JPH08280043A - 立体テレビジョン信号の再生方法およびその装置 - Google Patents

立体テレビジョン信号の再生方法およびその装置

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JPH08280043A
JPH08280043A JP8140429A JP14042996A JPH08280043A JP H08280043 A JPH08280043 A JP H08280043A JP 8140429 A JP8140429 A JP 8140429A JP 14042996 A JP14042996 A JP 14042996A JP H08280043 A JPH08280043 A JP H08280043A
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光穗 山田
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春雄 磯野
Minoru Yasuda
稔 安田
Hideo Kusaka
秀夫 日下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 視差信号サブサンプル方式では、立体テレビ
ジョン信号を送り出す送像側およびこれを受け取る受像
側の両方の側にそれぞれフィールドメモリを必要とする
など、ハードウエア上から大規模になるという問題点が
あった。 【構成】 左および右眼に対応して交互に継時的に提示
することのできる倍速周期の立体テレビジョン信号
(R,G,B)を、走査線内では画素のドットインター
レースによるサブサンプリングすることと(4,5,
6)、さらに、隣り合う2走査線分の映像信号を組にし
て合成すること(7,8,9)により、2倍の周期の同
期信号を付加して送出し、もしくは記録,再生すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体テレビジョン
記録再生方法およびその装置に関するものであり、特に
2倍速同期信号による立体テレビジョン信号の記録およ
び再生を容易にできるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の立体テレビジョンの技術として
は、例えば、毎秒像数60フィールド,走査線数 525本か
らなる現行のテレビジョン標準方式(以下、現行方式と
いう)によるテレビジョンのインターレース走査を利用
して、第1フィールドを左画像,第2フィールドを右画
像として、左および右の映像をフィールド毎に交互に切
り換えて表示面上に表示し、その表示に同期するように
左および右眼用のシャッタを交互に開閉して立体視する
ものが一般的である。
【0003】一方、上述の立体テレビジョンでは、30HZ
のフリッカが発生し、著しく画質を劣化させるため、デ
ィジタルメモリを用いて等価的にフィールド周波数を2
倍にすることにより、フリッカのない立体画像を得る方
法が考えられている。
【0004】このように高速で読み出される立体テレビ
ジョン信号を伝送するためには、この信号の周波数成分
が、現行方式によるテレビジョン信号の2倍に増加する
ので、そのままでは2倍の容量の伝送帯域が必要となる
という欠点がある。またこの信号を記録,再生する場合
も、従来に比して所要帯域が2倍の装置を必要とする欠
点がある。
【0005】そのために開発された方式としては、例え
ば、特公昭第60-96285号に示されている視差信号サブサ
ンプル方式がある。
【0006】すなわち、視差信号サブサンプル方式は、
左および右眼用の画像を撮像する左,右2台のカメラを
平行にして撮像した場合に、視差は近景にのみ存在し、
遠景には存在しないなどの立体テレビジョン信号に特有
の性質を利用して、左および右画像信号の差をとり、そ
の差信号をサブサンプルして立体テレビジョン信号を形
成する方式である。この方式を用いることにより、高解
像度の立体テレビジョン信号の伝送および記録,再生を
行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
視差信号サブサンプル方式では、立体テレビジョン信号
を送り出す送像側およびこれを受け取る受像側の両方の
側にそれぞれフィールドメモリを必要とするなど、ハー
ドウエア上から大規模になるという問題点があった。
【0008】そこで本発明の第1の目的は、上述したよ
うな問題点を解消して、視覚特性を有効に利用し、観視
するのに十分な画質を確保することのできる立体テレビ
ジョン記録再生方法を提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、上述したような問
題点を解消して、視覚特性を有効に利用し、観視するの
に十分な画質を確保することのできる立体テレビジョン
記録装置を提供することにある。
【0010】本発明の第3の目的は、上述したような問
題点を解消して、視覚特性を有効に利用し、観視するの
に十分な画質を確保することのできる立体テレビジョン
再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明立体テレビジョン記録再生方法は、テ
レビジョン信号を走査する周期の半分の倍速周期により
走査される左および右画像のテレビジョン信号を、左右
交互に、かつ、フィールド順次に時分割信号となるよう
に形成した立体テレビジョン信号を記録し再生する立体
テレビジョン記録再生方法において、立体テレビジョン
信号の走査線内ではドットインターレースにより画素信
号をサンプリングして伸張し、画素の伸張信号を取り出
し、その取り出された伸張信号により構成された隣り合
う2走査線分を合成して、元の周期に置換した信号を形
成して記録し、その記録された信号を再生して得られた
信号から隣り合う2走査線分の伸張信号を1走査線分づ
つに分離し、それぞれ倍速周期に置換した置換信号を取
り出し、その取り出された置換信号を構成する画素の伸
張信号を圧縮して立体テレビジョン信号を得ることを特
徴とする。
【0012】上記本発明方法を実施するのに使用する本
発明立体テレビジョン記録装置は、テレビジョン信号を
走査する周期の半分の倍速周期により走査される左およ
び右画像のテレビジョン信号を、左右交互に、かつ、フ
ィールド順次に時分割信号となるように形成した立体テ
レビジョン信号を記録する立体テレビジョン記録装置に
