JPH08258302A - 熱転写プリンタおよびその複写印字方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発熱素子に対する通電時間およびバッファメ
モリの容量は通常の状態のままで複数枚の用紙に対し良
好な複写印字をすることができるとともに、低温雰囲気
中であっても鮮明な印字状態を得ることのできる熱転写
プリンタおよびその複写印字方法を提供すること。 【構成】 複数枚重ねられた用紙に対して印字するとき
には同一行を同一の印字データに基づいて繰返し印字す
るように制御する制御部１１を有すること。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、熱転写プリンタおよび
その複写印字方法に係り、特に複数枚重ねた用紙に対し
て印字を行う熱転写プリンタおよびその複写印字方法に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、一般の熱転写プリンタは、図３に
示すように、フレーム１の前後方向におけるほぼ中央に
長尺平板状のプラテン２がその印字面をほぼ垂直となる
ようにして左右に延在するように配設されており、前記
フレーム１とプラテン２の前面下方にはキャリッジシャ
フト３が前記プラテン２と平行に配設されている。ま
た、前記フレーム１の前端縁にはフランジ状のガイド部
４が形成されており、前記キャリッジシャフト３および
ガイド部４には、キャリッジ５がこのキャリッジシャフ
ト３およびガイド部４に沿って往復動自在に取着されて
いる。そして、このキャリッジ５にはキャリッジ５を駆
動するためのモータ（図示せず）が搭載されており、ま
た、前記キャリッジ５の先端部には前記プラテン２に対
して接離可能なサーマルヘッド６が前記プラテン２に対
向するように取着されている。そして、前記キャリッジ
５の上面には図示しないインクリボンカセットの内部に
収納されたインクリボンを前記プラテン２とサーマルヘ
ッド６との間に案内しながら巻取る巻取りボビン７が配
設されている。

【０００３】さらに、プラテン２の後方には用紙（図示
せず）をプラテン２の前方に送る導入部となる用紙挿入
口８が形成されており、この用紙挿入口８内には、図示
しないステッピングモータにより伝達機構を介して回転
駆動され所定速度で前記用紙を搬送する紙送りローラ９
が配設されている。この紙送りローラ９の下方には、こ
の紙送りローラ９に圧接される圧接ローラ１０が回転自
在に配設されており、前記紙送りローラ９とこの圧接ロ
ーラ１０との間に前記用紙挿入口８から挿入される用紙
を挟持して印字位置まで搬送するようになされている。

【０００４】そして、前記用紙挿入口８に挿入される用
紙の種類に応じて、感熱紙を直接発色させて印字を行う
感熱紙印字モードと、インクリボンのインクを溶融・転
写して普通紙に記録を行う熱転写印字モードとの２つの
通常印字モードに切換えることのできる切換えスイッチ
１２およびこの切換えに応じて熱転写プリンタを制御す
る制御部（図示せず）を有している。

【０００５】つぎに従来の熱転写プリンタの作用につい
て説明する。

【０００６】前記従来の熱転写プリンタにおいては、前
記用紙挿入口８から用紙を挿入し、この用紙を紙送りロ
ーラ９と圧接ローラ１０との間に挟持して、前記紙送り
ローラ９を回転駆動することにより前記用紙をキャリッ
ジ５の移動方向と直交方向に搬送し、用紙の印字開始位
置がプラテン２に対向したときに、紙送りローラ９の駆
動を停止して用紙の搬送を停止する。この状態におい
て、サーマルヘッド６を前記インクリボンおよび前記用
紙に対して所定の圧接力で圧接させた上で、前記キャリ
ッジ５を移動させるとともに前記巻取りボビン７を回転
させてリボンカセットのインクリボンを巻取りながら、
前記サーマルヘッド６の発熱素子を所望の印字信号に基
づいて選択的に発熱することにより、前記用紙に所望の
印字を行うものである。

【０００７】このとき、用紙が感熱紙の場合にはインク
リボンカセットは搭載されずに前記切換えスイッチ１２
を感熱紙印字モードに切換えて、前記制御部が前記サー
マルヘッド６を直接前記感熱紙を介して前記プラテン２
に当接し、この状態で前記キャリッジ５を移動させなが
ら前記サーマルヘッド６を選択的に駆動して感熱紙を発
色させ所望の印字を行うように制御する。

