JPH0825995B2 - 複素環化合物 - Google Patents

複素環化合物

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JPH0825995B2
JPH0825995B2 JP1085852A JP8585289A JPH0825995B2 JP H0825995 B2 JPH0825995 B2 JP H0825995B2 JP 1085852 A JP1085852 A JP 1085852A JP 8585289 A JP8585289 A JP 8585289A JP H0825995 B2 JPH0825995 B2 JP H0825995B2
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propanoyl
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methylcarbamoyl
acid
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正明 戸田
修一 大内田
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プロリルエンドペプチダーゼ(prolylendo
peptidase)阻害活性を有する新規な化合物に関する。
さらに詳しくは、本発明は、プロリルエンドペプチダ
ーゼ(polylendopeptidase)阻害活性を有する下記一般
式で表わされる新規な複素環化合物 (式中、すべての記号は、後記のとおりである。)に関
する。
従来の技術 最近の研究により、脳内での神経伝達物質、記憶と深
い係わりを持つ物質の正体が徐々に解明されてきている
が、これらの多くはプロリンを含む神経ペプチドである
とされている。
これらプロリンを含む神経ペプチドを実験的健忘症ラ
ットに投与すると記憶が回復することが報告されている
(Science 211,601(1981)参照)。
一方、これらの神経ペプチドホルモンは、脳内在性の
ペプチダーゼで代謝されることが推定されており、特に
プロリルエンドペプチダーゼ(Prolylendopeptidase;E
C,3.4.21.26)が代謝に深く係わっているであろうと考
えられている(J.Biochem 94,1179(1983)参照)。
これらの事から、プロリルエンドペプチダーゼを阻害
することにより、神経伝達物質の代謝を抑制し、健忘症
の予防や治療を行ない得るのではないかという方向に研
究の指針が向けられている(蛋白質・核酸・酵素25(6),
513(1980);日本農芸化学会誌58(11),1147(1984);
J.Neurochem.,41,69(1983);同42,237(1984)参
照)。
これらの目的で合成されている化合物は、いくつかあ
るが、N−ベンジルオキシカルボニル−グリシル−L−
プロリル−クロロメタンおよびN−ベンジルオキシカル
ボニル−L−プロリル−プロリナールが、プロリルエン
ドペプチターゼを強力に阻害することが明らかにされて
いる(J.Neurochem.,41,69(1983)参照)。
最近、 (i)一般式 を表わし、R2は低級アルキル基、非置換もしくは置換フ
ェニル基または−CH2−R22を表わす。
ただし、R3,R4,R5はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、水酸基、低級アルキル基、非置換もしくは置換
フェニル基、−CH2R9、−X−R10−NH2、−NHR14または を表わす。{ただしR9は非置換もしくは置換フェニル基
を表わす。Xは酸素原子またはイオウ原子を表わし、R
10は低級アルキル基、非置換もしくは置換フェニル基ま
たは−CH2R11(ただしR11は非置換もしくは置換フェニ
ル基を表わす。)を表わす。R12は低級アルキル基、非
置換もしくは置換フェニル基または−CH2R13(ただしR
13は非置換もしくは置換フェニル基を表わす。)を表わ
す。R14は低級アルキル基、5員環もしくは6員環のシ
クロアルキル基、非置換もしくは置換フェニル基、−CH
2R15(ただしR15は非置換もしくは置換フェニル基を表
わす。)、または (ただしR16は低級アルキル基または非置換もしくは置
換フェニル基を表わす。)を表わす。R17,R18はそれぞ
れ独立に低級アルキル基または−CH2R19(ただしR19
非置換もしくは置換フェニル基を表わす。)を表わ
す。}R6は水素原子または低級アルキル基を表わす。R7
は水素原子、低級アルキル基、ベンジル基、 または−(CH2)n−R20を表わす。{ただしnは0〜4の
整数を表わし、R20は−OH,−SH,−NH2、−SCH3−CONH2−CO2R21(ただしR21は水素原子、低級アルキル基また
はベンジル基を表わす。)または複素環基を表わす。}
R8は水素原子を表わすか、またはR7と互いに結合して隣
接する窒素原子、炭素原子とともに5員環の複素環基を
表わす。R22は非置換または置換フェニル基を表わ
す。〕 で表わされるピロリジン誘導体(特開昭62-221666号参
照)、 (ii)一般式 ただし、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲ
ン原子、水酸基、低級アルキル基、非置換もしくは置換
フェニル基、−CH2R9、−X−R10−NH2、−NHR14または を表わす。{ただしR9は非置換もしくは置換フェニル基
を表わす。Xは酸素原子またはイオウ原子を表わし、R
10は低級アルキル基、非置換もしくは置換フェニル基ま
たは−CH2R11(ただしR11は非置換もしくは置換フェニ
ル基を表わす。)を表わす。R12は低級アルキル基、非
置換もしくは置換フェニル基または−CH2R13(ただしR
13は非置換もしくは置換フェニル基を表わす。)を表わ
す。R14は低級アルキル基、5員環もしくは6員環のシ
クロアルキル基、非置換もしくは置換フェニル基、−CH
2R15(ただしR15は非置換もしくは置換フェニル基を表
わす。)または (ただしR16は低級アルキル基または非置換もしくは置
換フェニル基を表わす。)を表わす。R17,R18はそれぞ
れ独立に低級アルキル基または−CH2R19(ただしR19
非置換もしくは置換フェニル基を表わす。)を表わ
す。} R6は水素原子または低級アルキル基を表わす。
R7は水素原子、低級アルキル基、ベンジル基、 または−(CH2)n−R20を表わす。{ただしnは0〜4の
整数を表わし、R20は−OH、−SH、−NH2、−SCH3−CONH2−CO2R21(ただしR21は水素原子、低級アルキル基また
はベンジル基を表わす。)または複素環基を表わす。} R8は水素原子を表わすか、またはR7と互いに結合して
隣接した窒素原子、炭素原子とともに5員環の複素環を
表わす。
R22は水素原子、低級アルキル基、非置換もしくは置
換フェニル基または−CH2R24(ただしR24は非置換もし
くは置換フェニル基を表わす。)を表わす。
R23は低級アルキル基または互いに結合して低級アル
キレン基を表わす。〕 で表わされるピロリジン誘導体(特開昭62-221667号参
照)が前記の目的に有用であることが開示された。
さらに、本発明者らは本出願に先立って抗健忘症作用
を有するプロリナール誘導体の出願を行なっている。す
なわち、 (iii)一般式 〔式中、Aは炭素数1〜8のアルキレンまたはアルケニ
レン基、または炭素数3〜7の飽和炭化水素環を表わ
し、 Rは水素原子、フェニル基、ベンジル基、炭素数1〜8
のアルキル基または炭素数3〜7のシクロアルキル基を
表わし、 Bはフェニル基またはベンジル基で置換されていてもよ
い炭素数1〜8のアルキレン基または単結合を表わし、 Dはハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキルまたはアル
コキシ基、ニトロ基またはトリフルオロメチル基1個か
ら3個で置換されているかまたは無置換の炭素環または
複素環を表わす。〕 で示されるプロリナール誘導体である(特開平1-156957
号参照)。
従来技術との比較 一般式(I)で示される本発明化合物は、従来知られ
ていない化学的修飾を有する新規な化合物群である。
より具体的に述べると、後に示される一般式(Ic)〜
(If)で示される化合物の、おのおの一般式(I)中の
Rに相当する基は、従来知られていない置換基であり、
これらの化合物群がプロリルエンド ペプチダーゼ阻害
活性を有することは本発明者らによって初めて見出され
たものである。
また、一般式(Ia)および(Ib)で示される化合物は
まったく新規な化合物群である。
本発明者らは、先述したように先の出願(一般式
(C)で示される化合物)に於いて、特にDで示される
基につき、いくつかの修飾を行なった結果、ベンゼン環
を他の環(複素環や飽和している環も含む;例えばナフ
タレン、フルオレン、フラン環)に置き換えた化合物に
於いてもプロリルエンドペプチダーゼ阻害活性が維持さ
れていることを確認している。
一般式(C)で示される化合物の記号Dは、一般式
(I)で示される本発明化合物中のGに相当するので、
これらのことから、Gがベンゼン環である化合物に充分
な活性が認められれば、Gが他の環に置き換った化合物
でも活性が維持されるであろうことは予想に難くない。
発明の開示 本発明は、 1)一般式 〔式中、Zはメチレン基または硫黄原子を表わし、Rは
一般式 G−E−D−B−A− (式中、Aは単結合、炭素数1〜6のアルキレン、炭素
数2〜6のアルケニレン、または一般式 で示される基、炭素数4〜7の飽和炭化水素環、または
単環の複素環を表わし、 Yは炭素数1〜4のアルキレンまたは炭素数2〜4のア
ルケニレンを表わし、 Bは単結合または炭素数1〜6のアルキレンを表わし、 Dは単結合、酸素原子、カルボニル基または一般式 で示される基を表わし、 R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル、フェニルまた
はベンジル基を表わし、 Eは単結合、炭素数1〜8のアルキレン、またはフェニ
ルまたはベンジル基で置換されている炭素数1〜8のア
ルキレンを表わし、 Gは無置換か、または1〜3個の炭素数1〜6のアルキ
ル、炭素数1〜6のアルコキシ、ハロゲン原子、トリフ
ルオロメチル基またはニトロ基で置換されている炭素環
または複素環を表わし、 Lは一般式 −CO−COR2 −CO−R4、 −CO−CH2−COR2−CO−CF2−COR2 または (式中、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキ
