JPH08275726A - 乳化組成物 - Google Patents
乳化組成物Info
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Abstract
食品の着香、着色又は着濁等を行なうのに有用で経済的
な乳化組成物。 【構成】可食性油性材料を、約200〜約1000cp
s(30重量%水溶液、25℃)の粘度を有する澱粉カ
ルボン酸エステル分解物及び塩類の存在下に、水中で乳
化させて得られる乳化組成物。
Description
を示す乳化組成物に関する。更に詳しくは、可食性油性
材料を、30重量%水溶液の粘度(25℃)が約200
〜約1000cpsを有する澱粉カルボン酸エステル分
解物及び塩類の存在下に、乳化させて得られる保存安定
性に優れ、飲食品の着香、着色又は着濁等を行なうのに
有用で経済的にも極めて有利な乳化組成物に関する。
食品用乳化剤として認められている合成もしくは天然の
界面活性剤を用いるか、或いは蛋白質、植物性ガム質な
どの保護コロイド物質を用いて行う方法が従来から広汎
に利用されている。特にアラビアガムは優れた乳化特性
に加えて、経時安定性の良さ、更には乳化物にボディー
感を与えるなどの多くの特長を有しているため、これを
使用することにより優れた乳化物を製造することができ
る。しかし近年、天然物であるアラビアガムは生産地の
天候不順及び政情不安などによりその生産量は激減し、
これに代替可能なガム質の開発が緊急の課題となってい
る。
えば軽度に酸化した平均重合度30〜50を有する澱粉
酸化物をα−アミラーゼを用いて酵素処理して得られた
D.E5以下、粘度50〜150cps(30%水溶
液、30℃)を有する加水分解物を乳化安定剤とする乳
化組成物が提案されている(特公昭58−1622号公
報参照)。この提案においては、その実施例1〜6によ
って得られたすべての乳化組成物を、アラビアガムを用
いて同様にして得た比較乳化組成物を対照として、室温
で24時間放置した後その乳化安定性を評価している。
その結果、提案された乳化組成物はアラビアガムを使用
した乳化組成物に比較して、勝るとも劣らない乳化安定
性を有しているとしている。しかし上記乳化安定性の評
価結果からだけでは、例えば清涼飲料水の着香、着色又
は着濁を目的とする乳化組成物に要求される数週間〜数
カ月間の保存安定性の持続が可能かどうかということは
明らかではない。
公報には、蛋白質を含まないコーヒークリーム及びその
製造法が提案されている。ここでは、1〜3μmの平均
粒子径を有する食用脂肪を含む乾燥エマルジョン濃縮物
よりなる乾燥コーヒークリームが提案され、前記食用脂
肪は、少なくとも15秒の流動粘度及び親油性を有して
いる。そして分解され、且つ化学的に加工された澱粉誘
導体と脂肪の比は0.05〜0.3:1の範囲にあり、
エマルジョンは8. 0以下のpH値を有するというコーヒ
ークリームが開示されている。上記澱粉誘導体として、
例えば、オクテニル無水コハク酸、デセニル無水コハク
酸、ヘプチル無水グルタル酸などの置換ジカルボン酸無
水物の澱粉カルボン酸エステルを公知の分解方法のいず
れか、例えば熱、酸又は酵素処理によって分解し、特定
粘度とした澱粉カルボン酸エステル分解物が例示されて
いる。
テル分解物を用いて食用脂肪をエマルジョンとしている
が、該エマルジョン形態のままで保存することなく、ス
プレー乾燥によって乾燥物に変換することを特徴として
いる。そして、この乾燥物をコーヒー中に復元したとき
に安定なエマルジョンが形成されることが述べられてい
る。しかしながら、この提案では、スプレー乾燥前のエ
マルジョンを液状のままに保存した場合の安定性、殊に
風味、色調の劣化防止、微生物汚染防止の見地から、低
温例えば約10℃以下に保存した場合の乳化安定性、あ
るいは澱粉誘導体の乳化状態における経時安定性につい
ては全く言及していないし、示唆もしていない。
を、特定の粘度を有する澱粉カルボン酸エステル分解物
及び多価アルコール類の存在下に、水中で乳化させて得
られる乳化組成物が提案されている(特公平4−198
22号公報参照)。しかし、前述の提案に比べるとそれ
なりの効果は認められるものの、僅かではあるが、該エ
ステル分解物の経時的劣化に起因する増粘あるいはゲル
化現象が認められる点で必ずしも満足できるものではな
かった。
