JPH08274726A - 音響信号符号化復号化方法及びその装置 - Google Patents

音響信号符号化復号化方法及びその装置

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JPH08274726A
JPH08274726A JP7287795A JP7287795A JPH08274726A JP H08274726 A JPH08274726 A JP H08274726A JP 7287795 A JP7287795 A JP 7287795A JP 7287795 A JP7287795 A JP 7287795A JP H08274726 A JPH08274726 A JP H08274726A
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frame
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JP7287795A
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English (en)
Inventor
Kazunaga Ikeda
和永 池田
Yasuyuki Fukuda
恭之 福田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム欠損が生じた時に符号化部と復号化
部との内部状態を一致させる。 【構成】 符号化側ではADPCM符号化し、その符号
化列をフレーム化し(a)、各フレームごとに高速度に
伝送する(b)。復号化側でフレーム#3の欠損を検出
すると、このことを符号化側へ通知する(c)。この通
知を受信した符号化側は、その受信後、予め決めた時間
1 で符号化部の内部状態を初期化する(a)。復号化
側では前記通知後、その復号化フレーム(e)における
欠損フレーム#3の終りから、符号化側へその伝送時間
0 とT1 との和の後に復号化部の内部状態を初期化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は例えば移動通信システ
ムに適用され、音声や楽音のような音響信号を、復号化
と等価な過程により少くとも一部の局部的な復号化信号
を得、その復号化信号にもとづく内部状態を用いて符号
化し、その符号化符号をフレームごとに伝送し、復号化
側で符号化信号から符号化側と同様の内部状態を作り、
これを用いて復号化する符号化復号化方法、特に、復号
化側で受信されないフレームが発生する場合の符号化復
号化方法とその符号化装置及び復号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の符号化復号化方法は音響信号の
一般的伝送に用いることができるが、以下の説明では音
響信号をADPCM符号化して移動無線で伝送する場合
について説明する。ディジタル移動無線システムに適用
される音声符号化は、一般に、符号系列を一定時間分ま
とめてフレームを構成し、フレームごとに伝送を行な
う。
【0003】移動無線は、伝送路状態が非常に悪く、受
信や復調が不可能となることがある。この場合、ディジ
タル移動無線システムに適用される音声符号化において
は、符号系列がフェージングによりフレーム単位で失わ
れる状態が発生することがあり、また、ディジタル移動
無線システムでは受信装置の制御のために、例えば、基
地局の電波到達エリアの境界で別の基地局からの電波の
受信レベルを監視するために、その期間の音声フレーム
の復号は不可となり、間欠受信となって、フレーム欠損
が発生する。
【0004】フレーム欠損が発生した場合、音声復号化
装置には何も入力されないため、フレーム欠損を補償す
る技術を備えていない場合は、大きな音声品質劣化が生
じる。フレーム欠損が発生した場合の品質劣化は、欠損
フレームの復号化が行なわれないことによる欠損フレー
ムの品質劣化と、欠損フレームの次のフレーム(次フレ
ーム)の復号化開始時の復号化の内部状態が、符号化の
ものと異なることによる次フレーム以降の品質劣化との
二つによるものである。
【0005】欠損フレームの品質劣化については、波形
補間処理技術や符号補間処理技術を用いることにより、