ル、炭素数1〜6のアルコキシ、フェニル、フェニルで
置換された炭素数1〜6のアルキル、またはフェニルで
置換された炭素数1〜6のアルコキシを表わし、 R3は炭素数1〜6のアルキル、フェニルまたはフェニル
で置換された炭素数1〜6のアルキル基を表わし、 R4は炭素数1〜6のアルキル、フェニル、フェニルで置
換された炭素数1〜6のアルキル基またはトリフルオロ
メチル基を表わし、R5およびR6は独立して水素原子、炭
素数1〜6のアルキル、フェニル、またはフェニルで置
換された炭素数1〜6のアルキル基を表わす。) で示される基を表わす。
但し、以下の化合物は除く: (i)Aが単結合であり、かつBも単結合である化合
物、 (ii)Zがメチレン基であり、かつLが一般式 −CO−CF3または−CO−CF2−COR2 (各式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。) で示される基であり、かつRが (1)G−E−CONR1−B−A−、 (2)G−CO−B−A−、 (3)G−O−AlK−、 (4)G−CHQ−(CH2)m−、 で示される基であるか、または (8)フェニレン (各式中、AlKは単結合または炭素数1〜3のアルキレ
ン基を表わし、Qは水素原子、低級アルキル基またはフ
ェニル基を表わし、 mは0または1〜5の整数を表わし、 pは1〜5の整数を表わし、 他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される基
である化合物。] で示される複素環(ピロリジン誘導体またはチアゾリジ
ン誘導体)化合物、その非毒性塩および水和物に関す
る。
本発明は、より具体的には、以下の化合物群を含む。
すなわち、一般式 および 〔各式中、L1は一般式 −CO−R4、 −CO−CH2−COR2−CO−CF2−COR2 (各式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。) で示される基を表わし、 L2は一般式 −CO−COR2 (式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。) で示される基を表わし、 A′は単結合、炭素数1〜6のアルキレン、炭素数2〜
6のアルケニレン、または一般式 で示される基、炭素数4〜7の飽和炭化水素環またはヘ
テロ原子2個を含む単環の複素環を表わし、Yは炭素数
1〜4のアルキレンまたは炭素数2〜4のアルケニレン
を表わし、 E′は炭素数1〜8のアルキレン、またはフェニルまた
はベンジルで置換されている炭素数1〜8のアルキレン
を表わし、 AlK′は炭素数4〜20のアルキレンを表わす。〕で示さ
れる化合物である。
一般式(I)および(Id)中、A、A′およびBが表
わす「炭素数1〜6のアルキレン」とは、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレ
ンおよびヘキサメチレンおよびこれらの異性体をいう。
一般式(I)、(Id)および(Ie)中、EおよびE′
が表わす「炭素数1〜8のアルキレン」とは、上記の基
にヘプタメチレンおよびオクタメチレンおよびこれらの
異性体を加えたものをいう。
一般式(I)中、Yが表わす「炭素数1〜4のアルキ
レン」とは、メチレン、エチレン、トリメチレンおよび
テトラメチレンおよびこれらの異性体をいう。
一般式(I)中、Yが表わす「炭素数2〜4のアルケ
ニレン」とは、ビニレン、プロペニレン、ブテニレンお
よびブタジエニレンおよびこれらの異性体をいう。
一般式(I)および(Id)中、AおよびA′が表わす
「炭素数2〜6のアルケニレン」とは、上記の基にペン
テニレン、ペンタンジエニレン、ヘキセニレン、ヘキサ
ジエニレンおよびヘキサトリエニレンおよびこれらの異
性体を加えたものいう。
一般式(I)および(Id)中、AおよびA′が表わす
「炭素数4〜7の飽和炭化水素環」とは、シクロブタ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサンおよびシクロヘプ
タンをいう。
一般式(I)中、Aが表わす単環の複素環とは、一部
または全部が飽和していてもよいヘテロ原子1個または
2個を含む芳香族3-7員環をいう。
これらの環としては、例えばフラン、チオフェニル、
ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾー
ル、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラ
ザン、ピラン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピ
ラジン環およびこれらの環の一部または全部が飽和して
いる環が挙げられる。
一般式(I)中、Aとして特に好ましい複素環は、ピ
ペリジン、ピロリジンおよびチアゾリジン環である。
一般式(Id)中、A′が表わすヘテロ原子2個を含む
単環の複素環とは、一部または全部が飽和していてもよ
い芳香族3〜7員環をいう。
これらの環としては、例えばオキサゾール、イソオキ
サゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾー
ル、ピラゾール、フラザン、ピリダジン、ピリミジン、
ピラジン環およびこれらの環の一部または全部が飽和し
ている環が挙げられる。
A′として特に好ましい複素環はチアゾリジン環であ
る。
一般式(If)中、AlK′が表わす「炭素数4〜20のア
ルキレン」とは、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘ
キサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナ
メチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメ
チレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペン
タデカメチレン、ヘキサデカメチレン、ヘプタデカメチ
レン、オクタデカメチレン、ノナデカメチレン、エイコ
サメチレンおよびこれらの異性体をいう。
一般式(I)中のAlKが表わす「炭素数1〜3のアル
キレン」とはメチレン、エチレン、トリメチレンおよび
これらの異性体をいう。
一般式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6が表わす
「炭素数1〜6のアルキル」とは、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチルおよびヘキシルおよびこれら
の異性体をいう。
一般式(I)中、G中の「炭素数1〜6のアルキル」
も同様である。さらにR2、G中の「炭素数1〜6のアル
コキシ」とは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシおよびこれ
らの異性体をいう。
一般式(I)中、G中の「ハロゲン原子」とは、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子およびヨウ素原子をいう。
一般式(I)中、Gが表わす炭素環とは、一部または
全部が飽和していてもよい単環、二環もしくは三環の炭
素数15以下の芳香族環をいう。
これらの環としては、例えば、ベンゼン、ナフタレ
ン、インデン、アズレン、フルオレン、フェナントレ
ン、アントラセン、アセナフチレン、ビフェニレン環お
よびこれらの一部または全部が飽和している環が挙げら
れる。
一般式(I)中、Gが表わす複素環とは、一部または
全部が飽和していてもよい単環、二環もしくは三環の炭
素および異項原子数15以下の複素環をいう。
これらの環のうち、ヘテロ原子が1個または2個であ
るものが好ましい。
これらの環としては、例えば、フラン、チオフェン、
ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾー
ル、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、フラ
ザン、ピラン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピ
ラジン、インドール、イソインドール、ベンゾフラン、
ベンゾチオフェン、インドリジン、クロメン、キノリ
ン、イソキノリン、キノリジン、プリン、インダゾー
ル、キナゾリン、シンノリン、キノキサリン、フタラジ
ン、プテリジン、カルバゾール、アクリジン、フェナン
トリジン、キサンテン、フェナジン、フェノチアジン環
およびこれらの一部または全部が飽和している環が挙げ
られる。
一般式(I)中のGとして特に好ましい環は、ベンゼ
ン、ナフタレン、フルオレン、ピリジン、フラン、イソ
キノリンおよびアクリジン環およびこれらの一部分が飽
和している環である。
これらの環のうち、さらに置換基で置換された環とし
ては置換ベンゼン環が好ましい。
本発明中の複素環中のヘテロ原子とは、窒素原子、酸
素原子または硫黄原子をいう。
特許請求の範囲を含む本明細書において、立体配置
(不斉炭素、二重結合等)により生ずる立体異性体およ
び炭素鎖の枝分れ等により生ずる構造異性体は、すべて
本発明に含まれる。
例えば、本発明でいうアルキレンおよびアルケニレン
基は、直鎖はもとより分子鎖を有するものをも含むこと
は容易に当業者に理解される。
Aで示される環およびG中の環が隣接した基に結合す
る位置はいずれの場所でもよい。
非毒性塩 一般式(I)で示される本発明化合物のうち、Lにカ
ルボキシル基を含む化合物は、公知の方法で塩に変化さ
れる。
塩は非毒性でかつ水溶性であるものが好ましい。
適当な塩としては、アルカリ金属(ナトリウム、カリ
ウム等)の塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネ
シウム等)の塩、アンモニウム塩、薬学的に許容される
有機アミン(テトラメチルアンモニウム、トリエチルア
ミン、メチルアミン、ジメチルアミン、シクロペンチル
アミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ピペリジ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
