JPH08277729A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JPH08277729A
JPH08277729A JP7080520A JP8052095A JPH08277729A JP H08277729 A JPH08277729 A JP H08277729A JP 7080520 A JP7080520 A JP 7080520A JP 8052095 A JP8052095 A JP 8052095A JP H08277729 A JPH08277729 A JP H08277729A
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valve
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御
装置に関し、車両発進時において機関回転数が急激に大
きく低下してもエンジンストールを確実に防止可能とす
ることを目的とする。 【構成】 吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タ
イミングを無段階に変化可能な可変バルブタイミング機
構と、機関運転状態により決定された目標バルブオーバ
ーラップ期間が実現されるように、可変バルブタイミン
グ機構を制御する可変バルブタイミング機構制御手段
(ステップ103,110)と、車両発進時には、機関
運転状態により決定された目標バルブオーバーラップ期
間を減少させる目標バルブオーバーラップ期間減少手段
(ステップ109)、とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置に関する.
【0002】
【従来の技術】吸気弁及び排気弁が同時に開弁されるバ
ルブオーバーラップは、その期間を長くすることで、ポ
ンピング損失がかなり低減すると共に、比較的多量の排
気ガスが内部的に再循環して、排気エミッションがかな
り改善される。
【0003】しかしながら、排気ガス再循環は多少の燃
焼悪化を伴うために、燃焼が不安定な機関低速低負荷時
には内部排気ガス再循環量を減少させてエンジンストー
ルを防止することが必要であり、特開平4−19433
1号広報には、吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開
閉タイミングを可変とする可変バルブタイミング機構を
備え、機関低速低負荷時にはバルブオーバーラップ期間
を短くして内部排気ガス再循環量を減少させるバルブタ
イミング制御装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】通常、車両発進時に
は、アクセルペダルを踏み込み、回転数をある程度上昇
させてからクラッチが接続されるが、クラッチの接続の
仕方によっては、機関回転数が急激に大きく低下するこ
とがある。このような場合において、前述の従来技術の
バルブタイミング制御装置は、アクセルペダルの踏み込
みに伴いバルブオーバーラップ期間を長くして、その
後、機関回転数の急激な低下に伴いバルブオーバーラッ
プ期間を短くしようとするが、一般的な油圧式又は電磁
式の可変バルブタイミング機構は、このような瞬間的な
機関回転数の変動に追従することができず、機関回転数
が低下しているにもかかわらず内部排気ガス再循環量が
比較的多く維持され、燃焼悪化によるエンジンストール
の可能性がある。
【0005】従って、本発明の目的は、機関運転状態に
応じてバルブオーバーラップ期間を変化させて内部排気
ガス再循環を有効に利用する内燃機関のバルブタイミン
グ制御装置において、車両発進時において機関回転数が
急激に大きく低下してもエンジンストールを確実に防止
可能とすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による内燃機関のバルブタイミング制御装置は、吸気弁
及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを無段階
に変化可能な可変バルブタイミング機構と、機関運転状
態により決定された目標バルブオーバーラップ期間が実
現されるように、前記可変バルブタイミング機構を制御
する可変バルブタイミング機構制御手段と、車両発進時
には、機関運転状態により決定された前記目標バルブオ
