JPH08268401A - 充填物の自動反転排出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置構成が簡潔で故障の発生が少なく、付着
物が容器内に混入することのない充填物の自動反転排出
装置を得る。 【構成】 充填物が収納された容器１を搬入する供給コ
ンベア３５と、その容器を１個づつ終端位置へ送り出す
スクリューコンベア３６と、終端位置にきた容器を下記
リフト装置に送り出す押出装置３７と、容器を階段式に
順次所定高さまで１段づつ間欠送りするリフト装置３１
と、その最上段位置に来た容器を受け取りこれを反転さ
せる反転装置３２と、反転・落下する容器を受け入れそ
の容器から排出される充填物を袋に導くとともに充填物
排出後の空容器１ａを放出する排出装置３３と、空容器
を回収する回収シュート３４からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、計量された充填物を収
納した容器を連続的に供給し、容器を反転して充填物を
包装機や缶詰機に排出し、同時に空容器を回収するよう
にした充填物の自動反転排出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図８は本出願人の先の出願（特願平６−
４３０１１号参照）に関わる自動反転排出装置を示し、
図示しない計量機において充填物を入れられ搬送ライン
上を次々に送られてくる容器１を一旦プールする水平な
プールコンベア２と、プールコンベア２上にプールされ
た容器１のうち先頭の容器を１個づつ押し出す押込装置
３と、押込装置３により押し込まれた容器１を鉛直方向
に移送するバーチカルコンベア４と、バーチカルコンベ
ア４から容器１を受け取り水平方向に移送する供給コン
ベア５と、供給コンベア５の終端部において複数の容器
をプールするとともに先頭の容器から１個づつ送り出す
１個送り装置６と、供給コンベア５の先方に設置された
反転排出部７と、反転排出部７から排出される充填物を
袋８に導く投入ホッパー９と、反転排出部７から放出さ
れる空容器１ａを回収する回収コンベア１０などで構成
される。

【０００３】ここで、バーチカルコンベア４は、無限軌
道を回転する一対のチェーンコンベア１１、１２が所定
間隔を開けて平行設置されるとともに、ホイール径Ｄの
１／２だけ高さ方向にずらして設置された各一対のホイ
ール１３ａ、１３ｂ、及び１４ａ、１４ｂに上下に巻き
回され、該一対のチェーンコンベア１１、１２の間にお
いて、両チェーンコンベア１１、１２に逆Ｌ字形のキャ
リッジ１５が複数個等間隔に取り付けられてなるもの
で、該キャリッジ１５の垂直部１５ｂのＤ／２だけ離れ
た上下方向の２箇所のうち上側が高い方のチェーンコン
ベア１１から突き出た軸１６に軸着され、下側が低い方
のチェーンコンベア１２から突き出た軸１７に軸着さ
れ、水平部１５ａに容器が載置されるようになってい
る。なお、図示は省略されているが、軸１６、１７には
キャリッジ１５の両側を挟持するように各々一対のガイ
ドローラが設けられ、チェーンコンベア１１、１２の無
限軌道に沿って垂直方向にガイドレールが立設し、その
ガイド溝を該ガイドローラが転動し、キャリッジ１５を
安定して垂直案内するようになっている。

【０００４】このような構造をとることで、キャリッジ
１５はチェーンコンベア１１、１２の上下動領域はもと
より、その上下端の転回領域でも常に垂直部１５ｂは垂
直状態に、水平部１５ａは水平状態に保持されて回動
し、その回動に伴い、キャリッジ１５の水平部１５ａが
渡し台１８の切欠き１８ａ内を下から上に通過すると
き、渡し台１８上に押し込まれていた容器１を該水平部
１５ａに受け取り、上端の転回領域において供給コンベ
ア５に受け渡す。また、バーチカルコンベア４から供給
コンベア５へ容器を受け渡すときは、容器１を載置した
キャリッジ１５の水平部１５ａが、第１コンベア１９の
後方側から容器１を第１コンベア１９より高く上昇さ
せ、続いて一対のコンベアベルト１９ａ、１９ａの間を
通り抜けながら前方に回動しつつ下降し、第１コンベア
１９上に容器１を置き残す。

