JPH08290A - リポソ―ム分散液中のエンドトキシンの測定方法 - Google Patents

リポソ―ム分散液中のエンドトキシンの測定方法

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JPH08290A
JPH08290A JP16632694A JP16632694A JPH08290A JP H08290 A JPH08290 A JP H08290A JP 16632694 A JP16632694 A JP 16632694A JP 16632694 A JP16632694 A JP 16632694A JP H08290 A JPH08290 A JP H08290A
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abs
endotoxin
absorbance
sample
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JP16632694A
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Saori Endou
さおり 遠藤
Kazuya Morisawa
和也 守沢
Kazuhiro Akama
和博 赤間
Satoru Tokuyama
悟 徳山
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 リポソ―ム分散液中のエンドトキシンの量を
簡便でかつ正確に測定する方法を提供する。 【構成】 リポソ―ム分散液中のエンドトキシンの量を
合成基質法により測定する方法において、リポソ―ム分
散液の脂質濃度を4.0g/dl以下に調整し、この調
整試料について反応試薬を添加して処理した吸光度:A
bs(処理試料)、水を添加して処理した吸光度:Ab
s(未処理試料)と、ブランクの吸光度:Abs(ブラ
ンク)および標準液の吸光度:Abs(標準液)を測定
し、これらの測定値を用いて、リポソ―ム分散液中のエ
ンドトキシンの濃度(C)を、C=Et×{〔Abs
(処理試料)−Abs(未処理試料)−Abs(ブラン
ク)〕/〔Abs(標準液)−Abs(ブランク)〕}
(ただし、Et=標準液のエンドトキシンの濃度)とし
て、算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リポソ―ム分散液中の
エンドトキシンを定量する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リポソ―ム中に薬物を含ませてなるリポ
ソ―ム製剤は、近年、ドラツグ・デリバリ―・システム
のひとつとして、医薬品メ―カ―において開発されてい
る。リポソ―ム製剤の投与方法としては、現在静脈投与
が主流であるが、静脈投与を行う場合、製剤中のエンド
トキシンの量が大きな問題となるため、日本薬局方では
製剤中のエンドトキシンの量を規制している。このた
め、製剤中のエンドトキシンを除去する方法とともに、
製剤中のエンドトキシンの量を測定する方法が必要とさ
れている。
【0003】エンドトキシンの測定方法としては、カブ
トガニ血球抽出物を用いたゲル化法と合成基質法のふた
つが挙げられ、その反応試薬につきすでにキツト化され
て、数社から市販されている。たとえば、ゲル化法とし
ては、プレゲル(S)〔生化学工業(株)〕やリムルス
(HS)テスト・ワコ―〔和光純薬(株)〕など、合成
基質法としては、エンドスペシ―やエンドトキシンテス
ト−D〔いずれも生化学工業(株)〕などを挙げること
ができる。
【0004】ゲル化法は、エンドトキシンとカブトガニ
の血球抽出成分であるライセ―トが反応してできるゲル
を特定の指標とするものであるが、反応および測定時の
振動に影響されやすく、また定量精度も低い。合成基質
法は、比色定量を行うので、ゲル化法の数倍以上の感度
で定量ができるすぐれた方法である。
【0005】合成基質法を概説すると、試料にカブトガ
ニのライセ―トおよび発色合成基質(Boc−Leu−
Arg−pNA)から構成されている一定濃度の反応試
薬を一定量添加する。試料中にエンドトキシンが存在す
ると、連鎖反応が起き、最終的にpNA、つまりパラニ
