JPH08295231A - ブレーキ倍力システム - Google Patents

ブレーキ倍力システム

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Publication number
JPH08295231A
JPH08295231A JP7103797A JP10379795A JPH08295231A JP H08295231 A JPH08295231 A JP H08295231A JP 7103797 A JP7103797 A JP 7103797A JP 10379795 A JP10379795 A JP 10379795A JP H08295231 A JPH08295231 A JP H08295231A
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JP
Japan
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brake
pressure
valve
passage
pump
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JP7103797A
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Inventor
Mitsuru Tsunoda
充 角田
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】圧力源の失陥時にも、ブレーキ圧を大きく増圧
可能にするとともに、急ブレーキでの停車をより小さな
ペダル踏力で確実に行うようにする。 【構成】負圧源4が失陥すると、圧力スイッチ15から
の負圧失陥検知信号がECU16に入力される。また、
ブレーキペダル2の踏み込みにより、マスタシリンダ5
の液圧が発生すると、圧力ピックアップ9からのブレー
キ操作検知信号がECU16に入力される。ECU16
はこれらの2つの信号により遮断弁10を遮断位置IIに
切り換えるとともにポンプ12を駆動する。通路8が遮
断され、ポンプ12がリザーバ6のブレーキ液をブレー
キシリンダ7に供給するので、ブレーキシリンダ7は大
きなブレーキ力を発生する。その場合、ポンプ12の供
給電流がマスタシリンダ5の液圧に応じて制御されるの
で、ブレーキ力はペダル踏力に応じて大きく倍力された
ブレーキ力が確実に得られるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体圧により大きなブ
レーキ力を発生するブレーキ倍力システムに関し、特に
圧力源の流体圧が失陥したときにも、十分大きなブレー
キ力を発生するようになっているブレーキ倍力システム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車においては、運転者のブレ
ーキ踏力のみでは得ることのできない大きなブレーキ力
を必要とする場合や運転者のブレーキ踏力を軽減しよう
とする場合等のため、真空、圧縮空気あるいは液圧等の
圧力を用いることにより、大きなブレーキ力を得ること
ができるようにしたブレーキ倍力システムが用いられて
いる。
【0003】また、このようなブレーキ倍力システム
は、圧力源の流体圧が失陥すると、十分なブレーキ力が
得られなくなるおそれが生じる。このため、この圧力源
の失陥時には、ブレーキ操作部材の操作力を通常の場合
に比較して非常に大きくしなければならなくなる。そこ
で、圧力源の失陥時に、通常のブレーキ操作力でも比較
的大きなブレーキ力を得ることができるようにしたブレ
ーキ倍力システムが特公平6ー29011号公報におい
て提案されている。
【0004】図10は、この公報に開示されているブレ
ーキ倍力システムを示す図である。図中、131はブレ
ーキ倍力システム、132はブレーキペダル、133は
液圧ブースタ、134はマスタシリンダ、135はホイ
ールシリンダ、136はポンプ、137はアキュムレー
タ、138は増圧器、139は増圧ピストン、140は
開閉弁である。
【0005】図10に示すように、増圧ピストン139
は段付ピストンになっており、その左側大径部受圧面に
はマスタシリンダ圧が作用するようになっているととも
に、右側段部受圧面には液圧ブースタ133の図示しな
い作動液圧室の液圧が作用するようになっている。
【0006】ブレーキ非作動時には、増圧ピストン13
9は図示の位置にあり、開閉弁140は開いている。圧
力源が正常であるとき、ブレーキペダル132を踏み込
むと、液圧ブースタ133の制御弁が切り換わって、作
動液圧室に作動液が流入し、パワーピストン(不図示)
が前進する。これによりマスタシリンダ134がブレー
キ液圧を発生し、このブレーキ液圧が増圧器138に送
給され、更に開いている開閉弁140を通ってホイール
シリンダ135に供給され、ホイールシリンダ135が
作動してブレーキが作動する。このとき、増圧器138
の増圧ピストン139の左側大径部受圧面および右側小
径部受圧面にマスタシリンダ134のブレーキ液圧が作
用するとともに、右側段部受圧面には液圧ブースタ13
3の作動液圧室の液圧が作用するので、増圧ピストン1
39は移動しない。したがって、開閉弁140が開いた
状態に保持され、マスタシリンダ134のブレーキ液圧
は増圧器138によって増圧されることなく、ホイール
シリンダ135にそのまま供給される。
【0007】圧力源が失陥すると、ブレーキペダル13
2を踏み込んでも、作動液圧室に作動液は流入しなく、
パワーピストンは作動液によっては前進しない。更にブ
レーキペダル132を踏み込むことにより、パワーピス
トンがペダル踏力で前進する。これにより、マスタシリ
ンダ134がブレーキ液圧を発生し、このブレーキ液圧
が増圧器138に送給され、更に開いている開閉弁14
0を通ってホイールシリンダ135に供給される。この
とき、増圧器138の増圧ピストン139の左側大径部
受圧面および右側小径部受圧面にマスタシリンダ134
のブレーキ液圧が作用するが、右側段部受圧面には液圧
ブースタ133の作動液圧室の液圧は作用しないので、
増圧ピストン139は右方へ移動し、開閉弁140が閉
じる。このため、マスタシリンダ134とホイールシリ
ンダ135とが遮断される。開閉弁140が閉じた後
は、増圧器138によってマスタシリンダ134のブレ
ーキ液圧が増圧比{(大径部受圧面積)/(小径部受圧
面積)}だけ増圧され、この増圧されたブレーキ液圧が
ホイールシリンダ135に供給される。これにより、圧
力源の失陥時、比較的小さなペダル踏力でも比較的大き
なブレーキ液圧を発生することができる、換言すればペ
ダル踏力を軽減することができるようになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ブレーキ倍力システム131においては、マスタシリン
ダ134のブレーキ液圧を増圧ピストン139で増圧し
ているので、大きな増圧比を得るために、増圧ピストン
139の大径部の径を大きくする必要がある。しかしな
がら、増圧ピストン139の大径部の径を大きくする
と、マスタシリンダ134から送給するブレーキ液量も
大きくしなければならない。このため、ブレーキペダル
132のペダルストロークが大きくなり、ペダルフィー
リングが不良となってしまう。したがって、増圧ピスト
ン139の大径部の径をあまり大きくすることはできな
く、増圧器138の増圧比に限度がある。このため、こ
のブレーキ倍力システム131では、圧力源失陥時にブ
レーキ液圧を圧力源正常時のブレーキ液圧とほぼ同じ大
きさ程度に大きく増圧することはできない。
【0009】また、圧力源失陥時にブレーキ液圧を大き
く増圧することができないことから、特に重量の大きい
車両を停車させるような場合や急ブレーキで車両を停車
させるような場合には、圧力源失陥時に大きなペダル踏
力が必要になってしまうばかりでなく、短い制動距離で
停車させることが困難になるという問題がある。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、圧力源の失陥時にも、ブ
レーキ圧を圧力源正常時の場合とほぼ同様に大きく増圧
することができるようにするとともに、重量の大きな車
両の停車や急ブレーキでの停車をより小さなペダル踏力