ーバーラップ期間を減少させる目標バルブオーバーラッ
プ期間減少手段、とを具備することを特徴とする。
【0007】また、請求項2に記載の本発明による内燃
機関のバルブタイミング制御装置は、マニュアル変速機
を有する内燃機関に使用され、前述の請求項1に記載の
内燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記目
標バルブオーバーラップ期間減少手段が、車両発進時に
おける車両速度が低い時ほど前記目標バルブオーバーラ
ップ期間を大きく減少させることを特徴とする。
【0008】また、請求項3に記載の本発明による内燃
機関のバルブタイミング制御装置は、マニュアル変速機
を有する内燃機関に使用され、前述の請求項1に記載の
内燃機関のバルブタイミング制御装置において、前記目
標バルブオーバーラップ期間減少手段が、車両発進時に
おける機関出力が低い時ほど前記目標バルブオーバーラ
ップ期間を大きく減少させることを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング
制御装置は、可変バルブタイミング機構制御手段が、吸
気弁及び排気弁の少なくとも一方の開閉タイミングを無
段階に変化可能な可変バルブタイミング機構を、機関運
転状態により決定された目標バルブオーバーラップ期間
が実現されるように制御し、目標バルブオーバーラップ
期間減少手段が、車両発進時において、機関運転状態に
より決定された目標バルブオーバーラップ期間を減少さ
せるために、この時のバルブオーバーラップ期間は、車
両走行時の同じ機関運転状態の時に比較して短くされ
る。
【0010】また、請求項2に記載の内燃機関のバルブ
タイミング制御装置は、マニュアル変速機を有する内燃
機関に使用され、目標バルブオーバーラップ期間減少手
段が、車両発進時における車両速度が低い時ほど目標バ
ルブオーバーラップ期間を大きく減少させるために、車
両速度が低くクラッチ接続時に内燃機関に大きな負荷が
作用する時ほど、内部排気ガス再循環を少量とする。
【0011】また、請求項3に記載の内燃機関のバルブ
タイミング制御装置は、マニュアル変速機を有する内燃
機関に使用され、目標バルブオーバーラップ期間減少手
段が、車両発進時における機関出力が低く機関回転数低
下によりエンジンストールしやすい時ほど目標バルブオ
ーバーラップ期間を大きく減少させて内部排気ガス再循
環を少量とする。
【0012】
【実施例】図1は、本発明による内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置の構成を示す概略図である。同図におい
て、1は燃焼室、2はピストンである。燃焼室1には、
排気弁3を介して排気通路4が、また吸気弁5を介して
吸気通路6がそれぞれ連通している。吸気通路6のサー
ジタンク6a下流には燃料噴射弁7が配置され、サージ
タンク6a上流にはスロットル弁8が配置されている。
【0013】吸気弁5用のカムシャフト11は、その端
部に設けられたプーリ11aによってベルト等を介して
クランクシャフトと連結され、またこのプーリ11aと
排気弁3用のカムシャフト12の端部に設けられたプー
リ12aとがベルト等を介して連結されている。それに
より、クランクシャフトによって両カムシャフト11,
12は回転駆動され、吸気弁5及び排気弁3が設定され
たクランク角度において開閉されるようになっている。
【0014】特に、吸気弁5用のカムシャフト11に
は、一般的に公知である可変バルブタイミング機構が設
けられている。これは、カムシャフト11とプーリ11
aとを相対回転させるものであり、例えば、両者を外歯
としてヘリカル歯を有する中間歯車を介して連結し、こ
の中間歯車を油圧力又は電磁力等を利用して軸線方向に
移動させることによって前述の相対回転を実現するもの
であり、それにより、排気上死点近傍において吸気弁5
及び排気弁3が両方とも開弁されるバルブオーバーラッ
プの期間を無段階に変化させることが可能となる。
【0015】この可変バルブタイミング機構を介しての
バルブオーバーラップ期間の制御を担当する制御装置2
0が設けられ、この制御装置20には、機関冷却水温を
検出するための水温センサ21、吸入空気量を検出する
ためのエアフローメータ22、機関回転数を検出するた
めの回転センサ23、スロットル弁8の開度を検出する
スロットル弁開度センサ24、及び車両速度を検出する