復号音声信号の聴覚的な品質劣化を抑制する試みがなさ
れている。前記の波形補間処理と称する技術は、欠損フ
レームの音声波形をフレーム欠損以前の復号波形から予
測合成する技術であり、たとえば、欠損フレームの復号
音声波形としてそれ以前のフレームの復号波形をその波
形周期により繰り返す方法が用いられる。この技術を用
いることにより、欠損フレームの復号音声が疑似的に再
現され、聴覚的な品質劣化が低減される。
【0006】前記の符号補間処理と称する技術は、フレ
ーム欠損発生時に、あらかじめ用意した欠損フレーム用
の符号系列を用いて音声復号を行なう技術であり、たと
えば、フレーム欠損時に、それ以前のフレームの波形周
期で過去の符号系列を繰り返したものを欠損フレームの
符号系列とする方法が用いられる。この技術を用いるこ
とにより、欠損フレームの復号音声が疑似的に再現さ
れ、聴覚的な品質劣化が低減される。
【0007】次フレーム以降については、次フレーム復
号開始時の復号化の内部状態が同一部分の符号化の内部
状態とは異なることによって雑音が発生し、復号信号の
品質劣化が生じる。この品質劣化は、上記の波形補間処
理技術や符号補間処理技術の適用の有無にかかわらず発
生する。図8に、符号補間処理技術を適用した従来のA
DPCM音声符号化復号化方法の構成を示す。符号化側
11では入力端子12に入力音響信号が入力され、AD
PCM符号化装置13でADPCM符号に変換される。
【0008】ADPCM符号化部13では入力音響信号
は差回路14で適応予測部15からの予測信号との差が
とられ、その差分信号が適応量子化部16で符号化され
て出力端子17に出力されると共に、適応逆量子化部1
8に入力されて逆量子化され、その逆量子化差分信号は
加算回路19で予測信号と加算されて局部的に復号化信
号が得られ、この復号化信号及び前記逆量子化出力は適
応予測部15に入力されて、その内部状態保持部21に
一時的に保持される。適応予測部15ではその保持部2
1に保持されている複数サンプル前の復号化信号及び逆
量子化信号(差分信号)と新たに入力されたこれらの信
号とから次の予測信号を予測生成して出力すると共に、
好ましい量子化幅を推定し、その推定量子化幅は適応制
御部22により適応量子化部16及び適応逆量子化部1
8に設定される。
【0009】このようにして入力音響信号はADPCM
符号化され、その符号化符号系列はフレーム化部23で
図9aに示すようにフレーム化され、図9bに示すよう
に各フレームごとに高速度で伝送路24へ送出される。
復号化側26では伝送路24を通じて受信された符号化
符号系列はフレーム欠損検出部27を通り、更に切替え
スイッチ28を通じてADPCM復号化部36の適応逆
量子化部29に入力される。適応逆量子化部29では入
力された各符号化符号が逆量子化されて差分信号が復号
され、その差分信号は加算回路31で適応予測部32か
らの予測信号と加算されて復号化信号、つまり合成音響
信号が得られ、出力端子33へ出力される。この復号化
信号と逆量子化差分信号は適応予測部32に入力され、
その内部状態保持部34に一時的に保持されると共に、
前の複数サンプルと現入力とにより符号化側11と同様
の手法で次の予測信号を予測して出力すると共に好まし
い量子化幅を推定する。この推定量子化幅は適応制御部
35により適応逆量子化部29に設定される。
【0010】復号化側26で受信符号化符号系列中に、
例えば図9cに示すように第3フレーム#3が欠損する
と、受信符号化符号系列は図9dに示すように第3フレ
ーム#3が抜けたものとなり、これがフレーム欠損検出
部27で検出される。そこで従来の符号補間処理技術に
おいては、第3フレーム#3を受信すべき部分におい
て、符号化列切替制御部38により切替えスイッチ28
が欠損フレーム符号化符号系列発生部39側に切替えら
れ、欠損フレーム符号化符号系列発生部39からの第3
フレーム#3′が第3フレームとして図9eに示すよう
に挿入され、各フレームに符号化符号が存在する状態と
されて、適応逆量子化部29に供給される。適応逆量子
化部29では、各フレームの符号化符号が図9fに示す
ようにそのフレーム一杯に伸張された後、逆量子化さ
れ、復号化符号系列が得られる。
【0011】欠損フレーム符号化符号系列発生部39は
例えば受信符号化符号系列が入力されて、常時、過去の
