JPH08291774A - アルコール改質ガスエンジン - Google Patents
アルコール改質ガスエンジンInfo
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- JPH08291774A JPH08291774A JP7116656A JP11665695A JPH08291774A JP H08291774 A JPH08291774 A JP H08291774A JP 7116656 A JP7116656 A JP 7116656A JP 11665695 A JP11665695 A JP 11665695A JP H08291774 A JPH08291774 A JP H08291774A
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- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
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- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、エンジン停止時に改質ガスが外部
に放出されるのを防止できるアルコール改質ガスエンジ
ンを提供する。 【構成】 このアルコール改質ガスエンジンは、エンジ
ン駆動時にはアルコール改質装置２で改質された改質ガ
スを改質ガス供給通路６を通じて吸気管４に供給する
か、又はエンジン停止時には改質ガスを改質ガス供給通
路６から改質ガス回収通路９を通じて吸引ポンプ７で吸
引して改質ガスタンク８に貯留し、改質ガス及びアルコ
ール蒸気が外部に排出されるのを防止する。また、エン
ジン始動時には、コントローラ１０の指令で制御バルブ
１１を開放し、改質ガスを改質ガスタンク８から貯留改
質ガス供給通路１５を通じて吸気管４に供給し、エンジ
ン１で燃焼させ、低燃費化を達成する。
に放出されるのを防止できるアルコール改質ガスエンジ
ンを提供する。 【構成】 このアルコール改質ガスエンジンは、エンジ
ン駆動時にはアルコール改質装置２で改質された改質ガ
スを改質ガス供給通路６を通じて吸気管４に供給する
か、又はエンジン停止時には改質ガスを改質ガス供給通
路６から改質ガス回収通路９を通じて吸引ポンプ７で吸
引して改質ガスタンク８に貯留し、改質ガス及びアルコ
ール蒸気が外部に排出されるのを防止する。また、エン
ジン始動時には、コントローラ１０の指令で制御バルブ
１１を開放し、改質ガスを改質ガスタンク８から貯留改
質ガス供給通路１５を通じて吸気管４に供給し、エンジ
ン１で燃焼させ、低燃費化を達成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、メタノール等のアル
コール燃料を改質するアルコール改質装置を備えたアル
コール改質ガスエンジンに関する。
コール燃料を改質するアルコール改質装置を備えたアル
コール改質ガスエンジンに関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、アルコールエンジンでは、排気
ガス中の炭酸ガス、炭化物の含有量は、ガソリン、軽油
等の燃料に比較して非常に少ないものである。ところ
が、アルコール燃料を使うアルコールエンジンでは、着
火性が悪くなるという問題点がある。即ち、アルコール
は、ガソリンに比較して気化するための潜熱が高く、例
えば、ガソリンが燃料の０．７％の気化潜熱を要するの
に対し、アルコールが燃料の５％の気化潜熱を要するも
のであり、アルコール燃料は気化し難いという性質を有
しているからである。しかも、燃料噴射ノズルから燃焼
室内の圧縮空気中に噴射されたアルコール燃料は、気化
のために圧縮空気及び燃焼室壁面の温度を低下させて着
火を悪化させている。
ガス中の炭酸ガス、炭化物の含有量は、ガソリン、軽油
等の燃料に比較して非常に少ないものである。ところ
が、アルコール燃料を使うアルコールエンジンでは、着
火性が悪くなるという問題点がある。即ち、アルコール
は、ガソリンに比較して気化するための潜熱が高く、例
えば、ガソリンが燃料の０．７％の気化潜熱を要するの
に対し、アルコールが燃料の５％の気化潜熱を要するも
のであり、アルコール燃料は気化し難いという性質を有
しているからである。しかも、燃料噴射ノズルから燃焼
室内の圧縮空気中に噴射されたアルコール燃料は、気化
のために圧縮空気及び燃焼室壁面の温度を低下させて着