ス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、リジン、アルギ
ニン、N−メチル−D−グルカミン等)の塩等が挙げら
れる。ここでいう塩は水和物を含む。
本発明化合物の製造方法(1) 一般式(I)で示される本発明化合物のうち、一般式 〔式中、L21は一般式−CO−COR2(式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。) で示される基を表わし、その他の記号は前記と同じ意味
を表わす。〕 で示される化合物は、次の反応工程式〔A〕に従って製
造することができる。
各式中の記号は、前記と同じかまたは下記の意味を表
わす。
R21:炭素数1〜6のアルコキシ基 反応工程式〔A〕中の反応はすべて公知であるが簡単
に説明する。
工程〈a〉はN−アシル化反応であり、例えば水と混
合しうる有機溶媒(アセトン等)中、アルカリ(炭酸水
素ナトリウム等)の水溶液とベンゾイル クロライドを
用いて行なわれる。
工程〈b〉は酸化反応であり、例えばスワン酸化やジ
ョーンズ酸化の手法を用いて行なわれる。
工程〈c〉はヒドロシアン化反応であり、水と混和し
うる有機溶媒(THF等)中、酸(塩酸等)の存在下、シ
アン化カリウムを用いて行なわれる。
工程〈d〉は加水分解反応であり、例えば酸(塩酸
等)の存在下、還流することにより行なわれる。
工程〈e〉はエステル化反応であり、例えば相当する
アルコール(メタノール、エタノール等)中、塩化チオ
ニルまたは塩化水素ガスを用いることにより行なわれ
る。
工程〈f〉はアミド化反応であり、例えば一般式(VI
II)で示されるカルボン酸を酸ハロゲン化試薬(チオニ
ル クロライド、オキサリル クロライド等)を用いて
対応する酸ハロゲン化物に変換し、これを不活性有機溶
媒(塩化メチレン等)中、三級アミン(トリエチルアミ
ン等)の存在下、一般式(VII)で示されるアミンと反
応させることにより行なうか、または一般式(VIII)で
示されるカルボン酸を不活性有機溶媒(THF等)中、混
合酸無水物(イソブチルクロロホルメート、エチルクロ
ロホルメート、ピバロイルクロライド等)を用いて活性
エステルとし、これを三級アミン(同上)の存在下もし
くは非存在下、一般式(VII)で示されるアミンと反応
させることにより行なわれる。
工程〈g〉は酸化反応であり、例えばスワン酸化やジ
ョンーズ酸化の手法を用いて行なわれる。
工程〈h〉は加水分解反応であり、例えば水と混合す
る有機溶媒(メタノール等)中、アルカリ(炭酸カリウ
ム、水酸化ナトリウム等)の水溶液を用いて行なわれ
る。
工程〈i〉はアミド化反応であり、例えば不活性有機
溶媒(THF等)中、三級アミン(トリエチルアミン等)
の存在下、クロロギ酸エステル(クロロギ酸イソブチル
等)と、相当するアミンを用いて行なわれる。
工程〈j〉はエステル化反応であり、例えば不活性有
機溶媒(DMSO,DMF,アセトン等)中、塩基(炭酸カリウ
ム、トリエチルアミン等)の存在下、ハロゲン化物(ベ
ンジルブロマイド、アルキルブロマイド等)を用いて行
なわれる。
工程〈k〉は加水分解反応であり、郊外〈h〉と同様
にして行なわれる。
工程〈l〉はエステル化反応であり、工程〈j〉と同
様にして行なわれる。
工程〈m〉は酸化反応であり、工程〈g〉と同様にし
て行なわれる。
本発明化合物の製造方法(2) 一般式(I)で示される化合物のうち、一般式 〔式中、L22は一般式 −CO−R4,−CO−CH2−COR2−CO−CF2−COR2 を表わし、その他のすべての記号は前記と同じ意味を表
わす。〕 で示される化合物は次の反応工程式〔B〕または〔C〕
に従って製造することができる。
各式中の記号は前記と同じかまたは下記の意味を表わ
す。
R41:炭素数1〜6のアルキル、フェニルまたはフェニ
ルで置換された炭素数1〜6のアルキル基 反応工程〔B〕および〔C〕中の反応は、公知である
が簡単に説明する。
工程〈n〉はレフォルマトスキー反応であり、例えば
不活性有機溶媒(THF、ベンゼン等)中、亜鉛粉末およ
びヨウ素の存在下、相当するアルキルブロモアセテート
を用いて還流することにより行なわれる。
工程〈o〉は加水分解反応であり、前述の工程〈h〉
と同様にして行なわれる。
工程〈p〉はマイルドな酸化反応であり、例えば不活
性有機溶媒(塩化メチレン等)中、Dess-Martin試薬を
用いて行なわれる。
工程〈q〉は加水分解反応であり、前述の工程〈h〉
と同様にして行なわれる。
工程〈r〉はアミド化反応であり、前述の工程〈i〉
と同様にして行なわれる。
工程〈s〉はレフォルマトスキー反応であり、アルキ
ルブロモアセテートに替えて、相当するアルキルブロモ
ジフルオロアセテートを用いて工程〈n〉と同様にして
行なわれる。
工程〈t〉は加水分解反応であり、前述の工程〈h〉
と同様にして行なわれる。
工程〈u〉はマイルドな酸化反応であり、前述の工程
〈p〉と同様にして行なわれる。
工程〈v〉は加水分解反応であり、前述の工程〈h〉
と同様にして行なわれる。
工程〈w〉はアセタール化反応であり、例えばアルコ
ール(メタノール、エタノール等)中、酸触媒(カンフ
ァスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等)を用いるこ
とにより行なわれる。
工程〈x〉はアセタール化反応であり、例えば不活性
有機触媒(ベンゼン等)中、酸触媒(p−トルエンスル
ホン酸等)の存在下、エチレングリコールを用いて還流
することにより行なわれる。
工程〈y〉はグリニヤール反応であり、例えばエーテ
ル(THF等)中、相当するグリニヤール試薬(塩化アル
キルマグネシウム等)を用いて行なわれる。
工程〈z〉は酸化反応であり、工程〈g〉と同様にし
て行なわれる。
工程〈aa〉はフルオロアルキル化反応であり、例え
ば、ヨウ化トリフルオロメチルを用いて、超音波照射下
で行なわれる。
工程〈bb〉は酸化反応であり、工程〈u〉と同様にし
て行なわれる。
本発明における出発物質および各試薬は公知であり、
例えば一般式(VIII)、(IX)で示される化合物は特開
平1-156957号、 特開昭63-162672号、 同 63-264454号、 特開昭64-69号または 同 64-6263号にその製法とともに記載されている。
反応生成物は、通常の精製手段、例えば常圧下または
減圧下における蒸溜、シリカゲルまたはケイ酸マグネシ
ウムを用いた高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマ
トグラフィー、あるいはカラムクロマトグラフィまたは
洗浄、再結晶等の方法により精製することができる。精
製は各反応ごとに行なってもよいし、いくつかの反応終
了後行なってもよい。
発明化合物の薬理活性 一般式(I)で示される本発明化合物は、前述したよ
うに、プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を有し、例
えば実験室の実験では、次に示されるような結果を得
た。
in vitroの系におけるプロリルエンドペプチダーゼ阻害
活性 本発明化合物は後述する実験系において、次表Iに示
される活性を示した。
in vitroの系におけるプロリルエンドペプチダーゼ阻
害活性は、以下の実験系により求めた。
20mMトリス塩酸緩衝液(pH7.5;10mM EDTAおよび10mM
メルカプトエタノールを含む。)935μl、本発明化合
物のDMSO溶液10μlおよびウシの脳より精製したプロリ
ルエンドペプチダーゼのトリス塩酸緩衝溶液(0.13単位
/ml;J.Biochem.,94,1179(1983)の方法により得た。)
15μlの混合液を37℃で15分間プレインキュベートし
た。これに5mM N−ベンジルオキシカルボニル−グリシ
ル−プロリル−p−ニトロアニリド(40%ジオキサン水
溶液)40μlを加え、1分間、同温度でインキュベート
したのち、405nmにおける吸光度(a1)を測定した。さら
にこの反応液を37℃で30分間インキュベートした後の40
5nmにおける吸光度(a2)を測定した。
同時に、上記の系で本発明化合物溶液をDMSOに代えた
実験を行ない、同様に吸光度b1およびb2を測定した。
阻害式を次式 により計算し、50%阻害に必要な濃度(IC50)を求めた
(蛋白質・核酸・酵素25(6),513(1980)参照)。
毒性 一方、本発明化合物の毒性は非常に低いものであり医
薬として使用するために十分安全であると判断できる。
医薬品への適用 ヒトを含めた動物、特にヒトにおいて、プロリルエン
ドペプチダーゼを阻害することは、前述したように脳内
の神経伝達物質や記憶に関与していると考えられている
物質(いずれもペプチド)の代謝を防ぐため、健忘症の
予防および/または治療に有用である。
本発明化合物は、in vitro系における実験結果でも明
らかなように、プロリルエンドペプチダーゼ阻害活性を
有するため、健忘症の予防および/または治療に有用で
あることが期待される。
本発明化合物を前記の目的で用いるには、通常全身的
または局所的に、または経口でまたは非経口で投与され
る。
投与量は、年令、体重、症状、治療効果、投与方法、
処理時間等により異なるが、通常成人一人あたり、1回
に1mg〜500mgの範囲で、1日1回から数回経口投与され
るか、または成人一人あたり、1回に1mg〜100mgの範囲
で1日1回〜数回非経口投与(好ましくは、静脈内投
与)される。
もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動
するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もある
し、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
本発明化合物を投与する際には、経口投与のための固
体組成物、液体組成物およびその他の組成物、非経口投
与のための注射剤、外用剤、坐剤等として用いられる。
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプ
セル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。
このような固体組成物においては、ひとつまたはそれ
以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤
(乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピル
セルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニル
ピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)と
混合して用いられる。
これらの組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以
外の添加物、例えば潤滑剤(ステアリン酸マグネシウム
等)、崩壊剤(繊維素グルコン酸カルシウム等)、溶解
補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸等)や安定化剤
(ラクトース等)を含有していてもよい。
錠剤または丸剤は、必要により胃溶性または腸溶性物
質(白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で
被膜してもよい。
カプセル剤にはハードカプセルおよびソフトカプセル
が含まれる。
経口投与のための液体組成物としては、溶液剤、乳濁
剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤が含まれる。
このような液体組成物においては、一般的に用いられ
る不活性な希釈剤(精製水、エタノール等)が含まれ
る。
これらの組成物は、不活性な希釈剤以外に、湿潤剤、
懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐
剤を含有していてもよい。
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつま
たはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される
スプレー剤が含まれる。スプレー剤は、不活性な希釈剤
以外に安定剤(亜硫酸ナトリウム等)や等張性を与える
ための緩衝剤(塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、
クエン酸等)を含有していてもよい。スプレー剤の製造
には、例えば米国特許第2,868,691号、同3,095,355号明
細書記載の方法を用いることができる。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性また
は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤が含まれる。
このような注射剤においては、ひとつまたはひとつ以
上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な水性の希
釈剤(注射用蒸留水、生理食塩水等)や不活性な非水性
の希釈剤(プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、オリーブ油、エタノール、ポリソルベート80(登
録商標)等)と混合して用いられる。
これらの注射剤は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、
分散剤、安定化剤(ラクトース等)、溶解補助剤(グル
タミン酸、アスパラギン酸等)のような補助剤を含有し
ていてもよい。
これらは、通常、過(バクテリア保留フィルター
等)、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される
か、またはこれらの処理をした後、凍結乾燥等の方法に
より固体組成物とし、使用直前に無菌水、または無菌の
注射用希釈剤を加えて使用される。
非経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつ
またはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方され
る外用液剤、塗布剤のような外用剤、直腸内投与のため
の坐剤、膣内投与のためのペッサリー等が含まれる。
参考例および実施例 以下、参考例および実施例により本発明を詳述する
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
クロマトグラフィによる分離の個所に記載されている
カッコ内の溶媒は、使用した溶出溶媒または展開溶媒を
示し、割合は体積比を表わす。特別の記載がない場合に
は、IRは、液膜法で測定している。
参考例1 (2S)−1−ベンゾイルピロリジン−2−メタノールの
合成 (S)−2−ピロリジンメタノール(12.0g)をアセ
トン(70ml)−水(14ml)の混合溶媒に溶かし、これに
ベンゾイルクロライド(18.5ml)および炭酸ナトリウム
(17.0g)の水(50ml)溶液を滴下した。滴下後、室温
で30分間かくはんし、ろ過した。ろ液に水を加え、塩化
メチレンで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキ
サン−EtOAc)で精製し、下記の物性値を有する標題化
合物(24.1g)を得た。
TCL:Rf 0.19(EtOAc)。
参考例2 (2S)−1−ベンゾイルピロリジン−2−アールの合成 オキサリルクロライド(16.4ml)の塩化メチレンの
(300ml)溶液を−70℃に冷却し、DMSO(27.9ml)の塩
化メチレン(50ml)溶液を滴下し、30分間かくはんし
た。これに(2S)−1−ベンゾイルピロリジン−2−メ
タノール(24.1g)の塩化メチレン(120ml)溶液を−70
℃で滴下し、30分間かくはんした。トリエチルアミン
(89.5ml)を反応液に−70℃で滴下し、同温度で50分間
かくはんし、徐々に0℃に昇温した。水を加え、塩化メ
チレンで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘ
キサン−EtOAc)で精製し、下記の物性値を有する標題
化合物(23.7g)を得た。
TLC:Rf 0.38(EtOAc)。
参考例3 (2RS)−2−〔(2S)−1−ベンゾイルピロリジン〕
−2−ヒドロキシアセトニトリルの合成 (2S)−1−ベンゾイルピロリジン−2−アール(2
3.7g)をTHF(200ml)−水(135ml)の混合溶媒に溶か
し、これにシアン化カリウム(8.36g)を加え、氷冷
し、濃塩酸(10ml)を滴下した。反応液を同温度で1時
間かくはんしたのち、室温で20分間かくはんした。反応
液に水を加え、塩化メチレンで抽出した。抽出液を洗浄
し、乾燥し、減圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合
物を得た。
TLC:Rf 0.44および0.51(EtOAc)。
参考例4 (2RS)−2−〔(2S)−ピロリジン−2−イル〕−2
−ヒドロキシ酢酸の合成 (2RS)−2−〔(2S)−1−ベンゾイルピロリジ
ン〕−2−ヒドロキシアセトニトリル(21mg)に濃塩酸
(210ml)を加え、1時間還流した。反応液を室温まで
冷却し、ろ過した。ろ液を水で希釈し、エーテルで洗浄
した。水層をアンバーライトカラムに吸着させ、アンモ
ニア水で溶出した。溶出液を減圧濃縮し、水に溶かした
のち、活性炭を加え、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、−
10℃に冷却して、析出した結晶をろ集することにより、
下記物性値を有する標題化合物(5.84g)を得た。
TLC:Rf 0.16(EtOAc:AcOH:H2O=3:1:1)。
参考例5 (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカルバ
モイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−メタノールの
合成 3−(N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)プロ
ピオン酸(2.5g)のTHF(30ml)溶液を−20℃に冷却
し、トリエチルアミン(4.0ml)およびクロロギ酸イソ
ブチル(1.86ml)を滴下し、同温度で30分間かくはんし
た。(S)−2−ピロリジンメタノール(1.45g)のTHF
(30ml)溶液にトリエチレンアミン(4ml)を加え、−2
5℃に冷却し、上記の溶液を滴下し、同温度で1時間か
くはんした。反応後、水を加え、EtOAcで抽出した。抽
出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィ(CH2Cl2 −CH3OH)で精製
し、下記物性値を有する標題化合物(2.59g)を得た。
TLC:Rf 0.24(EtOAc:CH3OH=9:1)。
参考例6 (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカルバ
モイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−アールの合成 (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカル
バモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−メタノール
(2.59g)を用いて、参考例2と同じ操作により、下記
物性値を有する標題化合物(2.37g)を得た。
TLC:Rf 0.40(EtOAc:CH3OH=9:1)。
実施例1 (2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕ヒドロキシ酢酸エチルエステルの合成 3−(N−メチル−N−ベンジルカルバモイル)プロ
ピオン酸(1.33g)をTHF(16ml)に溶かし、これにトリ
エチルアミン(3.5ml)およびクロロギ酸イソブチル(9
80μl)を加え、−15℃で15分間かくはんした(この溶
液をとする。) (2RS)−2−〔(2S)−ピロリジン−2−イル〕−
2−ヒドロキシ酢酸(1.0g)をエタノール(25ml)に溶
かし、反応液を−20℃に冷却し、これにチオニルクロラ
イド(10ml)を滴下し、室温で2時間かくはんした。反
応液を−20℃に再び冷却し、トリエチルアミン(5ml)
を滴下し、室温に戻したのち、減圧濃縮した。残留物に
THF(26ml)、トリエチルアミン(1.15ml)を加え、−1
0℃に冷却した。これに前述の溶液を滴下し、室温で
2時間かくはんした。反応液に水を加え、EtOAcで抽出