らアラビアガムに代わる保護コロイド物質として、供給
不安が少なく且つ比較的安価な澱粉及びその誘導体の利
用について検討してきた。しかし、澱粉及びその誘導体
は一般に粘性が大きく、増粘或いはゲル化剤としては好
適であるが、乳化剤として利用した場合には、保存中、
殊に低温においてゲル化、白濁化(老化)が起こり、実
用上問題が多い。かかる欠点を回避する目的で澱粉及び
その誘導体を部分的に加水分解した澱粉は、老化が起き
ない程度まで分解すると乳化力に問題が生じ、乳化力を
保持する程度で分解を止めたものにあっては低温におけ
るゲル化は避けられないという技術的に解決すべき課題
があった。
43号公報に従って実験を行った結果、澱粉のカルボン
酸エステルを分解して特定粘度としたものが極めて優れ
た乳化特性を有し、これを用いて調製した乳化組成物
は、比較的短期間では、従来のアラビアガム使用の乳化
組成物に遜色のない程度の安定性を有するが、得られた
乳化組成物の保存中における香味、色調及び物性の変化
を防止する目的で、例えば約10℃以下の低温に保存し
た場合には、ゲル化して流動性を失い、使用のつど加温
溶解する必要があり、更にこのような操作によってエマ
ルジョンの破壊も起こり得るというトラブルのあること
を知った。
を解決するため鋭意研究を行った結果、可食性油性材料
を特定粘度を有する澱粉カルボン酸エステル分解物を用
いて乳化する際に塩類の存在下に乳化処理を行った場合
には、塩類が乳化安定助剤として作用し、該油性材料が
極めて微細で且つ均一な粒子径に乳化され、また低温に
おける保存中のゲル化のトラブル等も回避され、更に該
エステル分解物の経時的な劣化により増粘或いは固化状
態になるのを防止でき、極めて優れた保存安定性が付与
され、前記従来のトラブルが一挙に解決できることを発
見し本発明を完成した。即ち本発明は可食性油性材料
を、約200〜約1000cps(30重量%水溶液、
25℃)の粘度を有する澱粉カルボン酸エステル分解物
及び塩類の存在下に、水中で乳化させて得られる乳化組
成物である。
材料としては、例えば、オレンジ、レモン、ライム、グ
レープフルーツなどの柑橘類精油;花精油、ペパーミン
ト油、スペアミント油、スパイス油などの植物精油;コ
ーラナッツエキストラクト、コーヒーエキストラクト、
ワニラエキストラクト、ココアエキストラクト、紅茶エ
キストラクト、スパイス類エキストラクトなどの油性の
エキストラクト及びこれらのオレオレジン類;合成香料
化合物、油性調合香料組成物及びこれらの任意の混合物
等の油性の着香料;β−カロチン、パプリカ色素、アナ
トー色素、クロロフィルなどの油溶性天然色素類;肝
油、ビタミンA、ビタミンA油、ビタミンD3 、ビタミ
ンB2 酪酸エステル、天然ビタミンE混合物などの脂溶
性ビタミン類;大豆油、ナタネ油、コーン油、オリーブ
油、ヤシ油、サフラワー油、ヒマワリ油、米油、牛脂、
豚脂、魚油などの動植物油脂類;ロジン、コーパル、ダ
ンマル、エレミ、エステルガムなどの植物性樹脂類;炭
素数6〜12の中鎖飽和脂肪酸トリグリセライド、SA
IB(シュークロース・ジアセテート・ヘキサイソブチ
レート)などの比重調整剤よりなる群から選ばれた1種
もしくは2種以上の混合物を例示することができる。
物とは、澱粉カルボン酸エステルの分解物及び澱粉分解
物のカルボン酸エステルのいずれをも意味する。かかる
澱粉カルボン酸エステルは、例えば米国特許第2661
349号公報、同第3455838号公報或いは前記特
開昭58−212743号公報などに記載されている方
法により、澱粉をアルカリ性において、例えばアルキル
置換されたコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタ
ル酸などの無水物と反応させて得た後に熱、酸或いは酵
素分解することによって得るか、もしくは澱粉分解物と
上記例示したようなアルキル置換ジカルボン酸無水物と
反応させて得ることができる。
カルボン酸エステル分解物は、例えば前記のようにして
得ることのできる分解物の中で、その30重量%水溶液
の粘度が、25℃において約200〜約1000cps
の範囲のものである。[粘度測定方法:澱粉カルボン酸
エステル分解物の30重量%水懸濁液を約90〜95℃
で15分間加熱溶解後、冷却し、蒸発水分補正後、B型
粘度計(東京計器製作所製)を用いて、ローターNo.