火を悪化させている。
【０００３】ところで、メタノール等のアルコールを燃
料とするアルコールエンジンにおいて、アルコールの改
質により燃費率の改善を図ることは、従来良く知られて
いることである。その理由は、アルコールは、熱分解す
るものであり、アルコールに熱エネルギーを与えること
によって、水素ガスＨ2 と一酸化炭素ＣＯに分解する。
即ち、メタノール１モルあたり２０Ｋｃａｌの熱量を与
えると、メタノールは水素と一酸化炭素に熱分解〔ＣＨ
3 ＯＨ＋２０Ｋｃａｌ→２Ｈ2 ＋ＣＯ〕する。従って、
メタノールが燃料として水素ガスと一酸化炭素を有する
ことになり、メタノール燃料が改質されることになる。
料とするアルコールエンジンにおいて、アルコールの改
質により燃費率の改善を図ることは、従来良く知られて
いることである。その理由は、アルコールは、熱分解す
るものであり、アルコールに熱エネルギーを与えること
によって、水素ガスＨ2 と一酸化炭素ＣＯに分解する。
即ち、メタノール１モルあたり２０Ｋｃａｌの熱量を与
えると、メタノールは水素と一酸化炭素に熱分解〔ＣＨ
3 ＯＨ＋２０Ｋｃａｌ→２Ｈ2 ＋ＣＯ〕する。従って、
メタノールが燃料として水素ガスと一酸化炭素を有する
ことになり、メタノール燃料が改質されることになる。
【０００４】従来、上記の問題を解決するため、図２に
示すようなアルコール燃料を改質ガスに転化するアルコ
ール改質ガスエンジンが知られている。該アルコール改
質ガスエンジンは、エンジン１の排気管３にアルコール
改質装置２を組み込み、アルコール改質装置２にアルコ
ール燃料をアルコール供給通路５から供給し、アルコー
ル改質装置２で改質された改質ガスは、改質ガス供給通
路６を通じて吸気管４に供給され、供給管４から空気と
共にエンジン１に供給される。アルコール改質装置２
は、アルコール改質触媒担体が充填されており、エンジ
ン１の排気ガスの排気熱を排気管３から受熱してアルコ
ール改質触媒の助けでメタノール等のアルコールをＣＯ
とＨ2 に改質し、該改質ガスを燃料としてエンジン１に
供給するものであり、石油代替、低燃費化を達成できる
ものである。例えば、アルコール改質ガスエンジンとし
て、特開平３−１４５５５８号公報、特開平３−１４５
５５９号公報等に開示されたものがある。
示すようなアルコール燃料を改質ガスに転化するアルコ
ール改質ガスエンジンが知られている。該アルコール改
質ガスエンジンは、エンジン１の排気管３にアルコール
改質装置２を組み込み、アルコール改質装置２にアルコ
ール燃料をアルコール供給通路５から供給し、アルコー
ル改質装置２で改質された改質ガスは、改質ガス供給通
路６を通じて吸気管４に供給され、供給管４から空気と
共にエンジン１に供給される。アルコール改質装置２
は、アルコール改質触媒担体が充填されており、エンジ
ン１の排気ガスの排気熱を排気管３から受熱してアルコ
ール改質触媒の助けでメタノール等のアルコールをＣＯ
とＨ2 に改質し、該改質ガスを燃料としてエンジン１に
供給するものであり、石油代替、低燃費化を達成できる
ものである。例えば、アルコール改質ガスエンジンとし
て、特開平３−１４５５５８号公報、特開平３−１４５
５５９号公報等に開示されたものがある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
アルコール改質ガスエンジンでは、始動時、排気温度が
低く、アルコール改質装置における触媒が活性化されな
いため、改質反応が行われない現象が発生する。そのた
め、アルコール改質ガスエンジンではエンジンの始動直
後には、エンジンに改質ガスが供給されないことにな
る。また、エンジンを停止しても、アルコール改質装置
内の触媒担体の温度が高く、アルコール改質装置内に残
留しているメタノール等のアルコールがＣＯとＨ2 に改
質されて改質ガスが生成され続けることになる。そのた
め、エンジンにおける吸排気バルブがオーバラップして
開放していると、吸気管に供給された改質ガスはエンジ
ン即ち燃焼室を通過して排気管へ吐き出され、排気管か
ら外部に放出され、危険な状態が発生する。
アルコール改質ガスエンジンでは、始動時、排気温度が
低く、アルコール改質装置における触媒が活性化されな
いため、改質反応が行われない現象が発生する。そのた
め、アルコール改質ガスエンジンではエンジンの始動直
後には、エンジンに改質ガスが供給されないことにな
る。また、エンジンを停止しても、アルコール改質装置
内の触媒担体の温度が高く、アルコール改質装置内に残
留しているメタノール等のアルコールがＣＯとＨ2 に改