トロアニリンが遊離する。このpNAを直接比色定量す
るか、あるいはジアゾカツプリング反応試薬を添加し
て、生じたアゾ色素について、一定波長での吸光度を測
定する。
【0006】この測定吸光度を、Abs(処理試料)と
する。また同時に、水に既知量(通常40〜70pg/
ml)のエンドトキシンを含ませた標準液および減菌水
を用意し、これらに試料と同様の処理操作を行つて、一
定波長での吸光度を測定し、これら吸光度を、Abs
(標準液)、Abs(ブランク)とする。これらの測定
値を用いて、検体(試料)中のエンドトキシンの濃度
(C)を、下記の式にしたがつて、算出するものであ
る。
【0007】しかしながら、上記の合成基質法により、
リポソ―ム分散液中のエンドトキシンの量を測定する場
合、式によつて求める従来法では、リポソ―ム分散液
の濁度によつて比色定量が困難である。また、特開平5
−230083号公報には、リポソ―ム分散液における
リン脂質中のエンドトキシンの測定方法として、リン脂
質と水とを遠心分離により分離し、水相に移行したエン
ドトキシンの量を測定する方法が開示されているが、こ
の方法は、操作がやや煩雑であり、遠心分離によるリン
脂質と水の分離も不確かである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決し、リポソ―ム分散液中のエンドトキシン
の量を簡便でかつ正確に測定する方法を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、鋭意研究した結果、リポソ―ム分散
液中のエンドトキシンの量を合成基質法により測定する
にあたり、上記分散液の脂質濃度をできるだけ薄くし、
かつ分散液に反応試薬を添加し処理したときの吸光度に
加えて、分散液に減菌水だけを添加し処理した、いわゆ
る未処理分散液の吸光度をも測定し、上記処理分散液の
吸光度から上記未処理分散液の吸光度を減ずる補正操作
を行うことにより、上記分散液の濁度の問題が回避され
て、リポソ―ム分散液からなる検体中のエンドトキシン
の量を簡便でかつ正確に測定できることを見い出し、本
発明を完成するに至つた。
【0010】すなわち、本発明は、リポソ―ム分散液中
のエンドドキシンの量を合成基質法によつて測定する方
法において、リポソ―ム分散液を脂質濃度が4.0g/
dl以下となるように調整し、この調整試料について下
記二種の吸光度と、さらに下記のブランクおよび標準液
の吸光度とを測定し、 Abs(処理試料) :試料に反応試薬を添加して処理
したものの一定波長での吸光度 Abs(未処理試料):試料に反応試薬と同量の水を添
加して処理したものの一定波長での吸光度 Abs(ブランク) :減菌水に反応試薬を添加して処
理したものの一定波長での吸光度 Abs(標準液) :既知量のエンドトキシンを含む
水を標準液とし、これに反応試薬を添加して処理したも
のの一定波長での吸光度 これらの測定値を用いて、リポソ―ム分散液からなる検
体中のエンドトキシンの濃度(C)を、下記の式: にしたがつて、算出することを特徴とするリポソ―ム分
散液中のエンドトキシンの測定方法に係るものである。
【0011】本発明においては、まず、リポソ―ム分散
液の脂質濃度を、4.0g/dl以下、好ましくは0.
5〜3.0g/dlに調整する。これは、脂質濃度が
4.0g/dlを超えると、反応試薬を添加し処理した
ことによつて生じるエンドトキシン由来の吸光度に対し
て、リポソ―ム分散液自体の吸光度が大きくなるため、
エンドトキシンの測定値に誤差が生じやすくなるためで
ある。
【0012】つぎに、このように調整したリポソ―ム分
散液より、一定量のふたつの試料を分取し、その一方に
反応試薬を添加してインキユベ―ト(定温処理)し、こ
のように処理したものについて一定波長での吸光度を測
定する。また、他方には反応試薬を添加する代わりに反
応試薬と同量の水を添加してインキユベ―トしたのち、
上記と同様にその吸光度を測定する。さらに、ブランク
として、減菌水に反応試薬を添加してインキユベ―トし
たのち、上記と同様にその吸光度を測定する。また、既
知量の、通常は濃度40〜70pg/ml程度のエンド
トキシンを含ませた水を標準液とし、これに反応試薬を
添加してインキユベ―トしたのち、上記と同様にその吸
光度を測定する。