おいて、立体テレビジョン信号の走査線内ではドットイ
ンターレースにより画素信号をサンプリングして伸張す
る画素伸張手段と、画素伸張手段により伸張された伸張
信号により構成された隣り合う2走査線分を合成して、
元の周期に置換する置換手段とを具えたことを特徴とす
る。
【0013】また、上記本発明方法を実施するのに使用
する本発明立体テレビジョン再生装置は、テレビジョン
信号を走査する周期の半分の倍速周期により走査される
左および右画像のテレビジョン信号を、左右交互に、か
つ、フィールド順次に時分割信号となるように形成した
立体テレビジョン信号を再生する立体テレビジョン再生
装置において、立体テレビジョン信号の走査線内ではド
ットインターレースにより画素信号をサンプリングして
伸張し、画素の伸張信号を取り出し、その取り出された
伸張信号により構成された隣り合う2走査線分を合成し
て、元の周期に置換した信号を再生する再生手段と、再
生手段により再生した信号から、隣り合う2走査線分の
合成された信号を1走査線分づつに分離し、それぞれ倍
速周期に置換する置換手段と、置換手段により取り出さ
れた信号を構成する画素の伸張信号を圧縮する圧縮手段
とを具えたことを特徴とする。
【0014】本発明によれば、左および右眼に対応して
交互に継時的に提示することのできる倍速周期の立体テ
レビジョン信号を、走査線内では画素のドットインター
レースによるサブサンプリングすることと、さらに、隣
り合う2走査線分の映像信号を組にして合成することに
より、2倍の周期の同期信号を付加して送出し、もしく
は記録,再生することができ、受像にあたっては合成さ
れた隣り合う走査線分の映像信号を分離して、それぞれ
半分の周期に同期させてフリッカのない良好な画像を左
および右眼に提示することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、本発明による立体テレビジ
ョンの信号処理の基本事項を説明する。
【0016】図8(A) および(B) は現行方式のテレビジ
ョンの2倍の走査速度を持つ立体テレビジョンの一例の
信号配置を示す波形図である。
【0017】図8(A) は時間軸を垂直同期信号で同期さ
せた場合を示し、図8(B) は時間軸を水平同期信号で同
期させた場合を示している。
【0018】すなわち、この2倍速周期の立体テレビジ
ョンは、図8(A) に示すように、L(左)第1フィール
ド,R(右)第1フィールド,L(左)第2フィール
ド,R(右)第2フィールドという順に左眼および右眼
用の信号を交互に配置し、Lフィールドの信号が提示さ
れる場合は左眼が開,右眼が閉、Rフィールドの信号が
提示される場合は左眼が閉,右眼が開となるシャッタめ
がねを通して受像機の表示面上で見る方式である。この
場合、各フィールドの長さは 1/120秒であり、現行方式
のフィールド期間1/60秒の半分となっている。その結
果、水平走査周波数は2倍となり、同図(B) に示すよう
に、現行方式の1水平走査期間に対応して、隣り合う奇
数番目,偶数番目の2走査線が含まれることになる。そ
のため、この信号の周波数成分は現行方式の2倍とな
り、そのまま伝送するには2倍の容量の伝送帯域が必要
となる。また、記録する場合も当然2倍の帯域の記録装
置を必要とする。
【0019】ところで、現行方式ではラインインターレ
ースによりフィールド毎に走査線(ライン)をずらす飛
び越し走査を行っており、これにより見かけの解像度を
あげ、かつ帯域を半分にしているが、本発明では、ライ
ン内の画素について、サブサンプルするドットインター
レースを用いて所要帯域を半分にするようにしている。
【0020】図7は本発明の一例のドットインターレー
スするサブサンプルの配置を示すサンプリングパターン
である。
【0021】図7に示すように、偶数および奇数各フィ
ールドをさらに奇数番目,偶数番目のフィールドの2つ
に分け、それぞれ、e1,e2,o1およびo2とする。例えば、
まず最初のフィールドではe1モードで○印点の画素だけ
を選択伝送し、次のフィールドではo1モードで□印点の
画素だけを選択伝送し、以下同様に、第3番目のフィー
ルドではe2モードで×印点の画素を選択伝送し、第4番
目のフィールドではo2モードで△印点の画素を選択伝送
するようにし、これを4フィールド単位で順次に繰り返
す。
【0022】この方式では、同じ位置にサンプリングさ
れる画素が来るまでに(例えばe1→o1→e2→o2→e1)1/
30秒を要し、ドット(画素)間のフリッカ(インタード
ットフリッカ)を生ずる可能性がある。しかし、図7に
示すように、画素をサンプリングするサブサンプルの配
置を取ったことにより、画素間の間隔は小さく、インタ
ードットフリッカは、現行方式で1/60秒毎に2:1イン
ターレースされる場合の走査線間で見られるインターラ
インフリッカに比べれば、はるかに目立たないものであ
り、実用上障害とはならない。
【0023】さらに、解像度については、このようなド
ットインターレースを用いた場合、画素数は1/2にな
っても解像度は3/4にしか落ちないという視覚特性
(文献:岡野光治,小林駿介著;液晶応用編、p.202,培
風館,1985 を参照)を利用して、極めて良好な画像が再
現できる。現行方式による映像信号で解像度 420本が得
られるVTR(録画装置)を用いて上述のドットインターレ
ースした立体テレビジョン信号を記録再生した場合、左
および右眼用の映像信号が、それぞれ 315本までの解像
度で実現することができる。 以下に、図面を参照して
本発明を実施例により具体的かつ詳細に説明する。
【0024】図1は本発明の一実施例における送像側の
構成を示すブロック図である。
【0025】図1において、1,2および3はA/D 変換
器、4,5および6はサブサンプル画素の伸張回路であ
り、入力信号からサンプリングされた画素信号を伸張す
る。7,8および9は 120→60HZの置換回路、10,11 お
よび12はD/A 変換器である。13はHカウンタであり、水
平同期をカウントする。14は基準クロック発生PLL回路
であり、例えば副搬送波周波数(fSC) を4倍した14.318
18MHZ のクロック信号をつくり出す。15は制御クロック
発生回路であり、伸張回路4,5および6をそれぞれ制
御する。16はクロックカウンタ、17は置換信号生成回路
であり、置換回路7,8および9をそれぞれ制御する。
【0026】18は同期信号発生回路、19および20はエン
コーダである。