複数フレームの符号化符号が記憶され、例えば欠損フレ
ーム#3の直前の第2フレーム#2が補間符号#3′と
して用いられる。あるいは無音状態の符号化符号列を予
め記憶しておき、これが補間符号#3′として出力され
るようにしてもよい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたようにフレ
ーム欠損が生じた場合に、その欠損フレームにおいて
は、符号補間処理や波形補間処理により復号化音響信号
の聴覚的な品質劣化を可成り抑制することができるが、
内部状態を用いる符号化復号化方法においては、欠損フ
レームの次のフレームの復号化開始時における復号化側
での内部状態保持部34の内部状態が図9gに示すよう
に#3′,#4′,#5′……と符号化側11の内部状
態保持部21の内部状態と異なったものとなり、この次
フレーム以降において復号音響信号の品質劣化が生じる
という問題は解決されなかった。
【0013】この発明の目的はフレーム欠損発生の際
に、そのフレーム以降に生じる波形歪みの発生を低減す
ることができる音響信号符号化復号化方法及びその装置
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の符号化
復号化方法によれば、フレーム欠損を検出すると、その
検出を符号化側へ通知し、符号化側でその通知を受信後
に、符号化側及び復号化側で送信符号化符号系列と、受
信復号化符号系列との対応する時点でそれぞれの内部状
態を初期化する。
【0015】請求項2の発明の符号化復号化方法によれ
ば、フレーム欠損を検出すると、その欠損フレームを符
号化側へ通知し、符号化側及び復号化側ではそれぞれそ
の内部状態を一時的に蓄積しておき、欠損フレームを符
号化側で受信した後に、その欠損フレームより前の予め
決めたフレームの前記各蓄積した内部状態を、それぞれ
の内部状態と置換する。
【0016】請求項3の発明の符号化復号化方法によれ
ば、これは予めフレーム欠損となるフレームが事前に、
符号化側でその符号化符号系列の送出停止、復号化側で
受信符号化符号系列の受信停止が予め予定されてわかる
場合で、これが知られると、そのことが他方側へ通知
し、符号化側、復号化側の両者でその内部状態の一時的
蓄積を開始し、かつその欠損フレームの以後における予
め決められた同一時点で、前記蓄積した内部状態に、符
号化、復号化にそれぞれ用いる内部状態を置換する。
【0017】請求項4の発明では請求項1乃至3の発明
の符号化、復号化はそれぞれADPCM符号化、ADP
CM復号化を示す。請求項5の発明では請求項2又は3
の発明において、各フレームの終了ごとに内部状態の蓄
積を行う。請求項6の発明の符号化装置では、欠損検出
通知を受信し、その受信以後の予め決めたタイミングで
内部状態保持部が初期化される。
【0018】請求項7の発明の符号化装置では内部状態
が蓄積部に蓄積され、欠損フレームの通知を受信する
と、その欠損フレームより予め決められた部分の蓄積内
部状態で内部状態保持部が置換される。請求項8の発明
の復号化装置ではフレーム欠損が検出され、その検出が
符号化側へ通知され、その通知後の予め決められた時点
で内部状態保持部が初期化される。
【0019】請求項9の発明の復号化装置では、欠損フ
レームが検出されると、その欠損フレームが符号化側へ
通知され、また内部状態が蓄積部に蓄積され、欠損フレ
ームの検出後にその欠損フレームよりも予め決められた
前の部分の蓄積内部状態で内部状態保持部が置換され
る。
【0020】
【実施例】図1に請求項1の発明による符号化復号化方
法、請求項6の発明による符号化装置及び請求項8の発
明による復号化装置の各実施例を示し、これらの実施例
は、これら発明をADPCM符号化、復号化に適用した
場合で図8と対応する部分に同一符号を付けてある。
【0021】この実施例では符号化側11において、復
号化側26からの受信信号より、欠損検出通知を取出す
欠損検出受信部41が設けられ、その取出された欠損検
出通知は初期化制御部42へ供給され、初期化制御部4
2は欠損検出通知以後の所定の時点に適応制御部22を
通じて、内部状態保持部21及び適応量子化部16、適
応逆量子化部18、つまり符号化部13の内部状態が初
期化、つまり符号化の開始時の状態にされる。
【0022】復号化側26においてはフレーム欠損検出