質されて改質ガスが生成され続けることになる。そのた
め、エンジンにおける吸排気バルブがオーバラップして
開放していると、吸気管に供給された改質ガスはエンジ
ン即ち燃焼室を通過して排気管へ吐き出され、排気管か
ら外部に放出され、危険な状態が発生する。
【０００６】この発明の目的は、上記の課題を解決する
ことであり、排気ガスの熱エネルギーをアルコール燃料
に吸収させて該アルコールを水素ガスと一酸化炭素を有
する燃料に改質するためアルコール改質装置を設け、該
アルコール改質装置に排気ガスを通して排気ガスの熱エ
ネルギーでアルコール燃料を熱分解させ、燃料の発熱量
を増大させ、刺激臭等の中間生成物の発生を防止し、排
気ガスエネルギーを回収して燃費を向上させ、特に、エ
ンジン停止時にアルコール改質装置に残留するアルコー
ルが改質されて発生した改質ガス及びアルコール蒸気を
排気管を通じて外部に放出することを防止して改質ガス
タンクに一旦充填し、改質ガスタンクに貯留した改質ガ
スをエンジン始動時に供給して改質ガスを有効に利用す
ることができるアルコール改質ガスエンジンを提供する
ことである。
ことであり、排気ガスの熱エネルギーをアルコール燃料
に吸収させて該アルコールを水素ガスと一酸化炭素を有
する燃料に改質するためアルコール改質装置を設け、該
アルコール改質装置に排気ガスを通して排気ガスの熱エ
ネルギーでアルコール燃料を熱分解させ、燃料の発熱量
を増大させ、刺激臭等の中間生成物の発生を防止し、排
気ガスエネルギーを回収して燃費を向上させ、特に、エ
ンジン停止時にアルコール改質装置に残留するアルコー
ルが改質されて発生した改質ガス及びアルコール蒸気を
排気管を通じて外部に放出することを防止して改質ガス
タンクに一旦充填し、改質ガスタンクに貯留した改質ガ
スをエンジン始動時に供給して改質ガスを有効に利用す
ることができるアルコール改質ガスエンジンを提供する
ことである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
発明は、エンジンの排気管に組み込まれた排気熱を利用
してアルコール燃料を熱分解させて改質するアルコール
改質装置、該アルコール改質装置で改質された改質ガス
を吸気管に供給する改質ガス供給通路、該改質ガス供給
通路から改質ガス回収通路を通じて改質ガスを回収して
収容する改質ガスタンク、エンジン停止時に前記アルコ
ール改質装置から流出する改質ガスを回収するため作動
する前記改質ガス回収通路に設けられた吸引ポンプ、前
記改質ガスタンクと前記吸気管とを連通する制御バルブ
を備えた貯留改質ガス供給通路、及びエンジンの作動状
態に応答して前記吸引ポンプと前記制御バルブを制御す
るコントローラから成ることを特徴とするアルコール改
質ガスエンジンに関する。
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
発明は、エンジンの排気管に組み込まれた排気熱を利用
してアルコール燃料を熱分解させて改質するアルコール
改質装置、該アルコール改質装置で改質された改質ガス
を吸気管に供給する改質ガス供給通路、該改質ガス供給
通路から改質ガス回収通路を通じて改質ガスを回収して
収容する改質ガスタンク、エンジン停止時に前記アルコ
ール改質装置から流出する改質ガスを回収するため作動
する前記改質ガス回収通路に設けられた吸引ポンプ、前
記改質ガスタンクと前記吸気管とを連通する制御バルブ
を備えた貯留改質ガス供給通路、及びエンジンの作動状
態に応答して前記吸引ポンプと前記制御バルブを制御す
るコントローラから成ることを特徴とするアルコール改
質ガスエンジンに関する。
【０００８】また、このアルコール改質ガスエンジンで
は、前記貯留改質ガス供給通路には、前記制御バルブの
後流にレギュレータが設けられている。
は、前記貯留改質ガス供給通路には、前記制御バルブの
後流にレギュレータが設けられている。
【０００９】また、このアルコール改質ガスエンジン
は、前記アルコール改質装置内の温度を検出する温度セ
ンサーを設け、エンジン停止時には前記温度センサーに
よる検出温度がアルコール改質温度以上に応答して前記
吸引ポンプが作動し且つ前記制御バルブが閉鎖し、検出
温度がアルコール改質温度以下に応答して前記吸引ポン
プが停止するものである。
は、前記アルコール改質装置内の温度を検出する温度セ
ンサーを設け、エンジン停止時には前記温度センサーに
よる検出温度がアルコール改質温度以上に応答して前記
吸引ポンプが作動し且つ前記制御バルブが閉鎖し、検出
