JPH08281042A - 面状消臭体及びその製造方法 - Google Patents

面状消臭体及びその製造方法

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JPH08281042A
JPH08281042A JP7089342A JP8934295A JPH08281042A JP H08281042 A JPH08281042 A JP H08281042A JP 7089342 A JP7089342 A JP 7089342A JP 8934295 A JP8934295 A JP 8934295A JP H08281042 A JPH08281042 A JP H08281042A
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JP
Japan
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powder
sheet
deodorant
dry
activated carbon
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JP7089342A
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English (en)
Inventor
Minoru Yoshida
実 吉田
Kazufumi Kato
一史 加藤
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 幅広い悪臭に対する消臭効果が高く、かつ簡
便な方法で低下した消臭性能を復活させ得る面状消臭体
及びその製造方法の提供。 【構成】 シート状物上又は少なくとも2枚のシート状
物間に、乾留竹粉末と活性炭粉末との混合粉末が保持さ
れ、該乾留竹粉末が混合粉末に対する重量比で0.2〜
0.5であることを特徴とする面状消臭体、及び前記混
合粉末にホットメルト剤粉末を加えた混合粉体をシート
状物上に分布させ、これにシート状物を重ねて熱プレス
することを特徴とする面状消臭体の製造方法。 【効果】 本発明による面状消臭体は、尿臭、腐卵臭、
腐魚臭、腐野菜臭に代表されるアンモニア、硫化水素、
トリメチルアミン、メチルメルカプタンの4大悪臭、タ
バコ臭を効果的に除去することができてかつ天日乾燥等
の簡便な手段により容易に消臭性能の復活が可能であ
り、その上容易に裁断、縫製等の加工が可能であり加工
性にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4大悪臭及びタバコ臭
等の幅広い臭気に対し消臭効果を有し、かつ、天日干し
など簡便な方法で低下した消臭性能を復活させ得る面状
消臭体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一般消費者の生活レベルの向上に
伴い、生活空間、衣料、生活用品などの臭気に対する関
心が高まってきている。尿臭、腐卵臭、腐魚臭、腐野菜
臭に代表されるアンモニア、硫化水素、トリメチルアミ
ン、メチルメルカプタンの4大悪臭はもちろんのこと、
タバコ臭や焼き肉臭などの衣服や髪に付着する悪臭等幅
広い悪臭が注目されてきている。
【0003】従来の消臭シート類を消臭機構で分類する
と、(1)感覚的消臭機構、(2)化学的消臭機構、
(3)物理的吸着消臭機構、(4)物理化学的消臭機構
の4種類に区分することができ、消臭シートはこれらの
いずれかの消臭機構を利用して加工されているものであ
る。これらについて説明すると、(1)感覚的消臭機構
を利用する消臭シートには、a.芳香系、b.マスキン
グ系、などの消臭シートがあり、いずれもシトラール、
ベンジルアセテート、テレピン油等の芳香剤を用いて悪
臭を感じにくくするものである。この機構を利用する消
臭シートでは、臭気自体が消去されるわけではなく芳香
を含む何らかの臭気が残るために、その用途も限定され
る。
【0004】次に(2)化学的消臭機構には、a.酸化
還元法、b.付加縮合法、等の消臭機構があり、この機