【0027】また、図2(A),(B),(C),(D) および(E) は
本発明の一実施例における画素伸張の構成各部の動作を
示す波形図である。
【0028】図2において、偶数フィールドと奇数フィ
ールドの中のそれぞれの奇数番目フィールド(e1,o1) を
実線で、偶数番目フィールド(e2,o2) を破線で示してあ
る。また、MSB … LSBはディジタル符号で最上位ビット
から最下位ビットまで存在しうることを示している。
【0029】さらに、図3(A),(B) および(C) は図1示
の 120→60HZ置換の動作を示す波形図である。
【0030】図3(A) は立体テレビジョン信号波形、図
3(B) は置換信号波形、図3(C) は基準クロック信号波
形をそれぞれ示している。
【0031】次に、図1示の本実施例について、図2お
よび図3を参照しながら、その動作を説明する。
【0032】入力信号としては、R(赤),G(緑),
B(青)の3原色信号のほか、Y,R-Y, B-Yの色差信号
が考えられるが、ここではR,G,B3原色信号が入力
される場合を代表例として扱う。
【0033】立体映像信号は、L(左)およびR(右)
各信号が継時的に合成された上述の図8(A) に示すよう
な信号である。R,G,B信号それぞれのいづれについ
ても同じであり、ここではR信号についてのみ説明を行
う。
【0034】まず、A/D 変換器1によりA/D 変換された
ディジタル信号は、サブサンプル画素伸張回路4に送ら
れる。そこで、サブサンプル画素伸張回路4の動作を図
2を用いて説明する。ここでは偶数フィールドe1(偶数
第1),e2(偶数第2)フィールドについての例を取る
が、奇数フィールドo1(奇数第1),o2(奇数第2)に
ついても同様である。A/D 変換器1の出力には全画素デ
ータが含まれている。なお図中の実線はe1フィールド、
破線はe2フィールドを示す。制御クロック発生回路15に
より後述の方法で発生されるサブサンプル制御信号は、
図2(B) に示すように、隣り合う奇数ライン,偶数ライ
ンで交互に出力が“高”となる波形を示している。この
信号により図2(C) に示すように、A/D 変換器1の出力
から1サンプルづつサンプルしてメモリにストアされ
る。このメモリからサンプルを読み出すには、図2(D)
に示すサンプル読出信号を用いる。サンプル読出信号
は、サンプル制御信号の2倍のパルス幅を持つ信号であ
り、その結果、サブサンプル画素伸張出力は、図2(E)
に示すように、サンプル幅が2倍になったものが得られ
る。すなわち、帯域幅は1/2となるが、その出力波形
は図3(A) に示すように、フィールド周波数は 120HZ
体信号の形であり、現行方式のフィールド周波数60HZ
波形と異なり、そのままでは伝送や収録はできない。そ
のため、サブサンプル画素伸張回路4の出力は 120→60
HZ置換回路7に送られる。 120→60HZ置換回路7では置
換信号生成回路17の制御を受け、内蔵するメモリの書
込,読出順序を制御して、信号波形の変換を行う。
【0035】その置換回路7の動作を図3を用いて説明
する。
【0036】図3において、tCは基準クロックであり、
その値は任意であるが、ここではその長さを1/4fSCに選
ぶ。ここに、fSC は現行方式によるカラー副搬送波周波
数3.579545MHZ である(図3(C) に示す)。
【0037】各波形の位置,長さは、tCの倍数で示して
ある。図3(A) に示す120HZ 立体テレビジョン信号の波
形は、同期信号の長さが71tC,1ラインの長さが384tc
で、計455tC が1組となり、910tC (=1H) 中に2組、連
続する2ラインが繰り返される波形となる。この波形を
置換回路7では図3(B) に示すように、波形の位置の置
換を行う。すなわち、まず現行方式に対応した同期信号
を142 tC分取り、その後、384tC ずつ隣り合う2ライン
(2n-1,2n) を連続的に配置する。これにより、現行方式
と全く同じ同期波形の配置となり、現行方式の回線を使
っての伝送、現行方式のVTR 等を使っての記録,再生が
可能となる。
【0038】この出力はD/A 変換器10によりD/A 変換さ
れアナログ信号となり、R,G,B3原色信号の出力も
しくはNTSCエンコーダ19を通したコンポジット映像信号
(VBS) の出力、あるいは色差エンコーダ20を通したY,
I,Q信号の出力としてそれぞれ取り出される。
【0039】つぎに図1に戻って、制御信号発生系の動
作を説明する。
【0040】Hカウンタ13では、HD(水平駆動),VD(垂
直駆動)信号よりHDパルスのカウントを行って奇数ライ
ン,偶数ラインの区別ならびにe1,e2,o1およびo2の各フ
ィールドの区別を行い、そのHカウンタ13の出力と、基
準クロック発生PLL 回路14の出力とから、制御クロック
発生回路15では、サブサンプル制御信号と、サンプル読
出信号とを生成する。
【0041】基準クロック発生PLL 回路14では、HD,VD
のパルスを位相検波し、PLL(PhaseLocked Loop)制御し
た基準クロックtC、すなわちここでは周波数が4fSC
クロック信号を発振する。クロックカウンタ16では、基
準クロックtCをカウントし、図3で示した71tC,142tC
の必要な位置でパルスを発生する。置換信号生成回路17
は、このパルスから、 120→60HZ置換回路7に内蔵され
たメモリの書込・読出制御信号を発生する。また同期信
号発生回路18では、クロックカウンタ16の出力と基準ク
ロック発生PLL 回路14の出力とから、図3(B) に示す周
期910tC,幅142tC の現行方式に対応した同期信号を生成
する。なお、NTSCエンコーダ19に対しては、4tcのバー
スト信号とバーストフラグ信号も供給する。
【0042】図4は本発明一実施例における受像側の構
成を示すブロック図である。
【0043】図4において、41および42はデコーダ、4
3, 44および45はA/D 変換器である。46,47 および48は6
0→120HZ 置換回路であり、60HZ波形配置から120HZ
形配置に置換する。49,50 および51は画素圧縮回路であ
り、画素信号の時間軸を1/2 に圧縮する。52,53 および
54はD/A 変換器、55は表示装置(CRT) である。
【0044】56はHカウンタ、57は基準クロック発生PL
L 回路、58は制御クロック発生回路、59はクロックカウ
ンタ、60は置換信号生成回路である。61は同期信号発生
回路、62は偏向回路、63はシャッタメガネである。