温度がアルコール改質温度以下に応答して前記吸引ポン
プが停止するものである。
【００１０】
【作用】この発明によるアルコール改質ガスエンジン
は、上記のように構成されており、次のように作用す
る。即ち、このアルコール改質ガスエンジンは、アルコ
ール改質装置をエンジンの排気管に組み込み、エンジン
駆動時にはアルコール改質装置で改質された改質ガス及
びアルコール蒸気を改質ガス供給通路を通じて吸気管に
供給するか、又はエンジン停止時には吸引ポンプを作動
して改質ガス供給通路に連通した改質ガス回収通路を通
じて改質ガスタンクに回収し、エンジン始動時には制御
バルブを開放して前記改質ガスタンクと前記吸気管とを
連通する貯留改質ガス供給通路を通じて供給するように
構成したので、エンジンが停止してアルコール改質装置
が高温であってアルコールが熱分解して改質ガスが生成
したとしても、改質ガス及びアルコール蒸気は改質ガス
タンクに貯留され、エンジン始動時に消費される。従っ
て、エンジン停止時に、改質ガス及びアルコール蒸気が
排気管を通じて外部に放出されることがなく、危険な状
態になることもない。
は、上記のように構成されており、次のように作用す
る。即ち、このアルコール改質ガスエンジンは、アルコ
ール改質装置をエンジンの排気管に組み込み、エンジン
駆動時にはアルコール改質装置で改質された改質ガス及
びアルコール蒸気を改質ガス供給通路を通じて吸気管に
供給するか、又はエンジン停止時には吸引ポンプを作動
して改質ガス供給通路に連通した改質ガス回収通路を通
じて改質ガスタンクに回収し、エンジン始動時には制御
バルブを開放して前記改質ガスタンクと前記吸気管とを
連通する貯留改質ガス供給通路を通じて供給するように
構成したので、エンジンが停止してアルコール改質装置
が高温であってアルコールが熱分解して改質ガスが生成
したとしても、改質ガス及びアルコール蒸気は改質ガス
タンクに貯留され、エンジン始動時に消費される。従っ
て、エンジン停止時に、改質ガス及びアルコール蒸気が
排気管を通じて外部に放出されることがなく、危険な状
態になることもない。
【００１１】しかも、排気ガス温度が高温の時には排気
ガスの熱エネルギーでアルコール燃料を熱分解させて一
酸化炭素と水素に改質して燃料の発熱量を増大させるこ
とができる。即ち、アルコール燃料は４７６０ｋｃａｌ
／ｋｇであるが、アルコール燃料は温度５００℃〜６０
０℃の排気ガスから熱エネルギーを受けてＣＯとＨ2と
から成る混合ガスに熱分解し、該混合ガスは５６９０ｋ
ｃａｌ／ｋｇに熱エネルギーがアップして改質される。
また、熱分解した改質ガスは、燃焼スピードが速く且つ
燃焼温度が低いので、スモーク、ＮＯX 等の発生を抑制
できる。
ガスの熱エネルギーでアルコール燃料を熱分解させて一
酸化炭素と水素に改質して燃料の発熱量を増大させるこ
とができる。即ち、アルコール燃料は４７６０ｋｃａｌ
／ｋｇであるが、アルコール燃料は温度５００℃〜６０
０℃の排気ガスから熱エネルギーを受けてＣＯとＨ2と
から成る混合ガスに熱分解し、該混合ガスは５６９０ｋ
ｃａｌ／ｋｇに熱エネルギーがアップして改質される。
また、熱分解した改質ガスは、燃焼スピードが速く且つ
燃焼温度が低いので、スモーク、ＮＯX 等の発生を抑制
できる。
【００１２】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明によるアル
コール改質ガスエンジンの実施例を説明する。図１はこ
の発明によるアルコール改質ガスエンジンの一実施例を
示す概略説明図である。このアルコール改質ガスエンジ
ンは、メタノール等のアルコールを燃料とするガスエン
ジンであり、アルコール燃料を熱分解させて一炭酸ガス
ＣＯと水素ガスＨ2 とから成る改質ガスに転化させて熱
効率を向上させるものである。このアルコール改質ガス
エンジンは、例えば、シリンダブロックに固定されたシ
リンダヘッドに形成された吸排気ポートには吸排気バル
ブが配置され、シリンダブロックに形成した孔部に嵌合
したシリンダライナに形成したシリンダ内をピストンが
往復運動するタイプに適用できるものである。
コール改質ガスエンジンの実施例を説明する。図１はこ
の発明によるアルコール改質ガスエンジンの一実施例を
示す概略説明図である。このアルコール改質ガスエンジ
ンは、メタノール等のアルコールを燃料とするガスエン
ジンであり、アルコール燃料を熱分解させて一炭酸ガス
ＣＯと水素ガスＨ2 とから成る改質ガスに転化させて熱
効率を向上させるものである。このアルコール改質ガス
エンジンは、例えば、シリンダブロックに固定されたシ