【0013】これらの吸光度を、上記の順に、Abs
(処理試料)、Abs(未処理試料)、Abs(ブラン
ク)、Abs(標準液)とし、これらの測定値を、前記
の式にあてはめることにより、リポソ―ム分散液から
なる検体中のエンドトキシンの量が算出される。これに
よると、従来のような遠心分離による分離操作を一切必
要としないので、操作が非常に簡便であり、また、後記
の実施例に示すように、その測定値は極めて正確であつ
て、再現性にもすぐれている。
【0014】本発明に用いられる反応試薬は、カブトガ
ニのライセ―トおよび発色合成基質(Boc−Leu−
Arg−pNA)から構成されたものであり、その濃度
および量は、検体中のエンドトキシンが反応するに十分
な一定濃度および一定量が適宜選択される。この反応試
薬を添加してインキユベ―トする時間は、とくに限定さ
れないが、通常は20〜40分程度とするのがよい。
【0015】吸光度の測定は、a)インキユベ―トによ
りエンドトキシンと反応試薬との反応で生成するpNA
を直接測定する方法と、b)上記のpNAにジアゾカツ
プリング試薬を添加して反応させ、生成するアゾ色素を
測定する方法とがあり、そのいずれを選択してもよい。
前者のa法では、測定波長として380〜420nmの
範囲を選択でき、とくに405nmの波長で測定するの
が好ましい。また、後者のb法では、測定波長として5
30〜560nmの範囲を選択でき、とくに545nm
の波長で測定するのが好ましい。
【0016】なお、このようにして測定,算出されるエ
ンドトキシンの濃度が、2.0pg/ml以下であつた
ときは、N.D(検出不可)とし、また、300pg/
ml以上となつたときは、その検体をさらに希釈して、
再度上記と同様の操作にて測定,算出するようにするの
が望ましい。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、従来の遠心分離のよう
な面倒な処理操作を要することなく、リポソ―ム分散液
中のエンドトキシンの量を簡便でかつ高い精度で測定で
き、リポソ―ム製剤などの医薬品分野に利用することが
できる。
【0018】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を記載して、より具
体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例にのみ
限定されるものではない。
【0019】実施例1 ジミリストイルホスフアチジルコリン(以下、DMPC
という)を精製して、エンドトキシンを完全に除去し、
脂質組成がDMPC/コレステロ―ル/ミリスチン酸=
7/7/2であるリポソ―ム分散液を調製した。限外ろ
過膜を用いて、精製を繰り返して、エンドトキシンをさ
らに除去したのち、脂質濃度が1.0g/dlになるよ
うに調整した。この分散液に、既知量のエンドトキシン
を、エンドトキシンの濃度が各々5.5pg/ml、1
1.0pg/ml、16.5pg/ml、22.0pg
/mlとなるように添加した。
【0020】これらの分散液を、各々100μlずつ、
ふたつの試験管に採取し、その一方には、エンドスペシ
―〔生化学工業(株)〕の操作法にしたがつて、反応試
薬100μlを添加し、37℃で30分間インキユベ―
トを行つて反応を進行させ、遊離したpNAにさらにジ
アゾカツプリング反応試薬を添加し、生じたアゾ色素を
波長545nmで吸光度を測定した。この吸光度を、A
bs(処理試料)とした。他方には、反応試薬の代わり
に、減菌水100μlを添加したのち、上記と同様の処
理操作を行つて、波長545nmで吸光度を測定し、こ
れをAbs(未処理試料)とした。これらの各吸光度
を、表1に示した。
【0021】別に、減菌水100μlと、減菌水に44
pg/ml濃度のエンドトキシンを含ませた標準液10
0μlに対し、上記と同様の処理操作を行つて、波長5
45nmで吸光度を測定したところ、Abs(ブラン
ク)=0.006、Abs(標準液)=0.887であ
つた。これらの吸光度と、前記試料溶液の吸光度から、
式にしたがつて、各リポソ―ム分散液からなる検体中
のエンドトキシンの濃度(C)を算出した結果は、表1
に併記されるとおりであつた。
【0022】
【表1】
【0023】この表1の結果から明らかなように、本発