【０００５】また、反転排出部７は実公昭６２−１９５
２７号公報に記載されたものと同じく、ガイド筒２０を
容器１の受け入れ側上方部に支軸２１を設けることによ
り一定の傾斜角度範囲に揺動するように垂設配置し、該
ガイド筒２０の下端部には落下する容器の周縁を受け止
めるための開口２２ａが穿設されたストッパー板２２を
設け、該ストッパー板２２の該ガイド筒２０が揺動傾斜
する側に下向きに傾斜した空容器排出用の誘導板２３を
連設したものである。

【０００６】１個送り装置６から出た容器１はガイド筒
２０に向かって進み、第２コンベア２４の端縁部からガ
イド筒２０の受け入れ部２０ａに向け転倒し、反転して
ガイド筒２０内を落下しストッパー板２２に周縁で衝突
して停止する。衝突時の衝撃で容器１から排出された充
填物は、ストッパー板２２の開口２２ａ、投入ホッパー
９を経て袋８内に落下投入される。続いてガイド筒２０
を仮想線位置に揺動させると、空容器１ａはガイド筒２
０内に保持された状態でストッパー板２２上を移動し、
誘導板２３上を滑って回収コンベア１０上に載置され、
所定の回収場所に搬送される。

【０００７】なお、図８において、２５は供給コンベア
５の適所に設置された容器不足検出器であり、この位置
に容器１がないとき供給開始信号を出して押込装置３を
作動させ、常時一定数の容器が供給コンベア５上にプー
ルされるように制御する。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記充填物
の自動反転排出装置の特にバーチカルコンベアには、次
のような問題点があることが分かった。 （１）装置の主要部をなすバーチカルコンベアがチェー
ンコンベアで構成されているため、チェーンのたるみに
よる事故（例えば、チェーンのたるみによりキャリッジ
が傾き、これが無限軌道沿いのガイドレールなどの構造
部材に突き当たってスムースな回動が阻害されたり、容
器が落下したりする）が多く発生する。 （２）このバーチカルコンベアの装置構成が複雑なた
め、部品の組立ミスが生じやすい。 （３）充填物によって装置が汚染した際の洗浄に時間が
かかるうえ、洗浄によってチェーンコンベア各部に油切
れが起こりトラブルが発生し易い。 （４）充填物収納容器はバーチカルコンベアによって真
上方向に上昇するが、その際容器外壁等に付着した付着
物が上昇中に落下して下の容器に混入することがある。 （５）装置のコストが高い。 （６）エアシリンダによる駆動部分があるので、運転能
力を大幅に変えるとタイミングのミスマッチが生じ調整
変更が必要とされる。

【０００９】本発明はバーチカルコンベアを使用した自
動反転排出装置の上記問題点に鑑みてなされたもので、
上記のようなバーチカルコンベア方式に比べ装置構成が
簡潔で故障の発生が少なく、付着物が容器内に混入する
こともなく衛生的で、清掃も容易であり、さらに設備コ
ストも安くなる充填物の自動反転排出装置を得ることを
目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明に関わる充填物の
自動反転排出装置は、充填物が収納された容器を下記リ
フト装置の始端位置に供給する供給装置と、供給された
容器を階段式に順次所定高さまで１段づつ間欠送りする
リフト装置と、リフト装置の終端位置に来た容器を受け
取りこれを反転させる反転装置と、反転・落下する容器
を受け入れその容器から排出される充填物を袋に導くと
ともに充填物排出後の空容器を放出する排出装置と、該
排出装置から放出された空容器を回収する回収装置から
なることを特徴とする。

【００１１】前記リフト装置としては、中央部に長手方
向に沿って空間が形成された複数段の階段式載置台と、
該載置台の空間内に配設され該載置台の各段に対応して
基台上に設置された複数段の搬送台と、該基台を介して
全搬送台を同時に回動させ載置台に沿った往復動を行わ
せる駆動機構を備え、各搬送台はその往路において、載
置台の各段部の位置から弧を描きながら昇り各々１段上
の段部の位置に沈む軌跡を描くように駆動されるもの
が、具体的に挙げられる。その駆動機構は例えばクラン
ク式駆動機構であり、その駆動源として不等速回転をす
る駆動手段を用いるのが好ましい。