【0045】また、図5(A),(B) および(C) は図4示の
60→120HZ 置換回路例の動作を示す波形図である。
【0046】図5(A) は60HZに置換された置換信号波
形、図5(B) は120HZ 立体テレビジョン信号波形、図5
(C) は基準クロック信号波形をそれぞれ示している。
【0047】さらに、図6(A) および(B) は図4示の画
素圧縮回路例の動作を示す波形図である。
【0048】つぎに、図4示の実施例について、図5お
よび図6を参照しながらその動作を説明する。
【0049】入力信号としては、R,G,Bの3原色信
号のほか、VBS(NTSC) 信号あるいはY,I,Q信号等が
考えられるが、後者2つについてはデコーダ41および42
を通していづれもR,G,B3原色信号に変換するよう
にする。ここでも、R信号系統についてのみ説明するこ
ととする。GおよびB信号系統についてもそれぞれ同様
の動作である。
【0050】R信号はA/D 変換器43によりA/D 変換さ
れ、ディジタル信号となり、60→120HZ 置換回路46に入
力される。この60→120HZ 置換回路46の動作は、図5に
示すように、上述の図3に示した120 →60HZ置換回路例
とは全く逆の動作を行う。すなわち、60→120HZ 置換回
路46に内蔵されているラインメモリの書込・読出制御
は、置換信号生成回路60の制御を受け、図5(A) に示す
同期信号幅142tC で、隣接する2ライン、すなわち、2n
-1ラインと、2nラインとが連続的に並んだ60HZの置換信
号を、図5(B) に示す同期信号幅71tCで、隣接するライ
ンが別々に並ぶ120HZ の立体テレビジョン信号に変換す
る。この60→120HZ 置換回路46の出力は画素圧縮回路49
に入力され、一方、制御クロック発生回路58から出力さ
れる画素圧縮制御信号により制御されて、画素圧縮回路
49で画素の幅を1/2に圧縮される。すなわち、これは
図2(C) に示すサンプル信号の元の形に戻すことであ
る。その動作を図6を用いて説明する。
【0051】画素圧縮回路49の入力される波形は、図6
(A) に示されるが、さらに具体的に説明すると、上述の
図7で示したサンプリングパターンに基づいており、す
なわち偶フィールドの1番目および2番目の間、奇フィ
ールドの1番目および2番目の間、さらに各フィールド
内での隣り合うラインの間では、画素の位置はいづれも
交互に配置されるようにしている。
【0052】画素圧縮制御信号は、その相互の配置は上
述のサンプリングパターンと同様で、かつパルス幅が半
分となった信号である。この画素圧縮制御信号により、
上述した60→120HZ 置換回路46からのサンプル出力は圧
縮されて元の状態に復元され、図6(B) に示すように、
上述の図2(C) に示した元のサンプル信号と同じ波形に
再現される。
【0053】この出力はD/A 変換器52によりD/A 変換さ
れ、CRT55 に入力される。
【0054】Hカウンタ56,基準クロック発生PLL 回路
57,制御クロック発生回路58,置換信号生成回路60,同
期信号発生回路61の各動作は、図1示の実施例における
送像側の構成とほぼ同じである。ただし、その相違する
ところは、制御クロック発生回路58は画素圧縮制御信号
を、置換信号生成回路60は60→120HZ 置換制御信号を、
同期信号発生回路61は120HZ 立体テレビジョン用同期信
号を発生することである。同期信号発生回路61ではシャ
ッタメガネ63の駆動用パルスを発生するとともに、偏向
回路62に入力され、CRT55 の偏向信号を発生する。
【0055】以上に説明したように、2倍速走査による
立体テレビジョンの信号処理を行うことにより、必要に
応じて既存の伝送系、あるいはVTR を利用して、比較的
高解像度が得られる立体テレビジョン信号の伝送、もし
くは記録,再生が可能となる。
【0056】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、次のような効果が得られる。
【0057】1) 現行のテレビジョン標準方式で用いら
れている既存の伝送系およびVTR を用いて、2倍速走査
による立体テレビジョン信号の伝送および記録,再生が
可能となる。
【0058】2) 視覚特性を利用しているので解像度の
高い立体画像が再現できる。
【0059】3) 受像側には、フィールドメモリを必要
とせずフィールド間の補間を用いることもないので、VT
R で再生する場合でも時間軸補正装置(TBC) なしで使用
することができる。
【0060】4) 装置は極めて容易に、かつ低価格で実
現でき、例えばVTR に内蔵することも簡単であり、また
既存のVTR への立体再生アダプタとするなどその普及を
期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における送像側の構成を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における画素伸張回路例の動
作を示す波形図である。
【図3】図1示の 120→60HZ置換回路例の動作を示す波
形図である。
【図4】本発明の一実施例における受像側の構成を示す
ブロック図である。
【図5】図4示の60→120HZ 置換回路例の動作を示す波
形図である。
【図6】図4示の画素圧縮回路例の動作を示す波形図で
ある。
【図7】本発明の一例のサブサンプルの配置を示すサン
プリングパターンである。
【図8】立体テレビジョンによる一例の信号配置を示す
波形図である。
【符号の説明】
1,2,3,43,44,45 A/D 変換器 4,5,6 伸張回路 7,8,9,46,47,48 置換回路 10,11,12,52,53,54 D/A 変換器 13,56 Hカウンタ 14,57 基準クロック発生PLL 回路 15,58 制御クロック発生回路 16,59 クロックカウンタ 17,60 置換信号生成回路 18,61 同期信号発生回路 19,20 エンコーダ 41,42 デコーダ 49,50,51 圧縮回路 55 表示装置(CRT) 62 偏向回路 63 シャッタめがね
【手続補正書】
【提出日】平成8年7月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 立体テレビジョン信号の再生方法およ
びその装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、立体テレビジョン
