JPH08286734A - プログラマブル表示器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ＰＣおよびプログラマブル表示器のメンテナン
ス作業をプログラマブル表示器に接続されたメンテナン
ス用端末装置において一括して実行することができるよ
うにする。 【構成】メンテナンス用端末装置３から更新データが入
力されると、プログラマブル表示器１のメモリ１ｃに格
納されたテーブルを更新し、復元命令が入力されるとテ
ーブルの内容を更新前の状態に復元する。 【作用】プログラマブル表示器１に接続されたメンテナ
ンス用端末装置３からＰＣ２のデバイスおよびプログラ
ムを任意に指定して読取／書込処理を実行することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、プログラマブルコン
トローラ（以下、ＰＣという。）の動作状態を表示する
プログラマブル表示器に関する。

【０００２】

【従来の技術】工場等における制御対象のシーケンス制
御を行うＰＣには、ＰＣの動作状態を表示部において表
示するプログラマブル表示器が接続される。このプログ
ラマブル表示器は一般に、予め設定されたＰＣのデータ
レジスタや内部リレー等のデバイスにデータを書き込む
とともに、ＰＣのデバイスの状態を読み取る。プログラ
マブル表示器は、ＰＣにより制御対象のシーケンス制御
を実行中に、ＰＣから読み取ったデータ内容を表示する
とともに、ＰＣに書き込むべきデータの設定入力を受け
付ける。プログラマブル表示器は、このような動作を予
め供給された表示プログラムにしたがって実行するが、
プログラマブル表示器に対して供給した表示プログラム
のメンテナンス作業は従来あまり一般的でなく、ＰＣの
デバイスを備えたメンテナンス用端末装置を疑似的にＰ
Ｃとしてプログラマブル表示器に接続し、メンテナンス
用端末装置が有するＰＣのデバイスのデータを変更した
場合のプログラマブル表示器における表示内容の変化を
確認することにより、プログラマブル表示器が正常に動
作するか否かを判断するものがある程度である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プログラマブル表示器では、メンテナンス時に表示プロ
グラムを修正したり、読取／書込処理を実行すべきＰＣ
のデバイスを追加および削除できるようにしたものがな
かった。このため、プログラマブル表示器においてＰＣ
の任意のデバイスの状態を読み取ったり、任意のデバイ
スにデータを書き込むことができず、図５に示すよう
に、ＰＣ４１に対するメンテナンス時にはＰＣ専用のメ
ンテナンス用端末装置４２をＰＣ４１に接続し、プログ
ラマブル表示器４３のメンテナンス時にはプログラマブ
ル表示器専用のメンテナンス用端末装置４４をプログラ
マブル表示器４３に接続する必要があり、同一の制御シ
ステムを構成する装置であるにも拘らず、それぞれの装
置に対して別々にメンテナンス作業を行わなければなら
ず、作業が煩雑になる問題があった。特に、ＰＣは、制
御盤の内部に設置されており、メンテナンス用端末装置
を接続すること自体が煩雑な作業となる。

【０００４】この発明の目的は、プログラマブル表示器
から読取／書込処理を実行すべきＰＣのデータの対象を
変更できるようにし、ＰＣのメンテナンス時にＰＣの任
意のデータをプログラマブル表示器において確認できる
とともに、任意のデータをプログラマブル表示器から書
き換えることができるようにし、ＰＣおよびプログラマ
ブル表示器のメンテナンス作業をプログラマブル表示器
において一括して実行することができるプログラマブル
表示器を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は、プログラマ
ブルコントローラとの間でデータの読取／書込処理を実
行し、読み取ったデータの内容を表示するとともに、書
き込むべきデータの入力を受け付けるプログラマブル表
示器において、プログラマブルコントローラに対して読
取／書込処理を実行すべきデータの対象および内容を記
憶するテーブルと、外部入力装置から入力された更新デ
ータにしたがってテーブルに記憶しているデータの対象
および内容を更新するテーブル更新手段と、外部入力装
置から入力された復元命令にしたがって更新後のテーブ
ルに記憶しているデータの対象および内容を更新前の状
態に復元するテーブル復元手段と、を設けたことを特徴
とする。