明の測定方法によれば、あらかじめ調製したリポソ―ム
分散液中の既知量のエンドトキシンを、ほぼ正確に測
定,算出できるものであることがわかる。この結果は、
Abs(処理試料)からAbs(未処理試料)を減ずる
補正操作を行うことにより、リポソ―ム分散液自体によ
る吸光度への悪影響が回避されたことによるものと思わ
れる。
【0024】このことは、下記の参考例として示す、減
菌水に対して実施例1と同様に既知量のエンドトキシン
を添加した各溶液に関し、実施例1と同様の操作法にて
処理したものについて測定した吸光度Abs(処理試
料)と、実施例1におけるAbs(処理試料)からAb
s(未処理試料)を減じた吸光度の値とが、後記の表2
に示すように、ほぼ一致していることからも明らかであ
る。
【0025】参考例 減菌蒸留水に既知量のエンドトキシンを添加して、エン
ドトキシンの濃度が各々5.5pg/ml、11.0p
g/ml、16.5pg/ml、22.0pg/mlと
なるように調整した。これらの溶液を各々100μlず
つ採取し、これらに、エンドスペシ―〔生化学工業
(株)〕の操作法にしたがつて、反応試薬100μlを
添加し、37℃で30分間インキユベ―トを行つて反応
を進行させ、遊離したpNAにさらにジアゾカツプリン
グ反応試薬を添加し、生じたアゾ色素を波長545nm
で吸光度を測定した。
【0026】
【表2】
【0027】比較例1 実施例1において、既知量のエンドトキシンを添加した
各分散液について、反応試薬を添加して処理したものの
吸光度のみ、つまりAbs(処理試料)のみを測定し
た。この測定値と、Abs(ブランク)およびAbs
(標準液)とから、式にしたがつて、各リポソ―ム分
散液からなる検体中のエンドトキシンの濃度(C)を算
出した。結果は、下記の表3に示されるとおり、既知量
に比べ、かなり差異があることが判明した。
【0028】
【表3】
【0029】実施例2 実施例1のリポソ―ム分散液を限外ろ過膜を用いて濃縮
し、脂質濃度が2.0g/dlになるように調整した。
この分散液に、既知量のエンドトキシンを、エンドトキ
シンの濃度が各々5.5pg/ml、11.0pg/m
l、16.5pg/ml、22.0pg/mlとなるよ
うに添加した。
【0030】これらの分散液について、実施例1と同様
の操作により、Abs(処理試料)とAbs(未処理試
料)とを測定した。これらの吸光度と、実施例1で測定
したAbs(ブランク)=0.006、Abs(標準
液)=0.887とから、式にしたがい、各リポソ―
ム分散液からなる検体中のエンドトキシンの濃度(C)
を算出した。結果を、分散液の吸光度とともに、下記の
表4に示した。
【0031】
【表4】
【0032】比較例2 実施例2において、既知量のエンドトキシンを添加した
各分散液について、反応試薬を添加して処理したものの
吸光度のみ、つまりAbs(処理試料)のみを測定し
た。この測定値と、Abs(ブランク)およびAbs
(標準液)とから、式にしたがつて、各リポソ―ム分
散液からなる検体中のエンドトキシンの濃度(C)を算
出した。結果を、下記の表5に示した。
【0033】
【表5】
【0034】上記の表4および表5から明らかなよう
に、本発明の実施例2の測定方法によれば、前記の実施
例1の場合と同様に、あらかじめ調製したリポソ―ム分
散液中の既知量のエンドトキシンを、ほぼ正確に測定,
算出できるが、比較例2の測定方法では、既知量に比
べ、かなり差異があることがわかる。
【0035】実施例3 未精製のリン脂質:ジパルミトイルホスフアチジルコリ
ン(以下、DPPCという)を、脂質濃度が2.5g/
dlになるように、減菌水を用いて調整し、これをボル
テツクスミキサ―により撹拌したのち、30分間超音波
処理を行つて、リポソ―ム分散液を調製した。
【0036】この分散液について、実施例1と同様の操
作により、Abs(処理試料)とAbs(未処理試料)
を測定したところ、Abs(処理試料)は0.856で
あり、Abs(未処理試料)は0.420であつた。こ
の吸光度と、実施例1と同様にして測定したAbs(ブ
ランク)=0.006、Abs(標準液)=0.887
〔エンドトキシン濃度44pg/ml〕とから、式に
したがつて、上記のリポソ―ム分散液からなる検体中の
エンドトキシンの濃度(C)を算出したところ、21.