でかつ短い制動距離で確実に行うことのできるブレーキ
倍力システムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、ブレーキペダルと、流体圧を
発生する圧力源と、前記ブレーキペダルの踏み込みによ
って作動され、前記圧力源の前記流体圧によって前記ブ
レーキペダルの踏力を倍力して出力する流体圧倍力装置
と、この流体圧倍力装置の出力により作動され、ブレー
キ液圧を発生するマスタシリンダと、このマスタシリン
ダに対し給排されるブレーキ液を貯えるリザーバと、こ
のブレーキ液圧が供給されてブレーキ力を発生するブレ
ーキシリンダとを備え、前記ブレーキペダルの踏力を倍
力したブレーキ力を発生するブレーキ倍力システムにお
いて、前記圧力源の流体圧が所定圧以下となったことを
検知して圧力源失陥検知信号を出力する圧力検知手段
と、前記ブレーキペダルの踏み込みによるブレーキ操作
を検知してブレーキ操作検知信号を出力するブレーキ操
作検知手段と、前記マスタシリンダと前記ブレーキシリ
ンダとを連通する第1通路に配設され、連通位置および
遮断位置が設けられた電磁弁からなる常開の遮断弁と、
前記リザーバを前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの
間の前記第1通路に接続する第2通路と、この第2通路
に設けられ、前記リザーバのブレーキ液を前記遮断弁と
前記ブレーキシリンダとの間の前記第1通路に送給する
ポンプと、前記ポンプの吐出側の前記第2通路に設けら
れ、前記リザーバから前記遮断弁と前記ブレーキシリン
ダとの間の前記第1通路に向かう前記ブレーキ液の流れ
のみを許容する逆止弁と、前記圧力検知手段からの前記
圧力源失陥検知信号と前記ブレーキ操作検知手段からの
ブレーキ操作検知信号とが入力されたとき、前記遮断弁
を遮断位置に設定するとともに前記ポンプを駆動制御す
る電子制御装置とを備え、圧力源失陥状態で前記ブレー
キ操作が行われたとき、前記ポンプからの吐出圧により
ブレーキ作動を行うことを特徴としている。
【0012】また請求項2の発明は、前記ブレーキ操作
検知手段からの前記ブレーキ操作検知信号は前記ブレー
キペダルの踏力に応じた信号であり、前記電子制御装置
は前記ブレーキペダルの踏力に応じて前記ポンプへの供
給電流を制御することを特徴としている。
【0013】更に請求項3の発明は、前記第2通路およ
び前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第1
通路間を、前記ポンプおよび前記逆止弁を迂回して接続
する第3通路と、この第3通路に配設され、遮断位置お
よび連通位置が設けられた電磁弁からなる常閉の開閉弁
と、前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第
1通路の流体圧を検知して圧力信号を出力する第2圧力
検知手段とを備え、前記電子制御装置は前記ブレーキ操
作検知手段からの前記ブレーキ操作検知信号と第2圧力
検知手段からの前記圧力信号とに基づいて前記ポンプへ
の前記供給電流および前記開閉弁の開閉をそれぞれ制御
することにより、前記ポンプからの吐出圧によるブレー
キ作動のブレーキ力を前記ブレーキペダルの踏力に応じ
て制御することを特徴としている。
【0014】更に請求項4の発明は、前記リザーバと前
記ポンプとの間の前記第2通路に配設され、遮断位置お
よび連通位置が設けられた電磁弁からなる常閉の開閉弁
と、前記ポンプからの吐出圧を制御して出力する比例制
御弁とを備え、前記電子制御装置は前記圧力検知手段か
らの前記圧力源失陥検知信号と前記ブレーキ操作検知手
段からの前記ブレーキ操作検知信号とに基づいて前記開
閉弁を連通位置に設定するとともに、前記ブレーキ操作
検知信号に基づいて前記ポンプへの前記供給電流および
前記比例制御弁をそれぞれ制御することにより、前記ポ
ンプからの吐出圧によるブレーキ作動のブレーキ力を前
記ブレーキペダルの踏力に応じて制御することを特徴と
している。
【0015】更に請求項5の発明は、前記リザーバと前
記ポンプとの間の前記第2通路に配設され、遮断位置お
よび連通位置が設けられた電磁弁からなる常閉の開閉弁
と、前記開閉弁と前記ポンプとの間の前記第2通路から
分岐された第3通路と、前記遮断弁と前記ブレーキシリ
ンダとの間の前記第1通路と前記第2通路との合流位置
より前記ブレーキシリンダ側の第1通路に配設され、前
記ブレーキシリンダを前記遮断弁と前記ブレーキシリン
ダとの間の前記第1通路に接続する第1位置および前記
ブレーキシリンダを前記第3通路に接続する第2位置と
が設けられ、通常時前記第1位置に設定される切換弁
と、前記合流位置と前記切換弁との間の第1通路に配設
され、連通位置および遮断位置が設けられるとともに前
記ブレーキシリンダのブレーキ液圧が前記合流位置の圧
力より所定圧だけ大きいとき前記遮断位置に設定される
常開の第2遮断弁とを備え、前記電子制御装置は前記圧
力検知手段からの前記圧力源失陥検知信号と前記ブレー
キ操作検知手段からの前記ブレーキ操作検知信号とに基
づいて前記開閉弁を連通位置に設定し、更に前記ブレー
キ操作検知信号に基づいて前記ポンプへの前記供給電流
および前記切換弁をそれぞれ制御するとともに前記ブレ
ーキシリンダのブレーキ液圧により前記第2遮断弁を開
閉制御することにより、前記ポンプからの吐出圧による
ブレーキ作動のブレーキ力を前記ブレーキペダルの踏力
に応じて制御することを特徴としている。
【0016】更に請求項6の発明は、ブレーキペダル
と、流体圧を発生する圧力源と、前記ブレーキペダルの
踏み込みによって作動され、前記圧力源の前記流体圧に
よって前記ブレーキペダルの踏力を倍力して出力する流
体圧倍力装置と、この流体圧倍力装置の出力により作動
され、ブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、この
マスタシリンダに対し給排されるブレーキ液を貯えるリ
ザーバと、このブレーキ液圧が供給されてブレーキ力を
発生するブレーキシリンダとを備え、前記ブレーキペダ
ルの踏力を倍力したブレーキ力を発生するブレーキ倍力
システムにおいて、前記圧力源の流体圧が所定圧以下と
なったことを検知して圧力源失陥検知信号を出力する圧
力検知手段と、前記マスタシリンダと前記ブレーキシリ
ンダとを連通する第1通路に配設され、連通位置および
遮断位置が設けられた電磁弁からなる常開の遮断弁と、
前記リザーバを前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの
間の前記第1通路に接続する第2通路と、この第2通路
に設けられ、前記リザーバのブレーキ液を前記遮断弁と
前記ブレーキシリンダとの間の前記第1通路に送給する
ポンプと、前記ポンプの吐出側の前記第2通路に設けら
れ、前記リザーバから前記遮断弁と前記ブレーキシリン
ダとの間の前記第1通路に向かう前記ブレーキ液の流れ
のみを許容する逆止弁と、少なくとも前記ポンプの吐出
側の前記第2通路に設けられ、前記マスタシリンダのブ
レーキ液圧がパイロット圧として導入されこのパイロッ
ト圧の大きさに応じて前記ポンプの吐出圧を調整する圧
力調整弁と、前記圧力検知手段からの前記圧力源失陥検
知信号が入力されたとき、前記遮断弁を遮断位置に設定
するとともに前記ポンプを駆動制御する電子制御装置と
を備え、圧力源失陥状態で前記ブレーキ操作が行われた
とき、前記ポンプからの吐出圧を前記マスタシリンダの
ブレーキ液圧の大きさに応じて前記ポンプの吐出圧を調
整してブレーキ作動を行うことを特徴としている。
【0017】更に請求項7の発明は、前記リザーバと前
記ポンプとの間の前記第2通路に配設され、遮断位置お
よび連通位置が設けられた電磁弁からなる常閉の開閉弁
と、前記開閉弁と前記ポンプとの間の前記第2通路から
分岐された第3通路と、前記遮断弁と前記ブレーキシリ
ンダとの間の前記第1通路と前記第2通路との合流位置
より前記ブレーキシリンダ側の第1通路に配設され、前
記ブレーキシリンダを前記遮断弁と前記ブレーキシリン
ダとの間の前記第1通路に接続する第1位置および前記
ブレーキシリンダを前記第3通路に接続する第2位置と
が設けられ、通常時前記第1位置に設定される電磁弁か
らなる切換弁と、前記合流位置と前記切換弁との間の第