【０００６】

【作用】この発明においては、プログラマブル表示器に
接続された外部入力装置であるメンテナンス用端末装置
から入力された更新データにより、プログラマブル表示
器のテーブルに記憶されている読取／書込処理すべきＰ
Ｃのデータの対象および内容、即ち、デバイスの名称や
プログラムの行番号、および、その内容を更新する。プ
ログラマブル表示器は、テーブルの内容に基づいてＰＣ
に対してデータの読取／書込処理を実行する。したがっ
て、メンテナンス用端末装置からプログラマブル表示器
のテーブルにないＰＣのデータの対象を任意に設定入力
することにより、そのデータの内容がメンテナンス用端
末装置に表示されるとともに、メンテナンス用端末装置
からプログラマブル表示器のテーブルにないＰＣのデー
タの対象および内容を設定入力することにより、そのデ
ータの内容を変更することができ、プログラマブル表示
器に接続されたメンテナンス用端末装置によってＰＣの
メンテナンス処理が実行される。

【０００７】

【実施例】図１は、この発明の実施例であるプログラマ
ブル表示器を含む制御システムのメンテナンス時におけ
る構成を示す図である。プログラマブル表示器１は、Ｐ
Ｃ２とともに制御盤４に設置されている。ＰＣ２は、制
御盤４の内部に設置されているのに対して、プログラマ
ブル表示器１は、ディスプレイ１ａが外部から目視でき
るとともに、操作部が外部から操作できなければならな
いことから、制御盤４のパネル表面に露出して取り付け
られている。プログラマブル表示器１は、ＰＣ２に対し
てデータ伝送ラインを介して接続されており、データの
送受信を行う。

【０００８】ＰＣ２には、制御装置５が接続されてい
る。ＰＣ２の入力端子Ｘ１〜Ｘｎには、制御装置５に備
えられているセンサや検出スイッチ等の出力信号が入力
される。ＰＣ２の出力端子Ｙ１〜Ｙｎは、制御装置５が
有するモータ等の駆動回路に対してオン／オフの制御信
号を出力する。ＰＣ２の内部には、データレジスタＤＲ
１〜ＤＲｎおよび内部リレーＲＬＹ１〜ＲＬＹｎが備え
られている。データレジスタＤＲ１〜ＤＲｎおよび内部
リレーＲＬＹ１〜ＲＬＹｎは、入出力端子Ｘ１〜Ｘｎ，
Ｙ１〜ＹｎとともにＰＣ２のデバイスと総称される。デ
ータレジスタＤＲ１〜ＤＲｎは、シーケンス制御の起動
条件となるタイマの計時時間やカウンタの計数値等を記
憶する。内部リレーＲＬＹ１〜ＲＬＹｎは、シーケンス
制御の起動条件となる論理状態等を記憶する。

【０００９】プログラマブル表示器１は、ＰＣ２により
制御装置５のシーケンス制御を実行している間におい
て、ＰＣ２からデバイスの状態や内容を読み出し、ディ
スプレイ１ａに表示する。また、タッチパネル１ｂの操
作により設定入力されたデータをＰＣ２の所定のデバイ
スに設定する。このような、運用時におけるプログラマ
ブル表示器１からＰＣ２のデバイスへのデータの読取／
書込処理は、通信効率を考慮して、ＰＣ２におけるシー
ケンス制御の特定のタイミングで、データの読取／書込
処理が必要なデバイスの全てに対して一括して行うよう
にしている。