構を利用する消臭シートには、アクリル酸系化合物、フ
ェノール系化合物、硫酸マンガン、Lアスコルビン酸系
化合物、イミン系化合物等が用いられており、これらの
物質と悪臭物質を化学反応させて無臭物質に変化させる
かあるいはこれらの物質に悪臭物質を結合させることに
よって悪臭を消すものである。この機構による消臭シー
トは、化学反応を利用するものであり、例えば酸性の消
臭剤はアルカリ性の悪臭に効果的であるといったよう
に、使用する消臭剤によって消臭できる臭気が限定され
るために、タバコ臭の様な数千種の化学物質が混合した
臭気を消臭することはほとんど不可能である。また、多
種類の悪臭物質から形成されている臭気を消すためには
2種以上の消臭剤を混合して用いることも考えられる
が、この場合には消臭剤どうしが反応し、(i)期待し
ていた消臭機能が損なわれる、(ii)安定した消臭体
への加工ができない、と言った問題を生ずる可能性が極
めて高い。更に、この機構による消臭シートでは消臭機
能が低下したとき消臭機能を復活させるためには、消臭
剤から悪臭物質を分離する等、別の反応機構を利用する
複雑な方法を必要とし、従ってこのような消臭シートが
製品化され一般家庭で使用された後に消臭機能を復活さ
せることはほとんど実用上不可能である。
【0005】さらに(3)物理的吸着消臭機構による消
臭シートには活性炭、乾留竹、ゼオライト等の多孔質体
が用いられ、この多孔質体表面の有する物理的吸着機能
を利用するものである。この機構によるものは、化学的
消臭機構によるものと比較すると、幅広い臭気に対し効
果を示す上吸着された悪臭物質を直射日光にさらすなど
の簡便な方法で脱着させ消臭性能を復活させることも可
能である。しかしながら、この機構を利用する消臭シー
トにおいても例えば活性炭はアンモニア臭を除去しにく
く、乾留竹は竹本来のもつ臭気が強い上にメチルメルカ
プタン等の腐野菜臭などを除去しにくい等、消臭し得る
臭気が限定されるという問題を有しており、前記生活臭
を含む4大悪臭(アンモニア、硫化水素、トリメチルア
ミン、メチルメルカプタン)と、タバコ臭とを効果的に
同時に除去し得る消臭体はまだ提案されていない。
【0006】また、(4)物理化学的消臭機能による消
臭シートは、活性炭など多孔質体に酸、アルカリなど化
学物質を添着したものを用い、物理的吸着消臭機構と化
学的消臭機構の双方を利用するものであるが、この機構
によるものは物理的吸着消臭機構及び化学的消臭機構に
よる夫々の消臭シートの有する前記問題点を解決し得る
ものではない。
【0007】従って、以上から明らかなように、尿臭、
腐卵臭、腐魚臭、腐野菜臭に代表されるアンモニア、硫
化水素、トリメチルアミン、メチルメルカプタンによる
4大悪臭、およびタバコ臭を除去し、かつ簡便な方法
で、低下した消臭性能を復活させ得る消臭機構による消
臭体の提案は、見出すことが困難な状況下にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の課
題は、尿臭、腐卵臭、腐魚臭、腐野菜臭に代表されるア
ンモニア、硫化水素、トリメチルアミン、メチルメルカ
プタンの4大悪臭及びタバコ臭等幅広い悪臭に対する消
臭効果が高く、かつ簡便な方法で低下した消臭性能を復
活させ得る面状消臭体及びその製造方法を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記消臭
機構のうち特に、物理的吸着消臭機構に着目し極めて多
種類の物理吸着消臭剤を用いて鋭意検討を重ねた結果、
本発明課題を達成し得る消臭体を見出し、本発明を完成
させるに至った。即ち、本発明は、シート状物上又は少
なくとも2枚のシート状物間に、乾留竹粉末と活性炭粉
末との混合粉末が保持され、該乾留竹粉末が混合粉末に
対する重量比で0.2〜0.5であることを特徴とする
面状消臭体、および少なくとも2枚のシート状物間に、
乾留竹粉末、活性炭粉末及びホットメルト剤粉末の混合
粉体が保持され、該乾留竹粉末が乾留竹粉末と活性炭粉
末との合計量に対する重量比で0.2〜0.5であっ
て、隣接するシート状物が融着ホットメルト剤を介して
一体化されてなることを特徴とする面状消臭体である。