3、回転数60rpm、温度25℃±0.5℃における
粘度を測定した。]
ン酸エステル分解物は、前記例示したような公知の手段
によって得ることができるが、この粘度条件を満足する
ものであれば、自由に入手可能な市販品を利用してもよ
い。このような市販品の例としては、例えばナショナル
スターチ社(米国)製のピュリティーガム1773及び
同ピュリティーガムBE等の商品名で上市されている澱
粉カルボン酸エステル分解物を例示することができる。
前記した粘度範囲を外れた場合は、例えば粘度が200
cps未満のものは、乳化安定性に問題があり、また1
000cpsを超えるものは、乳化組成物が時間と共に
老化し、流動性を失いゲル化するので本発明に使用する
ことができない。
澱粉カルボン酸エステル分解物に加えて他の保護コロイ
ド物質を添加配合することができ、このような保護コロ
イド物質としては、例えば酵素変性澱粉、酸化澱粉、酸
処理澱粉及びデキストリンなどの分解澱粉類;カルボキ
シメチル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、エピクロルヒ
ドリン澱粉、アリル澱粉などの澱粉エーテル類;澱粉モ
ノリン酸エステルナトリウム、架橋型ジアスターゼホス
フェート、アルキルジアスターゼホスフェートなどの澱
粉リン酸エステル類及びこれらの澱粉誘導体の加水分解
物;アラビアガム、プルラン、ペクチン、ローカストビ
ーンガム、カゼイン、アルギン酸及びその塩類、カラギ
ーナン、カラヤガム、キサンタンガム、グアーガム、ス
クレロガム、ゼラチン、トラガントガム、タマリンド種
子多糖類、ファーセレランなどの天然起源の安定剤から
なる群から選ばれた1種もしくは2種以上の混合物を例
示することができる。
量は適宜に選択することができるが、乳化性及び保存安
定性の点から、好ましくは、例えば可食性油性材料の約
0.5〜約20倍重量の使用量を例示することができ
る。澱粉カルボン酸エステル分解物と他の保護コロイド
物質との混合物を用いる場合も、その合計量が上記と同
様の使用量を例示することができるが、該混合物に占め
る澱粉カルボン酸エステル分解物の割合は約50重量%
以上あるのが望ましい。
しては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カ
ルシウム、塩化マグネシウム、塩化第1鉄、塩化第2鉄
などの無機酸の金属塩;クエン酸ナトリウム、L−アス
コルビン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナ
トリウムなどの有機酸の金属塩及びこれら塩類の2種以
上の混合物を例示でき、殊に塩化ナトリウム、塩化カリ
ウム、塩化カルシウムを好ましく例示することができ
る。かかる塩類の使用量としては、乳化組成物100重
量部に対し約0. 5重量%〜約15重量%が好適で、好
ましくは約1重量%〜約10重量%を例示することがで
きる。該添加量が約0.5重量%未満の場合には乳化組
成物のゲル化を促進し、また、約15重量%を超えると
乳化安定性を損ねるので好ましくない。
れば、例えば、まず水1重量部に対して約0.2〜約
0.8重量部の澱粉カルボン酸エステル分解物を添加し
て混合分散後、約80℃〜約100℃で約5分〜約30
分加熱し、溶解、殺菌を行った後、約40℃以下まで冷
却して澱粉カルボン酸エステル分解物の水溶液を調製す
る。次いで得られた該水溶液1重量部に対して可食性油
性材料約0.04重量部〜約0.8重量部と塩類約0.