1通路に配設され、連通位置および遮断位置が設けられ
るとともに前記ブレーキシリンダのブレーキ液圧が前記
合流位置の圧力より所定圧だけ大きいとき前記遮断位置
に設定される常開の第2遮断弁と、前記電子制御装置は
前記圧力検知手段からの前記圧力源失陥検知信号に基づ
いて前記開閉弁を連通位置におよび前記切換弁を第2位
置にそれぞれ設定するとともに前記ポンプを駆動制御
し、圧力源失陥状態で前記ブレーキ操作が行われたと
き、前記ポンプからの吐出圧を前記マスタシリンダのブ
レーキ液圧の大きさに応じて前記ポンプの吐出圧を調整
してブレーキ作動を行うことを特徴としている。
【0018】更に請求項8の発明は、前記流体圧倍力装
置が負圧倍力装置であることを特徴としている。更に請
求項9の発明は、前記流体圧倍力装置が液圧倍力装置で
あることを特徴としている。
【0019】更に請求項10の発明は、前記液圧倍力装
置に対して給排される作動液を貯えるとともに互いに接
続された第1リザーバタンクおよび第2リザーバタンク
と、前記液圧倍力装置から離隔して配設され、前記第1
リザーバタンクからの作動液を前記液圧倍力装置に送給
する通常ブレーキ倍力用ポンプとを備え、前記第1リザ
ーバタンクは前記通常ブレーキ倍力用ポンプの近傍に配
設されているとともに、前記第2リザーバタンクが前記
液圧倍力装置の近傍に配設されていることを特徴として
いる。
【0020】
【作用】このように構成された請求項1の発明にかかる
ブレーキ倍力システムにおいては、圧力源の流体圧が所
定圧以下のとき圧力検知手段によって出力される圧力源
失陥検知信号と、ブレーキペダルの踏み込みによりブレ
ーキ操作検知手段から出力されるブレーキ操作検知信号
とに基づいて、電子制御装置は、遮断弁を遮断位置にす
るとともに、ポンプを駆動する。このポンプの駆動によ
り、マスタシリンダのリザーバのブレーキ液が第2通路
を通ってブレーキシリンダに供給される。ブレーキシリ
ンダのロスストロークが消滅すると、ポンプが吐出圧を
発生し、この吐出圧により、ブレーキシリンダは大きな
ブレーキ力を発生する。このとき、遮断弁が遮断位置に
あって第1通路を遮断しているので、ポンプの吐出圧が
マスタシリンダの方へ漏出して圧力が損失することはな
い。したがって、ペダル踏力を大きく倍力したブレーキ
力が確実に得られる。
【0021】また請求項2の発明においては、電子制御
装置によりポンプがブレーキペダルの踏力に応じて制御
されるようになる。これにより、ポンプ吐出圧はブレー
キペダルの踏力に応じて制御され、したがってブレーキ
シリンダが発生するブレーキ力はブレーキペダルの踏力
に応じたものとなる。
【0022】更に請求項3の発明においては、電子制御
装置がブレーキ操作検知手段からのブレーキ操作検知信
号と第2圧力検知手段からの圧力信号とに基づいてポン
プへの供給電流および開閉弁の開閉をそれぞれ制御する
ので、ブレーキ力がブレーキペダルの踏力により一層確
実に応じたものとなる。
【0023】更に請求項4の発明においては、電子制御
装置がブレーキ操作検知手段からのブレーキ操作検知信
号と第2圧力検知手段からの圧力信号とに基づいてポン
プへの供給電流および比例制御弁をそれぞれ制御するの
で、ブレーキ力がブレーキペダルの踏力により一層確実
に応じたものとなる。
【0024】更に請求項5の発明においては、電子制御
装置がブレーキ操作検知信号に基づいてポンプへの供給
電流および切換弁をそれぞれ制御してブレーキシリンダ
のブレーキ液圧が制御されるとともに、ブレーキシリン
ダのブレーキ液圧がそれ自身でも制御されるので、ブレ
ーキ力がブレーキペダルの踏力により一層確実に応じた
ものとなる。
【0025】更に請求項6の発明においては、圧力源の
流体圧が所定圧以下のとき圧力検知手段によって出力さ
れる圧力源失陥検知信号に基づいて、電子制御装置が遮
断弁を遮断位置にするとともに、ポンプを駆動する。こ
のポンプの駆動により、マスタシリンダのリザーバのブ
レーキ液が第2通路を通ってブレーキシリンダに供給さ
れる。ブレーキシリンダのロスストロークが消滅する
と、ポンプが吐出圧を発生する。この吐出圧は、圧力調
整弁によりマスタシリンダのブレーキ液圧に応じて調整
され、調整された吐出圧により、ブレーキシリンダは大
きなブレーキ力を発生する。このとき、遮断弁が遮断位
置にあって第1通路を遮断しているので、ポンプの吐出
圧がマスタシリンダの方へ漏出して圧力が損失すること
はない。したがって、ペダル踏力に応じて大きく倍力さ
れたブレーキ力が確実に得られる。
【0026】更に請求項7の発明においては、電子制御
装置がブレーキ操作検知信号に基づいてポンプへの供給
電流を制御してポンプ吐出圧を制御するとともに、この
ポンプ吐出圧が圧力調整弁によりマスタシリンダのブレ
ーキ液圧に応じて調整され、調整された吐出圧がブレー
キシリンダに供給される。そして、更に電子制御装置が
切換弁を切換制御してブレーキシリンダのブレーキ液圧
を制御するとともに、ブレーキシリンダのブレーキ液圧
をそれ自身に基づいても制御するので、ブレーキ力がブ
レーキペダルの踏力により一層確実に応じたものとな
る。
【0027】更に請求項8の発明においては、この発明
が負圧倍力装置によるブレーキ倍力システムに適用され
る。更に請求項9の発明においては、この発明が液圧倍
力装置によるブレーキ倍力システムに適用される。
【0028】更に請求項10の発明においては、通常ブ
レーキ倍力用ポンプが液圧倍力装置に遠く離れて配設さ
れて、第1リザーバタンクが液圧倍力装置より低い位置
に配置されても、第2リザーバタンクが液圧倍力装置近
傍でこれより高い位置に配置することができるようにな
る。したがって、この第2リザーバタンクから作動液を
液圧倍力装置の低圧室に確実に充満させることができる
ようになり、液圧倍力装置内の部品の発錆を確実に防止
することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例について
説明する。図1は本発明にかかるブレーキ倍力システム
の第1実施例を模式的に示す図である。
【0030】図1に示すように、この第1実施例のブレ
ーキ倍力システム1は、ブレーキペダル2と、このブレ
ーキペダル2によって制御され本発明の流体圧倍力装置
を構成する負圧倍力装置3と、負圧倍力装置3に供給さ
れる流体圧である負圧を発生し本発明の圧力源を構成す
る負圧源4と、負圧倍力装置3によって作動される2ブ
レーキ系統のタンデムマスタシリンダ5と、このタンデ
ムマスタシリンダ5に供給されるブレーキ液を貯えるリ
ザーバ6と、マスタシリンダ5からのブレーキ液が供給
されるブレーキシリンダ7と、マスタシリンダ5および
ブレーキシリンダ7間の一方のブレーキ系統の通路8に
配設され、この通路8の所定圧以上のブレーキ液圧を検
知してブレーキ操作検知信号を出力する圧力ピックアッ
プ9(本発明のブレーキ操作検知手段に相当)と、この
圧力ピックアップ9およびブレーキシリンダ7間の通路
8に配設され連通位置Iおよび遮断位置IIが設けられた
電磁弁からなる常開の遮断弁10と、この遮断弁10お
よびブレーキシリンダ7間の通路8とリザーバ6と接続
する通路11と、この通路11に設けられたポンプ12
と、このポンプの吸込み側と吐出側とにそれぞれ設けら
れ、リザーバ6から通路8に向かう方向のブレーキ液の
流れのみを許容する一対の逆止弁13,14と、負圧源
4の負圧が所定値以下になったとき作動して負圧失陥検
知信号(本発明の圧力源失陥検知信号に相当)を出力す
る圧力スイッチ15(本発明の圧力検知手段に相当)
と、圧力ピックアップ9、遮断弁10、ポンプ12およ
び圧力スイッチ15がそれぞれ接続され、圧力ピックア
ップ9からのブレーキ操作検知信号および圧力スイッチ
15からの負圧失陥検知信号に基づいて遮断弁10およ
びポンプ12を作動制御する電子制御装置(以下、EC
Uと記す)16と、ECU16に接続されてECU16
からの警報信号により警報を発する警報ランプや警報ブ
ザー等の警報装置17とを備えている。
【0031】ブレーキペダル2、負圧倍力装置3、負圧
源4、マスタシリンダ5、リザーバ6、ブレーキシリン
ダ7および通路8により、従来周知の負圧ブレーキ倍力
システムが構成されている。
【0032】ポンプ12の駆動電流は、圧力ピックアッ
プ9からのブレーキ操作検知信号の大きさすなわちマス
タシリンダ5からのブレーキ液圧の大きさに応じて制御