【0010】また、本発明は、前記シート状物の少なく
とも1枚が通気性シートであることを特徴とする面状消
臭体である。さらに本発明は、乾留竹粉末、活性炭粉末
及びホットメルト剤粉末を、乾留竹粉末が乾留竹粉末と
活性炭粉末の合計量に対する重量比で0.2〜0.5で
あるようにして混合し、得られる混合粉体をシート状物
上に分布させ、これにシート状物を重ねて熱プレスする
ことを特徴とする面状消臭体の製造方法である。
【0011】以下において本発明を詳細に説明する。本
発明におけるシート状物とは、以下に挙げるシート状物
であり以下のいずれを用いてもかまわない。 (1)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレートなどに代表される樹脂フィルム系シート。 (2)紙、編物、織布、不織布等の繊維質シート状物。
及びこのような繊維質シート状物と樹脂系フィルムある
いは樹脂系シートで構成される複合シート状物。尚使用
する繊維素材については、綿、羊毛、麻、パルプに代表
される天然繊維、レーヨンなどの半合成繊維、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリビニルアルコールに代表される合成繊
維、などいずれの素材の繊維をも使用することが出来、
繊維素材は特に限定されるものではない。又、本発明に
おいて特に好ましく用いられるシート状物である不織布
に関しては、スパンボンド法、スパンレース法、カード
ニードルパンチ法、樹脂接着法、フラッシュ紡糸法、メ
ルトブロー法などいずれの製法で作成された不織布であ
ってもよく、本発明はその製法を限定するものではな
い。
【0012】また、本発明で言う通気性シートとは、以
下に挙げるシート状物を言い、以下のいずれを用いても
かまわない。 (1)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ
レフタレートなどに代表される樹脂系フィルムの有孔シ
ート。 (2)紙、編物、織布、不織布等の繊維質シート状物。
及びこのような繊維質シート状物と樹脂系フィルムある
いは樹脂系シートとの複合シート。尚、本発明の通気性
シートに使用する繊維素材については、綿、羊毛、麻、
パルプに代表される天然繊維、レーヨンなどの半合成繊
維、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリビニルアルコールに代表さ
れる合成繊維、などいずれの繊維素材をも使用すること
が出来、本発明は繊維素材を限定するものではない。
又、本発明において特に好ましく用いられる通気性シー
トである不織布に関しては、スパンボンド法、スパンレ
ース法、カードニードルパンチ法、樹脂接着法、フラッ
シュ紡糸法、メルトブロー法などいずれの製法で作成さ
れた不織布でもよい。
【0013】本発明において使用する粉末活性炭は、ヤ
シガラ、タール、樹脂等を原料として焼成して得られる
通常使用される多孔質体粉末でよく、その粒径が20メ
ッシュ〜100メッシュであるものが好ましく用いられ
る。粉末活性炭の粒径が20メッシュより大きくなる
と、これを用いて得られる消臭体の消臭機能を本発明目
的を達成し得る程に確保することが困難となる。また、
100メッシュより粒径が小さくなると活性炭が空中に
舞い易くなり消臭体への加工が困難となる可能性が大き
い。
【0014】本発明における,粉末活性炭の特に好まし
い粒径は30メッシュ〜70メッシュである。本発明に
使用される乾留竹粉末は、竹を裁断粉末化したものか
ら、竹樹液などエキス分を抽出した後、乾留し更に乾燥
して得られる竹粉末であり、例えば特開昭63−109
864号公報に開示されているような公知のものでよい
が、竹独特の臭気を有するものが特に好ましい。このよ
うな乾留竹粉末は、アンモニア、トリメチルアミンなど
の悪臭を効果的に除去し得るが、竹粉末の有する臭気を
同時に発散するため、むしろ不快な臭気と感じる恐れが
強い。本発明者らは、鋭意検討した結果、この乾留竹粉
末を乾留竹粉末と活性炭粉末との合計量に対する重量比
で0.2〜0.5として活性炭粉末と混合して得られる