リンダヘッドに形成された吸排気ポートには吸排気バル
ブが配置され、シリンダブロックに形成した孔部に嵌合
したシリンダライナに形成したシリンダ内をピストンが
往復運動するタイプに適用できるものである。
【００１３】このアルコール改質ガスエンジンは、主と
して、エンジン１の排気管３に組み込まれた排気熱を利
用してアルコール燃料を熱分解させて改質するアルコー
ル改質装置２、アルコール改質装置２で改質された改質
ガスを吸気管４に供給する改質ガス供給通路６、改質ガ
ス供給通路６から改質ガス回収通路９を通じて改質ガス
を回収して収容する改質ガスタンク８、アルコール改質
装置２と改質ガス供給通路６に残留する改質ガスを回収
するため改質ガス回収通路９に設けられた吸引ポンプ
７、改質ガスタンク８と吸気管４とを連通する制御バル
ブ１１を備えた貯留改質ガス供給通路１５、及びエンジ
ン１の作動状態に応答して吸引ポンプ７と制御バルブ１
１を制御するコントローラ１０から構成されている。ア
ルコール改質装置２には、アルコール燃料が適宜な供給
手段を用いてアルコール燃料を貯留している燃料タンク
から供給される。
して、エンジン１の排気管３に組み込まれた排気熱を利
用してアルコール燃料を熱分解させて改質するアルコー
ル改質装置２、アルコール改質装置２で改質された改質
ガスを吸気管４に供給する改質ガス供給通路６、改質ガ
ス供給通路６から改質ガス回収通路９を通じて改質ガス
を回収して収容する改質ガスタンク８、アルコール改質
装置２と改質ガス供給通路６に残留する改質ガスを回収
するため改質ガス回収通路９に設けられた吸引ポンプ
７、改質ガスタンク８と吸気管４とを連通する制御バル
ブ１１を備えた貯留改質ガス供給通路１５、及びエンジ
ン１の作動状態に応答して吸引ポンプ７と制御バルブ１
１を制御するコントローラ１０から構成されている。ア
ルコール改質装置２には、アルコール燃料が適宜な供給
手段を用いてアルコール燃料を貯留している燃料タンク
から供給される。
【００１４】また、このアルコール改質ガスエンジンで
は、改質ガス供給通路６には改質ガス回収通路９が分岐
する位置より下流側に逆止弁１３が設けられており、吸
気管４からアルコール改質装置２への改質ガスの逆流が
防止されている。また、貯留改質ガス供給通路１５に
は、制御バルブ１１の後流にレギュレータ１２が設けら
れ、改質ガスタンク８から吸気管４へ供給される改質ガ
スの流量が調整されている。更に、アルコール改質装置
２には、アルコール改質装置２内の温度を検出するた
め、温度センサー１４が設けられている。温度センサー
１４は、アルコール改質装置２内の温度がアルコール燃
料が熱分解する所定の温度以上の高温になっているか否
かを検出するものである。
は、改質ガス供給通路６には改質ガス回収通路９が分岐
する位置より下流側に逆止弁１３が設けられており、吸
気管４からアルコール改質装置２への改質ガスの逆流が
防止されている。また、貯留改質ガス供給通路１５に
は、制御バルブ１１の後流にレギュレータ１２が設けら
れ、改質ガスタンク８から吸気管４へ供給される改質ガ
スの流量が調整されている。更に、アルコール改質装置
２には、アルコール改質装置２内の温度を検出するた
め、温度センサー１４が設けられている。温度センサー
１４は、アルコール改質装置２内の温度がアルコール燃
料が熱分解する所定の温度以上の高温になっているか否
かを検出するものである。
【００１５】このアルコール改質ガスエンジンでは、燃
料タンクからのアルコール燃料をアルコール供給通路５
を通じてアルコール改質装置２へ供給し、アルコール改
質装置２で排気ガスの熱を利用してアルコール改質装置
２内に充填された触媒担体を活性化させ、アルコール燃
料がＣＯとＨ2 に熱分解して改質ガスに転化される。転
化された改質ガスは改質ガス供給通路６を通じて吸気管
４へ供給され、エンジン１で消費される。
料タンクからのアルコール燃料をアルコール供給通路５
を通じてアルコール改質装置２へ供給し、アルコール改
質装置２で排気ガスの熱を利用してアルコール改質装置
２内に充填された触媒担体を活性化させ、アルコール燃
料がＣＯとＨ2 に熱分解して改質ガスに転化される。転
化された改質ガスは改質ガス供給通路６を通じて吸気管
４へ供給され、エンジン１で消費される。
【００１６】しかしながら、アルコール改質ガスエンジ
ンにおいて、吸引ポンプ７及び改質ガスタンク８を設け
ていないと、エンジン１が停止した時に、アルコール改
質装置２が高温であると、アルコール改質装置２内に残
留するアルコール燃料が触媒担体の触媒活性によって熱