されるようにし、これによりポンプ吐出圧がマスタシリ
ンダ5のブレーキ液圧に応じて換言すればペダル踏力に
応じて制御されるようにしている。また、ポンプ12の
出力が負圧倍力装置3の負圧源4の正常時において負圧
倍力装置3の全負荷時のマスタシリンダ5の出力以下と
なるようにその入出力特性が決定されている。このよう
に入出力特性を決定する方法としては、ポンプ12の最
大電流を制限する方法等がある。
【0033】このように構成された第1実施例のブレー
キ倍力システム1においては、負圧源4が正常で所定値
を超える負圧が確保されているときには、圧力スイッチ
5が作動して負圧失陥検知信号を出力することはないの
で、ECU16は遮断弁10を連通位置Iに保持すると
ともにポンプ12を駆動しない。
【0034】この状態で、ブレーキペダル2を踏み込む
と、負圧倍力装置3の制御弁(不図示)が切り換わっ
て、負圧倍力装置3の変圧室(不図示)に大気が流入
し、パワーピストン(不図示)が前進し、負圧倍力装置
3はペダル踏力を倍力した出力を発生する。これにより
マスタシリンダ5がブレーキ液圧を発生し、一方のブレ
ーキ系統のブレーキ液圧が通路8および開いている遮断
弁10を通ってその一方のブレーキ系統のブレーキシリ
ンダ7に供給され、一方のブレーキ系統の通常ブレーキ
が負圧倍力装置3の出力により作動する。その場合、通
路8のブレーキ液圧は逆止弁14によってリザーバ6の
方へ漏出することはないので、ブレーキ液圧が損失する
ことはなく、通常ブレーキが所定のブレーキ力で確実に
作動するようになる。また、マスタシリンダ5の他方の
ブレーキ系統のブレーキ液が他方のブレーキ系統のブレ
ーキシリンダ7に供給されてこの他方のブレーキ系統の
通常のブレーキが同様に負圧倍力装置3により作動す
る。
【0035】負圧源4が失陥して、その負圧がきわめて
低い所定値以下に低下すると、圧力スイッチ15がオン
して負圧失陥検知信号を発し、この負圧失陥検知信号が
ECU16に入力される。ECU16はこの負圧失陥検
知信号により警報装置17に警報信号を出力し、警報装
置17は警報ランプの点灯や警報ブザーの吹鳴等により
警報を発する。この警報により、運転者は負圧源4の失
陥を知る。
【0036】ところで、運転者がこの警報に気がつかな
いで、ブレーキ作動を行うためにブレーキペダル2を踏
み込んだとする。その場合、この状態では負圧倍力装置
3の定圧室内および変圧室内は、負圧がともに所定値以
下に低下してほぼ大気圧になっている。このため、ブレ
ーキペダル2を踏み込んで負圧倍力装置3の制御弁を切
り換えても、負圧倍力装置3は負圧による作動を行わな
い。ブレーキペダル2の更なる踏み込みにより、負圧倍
力装置3のパワーピストンがペダル踏力のみにより前進
する。これにより、マスタシリンダ5がペダル踏力のみ
によるブレーキ液圧を発生し、このブレーキ液圧が通路
8を通って一方のブレーキ系統のブレーキシリンダ7に
供給されるとともに、他方のブレーキ系統のブレーキシ
リンダ7に供給される。このようなペダル踏力のみによ
り発生されるブレーキ液圧は比較的小さく、したがって
ブレーキシリンダ7が発生するブレーキ力も小さい。
【0037】しかし、この場合は通路8のブレーキ液圧
が所定圧以上となるとこのブレーキ液圧が圧力ピックア
ップ9により検知され、この圧力ピックアップ9がブレ
ーキ操作検知信号をECU16に供給するので、ECU
16は、圧力スイッチ15からの負圧失陥検知信号と圧
力ピックアップ9からのブレーキ操作検知信号とにより
遮断弁10を遮断位置IIに切り換えるとともにポンプ1
2を駆動する。これにより、通路8が遮断されるととも
に、ポンプ12がリザーバ6のブレーキ液を吸い込みか
つ吐出することにより吐出圧を発生し、この吐出圧がブ
レーキシリンダ7に供給されるので、ブレーキシリンダ
7は大きなブレーキ力を発生するようになる。その場
合、ポンプ12の供給電流が圧力ピックアップ9のブレ
ーキ操作検知信号の大きさすなわちマスタシリンダ5の
ブレーキ液圧の大きさに応じて制御されるので、ポンプ
12の吐出圧がマスタシリンダ5のブレーキ液圧に応じ
て制御された圧力、換言すればペダル踏力に応じた圧力
となっており、したがってブレーキ力もペダル踏力に応
じた大きさとなっている。しかも、遮断弁10が遮断位
置IIにあって通路8を遮断しているので、ポンプ12の
吐出圧はマスタシリンダ5の方へ漏出して圧力が損失す
ることはなく、ペダル踏力に応じて大きく倍力されたブ
レーキ力が確実に得られるようになる。
【0038】車両が停車して、運転者がブレーキペダル
2を解放すると、マスタシリンダ5のブレーキ液圧、す
なわち遮断弁10よりマスタシリンダ5側の通路8のブ
レーキ液圧が消滅するので、圧力ピックアップ9はブレ
ーキ作動信号の出力を停止する。このため、ECU16
は遮断弁10を連通位置Iに切り換えて通路8を連通す
るとともに、ポンプ12の駆動を停止する。これによ
り、ブレーキシリンダ7のブレーキ液がマスタシリンダ
5に戻され、ブレーキが解除される。
【0039】この第1実施例のブレーキ倍力システム1
によれば、運転者は警報装置17の警報により負圧源4
の失陥を知ることができる。また、運転者がこの警報に
気がつかないでブレーキペダル2を踏み込んだ場合に
は、ポンプ12が駆動してペダル踏力に応じた吐出圧を
発生し、この吐出圧がブレーキ圧としてブレーキシリン
ダ7に供給されるようになるので、きわめて大きなブレ
ーキ力を得ることができる。したがって、負圧源4の失
陥時での通常のブレーキを負圧源4の正常時の通常ブレ
ーキとほぼ同様に確実に行うことができるばかりでなく
ペダル踏力を軽減でき、しかも大重量の車両の通常ブレ
ーキでの停車や急ブレーキでの停車を比較的小さな踏力
でかつ短い制動距離で確実に行うことができるようにな
る。
【0040】なお、本実施例においては、負圧源失陥時
には車両が確実に停車できさえすればよく、ブレーキシ
リンダ7のブレーキ液圧を徐々に減圧する制御を行う必
要はない。しかし、負圧源失陥時にポンプ12の吐出圧
によるブレーキ作動で車両が減速開始した後、ブレーキ
シリンダ7のブレーキ液圧を減圧させるように制御する
場合は、ECU16により遮断弁10の開閉制御とポン
プ12の供給電流制御を併せて行うようにすればよい。
【0041】また、ブレーキ作動を検知する圧力ピック
アップ9に代えて、ブレーキペダル2の踏み込み時のペ
ダル踏力を検知するペダル踏力ピックアップを用いてブ
レーキ作動を検知するようにすることもできる。
【0042】図2は、本発明の第2実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の図1に示す第1実施例のブレ
ーキ倍力システムと同じ構成要素には同じ符号を付すこ
とにより、その詳細な説明は省略する。
【0043】前述の第1実施例のブレーキ倍力システム
1に対して、この第2実施例のブレーキ倍力システム1
は、更に、ポンプ12および一対の逆止弁13,14を
迂回する通路18にこれらのポンプ12および一対の逆
止弁13,14と並列に配設され、遮断位置Iと連通位置
IIとが設けられた電磁弁からなる常閉の開閉弁19と、
遮断弁10およびブレーキシリンダ7間の通路8に配設
されたもう一つの圧力ピックアップ20(本発明の第2
圧力検知手段に相当)とを備えている。これらの開閉弁
19および圧力ピックアップ20はともにECU16に
接続されており、開閉弁19がECU16により開閉制
御されるとともに、圧力ピックアップ20が検知したブ
レーキ液圧の検知信号をECU16に入力するようにな
っている。そしてこれにより、この第2実施例は、ポン
プ12の吐出圧が供給されるブレーキシリンダ7のブレ
ーキ液圧がマスタシリンダ5のブレーキ液圧に応じた液
圧となるように、ECU16が両圧力ピックアップ9,
20からの両ブレーキ液圧信号に基づいてポンプ12の
供給電流および開閉弁19の開閉を制御するようにして
いる。
【0044】このように構成された第2実施例のブレー
キ倍力システム1においては、負圧源4の正常時には圧
力スイッチ15は作動しなく、ECU16に負圧失陥検
知信号を出力しない。このためECU16は、遮断弁1
0、ポンプ12、警報装置17および開閉弁19を作動
しない。したがって、このときはブレーキペダル2の踏
み込みにより前述の第1実施例と同様に負圧倍力装置3