【００１２】前記供給装置は、例えば、充填物が収納さ
れた容器を次々に送る供給コンベアと、供給コンベアか
ら送られた容器を受け取り、所定の間隔で１個づつ終端
位置へ送り出すスクリューコンベアと、その終端位置に
ある容器を前記リフト装置の始端位置へ押し出す押出装
置とからなる。また、前記反転装置は、例えば、前記リ
フト装置の終端に連設され該リフト装置から送られた容
器を受け取る受け板と、該受け板上の容器の位置を規制
し、かつ先端面を容器の反転ガイドとする係止部と、該
受け板を傾動させる反転機構を備える。

【００１３】前記排出装置は、例えば、前記反転装置に
よって反転・落下する容器を受け入れる反転ガイド筒
と、該反転ガイド筒の下端部に連設されるとともに所定
角だけ傾斜自在とされ、下記ストッパー上にある空容器
を外部に放出する排出ガイド筒と、該排出ガイド筒の下
端部に設置され中央に充填物が通る開口を有し反転・落
下する容器を受け止めて充填物を排出させるストッパー
と、排出された充填物を袋内に導入するホッパーと、該
排出ガイド筒を傾斜させる傾斜機構を備える。

【００１４】また、好ましくは、上記充填物の自動反転
排出装置は、前記リフト装置の所定位置における容器の
有無又は容器内の充填物の有無を検出するセンサと、該
センサの検出信号に基づいて貯袋器から包装機への給袋
動作を制御する制御装置を備える。

【００１５】

【作用】上記充填物の自動反転排出装置においては、計
量機において充填物が入れられた容器は、供給装置によ
りリフト装置へ１つづつ供給され、リフト装置により１
段づつ階段状に上昇する。そして、リフト装置の終端位
置まで上昇した容器は反転装置に受け渡され、これによ
り反転させられ、排出装置内に落下する。排出装置内を
反転・落下する容器は排出装置内で充填物を下方に排出
し、その充填物は例えばホッパー等を通じて下方に待機
している袋内に投入され、一方、充填物を排出した後の
空容器は排出装置から出て回収装置、例えば回収シュー
トを通じて回収される。

【００１６】上記リフト装置においては、具体的には、
各搬送台がその往復動に伴い、載置台の各段部に置かれ
た容器を受け取り、続いて各々１段上の段部に載せ代
え、最終の段部まで１段づつ上昇させる。上記自動反転
排出装置を構成する他の装置の作用については後述の実
施例において説明する。

【００１７】ところで、上記充填物の自動反転排出装置
が、例えば特開昭６４−４５２２４号公報に記載された
ような周知の間欠回転テーブル型袋詰め包装機に隣接し
て配置され、該自動反転排出装置から排出される充填物
が、該袋詰め包装機のチャックに把持されその充填位置
に停止した袋内に投入されるようになっているとしたと
き、もしリフト装置上の所定位置において容器が無く、
又は容器があったとしても中に充填物が無いような場
合、これに対応して充填位置にきた袋には充填物が投入
されないことになる。一方、このように充填物が投入さ
れなかった袋に対しても包装機の後工程でシール等がな
されるので、その分袋の無駄が発生する。

【００１８】しかし、上記充填物の自動反転排出装置が
上記センサ及び制御装置を備えている場合は、リフト装
置上の所定位置において容器の有無又は容器内の充填物
の有無がセンサーによって常時検出され、その検出信号
が貯袋器から包装機への給袋動作を制御する制御装置へ
送られるので、該センサーにより容器無し、又は容器が
あっても充填物の無しを検出した場合には、それに対応
した順位で充填位置にくるチャックに貯袋器からの袋の
供給を停止するような制御を行い、袋の無駄を防止する
ことができる。