信号の再生方法およびその装置に関するものであり、例
えば2倍速同期信号による立体テレビジョン信号の再生
を容易にできるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の立体テレビジョンの技術として
は、例えば、毎秒像数60フィールド,走査線数 525本か
らなる現行のテレビジョン標準方式(以下、現行方式と
いう)によるテレビジョンのインターレース走査を利用
して、第1フィールドを左画像,第2フィールドを右画
像として、左および右の映像をフィールド毎に交互に切
り換えて表示面上に表示し、その表示に同期するように
左および右眼用のシャッタを交互に開閉して立体視する
ものが一般的である。
【0003】一方、上述の立体テレビジョンでは、30HZ
のフリッカが発生し、著しく画質を劣化させるため、デ
ィジタルメモリを用いて等価的にフィールド周波数を2
倍にすることにより、フリッカのない立体画像を得る方
法が考えられている。
【0004】このように高速で読み出される立体テレビ
ジョン信号を伝送するためには、この信号の周波数成分
が、現行方式によるテレビジョン信号の2倍に増加する
ので、そのままでは2倍の容量の伝送帯域が必要となる
という欠点がある。またこの信号を記録,再生する場合
も、従来に比して所要帯域が2倍の装置を必要とする欠
点がある。
【0005】そのために開発された方式としては、例え
ば、特公昭第60-96285号に示されている視差信号サブサ
ンプル方式がある。
【0006】すなわち、視差信号サブサンプル方式は、
左および右眼用の画像を撮像する左,右2台のカメラを
平行にして撮像した場合に、視差は近景にのみ存在し、
遠景には存在しないなどの立体テレビジョン信号に特有
の性質を利用して、左および右画像信号の差をとり、そ
の差信号をサブサンプルして立体テレビジョン信号を形
成する方式である。この方式を用いることにより、高解
像度の立体テレビジョン信号の伝送および記録,再生を
行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
視差信号サブサンプル方式では、立体テレビジョン信号
を送り出す送像側およびこれを受け取る受像側の両方の
側にそれぞれフィールドメモリを必要とするなど、ハー
ドウエア上から大規模になるという問題点があった。
【0008】そこで本発明の目的は、上述したような問
題点を解消して、視覚特性を有効に利用し、観視するの
に十分な画質を確保することのできる立体テレビジョン
信号の再生方法およびその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る立体テレビジョン信号の再生方法
は、テレビジョン信号を走査する周期の半分の倍速周期
により走査される左および右画像のテレビジョン信号
を、左右交互に、かつ、フィールド順次に時分割信号と
なるように形成した立体テレビジョン信号を入力し、前
記立体テレビジョン信号の走査線内ではドットインター
レース処理により画素信号をサンプリングして伸張し、
該伸張された信号のうち隣り合う2走査線分の信号を組
み合わせると共に、所定の同期信号を付加して1水平走
査期間の信号を形成することにより得た立体テレビジョ
ン信号を再生するにあたり、前記隣り合う2走査線分の
組み合わされた信号を1走査線分ずつに分離し、それぞ
れの信号を前記倍速周期に置換し、前記置換された信号
を構成する画素の伸張信号を圧縮することを特徴とす
る。
【0010】また、本発明に係る立体テレビジョン信号
の再生装置は、テレビジョン信号を走査する周期の半分
の倍速周期により走査される左および右画像のテレビジ
ョン信号を、左右交互に、かつ、フィールド順次に時分
割信号となるように形成した立体テレビジョン信号を入
力する入力手段と、前記入力手段により入力された前記
立体テレビジョン信号の走査線内ではドットインターレ
ース処理により画素信号をサンプリングして伸長し、伸
長信号を出力する伸長手段と、前記伸張信号のうち隣り
合う2走査線分の信号を組み合わせると共に、所定の同
期信号を付加して1水平走査期間の信号を形成する合成
手段とを備えた立体テレビジョン信号発生装置から、所
定の伝送路を介して得られる立体テレビジョン信号を、
再生する装置であって、前記隣り合う2走査線分の組み
合わされた信号を1走査線分ずつに分離し、それぞれの
信号を前記倍速周期に置換する置換手段と、前記置換手
段により取り出された信号を構成する画素の伸張信号を
圧縮する圧縮手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】本発明によれば、左および右眼に対応して
交互に継時的に提示することのできる倍速周期の立体テ
レビジョン信号を、走査線内では画素のドットインター
レースによるサブサンプリングを行い、さらに、隣り合
う2走査線分の映像信号を組にして合成することによ
り、2倍の周期の同期信号を付加して伝送し、それを再
生するので、受像にあたっては合成された隣り合う走査
線分の映像信号を分離して、それぞれ半分の周期に同期
させてフリッカのない良好な画像を左および右眼に提示
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明による立体テレビジ
ョンの信号処理の基本事項を説明する。
【0013】図8(A) および(B) は現行方式のテレビジ
ョンの2倍の走査速度を持つ立体テレビジョンの一例の
信号配置を示す波形図である。
【0014】図8(A) は時間軸を垂直同期信号で同期さ
せた場合を示し、図8(B) は時間軸を水平同期信号で同
期させた場合を示している。
【0015】すなわち、この2倍速周期の立体テレビジ
ョンは、図8(A) に示すように、L(左)第1フィール
ド,R(右)第1フィールド,L(左)第2フィール
ド,R(右)第2フィールドという順に左眼および右眼
用の信号を交互に配置し、Lフィールドの信号が提示さ
れる場合は左眼が開,右眼が閉、Rフィールドの信号が
提示される場合は左眼が閉,右眼が開となるシャッタめ
がねを通して受像機の表示面上で見る方式である。この
場合、各フィールドの長さは 1/120秒であり、現行方式
のフィールド期間1/60秒の半分となっている。その結
果、水平走査周波数は2倍となり、同図(B) に示すよう
に、現行方式の1水平走査期間に対応して、隣り合う奇
数番目,偶数番目の2走査線が含まれることになる。そ
のため、この信号の周波数成分は現行方式の2倍とな
