JPH08261187A - 流体圧縮機 - Google Patents

流体圧縮機

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JPH08261187A
JPH08261187A JP6993595A JP6993595A JPH08261187A JP H08261187 A JPH08261187 A JP H08261187A JP 6993595 A JP6993595 A JP 6993595A JP 6993595 A JP6993595 A JP 6993595A JP H08261187 A JPH08261187 A JP H08261187A
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JP
Japan
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cylinder
refrigerant
cast iron
oil
fluid compressor
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Application number
JP6993595A
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English (en)
Inventor
Shinobu Sato
佐藤  忍
Tetsuo Fukuda
鉄男 福田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Priority to TW085100728A priority patent/TW329461B/zh
Priority to CN96105516A priority patent/CN1104565C/zh
Priority to KR1019960005610A priority patent/KR0161369B1/ko
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/04Heavy metals
    • F05C2201/0433Iron group; Ferrous alloys, e.g. steel
    • F05C2201/0436Iron
    • F05C2201/0439Cast iron
    • F05C2201/0442Spheroidal graphite cast iron, e.g. nodular iron, ductile iron

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  • Rotary Pumps (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】HFC系冷媒を採用することを前提にして、潤
滑油との相溶性の向上を図り、それによる耐摩耗性の向
上と、耐久性および信頼性の確保を得られる流体圧縮機
を提供する。 【構成】ヘリカルブレード式圧縮機構部22を備え、冷
媒としてHFC系冷媒を使用し、この冷媒とともに使用
される潤滑油として、エステル系油、ポリエーテル系
油、アルキルベンゼン系油、テフロン系油の一種または
前記各系油を二種以上混合させた潤滑油を使用する。ヘ
リカルブレード式圧縮機構部を構成する摺動部材として
の回転力伝達機構はオルダム機構40とし、摺動部材の
一方を構成するピストン27を、ねずみ鋳鉄または球状
黒鉛鋳鉄とし、他方を構成するオルダム受け(第2のシ
リンダ軸受け)33を窒化珪素セラミックスまたは表面
硬化処理を施した炭素鋼もしくは特殊鋼とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、冷凍サイク
ルの冷媒を圧縮する圧縮機であって、特にへリカルブレ
ード式圧縮機構部を備えた流体圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】へリカルブレード式圧縮機構部を備えた
流体圧縮機が知られている。これは、電動機部を外嵌し
たシリンダ内にピストンが偏心配置されている。ピスト
ンには一端側から他端側へ徐々にピッチを小とする螺旋
状の溝が形成され、ブレードが出入り自在に嵌込まれ
る。
【0003】シリンダとピストンとの間の空間は、ブレ
ードによって複数に仕切られることになり、シリンダ内
には、この一端側から他端側へ、徐々にその容積を小と
する圧縮室が形成される。
【0004】シリンダの回転力は伝達機構を介してピス
トンへ伝達され、シリンダとピストンとが位置関係を保
ったまま、相対的な周速で、かつ同期的に回転する。こ
れらの回転にともなってブレードがピストンの径方向に
突没する。
【0005】たとえば、冷凍サイクル中の冷媒ガスが、
吸込み通路を介してシリンダ内に吸込まれ、各圧縮室の
うちで最も吸込み側に位置する圧縮室から、最も吐出側
に位置する圧縮室へ徐々に移送され、徐々に圧縮され
る。
【0006】最も吐出側の圧縮室に到達したところで所
定圧まで上昇し、吐出流路を介して一旦、密閉ケース1
内に導出案内される。そして、充満する高圧ガスは、密
閉ケースに接続される吐出管から冷凍サイクルへ導かれ
る。
【0007】この種の流体圧縮機においては、従来よ
り、冷媒としてCFC(クロロフルオロカーボン)12
(以下、R12と言う)冷媒、あるいはHCFC(ハイ