粉末が、驚くべきことに、乾留竹粉末の前記竹臭の放散
が抑制され、かつ前記4大悪臭とタバコ臭とを効果的に
除去し得ることを見い出したのである。乾留竹粉末の前
記混合比率が0.2より低い場合には尿臭であるアンモ
ニア、腐魚臭であるトリメチルアミンに対し消臭効果が
低い。また、0.5を越える場合には、乾留竹の臭気が
強く、不快な臭気が放散されることになる。
【0015】本発明では、消臭性能の点、及び消臭シー
ト状物としての曲げ易さなどの取り扱い性や加工性の観
点から、該乾留竹粉末と活性炭粉末の混合粉体をシート
状物に対し、10〜150g/m2 付与することが好ま
しい。10g/m2 より少ない場合には、十分な消臭性
能を発現しにくく、また、150g/m2 より多いと消
臭性能は高いが柔軟性が損なわれたり縫製等の加工性が
損なわれたりして、好ましくない。特に好ましいのは1
5〜70g/m2 である。
【0016】本発明においては、前記乾留竹粉末及び活
性炭粉末は、シート状物から脱離しない程度にシート状
物に保持されていればよく、例えばエマルジョン系接着
剤、溶剤系接着剤、ホットメルト系接着剤など通常使用
される接着剤を用いる接着あるいはコーティングなどの
付与手段によって保持させればよい。本発明において
は、少なくとも1枚が通気性シートである2枚のシート
状物の間に乾留竹粉末と活性炭粉末の混合粉末をはさ
み、接着剤を用いて部分的に接合あるいは全面を接合す
ることによって保持してもよい。さらには、通気性シー
トを含む複数のシート状物のうち少なくとも1つが熱可
塑性樹脂から形成されている場合、乾留竹粉末及び活性
炭粉末をシート間にはさみ、部分的にあるいは全面を熱
接合することによって保持してもよく、本発明において
はこのような保持方法が好ましく用いられる。 また、
本発明による面状消臭体は、少なくとも1枚が通気性シ
ートである2枚のシート間に、乾留竹粉末と活性炭粉末
及び粉末ホットメルト剤を存在させ、乾留竹粉末をこれ
と活性炭粉末との合計重量に対して重量比で、0.2〜
0.5とし、隣接するシート状物を融着ホットメルト剤
を介して一体化させた消臭体とすることによって消臭効
果を最大限に発揮できるので特に好ましい。
【0017】本発明によるこの全面熱接合タイプのシー
トは、隣接して対向するシートの両面を粉末ホットメル
ト剤によりドット状に接着させ、大部分の活性炭粉末や
乾留竹粉末の表面がホットメルト剤に覆われないように
接着させるため、消臭性能が損なわれにくいという特徴
を有する。また、各々の粉末がシートにドット状に接着
されているため、部分的に熱接合されているシートのも
のに比べると、裁断や縫製などの加工時に乾留竹粉末や
活性炭粉末の脱落がより少ない。更にドット状接着であ
るために風合が柔軟な面状消臭体を得ることができる。
【0018】本発明による前記ホットメルト剤を共存さ
せた面状消臭体は、乾留竹粉末、活性炭粉末及び粉末ホ
ットメルト剤の混合粉体をホモミキサー、回転型混合機
など通常用いられる粉体混合機を用いて作成し、この混
合粉体を例えば接着芯地などを製造する際に使用される
粉体振り落とし装置等を用いて散布しシート状物上に分
布させ、これにシート状物を重ね、続いて熱プレスを行
ないホットメルト剤を軟化あるいは融解させ接着一体化
する方法によって製造することができる。また、必要に
よっては、2枚を越えるシート状物を用いて、シート状
物間に前記混合粉体を分布させ、熱プレスすることで積
層構造の消臭体となしてもよい。
【0019】本発明に使用する粉末ホットメルト剤は、
使用する通気性シート及びシート状物より融点が低いも
のであって、ポリエチレン系、酢酸ビニル系、ナイロン
系、ポリエステル系、及びこれら2種以上の複合物など
の通常使用される粉末ホットメルト剤で差支えない。本
発明におけるホットメルト剤は、融着に際して粒子形態
を著しく損うことのないものがより好ましく用いられ
る。
【0020】
【実施例】以下に、本発明のための実施例を示す。全て
の量、比率はことわりの無い限り重量を基準としたもの
である。又、消臭性能試験はすべて、20±3℃、65
±10%RHの雰囲気下で行った。実施例により評価し