の出力による通常ブレーキが作動する。
【0045】また負圧源4の失陥時に、警報装置17が
警報を発するとともに遮断弁10が遮断位置IIに切り換
えられて通路8が遮断するとともにポンプ12が駆動
し、ポンプ12の吐出圧がブレーキシリンダ7に供給さ
れてブレーキが作動し、更に停車後にブレーキを解除す
るという一連の作動は第1実施例の場合と同様に行われ
る。しかし、この第2実施例では、ECU16がポンプ
12の供給電流および開閉弁19の開閉をマスタシリン
ダ5のブレーキ液圧およびブレーキシリンダ7のブレー
キ液圧に応じて制御するようになるので、ブレーキシリ
ンダ7のブレーキ液圧はマスタシリンダ5のブレーキ液
圧およびブレーキシリンダ7のブレーキ液圧に応じて増
減するように制御される。したがって、第2実施例のブ
レーキ倍力システム1によれば、前述の第1実施例と同
じ作用効果を得ることができるが、第1実施例に比べて
ブレーキシリンダ7のブレーキ液圧を運転者のペダル踏
力に応じてより一層正確に制御することができるように
なる。
【0046】図3は、本発明の第3実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の第1実施例のブレーキ倍力シ
ステム1と同じ構成要素には同じ符号を付すことによ
り、その詳細な説明は省略する。
【0047】前述の第1実施例のブレーキ倍力システム
1に対して、この第3実施例のブレーキ倍力システム1
は、本発明をアンチスキッド制御システム(以下、AB
Sという)が搭載されたブレーキ倍力システムに適用し
たものである。ABSは、車両制動時に制動車輪がロッ
ク傾向になったとき、このロック傾向が解消するように
その制動車輪のブレーキ力を調整するシステムである。
【0048】図3に示すように、第3実施例は、更に、
マスタシリンダ5のリザーバ6と逆止弁13との間の通
路11に配設され、遮断位置Iと連通位置IIとが設定さ
れた電磁弁からなる常閉の開閉弁21と、遮断弁10と
ブレーキシリンダ7との間の通路8aで逆止弁14から
の通路が合流する位置より下流側(ブレーキシリンダ7
側)の通路8aに配設され、供給電流に基づいて入力に
比例して出力する電磁弁からなる比例制御弁22と、こ
の比例制御弁22の排出口に通路23により接続された
低圧アキュムレータであるサンプ24と、開閉弁21の
ポンプ12側のポートの通路11をサンプ24に接続す
る通路25とを備えている。その場合、ポンプ12、E
CU16、比例制御弁22、通路23、サンプ24およ
び通路25は、このABSの構成部品となっている。
【0049】比例制御弁22は、例えば特開平3ー27
6853号公報等に開示されているような従来公知の比
例制御弁であるのでその具体的な構造の説明は省略する
が、ECU16からの制御電流に応じてその入力すなわ
ち通路8aから入力される液圧をリニアに制御して(例
えば特開平3ー276853号公報記載のものでは制御
電流に応じて入力をリニアに減少制御する)ブレーキシ
リンダ7に出力するものである。この比例制御弁22に
おけるブレーキシリンダ7の減圧制御は、このブレーキ
シリンダ7内のブレーキ液が比例制御弁22の排出口か
らサンプ24に排出されることにより行われる。
【0050】これらの開閉弁21および比例制御弁22
はともにECU16に接続されてECU16により制御
されるようになっている。そしてこれにより、この第3
実施例は、ポンプ12の吐出圧が供給されるブレーキシ
リンダ7のブレーキ液圧がマスタシリンダ5のブレーキ
液圧に応じた液圧となるように、ECU16が圧力ピッ
クアップ9からのブレーキ操作検知信号に基づいてポン
プ12の供給電流および比例制御弁22の供給電流を制
御するようにしている。
【0051】このように構成された第3実施例のブレー
キ倍力システム1においては、負圧倍力装置3の負圧源
4の正常時は遮断弁10および比例制御弁22が作動し
ないので、前述の第1実施例と同じように作動する。ま
た、負圧源4の失陥時は、第1実施例と同様に圧力スイ
ッチ15からの負圧失陥検知信号により、ECU16は
警報装置17を作動して警報を発するとともに遮断弁1
0を遮断位置IIにして通路8を遮断し、かつポンプ12
を駆動する。これと同時に、ECU16は更に開閉弁2
1を遮断位置IIにして通路11を開く。これにより、第
1実施例の場合と同様にポンプ12がリザーバ6のブレ
ーキ液を吸い込みかつ吐出し、その吐出圧が比例制御弁
22を通ってブレーキシリンダ7に供給されてブレーキ
が作動し、更に、車両停車後にブレーキを解除するとい
う一連の作動が行われる。
【0052】しかし、この第3実施例では、ECU16
が圧力ピックアップ9から供給されるマスタシリンダ5
のブレーキ液圧に応じてポンプ12の供給電流および比
例制御弁22の供給電流を制御する。これにより、比例
制御弁22の出力が供給電流に応じてリニアに制御され
ることにより、図4に示すようにブレーキシリンダ7の
ブレーキ液圧がマスタシリンダ5のブレーキ液圧に応じ
て制御される。その場合、この図4に示すブレーキ液圧
の特性を、負圧倍力装置3によるブレーキ液圧とブレー
キペダル2のペアル踏力との入出力特性に合わせるよう
に、比例制御弁22を制御することにより、負圧源4の
失陥時にも、負圧源4の正常時の場合と同様のブレーキ
力を得ることができる。この第3実施例のブレーキ倍力
システム1によれば、前述の第2実施例と同じ作用効果
を得ることができるようになる。
【0053】なお、この第3実施例におけるABSの制
御は、図示しない車輪速センサからの車輪速信号によ
り、ECU16が車両制動時に車輪のロック傾向を検知
したとき、ECU16が遮断弁10を閉じるとともにポ
ンプ12を駆動し、更に比例制御弁22を制御して、そ
の車輪のブレーキシリンダ7のブレーキ液をサンプ24
に排出してブレーキシリンダ7のブレーキ液圧を減圧
し、車輪の車輪速が所定量回復したらポンプ12の吐出
圧をブレーキシリンダ7に供給して再びブレーキシリン
ダ7のブレーキ液圧を増圧することにより、行われる。
【0054】また、一方のブレーキ系統の2個のブレー
キシリンダ7,7を車両の左右の駆動輪のブレーキシリ
ンダにするとともに、ECU16がABSのみではなく
トラクションコントロール(以下、TRCという)のた
めの制御も行うようにすることにより、発進時または加
速時の駆動輪空転傾向時におけるTRCを行うことがで
きるようになる。すなわち、左右の駆動輪の車輪速を検
出する図示しない車輪速センサからの車輪速信号に基づ
いてECU16が駆動輪の空転傾向を検知したとき、E
CU16は、ポンプ12、遮断弁10、開閉弁21およ
び比例制御弁22を制御して空転傾向量に応じたブレー
キ力を駆動輪にかけることにより、この駆動輪の空転傾
向が解消されるように、駆動輪の駆動力を調整すること
ができるようになる。
【0055】図5は、本発明の第4実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の第1および第3実施例のブレ
ーキ倍力システム1と同じ構成要素には同じ符号を付す
ことにより、その詳細な説明は省略する。
【0056】前述の第1実施例のブレーキ倍力システム
1に対して、この第4実施例のブレーキ倍力システム1
は、第3実施例と同様にABSが搭載されたブレーキ倍
力システムに適用したものであり、図5に示すように更
に通路11に設けられた常閉の開閉弁21と、ブレーキ
シリンダ7に選択的に接続可能な通路23により接続さ
れたサンプ24と、開閉弁21のポンプ12側のポート
の通路11をサンプ24に接続する通路25と、遮断弁
10とブレーキシリンダ7との間の通路8aで逆止弁1
4からの通路が合流する位置より下流側(ブレーキシリ
ンダ7側)の通路8aに配設され、連通位置Iと遮断位
置IIとが設けられた常開の遮断弁26と、逆止弁14よ
り下流位置に設けられたアキュムレータ27と、ブレー
キシリンダ7を通路8aまたは通路23に選択的に切り
換え接続する切換弁28とを備えている。この第4実施
例では、逆止弁13は通路25に設けられている。遮断
弁10、ポンプ12、ECU16、通路23、サンプ2
4、通路25、遮断弁26、アキュムレータ27および
切換弁28は、ABSおよびTRCの構成部品として用
いられる。
【0057】開閉弁21は遮断位置Iと連通位置IIとが