ドロクロロフルオロカーボン)22(以下、R22と言
う)冷媒が用いられる。また、この圧縮機構部の駆動を
円滑に保持するための潤滑油として、ナフテン系やパラ
フィン系の鉱油が用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記R
12冷媒は、完全にハロゲン化されたクロロフルオロカ
ーボンであって塩素を含む。そのため、大気圏で科学的
に安定したオゾン層を破壊する恐れが強いため、将来は
生産を全廃とすることが決定済みである、規制対象とさ
れた特定フロンである。
【0009】一方、R22冷媒は、塩素を含んでいるが
水素があるため大気圏で分解し易く、オゾン層を破壊す
る力が弱い指定フロンであるが、オゾン破壊係数が残る
点から、近時、使用量の総量規制が開始され、将来は原
則廃止の計画になっている。
【0010】このような事情から、これらの特定フロン
または指定フロンに代わる新たな冷媒が求められてい
て、オゾン層破壊がないことを中心として新代替え物質
の開発を促進した結果、塩素原子を含まないHFC(ハ
イドロフルオロカーボン)系冷媒が採用されるに至っ
た。
【0011】代替え冷媒としてのHFC系冷媒では、冷
媒に塩素原子を含まないことが特徴である。そのため、
摺動部材における耐摩耗性に対して悪影響がみられる虞
れがあり、この摺動部材の耐摩耗性を充分に考慮しなけ
ればならない。
【0012】本発明は上記事情にもとづきなされたもの
であり、その目的とするところは、HFC系冷媒を採用
することを前提にして、潤滑油との相溶性の向上を図
り、摺動部材の耐摩耗性の向上と、耐久性および信頼性
の確保を得られる流体圧縮機を提供しようとするもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明の流体圧縮機は、請求項1として、ヘリカ
ルブレード式圧縮機構部を備え、冷媒としてHFC系冷
媒を使用し、この冷媒とともに使用される潤滑油とし
て、エステル系油、ポリエーテル系油、アルキルベンゼ
ン系油、テフロン系油の一種または前記各系油を二種以
上混合させた潤滑油を使用する流体圧縮機において、上
記ヘリカルブレード式圧縮機構部における摺動部材の一
方を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄とし、他方を窒化
珪素セラミックスまたは表面硬化処理を施した炭素鋼も
しくは特殊鋼としたことを特徴とする。
【0014】請求項2として、請求項1記載の上記へリ
カルブレード式圧縮機構部は、その両端部が、それぞれ
シリンダ軸受けを介して軸受具に回転自在に枢支される
シリンダと、両端軸部が上記軸受具に偏心して軸支さ
れ、これら軸部間が上記シリンダ内に偏心配置される回
転体と、この回転体周面に設けられ軸方向に沿って徐々
に小さくなるピッチで形成される螺旋状の溝と、この溝
に出入り自在に嵌め込まれる螺旋状のブレードと、この
ブレードによって徐々に容積を小として仕切られる複数
の圧縮室と、上記シリンダと上記回転体とを相対的な周
速で、かつ同期的に回転させ、圧縮室に吸込まれる冷媒
ガスを圧縮室に徐々に移送しながら圧縮して吐出させる
回転力伝達機構とから構成される。
【0015】請求項3として、請求項2記載の回転力伝
達機構はオルダム機構であり、摺動部材の一方はオルダ
ムリングであり、他方はピストンのオルダム部またはオ
ルダム受けであることを特徴とする。
【0016】請求項4として、請求項3記載のピストン
部材は、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄から構成され、
かつこれらのフェライト率は25%以下であり、少なく
ともオルダムリングとの摺動面に遊離グラファイト部を
除いてHV0.05 750以上の硬度で、厚さ20μm 以上の
焼入れ硬化層が形成されることを特徴とする。
【0017】請求項5として、請求項3記載のオルダム
リング部材は、窒化珪素セラミックスから構成され、そ
の曲げ強度は70Kgf /mm2 以上であることを特徴とす
る。請求項6として、請求項3記載のオルダムリング部
材は、表面硬化処理を施した炭素鋼もしくは特殊鋼から
構成され、かつ浸炭処理または窒化処理によりHV0.05
750以上の硬度で、厚さ10μm 以上の表面硬化層が形
成されることを特徴とする。
【0018】請求項7として、請求項3記載のオルダム
受け部材は、表面硬化処理を施した炭素鋼もしくは特殊
鋼から構成され、浸炭処理または窒化処理によりHV0.
05 750以上の硬度で、厚さ10μm 以上の表面硬化層が
形成されることを特徴とする。
【0019】上記目的を達成するために第2の発明の流
体圧縮機は、請求項8として、ヘリカルブレード式圧縮
機構部を備え、冷媒としてHFC系冷媒を使用し、この
冷媒とともに使用される潤滑油として、エステル系油、
ポリエーテル系油、アルキルベンゼン系油、テフロン系
油の一種または前記各系油を二種以上混合させた潤滑油
を使用する流体圧縮機において、上記ヘリカルブレード
式圧縮機構部における摺動部材の一方を、ねずみ鋳鉄ま
たは球状黒鉛鋳鉄とし、他方をねずみ鋳鉄または球状黒
鉛鋳鉄もしくは封孔処理を施した鉄基焼結合金としたこ
とを特徴とする。
【0020】請求項9として、請求項8記載のへリカル
ブレード式圧縮機構部は、その両端部が、それぞれシリ
ンダ軸受けを介して軸受具に回転自在に枢支されるシリ
ンダと、両端軸部が上記軸受具に偏心して軸支され、こ