部27でフレーム損失が検出されると、その欠損検出が
欠損検出通知部44により符号化側11へ通知される。
また前記欠損検出は初期化制御部45にも供給され、前
記欠損検出通知後、予め決めた時点で適応制御部35を
介して内部状態保持部34及び適応逆量子化部29、つ
まり復号化部36の内部状態が、復号化開始時の状態に
初期化される。
【0023】図9に示したタイムチャートと同様に第3
フレーム#3が欠損となった場合の動作タイムチャート
を図2と図9と対応して示す。フレーム損失が検出され
ると、欠損検出通知部44から図2中の矢印47で示す
ように、その欠損検出が符号化側11へ通知され、この
通知は欠損検出受信部41で、符号化符号系列の第4フ
レーム#4の途中に取出される。この取出された時点で
直ちに初期化制御部42より内部状態を初期化してもよ
いが、この例では通知を取出した時点から時間T1 だけ
経過した時点t1 (符号化符号系列上での時点)に内部
状態の初期化が行われる。
【0024】一方、復号化側26においてもフレーム欠
損検出は初期化制御部45に通知されるが、符号化側1
1における損失フレーム#3の終りから欠損検出通知の
取出しまでの時間T0 (これは予め知ることができる固
定値)と、取出しから初期化までの時間T1 との和だ
け、復号化符号列(図2e)の第4フレーム#4始めか
ら経過した時点t1 (復号化符号系列上の時点)、つま
り符号化側11における符号化符号系列上の時点t
1 と、対応する復号化符号系列上の時点t1 に復号化側
26の内部状態の初期化が行われる。
【0025】欠損フレームに対する補間は、この実施例
では図9の場合と同様に符号補間により行われる。この
補間が行われる上に、フレーム欠損の後に、符号化側1
1の符号化符号列上の時点t1 と、復号化側26の復号
化符号系列上の同一時点t1に符号化側11及び復号化
側26が共に初期化され、その各内部状態が強制的に一
致されるため、符号化側11と復号化側26との内部状
態の不一致に基づく再生音響信号の歪みが低減する。前
記欠損検出に伴う初期化は、符号化側11で欠損検出通
知を取出すと直ちに行うようにしてもよい。要は欠損フ
レームの後において符号化側11の初期化の符号化符号
系列上の時点と、復号化側26の初期化の復号化符号系
列上の時点とを一致させればよい。
【0026】次に、請求項2の発明による符号化復号化
方法、請求項7の発明による符号化装置、請求項9の発
明による復号化装置の各実施例を、ADPCM符号化、
復号化に適用した場合を図3に示し、図1と対応する部
分に同一符号を付けてある。符号化側11においては図
1中の欠損検出受信部41の代りに欠損フレーム受信部
49が設けられ、図1中の初期化制御部42は省略さ
れ、代りに、内部状態保持部21の内部状態(適応化量
子化部16の量子化幅も含む)が連続的に蓄積される内
部状態蓄積部51が設けられ、欠損フレームの通知が取
出されると、内部状態置換制御部52により、内部状態
蓄積部51が制御されて、その欠損フレームより予め決
められた前の部分と対応する内部状態が読出され、内部
状態保持部21の内部状態、適応量子化部16、適応逆
量子化部18の各量子化幅(これも内部状態)、つまり
符号化部13の内部状態が置換される。
【0027】復号化側26においては欠損検出通知部4
4の代りに検出した欠損フレームを通知する欠損フレー
ム通知部53が設けられ、初期化制御部45が省略さ
れ、代りに、符号化側11と同様に内部状態蓄積部54
と内部状態置換制御部55とが設けられ、常時は内部状
態保持部34の内部状態及び適応逆量子化部29の量子
化幅が連続的に蓄積され、フレーム欠損が検出される
と、内部状態置換制御部55により欠損フレーム前の予
め決められた部分における蓄積部54の内部状態が読出
され、内部状態保持部34の内部状態、適応逆量子化部
29の量子化幅、つまり復号化部36の内部状態の置換
がなされる。
【0028】この場合の動作例を、図9の場合と同様
に、第3フレーム#3が欠損した場合についてのタイム
チャートを図2,図9と対応させて図4に示し、図2,
図9と異なる部分のみについて説明する。符号化側11
において符号化符号系列における各フレーム(図4a)
の符号化の終了する時点での内部状態(保持部21の状