【００１０】このため、データの読取／書込処理を行う
べきＰＣ２の複数のデバイスが予めプログラマブル表示
器１のメモリ１ｃの所定のエリアに割り当てられたテー
ブルに格納されている。図２に示すようにこのテーブル
は、デバイスリードテーブル１１ａ、デバイスライトテ
ーブル１１ｂ、プログラムリードテーブル１２ａおよび
プログラムライトテーブル１２ｂによって構成されてい
る。デバイスリードテーブル１１ａは、モニタリングの
ために状態や設定内容等のデータを読み取るべきＰＣ２
の入力端子Ｘ１〜Ｘｎ、出力端子Ｙ１〜Ｙｎ、内部リレ
ーＲＬＹ１〜ＲＬＹｎおよびデータレジスタＤＲ１〜Ｄ
Ｒｎ等のデバイス名を特定するアドレスとＰＣ２から読
み取ったそれぞれのデータとを記憶する。デバイスライ
トテーブル１１ｂは、データを書き込むべきＰＣ２のデ
ータレジスタＤＲ１〜ＤＲｎ等のデバイス名を特定する
アドレスとそれぞれに書き込むべきデータとを記憶す
る。プログラムリードテーブル１２ａは、モニタリング
のために読み取るべきＰＣ２のプログラムの行番号とＰ
Ｃ２から読み取ったプログラムの内容とを記憶する。プ
ログラムライトテーブル１２ｂは、書き換えるべきＰＣ
２のプログラムの行番号と新たなプログラムとを記憶す
る。

【００１１】プログラマブル表示器１およびＰＣ２のメ
ンテナンス時には、プログラマブル表示器１にメンテナ
ンス用端末装置３が接続される。このメンテナンス用端
末装置３は、例えば、パーソナルコンピュータを用いる
ことができる。前述のようにプログラマブル表示器１
は、ディスプレイ１ａにデータを表示するとともに、タ
ッチパネル１ｂの操作を受け付けるために、制御盤４の
操作面に露出して備えられており、プログラマブル表示
器１の前面に露出するインタフェース１ｄに、メンテナ
ンス用端末装置３が接続される。メンテナンス用端末装
置３はメンテナンス時にキーボード３ａの操作内容に応
じてＰＣ２の各部の状態をＣＲＴ３ｂに表示する。

【００１２】図３は、上記メンテナンス用端末装置の処
理手順を示すフローチャートである。メンテナンス用端
末装置３のＣＰＵ３ｃは、プログラムの編集作業が指示
されたか否かの判断を行い（ｓ１）、プログラムの編集
作業が指示された場合には、キーボード３ｂの操作によ
る読取／書込プログラムの入力を受け付け（ｓ２）、入
力された読取／書込プログラムをプログラマブル表示器
１に出力する（ｓ３）。プログラムの編集作業が指示さ
れていない場合には、メンテナンスの対象となるＰＣ２
のデバイスの入力があると、データを読取／書込処理す
べきデバイス名および書込処理時に書き込むべきデータ
の入力を受け付け（ｓ４，ｓ５）、入力されたデバイス
名および書込処理時に書き込むべきデータをプログラマ
ブル表示器１に出力する（ｓ６）。デバイス名等を出力
した後、または、デバイス名の入力がない場合には直
接、プログラマブル表示器１からリードテーブルの内容
を読み取り（ｓ７）、読み取った内容をＣＲＴ３ｂに表
示する（ｓ８）。

【００１３】以上のｓ１〜ｓ８の処理をプログラムのメ
ンテナンス処理およびデバイスのメンテナンス処理が終
了するまで継続して実行する。オペレータがプログラム
のメンテナンス処理の終了を入力した場合には、プログ
ラムリードテーブル１２ａの復元コマンドをプログラマ
ブル表示器１に出力する（ｓ９，ｓ１０）。また、デバ
イスのメンテナンスの終了が入力された場合には、デバ
イスリードテーブル１１ａの復元命令をプログラマブル
表示器１に出力する（ｓ１１，ｓ１２）。

【００１４】図４は、上記プログラマブル表示器におけ
る処理手順を示すフローチャートである。プログラマブ
ル表示器１のＣＰＵ１ｅは、まず、ＰＣ２に対してデバ
イスデータの読取コマンドを出力する（ｓ２１）。読み
取ったデバイスデータをデバイスリードテーブル１１ａ
に格納する（ｓ２２）。次いで、デバイスライトテーブ
ル１１ｂおよびプログラムライトテーブル１２ｂを初期
化し（ｓ２３）、表示プログラムを実行する（ｓ２
４）。