れら軸部間が上記シリンダ内に偏心配置される回転体
と、この回転体周面に設けられ軸方向に沿って徐々に小
さくなるピッチで形成される螺旋状の溝と、この溝に出
入り自在に嵌め込まれる螺旋状のブレードと、このブレ
ードによって徐々に容積を小として仕切られる複数の圧
縮室と、上記シリンダと上記回転体とを相対的な周速
で、かつ同期的に回転させ、圧縮室に吸込まれる冷媒ガ
スを圧縮室に徐々に移送しながら圧縮して吐出させる回
転力伝達機構とから構成されることを特徴とする。
【0021】請求項10として、請求項8記載の摺動部
材は、その一方はピストン軸部もしくはシリンダ軸受け
であり、他方はこれらを回転自在に枢支する軸受具であ
ることを特徴とする。
【0022】請求項11として、請求項10記載のピス
トン軸部もしくはシリンダは、ねずみ鋳鉄または球状黒
鉛鋳鉄から構成され、フェライト率が25%以下である
ことを特徴とする。
【0023】請求項12として、請求項10記載の軸受
具は、封孔処理を施した鉄基焼結合金から構成され、樹
脂材料または高延性を有する金属を溶浸もしくは含浸さ
せて密度比85%以上としたことを特徴とする。
【0024】上記目的を達成するために第3の発明の流
体圧縮機は、請求項13として、ヘリカルブレード式圧
縮機構部を備え、冷媒としてHFC系冷媒を使用し、こ
の冷媒とともに使用される潤滑油として、エステル系
油、ポリエーテル系油、アルキルベンゼン系油、テフロ
ン系油の一種または前記各系油を二種以上混合させた潤
滑油を使用する流体圧縮機において、上記ヘリカルブレ
ード式圧縮機構部を構成する摺動部材の一方または他方
を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄としたことを特徴と
する。
【0025】請求項14として、請求項13記載のへリ
カルブレード式圧縮機構部は、その両端部が、それぞれ
シリンダ軸受けを介して軸受具に回転自在に枢支される
シリンダと、両端軸部が上記軸受具に偏心して軸支さ
れ、これら軸部間が上記シリンダ内に偏心配置される回
転体と、この回転体周面に設けられ軸方向に沿って徐々
に小さくなるピッチで形成される螺旋状の溝と、この溝
に出入り自在に嵌め込まれる螺旋状のブレ−ドと、この
ブレ−ドによって徐々に容積を小として仕切られる複数
の圧縮室と、上記シリンダと上記回転体とを相対的な周
速で、かつ同期的に回転させ、圧縮室に吸込まれる冷媒
ガスを圧縮室に徐々に移送しながら圧縮して吐出させる
回転力伝達機構とから構成されることを特徴とする。請
求項15として、請求項14記載の摺動部材は、その一
方はピストンであり、他方はシリンダであることを特徴
とする。
【0026】
【作用】ヘリカルブレード式圧縮機構部を備えること
と、冷媒としてHFC系冷媒を使用すること、およびこ
の冷媒とともに使用される潤滑油として、エステル系
油、ポリエーテル系油、アルキルベンゼン系油、テフロ
ン系油の一種または前記各系油を二種以上混合させた潤
滑油を使用することを前提とする。
【0027】第1の発明においては、上記圧縮機構部を
構成する摺動部材の一方を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛
鋳鉄とし、他方を窒化珪素セラミックスまたは表面硬化
処理を施した炭素鋼もしくは特殊鋼とした。
【0028】第2の発明においては、上記圧縮機構部に
おける摺動部材の一方を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳
鉄とし、他方をねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄もしくは
封孔処理を施した鉄基焼結合金とした。
【0029】第3の発明においては、上記圧縮機構部を
構成する摺動部材の一方または他方を、ねずみ鋳鉄また
は球状黒鉛鋳鉄とした。したがって、塩素原子を含ま
ず、オゾン層破壊の虞れがない反面、極圧性のないHF
C系冷媒使用での厳しい潤滑条件下でありながら、潤滑
油と圧縮機構部素材の選択により、圧縮機構部摺動部材
の摩耗量の低減が得られる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。本発明の流体圧縮機は、冷凍サイクル装置に
用いられていて、使用される冷媒はHFC系冷媒であ
る。さらに述べれば、ここでは、R32/R125/R
134aの三種混合冷媒を用いることとする。
【0031】図1に示す圧縮機本体20は、軸方向が水
平方向に向けられ、両端部が閉塞される密閉ケース21
と、この密閉ケース内に収容されるへリカルブレード式
圧縮機構部22および電動機部23とから構成される。
【0032】上記圧縮機構部22は、両端が開口するシ
リンダ24を有しており、このシリンダの外周面にはシ
リンダカバー24aを介してロータ25が嵌着される。
そして、密閉ケース21内周面にはステータ26が嵌着
され、ロータ25とともに上記電動機部23が構成され
る。
【0033】上記シリンダ24内に、回転体としてのピ
ストン27が偏心配置されている。ピストン27がシリ
ンダ24内に偏心配置されることにより、ピストンの軸
方向に沿う周壁一部がシリンダの内周壁に転接する。
【0034】このピストン27周面には一端側から他端
側へ徐々にピッチを小とする螺旋状の溝28が形成さ
れ、この溝28に螺旋状のブレード29が出入り自在に
嵌込まれる。(図では互いに簡略化して示す)シリンダ
24とピストン27との間の空間は上記ブレード29に