態及び量子化幅)が図4hに示すように内部状態#1,
#2,……として内部状態蓄積部51に蓄積される。内
部に復号化側26においても復号化符号系列における各
フレーム(図4f)の復号化の終了する時点での内部状
態(保持部34の状態及び逆量子化幅)が図4dに示す
ように内部状態#1,#2,……として内部状態蓄積部
54に蓄積される。
【0029】復号化側26でフレーム欠損が図4cに示
すように検出されるとこの欠損フレーム#3が欠損フレ
ーム通知部53より符号化側11へ通知される。これが
欠損フレーム受信部49が第4フレーム#4の符号化中
に取出され、その通知された第3フレーム#3より前、
この例では直前のフレーム#2の内部状態が、内部状態
置換制御部52の制御により内部状態蓄積部51から取
出され、内部状態保持部21の内部状態及び適応量子化
部16、適応逆量子化部18の各量子化幅とが図4に矢
印57で示すように、符号化符号系列の第5フレームの
始めに置換される。
【0030】復号化側26においても欠損フレーム#3
の検出が内部状態置換制御部55に供給され、内部状態
置換制御部55は欠損フレーム#3の前、この例では直
前のフレーム#2の内部状態が内部状態蓄積部54から
読出され、内部状態保持部34の状態、逆量子化部29
の量子化幅が図4の矢印58に示すように復号化符号系
列の第5フレーム#5の始めに置換される。
【0031】このように符号化側11での置換に用いる
内部状態の符号化符号系列上の位置が、またその置換の
符号化符号系列上の時点と、復号化側26での置換に用
いる内部状態の復号化符号系列上の位置、またその置換
の復号化符号系列上の時点とをそれぞれ一致させ、これ
により、フレーム欠損後において、符号化側11の内部
状態と、復号化側26内部状態とが一致する。この場合
もADPCMでは各サンプルごとに符号化しているか
ら、内部状態の蓄積部や置換を各フレームの境界で行う
必然性はなく、従って内部状態の蓄積周期は任意に決定
することができるし、それにしても前述のように符号化
符号系列上と復号化符号系列上とで一致させればよい。
しかし、フレームの終りで蓄積することが好ましい。そ
れは、フレームごとに欠損の有無を検出しているから、
フレーム欠損があれば、その欠損フレームの直前の内部
状態が利用できるからである。
【0032】図5に請求項3の発明による符号化復号化
方法の実施例をADPCM符号化、復号化に適用した場
合を示し、図3と対応する部分に同一符号を付けてあ
る。例えばPHS(簡易型携帯電話)においては受信状
態が悪くなってから、在圈セル(ゾーン)の検索をする
ため、通話断となる時間が比較的長くなる。この点から
周期的に制御チャネルに切替えてその受信レベルを監視
して在圈セルを知るようにすることが考えられる。この
ような場合は移動機側で欠損となるフレームを、そのフ
レームの到来時点になる前に知ることができる。このよ
うに欠損フレームを予め知ることができる場合に、この
発明は適用されるものである。
【0033】この実施例は機能構成的には図3に示すそ
れとほぼ同一であるが、符号化側11では欠損フレーム
の通知が取出されると、内部状態置換制御部52によ
り、内部状態蓄積部51に対する内部状態の蓄積が開始
され、通知欠損フレームその後において符号化符号系列
上の予め決めた部分で蓄積した内部状態を、符号化部1
3内の内部状態と置換する。復号化側26ではこの復号
化装置が設けられている例えば簡易型携帯電話の無線電
話機の全体を制御する制御部61から、通信を断にして
欠損となるフレームを、そのフレーム時点になる前に欠
損フレーム通知部53を通じて符号化側へ通知し、その
通知フレームを内部状態置換制御部55へも供給し、内
部状態置換制御部55はこの通知を受けて、復号化部3
6の内部状態の内部状態蓄積部54への蓄積を開始し、
通知フレームの後において、予め決めた復号化符号系列
の部分の蓄積内部状態を内部状態蓄積部54から取出し
て復号化部36の内部状態と置換する。
【0034】図5の動作例のタイムチャートを、欠損と
するフレームが第3フレーム#3の場合について、図4
と対応して図6に示す。この例では欠損となるフレーム
#3の通知がその1フレーム前、つまり第2フレーム#
2の始めに行われ、符号化側11では欠損となるフレー
ム#3の直前、つまり第2フレーム#2の符号化終了時