【００１５】このとき、ＣＰＵ１ｅは表示プログラムを
参照してデバイスライトテーブル１１ｂにデータを設定
するとともに、メンテナンス用端末装置３が接続されて
いる場合には、メンテナンス用端末装置３に対してデバ
イスリードテーブル１１ａおよびプログラムリードテー
ブル１１ａに格納されているデータの内容を出力する。
さらに、ＣＰＵ１ｅはデバイスリードテーブル１１ａを
参照して作成した表示データをディスプレイ１ａに出力
する。

【００１６】この後、ＣＰＵ１ｅは、メンテナンス用端
末装置３からプログラムリードテーブル１２ａの復元命
令、または、デバイスリードテーブル１１ａの復元命令
が入力されているか否かの判別を行う（ｓ２５，ｓ２
７）。復元命令が入力されている場合には、ＣＰＵ１ｅ
は表示プログラムを参照してプログラムリードテーブル
１２ａまたはデバイスリードテーブル１１ａを更新前の
状態に復元する（ｓ２６，ｓ２８）。

【００１７】さらに、ＣＰＵ１ｅはメンテナンス用端末
装置３からＰＣ２のプログラムの読取／書込処理命令が
入力されると（ｓ２９）、読取／書込処理すべきプログ
ラムデータの入力を受け付け（ｓ３０）、入力されたプ
ログラムデータによりプログラムリードテーブル１２ａ
またはプログラムライトテーブル１２ｂを更新する（ｓ
３１）。ここで、メンテナンス用端末装置３から入力さ
れるプログラムデータは、読取処理すべきＰＣ２のプロ
グラムの行番号、または、書込処理すべきＰＣ２のプロ
グラムの行番号および更新プログラムである。

【００１８】また、ＣＰＵ１ｅはメンテナンス用端末装
置３からＰＣ２のデバイスの読取／書込処理命令が入力
されると（ｓ３２）、読取／書込処理すべきデバイスデ
ータの入力を受け付け（ｓ３３）、入力されたデバイス
データによりデバイスリードテーブル１１ａまたはデバ
イスライトテーブル１１ｂを更新する（ｓ３４）。ここ
で、メンテナンス用端末装置３から入力されるデバイス
データは、読取処理すべきＰＣ２のデバイスを特定する
アドレス、または、書込処理すべきＰＣ２のデバイスの
アドレスおよび更新データである。

【００１９】次いで、ＣＰＵ１ｅはデバイスリードテー
ブル１１ａおよびプログラムリードテーブル１２ａに記
憶されているデバイスのアドレスおよびプログラムの行
番号を指定してＰＣ２に対してデータおよびプログラム
の読取コマンドを出力し（ｓ３５）、ＰＣ２から読み取
ったデータおよびプログラムをデバイスリードテーブル
１１ａおよびプログラムリードテーブル１２ａに格納す
る（ｓ３６）。さらに、ＣＰＵ１ｅはデバイスライトテ
ーブル１１ｂにアドレスが記憶されているデバイス、お
よび、プログラムライトテーブル１２ｂに行番号が記憶
されているプログラムを指定して、デバイスライトテー
ブル１１ｂに記憶されているデータおよびプログラムラ
イトテーブル１２ｂに記憶されているプログラムを出力
する（ｓ３７）。

【００２０】なお、以上の処理においてｓ２５〜ｓ３４
の処理は、プログラマブル表示器１にメンテナンス用端
末装置３が接続されているメンテナンス時にのみ実行さ
れる。したがって、ＣＰＵ１ｅは、プログラマブル表示
器１にメンテナンス用端末装置３が接続されていない運
用時には、ｓ２４，ｓ３５〜ｓ３７の処理を繰り返し実
行する。また、ＣＰＵ１ｅは、ｓ３５およびｓ３７にお
けるＰＣ２のプログラムに対する読取／書込処理をメン
テナンス時にのみ実行し、運用時にはＰＣ２のデバイス
に対する読取／書込処理のみを実行する。