速度センサ25、マニュアル変速機のためのクラッチペ
ダルが踏み込まれている時にON信号を発するクラッチ
ペダルセンサ26等が接続されている。
【0016】図2は、制御装置20による可変バルブタ
イミング機構の制御を示す第1フローチャートである。
まず、ステップ101において、回転センサ23によっ
て機関回転数NEを検出し、ステップ102において、
エアフローメータ22によって吸入空気量GNを検出す
る。次に、ステップ103において、これらの機関回転
数NE及び吸入空気量GNに基づき図3に示すマップか
ら目標バルブオーバーラップ期間VPを決定する。バル
ブオーバーラップは、その間のポンピング損失を低減
し、またその間の吸気行程においては排気ガスの一部を
排気通路4及び/又は吸気弁3の開弁時期によっては吸
気通路6から燃焼室1内へ逆流させる内部排気ガス再循
環を引き起こし、排気ガスの主成分である不活性ガスの
大きな熱容量によって燃焼温度を低下させNOxを低減
させることができる。しかしながら、排気ガス再循環
は、多少の燃焼悪化を伴うために、図3に示すマップに
は、各機関運転状態毎に、必要な機関出力及び十分に安
定した燃焼が実現されることを前提にして最長のバルブ
オーバーラップ期間が目標値として設定されている。も
ちろん、燃焼の安定性は機関温度によっても変化するた
めに、冷却水温毎に図3に示すようなマップを設け、水
温センサ21によって測定される現在の冷却水温に基づ
きステップ103において使用するマップを選択するよ
うにしてもよい。
【0017】次に、ステップ104において、クラッチ
ペダルセンサ26からON信号が発せられているか否か
が判断され、この判断が肯定される時には、ステップ1
05に進み、速度センサ25によって車両速度SPを検
出し、ステップ106において、この車両速度SPが5
km/h未満であるか否かが判断され、これらの二つの
判断がいずれも肯定される時には、車両発進時であると
して、ステップ109に進み前述の目標バルブオーバー
ラップ期間VPは半減されて新たな目標バルブオーバー
ラップ期間VPとされ、ステップ110において、この
目標バルブオーバーラップ期間VPが実現されるよう
に、可変バルブタイミング機構が制御される。一方、ス
テップ104における判断が否定される場合には、既に
クラッチペダルが開放されている車両走行時であり、ま
たステップ106における判断が否定される場合には車
両走行中のシフトチェンジ時であり、いずれも車両発進
時ではないために、直接ステップ110に進み、ステッ
プ103において決定された目標バルブオーバーラップ
期間VPが実現されるように、可変バルブタイミング機
構が制御される。
【0018】本フローチャートによる可変バルブタイミ
ング機構の制御によって、車両走行中は、各機関運転状
態において最適なバルブオーバーラップ期間となり、低
燃費で排気エミッションの良好な燃焼が実現される。車
両発進時には、クラッチの接続の仕方によっては大きな
負荷が瞬間的にエンジンに作用して、機関回転数が急激
に大きく低下する可能性がある。この場合において、前
述した一般的な可変バルブタイミング機構は、このよう
な急激な機関回転数の変化に追従できず、回転低下以前
のバルブオーバーラップ期間が維持される。しかしなが
ら、本フローチャートにおいて、車両発進時には、車両
走行時における同一の機関回転数及び吸入空気量の機関
運転状態に比較して、バルブオーバーラップ期間が半減
されているために、機関回転数が急激に低下してそれ以
前のバルブオーバーラップ期間が維持されても、この時
に内部排気ガス再循環量が多過ぎて燃焼悪化に伴いエン
ジンストールが引き起こされることはない。
【0019】図4は、制御装置20による可変バルブタ
イミング機構の制御を示す第2フローチャートである。
前述した第1フローチャートとの違いについてのみ以下
に説明する。本フローチャートは、ステップ204及び
206の判断がいずれも肯定される時には、車両発進時
であるとして、ステップ207に進みスロットル弁開度
センサ24によってスロットル弁開度TAを検出する。
次に、ステップ208において、このスロットル弁開度
TAが30°未満であるか否かが判断される。この判断
が否定される時にはある程度大きな機関出力が発生して
おり、車両発進時において大きな負荷が瞬間的にエンジ
ンに作用しても機関回転数の大幅な低下は発生し難く、
ステップ209における目標バルブオーバーラップ期間