点の符号化部13の内部状態#2が図6iに示すように
蓄積部51に蓄積され、欠損となるフレーム#3の直
後、つまり第4フレーム#4の始めに、蓄積部51の蓄
積した内部状態#2で符号化部13の内部状態が置換さ
れる。復号化側26では符号化側11と同様に通知フレ
ーム#3の直前の第2フレーム#2へ復号化終了時の復
号化部36の内部状態#2が図6iに示すように蓄積部
54に蓄積され、通知(欠損)フレーム#3の直後(第
4フレーム#4の始め)に蓄積部54の蓄積内部状態#
2で復号化部36の内部状態が置換される。このように
して符号化側11と復号化側12とはその内部状態が一
致させられる。この例においても図6に示した例が好ま
しいが、内部状態の蓄積は欠損となるフレームの前の適
当な時に行えばよく、内部状態との置換は欠損フレーム
の後の適当な時に行えばよく、要は蓄積時点、置換時点
を、それぞれ符号化符号系列上の位置と復号化符号系列
上の位置とを一致させればよい。
【0035】次にフレーム欠損にもとづく、内部状態不
一致の問題を解決する請求項2の発明の方法をCELP
符号化、復号化方法に適用した実施例の機能構成を図7
に図3と対応する部分に同一符号を付けて示す。入力端
子12からの入力音響信号はCELP符号化部71にお
いて、LPC分析フィルタ(逆フィルタ)72とLPC
分析部73へ供給され、後者で線形予測分析され、その
分析係数で逆フィルタ72のフィルタ係数が設定され、
入力音響信号のスペクトル包絡の変化が抑圧され、つま
り逆フィルタ72から線形予測残差いわゆる残差信号が
取出される。この残差信号は符号帳選択部74に入力さ
れ、適応符号帳75から前符号化フレームの復号化残差
信号が各種ピッチ周期で取出されたベクトルと比較さ
れ、最も近いものが選択され、その選択ベクトルが差回
路76で逆フィルタ72よりの残差信号より差し引か
れ、その差分信号がベクトル量子化部77で固定符号帳
78を参照してベクトル量子化される。その逆量子化出
力と符号帳選択部74で選択したベクトルとが加算回路
79で加算されて残差信号が復号(合成)され、これが
適応符号帳75へ供給される。LPC分析部73の分析
結果のLPC係数の量子化符号と、符号帳選択部74で
の選択した適応ベクトルを示す符号と、ベクトル量子化
部77で選択した固定ベクトルを示す符号とが合成部8
1で組合され符号化符号として出力される。この場合は
この合成部81で高速度信号とされて伝送路24へ出力
される。この伝送フレームは、符号化フレームと同一又
は数倍とされる。
【0036】CELP復号化部83では入力された符号
化符号は分離部84でベクトル量子化符号と、適応ベク
トル符号と、LPC係数量子化符号とに分離され、ベク
トル量子化符号により符号化部71の固定符号帳78と
同一の固定符号帳85が逆量子化部86で取出され、ま
た適応ベクトル符号により適応ベクトル合成部87で適
応符号帳88から適応ベクトルが合成され、この適応ベ
クトルと逆量子化部86の逆量子化ベクトルとが加算回
路89で加算されて残差信号が復号されて適応符号帳8
8に入力される。一方、LPC係数量子化符号はLPC
係数逆量子化部91で逆量子化されてLPC合成フィル
タ92にフィルタ係数として設定される。この合成フィ
ルタ92に加算回路89より残差信号が通されて、原音
響信号が合成されて出力端子33へ出力される。
【0037】この実施例では符号化側11に図3と同様
に、欠損フレーム受信部49、内部状態蓄積部51、内
部状態置換制御部52が設けられる。CELP符号化部
71における内部状態は過去のサンプル値、つまりLP
C逆フイルタ72及びLPC分析部73の各内部状態
(LPC係数量子化方法によっては過去の量子化LPC
係数、つまりLPC分析部73の内部状態)であり、こ
れらが内部状態蓄積部51に蓄積される。符号化部71
の内部状態を蓄積内部状態と置換するのは符号化フレー
ムのタイミングでかつフレーム単位で行う必要がある点
を除けば図3の場合と同様である。復号化側26におい
ても図3と同様に欠損フレーム通知部53、内部状態蓄
積部54、内部状態置換制御部55が設けられる。CE
LP復号化部83の内部状態は過去の復号サンプル値、
つまりLPC合成フイルタ92及びLPC係数逆量子化
部91の内部状態(LPC係数量子化方法によっては過