設けられていて、通常時は遮断位置Iに設定されている
とともに、圧力源失陥時、ABS作動時およびTRC作
動時はECU16からの制御信号により連通位置IIに設
定されるようになっている。また、遮断弁26は、この
遮断弁26を切換制御するためのパイロット圧として、
マスタシリンダ5のブレーキ液圧が遮断弁26を連通位
置Iとなる方向に、またブレーキシリンダ7のブレーキ
液圧とが遮断弁26を遮断位置IIとなる方向にそれぞれ
作用されているそして、この遮断弁26は、通常時、圧
力源失陥時、ABS増圧制御時およびTRC作動時は連
通位置Iに設定されているとともに、ABSの減圧制御
時のようにブレーキシリンダ7の圧力がこの遮断弁26
の前後の圧力のうち大きい方の圧力より所定圧大きいと
き遮断位置IIに設定されるようになっている。更に、切
換弁28は通路8を連通しかつブレーキシリンダ7と通
路23とを遮断する第1位置Iと通路8を遮断しかつブ
レーキシリンダ7と通路23とを連通する第2位置IIと
が設けられている。そして、通常時、圧力失陥時、AB
S増圧制御時およびTRC作動時は第1位置Iに設定さ
れるとともに、ABS減圧制御時およびTRC作動解除
時は第2位置IIに設定される。なお、図5において36
は絞りである。
【0058】この第4実施例においても、ポンプ12の
吐出圧が供給されるブレーキシリンダ7のブレーキ液圧
がマスタシリンダ5のブレーキ液圧に応じた液圧となる
ように、ECU16が圧力ピックアップ9からのブレー
キ操作検知信号に基づいてポンプ12の供給電流および
切換弁28の開閉を制御するようにしている。
【0059】このように構成された第4実施例のブレー
キ倍力システム1においては、負圧倍力装置3の負圧源
4の正常時は前述の第1実施例と同じように作動する。
また、負圧源4の失陥時は、第1実施例と同様に圧力ス
イッチ15からの負圧失陥検知信号により、ECU16
は警報装置17を作動して警報を発するとともに遮断弁
10をオンして遮断位置IIにして閉じ、かつ開閉弁21
をオンして遮断位置IIにして開く。これと同時に、EC
U16は更にポンプ12を駆動する。これにより、ポン
プ12の吐出圧が遮断弁22および切換弁28を通りブ
レーキシリンダ7に供給されてブレーキが作動し、更
に、車両停車後にブレーキを解除するという第1実施例
の場合と同様に一連の作動が行われる。
【0060】しかし、この第4実施例では、ECU16
が圧力ピックアップ9から供給されるマスタシリンダ5
のブレーキ液圧に応じてポンプ12の供給電流および比
例制御弁22の供給電流を制御する。これにより、ブレ
ーキシリンダ7のブレーキ液圧がマスタシリンダ5のブ
レーキ液圧に応じて制御される。その場合、この図5に
示すブレーキ倍力システム1におけるブレーキ液圧の特
性を、負圧倍力装置3によるブレーキ液圧とブレーキペ
ダル2のペダル踏力との入出力特性に合わせるように、
ポンプ12を制御することにより、負圧源4の失陥時に
も、負圧源4の正常時の場合と同様のブレーキ力を得る
ことができる。
【0061】この第4実施例のブレーキ倍力システム1
によっても、前述の各実施例と同じ作用効果を得ること
ができる。なお、第4実施例におけるABS作動時およ
びTRC作動は第3実施例とほぼ同じであるので、その
説明は省略する。
【0062】図6は、本発明の第5実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の第1実施例のブレーキ倍力シ
ステムと同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、
その詳細な説明は省略する。
【0063】前述の第1実施例のブレーキ倍力システム
1に対して、この第5実施例のブレーキ倍力システム1
は、第1実施例の圧力ピックアップ9を廃止し、更に、
ポンプ12吐出側と逆止弁14との間の通路11に圧力
調整弁29を備えているとともに、この圧力調整弁29
をマスタシリンダ8の液圧により制御するようにしてい
る。すなわち、圧力調整弁29により、ポンプ12の吐
出圧をマスタシリンダ圧換言すればペダル踏力に応じた
大きさに調整してブレーキシリンダ7に供給するように
している。この圧力調整弁29の具体的な構成は説明し
ないが、圧力調整弁29としては従来周知の圧力調整弁
を用いることができる。
【0064】この第5実施例においても、前述の第1実
施例と同じ作用効果を得ることができるが、第1実施例
に比べてブレーキシリンダ7のブレーキ液圧を運転者の
ペダル踏力に応じてより一層正確に制御することができ
るようになる。
【0065】図7は、本発明の第6実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の各実施例のブレーキ倍力シス
テム1と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、
その詳細な説明は省略する。
【0066】前述の図5に示す第4実施例のブレーキ倍
力システム1に対して、この第6実施例は、第1実施例
の圧力ピックアップ9を廃止し、更に、ポンプ12吐出
側で逆止弁14より下流位の通路11に圧力調整弁29
を備えているとともに、この圧力調整弁29をマスタシ
リンダ8の液圧により制御するようにしている。すなわ
ち、前述の第5実施例と同様に圧力調整弁29により、
ポンプ12の吐出圧をペダル踏力に応じた大きさに調整
してブレーキシリンダ7に供給するようにしている。こ
の第6実施例においても、前述の第4実施例と同じ作用
効果を得ることができる。
【0067】図8は、本発明の第7実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の各実施例のブレーキ倍力シス
テム1と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、
その詳細な説明は省略する。
【0068】前述の第1ないし第6実施例においては、
負圧倍力装置3を用いたブレーキ倍力システム1に本発
明を適用した場合について説明しているが、この第7実
施例は、図8に示すように液圧倍力装置30を用いたブ
レーキ倍力システム1に本発明を適用した場合の第1実
施例に対応する例である。
【0069】この液圧倍力装置30によるブレーキ倍力
システム1は、メインリザーバタンク31と、サブリザ
ーバタンク32と、通常ブレーキの倍力作用を行うため
の作動圧を発生するためのポンプ33と、この作動圧を
蓄圧するためのアキュムレータ34と、このアキュムレ
ータ34の圧力が所定圧以下に低下したとき作動する圧
力スイッチ35とを備えている。そして、ポンプ33は
メインリザーバタンク31から作動液を吸い込んで、ア
キュムレータ34および液圧倍力装置30の圧力室30
aに吐出しかつこれらのアキュムレータ34および圧力
室30aに蓄圧するようになっている。また、ブレーキ
作動時、ブレーキペダル2の踏み込みにより液圧倍力装
置30の制御弁30cが切り換わり、圧力室30aの圧
力が液圧倍力装置30の図示しない動力室に導入され
る。これにより、液圧倍力装置30の図示しないパワー
ピストンが前進してマスタシリンダ3の図示しないピス
トンを前進させ、マスタシリンダ5はブレーキ液圧を発
生する。更にブレーキ解除時、ブレーキペダル2の解放
により制御弁30cが元に切り換わり、動力室の作動液
は低圧室30bを通ってサブリザーバタンク32に排出
され、更にそこからメインリザーバタンク31に排出さ
れる。
【0070】圧力失陥時におけるブレーキ力確保のため
の構成等の他の構成は、第1実施例とまったく同じであ
る。したがって、第1実施例では負圧の失陥を圧力スイ
ッチ15で検知したのに対して、この第7実施例では液
圧の失陥を圧力スイッチ35で検知する点が相違するだ
けで、第7実施例の作用効果は、第1実施例と同じであ
る。
【0071】ところで、液圧倍力装置30によるブレー
キ倍力システム1では、液圧倍力装置30内の部品の発
錆を防止するために、低圧室30b内に作動液を充満さ
せておく必要がある。このため、一般にリザーバタンク
を一番高い位置に配置し、次いで液圧倍力装置をリザー
バタンクより低い位置に配置し、更にポンプを液圧倍力
装置より低い位置に配置するとともに、これらを互いに
接近させて配置するようにしている。特にポンプとリザ