分解し、ＣＯとＨ2 との改質ガスに転化され、改質ガス
がエンジン１に供給されることになる。この場合、吸排
気バルブがオーバラップして開放する気筒があると、改
質ガス供給通路６を通じて吸気管４から供給された改質
ガスは吸気バルブ、燃焼室及び排気バルブを通過して排
気管３へと放出されることになる。
ンにおいて、吸引ポンプ７及び改質ガスタンク８を設け
ていないと、エンジン１が停止した時に、アルコール改
質装置２が高温であると、アルコール改質装置２内に残
留するアルコール燃料が触媒担体の触媒活性によって熱
分解し、ＣＯとＨ2 との改質ガスに転化され、改質ガス
がエンジン１に供給されることになる。この場合、吸排
気バルブがオーバラップして開放する気筒があると、改
質ガス供給通路６を通じて吸気管４から供給された改質
ガスは吸気バルブ、燃焼室及び排気バルブを通過して排
気管３へと放出されることになる。
【００１７】そこで、この発明によるアルコール改質ガ
スエンジンは、エンジン１が停止した時に、エンジン１
に改質ガスが供給されるのを防止するため、吸引ポンプ
７及び改質ガスタンク８を設けられている。従って、こ
のアルコール改質ガスエンジンでは、エンジン１が停止
した時に、コントローラ１０が温度センサー１４からの
検出信号を受けて検出温度がアルコール改質温度以上に
応答して吸引ポンプ７が作動し、制御バルブ１１が貯留
改質ガス供給通路１５を閉鎖し、アルコール改質装置２
に残留するアルコール燃料が触媒担体活性で熱分解され
た改質ガスを改質ガスタンク８に貯留する。また、アル
コール改質装置２内の検出温度がアルコール改質温度以
下であるとアルコール燃料は改質ガスに転化されないの
で、該検出温度に応答して吸引ポンプ７の作動を停止す
る制御を行う。また、改質ガスタンク８に貯留された改
質ガスは、エンジン１の始動の時に、制御バルブ１１が
開放して貯留改質ガス供給通路１５を通じて吸気管４へ
供給され、エンジン１で消費され、着火の補助となる。
スエンジンは、エンジン１が停止した時に、エンジン１
に改質ガスが供給されるのを防止するため、吸引ポンプ
７及び改質ガスタンク８を設けられている。従って、こ
のアルコール改質ガスエンジンでは、エンジン１が停止
した時に、コントローラ１０が温度センサー１４からの
検出信号を受けて検出温度がアルコール改質温度以上に
応答して吸引ポンプ７が作動し、制御バルブ１１が貯留
改質ガス供給通路１５を閉鎖し、アルコール改質装置２
に残留するアルコール燃料が触媒担体活性で熱分解され
た改質ガスを改質ガスタンク８に貯留する。また、アル
コール改質装置２内の検出温度がアルコール改質温度以
下であるとアルコール燃料は改質ガスに転化されないの
で、該検出温度に応答して吸引ポンプ７の作動を停止す
る制御を行う。また、改質ガスタンク８に貯留された改
質ガスは、エンジン１の始動の時に、制御バルブ１１が
開放して貯留改質ガス供給通路１５を通じて吸気管４へ
供給され、エンジン１で消費され、着火の補助となる。
【００１８】アルコール改質装置２は、例えば、ケーシ
ングにアルコール蒸気流入口とアルコール改質ガス流出
口とを設けてアルコール改質部を構成すると共に、ケー
シング内にエンジンからの排気ガスを流すことができる
排気ガス通路管を配置する。ケーシング内のアルコール
改質部には、例えば、一体構造の触媒担体或いは多数の
触媒担体部材から成る触媒担体を充填する。触媒担体
は、例えば、ハニカム又は金属やセラミックスの発泡体
から作製され、排気ガス通路管にろう付け、溶着等でそ
れぞれ接合されている。
ングにアルコール蒸気流入口とアルコール改質ガス流出
口とを設けてアルコール改質部を構成すると共に、ケー
シング内にエンジンからの排気ガスを流すことができる
排気ガス通路管を配置する。ケーシング内のアルコール
改質部には、例えば、一体構造の触媒担体或いは多数の
触媒担体部材から成る触媒担体を充填する。触媒担体
は、例えば、ハニカム又は金属やセラミックスの発泡体
から作製され、排気ガス通路管にろう付け、溶着等でそ
れぞれ接合されている。
【００１９】
【発明の効果】この発明によるアルコール改質ガスエン
ジンは、上記のように構成されており、次のような効果
を有する。即ち、このアルコール改質ガスエンジンは、
エンジンの排気管に組み込まれた排気熱を利用してアル
コール燃料を熱分解させて改質するアルコール改質装置
及びアルコール改質装置で改質された改質ガスを吸気管
に供給する改質ガス供給通路から構成したので、アルコ
ール燃料を前記アルコール改質装置で排気熱によって熱