【００１９】

【実施例】本発明の実施例を図１〜図７を参照して説明
する。図１〜図３に示すように、この充填物の自動反転
排出装置は、充填物が収納された容器１を下記リフト装
置の始端位置に供給する供給装置３０と、供給された容
器１を階段状に順次所定高さまで１段づつ間欠送りする
リフト装置３１と、リフト装置３１の終端位置に来た容
器１を受け取りこれを反転させる反転装置３２と、反転
・落下する容器１を受け入れるとともにその容器から排
出される充填物を導いて袋に充填する排出装置３３と、
充填物が排出された後の空容器１ａを回収する回収シュ
ート３４等で構成される。

【００２０】供給装置３０は、供給コンベア３５、スク
リューコンベア３６、及び押出装置３７等からなる。こ
こで、供給コンベア３５は充填物の自動計量機（図示せ
ず）に隣接設置され、そこから次々と送られてくる充填
物を収納した容器１をガイド３５ａに沿って所定位置へ
搬入する。スクリューコンベア３６は供給コンベア３５
に接続設置され、搬入された容器１を外周に形成された
スクリュー溝３６ａを介して所定間隔で１個づつ搬送ラ
インの終端位置まで移送する。その終端位置にはストッ
パー３８が設置され、容器１を停止させる。スクリュー
コンベア３６は、伝導ベルト３９ａを介し駆動モータ３
９により駆動される。

【００２１】押出装置３７は、スクリューコンベア３６
と同軸で回転する板カム４０、板カム４０に圧接される
従節ローラ４１、リンク機構を介して進退するロッド４
２、及びその先端に設置された押出板４３よりなり、搬
送ラインの終端位置に設置され、スクリューコンベア３
６によりそこに送られ停止した容器１をリフト装置３１
の始端位置（すなわち後述する階段式載置台のゼロ段目
位置）に押し出す。なお、供給コンベア３５上を密接状
態で運ばれてきた容器１は、スクリューコンベア３６上
では１個づつ所定間隔を保った状態で終端位置まで移送
され、ここでタイミングよく押し出されるので、その容
器に後続の容器のラインプレッシャが掛かるということ
がなく、押し出しが常にスムースに行われる。

【００２２】リフト装置３１は、中央部にその長手方向
に形成された空間を有し、所定のピッチで所定の傾斜角
に配設された複数段の段部４５ａからなる階段式載置台
４５、その各段部４５ａに対応して基台４６上に同ピッ
チ及び同傾斜角に形成され、載置台４５の空間内に配設
された複数段（載置台４５と同段数）の搬送台４７、及
び基台４６の下部に連結する１対のクランク機構４８等
よりなり、また、クランク機構４８は、伝導ベルト３９
ｂを介して駆動モータ３９に連結している。

【００２３】そして、駆動モータ３９の回転は伝導ベル
ト３９ｂを介してクランク機構４８に伝達され、クラン
クレバー４８ａを図２に矢印で示す方向に回転させ、基
台４６を介し搬送台４７の全てを載置台４５の空間内で
同方向に回動させる。４９は両クランク機構４８を連結
する連結ロッドである。この回動の過程で、各搬送台台
４７は載置台４５の各段部４５ａの下から弧を描きなが
ら昇り、１ピッチ上側の段部４５ａの位置に沈む軌跡を
辿るように位置調整されている。いうなれば、全搬送台
４７は少し持ち上げられながら載置台の各段部４５ａの
ピッチ（＝搬送台４７のピッチ）と同じピッチで該載置
台４５の傾斜に沿って往復動し、その往路（昇り）にお
いて各段部４５ａ上に置かれた容器１を搬送台４７が受
け取り、１段上の段部４５ａに載せ代えるという操作が
行われ、これで容器１が載置台の各段部４５ａを１段づ
つ（ゼロ段目から最上段まで）昇っていくようになって
いる。

【００２４】このとき、駆動モータ３９として不等速度
回転を行うことができる制御モータを使用し、搬送台４
７が載置台の各段部４５ａ上に置かれた容器１を受け取
り、１段上の段部４５ａに載せ代えるまでの回動速度が
遅くなるようにすると、搬送台４７と段部４５ａの間で
容器１が移し代えられるときのショックを和らげること
ができ、容器１の位置ずれや充填物の飛び出しをふせぐ
ことができる。また、搬送台４７の先端には押出板５０
が設置されており、載置台４５の最上段位置にきた容器
１を反転装置３２の受け板上に押し出す。