2pg/mlであつた。
【0037】比較例3 実施例3と同じリン脂質:DPPCを用いて、特開平5
−230083号公報に開示の方法にしたがい、リン脂
質中のエンドトキシンの量を測定した。まず、実施例3
と同様の方法にて、リポソ―ム分散液を調製した。この
分散液につき、5,000rpmで30分間の遠心分離
を行い、リン脂質を分離して得た水を、100μl採取
し、この試料について、実施例1と同様の操作で、Ab
s(処理試料)を測定したところ、0.416であつ
た。
【0038】この吸光度と、実施例1と同様にして測定
したAbs(ブランク)=0.006、Abs(標準
液)=0.887〔エンドトキシン濃度44pg/m
l〕とから、式にしたがい、上記のリポソ―ム分散液
からなる検体中のエンドトキシンの濃度(C)を算出し
たところ、20.5pg/mlであつた。この値は、実
施例3の結果に近いものであつたが、上記の遠心分離は
面倒であり、エンドトキシン量の簡易的な測定方法とは
いえなかつた。
【0039】比較例4 実施例3において、リポソ―ム分散液について、反応試
薬を添加して処理したものの吸光度のみ、つまりAbs
(処理試料)のみを測定した。この測定値と、実施例1
と同様にして測定したAbs(ブランク)およびAbs
(標準液)とから、式にしたがつて、リポソ―ム分散
液からなる検体中のエンドトキシンの濃度(C)を算出
した。結果は、32.7pg/mlであり、実施例3お
よび比較例3の結果とはかなり差異があることが判明し
た。
【0040】比較例5 実施例3で用いたリン脂質:DPPCを精製し、エンド
トキシンを除去したのち、リポソ―ム分散液を調製し、
脂質濃度が4.5g/dlになるように、減菌水を用い
て調整した。この分散液に、既知量のエンドトキシン
を、エンドトキシンの濃度が各々5.5pg/ml、1
1.0pg/ml、16.5pg/ml、22.0pg
/mlとなるように添加した。
【0041】これらの分散液について、実施例1と同様
の操作により、Abs(処理試料)とAbs(未処理試
料)とを測定した。これらの吸光度と、実施例1で測定
したAbs(ブランク)=0.006、Abs(標準
液)=0.887とから、式にしたがい、各リポソ―
ム分散液からなる検体中のエンドトキシンの濃度(C)
を算出した。結果を、分散液の吸光度とともに、下記の
表6に示した。
【0042】
【表6】
【0043】上記の表6の結果からも明らかなように、
リポソ―ム分散液における脂質濃度が4.0g/dlを
超える高い濃度になると、リポソ―ム分散液自体の吸光
度が大きくなつてくるために、エンドトキシンの測定値
に誤差が生じやすくなり、正確さに欠けてくるものであ
ることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リポソ―ム分散液中のエンドドキシンの
    量を合成基質法によつて測定する方法において、リポソ
    ―ム分散液を脂質濃度が4.0g/dl以下となるよう
    に調整し、この調整試料について下記二種の吸光度と、
    さらに下記のブランクおよび標準液の吸光度とを測定
    し、 Abs(処理試料) :試料に反応試薬を添加して処理
    したものの一定波長での吸光度 Abs(未処理試料):試料に反応試薬と同量の水を添
    加して処理したものの一定波長での吸光度 Abs(ブランク) :減菌水に反応試薬を添加して処
    理したものの一定波長での吸光度 Abs(標準液) :既知量のエンドトキシンを含む
    水を標準液とし、これに反応試薬を添加して処理したも
    のの一定波長での吸光度 これらの測定値を用いて、リポソ―ム分散液からなる検
    体中のエンドトキシンの濃度(C)を、下記の式: にしたがつて、算出することを特徴とするリポソ―ム分
    散液中のエンドトキシンの測定方法。
JP16632694A 1994-06-23 1994-06-23 リポソ―ム分散液中のエンドトキシンの測定方法 Pending JPH08290A (ja)

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Cited By (2)

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