分解させてＣＯとＨ2 とに高効率に改質でき、着火性を
向上させると共に熱エネルギーを向上させ、しかも排気
ガスエネルギーを利用するので、排気ガスエネルギーを
有効に回収することになる。
ジンは、上記のように構成されており、次のような効果
を有する。即ち、このアルコール改質ガスエンジンは、
エンジンの排気管に組み込まれた排気熱を利用してアル
コール燃料を熱分解させて改質するアルコール改質装置
及びアルコール改質装置で改質された改質ガスを吸気管
に供給する改質ガス供給通路から構成したので、アルコ
ール燃料を前記アルコール改質装置で排気熱によって熱
分解させてＣＯとＨ2 とに高効率に改質でき、着火性を
向上させると共に熱エネルギーを向上させ、しかも排気
ガスエネルギーを利用するので、排気ガスエネルギーを
有効に回収することになる。
【００２０】このアルコール改質ガスエンジンは、特
に、改質ガス供給通路から改質ガス回収通路を通じて改
質ガスを回収して収容する改質ガスタンク、及びエンジ
ン停止時に前記アルコール改質装置から流出する改質ガ
スを回収するため作動する前記改質ガス回収通路に設け
られた吸引ポンプを有しているので、エンジン停止時に
はアルコール改質装置に残留するアルコール燃料が熱分
解して改質ガスが発生したとしても、該改質ガスを吸引
ポンプで吸引して改質ガスタンクに貯留することがで
き、エンジン始動時に、貯留された改質ガスを制御バル
ブを開放して貯留改質ガス供給通路から吸気管を通じて
エンジンに供給でき、エンジン始動の補助を行いことが
できる。
に、改質ガス供給通路から改質ガス回収通路を通じて改
質ガスを回収して収容する改質ガスタンク、及びエンジ
ン停止時に前記アルコール改質装置から流出する改質ガ
スを回収するため作動する前記改質ガス回収通路に設け
られた吸引ポンプを有しているので、エンジン停止時に
はアルコール改質装置に残留するアルコール燃料が熱分
解して改質ガスが発生したとしても、該改質ガスを吸引
ポンプで吸引して改質ガスタンクに貯留することがで
き、エンジン始動時に、貯留された改質ガスを制御バル
ブを開放して貯留改質ガス供給通路から吸気管を通じて
エンジンに供給でき、エンジン始動の補助を行いことが
できる。
【００２１】このアルコール改質ガスエンジンは、吸引
ポンプ及び制御バルブがコントローラの指令で制御され
るものであり、エンジン停止時にアルコール改質装置が
所定温度以上の場合には、触媒活性によってアルコール
燃料の改質反応が継続されるが、ＣＯ及びＨ2 或いはア
ルコール蒸気は吸引ポンプで吸引されて改質ガスタンク
に貯留されるので、たとえ吸排気バルブがオーバラップ
して開放している気筒があったとしても、改質ガス及び
アルコール蒸気が燃焼室を通じて排気管に放出されるこ
とがなく、また、エンジン始動時に改質ガス及びアルコ
ール蒸気をエンジンに供給して使用するので、低燃費化
即ち省エネルギー化を達成できる。
ポンプ及び制御バルブがコントローラの指令で制御され
るものであり、エンジン停止時にアルコール改質装置が
所定温度以上の場合には、触媒活性によってアルコール
燃料の改質反応が継続されるが、ＣＯ及びＨ2 或いはア
ルコール蒸気は吸引ポンプで吸引されて改質ガスタンク
に貯留されるので、たとえ吸排気バルブがオーバラップ
して開放している気筒があったとしても、改質ガス及び
アルコール蒸気が燃焼室を通じて排気管に放出されるこ
とがなく、また、エンジン始動時に改質ガス及びアルコ
ール蒸気をエンジンに供給して使用するので、低燃費化
即ち省エネルギー化を達成できる。
【図１】この発明によるアルコール改質ガスエンジンの
一実施例を示す説明図である。
一実施例を示す説明図である。
【図２】従来のアルコール改質ガスエンジンの一例を示
す説明図である。
す説明図である。
１ エンジン ２ アルコール改質装置 ３ 排気管 ４ 吸気管 ５ アルコール供給通路 ６ 改質ガス供給通路 ７ 吸引ポンプ ８ 改質ガスタンク ９ 改質ガス回収通路 １０ コントローラ １１ 制御バルブ １２ レギュレータ １３ 逆止弁 １４ 温度センサー １５ 貯留改質ガス供給通路
Claims (3)
- 【請求項１】 エンジンの排気管に組み込まれた排気熱
を利用してアルコール燃料を熱分解させて改質するアル
コール改質装置、該アルコール改質装置で改質された改
質ガスを吸気管に供給する改質ガス供給通路、該改質ガ
ス供給通路から改質ガス回収通路を通じて改質ガスを回
収して収容する改質ガスタンク、エンジン停止時に前記
アルコール改質装置から流出する改質ガスを回収するた