ーバタンクとはポンプ性能上接近して配置することが必
須となっている。しかしながら、車両によってはポンプ
と液圧倍力装置とを離して配置しなければならない場合
がある。この場合には、ポンプに接近させるリザーバタ
ンクが液圧倍力装置より低い位置に配置されるようにな
り、その結果液圧倍力装置の低圧室に作動液を充満させ
ることは必ずしもできないおそれがある。
【0072】そこで、この第7実施例においては、図8
に示すようにポンプ33と液圧倍力装置30とを離して
配置するような場合、メインリザーバタンク31をポン
プ3に接近して配置するとともに、メインリザーバタン
ク31より容積の小さいサブリザーバタンク32を液圧
倍力装置30の低圧室30bに接近して配置し、サブリ
ザーバタンク32でオーバフローした作動液がメインリ
ザーバタンク31に供給されるようにしている。
【0073】このようにリザーバタンクを2分割するこ
とにより、メインリザーバタンク31をポンプ33に接
近して配置したときメインリザーバタンク31が液圧倍
力装置30より低い位置に配置されても、サブリザーバ
タンク32を液圧倍力装置30より高い位置に配置する
ことができるようになるので、作動液を液圧倍力装置3
0の低圧室30bに確実に充満させることができるよう
になる。これにより、液圧倍力装置30内の部品の発錆
を確実に防止することができる。
【0074】図9は、本発明の第8実施例を模式的に示
す図である。なお、前述の各実施例のブレーキ倍力シス
テム1と同じ構成要素には同じ符号を付すことにより、
その詳細な説明は省略する。
【0075】前述の第7実施例においては、液圧倍力装
置30を用いたブレーキ倍力システム1においてサブリ
ザーバタンク32を単独で設けているのに対して、この
第8実施例は、図9に示すようにサブリザーバタンク3
2をマスタシリンダ5のリザーバ6と一体に設けるよう
にしている。第8実施例のその他の構成は、第7実施例
のそれとまったく同じである。この第8実施例では、サ
ブリザーバタンク32とリザーバ6とが一体化されるこ
とにより、第7実施例に比し、部品点数が低減して組立
工数が削減する。第8実施例のその他の作用効果は、第
7実施例のそれとまったく同じである。
【0076】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のブレーキ倍力システムによれば、圧力失陥時にブレー
キペダルの踏み込みによりブレーキ操作が行われたとき
は、ポンプによって発生された吐出圧により、大きなブ
レーキ力でブレーキがかけられるようにしているので、
ペダル踏力が大きく倍力されたブレーキ力を確実に得る
ことができる。特に請求項2の発明によれば、ポンプ吐
出圧をブレーキペダルの踏力に応じて制御しているの
で、ブレーキペダルの踏力に応じたブレーキ力を得るこ
とができる。したがって、圧力源の失陥時での通常のブ
レーキを圧力源の正常時の通常ブレーキとほぼ同様に確
実に行うことができるばかりでなくペダル踏力を軽減で
き、しかも大重量の車両の通常ブレーキでの停車や急ブ
レーキでの停車を比較的小さな踏力でかつ短い制動距離
で確実に行うことができるようになる。
【0077】また、請求項3ないし7によれば、ブレー
キ力をブレーキペダルの踏力に、より一層確実に応じた
ものにでき、制動フィーリングが圧力源の正常時の通常
ブレーキとほぼ同様にすることができる。
【0078】更に請求項10の発明によれば、第2リザ
ーバタンクから作動液を液圧倍力装置の低圧室に確実に
充満させることができるようになるので、液圧倍力装置
内の部品の発錆を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるブレーキ倍力システムの第1
実施例を模式的に示す図である。
【図2】 本発明の第2実施例を模式的に示す図であ
る。
【図3】 本発明の第3実施例を模式的に示す図であ
る。
【図4】 第3実施例のブレーキ特性を示す図である。
【図5】 本発明の第4実施例を模式的に示す図であ
る。
【図6】 本発明の第5実施例を模式的に示す図であ
る。
【図7】 本発明の第6実施例を模式的に示す図であ
る。
【図8】 本発明の第7実施例を模式的に示す図であ
る。
【図9】 本発明の第8実施例を模式的に示す図であ
る。
【図10】 従来のブレーキ倍力システムの一例を示す
図である。
【符号の説明】
1…ブレーキ倍力システム、2…ブレーキペダル、3…
負圧倍力装置、4…負圧源、5…マスタシリンダ、6…
リザーバ、7…ブレーキシリンダ、8,11,18,23,
25…通路、9,20…圧力ピックアップ、10,26…
遮断弁、12,33…ポンプ、13,14…逆止弁、1
5,35…圧力スイッチ、16…電子制御装置(EC
U)、17…警報装置、19,21…開閉弁、22…比
例制御弁、24…サンプ、27,34…アキュムレー
タ、28…切換弁、29…圧力調整弁、30…液圧倍力
装置、30b…低圧室、31…メインリザーバタンク、
32…サブリザーバタンク、

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルと、流体圧を発生する圧
    力源と、前記ブレーキペダルの踏み込みによって作動さ
    れ、前記圧力源の前記流体圧によって前記ブレーキペダ
    ルの踏力を倍力して出力する流体圧倍力装置と、この流
    体圧倍力装置の出力により作動され、ブレーキ液圧を発
    生するマスタシリンダと、このマスタシリンダに対し給
    排されるブレーキ液を貯えるリザーバと、このブレーキ
    液圧が供給されてブレーキ力を発生するブレーキシリン
    ダとを備え、前記ブレーキペダルの踏力を倍力したブレ
    ーキ力を発生するブレーキ倍力システムにおいて、 前記圧力源の流体圧が所定圧以下となったことを検知し
    て圧力源失陥検知信号を出力する圧力検知手段と、前記
    ブレーキペダルの踏み込みによるブレーキ操作を検知し
    てブレーキ操作検知信号を出力するブレーキ操作検知手
    段と、前記マスタシリンダと前記ブレーキシリンダとを
    連通する第1通路に配設され、連通位置および遮断位置
    が設けられた電磁弁からなる常開の遮断弁と、前記リザ
    ーバを前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記
    第1通路に接続する第2通路と、この第2通路に設けら
    れ、前記リザーバのブレーキ液を前記遮断弁と前記ブレ
    ーキシリンダとの間の前記第1通路に送給するポンプ
    と、前記ポンプの吐出側の前記第2通路に設けられ、前
    記リザーバから前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの
    間の前記第1通路に向かう前記ブレーキ液の流れのみを
    許容する逆止弁と、前記圧力検知手段からの前記圧力源
    失陥検知信号と前記ブレーキ操作検知手段からのブレー
    キ操作検知信号とが入力されたとき、前記遮断弁を遮断
    位置に設定するとともに前記ポンプを駆動制御する電子
    制御装置とを備え、圧力源失陥状態で前記ブレーキ操作
    が行われたとき、前記ポンプからの吐出圧によりブレー
    キ作動を行うことを特徴とするブレーキ倍力システム。
  2. 【請求項2】 前記ブレーキ操作検知手段からの前記ブ
    レーキ操作検知信号は前記ブレーキペダルの踏力に応じ
    た信号であり、前記電子制御装置は前記ブレーキペダル
    の踏力に応じて前記ポンプへの供給電流を制御すること
    を特徴とする請求項1記載のブレーキ倍力システム。
  3. 【請求項3】 前記第2通路および前記遮断弁と前記ブ
    レーキシリンダとの間の前記第1通路間を、前記ポンプ
    および前記逆止弁を迂回して接続する第3通路と、この
    第3通路に配設され、遮断位置および連通位置が設けら
    れた電磁弁からなる常閉の開閉弁と、前記遮断弁と前記
    ブレーキシリンダとの間の前記第1通路の流体圧を検知
    して圧力信号を出力する第2圧力検知手段とを備え、前
    記電子制御装置は前記ブレーキ操作検知手段からの前記
    ブレーキ操作検知信号と第2圧力検知手段からの前記圧
    力信号とに基づいて前記ポンプへの前記供給電流および