よって複数に仕切られ、シリンダ24内には、シリンダ
の一端側から他端側、すなわち吸込側から吐出側へ徐々
にその容積を小とする複数の圧縮室S…が形成される。
【0035】上記ピストン27の軸方向一端部に主軸部
27a、他端部に副軸部27bが形成され、これら軸部
が密閉ケース21の内壁に固定された主軸受具30と、
副軸受具31の枢支孔部30a,31aに差込まれ、回
動自在に枢支される。
【0036】上記枢支孔部30a,31aは主軸受具3
0,副軸受具31において偏心して設けられ、ここに差
し込まれる上記ピストン27は偏心した位置に枢支され
ることになる。
【0037】主軸受具30と、副軸受具31は、それぞ
れ密閉ケース21の内壁に取付け固定されるフランジ部
30b,31bと、このフランジ部に一体に突設される
枢支軸部30c,31cとからなる。
【0038】一方、シリンダ24の両端部内周面には、
それぞれメタルからなるシリンダ軸受け32,33が圧
入嵌着され、それぞれ主,副軸受具30,31の枢支軸
部30c,31c外周面との間に介在される。
【0039】ここで、主軸受具枢支軸部30cとシリン
ダ24一端部との間に介在するシリンダ軸受けを第1の
シリンダ軸受け32と呼び、副軸受具枢支軸部31cと
シリンダ24他端部との間に介在するシリンダ軸受けを
第2のシリンダ軸受け33と呼ぶ。
【0040】第1のシリンダ軸受け32は、肉厚の厚い
リング状に形成されていて、その一側面がシリンダ24
端面と同一面に揃えられる。他側面であるシリンダ24
内部側端面の一部は突出していて、この突出部はブレー
ド29端部に対向する。その位置の設定から、上記突出
部はブレード押え部32aとなっている。
【0041】上記第2のシリンダ軸受け33は、後述す
るような回転力伝達機構としてのオルダム機構40の一
部を構成する。上記密閉ケース21の一側面には吸込管
41が接続されていて、この開口端は主軸受具30の枢
支孔部30aに連通する。上記ピストン27の主軸部2
7a端面からこの軸方向に沿って吸込み案内通路42が
設けられていて、この通路はピストン27の端部外周面
に開口している。
【0042】上記シリンダ24のオルダム機構40近傍
位置に、ブレードストッパ43が設けられる。このブレ
ードストッパ43は上記ピストン27の端部に設けられ
る凹陥部に対向し、かつ近接した位置まで突出するとと
もに、この軸方向に沿って導出案内孔44が開口され
る。
【0043】すなわち、このブレードストッパ43は、
ピストン27周面に巻装されるブレード29端部と対向
するよう突出し、かつ上記導出案内孔44はシリンダ2
4内部と密閉ケース21内部とを連通する。さらに、密
閉ケース21の端部には吐出管45が接続される。
【0044】また、密閉ケース21の内底部に沿って潤
滑油を集溜する油溜り部46が形成される。この油溜り
部46に集溜される潤滑油は、エステル系油、ポリエー
テル系油、アルキルベンゼン系油、テフロン系油の一種
または前記各系油を二種以上混合させたものである。こ
こでは、4価エステル VG68(JISの粘度グレー
ド)相当の潤滑油が用いられる。
【0045】上記主軸受具30と、副軸受具31には一
体に、下端部が油溜り部46の潤滑油中に浸漬するよう
延出される油吸上げ路47a,47bが設けられてい
る。これら油吸上げ路47a,47bの上端部は主軸受
具30と、副軸受具31を貫通して、これらの枢支孔部
30a,31aに開口する。
【0046】一方、油吸上げ路47a,47bの上端開
口部に対向するピストン27の両軸部27b,27b
に、へリカルブレードからなる給油ポンプ48,48が
巻装される。
【0047】つぎに、上記オルダム機構40について詳
述する。図2に分解して示すように、シリンダ24の他
端部側は、シリンダ端面近傍位置に一対のねじ孔34が
設けられ、これと対向する第2のシリンダ軸受け33の
周面部位に凹陥穴35が設けられる。
【0048】そして、第2のシリンダ軸受け33をシリ
ンダ24内周面に挿嵌した状態で、シリンダのねじ孔3
4に止めねじ36を螺挿して、その先端部をシリンダ軸
受け33の凹陥穴35に突き当てる。止めねじ36を締
結すれば、シリンダ24にシリンダ軸受け33を強固に
固定できる。
【0049】また、上記第2のシリンダ軸受け33は、
肉厚の厚いリング状をなし、シリンダの内周面に嵌着固
定された状態で、その一側面がシリンダ端面と同一面に
揃えられる。
【0050】他側端であるシリンダ内部側端面には、1
80°対称位置に一対のキー部である掛合部37,37
が一体に設けられる。これら掛合部37,37は、互い
の内側間隔寸法がシリンダ軸受け33の内径寸法とほぼ
一致し、外側間隔寸法が外径寸法とほぼ一致する。正面
視でほぼ矩形状をなし、それぞれの左右両側面は充分な
研磨加工が施されている。
【0051】一方、上記ピストン27は副軸部27bと
隣接してキー部であるピストンオルダム部27cが設け
られる。このピストンオルダム部27cは、副軸部27
bの直径寸法と同一もしくは僅かに大の間隔寸法を有
し、互いに正確な平行度をもって加工される一対の平行
面からなる。
【0052】このピストンオルダム部27cと上記第2
のシリンダ軸受け33の掛合部37,37との間にオル
ダムリング38が介在される。すなわち、第2のシリン
ダ軸受け33はいわゆるオルダム受けとして機能する。
【0053】上記オルダムリング38は、その一側面に
上記ピストンオルダム部27cに摺動自在に掛合する一