の半減を実行することなく、ステップ210へ進むよう
になっている。
【0020】本フローチャートによれば、車両発進時に
おいてもエンジンストールの可能性のない機関運転状態
の時には目標バルブオーバーラップ期間は減少されず、
その分、第1フローチャートによる可変バルブタイミン
グ機構の制御に比較して、燃費を低減することができ、
また排気エミッションを改善することができる。
【0021】図5は、制御装置20による可変バルブタ
イミング機構の制御を示す第3フローチャートである。
前述した第2フローチャートとの違いについてのみ以下
に説明する。本フローチャートは、ステップ304及び
306の判断がいずれも肯定される時には、車両発進時
であるとして、ステップ307に進みスロットル弁開度
センサ24によってスロットル弁開度TAを検出し、次
にステップ308に進み、このスロットル弁開度TAに
基づき図6に示すマップから第1補正係数k1を決定
し、ステップ309において、ステップ303において
決定された目標バルブオーバーラップ期間VPにこの第
1補正係数k1が掛けられ、新たな目標バルブオーバー
ラップ期間VPが算出されるようになっている。
【0022】図6に示すマップにおいて、第1補正係数
k1は、スロットル弁開度TAが最大(90°)となる
時に1となり、スロットル弁開度θが大きくなるほど、
1に近づくように設定されている。それにより、ステッ
プ309において算出される新たな目標バルブオーバー
ラップ期間VPは、スロットル弁開度TAに伴い機関出
力が大きくなるほど、前述した車両発進時における機関
回転数の低下幅が小さくなって回転低下以前のバルブオ
ーバーラップ期間が維持されてもエンジンストールが発
生し難くなることを考慮して、車両走行時の目標バルブ
オーバーラップ期間VPに近づけられるようになってい
る。
【0023】従って、本フローチャートによれば、言わ
ば、車両発進時において、クラッチ接続の際に発生の可
能性のある機関回転数の低下幅を見越して機関運転状態
毎の最適なバルブオーバーラップ期間を実現するため
に、第2フローチャートによる可変バルブタイミング機
構の制御に比較して、さらに確実にエンジンストールを
防止することが可能であると共に、車両発進時における
各機関運転状態毎のバルブオーバーラップ期間を可能な
限り長くして、燃費及び排気エミッションをさらに改善
することが可能となる。
【0024】図7は、制御装置20による可変バルブタ
イミング機構の制御を示す第4フローチャートである。
前述した第3フローチャートとの違いについてのみ以下
に説明する。本フローチャートは、ステップ404及び
406の判断がいずれも肯定される時には、車両発進時
であるとして、ステップ408に進み、ステップ401
において検出された機関回転数NEに基づき図8に示す
マップから第2補正係数k2を決定し、ステップ409
において、ステップ403において決定された目標バル
ブオーバーラップ期間VPにこの第2補正係数k2が掛
けられ、新たな目標バルブオーバーラップ期間VPが算
出されるようになっている。
【0025】図8に示すマップにおいて、第2補正係数
k2は、所定回転数NE1以上の時に1になり、それ未
満の時には機関回転数NEが高くなるほど1に近づくよ
うに設定されている。それにより、ステップ409にお
いて算出される新たな目標バルブオーバーラップ期間V
Pは、機関回転数が高くなり所定回転数NE1に近づく
ほど、クラッチ接続時にある程度の回転数低下がもたら
されて、それ以前の長いバルブオーバーラップ期間によ
って燃焼が悪化しても、エンジンストールが発生し難く
なることを考慮して、車両走行時の目標バルブオーバー
ラップ期間VPに近づけられるようになっている。
【0026】従って、本フローチャートによる可変バル
ブタイミング機構の制御によれば、車両発進時におい
て、クラッチ接続時にエンジンストールの可能性が高い
機関運転状態ほど、目標バルブオーバーラップ期間を車
両走行時に比較して短くし、それにより、第3フローチ
ャートと同様に、確実にエンジンストールを防止するこ
とができると共に、車両発進時における各機関運転状態
毎のバルブオーバーラップ期間を可能な限り長くして、
燃費及び排気エミッションを改善することが可能とな
る。
【0027】図9は、制御装置20による可変バルブタ
イミング機構の制御を示す第5フローチャートである。