02重量部〜約0.2重量部を同時にもしくは、予め油
性材料のみを混合分散させた後に塩類を添加し、例えば
TK−ホモミキサー等の乳化機を用いて、約5000〜
約10000rpmの回転数で、約5〜約20分間乳化
処理する。上記TK−ホモミキサーに代えて、これと同
等もしくはそれ以上の乳化能力を有するものであれば、
従来公知の高圧ホモジナイザー或いはコロイドミルなど
の乳化機を用いて乳化処理してもよい。
リン、プロピレングリコール、ソルビトール、マルチト
ール、澱粉分解還元物、グルコース、ショ糖、マルトー
スなどの多価アルコール類及びこれらのアルコール類の
2種以上の混合物を、乳化組成物に対して、例えば約
0.2重量部〜約2重量部を添加することができる。該
アルコール類を添加配合することにより、乳化組成物の
ゲル化或いは増粘化の防止に効果が生じてくる。また更
に、例えば乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸などのよ
うな有機酸類及びこれら有機酸類の2種以上の混合物
を、乳化組成物の例えば約0.1重量%〜約5重量%添
加して、pH約6以下、殊にpH約2〜約5に調整して乳化
することが好ましい。pH約6を超えた場合は乳化力及び
安定性が減少する。このような有機酸類を添加すること
によって乳化組成物の微生物に対する耐性を増すと共
に、澱粉カルボン酸エステル分解物のゲル化及び老化を
顕著に抑止する効果がある。
来、主として増粘剤或いはゲル化剤として利用されてい
た澱粉カルボン酸エステル分解物を用いて油性材料を乳
化処理する際に塩類を添加配合することにより、得られ
た乳化組成物の保存中、殊に例えば約10℃以下のよう
な低温保存中における粘度増加及びゲル化が抑制され、
高価なアラビアガムを用いた乳化組成物に劣らない乳化
組成物を工業的に有利に製造することができる。澱粉カ
ルボン酸エステル分解物を用いた乳化組成物が、本来有
している経時的な劣化、即ち澱粉の老化、増粘、ゲル状
態への移行が塩類を特定量添加することにより、更に多
価アルコール類及び/または有機酸類の添加により顕著
に抑制される理由は明らかではないが、容易な操作で澱
粉エステル類に起因する種々の欠点が解決された乳化組
成物を得ることができる。
前述したような精油類、植物エキス類、油性香料などの
可食性油性香料を乳化処理したいわゆる乳化香料、或い
は油溶性色素の乳化物、油溶性ビタミン類の乳化物など
の可食性油性材料の乳化物を包含し、これらの乳化組成
物は、飲食品、例えば清涼飲料、蛋白飲料、果汁飲料、
豆乳飲料、醗酵乳飲料、栄養ドリンクなどの飲料類;ム
ース、ケーキ、チョコレート、キャンディー、チューイ
ンガム等の菓子類;フルーツジャム及びプレザーブ類;
かまぼこ、はんぺん、ちくわ、魚肉ハム及びソーセージ
などの水産練り製品;ハム、ベーコン、コーンビーフな
どの畜肉製品;漬物、佃煮、珍味食品類、ソース類、調
味料類等の飲食品類に着香味、着色又は着濁剤として、
高価なアラビアガム等の天然ガム質を使用することな
く、安価に且つ安定して供給することができ、極めて有
利である。
に詳しく説明する。 (実施例1)30%水溶液の25℃における粘度が約4
00cpsである澱粉カルボン酸エステル分解物・ピュ
リティーガム1773(ナショナルスターチアンドケミ
カル社製商品名)130gに水300gを加えて均一に
分散後、90〜95℃で15分間加熱して溶解及び殺菌
を行った。次いで約30℃まで冷却し澱粉カルボン酸エ
ステル分解物水溶液を調製した。別にオレンジ油2g、
精製ヤシ油85g及びSAIB(前出)80gを混合溶
解して混合油167gを得た。これを上記澱粉カルボン
酸エステル分解物溶液に加えて、TKホモミキサー(特
殊機化工業製)で混合し、更に食塩50g、クエン酸1
0g、安息香酸ナトリウム1gを水456gに溶解した
ものに添加して予備乳化を行った。次いでこの混合物を
高圧ホモジナイザーを用いて150kg/cm2 で乳化
処理を行い、やや粘稠な乳化組成物910gを得た。こ
の乳化粒子径は約0.3〜1.0μm、動的光散乱法に
よる平均粒子径は約0.5μmであった。(本発明品
1)
ィーガム1773に替えてアラビアガムを同量使用した
ほかはすべて同一条件で、実施例1とほぼ同様の乳化組
成物(平均粒子径:約0.5μm)920gを得た。
(比較品1)
gに替えて、同重量の水を添加したほかは、全て実施例
1と同一条件により、乳化組成物(平均粒子径:約0.