対の第1のキー溝39a,39aが互いに180°対向
する位置に設けられる。他側面には、上記シリンダ軸受
け33の掛合部37,37に摺動自在に掛合する一対の
第2のキー溝39b,39bが互いに180°対向する
位置に設けられる。
【0054】上記第1のキー溝39aと第2のキー溝3
9bとは、互いに直交する位置に設けられる。オルダム
リング38の内径寸法は、副軸部27bに干渉しないよ
うこの軸径よりも大きく設定され、かつ外径寸法はピス
トン27の外径寸法とほぼ同一である。
【0055】このようにして構成される圧縮機であり、
電動機部23への通電にともなってロ−タ25とシリン
ダ24とが一体に回転する。このシリンダ24と、第
1,第2のシリンダ軸受け32,33とは一体に形成さ
れているので、これらは一斉に回転する。特に、第2の
シリンダ軸受け33の回転は、ここに設けられる一対の
掛合部37,37を介してオルダムリング38の第2の
キー溝39b,39bに伝達され、オルダムリング38
が回転する。
【0056】そしてまた、オルダムリング38の第1の
キー溝39a,39aにピストン27のピストンオルダ
ム部27cが掛合しているところから、オルダムリング
38の回転は、ピストン27に伝達される。
【0057】シリンダ24に対してピストン27は偏心
した位置に枢支されているが、オルダムリング38は第
1,第2のキー溝39a,39bを備えているので、シ
リンダ24とピストン27は、互いの半径の相違から相
対的な周速で、かつ互いの位置関係を保ったまま同期し
て回転する。
【0058】これらシリンダ24とピストン27との回
転にともなってブレ−ド29が溝28に対して出入し、
ピストンの径方向に突没する。その影響で圧縮室Sが負
圧化して、冷凍サイクル中の低圧の冷媒ガスが吸込管4
1から吸込まれる。
【0059】HFC系冷媒である冷媒ガスは、主軸受具
30に形成される枢支孔部30aと吸込み案内通路42
を介してシリンダ24内に導かれる。そして、各圧縮室
Sのうちで最も吸込側に位置する圧縮室から、最も吐出
側に位置する圧縮室へ順次移送され、この間に徐々に圧
縮される。
【0060】最も吐出側の圧縮室Sに移送されたところ
で所定圧まで上昇し、この高圧ガスはブレードストッパ
43とシリンダカバー24aに設けられる導出案内孔4
4を介して密閉ケース21内へ導出される。
【0061】高圧ガスは、密閉ケース21内で一旦充満
してから吐出管45に導かれ、外部の冷凍サイクル機器
に導出されることになる。同時に、ピストン軸部27
a,27bの回転にともなって、ここに巻装される給油
ポンプ48,48が駆動状態になり、油溜り部46に集
溜する潤滑油を油吸上げ路47a,47bを介して吸上
げる。潤滑油は、圧縮機構部22を構成する各摺動部材
に給油され、この潤滑性が確保される。第1の発明であ
る請求項1ないし請求項7に対応する流体圧縮機とし
て、下記表1の実施例1,2に示すような条件を設定す
る。
【0062】
【表1】
【0063】ヘリカルブレード式圧縮機構部22を構成
する摺動部材の一方であるオルダム機構40のピストン
27は、実施例1および実施例2ともに、FC250相
当のねずみ鋳鉄もしくは球状黒鉛鋳鉄であり、そのフェ
ライト率(フェライトが析出している面積の比率)は5
%に設定する。
【0064】上記オルダムリング38は、第1の実施例
として、窒化珪素セラミックスを用いる。この場合の曲
げ強度は、70Kgf /mm2 以上なければならない。第2
の実施例として、JIS SUS430相当の特殊鋼に表面窒化処
理を施したものを用いる。この場合は、HV0.05 750以
上の硬度、厚さ10μm 以上の表面硬化層が形成されな
ければならない。
【0065】いずれの実施例においても、少なくともオ
ルダムリング38との摺動面であるピストンオルダム部
27c表面は、遊離グラファイト部を除いて、HV0.05
750以上の硬度で、厚さ20μm 以上の焼入れ硬化層を
形成する。
【0066】このような実施例1,2の条件下で、図3
に示すように、運転時間に対するピストン/オルダムリ
ングの摩耗量の和の特性をA曲線で示す。すなわち、極
く初期の段階(約300 時間)で摩耗量の和が所定量(約
5μm )になった後は、所定の連続運転時間(約5,000
時間)経過してもほとんど変化がなく、これらの耐摩耗
性が向上することが分かる。
【0067】これに対して、比較例1および比較例2
の、運転時間に対するピストン/オルダムリングの摩耗
量の和の特性をB曲線(比較例1)と、C曲線(比較例
2)として示す。
【0068】これら比較例1,2の条件特定は、先の表
1に示す通りである。すなわち、比較例1では、用いら
れる冷媒と潤滑油を実施例1,2と同一とし、ピストン
はFC250相当とし、表面硬化処理をなすも、フェラ
イト率を30%とする。オルダムリングは、JIS S45C相
当の炭素鋼を採用する。
【0069】比較例2では、用いられる冷媒を実施例
1,2と同一とするも。潤滑油は、ナフテン系鉱油 V
G56を用いる。ピストンはFC250相当とし、表面
硬化処理をなすも、フェライト率を30%とする。オル
ダムリングはJIS S45C相当の炭素鋼を採用する。
【0070】再び図3に示すように、比較例1のB曲線
は、極く早い段階(約500 時間)で摩耗量の和が高い状
態(約20μm )になり、それ以降も漸増して使用に耐
えられない。比較例2のC曲線では、所定の連続時間
(約5,000 時間)で実施例1,2のほとんど3倍の摩耗
量の和(約15μm )となって、耐摩耗性に劣る。第1