【００２１】以上の処理により、プログラマブル表示器
１に接続されたメンテナンス用端末装置３において、読
取／書込処理を実行すべきＰＣ２のデバイスのアドレス
およびプログラムの行番号を指示すると、プログラマブ
ル表示器１においてデバイステーブル１１およびプログ
ラムテーブル１２が更新される。プログラマブル表示器
１は、更新後のテーブルに基づいてＰＣ２に対して読取
／書込処理を実行する。即ち、メンテナンス用端末装置
３において読取処理が指定されたＰＣ２のデバイスの内
容およびプログラムがメンテナンス用端末装置３のＣＲ
Ｔ３ｂに表示され、メンテナンス用端末装置３において
書込処理が指定されたＰＣ２のデバイスの内容およびプ
ログラムがメンテナンス用端末装置３において設定入力
された内容に書き換えられる。

【００２２】したがって、プログラマブル表示器１に接
続されたメンテナンス用端末装置３によって、プログラ
マブル表示器１のメンテナンス作業だけでなく、ＰＣ２
のデバイスの内容のモニタリングやデータ設定、およ
び、プログラムのモニタリングや修正を含むＰＣ２のメ
ンテナンス作業をも行うことができる。これによって、
特にＰＣ２が制御盤４の内部に設置されており、専用の
メンテナンス用端末装置を接続することが困難な状況下
では、メンテナンス作業を極めて簡略化することができ
る。しかも、メンテナンス作業に係るデータの読取／書
込処理は、プログラマブル表示器１の通常の表示動作と
同一の処理で行うことができ、また、ＰＣ２のデバイス
に対する読取／書込処理と略同一の手順でＰＣ２のプロ
グラムの読取／書込処理を実行することができるため、
上記のような機能の向上にともなってプログラマブル表
示器１の処理が著しく複雑化することがなく、また、構
造上の複雑化を生じることもない。

【００２３】

【発明の効果】この発明によれば、メンテナンス用端末
装置から入力された更新データによりプログラマブル表
示器からＰＣに対して読取／書込処理を実行すべきデバ
イスおよびプログラムを更新するとともに、メンテナン
ス用端末装置から入力された復元データにより更新前の
読取／書込処理を復元することにより、プログラマブル
表示器に接続されたメンテナンス用端末装置においてＰ
Ｃのデバイスおよびプログラムの確認や修正を行うこと
ができ、単一のメンテナンス用端末装置によってプログ
ラマブル表示器のメンテナンス作業とＰＣのメンテナン
ス作業とを一括して行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例であるプログラマブル表示器
を含む制御システムの構成を示す図である。

【図２】上記プログラマブル表示器のメモリに格納され
たテーブルの内容を示す図である。

【図３】上記プログラマブル表示器に接続されたメンテ
ナンス用端末装置の処理手順を示すフローチャートであ
る。

【図４】上記プログラマブル表示器の処理手順を示すフ
ローチャートである。

【図５】従来のプログラマブル表示器を含む制御システ
ムのメンテナンス時の構成を示す図である。

【符号の説明】

１−プログラマブル表示器 ２−ＰＣ ３−メンテナンス用端末装置 ４−制御盤 ５−制御装置 １ｃ−メモリ １１ａ−デバイスリードテーブル １１ｂ−デバイスライトテーブル １２ａ−プログラムリードテーブル １２ｂ−プログラムライトテーブル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プログラマブルコントローラとの間でデー
   タの読取／書込処理を実行し、読み取ったデータの内容
   を表示するとともに、書き込むべきデータの入力を受け
   付けるプログラマブル表示器において、 プログラマブルコントローラに対して読取／書込処理を
   実行すべきデータの対象および内容を記憶するテーブル
   と、外部入力装置から入力された更新データにしたがっ
   てテーブルに記憶しているデータの対象および内容を更
   新するテーブル更新手段と、外部入力装置から入力され
   た復元命令にしたがって更新後のテーブルに記憶してい
   るデータの対象および内容を更新前の状態に復元するテ
   ーブル復元手段と、を設けたことを特徴とするプログラ
   マブル表示器。