前述した第3フローチャートとの違いについてのみ以下
に説明する。本フローチャートは、ステップ504及び
506の判断がいずれも肯定される時には、車両発進時
であるとして、ステップ508に進み、車両速度SPに
基づき図10に示すマップから第3補正係数k3を決定
し、ステップ509において、ステップ503において
決定された目標バルブオーバーラップ期間VPにこの第
3補正係数k3が掛けられ、新たな目標バルブオーバー
ラップ期間VPが算出されるようになっている。
【0028】図10に示すマップにおいて、第3補正係
数k3は、車両速度SPが所定速度(例えば5km/
h)以上となる時に1となり、それ未満の時には車両速
度SPが高くなるほど、1に近づくように設定されてい
る。それにより、ステップ509において算出される新
たな目標バルブオーバーラップ期間VPは、車両速度S
Pが所定速度に近づくほど、クラッチ接続時にエンジン
に作用する負荷が小さくなって機関回転数の低下幅が小
さくなるために、回転低下以前のバルブオーバーラップ
期間が維持されてもエンジンストールが発生し難くなる
ことを考慮して、車両走行時の目標バルブオーバーラッ
プ期間VPに近づけられる。
【0029】従って、本フローチャートによる可変バル
ブタイミング機構の制御によれば、車両発進時におい
て、クラッチ接続時にエンジンストールの可能性が高い
車両速度状態ほど、目標バルブオーバーラップ期間を車
両走行時における同じ機関運転状態に比較して短くし、
それにより、車両発進時において、確実にエンジンスト
ールを防止することができると共に、例えば、下り坂を
利用して車両速度が高まり、エンジンストールが発生し
難くなっている場合には、第3及び第4フローチャート
に比較して、車両発進時における各機関運転状態毎のバ
ルブオーバーラップ期間を長くすることができ、燃費及
び排気エミッションをさらに改善することが可能とな
る。
【0030】内燃機関に自動変速機が設けられている場
合において、例えば、車両を発進させるためにアクセル
ペダルを踏み込んだ直後に、何らかの要因によりアクセ
ルペダルを開放して、スロットル弁を全閉するような時
には、やはり機関回転数が急激に低下して、前述した内
燃機関にマニュアル変速機が設けられている場合と同様
に回転数低下以前のバルブオーバーラップ期間が維持さ
れてエンジンストールの可能性がある。
【0031】本発明は、このような自動変速機を有する
内燃機関のエンジンストールの防止にも有効であり、図
2に示す第1フローチャートにおいて、クラッチベダル
が設けられていないために、車両発進時の判断からステ
ップ104を省略するだけでよい。また、図7に示す第
4フローチャートにように、車両発進時の機関回転数に
基づき目標バルブオーバーラップ期間を減少させる時に
は、マニュアル変速機を有する内燃機関の場合と逆に、
車両発進時における機関回転数が高いほど目標バルブオ
ーバーラップ期間を大きく減少させるようすることが好
ましい。これは、機関回転数が高いほど、車両走行時の
目標バルブオーバーラップ期間が長くされ多量の内部排
気ガス再循環が実行されており、スロットル弁を全閉に
した時の機関回転数においてこの内部排気ガス再循環量
が維持されると、エンジンストールが発生しやすいため
である。
【0032】
【発明の効果】このように、請求項1に記載の内燃機関
のバルブタイミング制御装置によれば、可変バルブタイ
ミング機構制御手段が、吸気弁及び排気弁の少なくとも
一方の開閉タイミングを無段階に変化可能な可変バルブ
タイミング機構を、機関運転状態により決定された目標
バルブオーバーラップ期間が実現されるように制御し、
目標バルブオーバーラップ期間減少手段が、車両発進時
において、機関運転状態により決定された目標バルブオ
ーバーラップ期間を減少させるために、この時のバルブ
オーバーラップ期間は、車両走行時の同じ機関運転状態
の時に比較して短くされ、車両発進時において機関回転
数が急激に低下してバルブオーバーラップ期間が回転低
下以前に維持されても、内部排気ガス再循環量は比較的
少なく、燃焼が悪化してエンジンストールが発生するこ
とは防止される。
【0033】また、請求項2に記載の内燃機関のバルブ
タイミング制御装置によれば、マニュアル変速機を有す
る内燃機関に使用され、目標バルブオーバーラップ期間
減少手段が、車両発進時における車両速度が低い時ほど
目標バルブオーバーラップ期間を大きく減少させるため