の発明のうちの請求項5ないし請求項7に対応する流体
圧縮機として、表2の実施例3,4に示すような条件を
設定する。
【0071】
【表2】
【0072】すなわち、冷媒は三種混合冷媒を用い、潤
滑油は4価エステルVG68相当のものを用いる。実施
例3において、摺動部材の一方であるオルダムリング3
8は、窒化珪素セラミックスを用いる。他方であるオル
ダム受け(第2のシリンダ軸受け33)は、JIS S45C相
当の炭素鋼を採用し、窒化処理を行って表面硬化層を得
ている。
【0073】第4の実施例において、オルダムリングを
JIS SUS430相当の特殊鋼とし、窒化処理を行って表面硬
化層を得ている。オルダム受けは、粉末ハイス鋼(SK
H56相当の高速度鋼)で焼入れ処理をなし、樹脂封孔
処理をなす。
【0074】いずれの実施例においても、オルダム受け
である第2のシリンダ軸受け33は、表面硬化処理によ
りHV0.05 750以上の硬度で、厚さ10μm 以上の表面
硬化層が形成されている。
【0075】一方、比較例3では、用いられる冷媒およ
び潤滑油を実施例3,4と同一とする。オルダムリング
およびオルダム受けはJIS S45C相当の炭素鋼を用いる。
比較例4では、冷媒はHCFC22(R22)冷媒、潤
滑油はナフテン系鉱油を用いる。オルダムリングおよび
オルダム受けは、JIS S45C相当の炭素鋼を用いる。
【0076】図4に示すように、表2のような条件設定
のもとで、運転時間に対するオルダムリング/オルダム
受けの摩耗量の和は、実施例3,4では運転直後(約20
0 時間)に一定量(約5μm )に達した後は、所定の連
続運転時間(約5,000 時間)を経過してもほとんど変化
がなく、耐摩耗性に優れる。
【0077】一方で、比較例3においては、早い時間
(約2,000 時間)の経過で最大25μm の摩耗をなし、
ほとんど実用には適さない。比較例4においては、所定
の連続運転時間(5,000 時間)を経過した時点で、実施
例3,4の約4倍程度の摩耗量の和(約20μm )があ
り、その差は歴然である。第2の発明の請求項8ないし
請求項12に対応する流体圧縮機として、表3の実施例
5,6に示すような条件を設定する。
【0078】
【表3】
【0079】すなわち、冷媒は三種混合冷媒を用い、潤
滑油は4価エステルVG68相当のものを用いる。実施
例5において、摺動部材の一方であるピストン27は、
FC250相当のねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を用い
る。このフェライト率は5%とする。他方である主軸受
具30や副軸受具31も、FC250相当のねずみ鋳鉄
または球状黒鉛鋳鉄を用いる。このフェライト率も5%
とする。
【0080】実施例6において、ピストン27は、FC
250相当のねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄で、フェラ
イト率は5%とする。主軸受具30や副軸受具31は、
JISSMF-4 相当の焼結合金で、樹脂封孔処理がなされて
いる。
【0081】なお、実施例6における封孔処理を施した
鉄基焼結合金は、樹脂材料または高延性を有する金属を
溶浸もしくは含浸させて密度85%以上とした。一方、
比較例5では、用いられる冷媒および潤滑油を実施例
5,6と同一とする。ピストンおよび軸受具ともに、F
C250相当のねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を用いる
が、フェライト率は30%である。
【0082】比較例6では、冷媒はR22冷媒を用い、
潤滑油はテフテン系鉱油VG56を用いる。ピストンお
よび軸受具ともに、FC250相当のねずみ鋳鉄または
球状黒鉛鋳鉄を用いるが、フェライト率は30%であ
る。
【0083】図5に示すように、表3のような条件設定
のもとで、運転時間に対するピストン/軸受具の摩耗量
の和は、実施例5,6では運転開始後(約1,000 時間)
に一定量(約2μm )に達した後は、所定の連続運転時
間(約5,000 時間)に亘ってもほとんど変化がなく、耐
摩耗性に優れる。
【0084】一方で、比較例5においては、所定の連続
運転時間経過後で各実施例のほとんど4倍(約8μm )
の摩耗をなし、比較例6においては、同時間経過後で、
各実施例の2倍強(約4μm 強)程度の摩耗量の和があ
る。したがって、実施例の優位性は確保されている。
【0085】なお、いずれの実施例5,6においても、
ピストン27に代わってシリンダ軸受け30,31に対
して上述同様の条件設定をなせば、同様の耐摩耗性の向
上を得られることは、言うまでもない。第3の発明の請
求項13ないし請求項15に対応する流体圧縮機とし
て、表4の実施例7に示すように条件を設定する。
【0086】
【表4】
【0087】すなわち、実施例7において、冷媒は三種
混合冷媒、潤滑油は4価エステルVG68相当のものを
用いる。摺動部材の一方であるピストン27は、FC2
50相当のねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を用いる。こ
のフェライト率は5%である。他方であるシリンダ24
も、FC250相当のねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄を
用いる。このフェライト率も5%である。
【0088】一方、比較例7では、用いられる冷媒およ