た試験項目は、以下のとおりである。 (1)4大悪臭(アンモニア、硫化水素、トリメチルア
ミン、メチルメルカプタン)消臭性能試験 (2)たばこ臭消臭性能試験 (3)メチルメルカプタン消臭性能復活性試験 以下に、試験方法を詳細に示す。 (1)4大悪臭消臭性能試験 総容量600mlの三角フラスコに各々の悪臭物質を表
1に示す所定量と5×10cmに切り出した面状消臭体
を封入し、1時間後にフラスコ内悪臭物質濃度を北川式
ガス検知管を用いて測定し、その初期濃度に対する残存
率をもって評価する。尚、悪臭物質の初期濃度は、悪臭
物質のみの所定量を600ml三角フラスコに封入し、
1分後にフラスコ内の悪臭物質濃度を測定した値とす
る。 (2)タバコ消臭性能試験 総容量600mlの三角フラスコに5×10cmに切り
出した面状消臭体を入れる。次に、タバコ(日本たばこ
産業(株)製、セブンスター)をシリンジの先に装着し
た上で主流煙を10ml採取する。採取した主流煙をす
みやかに面状消臭体を入れた三角フラスコ内に封入す
る。1時間後にフラスコ内の臭気を嗅ぎ、タバコ臭の有
無を評価した。 (3)メチルメルカプタン消臭性能復活性試験 総容量600mlの三角フラスコ内に表1に示す所定量
の20倍のメチルメルカプタンと5×10cmに切り出
した面状消臭体を封入した上で、1時間放置し、消臭性
能を失った面状消臭体を作成した。
【0021】更に上記処理を行った面状消臭体を夏期屋
外(32℃、45%RH)にて3時間天日干しを行うこ
とで消臭性能復活処理を行った面状消臭体について、前
記(1)4大悪臭消臭性能試験に従いメチルメルカプタ
ンに対する消臭性能試験を行い、消臭性能復活性(残存
率%)を求めた。
【0022】
【実施例1〜3】ポリエチレンテレフタレートを溶融紡
糸して紡糸口金からエアーサッカーで牽引して、均一な
長繊維ウェブを作成し、これを均一に配置された凸部を
有するエンボスロールと表面が平滑な下部ロールとの間
で熱圧着し、繊度2d、目付30g/m2 、の長繊維不
織布を得た。
【0023】粒度32〜60メッシュに分粒されたヤシ
ガラ活性炭粉末(太平化学(株)製、商品名ヤシコール
S)、竹を裁断粉末化し竹樹液等のエキス分を抽出後、
乾留、乾燥した乾留竹粉末(TCトレーダー(株)製、
商品名バデオール)及び融点83℃、メルトインデック
ス2.5のEVA系ホットメルト剤粉末(日本ユニカー
(株)製、商品名PES−400)を表2に示す比率
で、回転型粉体混合機で混合し、乾留竹粉末、活性炭粉
末、ホットメルト剤粉末の3種類の混合粉体を得た。
【0024】なお、電子顕微鏡写真によって用いた各粉
末の最小粒子径、最大粒子径を求めた結果、活性炭粉末
は40μm〜680μm、乾留竹粉末は40μm〜60
0μmであった。またホットメルト剤粉末は100μm
〜500μmであり、その平均粒径は350μmであっ
た。次に、通常、紙や布帛のラミネートに使用される粉
体散布装置を具備した熱ロール接合型のラミネート装置
を用い、30g/m2 のポリエステル長繊維不織布上に
乾留竹粉末と活性炭粉末の合計が25g/m2 (乾留竹
粉末、活性炭粉末、ホットメルト剤粉末の合計では45
g/m2 )になるように散布した。更に、30g/m2
のポリエステル長繊維不織布を重ね、150℃に熱せら
れた熱プレスロールにて接合を行い、3種類の消臭シー
トを得た。これを実施例1〜3とする。
【0025】表2より明らかなように、実施例1〜3は
全て、アンモニアの残存率は8%以下で、硫化水素、ト
リメチルアミン、メチルメルカプタンの各々の残存率は
0%であり、4大悪臭はほぼ完全に消臭されている。ま
た、タバコ臭に関しても、全て完全に消臭されている。
又、消臭性能の復活性についても3時間の天日乾燥で残
存率30%になるまで復活しており、実用上有用なレベ
ルの復活性を確認できた。
【0026】
【比較例1〜4】ポリエチレンテレフタレートを溶融紡
糸して紡糸口金からエアーサッカーで牽引して、均一な
長繊維ウェブを作成し、これを均一に配置された凸部を
有するエンボスロールと表面が平滑な下部ロールとの間
で熱圧着し、繊度2d、目付30g/m2 、の長繊維不