り、そのまま伝送するには2倍の容量の伝送帯域が必要
となる。また、記録する場合も当然2倍の帯域の記録装
置を必要とする。
【0016】ところで、現行方式ではラインインターレ
ースによりフィールド毎に走査線(ライン)をずらす飛
び越し走査を行っており、これにより見かけの解像度を
あげ、かつ帯域を半分にしているが、本発明では、ライ
ン内の画素について、サブサンプルするドットインター
レースを用いて所要帯域を半分にするようにしている。
【0017】図7は本発明の一例のドットインターレー
スするサブサンプルの配置を示すサンプリングパターン
である。
【0018】図7に示すように、偶数および奇数各フィ
ールドをさらに奇数番目,偶数番目のフィールドの2つ
に分け、それぞれ、e1,e2,o1およびo2とする。例えば、
まず最初のフィールドではe1モードで○印点の画素だけ
を選択伝送し、次のフィールドではo1モードで□印点の
画素だけを選択伝送し、以下同様に、第3番目のフィー
ルドではe2モードで×印点の画素を選択伝送し、第4番
目のフィールドではo2モードで△印点の画素を選択伝送
するようにし、これを4フィールド単位で順次に繰り返
す。
【0019】この方式では、同じ位置にサンプリングさ
れる画素が来るまでに(例えばe1→o1→e2→o2→e1)1/
30秒を要し、ドット(画素)間のフリッカ(インタード
ットフリッカ)を生ずる可能性がある。しかし、図7に
示すように、画素をサンプリングするサブサンプルの配
置を取ったことにより、画素間の間隔は小さく、インタ
ードットフリッカは、現行方式で1/60秒毎に2:1イン
ターレースされる場合の走査線間で見られるインターラ
インフリッカに比べれば、はるかに目立たないものであ
り、実用上障害とはならない。
【0020】さらに、解像度については、このようなド
ットインターレースを用いた場合、画素数は1/2にな
っても解像度は3/4にしか落ちないという視覚特性
(文献:岡野光治,小林駿介著;液晶応用編、p.202,培
風館,1985 を参照)を利用して、極めて良好な画像が再
現できる。現行方式による映像信号で解像度 420本が得
られるVTR(録画装置)を用いて上述のドットインターレ
ースした立体テレビジョン信号を記録再生した場合、左
および右眼用の映像信号が、それぞれ 315本までの解像
度で実現することができる。 以下に、図面を参照して
本発明を実施例により具体的かつ詳細に説明する。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例における送像側の構
成を示すブロック図である。
【0022】図1において、1,2および3はA/D 変換
器、4,5および6はサブサンプル画素の伸張回路であ
り、入力信号からサンプリングされた画素信号を伸張す
る。7,8および9は 120→60HZの置換回路、10,11 お
よび12はD/A 変換器である。13はHカウンタであり、水
平同期をカウントする。14は基準クロック発生PLL回
路であり、例えば副搬送波周波数(fSC) を4倍し
た14.31818MHZ のクロック信号をつくり出す。15は制御
クロック発生回路であり、伸張回路4,5および6をそ
れぞれ制御する。16はクロックカウンタ、17は置換信号
生成回路であり、置換回路7,8および9をそれぞれ制
御する。
【0023】18は同期信号発生回路、19および20はエン
コーダである。
【0024】また、図2(A),(B),(C),(D) および(E) は
本発明の一実施例における画素伸張の構成各部の動作を
示す波形図である。
【0025】図2において、偶数フィールドと奇数フィ
ールドの中のそれぞれの奇数番目フィールド(e1,o1) を
実線で、偶数番目フィールド(e2,o2) を破線で示してあ
る。また、MSB … LSBはディジタル符号で最上位ビット
から最下位ビットまで存在しうることを示している。
【0026】さらに、図3(A),(B) および(C) は図1に
示した 120→60HZ置換の動作を示す波形図である。
【0027】図3(A) は立体テレビジョン信号波形、図
3(B) は置換信号波形、図3(C) は基準クロック信号波
形をそれぞれ示している。
【0028】次に、図1に示した本実施例について、図
2および図3を参照しながら、その動作を説明する。
【0029】入力信号としては、R(赤),G(緑),
B(青)の3原色信号のほか、Y,R-Y, B-Yの色差信号
が考えられるが、ここではR,G,B3原色信号が入力
される場合を代表例として扱う。
【0030】立体映像信号は、L(左)およびR(右)
各信号が継時的に合成された上述の図8(A) に示すよう
な信号である。R,G,B信号それぞれのいづれについ
ても同じであり、ここではR信号についてのみ説明を行
う。
【0031】まず、A/D 変換器1によりA/D 変換された
ディジタル信号は、サブサンプル画素伸張回路4に送ら
れる。そこで、サブサンプル画素伸張回路4の動作を図
2を用いて説明する。ここでは偶数フィールドe1(偶数
第1),e2(偶数第2)フィールドについての例を取る
が、奇数フィールドo1(奇数第1),o2(奇数第2)に
ついても同様である。A/D 変換器1の出力には全画素デ
ータが含まれている。なお図中の実線はe1フィールド、
破線はe2フィールドを示す。制御クロック発生回路15に
より後述の方法で発生されるサブサンプル制御信号は、
図2(B) に示すように、隣り合う奇数ライン,偶数ライ
ンで交互に出力が“高”となる波形を示している。この
信号により図2(C) に示すように、A/D 変換器1の出力
から1サンプルづつサンプルしてメモリにストアされ
る。このメモリからサンプルを読み出すには、図2(D)
に示すサンプル読出信号を用いる。サンプル読出信号
は、サンプル制御信号の2倍のパルス幅を持つ信号であ
り、その結果、サブサンプル画素伸張出力は、図2(E)
に示すように、サンプル幅が2倍になったものが得られ
る。すなわち、帯域幅は1/2となるが、その出力波形
は図3(A) に示すように、フィールド周波数は 120HZ
体信号の形であり、現行方式のフィールド周波数60HZ
波形と異なり、そのままでは伝送や収録はできない。そ
のため、サブサンプル画素伸張回路4の出力は 120→60
HZ置換回路7に送られる。 120→60HZ置換回路7では置
換信号生成回路17の制御を受け、内蔵するメモリの書
込,読出順序を制御して、信号波形の変換を行う。
【0032】その置換回路7の動作を図3を用いて説明