去の量子化LPC係数、つまりLPC逆量子化部91の
内部状態)であり、これが内部状態蓄積部54に蓄積さ
れる。この場合の動作は、符号化側11と同様に、内部
状態の置換はタイミングが復号化フレームの境界であ
り、かつ復号化フレーム単位で得られる点を除けば図3
と同様である。
【0038】このCELP符号化法、復号化法について
も図1,図5に示した方法及び、符号化装置、復号化装
置を同様に適用することができる。またその他の符号化
方法、復号化方法においても、その符号化や、復号化
に、過去の状態を内部状態として保持する必要があるも
のについては同様にこの発明の方法及び装置を適用する
ことができる。またこの発明は移動通信における基地局
と移動局間の通信において、その何れにおいてもフレー
ム欠損の検出をして適用することができ、また移動通信
のみならず他の通信にも適用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上述べたようにフレーム欠損が生じた
場合に、符号化部の内部状態と、復号化部の内部状態と
が一致させられ、内部状態の不一致にもとづく復号音響
信号の歪みを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明が適用されるシステムの一部の
例と、請求項6の発明及び請求項8の発明の各実施例を
示すブロック図。
【図2】図1の動作例を説明するためのタイムチャー
ト。
【図3】請求項2の発明が適用されるシステムの一部の
例と、請求項7の発明及び請求項9の発明の各実施例を
示すブロック図。
【図4】図2の動作例を説明するためのタイムチャー
ト。
【図5】請求項3の発明が適用されるシステムの一部の
例を示すブロック図。
【図6】図5の動作例を説明するためのタイムチャー
ト。
【図7】請求項2の発明が適用されるシステムの一部の
他の例と、請求項7の発明及び請求項9の発明の各他の
実施例を示すブロック図。
【図8】従来の符号化復号化法が適用されたシステムの
一部を示すブロック図。
【図9】図8の動作例を説明するためのタイムチャー
ト。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化側で、音響信号を、復号化と等価
    な過程により少くとも一部の局部的な復号化信号を得、
    その復号化信号に基づく内部状態を用いて符号化し、そ
    の符号化符号系列をフレームごとに伝送し、 復号化側で、伝送されてきた上記符号化符号系列を、そ
    の符号化符号から上記符号化側の内部状態と同様の内部
    状態を作り、その内部状態を用いて復号化して音響信号
    を得る符号化復号化方法において、 上記復号化側で上記符号化符号系列中のフレームが受信
    されないことを検出する過程と、 上記検出を上記符号化側へ通知する過程と、 上記符号化側で上記検出の通知を受信後に、上記符号化
    側及び上記復号化側で、上記符号化符号系列と、上記復
    号化符号系列との対応する時点でそれぞれの上記内部状
    態を初期化する過程と、 を有することを特徴とする音響信号符号化復号化方法。
  2. 【請求項2】 符号化側で、音響信号を、復号化と等価
    な過程により少くとも一部の局部的な復号化信号を得、
    その復号化信号に基づく内部状態を用いて符号化し、そ
    の符号化符号系列をフレームごとに伝送し、 復号化側で、伝送されてきた上記符号化符号系列を、そ
    の符号化符号から上記符号化側の内部状態と同様の内部
    状態を作り、その内部状態を用いて復号化して音響信号
    を得る符号化復号化方法において、 上記復号化側で上記符号化符号系列中の受信されない欠
    損フレームを検出する過程と、 上記欠損フレームを上記符号化側へ通知する過程と、 上記符号化側及び上記復号化側で、それぞれその内部状
    態を蓄積する過程と、 上記符号化側で上記欠損フレームの通知を受信後に、上
    記符号化側及び上記復号化側で上記各内部状態を、上記
    欠損フレームの前における上記符号化符号系列と、これ
    と対応した復号化符号系列に対する上記各蓄積した同一
    の内部状態に置き替える過程と、 を有することを特徴とする音響信号符号化復号化方法。