織布を得た。
【0027】粒度32〜60メッシュに分粒されたヤシ
ガラ活性炭粉末(太平化学(株)製、商品名ヤシコール
S)、竹を裁断粉末化し竹樹液等のエキス分を抽出後、
乾留、乾燥した乾留竹粉末(TCトレーダー(株)製、
商品名バデオール)及び融点83℃のEVA系ホットメ
ルト剤粉末(日本ユニカー(株)製、商品名PES−4
00)を表2に示す比率で、回転型粉体混合機で混合
し、乾留竹粉末、活性炭粉末、ホットメルト剤粉末の混
合粉体4種を得た。
【0028】次に、この4種の粉体を用いて、通常、紙
や布帛のラミネートに使用される粉体散布装置を具備し
た熱ロール接合型のラミネート装置を使用し、30g/
2のポリエステル長繊維不織布上に乾留竹粉末と活性
炭粉末の合計が25g/m2(乾留竹粉末、活性炭粉
末、ホットメルト剤粉末の合計では45g/m2 )にな
るように散布した。更に、30g/m2 のポリエステル
長繊維不織布を重ね、150℃に熱せられた熱プレスロ
ールにて接合を行い、4種の消臭シートを得た。この4
種のシートを比較例1〜4とする。
【0029】比較例1の活性炭単独のものでは、硫化水
素、トリメチルアミン、メチルメルカプタン、タバコ臭
は、ほぼ完全に消臭しているものの尿や汗臭であるアン
モニアは69%の残存率となっており、ほとんど消臭で
きていない。比較例2、3のシートでは、4大悪臭に関
しては、ほぼ完全に消臭しているが、タバコ臭が僅かに
残る上乾留竹の臭いがし、不快に感じた。
【0030】比較例4の乾留竹単独のシートでは、硫化
水素、メチルメルカプタン臭の残存率が57%、70%
であり、ほとんど消臭されていない。また、タバコ臭に
関してもほとんど消臭されていない。更に、面状消臭体
自体が乾留竹の臭いが強く、不快に感じた。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明による面状消臭体は、尿臭、腐卵
臭、腐魚臭、腐野菜臭に代表されるアンモニア、硫化水
素、トリメチルアミン、メチルメルカプタンの4大悪
臭、タバコ臭を効果的に除去することができてかつ天日
乾燥等の簡便な手段により容易に消臭性能の復活が可能
である。また、本発明による面状消臭体は、容易に裁
断、縫製等の加工が可能であり加工性にも優れており、
例えば、靴消臭、冷蔵庫消臭、布団消臭、ドレスカバー
などの消臭収納袋などの日用品から、鮮魚運搬時の消臭
シート、産業廃棄物の消臭材など産業資材のような分野
に至るまで広範囲な利用を期待し得る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状物上又は少なくとも2枚のシー
    ト状物間に、乾留竹粉末と活性炭粉末との混合粉末が保
    持され、該乾留竹粉末が混合粉末に対する重量比で0.
    2〜0.5であることを特徴とする面状消臭体。
  2. 【請求項2】 少なくとも2枚のシート状物間に、乾留
    竹粉末、活性炭粉末及びホットメルト剤粉末の混合粉体
    が保持され、該乾留竹粉末が乾留竹粉末と活性炭粉末と
    の合計量に対する重量比で0.2〜0.5であって、隣
    接するシート状物が融着ホットメルト剤を介して一体化
    されてなることを特徴とする面状消臭体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のシート状物の少な
    くとも1枚が通気性シートであることを特徴とする面状
    消臭体。
  4. 【請求項4】 乾留竹粉末、活性炭粉末及びホットメル
    ト剤粉末を、乾留竹粉末が乾留竹粉末と活性炭粉末との
    合計量に対する重量比で0.2〜0.5であるようにし
    て混合し、得られる混合粉体をシート状物上に分布さ
    せ、これにシート状物を重ねてから熱プレスすることを
    特徴とする面状消臭体の製造方法。
JP7089342A 1995-04-14 1995-04-14 面状消臭体及びその製造方法 Withdrawn JPH08281042A (ja)

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