【００２５】反転装置３２は、図４及び図６に示すよう
に、容器１を載置する受け板５２と、受け板５２を傾動
させ容器１を反転させる反転機構５３等よりなる。受け
板５２は載置台４５の最上段部と面一状態に連設され、
また、その前端には容器１の前方位置を規制する係止部
５２ａが設けてあり、載置台４５に面する側には搬送台
４７の先端が通過する切欠き５２ｂが形成されている。
反転機構５３は、駆動モータ３９により伝導ベルト３９
ｂを介して回転する板カム５４、それに圧接する従節ロ
ーラ５５、連結ロッド５６、旋回レバー５７、旋回レバ
ー５７の一端に固定され機体に回転自在に支持された軸
５８、及び軸５８に固定された旋回アーム５９等からな
り、旋回アーム５９の上部は受け板５２の底部に固定さ
れている。

【００２６】そして、駆動モータ３９の回転が伝達され
て板カム５４が回転し、連結ロッド５６が往復動するこ
とで旋回レバー５７が軸５８を回動させ、これにより旋
回アーム５９が旋回して受け板５２が傾動し、その上の
容器１を係止部先端面５２ｃをガイドとして反転させ、
排出装置３３内に落下させる。つまり、受け板５２の下
方に軸５８があり、かつ旋回レバー５７の取付角と板カ
ム５４の軌跡により受け板５２が水平位置から傾動する
に従って次第に増速し、所定角度で急減速後停止するよ
うになすことで、容器旋回後の反転の勢いを大とし、容
器を確実に反転させることができる。

【００２７】排出装置３３は、図５及び図６に示すよう
に、反転装置３２によって反転されて落下する容器１を
受け入れる反転ガイド筒６１、その下部に連設され傾斜
自在とされた排出ガイド筒６２、その下部に設置され中
央に充填物が通る開口６３ａを有し、反転・落下する容
器１を受け止めて充填物を排出するストッパー６３、さ
らにその下部に連設され排出された充填物を袋８内に導
入する投入ホッパー６４、排出ガイド筒６２を所定角度
だけ傾斜させる傾斜機構６５等からなる。

【００２８】傾斜機構６５は、駆動モータ３９により伝
導ベルト３９ｂを介して回転する板カム６６、それに圧
接する従節ローラ６７、連結ロッド６８、傾動レバー６
９、その一端に固定され機体に回転自在に支持された軸
７０、及び軸７０に一端が固定された傾動アーム７１等
からなり、傾動アーム７１の他端は排出ガイド筒６２の
側面に固定されている。そして、反転ガイド筒６１及び
排出ガイド筒６２内を落下した容器１が、ストッパー６
３に受け止められて充填物を下方に排出した後、連結ロ
ッド６８が作動して傾動レバー６９を介して軸７０を回
動させ、これにより傾動アーム７１が傾動して排出ガイ
ド筒６２を所定角だけ傾斜させ、空容器１ａをストッパ
ー６３上を滑らせながら外部に放出する。放出後は連結
ロッド６８が逆に作動して排出ガイド筒６２を元の直立
位置に戻す。

【００２９】なお、この実施例の排出装置３３は、従来
の一体型ガイド筒２０（図８参照）と異なり、ガイド筒
が反転ガイド筒６１と排出ガイド筒６２の２つに分けら
れ、下方の排出ガイド筒６２のみが傾斜し空容器１ａを
排出するようになっているので、必要があれば、排出ガ
イド筒６２が空容器１ａを排出して元の直立位置に戻る
前に、次の容器１の反転・落下操作を開始することもで
き、能率アップを図ることができる。また、傾動部分の
質量が軽減されるので傾動動作を早くすることができ
る。