【０００８】また、用紙として普通紙に印字を行う場合
には、前記切換えスイッチ１２を熱転写印字モードに切
換えて、インクリボンカセットを前記キャリッジ５上に
搭載し、前記制御部が前記インクリボンのインクを溶融
・転写して印字をするように制御する。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の熱転写プリンタにおいては、感熱紙ある
いは普通紙に対して１枚ずつ印字することは可能であっ
たが、複数枚重ねた用紙に複写印字を行うことはできな
かった。したがって、同じ内容の印字物を複数枚必要と
する場合には、同じデータを複数回に分けて必要枚数分
の用紙に印字したり、あるいは複数のキャリッジ５を平
行に並べておいてキャリッジ５の数だけ並べられた用紙
にそれぞれのキャリッジ５ごとに同じ内容の印字をしな
ければならなかった。

【００１０】このため、同じデータを複数回に分けて必
要枚数分の用紙に印字する場合には印字を終えるまでに
かなりの時間が必要となってしまうし、複数のキャリッ
ジ５を平行に並べて同じ内容の印字を必要枚数分行う場
合には熱転写プリンタの装置自体の大きさが１枚のみ印
字する場合の装置よりもかなり大型化してしまうという
問題があった。

【００１１】そこで、本発明は、以上に述べた問題点を
克服し、発熱素子に対する通電時間およびバッファメモ
リの容量は通常の状態のままで複数枚の用紙に対し良好
な複写印字をすることができるとともに、低温雰囲気中
であっても鮮明な印字状態を得ることのできる熱転写プ
リンタおよびその複写印字方法を提供することを目的と
する。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の請求項１に記載の熱転写プリンタは、
キャリッジに搭載されたサーマルヘッドをプラテンに当
接した状態で駆動し１枚および複数枚の用紙に印字を行
う熱転写プリンタであって、複数枚重ねられた用紙に対
して印字するときには同一行を同一の印字データに基づ
いて繰返し印字するように制御する制御部を有している
ことを特徴としている。

【００１３】また、請求項２に記載の本発明の熱転写プ
リンタは、キャリッジに搭載されたサーマルヘッドをプ
ラテンに当接した状態で駆動し１枚および複数枚の用紙
に印字を行う熱転写プリンタであって、前記熱転写プリ
ンタの周囲の温度を検出する温度検出器と、この温度検
出器による検出温度が複写印字に適した温度よりも低い
場合には同一行を同一の印字データに基づいて繰返し印
字する第１複写印字モードと、前記検出温度が複写印字
に適した温度よりも高い場合にはサーマルヘッドへの通
電時間が１枚の用紙に対して印字するときの通電時間よ
りも長くなるようにして印字するかまたは前記キャリッ
ジの移動速度を１枚の用紙に対して印字するときよりも
遅くしてサーマルヘッドへの通電回数が複数回になるよ
うにして印字する第２複写印字モードとに選択的に切換
え可能な制御部とを有することを特徴としている。

【００１４】また、請求項３に記載の本発明の熱転写プ
リンタの複写印字方法は、複数枚重ねられた用紙に複写
印字を行う熱転写プリンタの複写印字方法であって、同
一行を同一の印字データに基づいて複数回繰返し印字す
ることを特徴としている。

【００１５】また、請求項４に記載の本発明の熱転写プ
リンタの複写印字方法は、複数枚重ねられた用紙に複写
印字を行う熱転写プリンタの複写印字方法であって、熱
転写プリンタの周囲の温度が複写印字に適した温度より
も低い場合にのみ同一行を同一の印字データに基づいて
複数回繰返し印字することを特徴としている。

【００１６】

【作用】本発明の熱転写プリンタおよびその複写印字方
法は、請求項１に記載の熱転写プリンタによれば、サー
マルヘッドに対向する位置に搬送されて印字される用紙
が複数枚重ねた用紙である場合には、複数枚重ねた用紙
の印字に必要なサーマルヘッドの熱エネルギを確保する
ため、制御部が同一行を同一の印字データに基づいて繰
返し印字するように制御する。したがって、発熱素子に
対する通電時間およびバッファメモリの容量は通常の状
態のままで複数枚の用紙に対し良好な複写印字をするこ
とができる。