した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン−EtOA
c)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(1.67g)
を得た。
TLC:Rf 0.41(CH2Cl2:CH3OH=9:1); IR(CHCl3溶液):ν 3470〜3350、3000、1730、1630、
1440、1250〜1210、1120cm-1
実施例1(a)−1(n) 実施例1と同様の操作により、下表IIに示される物性
値を有する標題化合物を得た。
実施例2 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−2−オキソ酢酸エチルエステルの合成 オキサリルクロライド(260μl)の塩化メチレン(1
0ml)溶液を−78℃に冷却し、これにDMSO(443μl)を
滴下し、同温度で15分間かくはんした。この溶液に、
(2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸エチルエステル(700m
g)の塩化メチレン(6ml)溶液を同温度で滴下し、20分
間かくはんしたのち、トリエチルアミン(1.42ml)を滴
下し、同温度で10分間かくはんし、さらに0℃で30分間
かくはんした。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。
抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン−EtOAc)で
精製し、下記物性値を有する標題化合物(627mg)を得
た。
TLC:Rf 0.18(EtOAc); IR(CHCl3溶液):ν 3000、1725、1630、1440、1205、
1050cm-1
実施例2(a)‐2(s) 実施例2と同様の操作により、下表IIIに示される物
性値を有する標題化合物を得た。
実施例3 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−2−オキソ酢酸−水和物の合成 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチ
ルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
ル〕−2−オキソ酢酸エチルエステル(626mg)、炭酸
カリウム(277mg)、メタノール(7ml)および水(4m
l)の混合物を室温で1時間かくはんした。反応液に水
を加えEtOAcで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減
圧濃縮し、下記物性値を有する標題化合物(458mg)を
得た。
TLC:Rf 0.42(EtOAc:AcOH:H2O=3:1:1); IR(CHCl3溶液):ν 3000、1725、1625、1445cm-1
実施例3(a)‐3(r) 実施例3と同様の操作により下表IVに示される物性値
を有する標題化合物を得た。
実施例4 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−Nメチルカ
ルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕−
2−オキソ−N−エチルアセトアミドの合成 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチ
ルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
ル〕−2−オキソ酢酸(98mg)のTHF(3ml)溶液を−20
℃に冷却し、トリエチルアミン(188μl)およびクロ
ロギ酸イソブチル(77μl)を滴下し、同温度で20分間
かくはんした。これに同温度でエチルアミン水溶液(70
%;200μl)を滴下し、徐々に室温まで昇温し、1時間
かくはんした。反応液に水を加え、EtOAcで抽出した。
抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィ(CH2Cl2−CH3OH)で精
製し、下記物性値を有する標題化合物(62mg)を得た。
TLC:Rf 0.34(EtOAc:AcOH:H2O=3:1:1); IR:ν 3300、2980、2940、2875、1730、1630、1520、14
35、1375、1355、1240、1145、1120、1040cm-1
実施例4(a)‐4(b) 実施例4と同様の操作により、下表Vに示される物性
値を有する標題化合物を得た。
実施例5 (2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸−水和物の合成 (2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸エチルエステル(67
0mg)を用いて、実施例3と同様の操作により、下記物
性値を有する標題化合物(517mg)を得た。
TLC:Rf 0.42(EtOAc:AcOH:H2O=3:1:1); IR(CHCl3溶液):ν 3000、1725、1625、1440cm-1
実施例6 (2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸ベンジルエステルの合
(2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸(134mg)、炭酸カ
リウム(64mg)、ベンジルブロマイド(51μl)および
DMSO(1ml)の混合物を室温で1時間かくはんした。反
応液に水を加え、ヘキサン−EtOAc(1:1)の混合溶媒で
抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン−
EtOAc)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(141
mg)を得た。
TLC:Rf 0.46(CH2Cl2:CH3OH=10:1); IR(KBr錠):ν 3400〜3340、2950〜2920、1735、162
5、1440〜1410、1240、1185、1120cm-1
実施例6(a) 実施例6と同様の操作により下表VIに示される物性値
を有する標題化合物を得た。
実施例7 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−ベンジ
ル−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジ
ン−2−イル〕−2−オキソ酢酸ベンジルエステルの合
(2RS)−2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸ベンジルエステル
(129mg)を用いて、実施例2と同様の操作により、下
記物性値を有する標題化合物(109mg)を得た。
TLC:Rf 0.56(CH2Cl2:CH3OH=10:1); IR:ν 2950〜2910、1720、1630、1435、1260、1120、10
50cm-1
実施例8 (1RS)−1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕−2,2,2−トリフルオロエタノール トリフルオロヨードメタン(2.3g)を−78℃でトラッ
プし、これにDMF(7ml)、(2S)−1−〔3−(N−ベ
ンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロ
リジン−2−アール(710mg)および亜鉛(1.0g)を加
え、室温で2時間、超音波で処理した。反応液に1N塩酸
を加え、EtOAcで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、
減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィ(ヘキサン−EtOAc)で精製し、下記物性値を有す
る標題化合物(217mg)を得た。
TLC:Rf 0.24および0.33(EtOAc); IR:ν 3300〜3250、2920、1735、1690、1640〜1610、14
40〜1400、1375、1265、1160、1120cm-1
実施例9 1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−2,2,2−トリフルオロエタン−1−オンの合成 (1RS)−1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕−2,2,2−トリフルオロエタノール(103m
g)、デス−マーチン試薬(435mg)および塩化メチレン
(1.5ml)の混合物を室温で3時間かくはんした。反応
後、反応液をエーテルで希釈し、チオ硫酸ナトリウム
(3.0g)を溶かした飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30
ml)に滴下し、室温で10分間かくはんした。これをEtOA
cで抽出し、抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン
−EtOAc)で精製し、下記物性値を有する標題化合物(5
2mg)を得た。
TLC:Rf 0.32(EtOAc): IR:ν 3270〜3150、2920、1730、1630〜1600、1445〜14
05、1260〜1240、1160cm-1
実施例10 (3RS)−3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕−3−ヒドロキシ−プロピオン酸エチルエス
テルの合成 エチルブロモアセテート(0.70ml)をTHF(6ml)に溶
かし、これに亜鉛末(482mg)およびヨウ素少量を加え
て、30分間還流した。この溶液を(2S)−1−〔3−
(N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイ
ル〕ピロリジン−2−アール(1.21g)のベンゼン(10m
l)溶液に滴下し、30分間還流した。反応後、1N塩酸を
加え、EtOAcで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減
圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィ(ヘキサン−EtOAc)で精製し、下記物性値を有する