【００３０】回収シュート３４は、排出ガイド筒６２の
傾斜位置における開口に連なるように設置され、排出ガ
イド筒６２から放出される空容器１ａを回収する。

【００３１】また、図７に示すように、この充填物の自
動反転排出装置に隣接して周知の間欠回転テーブル型袋
詰め包装機７５が設置され、の給袋位置でチャック７
６に貯袋器７７から袋８を受け渡され、捺印工程、開袋
工程を経て、の充填位置で排出装置３３から排出され
る充填物が投入され、続いてシール工程等を経て、の
位置で包装済みの袋が排出されるようになっている。そ
して、自動反転排出装置のリフト装置３１には、載置台
４５の上から３段目の段部４５ａ上に容器１があるかど
うか、又はその段部４５ａ上にきた容器１内に充填物が
あるかどうかを常時検出するセンサ７８が設置され、そ
の検出信号が貯袋器７７から袋詰め包装器７５への給袋
動作を制御する制御装置７９へ送られるようになってい
る。

【００３２】図７において反転装置３２上にある容器１
の充填物は、現時点で包装機７５の充填位置にある袋
に対し投入される。一方、図７において上から３段目の
段部４５ａ上にある容器１の先頭からの順位は４番目で
あり、これに対応した順位での充填位置にくる包装機
７５のチャックは、現時点ではの給袋位置にある。そ
して、反転排出装置及び包装機７５の稼働中、もし上か
ら３段目の段部４５ａにあるべき容器１がないこと又は
容器１内に充填物がないことをセンサ７８で検出したと
きは、その検出信号は制御装置７９に送られ、これに対
応する順位のチャック（その時点では包装機のの給袋
位置にある）に対し袋８の供給が停止される。なお、セ
ンサ７８が検出する位置は上から３段目の段部に限られ
ず、要は、検出する位置にあるべき容器がなかったり、
容器に充填物がなかったりしたとき、その容器の順位
（先頭からの順位）に対応する順位で充填位置にくるチ
ャックに対し、袋８の供給を停止するように制御できれ
ばよい。

【００３３】上記したスクリューコンベア３６の回転、
押出装置３７の駆動、リフト装置３１のクランク機構４
８の駆動、反転装置３２の反転機構５３及び排出装置３
３の傾斜機構６５の駆動は、すべて駆動モータ３２の回
転と連動し、これによって、スクリューコンベア３６に
よる容器１の搬送動作、押出装置３７の押出板４３の押
出動作、リフト装置３１の搬送台４７による容器１の上
昇動作、反転装置３２の反転動作、及び排出装置３３の
空容器１ａ放出動作はすべて機械的に連動し設定通りの
適切なタイミングで実行される。

【００３４】

【発明の効果】本発明の自動反転排出装置によれば、充
填物を収納した容器を階段式に順次所定高さまで１段づ
つ間欠送りするリフト装置を設けたので、バーチカルコ
ンベア方式に比べ装置構成が簡潔で故障の発生が少な
く、付着物が容器内に混入することもなく衛生的で、清
掃も容易であり、さらに設備コストも安くあげることが
できる。また、リフト装置で上昇する容器はその最上段
位置において最短距離で反転装置に受け渡されるように
なっている（バーチカルコンベア方式では、反転排出部
との間に供給コンベア５が介在している）ので、搬送中
の不安定要素が減り装置のスピードアップを図ることが
できる。

【００３５】本発明の自動反転排出装置では、少なくと
もリフト装置による容器の上昇動作、反転装置の反転動
作、及び排出装置の容器放出動作の各動作を機械的に連
動させることができるので、高いスピードで稼働しても
容器の受渡しや反転、排出の作動タイミングが合わなく
なるようなことはなく、生産性を上げることができる。
同時に、ある時点でリフト装置上の所定位置に来た容器
が何動作目に反転・落下して充填物を排出するかが決ま
っているので、その位置に来る容器をセンサにより監視
することで、先に述べたような袋の無駄をなくすことが
確実に可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例の自動反転排出装置の全体構成を示す斜
視図である。