【００１７】また、請求項２に記載の熱転写プリンタに
よれば、制御部が温度検出器により検出した熱転写プリ
ンタの周囲の温度が複写印字に適した温度よりも低い場
合に同一行を同一の印字データに基づいて繰返し印字
し、検出温度が複写に適した温度よりも高い場合にサー
マルヘッドへの通電時間が１枚の用紙に対して印字する
ときの通電時間よりも長くなるようにして印字するかま
たは前記キャリッジの移動速度を１枚の用紙に対して印
字するときよりも遅くしてサーマルヘッドへの通電回数
が複数回になるようにして印字するように制御する。し
たがって、熱転写プリンタの周囲の温度が低くても良好
な印字をすることができるし、効率的に複写印字を行う
ことができる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。なお、前述した従来のものと同一の構成について
は、図３において用いた符号と同一の符号を付して再度
の説明は省略する。

【００１９】図１および図２に示すように本発明の１実
施例としての熱転写プリンタは、キャリッジ５に搭載さ
れたサーマルヘッド６をプラテン２に当接した状態で駆
動し、１枚および複数枚の用紙に印字を行う熱転写プリ
ンタであって、用紙の枚数が１枚である場合には通常印
字モードへ、用紙の枚数が２枚以上の場合には複写印字
モードへ手動または自動により選択的に切換え可能な切
換えスイッチ１２と、この切換えスイッチ１２と接続さ
れ前記熱転写プリンタの周囲の気温等である雰囲気温度
を検出する温度検出器１３と、前記切換えスイッチ１２
により切換えられた各印字モードに基づいて前記熱転写
プリンタを制御する制御部１１とを有している。

【００２０】そして、前記切換えスイッチ１２により切
換えられる各印字モードについて詳説すると、前記通常
印字モードは用紙の種類に応じてさらに２つの通常印字
モードに切換えることができる。例えば、前記用紙とし
て感熱紙を使用する場合には第１通常印字モードに切換
えられ、前記用紙として普通紙を使用しインクリボンに
より印字する場合には第２通常印字モードに切換えられ
るようになっている。つまり、第１通常印字モードの場
合には、前記感熱紙を介してサーマルヘッド６がプラテ
ン２に当接され、この状態でキャリッジ５を移動させな
がら前記サーマルヘッド６を駆動して感熱紙を発色させ
所望の印字が行われるようになっており、第２通常印字
モードの場合には、インクリボンカセットを前記キャリ
ッジ５上に搭載し、このインクリボンのインクを前記普
通紙に溶融・転写することで所望の印字が行われるよう
になっている。また、これらの第１通常印字モードおよ
び第２通常印字モードに基づく熱転写プリンタの制御
は、前記制御部１１により従来の熱転写プリンタと同様
の制御方法で行われる。

【００２１】つぎに、前記複写印字モードについて詳説
する。

【００２２】この複写印字モードは複数枚の用紙に印字
する場合に選択される印字モードであり、まず、この複
数枚の用紙を重ねて印字する態様にはいくつかの方法が
あり、たとえば１枚目の普通紙の裏面に熱溶融性インク
を塗布しこれに２枚目の普通紙を重ねて印字する場合、
あるいは１枚目と２枚目の用紙の間に熱溶融性インクを
塗布したインクフィルムを介して印字する場合、また
は、２枚組の感熱紙に対して印字する場合などがある。
本実施例における複数枚の用紙は、例えば２枚の用紙で
構成されているものとすると、まず、１枚目の用紙の表
面には前記感熱紙の原理と同様に熱により発色する感熱
インクが塗布されており、その裏面にはインクリボンの
原理と同様に熱溶融性のインクが塗布されてこの下に２
枚目として通常の普通紙が重ねられる構成となっている
ものとする。

【００２３】まず、複数枚の用紙を重ねて印字する態様
にはいくつかの方法があり、たとえば１枚目の普通紙の
裏面に熱溶融性インクを塗布しこれに２枚目の普通紙を
重ねて印字する場合、あるいは１枚目と２枚目の用紙の
間に熱溶融性インクを塗布したインクフィルムを介して
印字する場合、または、２枚組の感熱紙に対して印字す
る場合などがある。このような複数枚の用紙に対する印
字の際に、前記提案のそして、２枚目の用紙に対しても
良好な印字をするためには、１枚目の用紙の裏面に塗布
されている前記熱溶融性インクに伝達される熱エネルギ
がある一定量を超えて、前記熱溶融性インクの温度が十
分上昇さえすればよいことが実験からわかっている。