5μm)950gを得た。(比較品2)
上記実施例1(本発明品1)、比較例1(比較品1)及
び比較例2(比較品2)で得られた乳化組成物の5℃保
存テスト(外観及び粒子径)及び賦香安定性試験を行
い、その結果を各々表1及び表2にまとめて示した。
尚、賦香安定性試験はBrix12゜、pH3.0の糖液
に本発明品1、比較品1及び比較品2をそれぞれ0.1
%添加し、殺菌後室温に保存した。
る。 − 乳化粒子径に変化なし。 ± 乳化粒子径に僅かにバラツキを認める。 + 乳化粒子径にバラツキを認める。 ++ 乳化粒子径に著しいバラツキを認める。 +++ 乳化粒子が粗大化し、粘度の増加を認める。 表1の結果から明らかなように、本発明品1及び比較品
1は、1年後においても乳化粒子径に変化がなく、本発
明品は従来のアラビアガムを使用した乳化組成物と同等
の安定性を示した。一方、比較品2は、保存1カ月で増
粘、ゲル化が認められ、また乳化粒子の劣化が起こり安
定性に欠けた。
る。 − ネックリングの発生は認められない。 ± ネックリングを僅かに認める。 + 明瞭なネックリングを認める。 ++ 著しいネックリングを認める。 +++ ネックリングが層状となるほど激しくなる。 表2の結果から明らかなように、本発明品1並びに比較
品1は、3ケ月後においても全く安定で沈殿、凝集、ネ
ックリング(油分が分離して液面にリング状に浮遊する
現象)などの相分離がなく良好な乳化状態を保持したの
に対し、比較品2は、経時的に著しいネックリングを発
生し乳化状態は不安定であった。
リティーガム1773に代えて、30%水溶液の25℃
における粘度が約700cpsである澱粉カルボン酸エ
ステル分解物・ピュリティーガムBE(ナショナルスタ
ーチアンドケミカル社製商品名)及び食塩に替えて塩化
カルシウムを用いた以外は実施例1と同一条件で乳化組
成物を調製した。得られた乳化組成物は5℃で3ケ月間
保存後も好ましい流動性を示し、シロップに対する分散
性も良好であった。
gを水300gに加え、約90℃で10分間加熱して溶
解した。冷却後、これに精製パプリカ色素(C.V.:
約10万)100gを加え、TKホモミキサーを用いて
5000rpmで10分間乳化した。次いで70%ソル
ビトール200g、グリセリン250g、50%乳酸5
0g、食塩50gを加え、pH2.5とした後、更に同じ
条件で15分間乳化処理した。得られたパプリカ色素乳
化組成物の乳化粒子径は約0.3〜約1.5μm(平均
粒子径約0.8μm)であり、室温で6ケ月保存後も約
0.5〜約1.5μmの粒子径を保持し、流動性、水に
対する分散性も良好であった。
を用いて可食性油性材料を水中で乳化する際に、食塩、
塩化カリウム、塩化カルシウム等の塩類を配合すること
により、水溶液中で不安定な澱粉カルボン酸エステル分
解物の経時的老化による増粘、ゲル化を抑制し、低温に
おける保存安定性及び流動性に優れた乳化組成物を提供
するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 可食性油性材料を、約200〜約100
0cps(30重量%水溶液、25℃)の粘度を有する
澱粉カルボン酸エステル分解物及び塩類の存在下に、水
中で乳化させて得られる乳化組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP08240395A JP3504373B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 乳化組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08240395A JP3504373B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 乳化組成物 |
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JPH08275726A true JPH08275726A (ja) | 1996-10-22 |
JP3504373B2 JP3504373B2 (ja) | 2004-03-08 |
Family
ID=13773638
Family Applications (1)
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JP08240395A Expired - Lifetime JP3504373B2 (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 乳化組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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