標題化合物(1.21g)を得た。
TLC:Rf 0.38(CH2Cl2:CH3OH=10:1); IR:ν3450〜3350、2980、1730、1630、1440〜1410、137
5、1270〜1240、1180〜1150、1110、1030cm-1
実施例11 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−3−オキソプロピオン酸エチルエステルの合成 (3RS)−3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕−3−ヒドロキシプロピオン酸エチルエス
テル(230mg)のアセトン(1ml)溶液を−30℃に冷却
し、過剰のジョーンズ試薬を滴下し、同温度で1時間、
−20℃で1時間、さらに−10℃で1時間かくはんした。
反応液にイソプロピルアルコールを加えたのち、水を加
え、EtOAcで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧
濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
(ヘキサン−EtOAc)で精製し、下記物性値を有する標
題化合物(98mg)を得た。
TLC:Rf 0.50(CH2Cl2:CH3OH=10:1); IR;ν2980〜2920、1710、1630、1430〜1400、1360、130
5、1255、1020cm-1
実施例12 (3RS)−3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕−3−ヒドロキシ−2,2−ジフルオロ−プロ
ピオン酸エチルエステルの合成 亜鉛末(520mg)をTHF(8ml)に加え、還流し、これ
にエチルブロモジフルオロアセテート(815μl)のTHF
(6ml)溶液を滴下した。2分間還流したのち、(2S)
−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカルバモイ
ル)プロパノイル〕ピロリジン−2−アール(800mg)
のTHF(8ml)溶液を滴下し、10分間還流した。放冷後、
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、EtOAcで抽出し
た。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン−EtOA
c)で精製し、標題化合物(754mg)を得た。
TLC:Rf 0.21(EtOAc); IR:ν 3270〜3200、3000〜2925、1780〜1760、1635〜16
05、1440〜1425、1375、1310cm-1
実施例13 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−3−オキソ−2,2−ジフルオロ−プロピオン酸エチル
エステルの合成 Dess-Martin試薬(448mg)の塩化メチレン(6ml)懸
濁液に、(3RS)−3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベ
ンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロ
リジン−2−イル〕−3−ヒドロキシ−2,2−ジフルオ
ロ−プロピオン酸エチルエステル(250mg)の塩化メチ
レン(1.5ml)溶液を滴下し、3時間かくはんした。エ
ーテルで反応混合物を希釈し、これにチオ硫酸ナトリウ
ム(2.26g)を溶かした飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(30ml)を加え、10分間かくはんし、EtOAcで抽出し
た。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残留物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン−EtOA
c)で精製し、下記の物性値を有する標題化合物(238m
g)を得た。
TLC:Rf 0.25(EtOAc)、 IR:ν 3000〜2930、1765、1630、1435、1370、1305、12
00、1125、1085、1015cm-1
実施例14 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−3−オキソ−2,2−ジフルオロ−プロピオン酸−水和
物の合成 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチ
ルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
ル〕−3−オキソ−2,2−ジフルオロ−プロピオン酸エ
チルエステルを用いて、実施例3と同様の操作により下
記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.40(EtOAc:AcOH:H2O=3:1:1); IR(CHCl3溶液):ν2990、2920、1755、1625、1440、1
120cm-1
実施例15 (1RS)−1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
2−イル〕プロパン−1−オール (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカル
バモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−アール(70
0mg)のTHF(5ml)溶液を−25℃に冷却し、これに塩化
エチルマグネシウムのTHF溶液(2M,1.5ml)を滴下し、
同温度で30分間、0℃で30分間さらに室温で1時間かく
はんした。反応後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加
え、分液した。有機層を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮し
た。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOA
c−CH3OH)で精製し、下記の物性値を有する標題化合物
(270mg)を得た。
TLC:Rf 0.47(EtOAc:CH3OH=9:1); IR:ν 3350、1600、1400、1220、1090、720、680cm-1
実施例15(a) 実施例15と同様の操作により下表VIIに示される物性
値を有する標題化合物を得た。
実施例16 1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
プロパン−1−オン (1RS)−1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕プロパン−1−オールを用いて、実施例2
と同様の操作により下記物性値を有する標題化合物を得
た。
TLC:Rf 0.49(CH2Cl2:CH3OH=19:1); IR:ν1700、1620、1400、1100、720、670cm-1
実施例17 (1RS)−1−フェニル−1−〔(2S)−1−〔3−
(N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイ
ル〕ピロリジン−2−イル〕メタノールの合成 (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカル
バモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−アール(20
0mg)のTHF(5ml)溶液を−25℃に冷却し、これに臭化
フェニルマグネシウムのTHF溶液(2M,0.49ml)を滴下し
た。反応液を同温度で30分間、0℃で30分間かくはんし
たのち、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、EtOAcで
抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃縮した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(EtOAc−CH3
OH)で精製し、下記の物性値を持つ標題化合物(45mg)
を得た。
TLC:Rf 0.34(EtOAc:CH3OH=19:1); IR:ν3350、1610、1420、1180、1040、670cm-1
実施例17(a)‐17(c) 実施例17と同様の操作により下表VIIIに示される物性
値を有する標題化合物を得た。
実施例18 〔(2S)−1〔3−(N−ベンジル−N−メチルカルバ
モイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕ジメト
キシメタンの合成 (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカル
バモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−アール(16
0mg)のメタノール(2ml)溶液にα−カンファスルホン
酸(11.6mg)を加え、室温で3時間かくはんした。反応
後、EtOAcで抽出し、抽出液を洗浄し、乾燥し、減圧濃
縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
(EtOAc−CH2Cl2−CH3OH)で精製し、下記物性値を有す
る標題化合物(156mg)を得た。
TLC:Rf 0.42(EtOAc:CH2Cl2:CH3OH=9:5:1) IR:ν 2900、1620、1400、1180、1110、1050、960、73
0、690cm-1
実施例18(a)‐18(b) 実施例18と同様の操作により下表IXに示される物性値
を有する標題化合物を得た。
実施例19 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−1,3−ジオキソランの合成 (2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチルカル
バモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−アール(16
4mg)のベンゼン溶液(3ml)にエチレングリコール(0.
