤は防水剤をパルプ繊維表面に沈着さ
せるものであり、通常硫酸バンド、硫酸第二鉄が用いら
れる。
【0007】補強剤としては主として澱粉が用いられる
がフェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリアク
リルアミド等の合成樹脂が用いられてもよい。
【0008】通常パルプ100重量部に対して上記防水
剤はエマルジョン(固形分15重量%)として0.2〜
1.2重量部、上記沈着剤は0.5〜1.5重量部、
上記補強剤は1〜10重量部が添加される。上記原料は
水に分散され通常固形分が1〜4重量%程度のスラリー
とし、該スラリーをフェルト等の多孔質シート上に抄造
して繊維マットとし、該繊維マットを通常は真空吸引に
より脱水し、その後乾燥して軟質繊維板製品とする。該
軟質繊維板の密度は通常0.35g/cm3 未満である
(JISA5905)。
【0009】
【作用】本発明のスラリーにおいては、防水剤としてカ
チオンタイプのエマルジョンを含んでいるから、該エマ
ルジョンに使用されるカチオン性界面活性剤は沈着剤に
由来する硫酸根と反応しても芒硝は生成されない。例え
ばカチオン性界面活性剤が脂肪族アミン酢酸塩である場
合は沈着剤である硫酸バンドと下式のように反応する。 6RNH2 ・Ac H+Al2(SO4)3 →3(RNH3)2
SO4 +2Ac3Al
【0010】
【実施例】
〔実施例および比較例〕本発明を図1に示す一実施例に
よって説明すれば、(1) はアジテーター(2) を備えたサ
イジングボックスであり、上方から原料投入管(3) の所
定本が差出されている。該サイジングボックス(1) には
下記の組成の原料と水とを投入し攪拌して固形分3重量
%のスラリーSを調節する。 パルプ 100重量部 防水剤* 0.5重量部 硫酸バンド 1重量部 澱粉 4重量部 *:脂肪酸アミン酢酸塩を乳化剤として使用したカチオ
ンタイプのワックスエマルジョン(固形分15重量%) 上記スラリーSは円網抄造装置(4) のインレットボック
ス(5) に導入され、槽(6) 内に備えられているアジテー
ター(7) によって攪拌されつつ、円網抄造機(8) によっ
て抄造される。このようにして円網抄造機(8) の網上に
抄造された繊維マットMは該円網抄造機(8) に連絡して
いる真空脱水路(9) により真空吸引脱水され、更にブラ
シ(10)、プレスロール(11)により整形される。
【0011】抄造脱水された繊維マットMはコンベア(1
2)上に移され、更にプレスロール群(13,14) に懸架され
るプレスコンベア(15,16) によってプレスされて厚みを
調節され、ローラーコンベア(17)に移され図示しない乾
燥機内に導かれ150℃,4時間の乾燥が行われ、軟質
繊維板試料が製造された。上記工程中、真空脱水路(9)
に吸引された白水は再びサイジングボックス(1)へ循環
されてスラリー用水として使用される。
【0012】比較として防水剤に脂肪酸ナトリウムを乳
化剤として使用したアニオンタイプのワックスエマルジ
ョン(固形分15重量%)をカチオンタイプのワックス
エマルジョンの代わりに添加した原料を用いて実施例と
同様にして軟質繊維板試料を製造した。
【0013】上記実施例の試料と比較例の試料につい
て、白水の繰返し使用回数と吸水率(JISA590
5)およびスラリー中の芒硝濃度との関係を求めた結果
を図2に示す。図2によれば白水を使用していない初回
の試料によってもカチオンタイプの防水剤を使用した本
発明の試料(白丸実線グラフ)はアニオンタイプの防水
剤を使用した比較試料(黒丸実線グラフ)に比して吸水
性が小さく、また本発明の試料の場合は白水繰返し使用
によってもスラリー中に芒硝が存在せず、試料の吸水性
は低い水準に止まっており、一方比較試料の場合は白水
繰返し使用によって芒硝濃度が増加し(黒丸点線グラ
フ)、試料の吸水性はそれに伴い大巾に増大する。
【0014】
【発明の効果】本発明においては白水中に芒硝が存在し
ないから、白水をスラリー用水として繰返し使用しても
吸水性の小さい軟質繊維板製品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する装置の一実施例の説明図
【図2】白水使用回数と試料吸水率および芒硝濃度の関
係を示すグラフ 白丸実線 実施例試料の吸水率 黒丸実線 比較試料の吸水率 黒丸点線 比較試料の芒硝濃度
【符号の説明】
1 サイジングボックス 8 円網抄造機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプを主体とし、防水剤、沈着剤、補強
    剤を含む原料を水に分散させてスラリーとし、該スラリ
    ーから抄造によって繊維マットとし、該繊維マットを脱
    水乾燥する軟質繊維板の製造方法において、該防水剤と
    して、カチオンタイプのエマルジョンを使用することを
    特徴とする軟質繊維板の製造方法
  2. 【請求項2】該繊維マットを脱水した時に生ずる白水を
    スラリー用水として繰返し使用する請求項1に記載の軟
    質繊維板の製造方法
JP12971595A 1995-04-27 1995-04-27 軟質繊維板の製造方法 Pending JPH08296194A (ja)

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JP (1) JPH08296194A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010003821A (ko) * 1999-06-25 2001-01-15 이계원 방수액의 제조방법
JP2012096396A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Nichiha Corp 木繊維板及びその製造方法

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KR20010003821A (ko) * 1999-06-25 2001-01-15 이계원 방수액의 제조방법
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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020219