め作動する前記改質ガス回収通路に設けられた吸引ポン
プ、前記改質ガスタンクと前記吸気管とを連通する制御
バルブを備えた貯留改質ガス供給通路、及びエンジンの
作動状態に応答して前記吸引ポンプと前記制御バルブを
制御するコントローラから成ることを特徴とするアルコ
ール改質ガスエンジン。 - 【請求項２】 前記貯留改質ガス供給通路には、前記制
御バルブの後流にレギュレータが設けられていることを
特徴とする請求項１に記載のアルコール改質ガスエンジ
ン。 - 【請求項３】 前記アルコール改質装置内の温度を検出
する温度センサーを設け、エンジン停止時には前記温度
センサーによる検出温度がアルコール改質温度以上に応
答して前記吸引ポンプが作動し且つ前記制御バルブが閉
鎖し、検出温度がアルコール改質温度以下に応答して前
記吸引ポンプが停止することを特徴とする請求項１に記
載のアルコール改質ガスエンジン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7116656A JPH08291774A (ja) | 1995-04-19 | 1995-04-19 | アルコール改質ガスエンジン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7116656A JPH08291774A (ja) | 1995-04-19 | 1995-04-19 | アルコール改質ガスエンジン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08291774A true JPH08291774A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14692645
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7116656A Pending JPH08291774A (ja) | 1995-04-19 | 1995-04-19 | アルコール改質ガスエンジン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08291774A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8001934B2 (en) * | 2010-04-08 | 2011-08-23 | Ford Global Technologies, Llc | Pump control for reformate fuel storage tank |
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| CN106968845A (zh) * | 2017-03-14 | 2017-07-21 | 天津大学 | 利用发动机废气余热无催化剂低温加水重整燃料装置 |
| WO2018012310A1 (ja) * | 2016-07-14 | 2018-01-18 | ヤンマー株式会社 | 内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法 |
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| CN109415985A (zh) * | 2016-07-14 | 2019-03-01 | 洋马株式会社 | 内燃机的控制装置以及内燃机的控制方法 |
| CN113464317A (zh) * | 2021-07-30 | 2021-10-01 | 江南造船(集团)有限责任公司 | 燃气***、双燃料主机动力***及船舶 |
-
1995
- 1995-04-19 JP JP7116656A patent/JPH08291774A/ja active Pending
Cited By (16)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| US10837372B2 (en) | 2016-07-14 | 2020-11-17 | Yanmar Power Technology Co., Ltd. | Control device for internal combustion engine and control method for internal combustion engine |
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