3ml)、およびp−トルエンスルホン酸(1mg)を加え、
1時間還流した。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液に注ぎ入れ、ベンゼンで抽出した。抽出液を洗浄し、
乾燥し、減圧濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ(メタノール−EtOAc−CH2Cl2)で精製
し、下記物性値を有する標題化合物(79g)を得た。
TLC:Rf 0.35(CH3OH:EtOAc:CH2Cl2=1:9:5); IR:ν 2900、2850、1720、1620、1400、1110、1050、72
0、680cm-1
実施例20 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
−3−オキソプロピオン酸−水和物の合成 実施例11で合成した化合物を用いて、実施例3と同様
の操作により、下記物性値を有する標題化合物を得た。
TLC:Rf 0.62(EtOAc:AcOH:H2O=3:1:1); IR(CHCl3溶液):ν3000、1725、1630、1440、1410、1
250〜1210cm-1
製剤例 以下の各成分を、常法により混合し、打錠して、一錠
中に50mgの活性成分を有する錠剤100錠を得た。
・(2RS)−2−〔(2S)−N−〔3−(N−ベンジル
−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸エチルエステル…5g ・繊維素グリコール酸カルシウム(崩壊剤) …0.2g ・ステアリン酸マグネシウム(潤滑剤) …0.1g ・微結晶セルロース …4.7g
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 405/04 207 417/06 211

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Zはメチレン基または硫黄原子を表わし、Rは
    一般式 G−E−D−B−A− (式中、Aは単結合、炭素数1〜6のアルキレン、炭素
    数2〜6のアルケニレン、または一般式 で示される基、炭素数4〜7の飽和炭化水素環、または
    単環の複素環を表わし、 Yは炭素数1〜4のアルキレンまたは炭素数2〜4のア
    ルケニレンを表わし、 Bは単結合または炭素数1〜6のアルキレンを表わし、 Dは単結合、酸素原子、カルボニル基または一般式 で示される基を表わし、 R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル、フェニルまた
    はベンジル基を表わし、 Eは単結合、炭素数1〜8のアルキレン、またはフェニ
    ルまたはベンジル基で置換されている炭素数1〜8のア
    ルキレンを表わし、 Gは無置換か、または1〜3個の炭素数1〜6のアルキ
    ル、炭素数1〜6のアルコキシ、ハロゲン原子、トリフ
    ルオロメチル基またはニトロ基で置換されている炭素環
    または複素環を表わし、 Lは一般式 (式中、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキ
    ル、炭素数1〜6のアルコキシ、フェニル、フェニルで
    置換された炭素数1〜6のアルキル、またはフェニルで
    置換された炭素数1〜6のアルコキシを表わし、 R3は炭素数1〜6のアルキル、フェニルまたはフェニル
    で置換された炭素数1〜6のアルキル基を表わし、 R4は炭素数1〜6のアルキル、フェニル、フェニルで置
    換された炭素数1〜6のアルキル基またはトリフルオロ
    メチル基を表わし、 R5およびR6は独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキ
    ル、フェニルまたはフェニルで置換された炭素数1〜6
    のアルキル基を表わす。) で示される基を表わす。 但し、以下の化合物は除く: (i)Aが単結合であり、かつBも単結合である化合
    物、 (ii)Zがメチレン基であり、かつLが一般式 −CO−CF3または−CO−CF2−COR2 (各式中、すべての記号は前記と同じ意味を表わす。) で示される基であり、かつRが (1)G−E−CONR1−B−A−、 (2)G−CO−B−A−、 (3)G−O−AlK−、 (4)G−CHQ−(CH2)m−、 で示される基であるか、または (8)Aがフェニレン (各式中、AlKは単結合または炭素数1〜3のアルキレ
    ン基を表わし、 Qは水素原子、低級アルキル基またはフェニル基を表わ
    し、 mは0または1〜5の整数を表わし、 pは1〜5の整数を表わし、 他の記号は前記と同じ意味を表わす。)で示される基で
    ある化合物。] で示されるピロリジン誘導体またはチアゾリジン誘導体
    またはその非毒性塩または水和物。
  2. 【請求項2】Gが置換されているかまたは無置換のフェ
    ニル、ナフチルまたはフルオレニル基である特許請求の
    範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】一般式 〔式中、L1は一般式 (各式中、すべての記号は特許請求の範囲第1項記載と
    同じ意味を表わす。)で示される基であり、その他の記
    号は特許請求の範囲第1項記載と同じ意味を表わす。〕
    で示される特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  4. 【請求項4】(1RS)−1−〔(2S)−1−〔3−(N
    −ベンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕
    ピロリジン−2−イル〕−2,2,2−トリフルオロエタノ
    ール、 1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2,2,2−トリフルオロエタン−1−オン、 1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    プロパン−1−オン、 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −3−オキソプロピオン酸またはそのエチルエステル、 (3RS)−3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
    N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
    2−イル〕−3−ヒドロキシプロピオン酸またはそのエ
    チルエステル、 3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −3−オキソ−2,2−ジフルオロプロピオン酸またはそ
    のエチルエステル、 (3RS)−3−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
    N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
    2−イル〕−3−ヒドロキシ−2,2−ジフルオロプロピ
    オン酸またはそのエチルエステル、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−オキソ−N−エチルアセトアミド、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−オキソアセトアミドまたは 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−オキソ−N−メチル−N−ベンジルアセトアミド
    である特許請求の範囲第1項または第3項記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】一般式 (式中、すべての記号は特許請求の範囲第1項記載と同
    じ意味を表わす。)で示される特許請求の範囲第1項記
    載の化合物。
  6. 【請求項6】〔(4R)−3−〔3−(N−ベンジル−N
    −メチルカルバモイル)プロパノイル〕チアゾリジン−
    4−イル〕ジメトキシメタン、 (1RS)−1−フェニル−1−〔(4R)−3−〔3−
    (N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイ
    ル〕チアゾリジン−4−イル〕メタノール、 (1RS)−1−フェニル−1−〔(4R)−3−〔(4R)
    −3−(4−フェニルブタノイル)チアゾリジン−4−
    イルカルボニル〕チアゾリジン−4−イル〕メタノー
    ル、 (1RS)−1−〔(4R)−3−〔1−(3−フェニルプ
    ロパノイル)ピペリジン−2−イルカルボニル〕チアゾ
    リジン−4−イル〕プロパン−1−オール、 〔(4R)−3−(10−フェニルデカノイル)チアゾリジ
    ン−4−イル〕ジメトキシメタンまたは (1RS)−1−フェニル−1−〔(4R)−3−〔(2RS)
    −2−(4−フェニルブタノイルアミノ)−3−メチル
    ブタノイル〕チアゾリジン−4−イル〕メタノールであ
    る特許請求の範囲第1項または第5項記載の化合物。
  7. 【請求項7】一般式 〔式中、L2は一般式 (式中、すべての記号は特許請求の範囲第1項記載と同
    じ意味を表わす。)で示される基を表わし、その他の記
    号は特許請求の範囲第1項記載と同じ意味を表わす。〕
    で示される特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  8. 【請求項8】2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル
    −N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン
    −2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−クロロフェニル
    メチル)カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−2
    −イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(9−フルオレニル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−トリフルオロメ
    チルフェニルメチル)−N−フェニルカルバモイル〕プ
    ロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕−2−オキソ酢
    酸、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−t−ブ
    チルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
    ル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−フェニ
    ルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
    ル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(1−ナフチル)メチ
    ル−N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジ
    ン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(2,4−ジクロロフェ
    ニルメチル)カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン
    −2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(2−ナフチル)メチ
    ル−N−メチルカルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジ
    ン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔(1RS,2R)−2−(N−ベンジル
    カルバモイル)シクロペンタンカルボニル〕ピロリジン
    −2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−メチルフェニル
    メチル)カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−2
    −イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−クロロフェニル
    メチル)−N−フェニルカルバモイル〕プロパノイル〕
    ピロリジン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−クロロフェニル
    メチル)−N−メチルカルバモイル〕プロパノイル〕ピ
    ロリジン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−クロロフェニル
    メチル)カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−2
    −イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(9−フルオレニル)
    カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−トリフルオロメ
    チルフェニルメチル)−N−フェニルカルバモイル〕プ
    ロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕−2−ヒドロキシ
    酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−t−ブ
    チルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
    ル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−フェニ
    ルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
    ル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(1−ナフチル)メチ
    ル−N−メチルカルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジ
    ン−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔(1RS,2R)−2−(N−ベンジル
    カルバモイル)シクロペンタンカルボニル〕ピロリジン
    −2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(2,4−ジクロロフェ
    ニルメチル)カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン
    −2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(2−ナフチル)メチ
    ル−N−メチルカルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジ
    ン−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−メチルフェニル
    メチル)カルバモイル〕プロパノイル〕ピロリジン−2
    −イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−クロロフェニル
    メチル)−N−フェニルカルバモイル〕プロパノイル〕
    ピロリジン−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔N−(4−クロロフェニル
    メチル)−N−メチルカルバモイル〕プロパノイル〕ピ
    ロリジン−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 またはこれらのエチルエステル、ベンジルエステルまた
    はイソブチルエステルまたは 〔2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチ
    ルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イ
    ル〕ジメトキシメタン、 2−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−N−メチル
    カルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −1,3−ジオキソラン、 (1RS)−1−〔(2S)−1−〔3−(N−ベンジル−
    N−メチルカルバモイル)プロパノイル〕ピロリジン−
    2−イル〕プロパン−1−オールまたは (1RS)−1−フェニル−1−〔(2S)−1−〔3−
    (N−ベンジル−N−メチルカルバモイル)プロパノイ
    ル〕ピロリジン−2−イル〕メタノールである特許請求
    の範囲第1項または第7項記載の化合物。
  9. 【請求項9】一般式 〔式中、A′は単結合、炭素数1〜6のアルキレン、炭
    素数2〜6のアルケニレン、または一般式 で示される基、炭素数4〜7の飽和炭化水素環またはヘ
    テロ原子2個を含む単環の複素環を表わし、Yは炭素数
    1〜4のアルキレンまたは炭素数2〜4のアルケニレン
    を表わし、 E′は炭素数1〜8のアルキレン、またはフェニルまた
    はベンジルで置換されている炭素数1〜8のアルキレン
    を表わし、その他の記号は特許請求の範囲第1項または
    第7項記載と同じ意味を表わす。〕 で示される特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  10. 【請求項10】2−〔(2S)−1−(1RS,2R)−2−
    (3−フェニルプロパノイル)シクロペンタンカルボニ
    ル〕ピロリジン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−(4−オキソ−7−フェニルヘプタ
    ノイル)ピロリジン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔6−(2−ナフチル)メチル−4
    −オキソヘキサノイル〕ピロリジン−2−イル〕−2−
    オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−(1RS,2R)−2−(3−フェニルプ
    ロパノイル)シクロペンタンカルボニル〕ピロリジン−
    2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−(4−オキソ−7−フェニルヘプタ
    ノイル)ピロリジン−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢
    酸、 またはこれらのエチルエステルである特許請求の範囲第
    1項または第9項記載の化合物。
  11. 【請求項11】一般式 〔式中、すべての記号は特許請求の範囲第1項、第4項
    または第9項記載と同じ意味を表わす。〕 で示される特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  12. 【請求項12】2−〔(2S)−1−〔3−〔4−(4−
    フェニルブトキシ)フェニル〕プロペノイル〕ピロリジ
    ン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔3−〔4−(4−フェニルブトキ
    シ)フェニル〕プロペノイル〕ピロリジン−2−イル〕
    −2−ヒドロキシ酢酸またはこれらのエチルエステルで
    ある特許請求の範囲第1項または第11項記載の化合物。
  13. 【請求項13】一般式 〔式中、AlK′は炭素数4〜20のアルキレンを表わし、
    その他の記号は特許請求の範囲第1項または第7項記載
    と同じ意味を表わす。〕 で示される特許請求の範囲第1項記載の化合物。
  14. 【請求項14】2−〔(2S)−1−(10−フェニルデカ
    ノイル)ピロリジン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔(2RS)−2−イソプイル〕ピロ
    リジン−2−イル〕−2−オキソ酢酸、 2−〔(2S)−1−(10−フェニルデカノイル)ピロリ
    ジン−2−イル〕−2−ヒドロキシ酢酸、 2−〔(2S)−1−〔(2RS)−2−イソプロピル−7
    −フェニルヘプタノイル〕ピロリジン−2−イル〕−2
    −ヒドロキシ酢酸、または2−〔(2S)−1−〔(2R
    S)−2−イソプロピル−6−(4−メトキシフェニ
    ル)ヘキサノイル〕ピロリジン−2−イル〕−2−ヒド
    ロキシ酢酸、またはこれらのエチルエステルである特許
    請求の範囲第1項または第13項記載の化合物。
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