【図２】同じく側面図である。

【図３】同じく平面図である。

【図４】同じく反転装置の詳細を示す側面図である。

【図５】同じく排出装置の詳細を示す側面図である。

【図６】同じく反転装置及び排出装置の駆動機構を示す
平面図である。

【図７】同じく給袋動作制御方法の説明図である。

【図８】従来の自動反転排出装置を示す図である。

【符号の説明】

３０ 供給装置 ３１ リフト装置 ３２ 反転装置 ３３ 排出装置 ３４ 回収シュート ３５ 供給コンベア ３６ スクリューコンベア ３７ 押出装置 ４５ 階段式載置台 ４６ 基台 ４７ 搬送台 ５０ 押出板 ５２ 受け板 ６１ 反転ガイド筒 ６２ 排出ガイド筒 ６３ ストッパー

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 充填物が収納された容器を下記リフト装
   置の始端位置に供給する供給装置と、供給された容器を
   階段式に順次所定高さまで１段づつ間欠送りするリフト
   装置と、リフト装置の終端位置に来た容器を受け取りこ
   れを反転させる反転装置と、反転・落下する容器を受け
   入れその容器から排出される充填物を袋に導くとともに
   充填物排出後の空容器を放出する排出装置と、該排出装
   置から放出された空容器を回収する回収装置からなるこ
   とを特徴とする充填物の自動反転排出装置。
2. 【請求項２】 前記リフト装置が、中央部に長手方向に
   沿って空間が形成された複数段の階段式載置台と、該載
   置台の空間内に配設され該載置台の各段に対応して基台
   上に設置された複数段の搬送台と、該基台を介して全搬
   送台を同時に回動させ載置台に沿った往復動を行わせる
   駆動機構を備え、各搬送台はその往路において、載置台
   の各段部の位置から弧を描きながら昇り各々１段上の段
   部の位置に沈む軌跡を描くように駆動されることを特徴
   とする請求項１に記載された充填物の自動反転排出装
   置。
3. 【請求項３】 前記リフト装置の駆動機構がクランク式
   駆動機構であり、その駆動源に不等速回転をする駆動手
   段を用いたことを特徴とする請求項２に記載された充填
   物の自動反転排出装置。
4. 【請求項４】 前記供給装置が、充填物が収納された容
   器を次々に送る供給コンベアと、供給コンベアから送ら
   れた容器を受け取り、所定の間隔で１個づつ終端位置へ
   送り出すスクリューコンベアと、その終端位置にある容
   器を前記リフト装置の始端位置へ押し出す押出装置とか
   らなることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載
   された充填物の自動反転排出装置。
5. 【請求項５】 前記反転装置が、前記リフト装置の終端
   に連設され容器搬送方向の反対側に開口した切欠きを有
   し該リフト装置から送られた容器を受け取る受け板と、
   該受け板上の容器の位置を規制する係止部と、該受け板
   の下方に設けられた軸を回転中心として該受け板を傾動
   させる反転機構を備え、該反転機構は該受け板を傾動さ
   せるとき次第に速くその後急減速し停止させるものであ
   ることを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載され
   た充填物の自動反転排出装置。
6. 【請求項６】 前記排出装置が、前記反転装置によって
   反転・落下する容器を受け入れる反転ガイド筒と、該反
   転ガイド筒の下端部に連設されるとともに所定角だけ傾
   斜自在とされ、下記ストッパー上にある空容器を外部に
   放出する排出ガイド筒と、該排出ガイド筒の下端部に設
   置され中央に充填物が通る開口を有し反転・落下する容
   器を受け止めて充填物を排出させるストッパーと、排出
   された充填物を袋内に導入するホッパーと、該排出ガイ
   ド筒を傾斜させる傾斜機構を備えることを特徴とする請
   求項１〜５のいずれかに記載された充填物の自動反転排
   出装置。
7. 【請求項７】 前記リフト装置の所定位置における容器
   の有無又は容器内の充填物の有無を検出するセンサと、
   該センサの検出信号に基づいて貯袋器から包装機への給
   袋動作を制御する制御装置を備えることを特徴とする請
   求項１〜６のいずれかに記載された充填物の自動反転排
   出装置。