する。
【0033】図3において、tCは基準クロックであり、
その値は任意であるが、ここではその長さを1/4fSCに選
ぶ。ここに、fSC は現行方式によるカラー副搬送波周波
数3.579545MHZ である(図3(C) に示す)。
【0034】各波形の位置,長さは、tCの倍数で示して
ある。図3(A) に示す120HZ 立体テレビジョン信号の波
形は、同期信号の長さが71tC,1ラインの長さが384tc
で、計455tC が1組となり、910tC (=1H) 中に2組、連
続する2ラインが繰り返される波形となる。この波形を
置換回路7では図3(B) に示すように、波形の位置の置
換を行う。すなわち、まず現行方式に対応した同期信号
を142 tC分取り、その後、384tC ずつ隣り合う2ライン
(2n-1,2n) を連続的に配置する。これにより、現行方式
と全く同じ同期波形の配置となり、現行方式の回線を使
っての伝送、現行方式のVTR 等を使っての記録,再生が
可能となる。
【0035】この出力はD/A 変換器10によりD/A 変換さ
れアナログ信号となり、R,G,B3原色信号の出力も
しくはNTSCエンコーダ19を通したコンポジット映像信号
(VBS) の出力、あるいは色差エンコーダ20を通したY,
I,Q信号の出力としてそれぞれ取り出される。
【0036】つぎに図1に戻って、制御信号発生系の動
作を説明する。
【0037】Hカウンタ13では、HD(水平駆動),VD(垂
直駆動)信号よりHDパルスのカウントを行って奇数ライ
ン,偶数ラインの区別ならびにe1,e2,o1およびo2の各フ
ィールドの区別を行い、そのHカウンタ13の出力と、基
準クロック発生PLL 回路14の出力とから、制御クロック
発生回路15では、サブサンプル制御信号と、サンプル読
出信号とを生成する。
【0038】基準クロック発生PLL 回路14では、HD,VD
のパルスを位相検波し、PLL(PhaseLocked Loop)制御し
た基準クロックtC、すなわちここでは周波数が4fSC
クロック信号を発振する。クロックカウンタ16では、基
準クロックtCをカウントし、図3で示した71tC,142tC
の必要な位置でパルスを発生する。置換信号生成回路17
は、このパルスから、 120→60HZ置換回路7に内蔵され
たメモリの書込・読出制御信号を発生する。また同期信
号発生回路18では、クロックカウンタ16の出力と基準ク
ロック発生PLL 回路14の出力とから、図3(B) に示す周
期910tC,幅142tC の現行方式に対応した同期信号を生成
する。なお、NTSCエンコーダ19に対しては、4tcのバー
スト信号とバーストフラグ信号も供給する。
【0039】図4は本発明の一実施例における受像側の
構成を示すブロック図である。
【0040】図4において、41および42はデコーダ、4
3, 44および45はA/D 変換器である。46,47 および48は6
0→120HZ 置換回路であり、60HZ波形配置から120HZ
形配置に置換する。49,50 および51は画素圧縮回路であ
り、画素信号の時間軸を1/2 に圧縮する。52,53 および
54はD/A 変換器、55は表示装置(CRT) である。
【0041】56はHカウンタ、57は基準クロック発生PL
L 回路、58は制御クロック発生回路、59はクロックカウ
ンタ、60は置換信号生成回路である。61は同期信号発生
回路、62は偏向回路、63はシャッタメガネである。
【0042】また、図5(A),(B) および(C) は図4に示
した60→120HZ 置換回路例の動作を示す波形図である。
【0043】図5(A) は60HZに置換された置換信号波
形、図5(B) は120HZ 立体テレビジョン信号波形、図5
(C) は基準クロック信号波形をそれぞれ示している。
【0044】さらに、図6(A) および(B) は図4に示し
た画素圧縮回路例の動作を示す波形図である。
【0045】つぎに、図4に示した実施例について、図
5および図6を参照しながらその動作を説明する。
【0046】入力信号としては、R,G,Bの3原色信
号のほか、VBS(NTSC) 信号あるいはY,I,Q信号等が
考えられるが、後者2つについてはデコーダ41および42
を通していづれもR,G,B3原色信号に変換するよう
にする。ここでも、R信号系統についてのみ説明するこ
ととする。GおよびB信号系統についてもそれぞれ同様
の動作である。
【0047】R信号はA/D 変換器43によりA/D 変換さ
れ、ディジタル信号となり、60→120HZ 置換回路46に入
力される。この60→120HZ 置換回路46の動作は、図5に
示すように、上述の図3に示した120 →60HZ置換回路例
とは全く逆の動作を行う。すなわち、60→120HZ 置換回
路46に内蔵されているラインメモリの書込・読出制御
は、置換信号生成回路60の制御を受け、図5(A) に示す
同期信号幅142tC で、隣接する2ライン、すなわち、2n
-1ラインと、2nラインとが連続的に並んだ60HZの置換信
号を、図5(B) に示す同期信号幅71tCで、隣接するライ
ンが別々に並ぶ120HZ の立体テレビジョン信号に変換す
る。この60→120HZ 置換回路46の出力は画素圧縮回路49
に入力され、一方、制御クロック発生回路58から出力さ
れる画素圧縮制御信号により制御されて、画素圧縮回路
49で画素の幅を1/2に圧縮される。すなわち、これは
図2(C) に示すサンプル信号の元の形に戻すことであ
る。その動作を図6を用いて説明する。
【0048】画素圧縮回路49の入力される波形は、図6
(A) に示されるが、さらに具体的に説明すると、上述の
図7で示したサンプリングパターンに基づいており、す
なわち偶フィールドの1番目および2番目の間、奇フィ
ールドの1番目および2番目の間、さらに各フィールド
内での隣り合うラインの間では、画素の位置はいづれも
交互に配置されるようにしている。
【0049】画素圧縮制御信号は、その相互の配置は上
述のサンプリングパターンと同様で、かつパルス幅が半
分となった信号である。この画素圧縮制御信号により、
上述した60→120HZ 置換回路46からのサンプル出力は圧
縮されて元の状態に復元され、図6(B) に示すように、
上述の図2(C) に示した元のサンプル信号と同じ波形に
再現される。
【0050】この出力はD/A 変換器52によりD/A 変換さ
れ、CRT55 に入力される。
【0051】Hカウンタ56,基準クロック発生PLL 回路