    前記開閉弁の開閉をそれぞれ制御することにより、前記
    ポンプからの吐出圧によるブレーキ作動のブレーキ力を
    前記ブレーキペダルの踏力に応じて制御することを特徴
    とする請求項2記載のブレーキ倍力システム。
  4. 【請求項4】 前記リザーバと前記ポンプとの間の前記
    第2通路に配設され、遮断位置および連通位置が設けら
    れた電磁弁からなる常閉の開閉弁と、前記ポンプからの
    吐出圧を制御して出力する比例制御弁とを備え、前記電
    子制御装置は前記圧力検知手段からの前記圧力源失陥検
    知信号と前記ブレーキ操作検知手段からの前記ブレーキ
    操作検知信号とに基づいて前記開閉弁を連通位置に設定
    するとともに、前記ブレーキ操作検知信号に基づいて前
    記ポンプへの前記供給電流および前記比例制御弁をそれ
    ぞれ制御することにより、前記ポンプからの吐出圧によ
    るブレーキ作動のブレーキ力を前記ブレーキペダルの踏
    力に応じて制御することを特徴とする請求項2記載のブ
    レーキ倍力システム。
  5. 【請求項5】 前記リザーバと前記ポンプとの間の前記
    第2通路に配設され、遮断位置および連通位置が設けら
    れた電磁弁からなる常閉の開閉弁と、前記開閉弁と前記
    ポンプとの間の前記第2通路から分岐された第3通路
    と、前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第
    1通路と前記第2通路との合流位置より前記ブレーキシ
    リンダ側の第1通路に配設され、前記ブレーキシリンダ
    を前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第1
    通路に接続する第1位置および前記ブレーキシリンダを
    前記第3通路に接続する第2位置とが設けられ、通常時
    前記第1位置に設定される切換弁と、前記合流位置と前
    記切換弁との間の第1通路に配設され、連通位置および
    遮断位置が設けられるとともに前記ブレーキシリンダの
    ブレーキ液圧が前記合流位置の圧力より所定圧だけ大き
    いとき前記遮断位置に設定される常開の第2遮断弁とを
    備え、前記電子制御装置は前記圧力検知手段からの前記
    圧力源失陥検知信号と前記ブレーキ操作検知手段からの
    前記ブレーキ操作検知信号とに基づいて前記開閉弁を連
    通位置に設定し、更に前記ブレーキ操作検知信号に基づ
    いて前記ポンプへの前記供給電流および前記切換弁をそ
    れぞれ制御するとともに前記ブレーキシリンダのブレー
    キ液圧により前記第2遮断弁を開閉制御することによ
    り、前記ポンプからの吐出圧によるブレーキ作動のブレ
    ーキ力を前記ブレーキペダルの踏力に応じて制御するこ
    とを特徴とする請求項2記載のブレーキ倍力システム。
  6. 【請求項6】 ブレーキペダルと、流体圧を発生する圧
    力源と、前記ブレーキペダルの踏み込みによって作動さ
    れ、前記圧力源の前記流体圧によって前記ブレーキペダ
    ルの踏力を倍力して出力する流体圧倍力装置と、この流
    体圧倍力装置の出力により作動され、ブレーキ液圧を発
    生するマスタシリンダと、このマスタシリンダに対し給
    排されるブレーキ液を貯えるリザーバと、このブレーキ
    液圧が供給されてブレーキ力を発生するブレーキシリン
    ダとを備え、前記ブレーキペダルの踏力を倍力したブレ
    ーキ力を発生するブレーキ倍力システムにおいて、 前記圧力源の流体圧が所定圧以下となったことを検知し
    て圧力源失陥検知信号を出力する圧力検知手段と、前記
    マスタシリンダと前記ブレーキシリンダとを連通する第
    1通路に配設され、連通位置および遮断位置が設けられ
    た電磁弁からなる常開の遮断弁と、前記リザーバを前記
    遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第1通路に
    接続する第2通路と、この第2通路に設けられ、前記リ
    ザーバのブレーキ液を前記遮断弁と前記ブレーキシリン
    ダとの間の前記第1通路に送給するポンプと、前記ポン
    プの吐出側の前記第2通路に設けられ、前記リザーバか
    ら前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第1
    通路に向かう前記ブレーキ液の流れのみを許容する逆止
    弁と、少なくとも前記ポンプの吐出側の前記第2通路に
    設けられ、前記マスタシリンダのブレーキ液圧がパイロ
    ット圧として導入されこのパイロット圧の大きさに応じ
    て前記ポンプの吐出圧を調整する圧力調整弁と、前記圧
    力検知手段からの前記圧力源失陥検知信号が入力された
    とき、前記遮断弁を遮断位置に設定するとともに前記ポ
    ンプを駆動制御する電子制御装置とを備え、圧力源失陥
    状態で前記ブレーキ操作が行われたとき、前記ポンプか
    らの吐出圧を前記マスタシリンダのブレーキ液圧の大き
    さに応じて前記ポンプの吐出圧を調整してブレーキ作動
    を行うことを特徴とするブレーキ倍力システム。
  7. 【請求項7】 前記リザーバと前記ポンプとの間の前記
    第2通路に配設され、遮断位置および連通位置が設けら
    れた電磁弁からなる常閉の開閉弁と、前記開閉弁と前記
    ポンプとの間の前記第2通路から分岐された第3通路
    と、前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第
    1通路と前記第2通路との合流位置より前記ブレーキシ
    リンダ側の第1通路に配設され、前記ブレーキシリンダ
    を前記遮断弁と前記ブレーキシリンダとの間の前記第1
    通路に接続する第1位置および前記ブレーキシリンダを
    前記第3通路に接続する第2位置とが設けられ、通常時
    前記第1位置に設定される電磁弁からなる切換弁と、前
    記合流位置と前記切換弁との間の第1通路に配設され、
    連通位置および遮断位置が設けられるとともに前記ブレ
    ーキシリンダのブレーキ液圧が前記合流位置の圧力より
    所定圧だけ大きいとき前記遮断位置に設定される常開の
    第2遮断弁と、前記電子制御装置は前記圧力検知手段か
    らの前記圧力源失陥検知信号に基づいて前記開閉弁を連
    通位置におよび前記切換弁を第2位置にそれぞれ設定す
    るとともに前記ポンプを駆動制御し、圧力源失陥状態で
    前記ブレーキ操作が行われたとき、前記ポンプからの吐
    出圧を前記マスタシリンダのブレーキ液圧の大きさに応
    じて前記ポンプの吐出圧を調整してブレーキ作動を行う
    ことを特徴とする請求項6記載のブレーキ倍力システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記流体圧倍力装置は負圧倍力装置であ
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1記載
    のブレーキ倍力システム。
  9. 【請求項9】 前記流体圧倍力装置は液圧倍力装置であ
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1記載
    のブレーキ倍力システム。
  10. 【請求項10】前記液圧倍力装置に対して給排される作
    動液を貯えるとともに互いに接続された第1リザーバタ
    ンクおよび第2リザーバタンクと、前記液圧倍力装置か
    ら離隔して配設され、前記第1リザーバタンクからの作
    動液を前記液圧倍力装置に送給する通常ブレーキ倍力用
    ポンプとを備え、前記第1リザーバタンクは前記通常ブ
    レーキ倍力用ポンプの近傍に配設されているとともに、
    前記第2リザーバタンクが前記液圧倍力装置の近傍に配
    設されていることを特徴とする請求項9記載のブレーキ
    倍力システム。
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