に、車両速度が低くクラッチ接続時に内燃機関に大きな
負荷が作用する可能性がある時ほど、内部排気ガス再循
環は少量とされ、実際に機関回転数が急激に低下し、こ
の時に回転低下以前のバルブオーバーラップ期間が維持
されても、燃焼悪化によりエンジンストールが発生する
ことは防止される。また、車両速度に応じてエンジンス
トールを防止するのに必要なだけ目標バルブオーバーラ
ップ期間を減少させるために、車両発進時においてもバ
ルブオーバーラップ期間は可能な限り長くされ、その
分、ポンピング損失が低減され、また内部排気ガス再循
環量が増加され、燃費及び排気エミッションが良好とな
る。
【0034】また、請求項3に記載の内燃機関のバルブ
タイミング制御装置によれば、マニュアル変速機を有す
る内燃機関に使用され、目標バルブオーバーラップ期間
減少手段が、車両発進時における機関出力が低い時ほど
目標バルブオーバーラップ期間を大きく減少させて内部
排気ガス再循環は少量とされ、実際に機関回転数が急激
に低下し、この時、回転低下以前のバルブオーバーラッ
プ期間が維持されても、燃焼悪化によりエンジンストー
ルが発生することは防止される。また、機関出力に応じ
てエンジンストールを防止するのに必要なだけ目標バル
ブオーバーラップ期間を減少させるために、車両発進時
においてもバルブオーバーラップ期間は可能な限り長く
され、その分、ポンピング損失が低減され、また内部排
気ガス再循環量が増加され、燃費及び排気エミッション
が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバルブタイミング制御装置が設け
られた内燃機関の概略断面図である。
【図2】可変バルブタイミング機構の制御のための第1
フローチャートである。
【図3】機関運転状態に応じて目標バルブオーバーラッ
プ期間を決定するためのマップである。
【図4】可変バルブタイミング機構の制御のための第2
フローチャートである。
【図5】可変バルブタイミング機構の制御のための第3
フローチャートである。
【図6】スロットル弁開度に応じて第1補正係数を決定
するためのマップである。
【図7】可変バルブタイミング機構の制御のための第4
フローチャートである。
【図8】機関回転数に応じて第2補正係数を決定するた
めのマップである。
【図9】可変バルブタイミング機構の制御のための第5
フローチャートである。
【図10】車両速度に応じて第3補正係数を決定するた
めのマップである。
【符号の説明】
1…燃焼室 2…ピストン 3…排気弁 4…排気通路 5…吸気弁 6…吸気通路 8…スロットル弁 11…吸気弁用カムシャフト 12…排気弁用カムシャフト 20…制御装置 21…水温センサ 24…スロットル弁開度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気弁及び排気弁の少なくとも一方の開
    閉タイミングを無段階に変化可能な可変バルブタイミン
    グ機構と、機関運転状態により決定された目標バルブオ
    ーバーラップ期間が実現されるように、前記可変バルブ
    タイミング機構を制御する可変バルブタイミング機構制
    御手段と、車両発進時には、機関運転状態により決定さ
    れた前記目標バルブオーバーラップ期間を減少させる目
    標バルブオーバーラップ期間減少手段、とを具備するこ
    とを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 マニュアル変速機を有する内燃機関に使
    用され、前記目標バルブオーバーラップ期間減少手段
    が、車両発進時における車両速度が低い時ほど前記目標
    バルブオーバーラップ期間を大きく減少させることを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング
    制御装置。
  3. 【請求項3】 マニュアル変速機を有する内燃機関に使
    用され、前記目標バルブオーバーラップ期間減少手段
    が、車両発進時における機関出力が低い時ほど前記目標
    バルブオーバーラップ期間を大きく減少させることを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング
    制御装置。
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