57,制御クロック発生回路58,置換信号生成回路60,同
期信号発生回路61の各動作は、図1示の実施例における
送像側の構成とほぼ同じである。ただし、その相違する
ところは、制御クロック発生回路58は画素圧縮制御信号
を、置換信号生成回路60は60→120HZ 置換制御信号を、
同期信号発生回路61は120HZ 立体テレビジョン用同期信
号を発生することである。同期信号発生回路61ではシャ
ッタメガネ63の駆動用パルスを発生するとともに、偏向
回路62に入力され、CRT55 の偏向信号を発生する。
【0052】以上に説明したように、2倍速走査による
立体テレビジョンの信号処理を行うことにより、必要に
応じて既存の伝送系、あるいはVTR を利用して、比較的
高解像度が得られる立体テレビジョン信号の伝送、もし
くは記録,再生が可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、次のような効果が得られる。
【0054】1) 現行のテレビジョン標準方式で用いら
れている既存の伝送系およびVTR を用いて、2倍速走査
による立体テレビジョン信号の伝送および記録,再生が
可能となる。
【0055】2) 視覚特性を利用しているので解像度の
高い立体画像が再現できる。
【0056】3) 受像側には、フィールドメモリを必要
とせずフィールド間の補間を用いることもないので、VT
R で再生する場合でも時間軸補正装置(TBC) なしで使用
することができる。
【0057】4) 装置は極めて容易に、かつ低価格で実
現でき、例えばVTR に内蔵することも簡単であり、また
既存のVTR への立体再生アダプタとするなどその普及を
期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における送像側の構成を示す
ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における画素伸張回路例の動
作を示す波形図である。
【図3】図1示の 120→60HZ置換回路例の動作を示す波
形図である。
【図4】本発明の一実施例における受像側の構成を示す
ブロック図である。
【図5】図4示の60→120HZ 置換回路例の動作を示す波
形図である。
【図6】図4示の画素圧縮回路例の動作を示す波形図で
ある。
【図7】本発明の一例のサブサンプルの配置を示すサン
プリングパターンである。
【図8】立体テレビジョンによる一例の信号配置を示す
波形図である。
【符号の説明】 1,2,3,43,44,45 A/D 変換器 4,5,6 伸張回路 7,8,9,46,47,48 置換回路 10,11,12,52,53,54 D/A 変換器 13,56 Hカウンタ 14,57 基準クロック発生PLL 回路 15,58 制御クロック発生回路 16,59 クロックカウンタ 17,60 置換信号生成回路 18,61 同期信号発生回路 19,20 エンコーダ 41,42 デコーダ 49,50,51 圧縮回路 55 表示装置(CRT) 62 偏向回路 63 シャッタめがね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日下 秀夫 東京都世田谷区砧一丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テレビジョン信号を走査する周期の半分
    の倍速周期により走査される左および右画像のテレビジ
    ョン信号を、左右交互に、かつ、フィールド順次に時分
    割信号となるように形成した立体テレビジョン信号を記
    録し再生する立体テレビジョン記録再生方法において、 前記立体テレビジョン信号の走査線内ではドットインタ
    ーレースにより画素信号をサンプリングして伸張し、該
    画素の伸張信号を取り出し、 その取り出された伸張信号により構成された隣り合う2
    走査線分を合成して、前記周期に置換した信号を形成し
    て記録し、 その記録された信号を再生して得られた信号から前記隣
    り合う2走査線分の伸張信号を1走査線分づつに分離
    し、それぞれ前記倍速周期に置換した置換信号を取り出
    し、 その取り出された置換信号を構成する画素の伸張信号を
    圧縮して立体テレビジョン信号を得ることを特徴とする
    立体テレビジョン記録再生方法。
  2. 【請求項2】 テレビジョン信号を走査する周期の半分
    の倍速周期により走査される左および右画像のテレビジ
    ョン信号を、左右交互に、かつ、フィールド順次に時分
    割信号となるように形成した立体テレビジョン信号を記
    録する立体テレビジョン記録装置において、 前記立体テレビジョン信号の走査線内ではドットインタ
    ーレースにより画素信号をサンプリングして伸張する画
    素伸張手段と、 前記画素伸張手段により伸張された伸張信号により構成
    された隣り合う2走査線分を合成して、前記周期に置換
    する置換手段とを具えたことを特徴とする立体テレビジ
    ョン記録装置。
  3. 【請求項3】 テレビジョン信号を走査する周期の半分
    の倍速周期により走査される左および右画像のテレビジ
    ョン信号を、左右交互に、かつ、フィールド順次に時分
    割信号となるように形成した立体テレビジョン信号を再
    生する立体テレビジョン再生装置において、 前記立体テレビジョン信号の走査線内ではドットインタ
    ーレースにより画素信号をサンプリングして伸張し、該
    画素の伸張信号を取り出し、 その取り出された伸張信号により構成された隣り合う2
    走査線分を合成して、前記周期に置換した信号を再生す
    る再生手段と、 前記再生手段により再生した信号から、前記隣り合う2
    走査線分の合成された信号を1走査線分づつに分離し、
    それぞれ前記倍速周期に置換する置換手段と、 前記置換手段により取り出された信号を構成する前記画
    素の伸張信号を圧縮する圧縮手段とを具えたことを特徴
    とする立体テレビジョン再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108696733A (zh) * 2017-02-22 2018-10-23 深圳市光峰光电技术有限公司 投影画面矫正方法及装置

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