  3. 【請求項3】 符号化側で、音響信号を、復号化と等価
    な過程により少くとも一部の局部的な復号化信号を得、
    その復号化信号に基づく内部状態を用いて符号化し、そ
    の符号化符号系列をフレームごとに伝送し、 復号化側で、伝送されてきた上記符号化符号系列を、そ
    の符号化符号から上記符号化側の内部状態と同様の内部
    状態を作り、その内部状態を用いて復号化して音響信号
    を得、 かつ上記符号化側で上記符号化符号系列の送出が一時的
    に中断されることが予め知られ、又は上記復号化側で伝
    送されてきた符号化符号系列を受信が一時的に中断され
    ることが予め知られている音響信号符号化復号化方法に
    おいて、 上記中断とする前に、相手側へその中断となるフレーム
    を通知する過程と、 上記符号化側及び上記復号化側で上記通知フレームより
    前における予め決められた部分におけるその内部状態を
    それぞれ蓄積する過程と、 上記符号化側及び上記復号化側で上記通知フレームの後
    の予め決められた部分において、その内部状態をそれぞ
    れ上記蓄積した内部状態に置き替える過程と、 を有することを特徴とする音響信号符号化復号化方法。
  4. 【請求項4】 上記符号化側での上記符号化はADPC
    M符号化であり、上記復号化側での上記復号化はADP
    CM復号化であることを特徴とする請求項1乃至3の何
    れかに記載の音響信号符号化復号化方法。
  5. 【請求項5】 上記内部状態の蓄積は各フレームの終了
    ごとに行うことを特徴とする請求項2又は3記載の音響
    信号符号化復号化方法。
  6. 【請求項6】 音響信号を、復号化と等価な過程により
    少くとも一部の局部的な復号化信号を得、その復号化信
    号に基づく内部状態を内部状態保持部に保持し、上記内
    部状態を用いて符号化部で符号化し、その符号化符号系
    列をフレームごとに送出する音響信号符号化装置におい
    て、 欠損検出通知を受信する手段と、 上記欠損検出通知の受信以後の予め決めたタイミングで
    上記内部状態保持部の内部状態を初期化する手段と、 を具備することを特徴とする音響信号符号化装置。
  7. 【請求項7】 音響信号を、復号化と等価な過程により
    少くとも一部の局部的な復号化信号を得、その復号化信
    号に基づく内部状態を内部状態保持部に保持し、上記内
    部状態を用いて符号化部で符号化し、その符号化符号系
    列をフレームごとに送出する音響信号符号化装置におい
    て、 上記内部状態を蓄積する蓄積部と、 欠損フレーム通知を受信する手段と、 上記通知された欠損フレームより過去の予め決められた
    部分の内部状態を上記蓄積部より取出して上記内部状態
    保持部の内部状態として設定する手段と、 を具備することを特徴とする音響信号符号化装置。
  8. 【請求項8】 受信符号化符号系列を、その符号化符号
    の復号化信号の少くとも一部に基づく内部状態を内部状
    態保持部に保持し、上記内部状態を用いて復号化して音
    響信号を得る音響信号復号化装置において、 上記符号化符号系列中のフレームが受信されないことを
    検出する欠損検出手段と、 上記検出を符号化側へ通知する手段と、 上記通知後の予め決められた時点で上記内部状態保持部
    を初期化する手段と、 を具備することを特徴とする音響信号復号化装置。
  9. 【請求項9】 受信符号化符号系列を、その符号化符号
    の復号化信号の少くとも一部に基づく内部状態を内部状
    態保持部に保持し、上記内部状態を用いて復号化して音
    響信号を得る音響信号復号化装置において、 上記符号化符号系列中のフレームが受信されない欠損フ
    レームを検出する欠損検出手段と、 上記内部状態保持部の内部状態を蓄積する蓄積部と、 上記欠損フレームを符号化側へ通知する手段と、 上記欠損フレームよりも予め決められた前の時点と対応
    する内部状態を上記蓄積部から取出して上記内部状態保
    持部の内部状態と置換する手段と、 を具備することを特徴とする音響信号復号化装置。
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