【００２４】したがって、前記複写印字モードは熱転写
プリンタの周囲の温度に応じて大きく２つの複写印字モ
ードに切換えられる印字モードとなっている。つまり、
熱転写プリンタの周囲の温度がかなり低い温度である
と、１枚目の用紙の裏面に塗布されている熱溶融性イン
クの温度が十分上昇しないため２枚目の用紙が印字され
ないか、印字されても薄いものとなってしまう。そこ
で、前記複写印字モードは、熱転写プリンタの周囲の温
度が熱溶融性インクを十分溶融できないほど低い温度の
場合、例えば１５℃以下の場合には同一行を同一の印字
データに基づいて繰返し印字する第１複写印字モードに
切換えられ、熱転写プリンタの周囲の温度が１５℃より
も高い場合には、発熱素子１ドット当たりの通電時間を
通常よりも長くする印字モード、あるいは、発熱素子１
ドットに対し通常と同じ時間の通電を複数回行う印字モ
ードとを任意に選択可能ないわゆる第２複写印字モード
に切換えられるようになっている。

【００２５】つぎに、前述した本発明の１実施例の作用
について説明する。

【００２６】まず、用紙挿入口８に挿入される用紙の枚
数に応じて、１枚であれば通常印字モードへ、２枚であ
れば複写印字モードへと前記切換えスイッチ１２を自動
または手動により切換える。そして、前記通常印字モー
ドの場合にはさらに用紙の種類に応じて、前記用紙が感
熱紙であれば第１通常印字モードへ、普通紙であれば第
２通常印字モードへと切換えることとなる。

【００２７】一方、前記切換えスイッチ１２を前記複写
印字モードに切換える場合には、さらに前記温度検出器
１３が雰囲気温度を検出し、この検出温度が設定温度よ
りも低い場合には自動あるいは手動で前記切換えスイッ
チ１２を第１複写印字モードに切換える。また、前記温
度検出器１３が設定温度よりも高い温度を検出した場合
には前記切換えスイッチ１２を自動または手動で第２複
写印字モードに切換える。そして、前記切換えスイッチ
１２を前記第１通常印字モードまたは第２通常印字モー
ドに切換えた場合には、前記制御部１１が従来と同様に
制御を行い前記各用紙に印字する。これに対して前記切
換えスイッチ１２を複写印字モードに切換えた場合には
以下のように印字を行う。

【００２８】つまり、２枚に重ねた用紙を熱転写プリン
タの用紙挿入口８に挿入し、前記紙送りローラと前記圧
接ローラに挟持させて印字位置まで搬送する。そして、
前記制御部１１が前記キャリッジ５に搭載された前記サ
ーマルヘッド６を駆動させて印字を行うが、この際、雰
囲気温度が１５℃よりも低いために前記切換えスイッチ
１２を第１複写印字モードに切換えている場合には、前
記制御部１１が前記サーマルヘッド６を駆動させ、まず
１行分印字してある程度熱溶融性インクの温度を上昇さ
せておき、再度同一の印字データに基づいて同一行を印
字するように制御する。

【００２９】一方、雰囲気温度が１５℃よりも高いため
に前記切換えスイッチ１２を第２複写印字モードに切換
えている場合には、使用者の任意の選択に従って前記制
御部１１が発熱素子１ドット当たりの通電時間を通常よ
りも長くして印字するように制御するか、あるいは、発
熱素子１ドットに対し通常と同じ時間の通電を複数回行
って印字するように制御する。そして、熱エネルギによ
り前記１枚目の用紙の裏に塗布した熱溶融性インクが溶
融し２枚目の普通紙に転写されると複写印字が完了す
る。

【００３０】したがって、このような本実施例の熱転写
プリンタおよびその複写印字方法によれば、複数枚の用
紙に印字をする場合であっても前記切換えスイッチ１２
を複写印字モードに設定することにより容易に印字する
ことができる。また、前記切換えスイッチ１２を第１複
写印字モードに切換えれば、発熱素子に対する通電時間
およびバッファメモリの容量を通常の状態のままで複数
枚の用紙に対し良好な複写印字をすることができるとと
もに、低温雰囲気中であっても鮮明な印字状態を得るこ
とができる。