び潤滑油ともに実施例7と同一とする。ピストンおよび
軸受具は、FC250相当のねずみ鋳鉄または球状黒鉛
鋳鉄を用いるが、フェライト率は30%である。
【0089】比較例8では、冷媒はR22冷媒を用い、
潤滑油はナフテン系鉱油VG56を用いる。ピストンお
よびシリンダともに、FC250相当のねずみ鋳鉄また
は球状黒鉛鋳鉄を用いるが、フェライト率は30%であ
る。
【0090】図6に示すように、表4のような条件設定
のもとで、運転時間に対するピストンブレード溝29
と、シリンダ24内面の摩耗量の和は、実施例7では所
定時間(約2,000 時間)経過までに一定量(約2μm )
に達した後は、長期の連続運転時間(約5,000 時間)に
亘ってもほとんど変化がなく、耐摩耗性に優れる。
【0091】一方で、比較例7においては、早期の時間
(約1,000 時間)経過までに摩耗量の和が急上昇をな
し、それ以降漸増を継続する。長期の連続運転時間(約
5,000時間)に亘って実施例の3倍弱(約、8μm )に
もなり、耐摩耗性に劣る。
【0092】比較例8においては、早期の時間(約1,20
0 時間)経過までに摩耗量の和が急上昇をなし、それ以
降漸増を継続する。長期の連続運転時間(5,000 時間)
に亘って実施例の2倍弱(約5μm 弱)にもなり、耐摩
耗性に劣る。
【0093】以上の比較例において、FC250相当の
ねずみ鋳鉄もしくは球状黒鉛鋳鉄におけるフェライト率
を30%と設定することにより、硬度低下と、凝着し易
い傾向が認められる。
【0094】なお上記実施例においては、用いられるH
FC系冷媒として、R32/R125a/R134aの
三種混合冷媒を適用して説明したが、これに限定される
ものではなく、R32/R134aの二種混合冷媒ある
いはR125/R143aの二種混合冷媒を用いること
ができる。
【0095】そして、単冷媒の使用も可能である。すな
わち、ジフルオロメタン(R32)、ペンタフルオロエ
タン(R125)、1,1,2,2−テトラフルオロエ
タン(R134a)、1,1,2−トリフルオロエタン
(R143)、1,1,1−トリフルオロエタン(R1
43a)、1,1−ジフルオロエタン(R152a)、
モノフルオロエタン(R161)などである。
【0096】これら単冷媒の中では、R134、R13
4a、R143、R143aが従来のCFC12(R1
2)の冷媒に近い沸点を有し代替え冷媒として好ましい
ものである。
【0097】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に各請求項に
よれば、HFC冷媒と相溶性の良い潤滑油との組合わせ
を前提に、摺動部材の耐摩耗性の向上を図り、耐久性お
よび信頼性を向上した流体圧縮機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の、流体圧縮機の縦断面図。
【図2】同実施例の、オルダム機構を分解した斜視図。
【図3】実施例1,2と比較例1,2の特性図。
【図4】実施例3,4と比較例3,4の特性図。
【図5】実施例5,6と比較例5,6の特性図。
【図6】実施例7と比較例7,8の特性図。
【符号の説明】
22…ヘリカルブレード式圧縮機構部、30…主軸受
具、31…副軸受具、32,33…シリンダ軸受け、2
4…シリンダ、27…回転体(ピストン)、28…溝、
29…ブレ−ド、S…圧縮室、40…オルダム機構、3
8…オルダムリング、33…オルダム受け(第2のシリ
ンダ軸受け)、27c…ピストンオルダム部。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘリカルブレード式圧縮機構部を備え、冷
    媒としてHFC系冷媒を使用し、この冷媒とともに使用
    される潤滑油として、エステル系油、ポリエーテル系
    油、アルキルベンゼン系油、テフロン系油の一種または
    前記各系油を二種以上混合させた潤滑油を使用する流体
    圧縮機において、 上記ヘリカルブレード式圧縮機構部における摺動部材の
    一方を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄とし、他方を窒
    化珪素セラミックスまたは表面硬化処理を施した炭素鋼
    もしくは特殊鋼としたことを特徴とする流体圧縮機。
  2. 【請求項2】上記へリカルブレード式圧縮機構部は、 その両端部が、それぞれシリンダ軸受けを介して軸受具
    に回転自在に枢支されるシリンダと、 両端軸部が上記軸受具に偏心して軸支され、これら軸部
    間が上記シリンダ内に偏心配置される回転体と、 この回転体周面に設けられ軸方向に沿って徐々に小さく
    なるピッチで形成される螺旋状の溝と、 この溝に出入り自在に嵌め込まれる螺旋状のブレ−ド
    と、 このブレ−ドによって徐々に容積を小として仕切られる
    複数の圧縮室と、 上記シリンダと上記回転体とを相対的な周速で、かつ同
    期的に回転させ、圧縮室に吸込まれる冷媒ガスを圧縮室
    に徐々に移送しながら圧縮して吐出させる回転力伝達機
    構とから構成されることを特徴とする請求項1記載の流
    体圧縮機。
  3. 【請求項3】上記回転力伝達機構はオルダム機構であ
    り、摺動部材の一方はオルダムリングであり、他方はピ
    ストンのオルダム部またはオルダム受けであることを特
    徴とする請求項2記載の流体圧縮機。
  4. 【請求項4】上記ピストン部材は、ねずみ鋳鉄または球