【００３１】また、前記複写印字モードは任意に３パタ
ーンの印字モードを選択できるため、各条件に応じて使
用域の広い印字が可能となり効率性アップにつながる。

【００３２】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、必要に応じて変更することができる。

【００３３】たとえば、前述した複数枚の用紙の構成
を、上に配置された用紙の裏面に熱溶融性インクを塗布
するのではなく、各用紙の間に転写用インクシートを挿
入する構成として下位に配置された用紙に転写をするよ
うにしてもよいし、熱透過性の高い感熱紙を複数枚組合
わせた用紙としてもよい。用紙をこのような構成とすれ
ば、容易に用紙の枚数を増やすことができる。

【００３４】また、前記複写印字モードは第１複写印字
モードと第２複写印字モードとのいずれかを選択するこ
とができ、その選択基準は熱転写プリンタの周囲の温度
が１５℃よりも高いか低いかにより選択する構成として
いるが、この温度条件は１５℃の温度に限るものではな
く印字用紙の種類等に応じて変更してもよい。

【００３５】また、前記第２複写印字モードは発熱素子
１ドット当たりへの通電時間を長くする場合と発熱素子
への通電を複数回にする場合の２パターンを任意に選択
するものとしているが、これらの複写印字モードを自動
で選択できる構成としたり、あるいはいづれか一方の複
写印字モードのみを有する熱転写プリンタの構成として
もよい。

【００３６】さらに、前記温度検出器１３は実際の温度
をデジタル表示等により検出するものとされているが、
これを雰囲気温度が良好な印字ができない温度域になっ
たときに警告ランプや警告音により使用者に警告するも
のとしたり、あるいはなんら外部へ警告せずに切換えス
イッチ１２と連動して自動切換えのできる構成としても
よい。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本発明の熱転写プリ
ンタおよびその複写印字方法によれば、発熱素子に対す
る通電時間およびバッファメモリの容量は通常の状態ま
まで複数枚の用紙に対し良好な複写印字をすることがで
きるとともに、低温雰囲気中であっても鮮明な印字状態
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例の熱転写プリンタの斜視図

【図２】図１の要部ブロック構成図

【図３】従来の熱転写プリンタの斜視図

【符号の説明】

２ プラテン ５ キャリッジ ６ サーマルヘッド ８ 用紙挿入口 １１ 制御部 １２ 切換えスイッチ １３ 温度検出器

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャリッジに搭載されたサーマルヘッド
   をプラテンに当接した状態で駆動し１枚および複数枚の
   用紙に印字を行う熱転写プリンタであって、複数枚重ね
   られた用紙に対して印字するときには同一行を同一の印
   字データに基づいて繰返し印字するように制御する制御
   部を有していることを特徴とする熱転写プリンタ。
2. 【請求項２】 キャリッジに搭載されたサーマルヘッド
   をプラテンに当接した状態で駆動し１枚および複数枚の
   用紙に印字を行う熱転写プリンタであって、前記熱転写
   プリンタの周囲の温度を検出する温度検出器と、この温
   度検出器による検出温度が複写印字に適した温度よりも
   低い場合には同一行を同一の印字データに基づいて繰返
   し印字する第１複写印字モードと、前記検出温度が複写
   印字に適した温度よりも高い場合にはサーマルヘッドへ
   の通電時間が１枚の用紙に対して印字するときの通電時
   間よりも長くなるようにして印字するかまたは前記キャ
   リッジの移動速度を１枚の用紙に対して印字するときよ
   りも遅くしてサーマルヘッドへの通電回数が複数回にな
   るようにして印字する第２複写印字モードとに選択的に
   切換え可能な制御部とを有することを特徴とする熱転写
   プリンタ。
3. 【請求項３】 複数枚重ねられた用紙に複写印字を行う
   熱転写プリンタの複写印字方法であって、同一行を同一
   の印字データに基づいて複数回繰返し印字することを特
   徴とする熱転写プリンタの複写印字方法。
4. 【請求項４】 複数枚重ねられた用紙に複写印字を行う
   熱転写プリンタの複写印字方法であって、熱転写プリン
   タの周囲の温度が複写印字に適した温度よりも低い場合
   にのみ同一行を同一の印字データに基づいて複数回繰返
   し印字することを特徴とする熱転写プリンタの複写印字
   方法。