    状黒鉛鋳鉄から構成され、かつこれらのフェライト率
    (フェライトが析出している面積の比率)は25%以下
    であり、少なくともオルダムリングとの摺動面に遊離グ
    ラファイト部を除いてHV0.05750以上の硬度で、厚さ
    20μm 以上の焼入れ硬化層が形成されることを特徴と
    する請求項3記載の流体圧縮機。
  5. 【請求項5】上記オルダムリング部材は、窒化珪素セラ
    ミックスから構成され、その曲げ強度は70Kgf /mm2
    以上であることを特徴とする請求項3記載の流体圧縮
    機。
  6. 【請求項6】上記オルダムリング部材は、表面硬化処理
    を施した炭素鋼もしくは特殊鋼から構成され、かつ浸炭
    処理または窒化処理によりHV0.05 750以上の硬度で、
    厚さ10μm 以上の表面硬化層が形成されることを特徴
    とする請求項3記載の流体圧縮機。
  7. 【請求項7】上記オルダム受け部材は、表面硬化処理を
    施した炭素鋼もしくは特殊鋼から構成され、浸炭処理ま
    たは窒化処理によりHV0.05 750以上の硬度で、厚さ1
    0μm 以上の表面硬化層が形成されることを特徴とする
    請求項3記載の流体圧縮機。
  8. 【請求項8】ヘリカルブレード式圧縮機構部を備え、冷
    媒としてHFC系冷媒を使用し、この冷媒とともに使用
    される潤滑油として、エステル系油、ポリエーテル系
    油、アルキルベンゼン系油、テフロン系油の一種または
    前記各系油を二種以上混合させた潤滑油を使用する流体
    圧縮機において、 上記ヘリカルブレード式圧縮機構部における摺動部材の
    一方を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄とし、他方をね
    ずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄もしくは封孔処理を施した
    鉄基焼結合金としたことを特徴とする流体圧縮機。
  9. 【請求項9】上記へリカルブレード式圧縮機構部は、 その両端部が、それぞれシリンダ軸受けを介して軸受具
    に回転自在に枢支されるシリンダと、 両端軸部が上記軸受具に偏心して軸支され、これら軸部
    間が上記シリンダ内に偏心配置される回転体と、 この回転体周面に設けられ軸方向に沿って徐々に小さく
    なるピッチで形成される螺旋状の溝と、 この溝に出入り自在に嵌め込まれる螺旋状のブレ−ド
    と、 このブレ−ドによって徐々に容積を小として仕切られる
    複数の圧縮室と、 上記シリンダと上記回転体とを相対的な周速で、かつ同
    期的に回転させ、圧縮室に吸込まれる冷媒ガスを圧縮室
    に徐々に移送しながら圧縮して吐出させる回転力伝達機
    構とから構成されることを特徴とする請求項8記載の流
    体圧縮機。
  10. 【請求項10】上記摺動部材は、その一方はピストン軸
    部もしくはシリンダ軸受けであり、他方はこれらを回転
    自在に枢支する軸受具であることを特徴とする請求項8
    記載の流体圧縮機。
  11. 【請求項11】上記ピストン軸部もしくはシリンダは、
    ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄から構成されフェライト
    率が25%以下であることを特徴とする請求項10記載
    の流体圧縮機。
  12. 【請求項12】上記軸受具は、封孔処理を施した鉄基焼
    結合金から構成され、樹脂材料または高延性を有する金
    属を溶浸もしくは含浸させて密度比85%以上としたこ
    とを特徴とする請求項10記載の流体圧縮機。
  13. 【請求項13】ヘリカルブレード式圧縮機構部を備え、
    冷媒としてHFC系冷媒を使用し、この冷媒とともに使
    用される潤滑油として、エステル系油、ポリエーテル系
    油、アルキルベンゼン系油、テフロン系油の一種または
    前記各系油を二種以上混合させた潤滑油を使用する流体
    圧縮機において、 上記ヘリカルブレード式圧縮機構部を構成する摺動部材
    の一方または他方を、ねずみ鋳鉄または球状黒鉛鋳鉄と
    したことを特徴とする流体圧縮機。
  14. 【請求項14】上記へリカルブレード式圧縮機構部は、 その両端部が、それぞれシリンダ軸受けを介して軸受具
    に回転自在に枢支されるシリンダと、 両端軸部が上記軸受具に偏心して軸支され、これら軸部
    間が上記シリンダ内に偏心配置される回転体と、 この回転体周面に設けられ軸方向に沿って徐々に小さく
    なるピッチで形成される螺旋状の溝と、 この溝に出入り自在に嵌め込まれる螺旋状のブレード
    と、 このブレードによって徐々に容積を小として仕切られる
    複数の圧縮室と、 上記シリンダと上記回転体とを相対的な周速で、かつ同
    期的に回転させ、圧縮室に吸込まれる冷媒ガスを圧縮室
    に徐々に移送しながら圧縮して吐出させる回転力伝達機
    構とから構成されることを特徴とする請求項13記載の
    流体圧縮機。
  15. 【請求項15】上記摺動部材は、その一方はピストンで
    あり、他方はシリンダであることを特徴とする請求項1
    4記載の流体圧縮機。
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